JP3901917B2 - 研削装置の給電方法および給電装置 - Google Patents

研削装置の給電方法および給電装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、研削装置の給電方法および給電装置に関し、さらに詳細には、導電性砥石からなる砥石車を備えて、この砥石車を電気的作用によりツルーイングまたはドレッシングする方式の研削装置において、回転するロータリ電極に給電する給電技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
先端精密加工技術の一つとして、微粒メタルボンド砥石を用いた研削技術が注目されてきており、これと並行して、メタルボンド砥石の能力を充分に発揮する電気的作用を利用する放電ツルーイング(truing)や電解ドレッシング(dressing)といった電気的ツルーイング・ドレッシング技術が開発されている。
【0003】
すなわち、放電ツルーイングとは、放電作用を利用してツルーイングを行うもので、メタルボンド砥石のツルーイングに一般に適用されている。この放電ツルーイングは、メタルボンド・ダイヤモンド砥石からなる砥石車を備えたセンタレス研削盤を例にとれば、砥石車を(+)極とするとともに、この砥石車の砥石面に対向して設けた金属円盤からなる放電ツルアー(放電ツルーイング電極)を(−)極とし、これら砥石車と放電ツルアーを所定の速度で回転させながら、これらの電極に正負の電圧をそれぞれ印加することにより、両電極間の放電作用によって上記砥石面のメタルボンド部分を溶解除去して、研削面における砥粒の突出状態を成形維持させるものである。
【0004】
一方、電解ドレッシングは、電解作用を利用しドレッシングを行うもので、やはりメタルボンド砥石のドレッシングに一般的に利用されている。この電解ドレッシングとして代表的なものが電解インプロセスドレッシング(Electrolytic In-process Dressing:ELID)と呼ばれる技術で、上記と同様、メタルボンド・ダイヤモンド砥石からなる砥石車を備えたセンタレス研削盤を例にとれば、砥石車を(+)極とするとともに、この砥石車の砥石面(円筒研削面)に対向して設けたドレッシング電極を(−)極とし、工作物(以下ワークと称する。)の研削中において、上記両電極の間隙に電解クーラント(電解液)を供給しながら直流パルス電流を流すことにより、電解作用によって上記砥石面のメタルボンド部分を溶出させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来の電気的作用によりツルーイングまたはドレッシングする方式の研削装置においては以下のような問題点があり、さらなる改良が要望されていた。
【0006】
つまり、例えば、上述したメタルボンド・ダイヤモンド砥石からなる砥石車を備えたセンタレス研削盤においては、図6に示すように、一方のロータリ電極である砥石車aに対する給電は、砥石車aの回転主軸bの先端面cに、図外の電源に電気的に接続されたカーボンブラシ等の給電ブラシdが摺接されるとともに、他方のロータリ電極である放電ツルアーeに対する給電は、この放電ツルアーeの外周面に、上記電源に電気的に接続された同じくカーボンブラシ等の給電ブラシ(図示省略)が摺接される構造とされている。
【0007】
ところが、このような構造では、給電ブラシdによる給電位置がいずれも研削装置の加工部つまり砥石車aに近接していることから、この加工部において発生し飛散する研削液ミストやスラッジ等が、ロータリ電極a、eと給電ブラシdとの接触部位に噛み込むなどして、この部位の過剰な発熱や磨耗を招き、その結果、電極a,eへの給電信頼性が低下するという問題を生じていた。
【0008】
特に、砥石車aの回転主軸bの先端面cと給電ブラシdとの接触部においては、図6(b) に示すように、給電ブラシdの先端部がほぼ球面状とされているところ、その中心部は回転主軸bの先端面cとの相対的回転速度(周速度)が0であるため、その周囲部分が早期に磨耗して点接触状態になる結果、上記問題は顕著である。
【0009】
また、研削装置の加工部周辺は他の機械構成部も密集しており、給電ブラシdの電装部などの付加によりこの部位の構造が複雑になるとともに、砥石車aの交換等の段取り時には、上記給電ブラシdの取外し取付け作業が伴い、そのたびに芯出し作業も必要となり、作業性が非常に悪かった。
【0010】
