JP2983688B2 - 電子写真液体現像装置の洗浄装置 - Google Patents

電子写真液体現像装置の洗浄装置

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JP2983688B2
JP2983688B2 JP3130368A JP13036891A JP2983688B2 JP 2983688 B2 JP2983688 B2 JP 2983688B2 JP 3130368 A JP3130368 A JP 3130368A JP 13036891 A JP13036891 A JP 13036891A JP 2983688 B2 JP2983688 B2 JP 2983688B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真平版印刷版の
現像を行う電子写真液体現像装置の洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】平版印刷版の作製方法は既に数多く知ら
れている。例えば、印刷用原版に銀塩フィルムによる原
稿を密着し、該原版の感光層に直接紫外線等で露光し、
これによって原稿の画像部に対応する硬化部分と、非画
像部に対応する非硬化部分を形成し、非硬化部分をアル
カリ又は水で洗浄除去し、硬化部分をインキ受理性とす
る製版方法である。この方法による印刷版がいわゆるP
S版と称されるものであり、広く用いられている。
【0003】一方、コンピュータ画像処理技術及び大容
量データのメモリー開発とデータ通信技術等の進歩によ
り、近年では、原稿入力、補正、編集、割付から頁組ま
で一貫してコンピュータ操作され、高速通信網や衛星通
信により即時遠隔地の末端プロッターに出力出来る電子
編集システムが実用化している。特に、即時性の要求さ
れる新聞印刷分野等において電子編集システムはもちろ
ん、そこからのデータにより印刷版が直接得られる製版
システムについても実用化されつつある。現在、このよ
うな製版システムにおいては、電子写真プロセスを利用
し、レーザー光源(半導体レーザー、He−Neレーザ
ー等)露光によるシステムが種々の面から期待されてい
る。
【0004】このようなシステムにおいては、後述のよ
うな溶出型の電子写真平版印刷版が、従来から使用され
ているPS版と同様な印刷条件で印刷することが可能で
あるため、有利に使用できる。その主な製版工程として
は印刷用原版を帯電、露光、現像を行い、トナーにより
画像を形成し、トナーが付着しない非画像部を溶出液に
より除去し、予め親水化処理を施した支持体表面を露出
させ印刷版とする。ここでトナーにより保護された画像
部は親油性であるから、オフセット印刷が出来るのであ
る。
【0005】電子写真平版印刷版は、アルミニウム等の
導電性支持体上に光導電性物質を含有する光導電体層が
被着された電子写真感光体から作製される。この電子写
真感光体の光導電体層を構成する材料としては、特公昭
37−17162号、同38−7758号、同46−3
9405号、特開昭52−2437号、同57−161
863号、同58−2854号、同58−28760
号、同58−118658号、同59−12452号、
同59−49555号、同62−217256号、同6
3−226668号、特開平1−261659号公報等
に記載されている様な有機光導電性化合物・結着樹脂系
材料が実用感度、耐刷性等に優れている。
【0006】電子写真平版印刷版の製版工程に於ては、
上記電子写真感光体の光導電体層上に、まず所定の帯電
工程が施され、一様な電荷がのせられる。次に露光によ
って画像に対応する静電潜像が形成される。続いて電子
写真用現像剤を用いての現像そして定着処理が行われ、
上記静電潜像に対応したトナー画像が形成される。この
トナー画像以外の非画像部は、アルカリ剤等を含有する
溶液により溶解・除去(溶出)され、続いて水洗または
