JP2008231146A - 感染性廃棄物の処理物再生方法及び再生装置 - Google Patents

感染性廃棄物の処理物再生方法及び再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】紙おむつのような単独の感染性廃棄物を乾熱滅菌処理し、得られた破砕処理物を有効な製品、例えば、固形燃料(RPF)に再生し、資源の有効利用を可能とする。
【解決手段】病院や医院、保健所等の医療関係施設から排出された感染性廃棄物である紙おむつを収容する梱包体Aを破砕室1で細かく破砕し、破砕室1で形成した破砕物Bにアルカリ水溶液を供給して尿中の塩素を分離した後にアルカリ水溶液を含む破砕物Bを洗浄し、水分を吸引、脱水するとともに長形防爆構造とした乾熱滅菌室4において複数のトレイ17中の破砕物Bを搬送中に乾熱減菌し、乾熱減菌した破砕物Bを冷却してこの冷却した破砕物Bとプラスチック破砕塊との混合物を成型し、固形燃料を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、病院や医院、保健所等の医療関係施設において排出された使用済の紙おむつ、包帯、注射器、点滴用具等各種の感染性廃棄物の内、紙おむつを乾熱滅菌処理し、得られた処理物を有効資源として再生使用するための処理物再生方法及び再生装置に関するものである。
各医療関係施設からは紙製品(紙おむつ)、布製品(包帯、脱脂綿等)、プラスチック製品(点滴用具)、金属製品(注射針、メス等)等種々の材質からなる感染性廃棄物(感染性病原体が含まれ若しくは付着している廃棄物又は感染性の恐れがある廃棄物等)が大量に排出され、これらの廃棄物は特別管理廃棄物として一般の産業廃棄物とは別に管理し、廃棄処分としていた。
従来、感染性廃棄物は、主として焼却炉で焼却処分していたが、焼却炉から発生するダイオキシンが周辺環境や健康に悪影響を与えるとして社会問題となった。そこで、例えば、特開2001−137315として開示された感染性廃棄物の処理技術が提供されている。この技術は、一台の装置で感染性廃棄物を不燃性ガスのもとで加熱・滅菌し、冷却して無害化し、最終的に一般産業廃棄物として廃棄可能な処理物とするものである。
このようなバッチ式と称される装置では、一台の装置の中に加熱減菌部、冷却部、破砕機を有しているため、一回の処理量に限界があるとともに連続処理ができないものであった。しかも、廃棄物を処理する毎に装置内部を加熱する必要があり、処理物を加熱する熱量よりも遥かに多くの熱量を必要としていた。これは冷却する場合でも同じである。総じて、バッチ式ではエネルギー効率が悪く、処理時間が長くなるとともに経済効率が悪いものであった。
そこで、本願発明の発明者は、特願2005−7255として感染性廃棄物の処理技術を提供している。この技術は、医療関係施設から排出された感染性廃棄物を破砕する工程、破砕物を均一な状態に均す工程、複数設置したヒーターにより破砕物を加熱滅菌する工程、加熱滅菌した破砕物を冷却する工程、冷却した破砕物を小さな塊に圧縮する工程とかなり、大量の感染性廃棄物を連続して無害化し、得られた処理物を廃棄可能とするものである。
尚、上記する感染性廃棄物の処理作業は、各医療関係施設から委託された外部の廃棄物処理業者が行っている。このため、各医療関係施設では感染性廃棄物を特定の容器内に収容し、業者は集めた感染性廃棄物をプラスチック容器あるいはダンボール箱等に梱包した状態で排出している。
特開2001−137315公報 特願2005−7255公報
しかし、上記する技術及びその他の提供されている感染性廃棄物の無害化処理技術は、種々の材質からなる廃棄物をまとめて処理するものであり、得られた処理物を有効に再生する技術は提供されていない。また、紙製品やプラスチック製品等の個々に選別した感染性廃棄物を処理し、得られた処理物を再生する技術も提供されておらず、一般産業廃棄物として廃棄するために有効な資源を無駄に費消するものであった。
本発明は,上記する従来の感染性廃棄物の無害化処理技術の問題点に鑑み、紙おむつのような単独の感染性廃棄物を乾熱滅菌処理し、破砕状に形成した処理物を有効な製品、例えば、固形燃料(RPF)に再生し、資源の有効利用を可能とするための処理物の再生方法及び再生装置を提供することを目的とするものである。
