JP2982593B2 - 光ディスク用ハブとその成形法及びこれを用いた光ディスク - Google Patents
光ディスク用ハブとその成形法及びこれを用いた光ディスクInfo
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は光ディスク用ハブとその
成形法及びこれを用いた光ディスクに関する。詳しく
は、光ディスクのドライブ装置にマグネットクランプ方
式で磁気的に光ディスクを固定するために光ディスクの
中心部に取り付けられるハブであって、樹脂環状体とそ
の一方の板面に設けられた磁性環状体とを備える光ディ
スク用ハブ及びその成形法並びにこのハブを用いた光デ
ィスクに関する。
成形法及びこれを用いた光ディスクに関する。詳しく
は、光ディスクのドライブ装置にマグネットクランプ方
式で磁気的に光ディスクを固定するために光ディスクの
中心部に取り付けられるハブであって、樹脂環状体とそ
の一方の板面に設けられた磁性環状体とを備える光ディ
スク用ハブ及びその成形法並びにこのハブを用いた光デ
ィスクに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、各種情報信号の記録媒体として光
磁気ディスク等の光ディスクが用いられている。
磁気ディスク等の光ディスクが用いられている。
【０００３】この種の光ディスクは、一般に、中心にス
ピンドル挿通孔が設けられた透明な合成樹脂からなる円
板状基板の表面に記録層を形成したものとなっている。
ピンドル挿通孔が設けられた透明な合成樹脂からなる円
板状基板の表面に記録層を形成したものとなっている。
【０００４】このような光ディスクは、ドライブ装置に
掛けられ、回転しつつ記録、再生が行われるものである
から、この記録、再生に当っては光ディスクをドライブ
装置に確実に固定する必要がある。
掛けられ、回転しつつ記録、再生が行われるものである
から、この記録、再生に当っては光ディスクをドライブ
装置に確実に固定する必要がある。
【０００５】このため、ドライブ装置には光ディスクを
磁気的に固定するためのマグネットクランプが設けら
れ、一方、光ディスクには、このマグネットクランプに
光ディスクを磁気的に引き付けさせるための磁性体とし
てのハブが取り付けられている。
磁気的に固定するためのマグネットクランプが設けら
れ、一方、光ディスクには、このマグネットクランプに
光ディスクを磁気的に引き付けさせるための磁性体とし
てのハブが取り付けられている。
【０００６】即ち、光ディスク表面のスピンドル挿通孔
の周囲に、環状の磁性体（磁石に吸い付く性質を有する
もの）を有するハブを取り付け、このハブの環状磁性体
をドライブ装置のマグネットクランプ内に設けられたマ
グネット（磁石）により引き付けて光ディスクをドライ
ブ装置に固定する。
の周囲に、環状の磁性体（磁石に吸い付く性質を有する
もの）を有するハブを取り付け、このハブの環状磁性体
をドライブ装置のマグネットクランプ内に設けられたマ
グネット（磁石）により引き付けて光ディスクをドライ
ブ装置に固定する。
【０００７】従来、光ディスクのマグネットクランプ用
ハブとしては、合成樹脂よりなる環形かつ薄板状の樹脂
環状体の一方の板面に、金属よりなる環形かつ薄板状の
磁性環状体が接着剤や一体成形により取り付けたものが
用いられている。
ハブとしては、合成樹脂よりなる環形かつ薄板状の樹脂
環状体の一方の板面に、金属よりなる環形かつ薄板状の
磁性環状体が接着剤や一体成形により取り付けたものが
用いられている。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のハブのう
ち、磁性環状体を射出成形によって樹脂環状体に一体成
形したものにおいては、成形後の冷却時における合成樹
脂と磁性材料の金属との熱収縮率の差に起因した応力歪