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、導電性砥石からなる砥石車を備えて、この砥石車を電気的作用によりツルーイングまたはドレッシングする方式の研削装置において、研削装置の加工部で発生、飛散する研削液ミストやスラッジ等の影響を受けることなく、ロータリ電極に高い信頼性をもって給電することができる給電技術を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の給電方法は、導電性砥石からなる砥石車を備えるとともに、この砥石車を電気的作用によりツルーイングまたはドレッシングする方式の研削装置において、回転するロータリ電極に給電する方法であって、上記ロータリ電極を取付け支持する回転主軸に、挿通穴を少なくとも上記ロータリ電極の取付け位置から研削装置の加工部と離隔した離隔位置まで貫設するとともに、この挿通穴内に非導電性材料で被覆された棒状導電部材を挿通して配し、上記離隔位置は、上記研削装置の加工部において飛散する研削液やスラッジの影響を受けない上記回転主軸の基端部に設定し、上記挿通穴内に挿通して配した棒状導電部材の一端を上記ロータリ電極に電気的にかつ一体的に接続するとともに、他端側部位を上記離隔位置である上記回転主軸の基端部において、上記回転主軸の外部へ臨ませて、この他端側部位に静止側に配された給電ブラシを摺接させて、上記棒状導電部材に給電するようにし、少なくとも上記棒状導電部材と上記ロータリ電極との接続部周辺部を、非導電性材料により被覆形成して、電気的に絶縁することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の給電装置は、上記給電方法を実施するものであって、上記ロータリ電極を取付け支持する回転主軸に、挿通穴が少なくとも上記ロータリ電極の取付け位置から研削装置の加工部と離隔した離隔位置まで貫設されるとともに、この挿通穴内に非導電性材料で被覆された棒状導電部材が挿通して配され、上記離隔位置は、上記研削装置の加工部において飛散する研削液やスラッジの影響を受けない上記回転主軸の基端部に設定され、上記棒状導電部材は、その一端部が上記ロータリ電極に電気的にかつ一体的に接続されるとともに、他端側部位が研削装置の加工部から離隔した上記離隔位置である上記回転主軸の基端部において、上記回転主軸の外部へ臨み、この回転主軸の外部へ臨んだ上記棒状導電部材の他端側部位に、静止側に配された給電ブラシが摺接され、少なくとも上記棒状導電部材と上記ロータリ電極との接続部周辺部が、非導電性材料により被覆形成されて、電気的に絶縁されていることを特徴とする。
【0013】
前記給電されるロータリ電極は、研削装置の砥石車の他、放電ツルーイング装置の放電ツルアーまたは電解ドレッシング装置の電解ドレッサが対象となる。
【0015】
本発明の対象となる研削装置においては、導電性砥石からなる砥石車が電気的作用によりツルーイングまたはドレッシングされるところ、給電対象である砥石車やツルーイング電極は、回転駆動されるロータリ電極であるとともに、その周辺は研削装置の加工部に近接して、研削液ミストやスラッジ等が飛散する雰囲気にある。
【0016】
本発明においては、非導電性材料で被覆された棒状導電部材を用いて、上記加工部と離隔した位置、つまり加工部において飛散する研削液やスラッジ等の影響を受けない(かからない)回転主軸の外部へ臨んだ部位において、ロータリ電極に給電を行うようにすることで、高い給電信頼性を確保する。
【0017】
また、このような給電方法ないしは構造を採用することにより、研削装置の加工部周辺の構造が簡素となるとともに、砥石車の交換等の段取り時における給電ブラシの取外し取り付け作業も不要となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
本発明に係る給電装置を図1に示し、この給電装置1は、具体的には、図3に示す放電ツルーイング方式のセンタレス研削盤における放電ツルーイング装置2の一部を構成するものである。
【0020】
上記センタレス研削盤としての基本構成は従来周知のものと同様であり、砥石車3、調整車4およびブレード5などを主要部として構成されている。図示の実施形態のセンタレス研削盤においては、工作物Wが調整車4とブレード5により回転支持されるとともに、砥石車3と調整車4の間を軸方向へ通し送りされながら研削されるスルー研削方式とされている。
【0021】