上記する目的を達成するために本願発明感染性廃棄物の処理物再生方法は、病院や医院、保健所等の医療関係施設から排出された感染性廃棄物である紙おむつを収容する梱包体Aを細かく破砕する工程と、破砕して得られた破砕物Bにアルカリ水溶液を供給して混合し、尿中の塩素を分離する工程と、アルカリ水溶液を含む破砕物Bを洗浄して水分を吸引、脱水する工程と、脱水後の破砕物Bを乾熱滅菌する工程と、乾熱滅菌後の破砕物Bを冷却する工程と、冷却後の破砕物Bにプラスチック破砕塊を混合する工程と、破砕物Bとプラスチックの混合物から固形燃料を成型する工程とからなるものである。
上記する方法発明において、脱水後の破砕物Bは、遠赤外線放射パネルヒーターにより乾熱滅菌する。
また、本願発明感染性廃棄物の処理物再生装置は、病院や医院、保健所等の医療関係施設から排出された感染性廃棄物である紙おむつを収容する梱包体Aを細かく破砕する破砕室1と、破砕室1で形成した破砕物Bにアルカリ水溶液を供給して尿中の塩素を分離する反応分離室2と、水分を含む破砕物Bを洗浄し、水分を吸引、脱水する洗浄脱水室3と、長形防爆構造とし、複数のトレイ17中の破砕物Bを搬送中に乾熱減菌する乾熱減菌室4と、乾熱減菌した破砕物Bを冷却する冷却室5と、冷却した破砕物Bとプラスチック破砕塊との混合物を成型する押出成型室7とからなり、固形燃料を成型するものである。
上記する装置発明において、乾熱滅菌室4内は遠赤外線放射パネルヒーターにより破砕物Bを乾熱滅菌する。また、洗浄脱水室3から吸引した水分は反応分離室2に循環可能とする。
本発明は、感染性廃棄物である紙おむつを乾熱滅菌して得られた破砕状の処理物とプラスチック破砕塊とを混合し、成型して形成した製品を固形燃料(RPF)として使用することで資源の有効利用を図ることができる。また、紙おむつの破砕物とプラスチックとを混合することで、成型した固形燃料の燃費効率を高めることができる。
特に、少子高齢化社会をむかえて自宅療養、高齢者施設に入所中や病院に入院中の高齢者が紙おむつを使用することが多くなり、需要が増えれば感染性廃棄物としての紙おむつの処理の問題が発生するが、本発明によって紙おむつの有効処理が可能であり、一般産業廃棄物の発生を抑制することができる。
更に、紙おむつは、連続して乾熱滅菌し、破砕物としての処理物とすることができるが、処理工程において供給するアルカリ水により紙おむつに含まれる尿の塩素を分離、除去するので、最終的に得られる固形燃料の性状を安定化し、経済効率や商品価値を高めることができる。
また、本発明においては少なくとも紙おむつに限定して乾熱滅菌処理し、あるいは布製の感染性廃棄物を加えるのみであるので、効率よく処理作業を行うことができ、同様の材質を使用するので不純物の発生を少なくすることが可能である。
プラスチック材料は、一般産業廃棄物として廃棄処分するか、プラスチック製感染性廃棄物を使用するので、資源の有効利用を図ることができ、プラスチック材を無駄に費消することがなく、一般産業廃棄物として処分する量を抑制することができる。
以下、図面に従って本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す装置の全体を示すとともに図2及び図3は図1に示す装置の一部を拡大して示すものであり、紙おむつとしての感染性廃棄物(以下、単に廃棄物と称する)は、破砕工程、反応分離工程、洗浄脱水工程、乾熱滅菌工程、冷却工程、混合工程、押出成型工程を経て再生製品を形成するものである。
このために本発明装置は、破砕室1、反応分離室2、洗浄脱水室3、乾熱滅菌室4、冷却室5、混合室6及び押出成型室7から構成されており、独立して密閉可能な各室1〜7は一連の作業工程を連続して行うことができるように連設するとともに各室1〜7間において密閉が必要な室間には開閉可能なシャッター8(あるいはゲート)を設置し、隣接する室相互は開放あるいは密閉可能となっている。
処理すべき廃棄物としての紙おむつは、各医療関係施設内であらかじめ他の感染性廃棄物とは別の容器に収容したものを処理業者が回収し、プラスチック容器やダンボール箱等に密閉状態で収容して梱包体とする。この紙おむつを収容した単体の梱包体Aは、処分場においてベルトコンベアやローラコンベア等の搬送体を使用して連続して破砕室1に送られる。