により、ハブの変形（反り）やクラックの発生が起こり
易く、また、ヒケの発生により中心孔径の寸法安定性が
低下するという問題があった。
ち、磁性環状体を射出成形によって樹脂環状体に一体成
形したものにおいては、成形後の冷却時における合成樹
脂と磁性材料の金属との熱収縮率の差に起因した応力歪
により、ハブの変形（反り）やクラックの発生が起こり
易く、また、ヒケの発生により中心孔径の寸法安定性が
低下するという問題があった。
【０００９】本発明は上記従来の一体成形法における問
題点を解決し、成形後の冷却時における応力歪に起因す
るハブの変形、クラックやヒケの発生が防止され、中心
孔径の寸法精度に優れた光ディスク用ハブ及びこのよう
なハブを成形する方法並びにこのようなハブを用いた光
ディスクを提供することを目的とする。
題点を解決し、成形後の冷却時における応力歪に起因す
るハブの変形、クラックやヒケの発生が防止され、中心
孔径の寸法精度に優れた光ディスク用ハブ及びこのよう
なハブを成形する方法並びにこのようなハブを用いた光
ディスクを提供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明の光ディスク用ハ
ブの成形法は、中心にスピンドル挿通孔が設けられた円
板状の光ディスクの中心部に取り付けられるマグネット
クランプ用のハブであって、合成樹脂よりなる環形かつ
薄板状の樹脂環状体と、該樹脂環状体の一方の板面に設
けられた磁性材料よりなる環形かつ薄板状の磁性環状体
と、を備えてなり、該磁性環状体は該樹脂環状体と同軸
的に配置されている光ディスク用ハブを一体成形する方
法において、一対の金型間に形成されたキャビティ内に
前記磁性環状体を配置した後、金型を型締し、次いで該
キャビティ内に溶融樹脂を射出充填し、該溶融樹脂が冷
却固化する前に該樹脂にハブの厚さ方向に型締め圧力の
増加量として５００〜２３００ｋｇ／ｃｍ 2 の圧縮力を
加えることを特徴とする。
ブの成形法は、中心にスピンドル挿通孔が設けられた円
板状の光ディスクの中心部に取り付けられるマグネット
クランプ用のハブであって、合成樹脂よりなる環形かつ
薄板状の樹脂環状体と、該樹脂環状体の一方の板面に設
けられた磁性材料よりなる環形かつ薄板状の磁性環状体
と、を備えてなり、該磁性環状体は該樹脂環状体と同軸
的に配置されている光ディスク用ハブを一体成形する方
法において、一対の金型間に形成されたキャビティ内に
前記磁性環状体を配置した後、金型を型締し、次いで該
キャビティ内に溶融樹脂を射出充填し、該溶融樹脂が冷
却固化する前に該樹脂にハブの厚さ方向に型締め圧力の
増加量として５００〜２３００ｋｇ／ｃｍ 2 の圧縮力を
加えることを特徴とする。
【００１１】本発明の光ディスク用ハブは、合成樹脂よ
りなる環形かつ薄板状の樹脂環状体と、該樹脂環状体の
一方の板面に設けられた磁性材料よりなる環形かつ薄板
状の磁性環状体とを備えてなる、中心にスピンドル挿通
孔が設けられた円板状の光ディスクの中心部に取り付け
られるマグネットクランプ用のハブであって、該ハブは
該磁性環状体と該樹脂環状体とが同軸的に配置され一体
成形されてなり、一対 の金型間に形成されたキャビティ
内に前記磁性環状体を配置した後、金型を型締し、次い
で該キャビティ内に溶融樹脂を射出充填し、該溶融樹脂
が冷却固化する前に該樹脂にハブの厚さ方向に型締め圧
力の増加量として５００〜２３００ｋｇ／ｃｍ 2 の圧縮
力を加えて成形されてなることを特徴とする。
りなる環形かつ薄板状の樹脂環状体と、該樹脂環状体の
一方の板面に設けられた磁性材料よりなる環形かつ薄板
状の磁性環状体とを備えてなる、中心にスピンドル挿通
孔が設けられた円板状の光ディスクの中心部に取り付け
られるマグネットクランプ用のハブであって、該ハブは
該磁性環状体と該樹脂環状体とが同軸的に配置され一体
成形されてなり、一対 の金型間に形成されたキャビティ
