JP2982449B2 - 光記録媒体 - Google Patents
光記録媒体Info
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- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
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Description
って光学的性質が変化する記録層を設け、光、熱等の手
段によりこの記録層の光学的性質を変化させて情報の記
録、再生、消去等を行う光記録媒体に関する。
報の書換えができない記録・再生タイプとこの書換えが
できる記録・再生・消去タイプとがある。そして、前者
の記録・再生タイプとしては穴開け方式とバブル方式と
が知られている。この穴開け方式とは、光記録媒体の記
録層面へレーザ光等を照射し、その照射部位の記録層を
融解させて基板面を露出させる方式であり、この開口部
と非開口部との反射率の違いを利用して情報の記録、再
生を行う方法であり、また、バブル方式とは、レーザ光
を照射して基板の一部を加熱し、基板側から発生するガ
スの圧力を利用して照射部位にバブルを形成する方式で
あり、このバブルの形成部位と非形成部位との反射率の
違いを利用して情報の記録、再生を行う方法である。
録・再生・消去タイプは、光、熱等の手段により記録層
の光学的性質を可逆的に変化させ、その光学的性質の変
化を利用して情報の記録、再生、消去を行う方式であ
り、具体化された方法としては相転移方式と光磁気方式
とが知られている。そして、この相転移方式は、結晶状
態にある記録層の一部に高出力の円形状レーザスポット
を照射し、高温急速加熱処理と急速冷却処理とを施し、
これによってその照射部位を結晶状態からアモルファス
状態へ変化させ、この結晶状態にある部位とアモルファ
ス状態にある部位の反射率の差を利用して情報の記録、
再生を行うと共に、上記記録層の記録部位に低出力のレ
ーザスポットを照射し、比較的ゆっくりした低温加熱処
理と冷却処理とを施すことにより照射部位をアモルファ
ス状態から記録前の結晶状態へ変化させて情報の消去を
行う方法である。また、光磁気方式は、磁性材料により
構成された記録層に所定方向の磁界をかけた状態でレー
ザスポットを照射し、その照射部位の磁化方向を反転さ
せることでそのカー回転角を変化させ、このカー回転角
の変化を利用して情報の記録、再生を行うと共に、記録
時とは磁界の方向に反転させた状態で記録層の記録部位
にレーザスポットを照射し、その照射部位の磁化方向を
記録前の状態に戻して情報の消去を行う方法である。
法には、以下に示すような問題点があった。すなわち、
記録・再生タイプの穴開け方式やバブル方式において
は、記録層に形成された開口部やバブルの形状及び記録
層自体が経時的に変化し易く、記録情報の保存安定性に
欠けるほか、記録情報の書換えもできないという問題が
あった。また、記録・再生・消去タイプの相転移方式に
は、上述したように結晶質−アモルファス間の相転移に
伴う光学的性質の変化を利用して情報の記録、再生、消
去を行う方式のため、アモルファス状態にある記録層の
結晶化に時間を要し、上方の書換速度が遅くなるほか、
エネルギーレベルの異なる結晶質領域とアモルファス領
域が並存しているため、準安定状態にあるアモルファス
領域が経時的に結晶化され易く、上記穴開け方式等と同
様にその記録情報の保存安定性に欠けるという問題があ
った。そして、光磁気方式は、上述したようにカー回転
角の変化を検出して記録情報を再生する方式であるが、
その回転角が小さいために必要とするC/N比を確保す
ることが難しく、また、記録層が酸化を受け易いTbや
Fe等の材料を含んでいるため、これらが経時的に酸化
され、記録情報の保存安定性に欠けるという問題があっ
た。
方式として相分離の原理を利用した記録方式を提案した
(特願平2−169,710号出願)。この記録方式
は、基板上に相分離によって光学的性質が変化する記録
層を設け、この記録層に対して光、熱等の手段により核
生成及び成長による相分解(これは別名「バイノーダル
分解」に相当する)又はスピノーダル分解を生起させ、
これによって選択的に相分離を起こさせ、この相分離を
した部位と相分離をしていない部位との間における光学
