JP2983430B2 - テープレコーダの回転伝達機構 - Google Patents

テープレコーダの回転伝達機構

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JP2983430B2
JP2983430B2 JP6053001A JP5300194A JP2983430B2 JP 2983430 B2 JP2983430 B2 JP 2983430B2 JP 6053001 A JP6053001 A JP 6053001A JP 5300194 A JP5300194 A JP 5300194A JP 2983430 B2 JP2983430 B2 JP 2983430B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータによりフライホ
イールを介して回転駆動される中間ギヤを、操作レバー
の操作に伴って停止状態にあるリールギヤに噛合させ
て、このリールギヤを回転させるテープレコーダの回転
伝達機構に関する。
【0002】
【従来の技術】図7はテープレコーダにおける回転伝達
機構の一例を示すもので、テープレコーダ基板の裏面側
の構成を示す平面図である。
【0003】尚、以下の説明において「前方」は図中の矢
印X1方向、「後方」は図中の矢印X2方向を意味するもの
とする。また「左方」は図中の矢印Y1方向、「右方」は図
中の矢印Y2方向を意味するものとする。更に「上方」は
図中の矢印Z1方向、「下方」は図中の矢印Z2方向を意味
するものとする。更にまた図中「○」の中に「・」を記載し
たものは紙面の裏から表に向かう方向、「○」の中に「×」
を記載したものは紙面の表から裏に向かう方向を意味す
るものとする。
【0004】図7において、テープカセットは紙面の裏
側となるテープレコーダ基板の表側に装着される。装着
されたテープカセットをフォワード(FW)側に早送りす
る場合には、FW側早送りレバー1を後方(X2方向)に押
込むことによりなされる。このFW側早送りレバー1の
後方への押込動作において、FW側早送りレバー1の上
面に突設されたバネ係止用突起1aがスイッチ作動部材50
を後方に移動させる。
【0005】するとケースカバー51に取り付けられたス
イッチSWがスイッチ作動部材50に押されてONとなり、
図面の左後方に配置されたモータ60が通電駆動される。
この結果、モータ60の駆動軸に固定された駆動プーリ61
が反時計方向に回転し、その回転が第1ベルト62を介し
て第1プーリ63に伝達されて、この第1プーリ63の下側
(紙面裏側、Z2方向)に一体に設けられた第2プーリ64
が反時計方向に回転駆動される。
【0006】第2プーリ64により走行駆動される第2ベ
ルト67は、第2プーリ64,アイドラプーリ68,リワイン
ド(REW)側フライホイールプーリ69,およびFW側フ
ライホイールプーリ20に亘って掛け渡されている。この
結果、第2プーリ64が反時計方向に回転すると第2ベル
ト67が矢印A方向に走行し、これによってFW側フライ
ホイールプーリ20が時計方向に回転し、またREW側フ
ライホイールプーリ69が反時計方向に回転する。そして
FW側フライホイールプーリ20の下側に一体に形成され
たFW側小ギヤ21に常時噛合したFW側中間ギヤ30が、
矢印Bに示すように反時計方向に回転駆動される。
【0007】図8は上述した回転伝達機構におけるFW
側中間ギヤ30とその周辺機構を抽出して示した要部概略
構成図である。図8において、FW側中間ギヤ30は支持
アーム(揺動部)に支持されており軸Oを中心に矢印B
(反時計方向)に回転駆動され、また支持アームのヒンジ
Pを中心に位置変位可能に設けられている。そしてFW
側早送りレバー1が後方へ押込まれたとき、FW側中間
ギヤ30はヒンジPを中心に矢印Cで示すように反時計方
向に位置変位してFW側リールギヤ40との噛合位置に移
動する。この噛合によりFW側リールギヤ40が回転し、