破砕室1の下方に位置する梱包体Aは、図示していないが傾斜状に設置したベルトコンベアや公知のバケットエレベータあるいはスタッカークレーン等を使用して上方に移送し、破砕室1に投入すればよい。あるいは、梱包体Aの搬送経路を破砕室1の上方に設置しておき、梱包体Aを破砕室1に落下させてもよい。尚、本発明において使用する単体の梱包体Aの総重量は約15Kg〜16Kgである。
破砕室1の上方には破砕機9が設置され、また、下方にはベルトあるいはローラコンベアのような搬送体10上に載せた金属製の容器11が設置してある。破砕機9は、図4および図5に示すように2軸式あるいは3軸式の回転ローラ12によって構成されており、各ローラ12の周面には交互に噛み合う破砕刃が形成してある。
各ローラ12は、モータを駆動源として互いに噛み合い方向に回転するようになっており、上から投入した梱包体Aを破砕し、破砕物は下方に設置した容器11に自重で落下させるものである。
破砕機9としては公知の破砕ローラを使用することができるが、ローラに限定せず、他の破砕機9を使用してもよく、梱包体Aを細かく砕くことができればその機構を問うものではない。尚、破砕中、室内に高温の蒸気を噴射、供給して殺菌処理を行ってもよく、同時に、後記する脱臭工程によって室内に生じた臭気は外部に吸引する。
前記のように決められた総重量を破砕した破砕物Bが容器11上に収容されると反応分離室2間のシャッター8を開き、搬送体10を使用して容器11を反応分離室2の搬送体10に送り、シャッター8を閉じる。この時には次の梱包体Aが破砕室1に送られ、連続処理を可能としている。常態では閉じているシャッター8により隣接する室1〜7相互間が影響を与えることはない。
尚、破砕物Bを反応分離室2に送る前に容器11に振動を与え、破砕物Bの上面を平らな状態にするとともに全体を均一な状態に混ぜ合わせるようにしてもよい。このために破砕室1内には公知の振動発生機を設置し、容器11に微振動を与えればよい。以後の説明においてシャッター8や搬送体10等の同じ符号を使用するものは同じ機構である。
反応分離室2において搬送体10上に定置した容器11にアルカリ水供給装置13からアルカリ水溶液が供給され、破砕物Bとアルカリ水溶液とは攪拌機14を使用して攪拌、混合される。紙おむつが含有する高分子ポリマーが尿を吸収するが、通常、高分子ポリマーの保水能力は1gあたり50ccであり、紙おむつには20g位のポリマーが含有されている。
尿に含まれている塩素が再生品の阻害要因となるのでポリマーに含まれる尿を分離する必要がある。このためアルカリ水溶液を使用するが、アルカリ水溶液は消石灰60gに対して15リットルのR/O水を混ぜたものであり、前記した破砕物B重量に対してpH12以上の水溶液を15リットル投入する。
発電所や製紙メーカー等の受け入れ側によって固形燃料(RPF)の基準値が異なっている。例えば、ある製紙メーカーでは次の基準値が設けられている。
CL(塩素)(wt%ーdry) 0.2以下
S(硫黄)(wt%ーdry) 0.1以下
N(窒素)(wt%ーdry) 0.3以下
灰分(wt%ーdry) 5.0以下
水分(wt%) 8.0以下
高位発熱量(kcal/kg) 6500±500
使用済み紙おむつには尿中のCL(塩素)が基準地以上含まれるためそれを取り除く必要がある。塩素を取り除くには、使用済み紙おむつに5倍相当の紙もしくわ廃プラスチックを混ぜてCL濃度を薄める方法があるが、本発明においては、感染性廃棄物としての使用済み紙おむつに含まれる尿を取り除く手段を採用して固形燃料としての商品価値を高めるようにしてある。
所定の時間、攪拌作業を行って尿中の塩素が分離されるとシャッター8を開き、隣の洗浄脱水室3に容器11を送り込む。洗浄脱水室3では、容器11内に水道水を噴射してアルカリ水溶液を含む破砕物Bを洗浄し、紙おむつに付いているアルカリ水溶液を取り除き、水分は外部の吸引ポンプ15に接続する吸引管16を通して吸引、脱水する。吸引管16の先端部はろ過材で覆い、破砕物Bは吸引しないようにしておくことが望ましい。
脱水した水分は、吸引管16を経由し図示しないフィルターやろ過装置等を使用して不純物が含まれている場合にはこれを除去し、得られたアルカリを含む水分はアルカリ水供給装置13に循環して使用される。尚、洗浄に際して攪拌機により破砕物Bや水分を攪拌するようにしてもよい。