的性質の差を利用して情報の記録・再生、又は記録・再
生・消去を行うものであり、次のような特徴を有するも
のである。
結晶を中心としており、構造変化や酸化等の経時変化の
受けることが少なく、長期保存性に優れており、第2に
は、反応速度が非常に大きく、記録や書換えの時間を短
縮することができ、第3には、記録材料の可視域及び赤
外域における光透過度が大きく、多層膜構造にして光学
的及び熱的に最適化する際におけるその光学設計や熱設
計の自由度が大きく、再生信号のコントラストを大きく
することができる、という利点がある。
たな相分離による記録方式において、記録層を形成する
記録材料として特定の組成のものを選択することによ
り、タイプの異なる幾つかの記録層を実現することがで
きることを見出し、本発明に到達した。
として相分離材料の相図におけるスピノーダル線の近傍
又は内側に位置する組成を選択することにより、スピノ
ーダル分解と核生成及び成長による相分解の間で書換え
可能な記録層を構成した光記録媒体を提供することにあ
る。
する記録材料の組成として相分離材料の相図におけるス
ピノーダル線の内側に位置する組成を選択することによ
り、比較的高出力のレーザーを使用するスピノーダル分
解により追記型の記録を行うことができる記録層を構成
した光記録媒体を提供することにある。
する記録材料の組成として相分離材料の相図におけるバ
イノーダル線とスピノーダル線との間に位置する組成を
選択することにより、比較的低出力のレーザーを使用す
る核生成及び成長のよる相分解により追記型の記録を行
うことができる記録層を構成した光記録媒体を提供する
ことにある。
板上に、相分離によって光学的性質が変化する記録材料
で形成された記録層を設け、この記録層の光学的性質を
光、熱等の手段により変化させて情報の記録、再生、消
去等を行う光記録媒体において、上記記録層を形成する
記録材料の組成として相分離材料の相図におけるスピノ
ーダル線の近傍又は内側に位置する組成を選択し、スピ
ノーダル分解と核生成及び成長による相分解(以下、必
要に応じてバイノーダル分解とも称する)の駆動力を利
用して書換え可能な記録層を構成した光記録媒体であ
る。
て光学的性質が変化する記録材料で形成された記録層を
設け、この記録層の光学的性質を光、熱等の手段により
変化させて情報の記録、再生、消去等を行う光記録媒体
において、上記記録層を形成する記録材料の組成として
相分離材料の相図におけるスピノーダル線の内側に位置
する組成を選択し、スピノーダル分解による追記型の記
録を行う記録層を構成した光記録媒体である。
て光学的性質が変化する記録材料で形成された記録層を
設け、この記録層の光学的性質を光、熱等の手段により
変化させて情報の記録、再生、消去等を行う光記録媒体
において、上記記録層を形成する記録材料の組成として
相分離材料の相図におけるバイノーダル線とスピノーダ
ル線との間に位置する組成を選択し、核生成及び成長に
よる相分解による追記型の記録を行う記録層を構成した
光記録媒体である。
は、カーン(Cahn)、ヒリアード(Hilliar
d)等によってかなりの程度まで確立されており、それ
によれば、分離相の組成変動はこのカーン(Cahn)
−ヒリアード(Hilliard)の非線形拡散方程式
によって表され、スピノーダル分解とバイノーダル分解
の駆動力もこのカーン−ヒリアードの非線形拡散方程式
からそれぞれ線形項あるいは非線形項として求められ
る。そして、これによれば、図1に示すように、対象と
なる成分系(A1-x Bx )における対象となる温度(T
1 )における相分離過程では、その組成域により、バイ
ノーダル線の外側に位置する相分離を起こさない領域
と、このバイノーダル線とスピノーダル線との間に位置
して相分離を起こす領域と、スピノーダル線の内側に位
置して相分離を起こす領域との3つの領域に区分され
る。
ル線との間に位置して相分離を起こす領域内にある組成
では、スピノーダル分解を起こす駆動力はほとんどゼロ
で、核生成及び成長による相分解を起こす駆動力のみな
ので、核生成及び成長による分解のみが生起する。ま
た、スピノーダル線の内側に位置して相分離を起こす領
域内にある組成では、スピノーダル分解を起こす駆動力
と核生成及び成長による分解を起こす駆動力の両者が併
存し、その各駆動力の大きさと、熱履歴により、どちら