砥石車3は、図1に示すように、回転主軸10の先端部10aに取外し可能に取り付けられるとともに、この回転主軸10が、図示しない装置ベッドの砥石車台15上に、軸受16,16、…を介して回転可能に軸支されている。回転主軸10は、その基端部10bに取付け固定された伝動プーリ17が図示しない伝動ベルト等からなる動力伝達機構を介して駆動モータ等の回転駆動源に連係されている。同様に、調整車4も、具体的には図示しないが、上記装置ベッドのスライドベース上に回転可能に軸支された回転主軸11に取り付けられるとともに、この回転主軸11が、動力伝達機構を介して駆動モータ等の回転駆動源に連係されている。
【0022】
上記砥石車3は、導電性メタルボンドにより砥粒が結合されてなる導電性メタルボンド砥石(導電性砥石)からなる。図示の砥石車3は、導電性材料からなる砥石車本体6の外周に、上記導電性メタルボンド砥石の砥石層7が配されてなり、その砥石表面3aが略円筒状の円筒砥石面とされている。砥粒としては、微小なダイヤモンド砥粒やCBN(キュービックボロンナイトライド)砥粒等のいわゆる超砥粒が使用される。この砥石車3は、後述するように、給電装置1を介して電源20の(+)極に電気的に接続されて、(+)極のロータリ電極とされている。
【0023】
放電ツルーイング装置2は、放電ツルーイング電極21が砥石車3に対して調整車4の反対側に配置されてなる。この放電ツルーイング電極21は、具体的には幅狭の回転円盤状のロータリ電極の形態とされており、その円筒外周面部分が、他方のロータリ電極である砥石車3の砥石面3aに対向する円筒電極面とされている。
【0024】
放電ツルーイング電極21は、具体的には図示しないが、上記砥石車3の回転主軸10と平行に配された回転主軸22を介して、放電ツルーイング電極基台に回転可能に支持されるとともに、動力伝達機構を介して回転駆動源に連係されている。これにより、放電ツルーイング電極21は、その円筒電極面が、砥石車3の砥石面3aと平行となるように対向配置した状態で回転駆動される。
【0025】
また、放電ツルーイング電極21は、上記砥石車3の回転主軸10と平行な方向(矢符方向)へスライド可能とされるとともに、スライド駆動源に連係されてなり、砥石車3の砥石面3aに沿って回転主軸10方向へトラバース移動する。
【0026】
放電ツルーイング電極21は、給電ブラシ23を介して電源20の(−)極に電気的に接続されて、(−)極の放電ツルーイング電極とされている。
【0027】
給電装置1は、前述したように、他方のロータリ電極である砥石車3に給電するためのもので、具体的には図1に示すように、回転主軸10内部に一体的に設けられた棒状導電部材30と、研削盤の砥石車台15側に設けられた給電ブラシ31などを主要部として構成されている。
【0028】
上記回転主軸10の中心位置には、挿通穴35が少なくとも上記砥石車3の取付け位置から研削盤の加工部と離隔した位置(離隔位置)まで貫設されている。ここに、上記加工部と離隔した離隔位置とは、加工部つまり砥石車3と調整車4の間のワークWの部位において、クーラントノズル36から供給される研削液や、ワークWの研削により生じるスラッジ(研削屑)が飛散する過酷な汚染雰囲気にあることから、これらの研削液やスラッジ等の影響を受けない部位をいう。
【0029】
図示の挿通穴35は、ロータリ電極である砥石車3の取付け位置つまり回転主軸10の先端部10aから、研削盤の加工部と離隔した離隔位置つまり基端部10bまでの全長にわたって同心状に貫設されている。さらに、回転主軸10の基端部10bには、給電ブラシ31による給電部37が一体的に設けられ、この給電部37にも、上記挿通穴35に連続する挿通穴38が同心状に貫設されている。
【0030】
棒状導電部材30は、図2に示すように、その外周が非導電性材料40で被覆されて電気的に絶縁されてなり、上記挿通穴35,38に挿通して配されている。この棒状導電部材30は、その先端部30aが上記砥石車3に電気的にかつ一体的に接続されるとともに、その基端部30bに上記給電ブラシ31が摺接されている。
【0031】
図示の実施形態においては、この棒状導電部材30の先端部30aは、接続導電部41を介して上記砥石車3に電気的に接続されている。
【0032】
すなわち、砥石車3は、回転主軸10の先端部10aに取付け固定された取付フランジ42上に挿通支持されるとともに、固定部材43が取付フランジ42に締付ボルト44により締め付けられて、回転主軸10に取外し可能に取付けられている。上記接続導電部41は、この砥石車3の取付け先端部位を被覆するカバー部材の形態とされて、上記棒状導電部材30の先端部30aと砥石車3を電気的にかつ一体的に接続している。
【0033】