内に前記磁性環状体を配置した後、金型を型締し、次い
で該キャビティ内に溶融樹脂を射出充填し、該溶融樹脂
が冷却固化する前に該樹脂にハブの厚さ方向に型締め圧
力の増加量として５００〜２３００ｋｇ／ｃｍ 2 の圧縮
力を加えて成形されてなることを特徴とする。
【００１２】本発明の光ディスクは、上記本発明の光デ
ィスク用ハブを取り付けてなることを特徴とする。
ィスク用ハブを取り付けてなることを特徴とする。
【００１３】
【作用】キャビティ内に射出充填した溶融樹脂が冷却固
化する前に該樹脂に更に所定量の圧縮力を加えた後、冷
却固化させることにより、成形後の冷却時における応力
歪に起因するハブの変形、クラックやヒケの発生は有効
に防止される。
化する前に該樹脂に更に所定量の圧縮力を加えた後、冷
却固化させることにより、成形後の冷却時における応力
歪に起因するハブの変形、クラックやヒケの発生は有効
に防止される。
【００１４】即ち、射出成形における冷却時において、
樹脂環状体を構成する合成樹脂材料は磁性環状体を構成
する磁性材料に比べて著しく大きく収縮する。このた
め、樹脂環状体側に中心に向う半径方向の大きな応力が
生じ、樹脂環状体側に凹反り変形してしまう。本発明に
おいては、溶融樹脂が冷却固化する前に、ハブの厚さ方
向に型締め圧力の増加量として５００〜２３００ｋｇ／
ｃｍ2の圧縮力を加えることにより、この厚さ方向の圧
縮力で上記半径方向の応力の伝達を阻止する。この圧縮
力の大きさが、型締め圧力の増加量として５００ｋｇ／
ｃｍ 2 未満では、成形後の冷却時に発生する樹脂と磁性
環状体の磁性材料との熱収縮率の差に起因する応力歪み
を十分に緩和することができず、２３００ｋｇ／ｃｍ 2
を超えると圧縮力が大き過ぎて成形不良を引き起こす恐
れがある。
樹脂環状体を構成する合成樹脂材料は磁性環状体を構成
する磁性材料に比べて著しく大きく収縮する。このた
め、樹脂環状体側に中心に向う半径方向の大きな応力が
生じ、樹脂環状体側に凹反り変形してしまう。本発明に
おいては、溶融樹脂が冷却固化する前に、ハブの厚さ方
向に型締め圧力の増加量として５００〜２３００ｋｇ／
ｃｍ2の圧縮力を加えることにより、この厚さ方向の圧
縮力で上記半径方向の応力の伝達を阻止する。この圧縮
力の大きさが、型締め圧力の増加量として５００ｋｇ／
ｃｍ 2 未満では、成形後の冷却時に発生する樹脂と磁性
環状体の磁性材料との熱収縮率の差に起因する応力歪み
を十分に緩和することができず、２３００ｋｇ／ｃｍ 2
を超えると圧縮力が大き過ぎて成形不良を引き起こす恐
れがある。
【００１５】これにより、射出成形後の冷却時における
合成樹脂と磁性材料との熱収縮率の差に起因して発生す
る歪によるハブの変形（反り）やクラックの発生、ヒケ
の発生が効果的に防止される。
合成樹脂と磁性材料との熱収縮率の差に起因して発生す
る歪によるハブの変形（反り）やクラックの発生、ヒケ
の発生が効果的に防止される。
【００１６】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。第１図は本発明の光ディスク用ハブの成形法の一実
施例方法を示す成形装置の要部断面図である。
る。第１図は本発明の光ディスク用ハブの成形法の一実
施例方法を示す成形装置の要部断面図である。
【００１７】第１図に示す成形装置は、型締めされるこ
とによりキャビティ１３を形成する可動金型１１と可動
金型１１の内部で更に移動可能な圧縮可動金型１１’と
固定金型１２とを備え、可動金型１１側のキャビティ１
３内には磁性環状体３が配置されている。この可動金型
１１は固定金型１２側に移動して型締めされる。
とによりキャビティ１３を形成する可動金型１１と可動
金型１１の内部で更に移動可能な圧縮可動金型１１’と
固定金型１２とを備え、可動金型１１側のキャビティ１
３内には磁性環状体３が配置されている。この可動金型