かの分解が生起するかが決定する。
とスピノーダル線との間に位置して相分離を起こす領域
内にある組成、スピノーダル線の内側に位置して相分離
を起こす領域内にある組成及びこのスピノーダル線の近
傍又は内側に位置する組成を有する記録材料によりそれ
ぞれ記録層を形成し、これらの記録層についてレーザー
による情報の記録、再生、消去の実験を行なった結果、
以下のような知見が得られた。
線との間の組成を有する記録材料により、その反射率変
化の方向が高い値から低い値へと変化する、いわゆるh
igh to lowの追記型の記録層を実現すること
ができる。また、記録材料の組成がスピノーダル線の内
側の設定されるに従い、その反射率変化の方向が低い値
から高い値へと変化する、いわゆるlow to hi
ghの追記型の記録層を実現することができる。
の近傍の組成を有する記録材料は、バイノーダル分解と
スピノーダル分解とがほぼ同程度の優先度で生起し、記
録層の冷却速度、言い換えればレーザー書込み時のレー
ザー出力を制御することにより、これらバイノーダル分
解とスピノーダル分解の何れかを生起せしめるように制
御可能であることが判明した。すなわち、このスピノー
ダル線の近傍の組成を有する記録材料は、比較的高出力
のレーザーで書き込むことによりレーザー照射部位は急
冷され、low to high のスピノーダル分解
が生起し、反対に、比較的低出力のレーザーで書き込む
ことによりレーザー照射部位は徐冷され、high t
o low のバイノーダル分解が生起し、このことか
ら、レーザーでの書込み時の出力を調整して冷却速度を
制御することにより、相分離としてバイノーダル分解と
スピノーダル分解とを選択することができ、この特性を
利用して書換可能な記録層を実現することができる。ま
た驚くべきことには、スピノーダル線の内側に位置する
組成を有する記録材料においても、例えば冷却層などを
設けて工夫することによって記録層の冷却速度をコント
ロールすることにより、スピノーダル線の近傍に位置す
る組成を有する記録材料と同様に、相分離としてバイノ
ーダル分解とスピノーダル分解とを選択して生起せしめ
ることができ、この特性を利用して書換可能な記録層を
実現することができることが判明した。すなわち、スピ
ノーダル線の内側に位置する組成の記録材料は、そのス
ピノーダル分解及びバイノーダル分解の互いに相反する
駆動力と記録層の冷却速度との両者を適宜コントロール
することにより、スピノーダル分解とバイノーダル分解
の両者を選択して生起させ、書換え可能な記録層を実現
することができ、しかも上記のコントロールにより、バ
イノーダル分解のみを生起させてhigh to lo
w の追記型の記録層を実現したり、或いは、スピノー
ダル分解のみを生起させてlow to high の
追記型の記録層を実現することができることも判明し
た。
を形成する基板材料や基板上に設けられる記録層を形成
する記録材料については、特に制限されるものではな
く、基板材料については従来公知のものを使用でき、ま
た、記録材料については先に提案した特願平2−16
9,710号明細書記載のものを使用することができ
る。
過性のアクリル、ポリカーボネート、エポキシ等の光透
過性材料や、アルミニウム等の金属材料を挙げることが
できる。
の手段で相分離を起こすものであって、相分離材料の相
図におけるバイノーダル線とスピノーダル線との間に位
置する組成を有するものであればよく、具体的には、S
b−O系や、PbTe−GeTe混合系、Au−Pt混
合系、Au−Ni混合系、PbS −PbTe混合系、
GeSe2 −GeSe混合系、As−Ge−Te混合系
等の合金や、Li2 O−SiO2 混合系、Na2 O−S
iO2 混合系、BaO−SiO2 混合系、Al2 O3 −
SiO2 混合系、B2 O3 −SiO2 混合系、Li2 O
−B2 O3 混合系、Na2 O−B2 O3 混合系、K2 O
−B2 O3 混合系、Rb2 O−B2 O3混合系、Cs2
O−B2 O3 混合系、PbO−B2 O3 混合系等の酸化
物−酸化物混合系材料や、ZrO2 −ThO2 混合系、
CaO−SiO2 混合系、B2 O3 −PbO混合系、B
2 O3 −V2 O5 混合系、SnO2 −TiO2 混合系、
NiO−CoO混合系、Al2 O3 −Cr2 O3 混合
