JP2984554B2 - 回転給電装置 - Google Patents
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- Electric Cable Arrangement Between Relatively Moving Parts (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転軸への高電圧又は
大電流の給電を可能とした回転給電装置に関する。本発
明の回転給電装置は、例えば回転溶接治具の給電機構、
シーム溶接機の給電機構、ロボットの回転軸を経由して
の給電機構や電車の車軸への給電機構に好適に利用する
ことができる。
大電流の給電を可能とした回転給電装置に関する。本発
明の回転給電装置は、例えば回転溶接治具の給電機構、
シーム溶接機の給電機構、ロボットの回転軸を経由して
の給電機構や電車の車軸への給電機構に好適に利用する
ことができる。
【0002】
【従来の技術】図2に示すように、回転基台90上に置
かれた母材91を揺動させながら母材91の外周をアー
ク溶接する場合、回転基台90の回転軸92に連続給電
する必要がある。この場合、従来は回転軸92に電線9
3を取り巻く方法が一般的に行われている。また、図3
に示すように回転軸92に銅製円板94を固定し、この
銅製円板94の外周面に電線95に接続されたカーボン
ブラシ96を配設する方法も一般的に行われている。
かれた母材91を揺動させながら母材91の外周をアー
ク溶接する場合、回転基台90の回転軸92に連続給電
する必要がある。この場合、従来は回転軸92に電線9
3を取り巻く方法が一般的に行われている。また、図3
に示すように回転軸92に銅製円板94を固定し、この
銅製円板94の外周面に電線95に接続されたカーボン
ブラシ96を配設する方法も一般的に行われている。
【0003】さらに、特開平5−277758号公報に
は、鉛入り青銅よりなるブッシュと、該ブッシュ内に摺
動回転自在に挿通されたベリリウム銅よりなる回動軸と
を用いた給電方法が開示されている。
は、鉛入り青銅よりなるブッシュと、該ブッシュ内に摺
動回転自在に挿通されたベリリウム銅よりなる回動軸と
を用いた給電方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電線93を回
転軸92に取り巻く方法では、電線93が断線し易く、
回転角度にも制限があるという問題がある。また、カー
ボンブラシ96を用いる方法では、カーボンブラシ96
が偏摩耗したり、摩耗粉の噛み込みにより表面抵抗が変
化したりするため、安定した給電を行い難いという問題
がある。
転軸92に取り巻く方法では、電線93が断線し易く、
回転角度にも制限があるという問題がある。また、カー
ボンブラシ96を用いる方法では、カーボンブラシ96
が偏摩耗したり、摩耗粉の噛み込みにより表面抵抗が変
化したりするため、安定した給電を行い難いという問題
がある。
【0005】さらに、ブッシュと回転軸を用いる方法で
は、ブッシュと回転軸との間に摺動隙間を確保する必要
があるため、ブッシュ及び回転軸間に必然的に面圧の低
い部分が生じる。またブッシュと回転軸との間では摺動
による摩耗が激しく、摩耗による面圧低下や摩耗粉の発
生が起こる。この低面圧部分では、給電抵抗が大きくな
るため、スパークが生じ易くなる。とくに、500A程
度以上の大電流を給電する場合にスパークが生じ易くな
る。そして、スパークの発生や摩耗粉の発生により表面
が粗くなるため、さらに給電抵抗が大きくなる。したが
って、ブッシュと回転軸を用いる方法では、大電流を長
期間にわたって安定に給電することができなかった。
は、ブッシュと回転軸との間に摺動隙間を確保する必要
があるため、ブッシュ及び回転軸間に必然的に面圧の低
い部分が生じる。またブッシュと回転軸との間では摺動
による摩耗が激しく、摩耗による面圧低下や摩耗粉の発
生が起こる。この低面圧部分では、給電抵抗が大きくな
るため、スパークが生じ易くなる。とくに、500A程
度以上の大電流を給電する場合にスパークが生じ易くな
る。そして、スパークの発生や摩耗粉の発生により表面
が粗くなるため、さらに給電抵抗が大きくなる。したが
って、ブッシュと回転軸を用いる方法では、大電流を長
期間にわたって安定に給電することができなかった。
【0006】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、大電流を給電する場合においても長期間にわたっ
て安定に給電することのできる回転給電装置を提供する
ことを解決すべき技術課題とするものである。
あり、大電流を給電する場合においても長期間にわたっ
て安定に給電することのできる回転給電装置を提供する