１１は固定金型１２側に移動して型締めされる。
【００１８】固定金型１２は固定盤（図示せず）に載置
されており、この固定金型１２の内部にはスプルー部
（樹脂流入路）１４（１４Ａ，１４Ｂ），１５（１５
Ａ，１５Ｂ）及びランナー部１６が形成されている。ス
プルー部１４Ａ，１５Ａの先端は金型１１，１２間に形
成されるキャビティ１３内に開口し、且つスプルー部１
４Ｂ，１５Ｂの後端はランナー部１６に連絡し、このラ
ンナー部１６は射出装置のノズル（図示せず）に接続し
ている。
されており、この固定金型１２の内部にはスプルー部
（樹脂流入路）１４（１４Ａ，１４Ｂ），１５（１５
Ａ，１５Ｂ）及びランナー部１６が形成されている。ス
プルー部１４Ａ，１５Ａの先端は金型１１，１２間に形
成されるキャビティ１３内に開口し、且つスプルー部１
４Ｂ，１５Ｂの後端はランナー部１６に連絡し、このラ
ンナー部１６は射出装置のノズル（図示せず）に接続し
ている。
【００１９】この成形装置においては、磁性環状体３を
配置した可動金型１１を固定金型１２に型閉じした後、
例えばポリカーボネートのような溶融樹脂１０を射出ノ
ズルからランナー部１６及びスプルー部１４，１５を経
てキャビティ１３内に射出させる。溶融樹脂のキャビテ
ィ１３への射出工程開始前又は射出工程中若しくは射出
工程完了直後に、圧縮可動金型１１’は矢印Ａ方向に高
圧で加圧される。
配置した可動金型１１を固定金型１２に型閉じした後、
例えばポリカーボネートのような溶融樹脂１０を射出ノ
ズルからランナー部１６及びスプルー部１４，１５を経
てキャビティ１３内に射出させる。溶融樹脂のキャビテ
ィ１３への射出工程開始前又は射出工程中若しくは射出
工程完了直後に、圧縮可動金型１１’は矢印Ａ方向に高
圧で加圧される。
【００２０】この可動金型１１の加圧力、即ち型締め圧
力は、通常、ハブ面圧力で６００〜２０００ｋｇ／ｃｍ
2、望ましくは８００〜１５００ｋｇ／ｃｍ2の範囲であ
る。この型締め圧力によりキャビティ１３内の溶融樹脂
１０は所望の形状のハブに成形される。
力は、通常、ハブ面圧力で６００〜２０００ｋｇ／ｃｍ
2、望ましくは８００〜１５００ｋｇ／ｃｍ2の範囲であ
る。この型締め圧力によりキャビティ１３内の溶融樹脂
１０は所望の形状のハブに成形される。
【００２１】本発明においては、射出工程終了後、可動
金型１１の内部の圧縮可動金型１１’の圧力を保圧工程
から冷却工程に至る間において更に増加させる。
金型１１の内部の圧縮可動金型１１’の圧力を保圧工程
から冷却工程に至る間において更に増加させる。
【００２２】具体的には、射出工程終了後０．１秒〜冷
却工程終了前（ハブの板厚の中心部まで樹脂の固化が進
行する直前）、好ましくは射出工程終了後０．４〜２．
５秒の間に圧縮可動金型１１’の型締め圧力を増加す
る。即ち、射出工程終了後、溶融樹脂が冷却固化する前
に圧縮可動金型１１’側から矢印Ａ方向に圧縮力を更に
加える。この圧縮可動金型１１’側から加える圧縮力
は、成形後の冷却時に発生する樹脂１０と磁性環状体３
の磁性材料との熱収縮率の差に起因する応力歪を緩和す
るに十分な量であり、型締め圧力の増加量として５００
〜２３００ｋｇ／ｃｍ2、好ましくは８００〜１５００
ｋｇ／ｃｍ2程度とする。
却工程終了前（ハブの板厚の中心部まで樹脂の固化が進
行する直前）、好ましくは射出工程終了後０．４〜２．
５秒の間に圧縮可動金型１１’の型締め圧力を増加す
る。即ち、射出工程終了後、溶融樹脂が冷却固化する前
に圧縮可動金型１１’側から矢印Ａ方向に圧縮力を更に
加える。この圧縮可動金型１１’側から加える圧縮力
は、成形後の冷却時に発生する樹脂１０と磁性環状体３
の磁性材料との熱収縮率の差に起因する応力歪を緩和す
るに十分な量であり、型締め圧力の増加量として５００
〜２３００ｋｇ／ｃｍ2、好ましくは８００〜１５００
ｋｇ／ｃｍ2程度とする。