系、SiO2 −Al2 O3 混合系、ZnWO4 −MnW
O4 混合系、CaWO4 −NaSm(WO4 )2 混合
系、CaWO4 −Sm2 (WO4 )3 混合系、MnMo
O4 −ZnMoO4 混合系、Fe2 TiO4 −Fe3 O
4 混合系、Ca3 Cr2 Si3 O12−Ca3 Fe2 Si
3 O12混合系、65MgSiO3 /35FeSiO3 −
CaSiO3 混合系、LiAl5 O8 −LiFe5 O8
混合系、NaAlSi3 O8 −KAlSi3 O8 混合
系、Na2 O−B2 O3 −SiO2 混合系等の酸化物−
酸化物混合系材料や、LiCl−NaCl混合系、KC
l−NaCl混合系、CsCl−TlCl混合系、Ca
Cl2 −MnCl2 混合系、CaCl2 −SrCl2 混
合系、LiBr −AgBr 混合系、AgBr −NaBr
混合系、KBr −NaBr 混合系、TlBr −CsBr
混合系、KI−NaI混合系、NaI−CaI2 混合
系、(GaI2 )2 −NaGaI4 混合系、(Ga
I2 )2 −KGaI4 混合系、(GaI2 )2 −RbG
aI4 混合系、GaAlI4 −Ga2 I4 混合系等のハ
ロゲン化物−ハロゲン化物混合系材料や、CeOn 系、
Bi−Bi2 O3 混合系、CaCO3 −MnCO3 混合
系等の酸化物やハロゲン化物等の不定比化合物である。
記記録層の上面及び/又は下面に、種々の材料、好まし
くは記録層を形成する記録材料より融点が高くかつ記録
材料溶融物に対して高い濡れ性を有する層を形成できる
ような金属の酸化物、窒化物及び弗化物から選択された
保護材料よりなる保護層を設けたり、更にこの様な保護
層の表面を更に保護する目的で、例えば紫外線硬化樹
脂、アクリル、ポリカーボネート、エポキシ樹脂等の保
護膜を設けてもよく、また、記録層からの反射光量を高
める目的でこの記録層上にZnS 等の高屈折率層を設ける
こともできる。
基板/透明性保護層/記録層/透明性保護層/反射冷却
層の構造、基板/記録層/透明性保護層/反射冷却層の
構造、基板/透明性保護層/記録層/反射冷却層の構
造、基板/透明性保護層/記録層/透明性保護層の構
造、基板/記録層/透明性保護層の構造等の種々の構造
を採ることができる。
ては、従来公知の手法を採用することができ、基板上に
記録材料を被着させて記録層を形成したり、あるいは、
保護材料を被着させて保護層を形成するための手段とし
て、例えば、熱蒸着法、イオンプレーティング法、反応
性スパッタリング法、化学的気相成長法(CVD) 、イオン
支援蒸着法(IAD) 、分子線エピタキシ法(MBE) 等や、共
重合体等を基板上で直接重合反応させて被着させる方法
や、共重合体等を溶解した2次化合物を適宜手段で基板
上に塗布して被着させる方法等を挙げることができる。
成する記録材料として特定の組成のものを選択すること
により、タイプの異なる幾つかの記録層を実現すること
ができる。すなわち、記録材料の組成として相分離材料
の相図におけるスピノーダル線の近傍又は内側に位置す
る組成を選択することによりスピノーダル分解と核生成
及び成長による相分解の間で書換え可能な記録層を構成
することができ、また、記録材料の組成として相分離材
料の相図におけるスピノーダル線の内側に位置する組成
を選択することによりスピノーダル分解による追記型の
記録を行うことができる記録層を構成することができ、
更に、記録材料の組成として相分離材料の相図における
バイノーダル線とスピノーダル線との間に位置する組成
を選択することにより核生成及び成長による相分解によ
る追記型の記録を行うことができる記録層を構成するこ
とができる。特に、記録材料の組成としてスピノーダル
線の近傍又は内側に位置する組成を選択した場合には、
熱履歴(特に冷却速度)をコントロールし、スピノーダ
ル分解の駆動力と核生成及び成長による相分解の駆動力
との兼ね合いを適宜調整することにより、スピノーダル
分解と核生成及び成長による相分解の間の書換可能な記
録をはじめ、スピノーダル分解のみによる記録や核生成
及び成長による相分解のみによる記録という3つの記録
モードを選択して実現することができる。
説明する。
ング法により厚さ約800ÅのSiO2 (融点:1,5
00°C)保護層を積層し、次いでこの保護層の上に高