脱水が終了した破砕物Bは、開いたシャッター8を通して乾熱滅菌室4に送られ、金属製のトレイ17に移し変えられる。破砕物Bの移送方向に沿って長形体に形成した乾熱滅菌室4内には長形な搬送体10が設置してあり、この搬送体10上には複数台、図面上では5台のトレイ17が設置してある。
乾熱滅菌室4内には遠赤外線放射パネルヒーターが複数設置してあり、各トレイ10中の破砕物Bは図面において右方向に移送しながら180℃の温度下で30分以上加熱し、滅菌処理がなされる。この乾熱温度や乾熱時間等は感染性廃棄物の処理規定で定められている。
通常、乾熱滅菌室4は、高温で破砕物Bを加熱するため破砕物Bが発火しないよう窒素ガスのような不活性ガスが供給されており、また、乾熱滅菌室4全体は防爆構造となっている。また、破砕物Bを平均して加熱するために乾熱滅菌室4内にファンを設け、熱気を室内に還流させてもよい。
更に、乾熱滅菌室4内に昇降可能でかつ破砕物Bを掴むことのできるアーム18を設け、このアーム18で破砕物Bを掴んでほぐすことを繰り返し、破砕物Bを上下に混ぜ合わせて全体を均一に加熱するようにしてもよい。あるいは、ミキサーのような回転羽根により破砕物Bを攪拌して加熱を均一になるようにしてもよい。
乾熱滅菌室4内で先端(図示右側位置)に達したトレイ17は、開いたシャッター8を通して冷却室5に送られる。冷却室5内では加熱、滅菌後の高温の破砕物Bの冷却処理が行われる。破砕物Bを冷却するには、例えば、冷却室5の外部に設置した冷却装置で冷やした空気を冷却室5内に直接送り込んで循環させるか、あるいは配管を介して冷気を冷却室5内に循環させればよい。
又は、室外の冷却装置で冷却した冷却水を冷却室5内に配管を通して循環させて冷却室5内全体を冷やし、破砕物Bの冷却を行うようにしてもよい。冷気を使用するか、冷却水を使用するかは任意に選択することができる。冷却時間は10〜12分間であり、90〜100°C以下の温度まで冷却する。
冷却が終了した破砕物Bは、混合室6の混合用ホッパー19に送られる。尚、乾熱滅菌して冷却した破砕物Bはトレイ17の中で固まった状態となっているので、掻き出す必要がある。このため、ホッパー19に送る前に掻き出し機を使用して破砕物Bをトレイ17から掻き出すようになっている。
破砕物Bを収容したトレイ17は、図示しない公知のリフターのような持ち上げ機を使用して斜めの状態で持ち上げる。トレイ17の上昇停止位置に面して掻き出し機20が設置してある。この掻き出し機20は、一方向、図面において左方向に循環可能なベルトの表面にブラシのような多数の掻き出し部材を突設したものであり、ベルトを循環させることでトレイ17内の破砕物Bを掻き落とす。
搬送体10上に落とされた破砕物Bは、順次、バケットエレベータのような搬送体21によって上方へ運ばれ、ホッパー19に投入される。一台のトレイ17中の破砕物Bが投入された後あるいは同時にプラスチックの破砕塊がホッパー19に供給され、ホッパー18内の攪拌機を使用して攪拌、混合される。バケットエレベータに代えてスタッカークレーンを使用してもよい。
トレイ17内の破砕物Bは、掻き出し機20を使用して掻き出す以外に廃棄物処理業者がスコップを使用して掻き出してもよい。あるいは、トレイ17をホッパー19の上方に運び上げ、掻き出し機20を使用するか手作業により、直接、破砕物Bをホッパー19内に投入してもよい。
破砕物Bと混合するプラスチック破砕塊は、一般産業廃棄物として廃棄されたペットボトルその他のプラスチック製品を破砕したものであり、粒状、ペレット状の他にこれらより大きい塊状体が使用される。プラスチックは、最終的に形成される固形燃料のカロリー調整や燃費効率のために破砕物Bと混合するものである。
紙おむつの破砕物Bとプラスチックの破砕塊の混合物は、ホッパー19下部のバルブを開放して取り出され、押出成型室7に送られる。押出成型室7には押出成型機22が設置してあり、混合物は棒状体に押し出し、成型される。
押出成型機22としては、例えば、3〜5cm程度の適当な板厚を有する板体に多数の孔を形成し、固定状態の板体の片側から押圧板を使用して孔内に混合物を押し込み、反対側から棒状体として取り出せばよい。押圧板は、例えば、シリンダーを使用して押圧力を付与すればよい。
あるいは、押出機22として公知の装置を使用可能であり、また、公知のRPF押出成型機を使用することができる。得られた成型品Cは、最終製品として発電所、製紙工場その他の分野において固形燃料(RPF)として使用することができる。