ことを解決すべき技術課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の回転給電装置は、第1通電部材と、該第1通電部材
と相対回転可能に配設された第2通電部材と、該第1通
電部材と該第2通電部材とを相対回転可能に連結する連
結するテーパローラベアリングと、該テーパローラベア
リングの転動面を押圧すべく該第1通電部材と該第2通
電部材とを相互に近接する方向に付勢する弾性部材とを
備えていることを特徴とするものである。
明の回転給電装置は、第1通電部材と、該第1通電部材
と相対回転可能に配設された第2通電部材と、該第1通
電部材と該第2通電部材とを相対回転可能に連結する連
結するテーパローラベアリングと、該テーパローラベア
リングの転動面を押圧すべく該第1通電部材と該第2通
電部材とを相互に近接する方向に付勢する弾性部材とを
備えていることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明の回転給電装置は、第1通電部材と第2
通電部材とがテーパローラベアリングにより連結される
とともに、弾性部材により第1通電部材と第2通電部材
とが相互に近接する方向に付勢されてテーパローラベア
リングの転動面が押圧されている。このテーパローラベ
アリングの転動面は、第1通電部材と第2通電部材とを
相対回転させながら例えば第1の通電部材から第2の通
電部材へ通電する際に、第1通電部材から第2通電部材
への通電部となる。この通電部となる転動面が押圧され
ているためため、通電部における必要な面圧を確保する
ことができる。このため、通電部における面圧低下に起
因するスパークの発生を抑制することができる。
通電部材とがテーパローラベアリングにより連結される
とともに、弾性部材により第1通電部材と第2通電部材
とが相互に近接する方向に付勢されてテーパローラベア
リングの転動面が押圧されている。このテーパローラベ
アリングの転動面は、第1通電部材と第2通電部材とを
相対回転させながら例えば第1の通電部材から第2の通
電部材へ通電する際に、第1通電部材から第2通電部材
への通電部となる。この通電部となる転動面が押圧され
ているためため、通電部における必要な面圧を確保する
ことができる。このため、通電部における面圧低下に起
因するスパークの発生を抑制することができる。
【0009】また、第1通電部材と第2通電部材とがテ
ーパローラベアリングにより連結されているため、テー
パローラベアリングの転動面においては、部材間での摺
動がおこらないので、表面の摩耗量が少ない。このた
め、摩耗粉に起因するスパークの発生を抑制することが
できる。また、たとえ表面が摩耗したとしても付勢部材
の付勢力により通電部における必要な面圧を確保するこ
とができる。さらに、テーパローラベアリングの転動体
の転がりにより転動面表面が平滑にならされるという効
果もある。
ーパローラベアリングにより連結されているため、テー
パローラベアリングの転動面においては、部材間での摺
動がおこらないので、表面の摩耗量が少ない。このた
め、摩耗粉に起因するスパークの発生を抑制することが
できる。また、たとえ表面が摩耗したとしても付勢部材
の付勢力により通電部における必要な面圧を確保するこ
とができる。さらに、テーパローラベアリングの転動体
の転がりにより転動面表面が平滑にならされるという効
果もある。
【0010】したがって、本発明の回転給電装置は、大
電流を給電する場合においても、長期間にわたって安定
に給電することができる。
電流を給電する場合においても、長期間にわたって安定
に給電することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の回転給電装置を回転溶接治具
に適用した実施例を図面を参照しつつ具体的に説明す
る。ハウジングの上基板11及び下基板12にはそれぞ
れ貫通孔11a及び12aが穿設され、この貫通孔11
a及び12aに第1通電部材2及び第2通電部材3が挿
通されている。この第1通電部材2及び第2通電部材3
は、ともにベリリウム銅により形成された棒状部材で、
その表面は酸化による接触抵抗増加防止用の銀めっき処
理が施されている。
に適用した実施例を図面を参照しつつ具体的に説明す
る。ハウジングの上基板11及び下基板12にはそれぞ
れ貫通孔11a及び12aが穿設され、この貫通孔11
a及び12aに第1通電部材2及び第2通電部材3が挿
通されている。この第1通電部材2及び第2通電部材3
は、ともにベリリウム銅により形成された棒状部材で、
その表面は酸化による接触抵抗増加防止用の銀めっき処
理が施されている。
【0012】そして、第1通電部材2の基端側(図1の
上側)には、図示しない溶接電源に接続された第1ケー
ブル21がボルト22を介して連結されている。また、
