JP3200618B2 - 導電性セラミックスの製造方法 - Google Patents
導電性セラミックスの製造方法Info
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- ceramics
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、容易かつ安価に入手可
能な原料を用いて比較的低温での加熱により製造可能な
導電性セラミックスの製造方法に関するものである。
能な原料を用いて比較的低温での加熱により製造可能な
導電性セラミックスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】導電性セラミックスはセラミックス特有
の耐食性、耐熱性等の優れた特性を利用して従来より電
極、発熱体等として広い分野で使用されている。例えば
RuO2 は電極材料、熱転写プリンターのサーマルヘッ
ド等に利用されている。さらに、導電性セラミックスの
他の用途例としてはITOセラミックスの透明電極への
適用、PLZTセラミックスの光スイッチへの適用な
ど、その応用分野は拡大しつつある。 このように導電
性セラミックスの有用性が重視されていることから導電
性セラミックスをより安価かつ容易に製造する方法が常
に望まれている。
の耐食性、耐熱性等の優れた特性を利用して従来より電
極、発熱体等として広い分野で使用されている。例えば
RuO2 は電極材料、熱転写プリンターのサーマルヘッ
ド等に利用されている。さらに、導電性セラミックスの
他の用途例としてはITOセラミックスの透明電極への
適用、PLZTセラミックスの光スイッチへの適用な
ど、その応用分野は拡大しつつある。 このように導電
性セラミックスの有用性が重視されていることから導電
性セラミックスをより安価かつ容易に製造する方法が常
に望まれている。
【0003】化学式[I]にて表わされる導電性無機結
晶は高度の導電性が期待できる物質であって、研究段階
での合成例が報告されているが、この例では、水熱合成
法を採用している。(アクタ・ケミカ・スカンディナビ
カ,4巻 613 〜627 頁 1950 年)
晶は高度の導電性が期待できる物質であって、研究段階
での合成例が報告されているが、この例では、水熱合成
法を採用している。(アクタ・ケミカ・スカンディナビ
カ,4巻 613 〜627 頁 1950 年)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この方法は高圧環境を
必要とし、したがってオートクレーブ等の特別な合成装
置が必要であり、また廃液処理などの煩雑な操作が必要
で、その工業的生産性に問題があった。
必要とし、したがってオートクレーブ等の特別な合成装
置が必要であり、また廃液処理などの煩雑な操作が必要
で、その工業的生産性に問題があった。
【0005】本発明は上記の問題点を解決し、結晶性が
良好で高純度な、かつ導電性に優れる導電性セラミック
スを容易に得る方法を提供することを目的とするもので
ある。
良好で高純度な、かつ導電性に優れる導電性セラミック
スを容易に得る方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決するために鋭意研究した結果、極めて簡単な乾式
法にて化学式[I]にて表わされる導電性無機結晶を製
造する方法を見出し、本発明に到達した。
を解決するために鋭意研究した結果、極めて簡単な乾式
法にて化学式[I]にて表わされる導電性無機結晶を製
造する方法を見出し、本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明は、硝酸銀と硝酸鉛とか
らなり、それらのモル比が実質的に 4.75/2.10 ≦ 硝酸銀のモル/硝酸鉛のモル ≦ 5.
25/1.90 の範囲にある混合物を350 ℃〜450 ℃で加熱することに
より下記化学式[I]で表わされる導電性無機結晶が全
体の90重量%以上を占める銀鉛セラミックスに変性する
ことを特徴とする導電性セラミックスの製造方法を要旨
とするものである。 Ag5Pb2O6−−−[I] また、上記の銀鉛セラミックスの微粉末を圧力10Kg/cm2
以上の荷重下にプレス成形し高充填体に成形すること、
あるいは本高充填体をさらに温度280 ℃〜450℃にて加
熱し焼結することを特徴とする導電性セラミックスの製
造方法を要旨とするものである。さらに、本発明は、上
記で得られた本高充填体を温度280 ℃〜450 ℃に加熱し
て焼結することを特徴とする導電性セラミックスの製造
方法を要旨とするものである。
らなり、それらのモル比が実質的に 4.75/2.10 ≦ 硝酸銀のモル/硝酸鉛のモル ≦ 5.