具体的には、接続導電部41は、導電性材料からなるカバー部材の外側面が、非導電性材料45で被覆されてなり、上記棒状導電部材30の先端部30aと砥石車3の砥石車本体6に、それぞれ導電性材料からなる接続ボルト・ナット46および接続ボルト47により被覆状に接続されている。
【0034】
これに関連して、これら接続導電部41の周辺部は電気的に絶縁されて、漏電防止がなされている。図示の実施形態においては、砥石車3の砥石車本体6に直接接触する取付フランジ42と固定部材43の接触面が非導電性材料45で絶縁被覆されている。この非導電性材料45としては、前述した棒状導電部材30の非導電性材料40と同様、セラミックコーティングが好適に採用されている。
【0035】
一方、上記棒状導電部材30の基端部30bは、ここに同心状にかつ一体的に接続された導電性材料からなる給電部37を介して、上記給電ブラシ31が摺接されている。
【0036】
すなわち、回転主軸10の基端部10aには、前述したように、伝動プーリ17が取付けフランジ部材50により締付け固定されるとともに、この取付けフランジ部材50に、上記給電部37が絶縁部材51を介して同心状にかつ一体的に取付け固定されている。
【0037】
上記給電部37は、上記棒状導電部材30の基端部30bの強度を補強するもので、この基端部30bと一体的に固定されて、棒状導電部材30の摺接部52を構成している。
【0038】
具体的には、絶縁部材51の中心部には挿通穴39が、また前述したように、給電部37の中心部には挿通穴38が、それぞれ回転主軸10の挿通穴35に同心状にかつ連続して設けられている。そして、回転主軸10の挿通穴35に挿通された棒状導電部材30の基端部30bは、図1に示されるように、研削盤の加工部と離隔した離隔位置である回転主軸10の基端部10bから外部へ臨んで突出し、この突出した部位が上記挿通穴38、39内に挿入されるとともに、接続ボルト・ナット53により上記給電部37と一体的に接続されている。
【0039】
これに関連して、棒状導電部材30の基端部30bの非導電性材料40は剥離ないしは除去されて、給電部37と電気的に接続されている。この給電部37は、回転主軸と同心状の円筒外周面部37aを有し、この部位37aが、上記給電ブラシ31が摺接する摺接面とされている。
【0040】
一方、この給電部37の摺接面37a以外の外周部は電気的に絶縁されて、漏電防止がなされている。図示の実施形態においては、上記給電部37の外周面が非導電性材料55で絶縁被覆されている。この非導電性材料55としては、前述した非導電性材料40、45と同様、セラミックコーティングが好適に採用されている。
【0041】
給電ブラシ23は、静止側である研削盤の砥石車台15側に設けられて、電源20の(+)極に電気的に接続されるとともに、弾発スプリング56により、上記給電部37の摺接面37aに対して常時弾発付勢されている。
【0042】
また、この給電部37および給電ブラシ23の摺接部位は、カバー57により被覆されて、研削盤の加工部からの研削液ミストやスラッジがかからないように構成されている。
【0043】
しかして、以上のように構成されたセンタレス研削装置において、ワークWは、その外径面が砥石車3と調整車4に挟圧されて回転されるとともに、その外径面下部がブレード3により回転支持された状態で、その外径面に研削加工が施される。一方、放電ツルーイング装置2により、砥石車3の研削面3aの性状に応じて、研削加工中または研削加工停止中に、砥石車3の砥石面3aが所定形状に放電ツルーイングされる。
【0044】
すなわち、図3において、砥石車3と放電ツルーイング電極21が所定の速度で回転されながら、放電ツルーイング電極21が、研削面3aに対して砥石車3の回転主軸10と平行な方向(矢符方向)へトラバース移動しながら、これら両ロータリ電極3,21に正負の電圧がそれぞれ印加されて、これにより、両電極3,21間の放電作用によって砥石車3の研削面3aのメタルボンド部分が溶解除去して、この研削面3aにおける砥粒の突出し量が揃えられる。
【0045】
この場合、特に砥石車3は、回転駆動されるロータリ電極であるとともに、その周辺が加工部から生じる研削液ミストやスラッジ等が飛散する雰囲気にある。
【0046】
本実施形態においては、この砥石車3に対する給電は、図1に示されるように、棒状導電部材30を用いて、その先端部30aが上記砥石車3に電気的にかつ一体的に接続されるとともに、基端部30bが砥石車3の回転主軸10内部を介して上記加工部において飛散する研削液やスラッジ等の影響を受けない離隔位置つまり回転主軸10の基端部10bまで導かれ、この部位において棒状導電部材30に給電ブラシ31により給電される構成とされている。