第2通電部材3の基端側(図1の下側)には、図示しな
い溶接治具ベースに接続された第2ケーブル31がボル
ト32を介して連結されている。一方、第1通電部材2
の先端側は、後述するテーパローラベアリング4の外枠
41に固着されている。また、第2通電部材3の先端側
は、後述するテーパローラベアリング4の内部材42に
固着されている。
上側)には、図示しない溶接電源に接続された第1ケー
ブル21がボルト22を介して連結されている。また、
第2通電部材3の基端側(図1の下側)には、図示しな
い溶接治具ベースに接続された第2ケーブル31がボル
ト32を介して連結されている。一方、第1通電部材2
の先端側は、後述するテーパローラベアリング4の外枠
41に固着されている。また、第2通電部材3の先端側
は、後述するテーパローラベアリング4の内部材42に
固着されている。
【0013】ハウジングの上基板11の下面及び下基板
12の上面には、絶縁体よりなる穴空き円板状の第1プ
レート51及び第2プレート52が配設されている。そ
して、第1プレート51及び第2プレート52には、絶
縁部材としてのベークライトよりなる第1ブッシュ61
及び第2ブッシュ62がそれぞれ挿嵌固定されている。
この第1ブッシュ61とテーパローラベアリング4の外
枠41との間には絶縁部材としてのベークライトよりな
る第1リング板71が配設され、同じく第2ブッシュ6
2とテーパローラベアリング4の内部材42との間には
絶縁部材としてのベークライトよりなる第2リング板7
2が配設されている。なお、第1第1通電部材2は第1
ブッシュ61及び第1リング板71内で軸方向摺動及び
回転摺動可能とされており、同じく第2通電部材3は第
2ブッシュ62及び第2リング板72内で軸方向摺動及
び回転摺動可能とされている。さらに、第1プレート5
1と第1リング板71との間には第1皿バネ81が配設
され、同じく第2プレート52と第2リング板72との
間には第2皿バネ82が配設されている。
12の上面には、絶縁体よりなる穴空き円板状の第1プ
レート51及び第2プレート52が配設されている。そ
して、第1プレート51及び第2プレート52には、絶
縁部材としてのベークライトよりなる第1ブッシュ61
及び第2ブッシュ62がそれぞれ挿嵌固定されている。
この第1ブッシュ61とテーパローラベアリング4の外
枠41との間には絶縁部材としてのベークライトよりな
る第1リング板71が配設され、同じく第2ブッシュ6
2とテーパローラベアリング4の内部材42との間には
絶縁部材としてのベークライトよりなる第2リング板7
2が配設されている。なお、第1第1通電部材2は第1
ブッシュ61及び第1リング板71内で軸方向摺動及び
回転摺動可能とされており、同じく第2通電部材3は第
2ブッシュ62及び第2リング板72内で軸方向摺動及
び回転摺動可能とされている。さらに、第1プレート5
1と第1リング板71との間には第1皿バネ81が配設
され、同じく第2プレート52と第2リング板72との
間には第2皿バネ82が配設されている。
【0014】テーパローラベアリング4は、第1通電部
材2が固着された外枠41と、第2通電部材3が固着さ
れた内部材42と、外枠41と内部材42との間で転動
する複数の円筒状又はテーパ状の中空ころ43とから構
成されている。中空ころ43は中実でも可能だが中実だ
と接触面積が小さくなるため通電容量が小さくなる。こ
れらの外枠41、内部材42及び中空ころ43は、いず
れもベリリウム銅により形成されており、かつ、その表
面は酸化防止用の銀めっき処理が施されている。外枠4
1の内周面には図1の下側に向かうに連れて拡径された
テーパ内周面41aとされ、内部材42の外周面は図1
の上側に向かうに連れて縮径されたテーパ外周面42a
とされている。なお、内部材42の両端には、中空ころ
43の脱落を防止するつば部42b、42bがそれぞれ
形成されている。また、テーパ内周面41a及びテーパ
外周面42aは、互いに平行に延びており、各中空ころ
43の転動面43aと中空ころ43の軸方向全長にわた
って均一に当接している。そして、テーパ内周面41a
及びテーパ外周面42aと中空ころ43の転動面43a
との間には、銀粉(粒径:〜φ10μm程度)入りのフ
ッ素系グリースが配設されている。
材2が固着された外枠41と、第2通電部材3が固着さ
れた内部材42と、外枠41と内部材42との間で転動
する複数の円筒状又はテーパ状の中空ころ43とから構
成されている。中空ころ43は中実でも可能だが中実だ
と接触面積が小さくなるため通電容量が小さくなる。こ
れらの外枠41、内部材42及び中空ころ43は、いず
れもベリリウム銅により形成されており、かつ、その表
面は酸化防止用の銀めっき処理が施されている。外枠4
1の内周面には図1の下側に向かうに連れて拡径された