25/1.90 の範囲にある混合物を350 ℃〜450 ℃で加熱することに
より下記化学式[I]で表わされる導電性無機結晶が全
体の90重量%以上を占める銀鉛セラミックスに変性する
ことを特徴とする導電性セラミックスの製造方法を要旨
とするものである。 Ag5Pb2O6−−−[I] また、上記の銀鉛セラミックスの微粉末を圧力10Kg/cm2
以上の荷重下にプレス成形し高充填体に成形すること、
あるいは本高充填体をさらに温度280 ℃〜450℃にて加
熱し焼結することを特徴とする導電性セラミックスの製
造方法を要旨とするものである。さらに、本発明は、上
記で得られた本高充填体を温度280 ℃〜450 ℃に加熱し
て焼結することを特徴とする導電性セラミックスの製造
方法を要旨とするものである。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
よる製造法は硝酸銀と硝酸鉛を主原料とする乾式法であ
る。すなわち、硝酸銀と硝酸鉛との各微粉末の混合物を
主原料とする。この際、両者の混合比率は硝酸銀と硝酸
鉛との仕込量をモル比5:2を基準として、それぞれの
成分につきモル比に対して±5%の範囲内とする、換言
すれば、それらのモル比が実質的に以下の範囲にあるよ
うにするのが最も好ましい。 4.75/2.10 ≦ 硝酸銀のモル/硝酸鉛のモル ≦ 5.
25/1.90
よる製造法は硝酸銀と硝酸鉛を主原料とする乾式法であ
る。すなわち、硝酸銀と硝酸鉛との各微粉末の混合物を
主原料とする。この際、両者の混合比率は硝酸銀と硝酸
鉛との仕込量をモル比5:2を基準として、それぞれの
成分につきモル比に対して±5%の範囲内とする、換言
すれば、それらのモル比が実質的に以下の範囲にあるよ
うにするのが最も好ましい。 4.75/2.10 ≦ 硝酸銀のモル/硝酸鉛のモル ≦ 5.
25/1.90
【0009】この範囲を満たす硝酸銀と硝酸鉛からなる
混合物を空気あるいは不活性化雰囲気中で350 〜450 ℃
に加熱する。加熱時間は12時間〜96時間の所定時間が好
ましい。加熱温度が450 ℃を超えると生成物の銀鉛セラ
ミックスが分解して絶縁性セラミックスであるPb304 ・
Ag混成体となり、本発明の目的とする導電性セラミック
スは得られにくい。一方、加熱温度が350 ℃未満では硝
酸基の残存が認められ、単相のものは得られない。した
がって導電性が低く、耐食性が悪い。加熱装置としては
燃焼炉、電気炉、赤外線炉等の従来公知のものが使用で
きる。
混合物を空気あるいは不活性化雰囲気中で350 〜450 ℃
に加熱する。加熱時間は12時間〜96時間の所定時間が好
ましい。加熱温度が450 ℃を超えると生成物の銀鉛セラ
ミックスが分解して絶縁性セラミックスであるPb304 ・
Ag混成体となり、本発明の目的とする導電性セラミック
スは得られにくい。一方、加熱温度が350 ℃未満では硝
酸基の残存が認められ、単相のものは得られない。した
がって導電性が低く、耐食性が悪い。加熱装置としては
燃焼炉、電気炉、赤外線炉等の従来公知のものが使用で
きる。
【0010】加熱に際しては原料混合物を薄い層状に広
げ、平面状均一に加熱できるような加熱効率及び加熱均
整度向上の工夫が必要である。このような原料供給の方
法として硝酸銀と硝酸鉛を水に溶かした濃厚水溶液を浅
底のトレイに流し込み、水を蒸発させて両塩を混晶の形
に析出させて、そのまま加熱する方法が有効に使用する
ことができる。
げ、平面状均一に加熱できるような加熱効率及び加熱均
整度向上の工夫が必要である。このような原料供給の方
法として硝酸銀と硝酸鉛を水に溶かした濃厚水溶液を浅
底のトレイに流し込み、水を蒸発させて両塩を混晶の形
に析出させて、そのまま加熱する方法が有効に使用する
ことができる。
【0011】このようにして生成された銀鉛セラミック
スは黒褐色の粉末状を呈している。この銀鉛セラミック
スはそのままでも導電性であるが、工業製品として利用
するには所定の形状に成形して製品化したほうが利用価
値が高い。そのような目的には上記方法にて得られた銀
鉛セラミックスの微粉末を以下のように成形する。
スは黒褐色の粉末状を呈している。この銀鉛セラミック
スはそのままでも導電性であるが、工業製品として利用
するには所定の形状に成形して製品化したほうが利用価
値が高い。そのような目的には上記方法にて得られた銀
鉛セラミックスの微粉末を以下のように成形する。
【0012】銀鉛セラミックスの微粉末を対象製品の形
状に象った金型に充填し、通常の加圧プレス機あるいは
真空プレス機にて10Kg/cm2以上の負荷を課して高充填体
に成形する。この成形体は力学的強度はあまり大きくな
いが導電性は実用に耐える程度に充分大きなものであ
る。さらに高性能の製品に仕上げるには、この成形体を
温度280 ℃〜450 ℃で8時間〜48時間加熱し、焼結成形
を行う。かくして得られた焼結成形体は極めて高度の導
電性を有する導電性セラミックスで、硬質かつ均整度の
高い陶器様の成形体に仕上がる。原料混合物より銀鉛セ
ラミックスへの変性の際に用いた原料溶液仕込み法によ
る粉末銀鉛セラミックスを、トレイを金型として活用す