【0047】
したがって、砥石車3に対する給電部位が研削液ミストやスラッジ等の影響を受けなることがなく(かからず)、従来のように砥石車3と給電ブラシ31との接触部位に噛み込むなどして、この部位の過剰な発熱や磨耗を招くこともなく、砥石車3への高い給電信頼性を確保することができる。
【0048】
また、このような給電方法ないしは構造が採用されていることにより、研削盤の加工部周辺の構造が簡素となるとともに、砥石車3の交換等の段取り時における給電ブラシ31の取外し取り付け作業も不要となる。
【0049】
実施形態2
本実施形態は図4に示し、実施形態1のセンタレス研削盤において、放電ツルーイング装置2の放電ツルーイング電極(ロータリ電極)21に対する給電も本発明の給電装置1により行う構成とされたものである。
【0050】
なお、図4において、実施形態1と同じ参照符号は実施形態1における構成部材または要素と機能的に同様な構成部材または要素を示している。
【0051】
しかして、本実施形態おいては、放電ツルーイング電極21に対しても、砥石車3への給電と同様に、高い給電信頼性を確保することができる。
その他の構成および作用と同様である。
【0052】
実施形態3
本実施形態は図5に示し、実施形態1の研削盤においては、片持ち式の回転主軸10に砥石車3が取り付けられる構造とされたものであったのに対して、本実施形態の研削盤においては、両持ち式の回転主軸100に、砥石車3が取り付けられる構造とされている。
【0053】
この砥石車3に対する給電も実施形態1の給電装置1により行う構成とされており、よって、図5において、実施形態1と同じ参照符号は実施形態1における構成部材または要素と機能的に同様な構成部材または要素を示している。
その他の構成および作用と同様である。
【0054】
なお、上述した実施形態1〜3は、あくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなく、その範囲内で種々設計変更可能である。
【0055】
例えば、上述した実施形態は、本発明をスルーフィード方式のセンタレス研削盤に適用した場合を示したが、本発明は円筒研削盤や平面研削盤などの他の研削方式の研削盤にも適用することができる。
【0056】
また、本発明は、図示の実施形態の放電ツルーイング方式の研削盤と同様、電気的作用を利用する電解ドレッシング方式、あるいはこれら両方式を採用する研削盤にも適用することができる。
【0057】
【発明の効果】
以上詳細したように、本発明によれば、砥石車を電気的作用によりツルーイングまたはドレッシングする方式の研削装置において、砥石車や放電ツルーイング電極の回転するロータリ電極に給電するに際して、非導電性材料で被覆された棒状導電部材を用いて、その一端を上記ロータリ電極に電気的にかつ一体的に接続するとともに、他端側をロータリ電極の回転主軸内部を介して研削装置の加工部において飛散する研削液やスラッジの影響を受けない回転主軸の基端部の外部へ臨んだ離隔位置まで導き、この離隔位置において上記棒状導電部材に給電ブラシにより給電するようにしたから、ロータリ電極に高い信頼性をもって給電することができる。
【0058】
すなわち、本発明の対象となる研削装置においては、導電性砥石からなる砥石車が電気的作用によりツルーイングまたはドレッシングされるところ、給電対象である砥石車やツルーイング電極は、回転駆動されるロータリ電極であるとともに、その周辺は研削装置の加工部に近接して、研削液ミストやスラッジ等が飛散する雰囲気にある。
【0059】
本発明においては、非導電性材料で被覆された棒状導電部材を用いて、上記加工部と離隔した位置、つまり加工部において飛散する研削液やスラッジの影響を受けない(かからない)回転主軸の基端部の外部へ臨んだ部位において、ロータリ電極に給電を行うようにしたから、ロータリ電極に対する給電部位が研削液ミストやスラッジ等の影響を受けることがなく(かからず)、従来のようにロータリ電極と給電ブラシとの接触部位に噛み込むなどして、この部位の過剰な発熱や磨耗を招くこともなく、ロータリ電極への高い給電信頼性を確保することができる。
【0060】
また、このような給電方法ないしは構造を採用することにより、研削装置の加工部周辺の構造が簡素となるとともに、砥石車の交換等の段取り時における給電ブラシの取外し取り付け作業も不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1である砥石車の給電装置を示す正面断面図である。