テーパ内周面41aとされ、内部材42の外周面は図1
の上側に向かうに連れて縮径されたテーパ外周面42a
とされている。なお、内部材42の両端には、中空ころ
43の脱落を防止するつば部42b、42bがそれぞれ
形成されている。また、テーパ内周面41a及びテーパ
外周面42aは、互いに平行に延びており、各中空ころ
43の転動面43aと中空ころ43の軸方向全長にわた
って均一に当接している。そして、テーパ内周面41a
及びテーパ外周面42aと中空ころ43の転動面43a
との間には、銀粉(粒径:〜φ10μm程度)入りのフ
ッ素系グリースが配設されている。
【0015】上記構成を有する本実施例の回転給電装置
は、第2通電部材3を固定した状態で、図示しないモー
タを駆動させて第1通電部材2を第2通電部材3と相対
回転させる。そして、同時に図示しない溶接電源のスイ
ッチをONにして、第1通電部材2からテーパローラベ
アリング4を介して第2通電部材3に通電する。このと
き本実施例の回転給電装置では、第1通電部材2と第2
通電部材3とがテーパローラベアリング4により連結さ
れるとともに、第1皿バネ81及び第2皿バネ82によ
り第1通電部材2と第2通電部材3とが相互に近接する
方向に付勢されてテーパローラベアリング4の各中空こ
ろ43の転動面43aが外枠41のテーパ内周面41a
及び内部材42のテーパ外周面42aにそれぞれ押圧さ
れている。このように、第1通電部材2から第2通電部
材3への通電部となるテーパローラベアリング4の各中
空ころ43の転動面43aが押圧されているため、通電
部における必要な面圧及び接触面積を確保することがで
きる。このため、通電部における面圧低下に起因するス
パークの発生を抑制することができる。
は、第2通電部材3を固定した状態で、図示しないモー
タを駆動させて第1通電部材2を第2通電部材3と相対
回転させる。そして、同時に図示しない溶接電源のスイ
ッチをONにして、第1通電部材2からテーパローラベ
アリング4を介して第2通電部材3に通電する。このと
き本実施例の回転給電装置では、第1通電部材2と第2
通電部材3とがテーパローラベアリング4により連結さ
れるとともに、第1皿バネ81及び第2皿バネ82によ
り第1通電部材2と第2通電部材3とが相互に近接する
方向に付勢されてテーパローラベアリング4の各中空こ
ろ43の転動面43aが外枠41のテーパ内周面41a
及び内部材42のテーパ外周面42aにそれぞれ押圧さ
れている。このように、第1通電部材2から第2通電部
材3への通電部となるテーパローラベアリング4の各中
空ころ43の転動面43aが押圧されているため、通電
部における必要な面圧及び接触面積を確保することがで
きる。このため、通電部における面圧低下に起因するス
パークの発生を抑制することができる。
【0016】また、第1通電部材2と第2通電部材3と
がテーパローラベアリング4により連結されているた
め、テーパローラベアリング4の各中空ころ43の転動
面43a、外枠41のテーパ内周面41a及び内部材4
2のテーパ外周面42aにおいては、部材間での摺動が
おこらないので、表面の摩耗量が少ない。このため、摩
耗粉に起因するスパークの発生を抑制することができ
る。また、たとえ表面が摩耗したとしても第1皿バネ8
1及び第2皿バネ82の付勢力により通電部における必
要な面圧を確保することができる。
がテーパローラベアリング4により連結されているた
め、テーパローラベアリング4の各中空ころ43の転動
面43a、外枠41のテーパ内周面41a及び内部材4
2のテーパ外周面42aにおいては、部材間での摺動が
おこらないので、表面の摩耗量が少ない。このため、摩
耗粉に起因するスパークの発生を抑制することができ
る。また、たとえ表面が摩耗したとしても第1皿バネ8
1及び第2皿バネ82の付勢力により通電部における必
要な面圧を確保することができる。
【0017】さらに、テーパローラベアリング4の各中
空ころ43の転がりにより転動面43a、外枠41のテ
ーパ内周面41a及び内部材42のテーパ外周面42a
の表面が平滑にならされるという効果もある。さらに、
テーパローラベアリング4の転動体としてのころが中空
ころ43により構成されているため、この中空ころ43
が転動中に潰されることにより、外枠41のテーパ内周
面41a及び内部材42のテーパ外周面42aとの接触
面積が増大し、これにより通電部における給電抵抗を低
下させるという効果もある。
空ころ43の転がりにより転動面43a、外枠41のテ
ーパ内周面41a及び内部材42のテーパ外周面42a
の表面が平滑にならされるという効果もある。さらに、
テーパローラベアリング4の転動体としてのころが中空
ころ43により構成されているため、この中空ころ43
が転動中に潰されることにより、外枠41のテーパ内周