【００２３】そして、この圧縮力を加えた状態で溶融樹
脂１０を冷却固化させた後、可動金型１１及び圧縮可動
金型１１’を固定金型１２から型開きして、成形体（ハ
ブ）を取り出す。
脂１０を冷却固化させた後、可動金型１１及び圧縮可動
金型１１’を固定金型１２から型開きして、成形体（ハ
ブ）を取り出す。
【００２４】このようにして得られる光ディスク用ハブ
は、ハブの反り（変形）が防止されるため、ハブの樹脂
環状体側が平坦であり、クラックの発生もなく、また、
ヒケの発生が著しく抑制され、特に高い寸法精度（中心
孔径の寸法安定性）が得られる。
は、ハブの反り（変形）が防止されるため、ハブの樹脂
環状体側が平坦であり、クラックの発生もなく、また、
ヒケの発生が著しく抑制され、特に高い寸法精度（中心
孔径の寸法安定性）が得られる。
【００２５】以下に本発明の方法で成形される本発明の
光ディスク用ハブの好適な実施例について、第２，３図
を参照して説明する。
光ディスク用ハブの好適な実施例について、第２，３図
を参照して説明する。
【００２６】第２図は第１図に示す方法で製造される本
発明の光ディスク用ハブの断面図、第３図は同平面図で
ある。なお、第３図においては第２図よりも若干縮小し
て示してある。
発明の光ディスク用ハブの断面図、第３図は同平面図で
ある。なお、第３図においては第２図よりも若干縮小し
て示してある。
【００２７】第２，３図に示す光ディスク用ハブ１は、
合成樹脂よりなる環形かつ薄板状の樹脂環状体２の一方
の板面に、磁性材料よりなる環形かつ薄板状の磁性環状
体３が同軸的に設けられたものであり、樹脂環状体２の
他方の板面には、周方向に延在する凹部４が設けられて
いる。
合成樹脂よりなる環形かつ薄板状の樹脂環状体２の一方
の板面に、磁性材料よりなる環形かつ薄板状の磁性環状
体３が同軸的に設けられたものであり、樹脂環状体２の
他方の板面には、周方向に延在する凹部４が設けられて
いる。
【００２８】この凹部４は樹脂環状体２の厚み方向の途
中まで達する深さのものであり、凹部４は周回環状に設
けられている。５はスピンドル挿通孔である。
中まで達する深さのものであり、凹部４は周回環状に設
けられている。５はスピンドル挿通孔である。
【００２９】磁性環状体３の内周縁部には、その外面か
ら凹陥する段部３Ａが周設されており、この段部３Ａに
樹脂環状体２を構成する合成樹脂が入り込むように鍔状
部２Ａが形成されている。そして、磁性環状体３の外面
から立ち下がる段部の立下り面３Ｂと、この段部３Ａに
入り込んだ合成樹脂の鍔状部２Ａの端面２Ｂとの間には
間隙６が形成されている。
ら凹陥する段部３Ａが周設されており、この段部３Ａに
樹脂環状体２を構成する合成樹脂が入り込むように鍔状
部２Ａが形成されている。そして、磁性環状体３の外面
から立ち下がる段部の立下り面３Ｂと、この段部３Ａに
入り込んだ合成樹脂の鍔状部２Ａの端面２Ｂとの間には
間隙６が形成されている。
【００３０】このような光ディスク用ハブ１は、第１図
に示す射出成形により一体成形で容易に製造されるが、
この成形に当り、樹脂環状体２の磁性環状体３配設面と
反対側の板面に周方向に延在するように設けられた凹部
４の存在で、射出成形後の冷却時における合成樹脂と磁
性材料との熱収縮率の差に起因して発生する応力歪によ
るハブの変形（反り）やクラックの発生はより一層確実
に防止される。
に示す射出成形により一体成形で容易に製造されるが、
この成形に当り、樹脂環状体２の磁性環状体３配設面と
反対側の板面に周方向に延在するように設けられた凹部
４の存在で、射出成形後の冷却時における合成樹脂と磁
性材料との熱収縮率の差に起因して発生する応力歪によ
るハブの変形（反り）やクラックの発生はより一層確実
に防止される。
【００３１】このような光ディスク用ハブ１は、樹脂環
状体２の凹部４形成側の接着面（第２，３図の内周側接