べく、そこにいれたまま高充填体成形、焼結成形と引き
続き成形加工する方法は本発明の特徴を最大限に活かし
た導電性セラミックスの製造法である。
状に象った金型に充填し、通常の加圧プレス機あるいは
真空プレス機にて10Kg/cm2以上の負荷を課して高充填体
に成形する。この成形体は力学的強度はあまり大きくな
いが導電性は実用に耐える程度に充分大きなものであ
る。さらに高性能の製品に仕上げるには、この成形体を
温度280 ℃〜450 ℃で8時間〜48時間加熱し、焼結成形
を行う。かくして得られた焼結成形体は極めて高度の導
電性を有する導電性セラミックスで、硬質かつ均整度の
高い陶器様の成形体に仕上がる。原料混合物より銀鉛セ
ラミックスへの変性の際に用いた原料溶液仕込み法によ
る粉末銀鉛セラミックスを、トレイを金型として活用す
べく、そこにいれたまま高充填体成形、焼結成形と引き
続き成形加工する方法は本発明の特徴を最大限に活かし
た導電性セラミックスの製造法である。
【0013】この成形において、金型への充填を容易に
し、成形性を改良する目的にて粉体間の流動性を良く
し、粉体同士を結合する機能を有する流動性改良剤やバ
インダーを添加するのは有効な方法である。これら添加
剤は上記焼結温度にて揮発、昇華、あるいは分解気化す
る特性を有するものを選ぶ必要がある。これらの例とし
て、ポリビニールアルコール水溶液、アクリルアミド水
溶液、ポリビニールブチラールエタノール/イソプロパ
ノール溶液、ポリアクリル酸メチルメチルエチルケトン
溶液が挙げられる。
し、成形性を改良する目的にて粉体間の流動性を良く
し、粉体同士を結合する機能を有する流動性改良剤やバ
インダーを添加するのは有効な方法である。これら添加
剤は上記焼結温度にて揮発、昇華、あるいは分解気化す
る特性を有するものを選ぶ必要がある。これらの例とし
て、ポリビニールアルコール水溶液、アクリルアミド水
溶液、ポリビニールブチラールエタノール/イソプロパ
ノール溶液、ポリアクリル酸メチルメチルエチルケトン
溶液が挙げられる。
【0014】本発明の製造法によって得られた導電性セ
ラミックスは、そのX線回折スペクトルのパターンか
ら、空間群P31mに属する単一の結晶であると認めら
れる。そのX線回折スペクトルは半値幅も狭く非常にシ
ャープなパターンとなっており、しかも熱分析における
熱分解過程も単一であるので、結晶性ならびに純度が優
れた高性能のセラミックスであると評価される。また、
本製造法によって得られた導電性セラミックスは非常に
低い比抵抗を有している。
ラミックスは、そのX線回折スペクトルのパターンか
ら、空間群P31mに属する単一の結晶であると認めら
れる。そのX線回折スペクトルは半値幅も狭く非常にシ
ャープなパターンとなっており、しかも熱分析における
熱分解過程も単一であるので、結晶性ならびに純度が優
れた高性能のセラミックスであると評価される。また、
本製造法によって得られた導電性セラミックスは非常に
低い比抵抗を有している。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。 実施例1 硝酸銀2.809 gと硝酸鉛2.191 g(モル比5:2)をよ
く混合し、混合物を空気中380 ℃にて12時間加熱した。
こうして得られた粉末をさらに350 ℃にて96時間加熱し
た。調製された銀鉛セラミックス粉末試料について、
(株)リガク社製X線回折装置 RINT 1000を用い、X線
回折パターンを観測した。その結果、図1に示すX線回
折パターンが得られた。
説明する。 実施例1 硝酸銀2.809 gと硝酸鉛2.191 g(モル比5:2)をよ
く混合し、混合物を空気中380 ℃にて12時間加熱した。
こうして得られた粉末をさらに350 ℃にて96時間加熱し
た。調製された銀鉛セラミックス粉末試料について、
(株)リガク社製X線回折装置 RINT 1000を用い、X線
回折パターンを観測した。その結果、図1に示すX線回
折パターンが得られた。
【0016】図1から明かなようにX線回折スペクトル
の半値幅は非常に狭く、またバックグラウンドも低いも
のであった。次に、この銀鉛セラミックスについて、セ
イコー電子工業(株)社製熱分析装置 TG /DTA300を用
いて熱分析を行った。この物質の熱分析結果を図2に示
す。
の半値幅は非常に狭く、またバックグラウンドも低いも
のであった。次に、この銀鉛セラミックスについて、セ
イコー電子工業(株)社製熱分析装置 TG /DTA300を用
いて熱分析を行った。この物質の熱分析結果を図2に示
す。
【0017】この結果によると熱分解は450 ℃から始ま
り、550 ℃にてAgとPb304 とに分解していた。これにさ
らなる加熱を加えることによってPb304 はPbO へと変化
した。この図2に示す単一な分解過程からも、本製造法
によって得られた化学式[I]で表される導電性セラミ
ックスが単相であることは明らかである。上記の銀鉛セ
ラミックス粉末を錠剤成形機に充填し、室温にて50Kg/c
m2の圧力を負荷して、錠剤状の高充填成形体を得た。こ
れを温度400 ℃で24時間加熱し、硬く焼き締まった焼結