周波イオンプレーティング法により厚さ600ÅのSb
−O系記録層を積層し、更にこの記録層の上にスパッタ
リング法により厚さ約800ÅのSiO2 (融点:1,
500°C)保護層を積層し、そして、この保護層の上
に電子ビーム蒸着法により厚さ約500ÅのAl反射冷
却層を積層し、実施例1の媒体を構成した。
プレーティングの条件は、下記の通りとした。 ターゲット原子:アンチモン(Sb) ターゲット蒸着方法:電子ビーム蒸着 雰囲気:アルゴン(Ar)圧力=1×10-2〜1Pa 酸素(O2 )圧力=1×10-2〜1Pa RFパワー:Vdc=−3.1Volt 着膜速度:0.5Å/sec
ザー出力を変化させながら回転数1,800rpm及び
半径45mmの条件で記録再生(R/W)試験を行い、
このレーザー出力の変化に対する反射率の変化を求め
た。なお、反射率の変化は、媒体の最初の反射率を基準
とする反射率の比(コントラスト)として求めた。結果
を図2に示す。
mWにおいてhigh to lowのバイノーダル分
解による相分離が生起しており、また、レーザー出力7
〜16mWにおいてlow to highのスピノー
ダル分解による相分離が生起しており、上記RFパワー
(Vdc)−3.1Voltで示される記録材料の組成
は、これを一般的な相図のモデルで示すと、図3に示す
ようにスピノーダル線の近傍にあることが判明した。
ザー出力を周波数2.0MHz及び出力7mWと周波数
3.7MHz及び出力12mWの2段階に設定し、書換
え試験を行なった。結果は、2.0MHz及び出力7m
Wのレーザー出力で書き込んだときのC/Nが50dB
であり、これを3.7MHz及び出力12mWのレーザ
ー出力で重ね書きしたとき、その消去率が25dBであ
ってC/Nが45dBであり、十分に書換え可能である
ことが判明した。また、この書換え試験を繰り返し行な
った結果、繰り返し書換えが可能であることが判明し
た。
条件として、RFパワー:Vdc=−2.9Voltと
した以外は、上記実施例1と同様に、媒体を作成し、レ
ーザー出力の変化に対する反射率の変化を求めた。その
結果を図2に示す。
は、レーザー出力4〜7mWにおいてhigh to
lowのバイノーダル分解による相分離が生起している
ことが判明した。また、このRFパワー(Vdc)−
2.9Voltのすぐ下とすぐ上のRFパワー領域にお
いても上記と同じバイノーダル分解による相分離が生起
しており、このことから上記RFパワー(Vdc)−
2.9Voltで示される記録材料の組成は、これを一
般的な相図のモデルで示すと、図3に示すようにバイノ
ーダル線とスピノーダル線の間にあることが判明した。
ザー出力を周波数3.7MHz及び出力6mWとして書
込み試験を行なった結果、C/Nが50dBであり、十
分に書込み可能であることが判明した。
条件として、RFパワー:Vdc=−3.3Voltと
した以外は、上記実施例1と同様に、媒体を作成し、レ
ーザー出力の変化に対する反射率の変化を求めた。その
結果を図2に示す。
は、レーザー出力6〜16mWにおいてlow to
highのスピノーダル分解による相分離が生起してい
ることが判明した。また、このRFパワー(Vdc)−
3.3Voltのすぐ下とすぐ上のRFパワー領域にお
いても上記と同じスピノーダル分解による相分離が生起
しており、上記RFパワー(Vdc)−3.3Volt
で示される記録材料の組成は、これを一般的な相図のモ
デルで示すと、図3に示すようにスピノーダル線の内側
にあることが判明した。
ザー出力を周波数3.7MHz及び出力8mWとして書
込み試験を行なった結果、C/Nが50dBであり、十
分に書込み可能であることが判明した。
ング法により厚さ約800ÅのSiO2 (融点:1,5
00°C)保護層を積層し、次いでこの保護層の上に高
周波イオンプレーティング法により厚さ600ÅのSb
−O系記録層を積層し、更にこの記録層の上にスパッタ
リング法により厚さ約800ÅのSiO2 (融点:1,
500°C)保護層を積層し、実施例4の媒体を構成し
た。この記録層作成の際における高周波イオンプレーテ
ィングの条件は、下記の通りとした。 ターゲット原子:アンチモン(Sb) ターゲット蒸着方法:電子ビーム蒸着 雰囲気:アルゴン(Ar)圧力=1×10-2〜1Pa 酸素(O2 )圧力=1×10-2〜1Pa RFパワー:Vdc=−3.3Volt 着膜速度:0.5Å/sec