尚、混合物は、棒状に押し出し成型する以外に球体や板状体等の適当な大きさの形状にに圧縮成型し、固形燃料として使用するようにしてもよく、固形燃料として形状を限定するものではない。
各室1〜7からは臭気が発生するが、各室1〜7と脱臭経路23は配管によって接続してあるので、臭気は脱臭経路23を通して排気ブロワー24が吸引し、フィルター25を介して無臭状態で放出される。更にはフィルター25から触媒槽や活性炭槽等を介し浄化ガスとして放出してもよい。
上記の説明において破砕室1から洗浄脱水室3において破砕物Bを収容するために容器11を使用したが、これに限定すものではなく、トレイ17を使用してもよい。また、感染性廃棄物としては紙おむつ以外に包帯、脱脂綿等の布製感染性廃棄物も同時に処理し、紙おむつとともに破砕物Bとして使用可能である。
上記において紙おむつの破砕物Bと一般産業廃棄物としてのプラスチック破砕塊とを混合する場合について説明したが、プラスチック破砕塊としてはプラスチック製感染性廃棄物を使用することが可能である。即ち、プラスチック製感染性廃棄物を従来公知の処理装置を使用して乾熱滅菌処理し、得られた破砕物を破砕物Bに混合すればよい。このようにすれば、プラスチック製感染性廃棄物を有効利用することができる。
本発明は、感染性廃棄物を処理し、最終的に廃棄される紙おむつ及び一般産業廃棄物としてのプラスチックあるいは感染性廃棄物の処理物として廃棄されるプラスチックを有効利用し、滅菌状態で得られた紙おむつとプラスチックとの混合物を固形燃料(RPF)として提供できるので、発電所、製紙工場その他の広い産業分野で利用可能である。
本発明装置の全体を示す概略の構成図である。 本発明装置の一部を拡大して示す構成図である。 本発明装置の一部を拡大して示す構成図である。 破砕機の一例を示す側面図である。 図4の破砕機の正面図である。
符号の説明
1 破砕室
2 反応分離室
3 洗浄脱水室
4 乾熱滅菌室
5 冷却室
6 混合室
7 押出成型室
8 シャッター
9 破砕機
10 搬送体
11 容器
12 回転ローラ
13 アルカリ水供給装置
14 攪拌機
15 吸引ポンプ
16 吸引管
17 トレイ
18 アーム
19 混合用ホッパー
20 掻き出し機
21 搬送体
22 押出成型機
23 臭気経路
24 排気ブロワ
25 フィルター

Claims (5)

  1. 病院や医院、保健所等の医療関係施設から排出された感染性廃棄物である紙おむつを収容する梱包体Aを細かく破砕する工程と、破砕して得られた破砕物Bにアルカリ水溶液を供給して混合し、尿中の塩素を分離する工程と、アルカリ水溶液を含む破砕物Bを洗浄して水分を吸引、脱水する工程と、脱水後の破砕物Bを乾熱滅菌する工程と、乾熱滅菌後の破砕物Bを冷却する工程と、冷却後の破砕物Bにプラスチック破砕塊を混合する工程と、破砕物Bとプラスチックの混合物から固形燃料を成型する工程とからなることを特徴とする感染性廃棄物の処理物再生方法。
  2. 脱水後の破砕物Bは、遠赤外線放射パネルヒーターにより乾熱滅菌することを特徴とする請求項1に記載する感染性廃棄物の処理物再生方法。
  3. 病院や医院、保健所等の医療関係施設から排出された感染性廃棄物である紙おむつを収容する梱包体Aを細かく破砕する破砕室1と、破砕室1で形成した破砕物Bにアルカリ水溶液を供給して尿中の塩素を分離する反応分離室2と、水分を含む破砕物Bを洗浄し、水分を吸引、脱水する洗浄脱水室3と、長形防爆構造とし、複数のトレイ17中の破砕物Bを搬送中に乾熱減菌する乾熱減菌室4と、乾熱減菌した破砕物Bを冷却する冷却室5と、冷却した破砕物Bとプラスチック破砕塊との混合物を成型する押出成型室7とからなり、固形燃料を成型することを特徴とする感染性廃棄物の処理物再生装置。
  4. 乾熱滅菌室4内は遠赤外線放射パネルヒーターにより破砕物Bを乾熱滅菌するようにしたことを特徴とする請求項3に記載する感染性廃棄物の処理物再生装置。
  5. 洗浄脱水室3から吸引した水分は反応分離室2に循環可能としたことを特徴とする請求項3に記載する感染性廃棄物の処理物再生装置。
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