面41a及び内部材42のテーパ外周面42aとの接触
面積が増大し、これにより通電部における給電抵抗を低
下させるという効果もある。
【0018】さらに、第1通電部材2、第2通電部材3
及びテーパローラベアリング4は、いずれも表面に酸化
防止用の銀めっき処理が施されているので、ベリリウム
銅の酸化による給電抵抗の増大を防止することができ
る。また、テーパローラベアリング4内には銀粉入りの
フッ素系グリースが注入されている。このフッ素系グリ
ースは高温での酸化を防止するとともに、抵抗体として
働いてスパークを抑制するという効果を奏する。そし
て、このグリース内に混入された銀粉は、各中空ころ4
3の転動面43a、外枠41のテーパ内周面41a及び
内部材42のテーパ外周面42aの表面の銀めっきを補
填するという効果も奏する。
及びテーパローラベアリング4は、いずれも表面に酸化
防止用の銀めっき処理が施されているので、ベリリウム
銅の酸化による給電抵抗の増大を防止することができ
る。また、テーパローラベアリング4内には銀粉入りの
フッ素系グリースが注入されている。このフッ素系グリ
ースは高温での酸化を防止するとともに、抵抗体として
働いてスパークを抑制するという効果を奏する。そし
て、このグリース内に混入された銀粉は、各中空ころ4
3の転動面43a、外枠41のテーパ内周面41a及び
内部材42のテーパ外周面42aの表面の銀めっきを補
填するという効果も奏する。
【0019】したがって、本実施例の回転給電装置は、
低回転抵抗及び低給電抵抗を維持することができ、大電
流を給電する場合においても、長期間にわたって安定に
給電することができる。なお、上記実施例では、第1通
電部材2、第2通電部材3及びテーパローラベアリング
4をベリリウム銅により形成する例について説明した
が、これらの部材の材料としては、強度や低電気抵抗性
などの条件を満たす他の材料、例えばクロム銅、銅タン
グステン、銀タングステン等を用いることが可能であ
る。
低回転抵抗及び低給電抵抗を維持することができ、大電
流を給電する場合においても、長期間にわたって安定に
給電することができる。なお、上記実施例では、第1通
電部材2、第2通電部材3及びテーパローラベアリング
4をベリリウム銅により形成する例について説明した
が、これらの部材の材料としては、強度や低電気抵抗性
などの条件を満たす他の材料、例えばクロム銅、銅タン
グステン、銀タングステン等を用いることが可能であ
る。
【0020】またテーパローラベアリング4の態様とし
ても、上記実施例で示した態様の他に、転動体として円
錐ころや中実のころを用いたり、内部材43としてリン
グ状のものを用いたりするなど適宜変更可能である。ま
た、上記実施例では、弾性部材として一対の皿バネ8
1、82を用いたが、皿バネは1つにすることもできる
し、コイルバネ等の他の弾性部材を用いることも可能で
ある。
ても、上記実施例で示した態様の他に、転動体として円
錐ころや中実のころを用いたり、内部材43としてリン
グ状のものを用いたりするなど適宜変更可能である。ま
た、上記実施例では、弾性部材として一対の皿バネ8
1、82を用いたが、皿バネは1つにすることもできる
し、コイルバネ等の他の弾性部材を用いることも可能で
ある。
【0021】さらに、上記実施例において、テーパロー
ラベアリング4の中空ころ43の数を変更することによ
り、給電部における接触面積を変更することができ、し
たがって給電容量を変更することが可能である。すなわ
ち、中空ころ43の数を多くすることにより給電容量を
増大させることができる。なお、この場合、給電部にお
ける必要な面圧を確保するために、中空ころ43の数に
応じて、皿バネ81、82の付勢力を適宜調整する必要
がある。また、各中空ころ43同士の接触を避けるため
に、各中空ころ43間に樹脂製等の絶縁用のころを配設
することもできる。
ラベアリング4の中空ころ43の数を変更することによ
り、給電部における接触面積を変更することができ、し
たがって給電容量を変更することが可能である。すなわ
ち、中空ころ43の数を多くすることにより給電容量を
増大させることができる。なお、この場合、給電部にお
ける必要な面圧を確保するために、中空ころ43の数に
応じて、皿バネ81、82の付勢力を適宜調整する必要
がある。また、各中空ころ43同士の接触を避けるため
に、各中空ころ43間に樹脂製等の絶縁用のころを配設
することもできる。
【0022】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の回転給電
装置は、テーパローラベアリング及び弾性部材を介して
第1の通電部材と第2の通電部材とを相対回転可能に連
結するという新規な構成により、通電部における平滑性
及び面圧を長期間にわたって確保することができるの
