JP2982298B2 - スパッタリングターゲット及びその製造方法 - Google Patents

スパッタリングターゲット及びその製造方法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、酸化タンタル焼結体及びその製造法並びに
その用途に関するものである。
本発明により得られる酸化タンタル薄膜は、LSIやデ
ィスプレイデバイス等のキャパシター用絶縁膜を初めと
して、エレクトロニクス分野で広範に利用される。
[従来の技術] 近年、機能性素子高集積化に伴って、従来キャパシタ
ー用絶縁膜として用いられていたシリカ、窒化ケイ素等
の薄膜では、その機能上、不十分となりつつある。例え
ば、ディスプレイデバイス等に用いられてきたシリカ等
は、高集積化の条件を満足しえない状況であり、新たな
キャパシター用絶縁膜の開発が望まれている。
酸化タンタル薄膜は絶縁耐圧が高く、シリカに比べて
比誘電率が高いためLSIやディスプレイデバイス等のキ
ャパシター用絶縁膜への応用が期待される。
従来、酸化タンタル膜の形成方法としては陽極酸化
法、熱酸化法、反応性スパッタリング法、CVD法等があ
るが、これらの方法は必ずしも十分な酸化タンタル薄膜
を与えるものではなかった。
陽極酸化法は、電解液中のタンタルを酸化する方法で
あるが、電解液中からの不純物の混入は避けられないと
いう問題点があった。
一方熱酸化法とは、金属タンタル薄膜をスパッタリン
グ等で形成した後、酸素を含む雰囲気で熱処理して酸化
タンタル薄膜を得る方法であるが、単一の操作で酸化タ
ンタル薄膜を得ることができないため工程が複雑となる
という問題を有していた。
更に反応性スパッタリング法は、金属タンタルをスパ
ッタリングターゲット(以下ターゲットと略す。)とし
て用い、チャンバー内に酸素を導入してタンタルの酸化
反応と酸化タンタルの成膜を同時に行なう方法である
が、成膜条件の違いによって酸化タンタル薄膜中の酸素
/タンタル比が著しく変化し、その結果酸化タンタル薄
膜の比誘電率、絶縁耐圧等の特性が大きく変化するとい
う問題点を有していた。そのため、成膜中に導入する酸
素量等スパッタリング条件を厳密に制御する必要があ
り、均一な膜を生成することが極めて困難であった。
CVD法はタンタルの有機酸塩、アルコキシド、ハロゲ
ン化物等を酸化物に化学反応させながら酸化タンタル膜
を基板上に形成する方法であるが、成膜機構上、熱を加
えることが必須となるため、有機物質等への低温での成
膜は問題であった。
このような状況の下、酸化タンタルターゲットを用い
たスパッタリングによる成膜方法が注目を浴びている。
[発明が解決しようとする問題点] 従来の酸化タンタルターゲットは低密度であるため、
スパッタリングによりターゲット表面は還元され、得ら
れる酸化タンタル薄膜中の酸素/タンタル比が経時的に
変化するという問題点を有していた。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は上記問題点を解決するために鋭意検討し
た結果、焼結体中の粒子径(1〜10μm)焼結体密度
(相対密度は85%以上)等を制御した酸化タンタル焼結
体をターゲットとして用いてスパッタリングすることに
より、比誘電率が大きく、均一な酸化タンタル薄膜を容
易な条件下で得ることができることを見出し、又、酸素
雰囲気中での焼結又は焼鈍により酸化タンタル焼結体中
に含まれる窒素成分を低減することにより、比誘電率
が、更に均一な酸化タンタル薄膜が得られることを見出
だして本発明を完成した。
[作用] 以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の酸化タンタル焼結体の相対密度が85%以上で
あることが好ましく、特に好ましくは、90%以上であ
る。相対密度が85%未満の場合、スパッタリングするこ
とによって酸化タンタルターゲットの表面は還元されて
黒化し、更に、成膜された酸化タンタル薄膜中の酸素/
タンタル比は経時的に変動し、安定して均一な薄膜を得
ることができないため好ましくない。
また、酸化タンタル焼結体の焼結粒径は、1〜10μm
であることが好ましく、特に好ましくは3〜8μmであ
る。焼結反応が不十分で焼結粒径が1μm未満かつ低密
度な酸化タンタル焼結体をスパッタリングすると、成膜
された酸化タンタル薄膜中に含まれる酸素量は徐々に減
少し、その結果、比誘電率が低下するため好ましくな
い。また、焼結粒径が10μmを超える酸化タンタル焼結
体は、機械的強度が低下するために、ターゲットとして
の適用が困難となる。
本発明の酸化タンタル焼結体は、平均粒径が1μm以
下の酸化タンタル粉末を成型し、1200℃以上で焼結する
ことによって得られる。
窒素を含有する空気等の雰囲気で焼結すると、焼結体
中に窒化タンタルが含有される。この窒化タンタルはス
パッタリングにより得られる酸化タンタル薄膜の特性に
悪影響を及ぼす。本発明の酸化タンタル焼結体は高密度
であるため、この窒化タンタルの影響はさほど受けない
が、さらにスパッタリングして得られる薄膜の特性を向
上させる為、焼結体中の窒素成分を低減することを目的
として、焼結を酸素雰囲気中で実施してもよい。
酸化タンタル粉末は、タンタルのアルコキシドを加水
分解したものを熱処理したり、タンタル含有溶液を中和
したものを熱処理したりして得られるが、平均粒径が1
μm以下であればどのような履歴を経た粉末であろうと
なんら制限されるものではない。