【図2】同給電装置の棒状導電部材の断面構造を示す正面断面図である。
【図3】同給電装置が採用された放電ツルーイング方式のセンタレス研削盤を示す概略斜視図である。
【図4】本発明の実施形態2である放電ツルーイング電極の給電装置を示す正面断面図である。
【図5】本発明の実施形態3である両持ち式の砥石車の給電装置を示す正面断面図である。
【図6】従来の放電ツルーイング方式のセンタレス研削盤を示し、図6(a) は同センタレス研削盤の全体構成を示す概略正面図、図6(b) は同センタレス研削盤の砥石車に対する給電部位を示す拡大図である。
【符号の説明】
1 給電装置
2 放電ツルーイング装置
3 砥石車(ロータリ電極)
10 回転主軸
10a 回転主軸の先端部
10b 回転主軸の基端部
20 電源
21 放電ツルーイング電極(ロータリ電極)
22 放電ツルーイング電極の回転主軸
23 給電ブラシ
30 棒状導電部材
30a 棒状導電部材の先端部
30b 棒状導電部材の基端部
31 給電ブラシ
35 挿通穴
37 給電部
38 挿通穴
40 非導電性材料
41 接続導電部
45 非導電性材料
51 絶縁部材
52 摺接部
55 非導電性材料

Claims (9)

  1. 導電性砥石からなる砥石車を備えるとともに、この砥石車を電気的作用によりツルーイングまたはドレッシングする方式の研削装置において、回転するロータリ電極に給電する方法であって、
    前記ロータリ電極を取付け支持する回転主軸に、挿通穴を少なくとも前記ロータリ電極の取付け位置から研削装置の加工部と離隔した離隔位置まで貫設するとともに、この挿通穴内に非導電性材料で被覆された棒状導電部材を挿通して配し、
    前記離隔位置は、前記研削装置の加工部において飛散する研削液やスラッジの影響を受けない前記回転主軸の基端部に設定し、
    前記挿通穴内に挿通して配した棒状導電部材の一端を前記ロータリ電極に電気的にかつ一体的に接続するとともに、他端側部位を前記離隔位置である前記回転主軸の基端部において、前記回転主軸の外部へ臨ませて、この他端側部位に静止側に配された給電ブラシを摺接させて、前記棒状導電部材に給電するようにし、
    少なくとも前記棒状導電部材と前記ロータリ電極との接続部周辺部を、非導電性材料により被覆形成して、電気的に絶縁する
    ことを特徴とする研削装置の給電方法。
  2. 前記ロータリ電極が砥石車であることを特徴とする請求項1に記載の研削装置の給電方法。
  3. 前記ロータリ電極が放電ツルーイング装置の放電ツルアーであることを特徴とする請求項1に記載の研削装置の給電方法。
  4. 前記ロータリ電極が電解ドレッシング装置の電解ドレッサであることを特徴とする請求項1に記載の研削装置の給電方法。
  5. 導電性砥石からなる砥石車を備えるとともに、この砥石車を電気的作用によりツルーイングまたはドレッシングする方式の研削装置において、回転するロータリ電極に給電する装置であって、
    前記ロータリ電極を取付け支持する回転主軸に、挿通穴が少なくとも前記ロータリ電極の取付け位置から研削装置の加工部と離隔した離隔位置まで貫設されるとともに、この挿通穴内に非導電性材料で被覆された棒状導電部材が挿通して配され、
    前記離隔位置は、前記研削装置の加工部において飛散する研削液やスラッジの影響を受けない前記回転主軸の基端部に設定され、
    前記棒状導電部材は、その一端部が前記ロータリ電極に電気的にかつ一体的に接続されるとともに、他端側部位が研削装置の加工部から離隔した前記離隔位置である前記回転主軸の基端部において、前記回転主軸の外部へ臨み、
    この回転主軸の外部へ臨んだ前記棒状導電部材の他端側部位に、静止側に配された給電ブラシが摺接され、
    少なくとも前記棒状導電部材と前記ロータリ電極との接続部周辺部が、非導電性材料により被覆形成されて、電気的に絶縁されている
    ことを特徴とする研削装置の給電装置。
  6. 前記非導電性材料被覆がセラミックコーティングであることを特徴とする請求項5に記載の研削装置の給電装置。
  7. 前記ロータリ電極が砥石車であることを特徴とする請求項5または6に記載の研削装置の給電装置。
  8. 前記ロータリ電極が放電ツルーイング装置の放電ツルアーであることを特徴とする請求項5または6に記載の研削装置の給電装置。
  9. 前記ロータリ電極が電解ドレッシング装置の電解ドレッサであることを特徴とする請求項5または6に記載の研削装置の給電装置。
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