これと連動するFW側リール(図示せず)が回転してテー
プがFW側に早送りされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところでFW側中間ギ
ヤ30がFW側リールギヤ40と噛合する向きは、所謂逃げ
の方向である。即ち、FW側中間ギヤ30はヒンジPを中
心に矢印Cで示す反時計方向に移動変位してFW側リー
ルギヤ40と噛み合うが、このときFW側中間ギヤ30は反
時計方向(矢印Bで示す方向)に回転している。この際、
負荷が掛かって停止しているFW側リールギヤ40の歯
に、反時計方向に回転しているFW側中間ギヤ30の歯が
当たると、その反動でFW側中間ギヤ30の軸Oが矢印E
で示す時計方向に移動変位される。つまりFW側中間ギ
ヤ30は、歯先の噛み合いから逃げる向きに力を受ける。
【0009】この結果、移動変位するFW側中間ギヤ30
がFW側リールギヤ40と噛合しようとする途端に、歯先
同士のぶつかり合いによってFW側中間ギヤ30がFW側
リールギヤ40から離れる方向に移動変位され、これが連
続的に繰返される。するとFW側中間ギヤ30の歯先とF
W側リールギヤ40の歯先とのぶつかりによる衝突音が連
続的に発生し、不快なノイズの原因となる。
【0010】本発明者はこれを解決する手段として下記
の方策を検討した。即ち、前述したようにFW側中間ギ
ヤ30は、矢印B方向に回転しながら矢印Cの向きに移動
して、停止しているFW側リールギヤ40との噛合位置に
向かうので、その噛合が円滑になされない。そこで上述
した逃げの問題を解消するべく、FW側中間ギヤ30がF
W側リールギヤ40と噛み合う際にはモータ60の回転を停
止させておき、FW側中間ギヤ30とFW側リールギヤ40
とが噛み合った後にモータ60を回転させることを検討し
た。
【0011】具体的には、図7に示す例の場合にはFW
側早送りレバー1の押込みと略同時にスイッチSWを作動
させてモータ60を回転させている。そこでこのスイッチ
SWを後方(X2方向)に配置して、FW側中間ギヤ30がF
W側リールギヤ40と噛み合った後に、スイッチSWを作動
させることを考えた。尚、このスイッチSWとしては、一
般的にはリーフスイッチが用いられる。
【0012】ここでリーフスイッチの作動には、図9に
示すように、(a)に示す初期位置から途中の(b)に示すO
N位置を経て、(c)に示す最終作動位置に移動するまで
のストロークS1を必要としている。このストロークS1
は通常3mm程度である。ちなみに初期位置(a)とON位
置(b)との間隔は、不本意にスイッチSWがONにならな
いようにする為の遊びである。また最終作動位置(c)
は、スイッチSWがONにはなるがその状態が不安定であ
るON位置(b)を越えて、スイッチSWのON状態を安定
に保つ位置である。
【0013】一方、FW側中間ギヤ30をFW側リールギ
ヤ40に噛み合わせるのに必要なFW側早送りレバー1の
押込みストロークS2(図示せず)としては、通常4〜5m
m程度が必要である。しかして図7に示した例では、ス
トロークS2とストロークS1の移動基点を同じとして、
FW側早送りレバー1が4〜5mmのストロークS2を移動
する間に、スイッチ作動部材50のストロークS1(3mm)
の移動が完了するようにしてスイッチSWをONとしてい
る。
【0014】ところが前述したようにスイッチSWの作動
タイミングを遅らせる場合には、FW側早送りレバー1
をストロークS2(4〜5mm)移動させてFW側中間ギヤ3
0をFW側リールギヤ40に噛み合わせた後に、スイッチS
WをONさせることが必要であり、FW側早送りレバー1
を更にストロークS1(3mm)移動させることが必要とな
る。従ってこの場合には、FW側早送りレバー1の必要
な移動ストロークSB(図示せず)は SB = S1 + S2 = 7〜8 mm となる。
【0015】しかしこのようにFW側早送りレバー1の
必要な移動ストロークSBが大きくなることは、テープ
レコーダの小型化の障害になる。しかもFW側早送りレ