着面２ａ及び外周側接着面２ｂ）が、光ディスクの基板
に接着剤で接着されることにより取り付けられ、ドライ
ブ装置のマグネットクランプのマグネットに対して磁性
環状体３が吸引されることにより光ディスクを固定す
る。
状体２の凹部４形成側の接着面（第２，３図の内周側接
着面２ａ及び外周側接着面２ｂ）が、光ディスクの基板
に接着剤で接着されることにより取り付けられ、ドライ
ブ装置のマグネットクランプのマグネットに対して磁性
環状体３が吸引されることにより光ディスクを固定す
る。
【００３２】なお、樹脂環状体の板面に形成する凹部
は、第２，３図に示す如く、その厚み方向の途中まで達
する深さのものに限らず、樹脂環状体を貫通して磁性環
状体に達する深さに設けられた凹部であって、これによ
って樹脂環状体は内周側接着面を構成する内環部と外周
側接着面を構成する外環部とに分けられ、且つこの内環
部と外環部とが合成樹脂製橋絡部によって一体に連結さ
れているものであっても良い。
は、第２，３図に示す如く、その厚み方向の途中まで達
する深さのものに限らず、樹脂環状体を貫通して磁性環
状体に達する深さに設けられた凹部であって、これによ
って樹脂環状体は内周側接着面を構成する内環部と外周
側接着面を構成する外環部とに分けられ、且つこの内環
部と外環部とが合成樹脂製橋絡部によって一体に連結さ
れているものであっても良い。
【００３３】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、成
形後の冷却時における応力歪に起因するハブの変形、ク
ラックやヒケの発生が効果的に防止され、形状安定性、
寸法安定性（特にスピンドル挿通孔の寸法精度）、品質
安定性に優れた光ディスク用ハブ及びこのようなハブを
用いた光ディスクが提供される。
形後の冷却時における応力歪に起因するハブの変形、ク
ラックやヒケの発生が効果的に防止され、形状安定性、
寸法安定性（特にスピンドル挿通孔の寸法精度）、品質
安定性に優れた光ディスク用ハブ及びこのようなハブを
用いた光ディスクが提供される。
【図１】本発明の光ディスク用ハブの成形法の一実施例
方法を示す成形装置の要部断面図である。
方法を示す成形装置の要部断面図である。
【図２】第１図に示す方法で製造される本発明の光ディ
スク用ハブの断面図である。
スク用ハブの断面図である。
【図３】第２図に示す光ディスク用ハブの平面図であ
る。
る。
１ 光ディスク用ハブ ２ 樹脂環状体 ３ 磁性環状体 ４ 凹部 ５ スピンドル挿通孔 ６ 間隙 １０ 溶融樹脂 １１ 可動金型 １１’ 圧縮可動金型 １２ 固定金型 １３ キャビティ １４，１５ スプルー部 １６ ランナー部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平２−42693（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−90087（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−144212（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) G11B 23/00 601 G11B 7/24 571
Claims (3)
- 【請求項１】 中心にスピンドル挿通孔が設けられた円
板状の光ディスクの中心部に取り付けられるマグネット
クランプ用のハブであって、合成樹脂よりなる環形かつ
薄板状の樹脂環状体と、該樹脂環状体の一方の板面に設
けられた磁性材料よりなる環形かつ薄板状の磁性環状体
と、を備えてなり、該磁性環状体は該樹脂環状体と同軸
的に配置されている光ディスク用ハブを一体成形する方
法において、 一対の金型間に形成されたキャビティ内に前記磁性環状
体を配置した後、金型を型締し、次いで該キャビティ内