酸性のリンス液による版面表面の見かけ上のpHの調
節、また必要に応じて版面保護液(保護ガム液)の塗布
等の処理が施されて最終的な刷版が得られる。
【0007】ところで上記現像行程において、いわゆる
反転現像によりトナー画像を得ることとすると、その現
像特性からカブリおよび線細りのない良好な画像を得る
ことが出来る。最近では特に高解像力で高品質な画像再
現性が要求されており、反転現像による電子写真平版印
刷版の製造方法はこの品質要求に応える方法である。
【0008】反転現像を行う場合には、まず露光行程に
おいてトナーの付着が行われるべき部分(画線部)に対
して光照射が行われ、その光照射部分の電位がほぼ0V
に減衰させられる。このとき光照射が行われない部分
(非画像部相当部分)は初期帯電電位がそのまま維持さ
れる事となる。一方、現像行程領域では、液体現像剤で
充満された電極を介して、電極と電子写真平版印刷版の
間に所定の現像バイアスを印加する。この場合現像剤中
のトナー粒子は、所定の方法によって帯電された感光体
側と同極性の荷電を有している。このような状態で、上
記現像行程領域の現像電界中に静電潜像を有する感光体
が搬入されると、現像剤中のトナー粒子が現像電界によ
り感光体側に泳動されていき、光照射部分である感光体
の0V部分にトナー粒子の付着が行われる。この時初期
帯電電位が残留している非画像部相当部分はトナー粒子
と反発しあうこととなってトナー粒子の付着は回避され
る。
【0009】このような反転現像に用いられる現像剤と
しては、一般に乾式現像剤および液体現像剤のいずれも
採用することが出来るが、液体現像剤によれば、トナー
粒子を微細なものとすることができるため高解像力で良
好な画像再現性を得ることが出来る。液体現像剤は、高
絶縁媒体中に顔料(染料)あるいはポリマー粒子を分散
させて必要に応じて着色を行い、これに電荷(荷電)制
御剤を加えて所定の電荷を付与したものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
湿式現像方式を用いた場合、トナーにより静電潜像を画
像として形成した後の余剰な液体現像剤を出来るだけか
つ均一に除去することが高解像力を得るために必要であ
る。除去方法としては、版面上に存在している余剰な液
体現像剤を現像装置から持ち出されないように版を上下
のロールで挟みこむ絞りロール方式、版面上に空気を吹
き付けて液体現像剤を押し戻すエアナイフによる絞り方
式、コロナ帯電による絞り方式等あるが、簡便性、およ
び絞り効果の高さ、絞り幅方向の均一性等から、絞りロ
ール方式が有効である。
【0011】しかし絞りロール方式では、公知のように
ロールの長時間回転停止時に余剰液体現像剤がロール間
に挟持された状態になり、長時間経過により分散媒の蒸
発にともなって残留現像剤中のトナー濃度が上昇し粘調
性を帯び、ついにはロール表面に固着する。このように
固着したトナーは再度の現像液絞り取りの際に版面に付
着し、横筋状の画像不良が周期的に発生し良好で高解像
度の画像形成の妨げとなっていた。このような現象は装
置が高温にさらされた場合にも、分散媒の蒸発が促進さ
れるために低時間の停止でも発生する場合がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、絞りロール対を有する電子写真液体現像装置
において、絞りロール近傍に洗浄剤吐出管を配置し、ロ
ール対下部に液体現像剤流路と洗浄液流路と切り替え可
能な液受け部を有しており、電子写真平版印刷版通過時
以外に洗浄液吐出管から洗浄液をロール対に吐出し、該
洗浄液を上記液受け部から洗浄液流路へと導きその洗浄
液を回収し、含まれた液体現像剤成分(トナー粒子)を
電着により除去した後の洗浄液を再使用する構成になさ
れている。
【0013】図1は本発明の、現像装置および洗浄装置
の構成を概略的に示したものの一例である。通版時は現
像電極部に液体現像剤が一定の流量で注入されており、