バー1の押込量が増大し、操作性が悪化する。
【0016】本発明は以上のような課題を解決するため
のもので、その目的は、操作レバーの押込量を増大させ
ることなく中間ギヤとリールギヤとを円滑にに噛み合わ
せてノイズの発生を抑えることのできるテープレコーダ
の回転伝達機構を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明に係るテープレコーダの回転伝達機構には、フ
ライホイールと一体に回転する係止部と、この係止部と
係脱可能な係合部を備え、操作レバーの移動と連動して
上記係止部と係合部との係合を制御する移動部材とが設
けられている。
【0018】即ち、本発明は、モータの回転がフライホ
イールを介して与えられ、リールギヤとの噛合位置およ
び非噛合位置に移動可能な中間ギヤを、作動位置と非作
動位置との間を往復動する操作レバーに連動させて、作
動位置では前記リールギヤとの噛合位置に移動させ、非
作動位置では前記リールギヤから離れる非噛合位置に復
帰させるようにしたテープレコーダの回転伝達機構に係
るものであって、特に前記フライホイールに、該フライ
ホイールと一体に回転する係止部を設けると共に、一
方、この係止部と係脱可能な係合部を備えた移動部材を
設け、この移動部材を、前記操作レバーが非作動位置か
ら作動位置へ移動する途中において上記係合部と前記係
止部とが係合する位置へ移動させ、次いで前記操作レバ
ーが作動位置に到達したときには前記係合部が前記係止
部から離脱する位置に移動させるようにしたことを特徴
とするものである。
【0019】また操作レバーの非作動位置から作動位置
への移動に連動して往動し、該操作レバーが作動位置に
到達したときに僅かに復動してこの操作レバーを作動位
置に係止する係止板を、前記移動部材として用いるよう
にしたことを特徴とするものである。
【0020】
【作用】このような構成のテープレコーダの回転伝達機
構によれば、操作レバーが非作動位置から作動位置へと
押込み操作されると同時にモータを回転させても、操作
レバーの移動途中において、移動部材(係止板)の係合部
がフライホイールの係止部に係合して該フライホイール
の回転を一旦停止させるので、中間ギヤは回転停止した
状態でリールギヤとの噛合位置に移動されることにな
り、従って中間ギヤは逃げの作用を受けることなくリー
ルギヤと確実に噛合する。
【0021】このようにして中間ギヤがリールギヤと噛
合した後、操作レバーが更に作動位置まで押込まれる
と、この操作レバーの作動位置への移動に連動して前記
移動部材の係合部が前記フライホイールの係止部から離
脱するので、フライホイールは再び回転し、その回転が
中間ギヤに伝達される。そして既に中間ギヤと噛合した
リールギヤにその回転が伝達されることになる。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は実施例に係る回転伝達機構を説明す
る為のもので、中間ギヤとその周辺機構部分を抽出した
要部概略構成を示す平面図である。尚、図2は図1の状
態から操作レバーを少し押込んだ状態を示す図、図3は
図2の状態から更に操作レバーを押込んだ状態を示す図
である。また図4は同操作レバーを作動位置まで押込み
終えた状態を示す図で、図5はフライホイールとその周
辺機構の取り付け構造を示す側面図である。
【0023】またこの実施例に係るテープレコーダの回
転伝達機構の全体的な構成は、図7に示したものと同様
であり、従ってこの実施例の説明においては図7を引用
し、また図7に示した構成要素に対応する構成要素には
同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0024】図1において、操作レバーとしてのFW側
早送りレバー1の上面にはバネ係止用突起1aが形成さ
れ、またその下面には略三角形の係合突起1bが突出形成
されており、更にFW側早送りレバー1の左後部には、
操作部1cが後方に延びて形成されている。上記バネ係止