除いた構造のものである。この実施例4の媒体について
実施例3と同様にしてレーザー出力の変化に対する反射
率の変化を求めた。結果を図2に示す。
レーザー出力の全域のおいてhigh to lowの
バイノーダル分解による相分離が生起していることが判
明した。これにより実施例4の媒体は実施例3から明ら
かなように記録材料の組成がスピノーダル線の内側にあ
るものであるが、このようにスピノーダル線の内側領域
にある組成の記録材料であっても、冷却速度を遅くする
ことによりバイノーダル分解が生じることが確認され
た。次いでこの実施例4の媒体に、さらにAuとSiO
2 の中間の熱伝導度を有するTi等の金属膜を約500
Å着膜して同様にレーザー出力の変化に対する反射率の
変化を求めたところ、同じ記録材料の組成でも、hig
h to lowのバイノーダル分解による相分離とl
ow to highのスピノーダル分解による相分離
とが生起し、その両者間で書換えが可能であることが判
明した。従ってこれらの事実は、記録材料の組成と冷却
速度との両者を適宜コントロールすることにより、タイ
プの異なる記録モードが選択できることを示している。
れ、記録や書換えの速度が早く、媒体の構造設計が容易
であり、しかも、再生信号のコントラストを大きくする
ことができるという利点を有するだけでなく、その記録
層を形成する記録材料の組成を選択することにより、反
射率が高→低にあるいは低→高に変化する2つのタイプ
の異なる記録層を実現でき、更に、これら両者の間で書
換え可能な記録層を構成することもできる。
す組成−温度の相図である。
ー出力−コントラストの関係を示すグラフ図である。
記録材料の組成(Vdc)−温度の関係を示す相図であ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 基板上に、相分離によって光学的性質が
変化する記録材料で形成された記録層を設け、この記録
層の光学的性質を光、熱等の手段により変化させて情報
の記録、再生、消去等を行う光記録媒体において、上記
記録層を形成する記録材料の組成として相分離材料の相
図におけるスピノーダル線の近傍又は内側に位置する組
成を選択し、スピノーダル分解と核生成及び成長による
相分解の両者の駆動力を利用した書換え可能な記録層を
構成したことを特徴とする光記録媒体。 - 【請求項2】 記録層に照射するレーザー出力を高出力
と低出力の2段階に設定し、高出力によりスピノーダル
分解による記録を行い、また、低出力により核生成及び
成長による相分解による記録を行うことにより、情報の
書換えを行う請求項1記載の光記録媒体。 - 【請求項3】 基板上に、相分離によって光学的性質が
変化する記録材料で形成された記録層を設け、この記録
層の光学的性質を光、熱等の手段により変化させて情報
の記録、再生、消去等を行う光記録媒体において、上記
記録層を形成する記録材料の組成として相分離材料の相
図におけるスピノーダル線の内側に位置する組成を選択
し、スピノーダル分解による追記型の記録を行う記録層
を構成したことを特徴とする光記録媒体。 - 【請求項4】 基板上に、相分離によって光学的性質が
変化する記録材料で形成された記録層を設け、この記録
層の光学的性質を光、熱等の手段により変化させて情報
の記録、再生、消去等を行う光記録媒体において、上記
記録層を形成する記録材料の組成として相分離材料の相
図におけるバイノーダル線とスピノーダル線との間に位
置する組成を選択し、核生成及び成長による相分解によ
る追記型の記録を行う記録層を構成したことを特徴とす
る光記録媒体。
Applications Claiming Priority (2)
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JP2-414971 | 1990-12-27 |
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JP3335843A Expired - Fee Related JP2982449B2 (ja) | 1990-12-27 | 1991-11-27 | 光記録媒体 |
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