に溶融樹脂を射出充填し、該溶融樹脂が冷却固化する前
に該樹脂にハブの厚さ方向に型締め圧力の増加量として
５００〜２３００ｋｇ／ｃｍ 2 の圧縮力を加えることを
特徴とする光ディスク用ハブの成形法。 - 【請求項２】 合成樹脂よりなる環形かつ薄板状の樹脂
環状体と、該樹脂環状体の一方の板面に設けられた磁性
材料よりなる環形かつ薄板状の磁性環状体とを備えてな
る、中心にスピンドル挿通孔が設けられた円板状の光デ
ィスクの中心部に取り付けられるマグネットクランプ用
のハブであって、 該ハブは該磁性環状体と該樹脂環状体とが同軸的に配置
され一体成形されてなり、一対の金型間に形成されたキ
ャビティ内に前記磁性環状体を配置した後、金型を型締
し、次いで該キャビティ内に溶融樹脂を射出充填し、該
溶融樹脂が冷却固化する前に該樹脂にハブの厚さ方向に
型締め圧力の増加量として５００〜２３００ｋｇ／ｃｍ
2 の圧縮力を加えて成形されてなることを特徴とする光
ディスク用ハブ。 - 【請求項３】 請求項２に記載の光ディスク用ハブを取
り付けてなることを特徴とする光ディスク。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5322053A JP2982593B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 光ディスク用ハブとその成形法及びこれを用いた光ディスク |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5322053A JP2982593B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 光ディスク用ハブとその成形法及びこれを用いた光ディスク |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07182818A JPH07182818A (ja) | 1995-07-21 |
| JP2982593B2 true JP2982593B2 (ja) | 1999-11-22 |
Family
ID=18139387
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5322053A Expired - Fee Related JP2982593B2 (ja) | 1993-12-21 | 1993-12-21 | 光ディスク用ハブとその成形法及びこれを用いた光ディスク |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2982593B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6002663A (en) | 1997-04-17 | 1999-12-14 | Imation Corp. | Hubless optical disc having low radial runout and method of manufacture |
| US6154441A (en) * | 1997-04-17 | 2000-11-28 | Imation Corp. | Method for centering a hub in an optical disc, and an optical storage system using such disc |
-
1993
- 1993-12-21 JP JP5322053A patent/JP2982593B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07182818A (ja) | 1995-07-21 |
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