用突起1aはFW側早送りレバー1の移動に伴ってスイッ
チ作動部材50に当接し、スイッチ作動部材50を移動させ
てスイッチSWを作動させる。また前記バネ係止用突起1a
には、シャーシ3に取り付けられたバネ2の一端が掛止さ
れている。このバネ2によりFW側早送りレバー1は常時
前方向(X1方向)に移動付勢されている。
【0025】またREW側早送りレバー5の上面にもバ
ネ係止用突起5aが形成され、その下面には略三角形の係
合突起5bがFW側早送りレバー1の係合突起1bと同じ向
きに形成されている。またREW側早送りレバー5の右
後部には、操作部5cが後方に延びて形成されており、更
にREW側早送りレバー5の左後部にはスイッチ作動部5
dが後方に延びて形成されている。このスイッチ作動部5
dはREW側早送りレバー5の移動に伴ってスイッチ作動
部材50の右端に設けられた突起50aに当接し、スイッチ
作動部材50を移動させてスイッチSWを作動させる。また
シャーシ3に取り付けられたバネ6は、その一端をバネ係
止用突起5aに掛止され、REW側早送りレバー5を常時
前方向(X1方向)に移動付勢している。
【0026】一方、矢印Y1-Y2方向に移動自在に設け
られた係止板10は、図2にREW側早送りレバー5の一
部を切欠して示すように、そのバネ部11をシャーシ3に
立設された一対の支持突起3a,3b間に挟持され、常時右
方向(矢印Y2方向)に付勢されている。この係止板10の
中央部には左右一対の開口12a,12bが設けられ、これら
の各開口12a,12bの縁部には略三角形のレバー係止突起1
3a,13bがそれぞれ突出形成されている。各レバー係止突
起13a,13bの前側はカム14a,14bを形成し、その後側はレ
バー係止部15a,15bを形成している。また図7に示した
テープレコーダにおける係止板と相違し、この実施例の
係止板10の左端には、後述する係止部と係脱可能な係合
部17が突出形成されている。
【0027】さて係止板10の左側には、FW側フライホ
イールプーリ20が回転可能に設けられている。このFW
側フライホイールプーリ20は、図5に示すようにFW側
小ギヤ21と一体に合成樹脂で形成されている。このFW
側フライホイールプーリ20には、図7に示したものと異
なって、その下面に係止部22が突出形成されている。こ
の係止部22に対して前述した係止板10の係合部17が、係
止板10の移動位置に応じて係脱可能となる。
【0028】尚、FW側フライホイールプーリ20の上面
には鉄板製のフライホイール23が一体に固定されてお
り、更にこのFW側フライホイールプーリ20にはキャプ
スタン24が圧入一体化されてシャーシ3に回転可能に支
持されている。
【0029】しかしてFW側フライホイールプーリ20と
同軸一体に設けられたFW側小ギヤ21と常時噛合するF
W側中間ギヤ30は、図1の左側中程に示すようにその軸
Oを、シャーシ3のプラスチックヒンジPから突出形成
された揺動部3dに回転自在に支持されている。揺動部3d
はプラスチックヒンジPを中心にして揺動可能なもので
あり、これによってFW側中間ギヤ30がリールギヤ40と
の噛合位置と、FW側リールギヤ40から離反する非噛合
位置との間を移動自在となっている。具体的にはFW側
中間ギヤ30がヒンジPを中心にして反時計方向に移動変
位したとき、FW側リールギヤ40とFW側中間ギヤ30と
が噛合可能となる。
【0030】尚、上記揺動部3dの右側には凹部3eが形成
され、その凹部3eの後側端面にはカム3fが、また前側端
面には引き戻し部3gが形成されている。前述したFW側
早送りレバー1の操作部1cは上記凹部3e内に突出して位
置し、FW側早送りレバー1の移動に伴ってカム3fまた
は引き戻し部3gに当接可能となっている。FW側早送り
レバー1が非作動位置から作動位置へと移動するとき、
上記操作部1cがカム3fを押圧して揺動部3dを反時計方向
へ回動させ、これによってFW側中間ギヤ30がFW側リ
ールギヤ40との噛合位置に移動される。またFW側早送
りレバー1が非作動位置に復帰するとき、操作部1cが引
き戻し部3gに当接して揺動部3dを時計方向へ引き戻し、
これによってFW側中間ギヤ30がFW側リールギヤ40か
ら離反する非噛合位置に戻される。REW側早送りレバ
ー5に設けられた操作部5cも同様にしてREW側中間ギ
ヤのREW側リールギヤとの噛合を制御する。
【0031】以上のようにこの実施例における回転伝達
機構は、FW側フライホイールプーリ20の下面に係止部
22が突出形成されている点、また係止板10の左端に上記
係止部22の係脱可能な係合部17が突出形成されている点
で、図7に示した回転伝達機構と相違している。
【0032】(実施例の作用)次に実施例に係る回転伝
達機構の作用について説明する。図1においてFW側早
送りレバー1を後側(矢印X2方向)へ押込むと、FW側早
送りレバー1に形成されたバネ係止用突起1a,係合突起1
b,および操作部1cがそれぞれ後側に移動する。
【0033】バネ係止用突起1aの後方への移動により、
このバネ係止用突起1aに押されてスイッチ作動部材50が
後方に移動し、スイッチSWが押圧されてONとなってモ
ータ60が回転を開始する。このモータ60の回転によりF
W側フライホイールプーリ20およびFW側フライホイー
ル23が時計方向に回転し、FW側フライホイール23と一
体のFW側小ギヤ21に噛合したFW側中間ギヤ30は反時
計方向に回転する。このとき、FW側フライホイールプ
ーリ20の下面に突出する係止部22はFW側フライホイー
ルプーリ20(FW側フライホイール23)と一体に時計方向
に回転する。
【0034】また後方に移動した操作部1cは、図2に示
すようにカム3fに当接する。このとき後方へ移動する係
合突起1bは、係止板10に形成されたカム14aを押圧して
左方向(矢印Y1方向)に移動させる。すると図2に示す
ように係止板10の左端に突出形成された係合部17が、F
W側フライホイールプーリ20の下面に突出形成された係
止部22と係合可能な位置に移動し、FW側フライホイー
ルプーリ20が1回転する途中で上記係止部22が係合部17
と係合する。この係合によってFW側フライホイール23
の回転が阻止され、FW側小ギヤ21の一時的な回転停止
に伴ってFW側中間ギヤ30の回転が停止する。このとき
第2ベルト67が掛け渡されたREW側フライホイールプ
ーリ69もその回転を停止するが、モータ60の回転は、例
えば第2プーリ64と第2ベルト67との間でのスリップに
より吸収される。
【0035】尚、FW側フライホイールプーリ20の強制
的な回転停止による負荷がモータ60に加わってモータ60
の回転自体が強制的に停止されても、その期間が短時間
であれば殆ど問題を生じることはない。ましてFW側早
送りレバー1を押し込み操作する程度の短時間にモータ6
0を強制的に回転停止させても、実際上、全く問題がな
い。
【0036】このような図2に示す状態から、更にFW
側早送りレバー1を後側(矢印X2方向)に押込むと、後
方に移動するスイッチ作動部材50によりスイッチSWのO
N状態が維持され、また係合突起1bはカム14aとの係合
状態を維持して係止板10を左方向(矢印Y1方向)に往動
した状態を維持する。従ってFW側フライホイールプー
リ20、およびFW側中間ギヤ30は回転停止状態に維持さ
れる。
【0037】しかして操作部1cが更に後方へ移動する
と、操作部1cがカム3fを押圧して揺動部3dをヒンジPを
中心に反時計方向に回動させる。すると揺動部3dの軸O
に支持されたFW側中間ギヤ30がヒンジPを中心に反時
計方向に移動変位し、図3に示すように停止しているF
W側リールギヤ40に噛み合う。
【0038】この図3に示す状態からFW側早送りレバ
ー1を更に後側(矢印X2方向)に押込んで作動位置まで移
動させると、更に後方へ移動した操作部1cは、カム3fか
ら離脱して揺動部3dの右側面に係合し、反時計方向に回
動した揺動部3dの時計方向への復帰を阻止し、FW側中
間ギヤ30とFW側リールギヤ40との噛合状態を維持す
る。
【0039】しかしこのとき、係合突起1bが更に後方へ
移動することで図4に示すように係合突起1bがカム14a
との係合から外れる。すると係止板10は、そのバネ部11
の付勢力により右方向(矢印Y2方向)に復動し、僅かに
復動した位置にて係合突起1bの前端面がレバー係止部15
aと係合する。そしてこの係止板10の上記僅かな復動に
より、係合部17が係止部22との係合位置からから離脱す
る。すると係止部22の回転停止が解除されるので、第2
ベルト67を介してモータ60の回転が再び伝達されてFW
側フライホイールプーリ20,FW側小ギヤ21,およびF
W側中間ギヤ30が回転を再開する。この回転再開時に
は、既に前述したようにFW側中間ギヤ30とFW側リー
ルギヤ40とが噛合しているので、FW側リールギヤ40は
FW側中間ギヤ30により回転駆動される。
【0040】以上のようにして、FW側早送りレバー1
の押込動作に関連して、FW側中間ギヤ30を回転停止さ
せた状態でFW側リールギヤ40に噛合させ、その噛合が
完了した時点でFW側中間ギヤ30を回転停止を解除して
FW側リールギヤ40の回転駆動が開始される。
【0041】尚、REW側早送りレバー5を押込み操作
した場合も、同様にして係止板10の係合部17をFW側フ
ライホイールプーリ20の係止部22に係合させ、REW側
中間ギヤを回転停止させた状態でREW側リールギヤに
噛合させ、その噛合が完了した時点で上記REW側中間
ギヤを回転停止を解除してREW側リールギヤの回転駆
動を開始する。尚、係止板10の往動はREW側早送りレ
バー5の係合突起5bにより行なわれ、REW側中間ギヤ
のREW側リールギヤへの噛合は、REW側早送りレバ
ー5の操作部5cにて制御されることは、今更説明するま
でもない。
【0042】ところでFW側中間ギヤ30とFW側リール
ギヤ40とを停止状態で噛合させる場合に、FW側中間ギ
ヤ30の歯先位置がFW側リールギヤ40の歯底位置と一致
していれば、これらのギヤ30,40は簡単に噛合する。と
ころがこれらのギヤ30,40の歯先同士がぶつかり合い、
その円滑な噛合が妨げられることがある。然し乍ら、そ
の対策としては、例えばギヤの歯先をテーパ状にカット
する等の工夫を施すことにより容易に回避できる。
【0043】またFW側早送りレバー1の押込みタイミ
ングによっては、係止部22が通過した直後に係合部17が
係止部22の回転軌道上に位置するようになり、係止部22
が約1回転して係合部17と係合する前に、FW側中間ギ
ヤ30が移動してFW側リールギヤ40と当接し、両ギヤ3
0,40の歯同士がぶつかり合って一時的にノイズが発生す
る虞れもある。しかし係止部22が最大1回転する間に
は、係止部22が直ぐに係合部17と係合してFW側中間ギ
ヤ30の回転が停止され、回転が停止した状態でFW側中
間ギヤ30とFW側リールギヤ40とが確実に噛合するの
で、一時的なノイズの発生は殆ど問題とはならない。
【0044】更にフライホイールの回転が阻止されてい
る間、モータ60に負荷が掛かることが否めない。この対
策としては、例えばモータ60の回転力を第2ベルト67と
第2プーリ64との間のスリップで吸収したり、モータ60
と駆動プーリ61との間などにスリップ機構を介挿するよ
うにすれば良い。しかし前述したようにモータ60の回転
を一時的に強制的に停止させるようにしても、通常、テ
ープ終端検出時の際にも行われているように、機構上の
全く問題はない。
【0045】次に図6を参照して本発明の別の実施例に
ついて説明する。この図6に示す実施例は、所謂一方向
再生型のもので、REW側のフライホイールを持たず、
REW側中間ギヤをFW側フライホイール23側のFW側
中間ギヤ30に選択的に噛合させてREW側の早送りを実
現するように構成したものである。つまりFW側フライ
ホイール23の小径ギヤ21に噛合して反時計方向に回転す
るFW側中間ギヤ30にREW側中間ギヤ67を選択的に噛
合させ、このREW側中間ギヤ67を介してREW側リー
ルギヤ68を反時計方向に回転駆動するようにしたもので
ある。従ってFW側中間ギヤ30とREW側中間ギヤ67と
の選択的な噛合は、所謂食込みの向きになされ、逃げ方
向へのギヤの噛合がFW側リールギヤ40とFW側中間ギ
ヤ30との間でだけ行なわれる点で先の実施例と異なって
いる。
【0046】そこでこの実施例にあってはFW側早送り
レバー1が操作された場合にのみ、FW側中間ギヤ30の
回転を一時的に停止させ、上記FW側早送りレバー1の
操作に伴ってFW側中間ギヤ30がFW側リールギヤ40に
噛合した後、上記回転停止を解除するように構成されて
いる。
【0047】即ち、この実施例にあっては、FW側フラ
イホイールプーリ20より大径のFW側フライホイール23
の周縁に係止部61が突出形成されている。一方、操作レ
バーに連動する移動部材としては、上記係止部61に係脱
可能な係合部62を一端部に備えた回動レバー63を回動自
在に設けている。
【0048】この回動レバー63は、中央部に設けた長孔
64をシャーシに突設した軸66に係合させて回動自在、且
つ長孔64に沿ってスライド自在に設けられている。また
回動レバー63は、係合部62を設けた端部と反対側の端部
に設けたピン65を、FW側早送りレバー1に設けられた
係合孔1fに嵌合させている。そしてFW側早送りレバー
1の直線的な往動に伴い、回動レバー63は一旦図6中左
側に位置変位しながら反時計方向に回動し、その回動途
中において係合部62を係止部61の回転軌道上に位置させ
て係止部61と係合させるものとなっている。
【0049】そしてFW側早送りレバー1が更に往動位
置まで押込まれ、回動レバー63との連結部である係合孔
1fが回動レバー63を支持した軸66の位置を越えたときに
は、回動レバー63は上記係合孔1fにより図中右側に引き
戻されながら回動する。この結果、FW側早送りレバー
1がその往動位置まで押込まれたとき、回動レバー61の
係合部62が係止部61の回転軌道上から離脱するのでFW
側フライホイールプーリ20の回転阻止が解除され、FW
側フライホイールプーリ20やFW側中間ギヤ30が回転を
再開する。
【0050】かくしてこのように構成されたテープレコ
ーダの回転伝達機構においても、FW側早送りレバー1
の押込動作に関連して、FW側中間ギヤ30を回転停止さ
せた状態でFW側リールギヤ40に噛合させ、その噛合が
完了した時点でFW側中間ギヤ30を回転停止を解除して
FW側リールギヤ40の回転駆動を開始するので、先の実
施例と同様な効果が奏せられる。特にこのような構成
は、例えば操作レバーを押込み位置に係止する係止板10
がテープレコーダ基板の表側に設けられている場合、テ
ープレコーダ基板の裏側にて係止板10の動きとは独立に
FW側フライホイールプーリ20の回転を阻止することが
できるので、その有用性が高い。
【0051】以上、本発明の実施例について説明したが
これに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載
された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うこと
が可能である。本発明の変更実施例を下記に例示する。
【0052】(1) 実施例においては、操作レバーとし
てFW側早送りレバーを例にしたが、REW側早送りレ
バー5でもPLAYレバーでも可能である。
【0053】(2) 実施例ではFW側フライホイールプ
ーリに1個の係止部を設けたが、係止部を多数設けるこ
とも可能である。また係止部を等角度間隔で多数設ける
と、1個の場合よりも相対的に、係止板の係合部が前記
係止部に短時間で当接し、FW側フライホイールが速や
かに停止することができる。尚、係止部の数は2〜4個
程度が適当である。
【0054】(3) 実施例では係止部をフライホイール
プーリに一体に形成したが、フライホイールプーリに代
えて、フライホイール自体に形成することも可能であ
る。また係止部をフライホイールやフライホイールプー
リに一体成形することのみならず、別体に成形したもの
を接着、その他の方法で固定することも可能である。
【0055】(4) 実施例においては係合部を係止板に
一体成形したが、別体として成形して接着、その他の方
法で固定することも可能である。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、操作レバーを非作動位
置から作動位置へと移動させる途中において、操作レバ
ーと連動する移動部材に設けた係合部を、フライホイー
ルに設けた係止部に係合させてフライホイールの回転を
一旦停止させ、中間ギヤを回転停止させた状態でリール
ギヤと噛合させる。そしてこれらのギヤが噛合した後に
前記係合部を係止部から離脱させ、フライホイールの回
転を再開させて中間ギヤに回転力を伝達するものとなっ
ている。
【0057】従って静止状態の中間ギヤを静止状態のリ
ールギヤに噛み合わせるのでノイズの発生は生じない。
またフライホイールの回転を強制的に止めているので、
スイッチSWの作動とは関係なく中間ギヤの回転を停止で
きる。その結果、スイッチSWの作動タイミングを遅らせ
る必要がなくなり、テープレコーダの回転伝達機構、特
に操作レバーのストロークなどの設計において、その自
由度が増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のテープレコーダの回転伝達機構の一
実施例を説明するための要部の概略平面図である。
【図2】 図1の状態から操作レバーを少し押込んだ状
態を説明するための要部の概略平面図である。
【図3】 図2の状態から更に操作レバーを押込んだ状
態を説明するための要部の概略平面図である。
【図4】 同操作レバーを押込み終えた状態を説明する
ための要部の概略平面図である。
【図5】 フライホイールとその周辺機構の取付け構造
を示す図である。
【図6】 本発明の別の実施例に係るテープレコーダの
回転伝達機構の概略平面図である。
【図7】 テープレコーダの回転伝達機構を一例を示す
図である。
【図8】 図7に示す回転伝達機構における中間ギヤと
その周辺機構を示す図である。
【図9】 リーフスイッチの作動状態を説明するための
図である。
【符号の説明】
1…FW側早送りレバー(操作レバー),10…係止板,1
7…係合部,22…係止部,23…フライホイール,30…F
W側中間ギヤ(中間ギヤ),40…FW側リールギヤ(リ
ールギヤ),63…回動レバー。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リールギヤ(40)と、 このリールギヤに対する噛合位置と非噛合位置との間を
    移動可能な中間ギヤ(30)と、 作動位置と非作動位置との間を往復動し、作動位置では
    前記中間ギヤを前記噛合位置に移動させる操作レバー
    (1)と、 モータ(60)の回転を前記中間ギヤに常時伝達するフ
    ライホイール(23)と、 このフライホイールに突設された係止部(22,61)
    と、前記操作レバーに連動し、該操作レバーが移動途中位置
    にあるとき、前記係止部と係合してフライホイールの回
    転を禁止する係合部(17,62)を有する移動部材
    (10,63)と を備えたことを特徴とするテープレコ
    ーダの回転伝達機構。
  2. 【請求項2】 前記移動部材を、前記操作レバーを作動
    位置に係止する係止板(10)としたことを特徴とする
    請求項1に記載のテープレコーダの回転伝達機構。
  3. 【請求項3】 前記操作レバーが非動作位置から動作位
    置へ往動するとき、前記モータが起動した後、前記係合
    部が前記係止部に係合し、その後、前記中間ギヤを前記
    リールギヤに噛合させることを特徴とする請求項1に記
    載のテープレコーダの回転伝達機構。
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