液受け部9へと流れている。液受け部9へ流れ込んだ液
体現像剤は流路切り替えコック6を経由して液体現像剤
流路10へ導かれ、トナー回収タンク(図示せず)へと
導びかれている。導かれた液体現像剤は用いる現像装置
によりその処遇が決定される。一般的には回収再利用さ
れている。
【0014】ところで本発明の洗浄装置の作動は、版材
が現像装置を通過し終えた後から次の版材が現像装置に
入るまでの間で行われる。好ましい態様としては、版材
が現像装置を通過した後、直ちに液体現像剤の現像電極
部への注入を停止し、引き続いて洗浄液吐出管5よりロ
ール3、4に対し洗浄液の吐出を開始する。この吐出と
同時に流路切り替えコック6が切り替わり液受け部9を
経て洗浄液回収タンク7へと洗浄液流路を形成し、ロー
ル3、4へ吐出された洗浄液はロールに付着した液体現
像剤と共に洗浄液流路11を通って洗浄液回収タンク7
へと導かれる。回収された洗浄液は洗浄液中に含まれた
液体現像剤成分であるトナー粒子を除去され、ポンプ8
等により再び洗浄液吐出管5に送られる。このような動
作を次版が搬送されて来るまでくりかせば、ロールの
挟持部は液体現像剤から洗浄液に置換される。この状態
で現像装置を停止し、長時間放置されても、挟持部には
現像剤成分がほとんど存在しない訳であるから液体現像
剤のロール固着の発生が防止出来るのである。また、洗
浄液は後述する電着によりトナー粒子を除去されるか
ら、回収再使用を行っても洗浄液のトナー濃度の増加は
おこらず長期間の使用に可能となり、メンテナンス頻度
やコストの低減に効果的である。なお、洗浄液吐出管5
の位置は図1に示したように絞りロールの中心線上にな
くても良く、版の搬送に支障がなく絞りロールに液が良
好にかかる位置であれば良い。
【0015】本発明の洗浄装置は、少なくとも絞りロー
ル対を有する電子写真液体現像装置に設置することが出
来、自動製版装置等少なくとも露光工程から現像工程ま
で製版工程が連続している場合などでは版の存在位置の
検出を行えば、上述の洗浄工程、つまり現像部から排版
された後、液体現像剤の吐出をとめ、洗浄液を吐出さ
せ、続いて流路切り替え板を操作することを自動制御す
ることが可能である。さらに現像装置を停止する場合に
はある一定時間洗浄し、停止するように制御すれば好適
である。もちろんこれらの動作を手動で行っても差し支
えない。
【0016】回収した後の洗浄液中に含まれる液体現像
剤成分のトナー粒子を除去する方法としては、フィルタ
ー類を用いた濾過による除去、電着による除去がある。
フィルター類による除去の場合には洗浄液の循環経路の
一部に装着するか、あるいは回収タンク内に設けること
もできる。電着による方法では回収タンク内で行え、除
去装置設置上簡便かつ低コストで有利であるので、本発
明では電着による方法を用いる。また、必要に応じてこ
れらを併用することもできる。図3は電着除去装置を設
置した洗浄液回収タンクの概略図である。箱型の回収タ
ンク31に、洗浄液採取口36と洗浄液注入口37、お
よび電着用電源34に接続された電着板32、33が設
置されたものである。電着板32は上部に簡単に引き抜
ける構造となっており、液体現像剤と異極性に接続され
る。例えば正帯電性のトナーを用いる場合であれば負極
側にトナーは電着するから、電着板32を負極としある
程度トナーが付着すれば取り外し交換、あるいは洗浄す
るようにする。このようにすればメンテナンスに労力を
必要としない。この電着板32の材質は洗浄液に対して
耐性があり、導体であればよい。また電着板32は、ト
ナー粒子が付着するので出来る限り大面積でることが電
着板32の交換頻度の低減を図れるので好ましい。電着
板32、33への電圧印加は、必要に応じて行っても良
いが、現像装置が作動している期間中連続的に行われて
いることが望ましい。
【0017】さらに、電着板の対向面は、例えば不織布
のような薄い布あるいは紙で密着あるいは近接状態で覆
い、電着させるトナー粒子をその布あるいは紙に付着さ