で、大電流を給電する場合においても、スパークの発生
を抑制して、長期間にわたって安定な給電を可能とす
る。
装置は、テーパローラベアリング及び弾性部材を介して
第1の通電部材と第2の通電部材とを相対回転可能に連
結するという新規な構成により、通電部における平滑性
及び面圧を長期間にわたって確保することができるの
で、大電流を給電する場合においても、スパークの発生
を抑制して、長期間にわたって安定な給電を可能とす
る。
【図1】 本発明の実施例の回転給電装置の全体構成を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図2】 従来の回転給電装置を示す斜視図である。
【図3】 他の従来の回転給電装置を示す斜視図であ
る。
る。
2は第1通電部材、3は第2通電部材、4はテーパロー
ラベアリング、41は外枠、42は内部材、43は中空
ころ、43aは転動面、81は第1皿バネ、82は第2
皿バネである。
ラベアリング、41は外枠、42は内部材、43は中空
ころ、43aは転動面、81は第1皿バネ、82は第2
皿バネである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−335779(JP,A) 特開 平5−277758(JP,A) 特開 昭63−14571(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02G 11/00 B23K 11/06 B23K 13/08
Claims (1)
- 【請求項1】 第1通電部材と、該第1通電部材と相対
回転可能に配設された第2通電部材と、該第1通電部材
と該第2通電部材とを相対回転可能に連結するテーパロ
ーラベアリングと、該テーパローラベアリングの転動面
を押圧すべく該第1通電部材と該第2通電部材とを相互
に近接する方向に付勢する弾性部材とを備えていること
を特徴とする回転給電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24147294A JP2984554B2 (ja) | 1994-10-05 | 1994-10-05 | 回転給電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24147294A JP2984554B2 (ja) | 1994-10-05 | 1994-10-05 | 回転給電装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08107624A JPH08107624A (ja) | 1996-04-23 |
JP2984554B2 true JP2984554B2 (ja) | 1999-11-29 |
Family
ID=17074829
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24147294A Expired - Fee Related JP2984554B2 (ja) | 1994-10-05 | 1994-10-05 | 回転給電装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2984554B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5328684B2 (ja) * | 2010-01-27 | 2013-10-30 | 湘菱 許 | 車椅子の補助駆動装置 |
JP5076125B2 (ja) * | 2010-03-23 | 2012-11-21 | 精電舎電子工業株式会社 | 超音波溶着機、超音波溶着システム |
DE102011016026B4 (de) * | 2011-01-13 | 2014-10-02 | Daniel Weiss | Verfahren zur Verhinderung des Auflegierens der Elektrode beim WIG-Schweißen sowie handgeführter WIG-Schweißkopf zur Durchführung des Verfahrens |
CN113665132B (zh) * | 2021-08-31 | 2023-07-14 | 深圳市海浦蒙特科技有限公司 | 一种焊接装置 |
-
1994
- 1994-10-05 JP JP24147294A patent/JP2984554B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08107624A (ja) | 1996-04-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |