JP2983408B2 - 水晶への金属層形成方法及び水晶振動子の製造方法 - Google Patents

水晶への金属層形成方法及び水晶振動子の製造方法

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JP2983408B2
JP2983408B2 JP5075520A JP7552093A JP2983408B2 JP 2983408 B2 JP2983408 B2 JP 2983408B2 JP 5075520 A JP5075520 A JP 5075520A JP 7552093 A JP7552093 A JP 7552093A JP 2983408 B2 JP2983408 B2 JP 2983408B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水晶に金属層を形成する
方法に関し、特に水晶振動子用人工水晶表面に半導体層
を形成して金属層を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水晶は振動子の素材等として広く
用いられており、その用途によってこの水晶表面に金属
層を形成する技術が研究されている。
【0003】特に、水晶振動子においては上記のように
水晶に金属層を形成して電極付けを行うことが必要であ
る。現在、この電極付けは以下のように行われている。
【0004】まず、所定の寸法に仕上がった水晶基板を
強酸(王水等)で洗浄し、その後に電極膜形状のマスク
をかける。次に、真空中で電極膜を蒸着させた後に電極
膜の膜厚を微調整することにより所定の周波数に合わせ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、水晶に金属層
を形成する際にその密着性等を高くすることは難しい。
例えば上記のように真空蒸着法によって水晶振動子に電
極付けを行う場合、以下のような問題点がある。
【0006】(1)真空蒸着法により形成された電極膜
は密着性が悪く、はんだ付け時や電圧を負荷したときな
どに剥離を起こす場合がある。
【0007】(2)真空蒸着方法はバッチ処理のため、
処理数量に限りがある。
【0008】(3)処理数量を増やしてしまうと、ター
ゲットからの位置により個々の電極膜の膜厚にばらつき
が生ずる。このため、現在では所定の周波数に合わせる
ために個々の電極膜の膜厚の微調整を行う必要がある。
【0009】(4)蒸着による方法では、電極膜の膜厚
が不均一となってしまう。
【0010】上記問題点を解決するには無電解めっき法
を採用することが考えられる。
【0011】その一例として、図1にセラミックスのよ
うな絶縁性基板に無電解めっきを施して金属層を形成す
る場合の作業工程を示す。
【0012】この図に示されるように従来の無電解めっ
き法においては水晶を脱脂してエッチングを行った後に
プリディップ(表面調整)により水晶表面に凹凸をつけ
る。その後触媒付与及び触媒活性を行った後に無電解め
っきを行っている。
【0013】しかし、このような従来のめっき方法では
水晶に金属層を形成することは非常に困難であった。
【0014】本発明は上記背景の下になされたものであ
り、水晶上に均一で密着性に優れた金属層を形成するこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するため、請求項1記載の発明は半導体層形成溶液に超
音波を作用させてこの半導体層形成溶液を霧状化した後
に、この霧状化した半導体層形成溶液と水晶とを接触さ
せることにより前記水晶上に半導体層を形成し、更にこ
の半導体層に金属イオンを接触させて前記半導体層上に
前記金属を析出させることを特徴とする水晶への金属層
形成方法を提供する。
【0016】上記のように半導体層形成溶液に超音波を
作用させて霧状とした後に水晶と接触させることによ
り、半導体層形成溶液を効率的に用いることができる。
【0017】従って、通常法(例えば半導体層形成溶液
をガススプレーして水晶と接触させる方法等)に比較し
て半導体層の形成に要する半導体層形成溶液量を小さく
抑えることができる。
【0018】また、半導体層形成溶液に超音波を作用さ
せて霧状して水晶に接触させた場合には半導体層形成溶
液が周囲に飛び散ったりすることが少ない。従って常法
に比較して水晶と半導体層形成溶液との接触領域を適宜
調整することが容易である。
【0019】尚、水晶と霧状の半導体層形成溶液とを接
触させる方法としては例えば霧状の半導体層形成溶液を
水晶に吹き付ける方法(スプレーパイロリシス法)等が
ある。
【0020】上記のように形成された半導体層と金属イ
オンとを接触させると、半導体層の金属(または半金
属)がイオン化し、金属イオンは還元されて半導体層上
に析出して金属層を形成する。これにより水晶基板上に
密着性の高い金属層を形成することができる。この金属
イオンは例えば適切な金属塩溶液のかたちで提供するこ
とができる。
【0021】尚、本明細書においてはZn等の金属、及
びGe等の半金属を一括して金属と記載する。
【0022】請求項2記載の発明は、請求項1記載の水
晶への金属層形成方法において、前記半導体層を形成す
る際に前記水晶の半導体層形成領域外にマスキングを行
った後に所定形状の半導体層を形成し、この半導体層を
前記金属イオンと接触させて所定形状の金属層を得るこ
とを特徴とする水晶への金属層形成方法を提供する。
【0023】上記のようにマスキングを行うことで必要
に応じた形状の金属層を容易に形成することができる。
【0024】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の水晶への金属層形成方法において、前記半導体層
形成溶液として亜鉛塩溶液を用いることを特徴とする水
晶への金属層形成方法を提供する。
【0025】上記のように半導体層形成溶液として亜鉛
塩溶液(亜鉛イオンを含有する溶液)を用いることによ
り、上記半導体層としてZnO層が水晶上に形成され
る。
【0026】このZnO半導体層は適切な金属イオンを
含む溶液中で容易にその一部が溶解すると共に上記金属
塩が半導体層上に析出して金属層が形成される。従って
請求項1または2記載の水晶への金属層形成方法におけ
る半導体層形成溶液として好適に用いることができる。
【0027】請求項4記載の発明は、請求項1または2
または3記載の水晶への金属層形成方法において、前記
半導体層形成溶液として酢酸亜鉛水溶液を用いるととも
に、前記金属イオンとしてパラジウムイオンを用いるこ
とを特徴とする水晶への金属層形成方法を提供する。
【0028】上記のように酢酸亜鉛水溶液を用いて半導
体層を形成することにより水晶上に容易かつ安価に半導
体層を形成することができ、また比較的厚い半導体層を
得ることもできる。
【0029】上記酢酸亜鉛水溶液は引火性等もないので
安全性にも優れている。また、この酢酸亜鉛は比較的安
価なのでコスト的にも有利である。
【0030】更に、パラジウムは半導体層上に析出させ
る金属として好適に用いることができるうえ、このパラ
ジウム層上に比較的容易にめっきを行うことができる。
このパラジウムはパラジウム塩溶液のかたちで用いるこ
とができ、好ましくはPdCl2を用いる。
【0031】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれか1項記載の水晶への金属層形成方法によって水晶
基板上に金属層を形成し、更にこの金属層上に無電解め
っきを行うことにより前記水晶基板に電極膜を形成する
ことを特徴とする水晶振動子の製造方法を提供する。
【0032】上記請求項1〜4のいずれか1項記載の水
晶への金属層形成方法によれば水晶基板上に密着性に優
れた金属層を形成することができる。従って例えばこの
金属層上にめっき金属層を形成することで密着性に優れ
た電極を有する水晶振動子を得ることができる。
【0033】また、水晶振動子においては電極の厚さを
調整することで所望の周波数特性を得ることができる
が、上記製造方法を用いると半導体層の厚さ等を調整す
る等の方法により容易に電極膜の厚さを調整することが
できる。従って所望の周波数特性を有する水晶振動子を
容易に得ることができる。
【0034】尚、上記各発明において、半導体層として
はZnOを用いることが好ましい。このZnOは適切な金
属塩を含む溶液中で溶解反応が進行し、かつこの金属を
析出させることができるので、上記各製造方法における
半導体層として好適に使用できる。
【0035】
【実施例】本実施例においては半導体層形成溶液として
酢酸亜鉛水溶液を用いて水晶振動子用人工水晶基板に半
導体層を形成した。更にこの半導体層上に金属を析出さ
せた後にこの金属層上に無電解めっきによりNiめっき
層を形成して電極膜を得た。
【0036】図2(a)、(b)、(c)は本発明の一
実施例に係る人工水晶への導電性金属層形成方法の説明
図である。この図において、1は水晶基板、2はZnO
半導体層、3はマスク、4は無電解めっきの触媒となる
Pd層、5は無電解めっきにより形成された導電性を有
するめっき金属層である。
【0037】まず、水晶振動子用人工水晶の基板を30
0〜500℃に加熱したホットプレート上に置き、その
上に所定の電極形状が露出するようにマスク3をセット
する。
【0038】このマスク3の上から0.025(mol/l)の酢酸
亜鉛水溶液に超音波をかけて生成した霧を噴霧して水晶
基板1上にZnO半導体層2を形成する(図2
(a))。
【0039】この操作により形成されたZnO半導体層
2の膜厚はほぼ0.01〜0.5μmであった。また水晶基板
との密着性も高く、2Hの硬度を持つ鉛筆の芯でこすっ
ても損傷をうけなかった。
【0040】次に、上記のように半導体層を形成した水
晶基板を0.001(mol/l)のPdCl2水溶液に1分間浸漬
して上記半導体層上にPdを析出させる。この際、前記
半導体層の一部が溶解しながらPdが析出してPd層4が
形成される。(図2(b)) 更に、上記のようにPd層4を形成した水晶基板を60
℃に保って1分間無電解めっき液に浸漬し、Ni無電解
めっきを行ってめっき金属層5を得た。(図2(c))
尚、無電解めっき液としては奥野製薬工業(株)製のト
ップケミアロイ66(pH6.5)を用いた。
【0041】上記製造工程のフローチャートを図3に示
す。この製造方法によって形成したNiめっき金属層は
水晶振動子の電極膜としても実用に耐え得るものであっ
た。 尚、上記金属層の形成方法においては半導体層形成時に
酢酸亜鉛水溶液のスプレー時間を変えることでその厚さ
を調整することができる。従って、水晶振動子の電極を
形成を上記方法にて行う場合には適宜電極形成時間を調
整して膜厚を変えることにより求める特性を得ることが
できる。
【0042】
【発明の効果】本発明においては半導体形成溶液に超音
波をかけて霧状とし、この霧状の半導体形成溶液を水晶
に接触させているので半導体形成溶液の使用量を小さく
抑えることができる。従ってコスト面でも有利である。
【0043】また、従来の無電解めっき法に比べて作業
工程数が少ないので作業が簡略化されるとともにコスト
面でも有利である。また工程条件も簡単に行うことがで
きるので製造工程を容易にライン化することができる。
【0044】特に、上記金属層は水晶との密着性が高
く、電極付け工程が簡単で大量に処理することができる
うえ均一な厚さの金属層を得ることができる。
【0045】従って、この水晶への金属層形成方法を用
いて水晶振動子の電極膜を形成すると、大量に電極膜を
形成した場合でも個々の導電性金属層の膜厚のばらつき
を抑えることができる。また、均一な膜厚の導電性金属
層が得られるので水晶振動子用電極として高精度の電極
膜が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来法に係る無電解めっき工程の説明図。
【図2】本発明の一実施例に係る水晶上への金属層の形
成方法の説明図。
【図3】本発明の一実施例に係る水晶上への金属層の形
成方法の説明図。
【符号の説明】
1…水晶基板 2…ZnO半導体層 3…マスク 4…Pd析出層 5…めっき金属層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 28/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体層成形溶液に超音波を作用させて
    この半導体層形成溶液を霧状化した後に、この霧状化し
    た半導体層形成溶液と水晶とを接触させることにより前
    記水晶上に半導体層を形成し、更にこの半導体層に金属
    イオンを接触させて前記半導体層上に前記金属を析出さ
    せることを特徴とする水晶への金属層形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の水晶への金属層形成方法
    において、 前記半導体層を形成する際に前記水晶の半導体層形成領
    域外にマスキングを行って所定形状の半導体層を形成し
    た後に、この半導体層を前記金属イオンと接触させて所
    定形状の金属層を得ることを特徴とする水晶への金属層
    形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の水晶への金属層
    形成方法において、 前記半導体層形成溶液として亜鉛塩溶液を用いることを
    特徴とする水晶への金属層形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2または3記載の水晶へ
    の金属層形成方法において、 前記半導体層形成溶液として酢酸亜鉛水溶液を用いると
    ともに、前記金属イオンとしてパラジウムイオンを用い
    ることを特徴とする水晶への金属層形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の水
    晶への金属層形成方法を用いて水晶基板上に金属層を形
    成し、更にこの金属層上に無電解めっきを行うことによ
    り前記水晶基板に電極膜を形成することを特徴とする水
    晶振動子の製造方法。
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