せ、除去する事もできる。この場合、ロール状の布ある
いは紙をトナー付着状態に応じて連続的に電着板上を移
動させれば効率的に除去可能であり、メンテナンスある
いはコストの点でさらに有利に使用できる。
【0018】本発明に用いられる電子写真用液体現像剤
としては、カーボンブラックのような顔料を分散樹脂と
共に高絶縁性炭化水素媒体中に分散した物や、電荷制御
剤により荷電された、染料により着色あるいは無着色の
樹脂粒子を高絶縁性炭化水素媒体中に分散した物がある
が、いずれにも適用することが出来る。樹脂粒子分散タ
イプの液体現像剤は、分散安定性、荷電安定性、定着性
に優れている。本発明に使用される高絶縁性炭化水素媒
体は、低誘電率で高電気絶縁性の有機溶媒であり、例え
ば、n−パラフィン系炭化水素、イソパラフィン系炭化
水素、脂環族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン系脂
肪族炭化水素等が上げられるが、イソパラフィン系炭化
水素が好適に用いられ、例えば、シェルゾル71(シェ
ル石油製)、アイソパーG及びアイソパーH及びアイソ
パーK及びアイソパーL(エッソ石油製)、IPソルベ
ント(出光石油製)等が使用される。さらに特開昭59
−83174号公報、同59−177572号公報、同
59−212850号公報、同59−212851号公
報、同60−164757号公報、同60−17975
1号公報、同60−185962号公報、同60−18
5963号公報等に述べられているように、いわゆる分
散重合法によって高絶縁性媒体に可溶な重合体存在下で
該溶媒に可溶であるが重合体を形成すると不溶となるモ
ノマーを重合し、得られた樹脂分散物を液体現像剤とし
たものも用いることが出来る。さらに特開昭62−23
1266号公報、同62−231267号公報、同62
−232660号公報、同63−178258号公報、
同63−179368号公報等に記載された液体現像剤
も好適に用いることが出来る。該液体現像剤は工業的製
造上の安定性、分散安定性等において優れている。
【0019】本発明に使用される液体現像剤の分散樹脂
粒子を着色する場合の着色剤としては、一般に湿式現像
剤着色剤として知られているものが任意に使用できる。
例えば、オイルブラック、オイルレッド等の油溶性染
料、ビスマルクブラウン、クリソイジン等の塩基性アゾ
染料、ウールブラック、アミドブラックグリーン、ブル
ーブラックHF等の酸性アゾ染料、ダイレクトデーブラ
ックE、コンゴーレッド等の直接染料、スーダンバイレ
ット、アッシドブルー等のアントラキノン系染料、オー
ラミン、マラカイトグリーン、クリスタルバイオレッ
ト、ビクトリアブルー等のカルボニウム染料、ローダン
B等のローダミン染料、サフラニン、ニグロシン、メチ
レンブルー等のキノンイミン染料等の染料が挙げられ
る。
【0020】さらに分散樹脂粒子の着色法については、
使用する着色剤を溶解する溶剤に予め溶解しておき、こ
の着色剤溶液を分散樹脂粒子液に滴下攪拌する方法があ
る。特にオイル染料をトルエン、キシレン等の芳香族溶
媒に溶解し滴下攪拌を行うことにより、好ましく着色で
きる。その際、着色剤を溶解する溶剤は、前記媒体とし
て用いられる例えばイソパラフィン系炭化水素溶剤と混
和することが望ましい。さらに染料を溶解する溶剤は、
比較的絶縁性を有しかつ高沸点のものを用いる事が望ま
しく、一例として油溶性染料を用いた場合、芳香族炭化
水素であればキシレン等を小量用いると、溶剤を除かな
くても電子写真用液体現像剤として十分使用に耐えるも
のが製造できる。従って油溶性染料のように比較的有機
溶剤に対する溶解性の大きな染料を用いる場合には、染
料を溶解する溶剤の量を少なくしておけば、分散樹脂粒
子の着色後に上記溶剤を除去する必要はなくなる。
【0021】本発明に使用される液体現像剤は、電荷制
御剤、染着する場合は染料等を選択すれば、正荷電性ま
たは負電荷性を有するトナーを製造することが出来る。
本発明に使用される液体現像剤の電荷制御剤としては、
例えばオレイン酸銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸
亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ナフテン酸マンガ
ン、オクチル酸コバルト、レシチン、ジオクチルスルホ
コハク酸ナトリウム、ステベライトロジンのアルミニウ
ム塩等や、特公昭49−26594号公報、同49−2
6595号公報、特開昭60−173558号公報、同
60−175060号公報、同60−179750号公
報、同60−182447号公報、同60−21866
2号公報、同61−278867号公報、同62−30
260号公報、同62−34170号公報、同63−1
24056号公報等に挙げられた電荷制御剤を用いるこ
とが出来る。
【0022】また負電荷性を有するトナーを製造するに
は、該媒体に可溶で塩基を持つ単量体(例えばラウリル
メタクリレートとジメチルアミノエチルメタクリレート
の共重合体)と、ピロメリット酸、トリメリット酸、ト
リメシン酸、安息香酸などの該媒体に不溶な酸を組み合
わせて用いる事が出来るが、これらに限定されるもので
はない。
【0023】本発明に用いられる洗浄剤としては、その
洗浄液はロール挟持部に残存するわけであるから、多少
ではあるが現像剤中に混入する可能性があるので使用す
る液体現像剤の分散媒を用いることが望ましい。しかし
用いる液体現像剤の現像特性に影響を与えない場合、あ
るいは総現像剤量に対しての混合比が微少である場合で
あるならばこの限りではなく、例えば、液体現像剤中の
トナー粒子を溶解する成分をその現像特性に影響を与え
ない範囲で混合することも可能である。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、
ここに示した製版装置例及び洗浄装置例に限定されるこ
とはなく、通版時以外に洗浄液をローラに吐出し、ロー
ル挟持部の液体現像剤を洗浄液に置換し、かつ通版時と
洗浄時で液体の流路を変更して洗浄時は洗浄液を回収
し、回収した洗浄液から含まれるトナーを除去し再使用
することが本発明の主旨である。
【0025】実施例1 JIS1050アルミニウムシ−ト(560mm×40
0mm)を60℃、10%NaOH水溶液に浸漬し、ア
ルミニウム溶解量が6g/m2になる様にエッチングし
た。水洗後、30%硝酸水溶液に1分間浸漬して中和
し、充分水洗した。その後、0.7%硝酸水溶液中で、
20秒間電解粗面化を行ない、50℃、20%硫酸水溶
液中に浸漬して表面を洗浄した後、水洗した。更に、2
0%硫酸水溶液中で陽極酸化処理を施して、水洗、乾燥
することにより、印刷版用支持体を作成した。
【0026】この支持体表面処理面に、ペイントシェィ
カ−にて1時間分散させた下記の光導電層組成物をバ−
コ−タ−で塗布後、90℃5分間乾燥して電子写真平版
印刷版を作成した。この時、光導電層の塗布量は4.5
g/m2であった。
【0027】 光導電層塗液組成 ブチルメタクリレ−ト/メタクリル酸共重合体(メタクリル酸40%)18部 無金属フタロシアニン 4部 酢酸ブチル 60部 2-プロパノ−ル 18部
【0028】このようにして作成された印刷用原版を、
帯電装置においてコロナ放電を与えて表面電位(V0
が約+300Vとなる様に帯電させた後、半導体レ−ザ
(780nm)を用いて走査画像露光し、続いて下記に
示した現像装置にへ送られ、正電荷トナ−(三菱製紙株
式会社製、LOM-EDIII)で湿式反転現像(現像バイ
アス電圧90V)を行なった。
【0029】〈現像装置〉図2は実施例に用いた現像装
置の概略図である。また、図3は洗浄液回収タンクの概
略図である。この現像装置においては、通版時は現像電
極部に液体現像剤が一定の流量で注入されており、液受
け部28へと流れている。液受け部は、流路切り替え板
が26の位置にあり、液受け部の一部28に密着して液
体現像剤流路29を形成し液体現像剤を導いている。導
かれた液体現像剤は回収し再循環している。
【0030】ところで本発明の洗浄装置の作動は、版材
が現像装置を通過し終えた後から次の版材が現像装置に
入るまでの間で行われる。即ち、版材が通過した後、直
ちに液体現像剤の現像電極部への注入を停止し、それ以
前に吐出されていた液体現像剤の大部分が現像電極部か
ら流出し終えるのを待って、洗浄液吐出管25より巾4
50mmのロール23、24に対し洗浄液(IPソルベ
ント;出光石油化学株式会社製)の吐出(流量1L/m
in)を開始する。この吐出と同時に流路切り替え板は
27の位置となり液受け部28は洗浄液流路を形成し、
ロール23、24へ吐出された洗浄液はロールに付着し
た液体現像剤と共に洗浄液流路210を通って洗浄液回
収タンク(容量10L)211へと導かれる。回収タン
ク31には電着板32、33が設置されており、電源3
4につながれ正極、負極を形成している。これらの電着
板32、33は容易に着脱できるようになっている。回
収された洗浄液は回収タンク31内の電着板32により
トナーが除去され、送液ポンプにより再び洗浄液吐出管
25に送られる構造となっている。また電着板32は、
厚さ0.3mmのアルミ板であり、電着板33との間に
は電源34から1000Vの電圧が印加されている。
尚、電着板32は紙ワイパー(十条キンバリー株式会社
製 ケイドライ)により近接状態で覆われており、10
0版現像処理終了時に新たに同仕様の電着板に交換する
ようにした。100版現像処理期間中は連続的に電着板
32、33に所定の電圧を印加した。
【0031】この現像処理においては、版一枚を現像処
理した後、次の版を現像装置に挿入するまでに30秒間
の時間を取っており、その間現像装置では上述の洗浄工
程が行われる。製版中はこのようにして現像処理と絞り
ロール洗浄処理が繰り返し行われる。
【0032】現像された後の版は、熱定着を行い光導電
層上にトナ−画像を得た。次にこのトナー画像が形成さ
れた印刷版に対し後述する製版処理を行った。(製版処
理)次に下記に示されるような溶出液、水洗液およびリ
ンス液を用いて製版処理を行った。 (1)溶出液組成 珪酸ナトリウム水溶液(SiO2分30重量%、SiO2/Na2Oモル比2.5) 20部 水酸化カリウム 1部 純水 79部 (2)水洗液組成 ジオクチルスルホこはく酸ナトリウム 0.1部 純水 99.9部 (3)リンス液組成 くえん酸 0.8部 リン酸(85%水溶液) 0.5部 デカグリセリルモノラウレ−ト 0.05部 純水 98.65部
【0033】以上の現像および絞りロール洗浄、定着、
溶出の各工程からなる製版方式により100版について
連続製版を行った。最後の現像終了時から12時間、室
温で絞りロールを含む現像装置を放置し、再度上述の製
版方式により製版を行った。この版を詳細に観察したと
ころ、絞りロールのトナー付着に起因する横筋状の画像
不良等の故障は見られなかった。また、このようにして
得られた印刷版を用いて常法にしたがって印刷を行った
ところ、地汚れの無い良好で鮮明な高画質の画像を有す
る印刷物を得ることが出来た。
【0034】実施例2 実施例1と同様に100版連続製版を行い、12時間放
置後再開しサンプリングする製版を20回繰り返しおこ
なった。ただし、液体現像剤は100版毎に新液に交換
したが、洗浄液は交換せずにそのまま使用した。20回
目の現像装置停機12時間経過直後の製版物を詳細に観
察したところ、絞りロールへのトナー付着に起因する横
筋状の画像不良等の故障は見られなかった。また、実施
例2終了後の洗浄液はわずかに着色しているが透明性は
保持していた。
【0035】実施例3 JIS1050アルミニウムシ−トを60℃、10%N
aOH水溶液に浸漬し、アルミニウム溶解量が6g/m2
になる様にエッチングした。水洗後、30%硝酸水溶液
に1分間浸漬して中和し、充分水洗した。その後、0.
7%硝酸水溶液中で、20秒間電解粗面化を行ない、5
0℃、20%硫酸水溶液中に浸漬して表面を洗浄した
後、水洗した。更に、20%硫酸水溶液中で陽極酸化処
理を施して、水洗、乾燥することにより、印刷版用支持
体を作成した。
【0036】この支持体表面処理面に、ペイントシェィ
カ−にて1時間分散させた下記の光導電層組成物をバ−
コ−タ−で塗布後、90℃5分間乾燥して電子写真平版
印刷版を作成した。この時、光導電層の塗布量は4.5
g/m2であった。
【0037】 光導電層塗液組成 ブチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(メタクリル酸40重量%) 18重量部 化1で示した化合物 4.5重量部 化2で示した化合物 1重量部 1,4−ジオキサン 60重量部 2−プロパノール 18重量部
【0038】
【化1】
【0039】
【化2】
【0040】上述のようにして得られた電子写真平版印
刷用原版を暗所にてコロナ放電を与えて、表面電位(V
0)が約−350Vとなるように帯電させた後、He−
Neレーザー(633nm)を用いて走査画像露光し、
直ちに実施例1で用いた現像装置、洗浄装置および正電
荷トナーを用いて液体正現像を行った。トナー現像後、
冷風乾燥および熱定着により光導電体層上にトナー画像
を形成した。その後実施例1と同様な製版処理を行い、
停機12時間直後に製版した試料を得た。
【0041】この版を詳細に観察したところ、絞りロー
ルのトナー付着に起因する横筋状の画像不良等の故障は
見られなかった。また、このようにして得られた印刷版
を用いて常法にしたがって印刷を行ったところ、地汚れ
の無い良好で鮮明な高画質の画像を有する印刷物を得る
ことが出来た。
【0042】比較例1 実施例1において、ロール洗浄を行わなかった以外実施
例1と同様に帯電以降の処理を100版についておこな
い、最終の製版が終了後12時間放置し、その後実施例
1と同様に製版処理を行った。製版された印刷版につい
て詳細に観察したところ、ロールに対するトナー付着に
起因する画像不良がロール周期に対応して版面に見られ
た。この印刷版を常法にしたがって印刷したところ、そ
の故障に対応して地汚れが発生した印刷物しか得られな
かった。
【0043】比較例2 実施例1において、洗浄液回収タンクの電着板に電源を
接続せず、実施例2と同様に製版を行った。ただし、液
体現像剤は100版毎に新液に交換したが、洗浄液は交
換せずにそのまま使用した。20回目の現像装置停機1
2時間経過直後の製版物を詳細に観察したところ、横筋
状の画像不良がロール周期に対応して見られた。
【0044】比較例3 ロール洗浄を行わなかったこと以外実施例3と同様に製
版を行い、停機12時間直後に製版した試料を得た。こ
れを詳細に観察したところ、横筋状の画像不良がロール
周期に対応して見られた。
【発明の効果】本発明によれば、電子写真平版印刷版現
像装置による製版において、長時間の停機した後に現像
処理を行っても、横筋状の画像不良は発生せず、良好で
鮮明な平版印刷版を得ることができる。
【0045】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる洗浄装置の概略図
【符号の説明】
1 電極板 2 下部電極板 3 絞りロール 4 〃 5 洗浄液吐出管 6 流路切り替えコック 7 洗浄液回収タンク 8 送液ポンプ 9 液受け部 10 液体現像剤流路 11 洗浄液流路
【0046】
【図2】実施例に用いた洗浄装置の概略図
【符号の説明】
21 電極板 22 下部電極板 23 絞りロール 24 〃 25 洗浄液吐出管 26 液体現像剤流路形成時の流路切り替え板 27 洗浄液流路形成時の流路切り替え板 28 液受け部 29 液体現像剤流路 210 洗浄液流路
【0047】
【図3】実施例に用いた洗浄液回収タンクの概略図、
(A)は正面図、(B)は内側面図
【符号の説明】
31 洗浄液回収タンク 32 電着板 33 電着板 34 電着用電源 35 洗浄液 36 洗浄液採取口 37 洗浄液注入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 13/10 - 13/11 G03G 13/26 - 13/32 G03G 15/10 - 15/11

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真平版印刷版を電子写真液体現像
    処理する、少なくとも現像電極と絞りロール対を有する
    電子写真液体現像装置において、該絞りロール対近傍に
    洗浄剤吐出管を配置し、該ロール対下部に液体現像剤流
    路と洗浄液流路と切り替え可能な液受け部を有してお
    り、電子写真平版印刷版の該現像装置通過時以外の時に
    上記洗浄液吐出管から洗浄液をロール対に吐出し、該洗
    浄液を上記液受け部から洗浄液流路へと導く構成をと
    り、洗浄液流路に導かれた洗浄液を回収し、洗浄液中に
    含まれた液体現像液のトナー粒子成分を電着により除去
    し再度洗浄液として使用する機構を有することを特徴と
    する電子写真液体現像装置の洗浄装置。
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