酸化タンタル粉末の平均粒径は1μm以下であること
が好ましい。平均粒径が0.1μm以下の場合、粉末の凝
集のため高密度な焼結体を得ることができず、1μmを
こえる粉末を用いる場合も同様に高密度の焼結体を得る
ことができないので好ましくない。また、必要に応じて
ボールミル等で粉砕したり、あるいは熱処理等を行なっ
て酸化タンタル粉末の粒径を制御したものを用いてもよ
い。
成型方法は、目的とした形状に合った成型方法を選ん
で成型すればよく、金型プレス法、鋳込み成型法等が例
示できるが、特に限定されるものではない。
焼結温度は、1200℃以上1500℃以下が好ましい。1200
℃未満では酸化タンタルの焼結は不十分であり、得られ
る酸化タンタルの焼結体密度が低く、焼結粒径も小さ
い。また、1500℃を超える温度では、酸化タンタルの蒸
発が生じ、好ましくない。
上記焼結温度は1〜数十時間で、好ましくは2〜10時
間である。この時間が1時間よりも短いと焼結は不十分
であり、必要以上長くしても密度及び焼結粒径等は変化
せず、経済的に好ましくない。また、焼結時の昇温速度
は1℃/時間〜300℃/時間で、好ましくは50℃/時間
〜200℃/時間である。この昇温速度が必要以上に速い
と焼結体の緻密化は不十分となり高密度のものは得られ
ず、焼結時にクラック等が発生し、好ましくない。
上記の方法で焼結密度85%以上、焼結粒径1〜10μm
の本発明の酸化タンタル焼結体を得ることができる。本
発明のターゲットをスパッタリングして得られた薄膜は
均一で安定したものであるが、さらに薄膜の特性を向上
させる目的で、酸化タンタル焼結体中の窒素成分を低減
する為に、焼結体を酸素雰囲気中で焼鈍してもよい。
焼鈍の温度は600℃〜1450℃であり、焼鈍の時間は6
〜72時間である。
以上の方法で得られた酸化タンタル焼結体はターゲッ
トとして用いることができる。
[発明の効果] 本発明の酸化タンタル焼結体をターゲットとして用い
てスパッタリングすることにより、比誘電率が大きく、
均一な酸化タンタル薄膜を安易な条件下で長時間に渡っ
て安定的にかつ均一に得ることができる。
[実施例] 以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1 平均粒径0.3μmの酸化タンタル粉末を直径3インチ
の金型に入れて成型することによって得た成型体を空気
中1400℃で焼結した。得られた酸化タンタル焼結体の相
対密度は95%、焼結体粒径は3μmであった。
実施例2 実施例1で得られた酸化タンタル焼結体を用いて、高
周波マグネトロンスパッタリングにて酸化タンタル薄膜
を以下に示す条件で成膜した。
成膜条件 投入電力 :150W 電源周波数:13.56MHz 圧力 :0.6Pa(Ar/O2=99/1) 基板温度 :200℃ 膜厚 :1500Å 得られた酸化タンタル薄膜の比誘電率が平均19で、均
一な薄膜が得られた。
RUN 比誘電率 1 19 2 21 3 19 4 20 5 19 実施例3 酸素雰囲気中で焼結する以外は実施例1と同様の条件
で焼結体を製造した。その焼結体の相対密度は95%であ
り、焼結体粒径が3μmであった。
この焼結体を用いて、実施例2と同様の条件で酸化タ
ンタル薄膜を成膜した。
得られた酸化タンタル薄膜の比誘電率は平均20で、実
施例2と比較して、更に均一な薄膜が得られた。
RUN 比誘電率 1 20 2 21 3 20 4 20 5 20 実施例4 実施例1で得られた焼結体を酸素雰囲気中で1000℃、
24時間焼鈍した。その焼結体の相対密度は96%であり、
焼結体粒径が3μmであった。
この焼結体を用いて、実施例2と同様の条件で酸化タ
ンタル薄膜を成膜した。
得られた酸化タンタル薄膜の比誘電率は平均20で、実
施例2で比較して、更に均一な薄膜が得られた。
RUN 比誘電率 1 20 2 21 3 20 4 20 5 20 比較例1 空気中で焼結して得た相対密度75%、焼結体の粒子径
3μmの酸化タンタル焼結体を用いて、高周波マグネト
ロンスパッタリングにて酸化タンタル薄膜を成膜した
(条件は、実施例2と同様)。
得られた酸化タンタル薄膜の比誘電率は10と小さく、
成膜を繰り返すと5〜8のものも得られ、均一性も悪か
った。
RUN 比誘電率 1 10 2 10 3 5 4 8 5 7

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化タンタル粉末を成形後、焼結して作製
    された酸化タンタル焼結体であって、焼結体の相対密度
    が85%以上、焼結粒径が1〜10μmである酸化タンタル
    焼結体からなるスパッタリングターゲット。
  2. 【請求項2】平均粒径が1μm以下の酸化タンタル粉末
    を成形後、1200℃以上の焼結温度で焼結することを特徴
    とする、請求項1に記載のスパッタリングターゲットの
    製造方法。
  3. 【請求項3】平均粒径が1μm以下の酸化タンタル粉末
    を成形後、1200℃以上の焼結温度で焼結して得られた酸
    化タンタル焼結体を600℃以上の温度で酸素雰囲気で焼
    鈍することを特徴とする、請求項1に記載のスパッタリ
    ングターゲットの製造方法。
  4. 【請求項4】焼結時の雰囲気が酸素雰囲気である、請求
    項2又は請求項3に記載のスパッタリングターゲットの
    製造方法。
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