成形体を得た。この試料について温度領域4.2 度K〜28
0度Kでの電気抵抗率を測定した。ここで、測定装置は
自作のものを用いた。図3にこのこの結果をもとに描い
た本導電性セラミックスの電気抵抗温度曲線を示す。こ
の結果より明らかなように本導電性セラミックスは良好
な導電性を示すことがわかる。
り、550 ℃にてAgとPb304 とに分解していた。これにさ
らなる加熱を加えることによってPb304 はPbO へと変化
した。この図2に示す単一な分解過程からも、本製造法
によって得られた化学式[I]で表される導電性セラミ
ックスが単相であることは明らかである。上記の銀鉛セ
ラミックス粉末を錠剤成形機に充填し、室温にて50Kg/c
m2の圧力を負荷して、錠剤状の高充填成形体を得た。こ
れを温度400 ℃で24時間加熱し、硬く焼き締まった焼結
成形体を得た。この試料について温度領域4.2 度K〜28
0度Kでの電気抵抗率を測定した。ここで、測定装置は
自作のものを用いた。図3にこのこの結果をもとに描い
た本導電性セラミックスの電気抵抗温度曲線を示す。こ
の結果より明らかなように本導電性セラミックスは良好
な導電性を示すことがわかる。
【0018】比較例1 インジュウム(純度 99.99%)と錫(純度 99.99%)と
が95対5(重量比)の合金を蒸発母材に使用しホローカ
ソードイオンプレーティング法を用いて、ベルジャー内
のホローカソード銃内にアルゴン対酸素5対1の混合気
体を導入しインジュウムと錫に対する酸素の原子数比が
1.0 〜1.2 の範囲に制御し、真空度を5×10-2Torrに保
って厚さ100 μm ( 透過度88%)の清浄なポリエチレン
テレフタレートフィルム上に膜厚550 ÅのITO薄膜を
製膜した。なお、ホローカソード銃のベルジャー側部分
にコイルを捲き、高周波を印可し、プラズマを発生さ
せ、プラズマをホローカソード銃先端部に導いた。さら
にホローカソード銃先端部に直流電界(−50V,100
A)を印可しながら低圧プラズマを発生させた。この薄
膜を被覆したフィルムは透過度84%の透明な導電性フィ
ルムであった。このITO透明導電性膜について実施例
1と同様に温度100 度Kと280 度Kにおける電気抵抗率
を測定した。その結果を表1に示す。
が95対5(重量比)の合金を蒸発母材に使用しホローカ
ソードイオンプレーティング法を用いて、ベルジャー内
のホローカソード銃内にアルゴン対酸素5対1の混合気
体を導入しインジュウムと錫に対する酸素の原子数比が
1.0 〜1.2 の範囲に制御し、真空度を5×10-2Torrに保
って厚さ100 μm ( 透過度88%)の清浄なポリエチレン
テレフタレートフィルム上に膜厚550 ÅのITO薄膜を
製膜した。なお、ホローカソード銃のベルジャー側部分
にコイルを捲き、高周波を印可し、プラズマを発生さ
せ、プラズマをホローカソード銃先端部に導いた。さら
にホローカソード銃先端部に直流電界(−50V,100
A)を印可しながら低圧プラズマを発生させた。この薄
膜を被覆したフィルムは透過度84%の透明な導電性フィ
ルムであった。このITO透明導電性膜について実施例
1と同様に温度100 度Kと280 度Kにおける電気抵抗率
を測定した。その結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】上記実施例と比較例との対比より明らかな
ように本発明の製造法によって得られた導電性セラミッ
クスは極めて導電特性が優れており、所期の目的を満足
する有効な方法であることが明らかとなった。
ように本発明の製造法によって得られた導電性セラミッ
クスは極めて導電特性が優れており、所期の目的を満足
する有効な方法であることが明らかとなった。
【0021】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明の導電性セ
ラミックスの製造方法によれば、結晶性が良好で純粋
な、かつ導電性に優れる導電性セラミックスを従来法と
比較し、極めて容易に製造することが可能である。この
導電性セラミックスは、セラミックス特有の耐侯性、耐
食性を兼備するため、各種の電極、発熱体原料として好
適に適用可能であり、また、近年技術進歩の著しい酸化
物超伝導体を製造するための原料としても有用である。
しかも、本発明の製造法は安価かつ容易に目的とする導
電性セラミックスを提供するものであり、工業的意義も
極めて深いものである。
ラミックスの製造方法によれば、結晶性が良好で純粋
な、かつ導電性に優れる導電性セラミックスを従来法と
比較し、極めて容易に製造することが可能である。この
導電性セラミックスは、セラミックス特有の耐侯性、耐
食性を兼備するため、各種の電極、発熱体原料として好
適に適用可能であり、また、近年技術進歩の著しい酸化
物超伝導体を製造するための原料としても有用である。
しかも、本発明の製造法は安価かつ容易に目的とする導
電性セラミックスを提供するものであり、工業的意義も
極めて深いものである。
【図1】本発明の実施例1で得られた導電性セラミック
スのX線回折パターンを示す図である。
スのX線回折パターンを示す図である。
【図2】本発明の実施例1で得られた導電性セラミック
スの熱分析曲線を示す図である。
スの熱分析曲線を示す図である。
【図3】本発明の実施例1で得られた導電性セラミック
スの電気抵抗温度曲線を示す図である。
スの電気抵抗温度曲線を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城 昌利 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業 技術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 平林 正之 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業 技術院電子枝術総合研究所内 (72)発明者 金子 啓二 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業 技術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 ゾウガネリス ゲオルキオス ギリシヤ国 アッテイキス パラスケビ 153−10 エージー・ピー・オー・ビ ー60228(番地の表示なし) ナショナ ルセンター・フオー・サイエンテイフイ クリサーチ デモクリトス・インステイ チュート・オブ・マテリアルサイエンス 内 (72)発明者 武士田 健一 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ 株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−167964(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/495 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (3)
- 【請求項1】 硝酸銀と硝酸鉛とからなり、それらのモ
ル比が実質的に 4.75/2.10 ≦ 硝酸銀のモル/硝酸鉛のモル ≦ 5.
25/1.90 の範囲にある混合物を350 ℃〜450 ℃で加熱することに
より下記化学式[I]で表わされる導電性無機結晶が全
体の90重量%以上を占める銀鉛セラミックスに変性する
ことを特徴とする導電性セラミックスの製造方法。 Ag5Pb2O6−−−[I] - 【請求項2】 化学式[I]で表される導電性無機結晶
が全体の90重量%以上を占める銀鉛セラミックスの微粉
末を圧力10Kg/cm2以上の荷重下にプレス成形し高充填体
に成形することを特徴とする導電性セラミックスの製造
方法。 - 【請求項3】 請求項2で得られた高充填体を温度280
℃〜450 ℃に加熱して焼結することを特徴とする導電性
セラミックスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28051092A JP3200618B2 (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 導電性セラミックスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28051092A JP3200618B2 (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 導電性セラミックスの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0710639A JPH0710639A (ja) | 1995-01-13 |
JP3200618B2 true JP3200618B2 (ja) | 2001-08-20 |
Family
ID=17626106
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28051092A Expired - Lifetime JP3200618B2 (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 導電性セラミックスの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3200618B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AUPP798898A0 (en) * | 1998-12-31 | 1999-01-28 | Ceramic Fuel Cells Limited | Electrically conductive ceramics |
-
1992
- 1992-09-25 JP JP28051092A patent/JP3200618B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0710639A (ja) | 1995-01-13 |
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