JP2982177B2 - 発現プラスミド、形質転換酵母および該酵母を用いたネコインターフェロンの製造法 - Google Patents
発現プラスミド、形質転換酵母および該酵母を用いたネコインターフェロンの製造法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、蛋白質の一次構造がネコの遺伝情報由来で
あるインターフェロン(以下、FeIFNと略す)を遺伝子
操作技術により量産し、以って医薬品(抗ウィルス・ワ
クチン)とすることを目的とした、発現プラスミドおよ
びその形質転換酵母およびそれらによる生成物と、その
製造法に関する。
あるインターフェロン(以下、FeIFNと略す)を遺伝子
操作技術により量産し、以って医薬品(抗ウィルス・ワ
クチン)とすることを目的とした、発現プラスミドおよ
びその形質転換酵母およびそれらによる生成物と、その
製造法に関する。
[従来の技術] インターフェロンは、抗ウィルス作用を示すところの
蛋白質を主成分とする生理活性物質でIFNと略記され、
これまでも多数の文献が出版されている。
蛋白質を主成分とする生理活性物質でIFNと略記され、
これまでも多数の文献が出版されている。
遺伝子操作技術の進歩によりヒトのIFNのみならず、
ウシ、ウマ、イヌなど動物のIFNも大量生産が可能とな
り、その結果、ウィルス病や腫瘍などの治療薬としての
IFNの用途開発研究が行なわれているものもある。
ウシ、ウマ、イヌなど動物のIFNも大量生産が可能とな
り、その結果、ウィルス病や腫瘍などの治療薬としての
IFNの用途開発研究が行なわれているものもある。
ネコについてもα、β、γ各タイプのインターフェロ
ンが報告されている(文献1)。
ンが報告されている(文献1)。
[発明が解決しようとする課題] しかるに、ネコのIFNが遺伝子操作により大量生産が
可能となったという報告は未だない。
可能となったという報告は未だない。
ネコには、ネコエイズ、ネコ白血病、ネコウィルス性
鼻気管炎、ネコカリキウィルス病、ネコ伝染性腹膜炎は
じめ多数のウィルス病が知られている。
鼻気管炎、ネコカリキウィルス病、ネコ伝染性腹膜炎は
じめ多数のウィルス病が知られている。
そこで、ヒトのαIFNやウシのβIFNを経口投与し、Fe
LV感染ネコの延命を図った事例が報告されている。経口
ではなく、体内注射を行なえば、より顕著な効果が期待
されるものの、異種IFNに対する中和抗体の生産が起こ
ることは容易に懸念される。同種IFNつまりネコのIFNが
容易に入手可能となれば、ネコの抗ウィルス剤、抗腫瘍
剤としての用途が開かれると期待される。
LV感染ネコの延命を図った事例が報告されている。経口
ではなく、体内注射を行なえば、より顕著な効果が期待
されるものの、異種IFNに対する中和抗体の生産が起こ
ることは容易に懸念される。同種IFNつまりネコのIFNが
容易に入手可能となれば、ネコの抗ウィルス剤、抗腫瘍
剤としての用途が開かれると期待される。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、かかる状況に鑑みFeIFNの大量生産を
目的とし、創意工夫を成し、市販のベクターを用いてネ
コのcDNAライブラリーを作製し、この中からサルの培養
細胞をトランジェント・エクスプレションをさせ、FeIF
Nを生産させるプラスミドを単離することに成功し、さ
らにはこのプラスミドを用いてFeIFNを生産する酵母細
胞の作製に成功し、以って簡便に、大量にFeIFNを製造
する方法を確立し、かくして本発明を完成させるに至っ
た。
目的とし、創意工夫を成し、市販のベクターを用いてネ
コのcDNAライブラリーを作製し、この中からサルの培養
細胞をトランジェント・エクスプレションをさせ、FeIF
Nを生産させるプラスミドを単離することに成功し、さ
らにはこのプラスミドを用いてFeIFNを生産する酵母細
胞の作製に成功し、以って簡便に、大量にFeIFNを製造
する方法を確立し、かくして本発明を完成させるに至っ
た。
すなわち本発明は、酵母細胞を形質転換させてFeIFN
を生産させるための発現プラスミド、該プラスミドによ
り形質転換された酵母細胞および該細胞によるネコイン
ターフェロンの製造法を提供するものである。
を生産させるための発現プラスミド、該プラスミドによ
り形質転換された酵母細胞および該細胞によるネコイン
ターフェロンの製造法を提供するものである。
本発明のFeIFNの蛋白質をコードするDNAは、次のよう
にして製造することができる。すなわち、ネコの細胞か
らpoly(A)+RNAを抽出し、いわゆる発現プラスミドベ
クターを利用したcDNAライブラリーを大腸菌を宿主とし
て作製し、このライブラリーの中からサルのCOS細胞を
トランジェント・エクスプレスさせて抗ウィルス活性を
生産させる能力のあるプラスミドとして選び出すことが
できる。このような活性を有するプラスミドがpFeIFN1
であり、これを含有する形質転換体大腸菌がE.coli(pF
eIFN1)(微工研条寄第1633号)である。pFeIFN1は、4.
3kbの大きさで、その制限地図を第1図に示す。FeIFNの
蛋白質をコードするDNAは、プラスミドpFeIFN1を制限酵
素で分解することにより、容易に得ることができる。
にして製造することができる。すなわち、ネコの細胞か
らpoly(A)+RNAを抽出し、いわゆる発現プラスミドベ
クターを利用したcDNAライブラリーを大腸菌を宿主とし
て作製し、このライブラリーの中からサルのCOS細胞を
トランジェント・エクスプレスさせて抗ウィルス活性を
生産させる能力のあるプラスミドとして選び出すことが
できる。このような活性を有するプラスミドがpFeIFN1
であり、これを含有する形質転換体大腸菌がE.coli(pF
eIFN1)(微工研条寄第1633号)である。pFeIFN1は、4.
3kbの大きさで、その制限地図を第1図に示す。FeIFNの
蛋白質をコードするDNAは、プラスミドpFeIFN1を制限酵
素で分解することにより、容易に得ることができる。
本発明の酵母におけるFeIFN発現プラスミドは、酵母
の発現ベクターにFeIFNの蛋白質をコードするDNAを連結
することにより作製することができるものであり、第4
図に示すプラスミドpYeFeIFN1である。また、そのよう
にして作製した酵母におけるFeIFN発現プラスミドで酵
母宿主を形質転換することにより、FeIFNを生産する本
発明の酵母細胞を作製することができ、そして、その酵
母細胞を培養することによりFeIFN生産を行なうことが
できる。
の発現ベクターにFeIFNの蛋白質をコードするDNAを連結
することにより作製することができるものであり、第4
図に示すプラスミドpYeFeIFN1である。また、そのよう
にして作製した酵母におけるFeIFN発現プラスミドで酵
母宿主を形質転換することにより、FeIFNを生産する本
発明の酵母細胞を作製することができ、そして、その酵
母細胞を培養することによりFeIFN生産を行なうことが
できる。
以下、本発明に関し逐次詳細に説明する。
遺伝子操作技術・細胞工学技術については数多くの実
験書があり、既存の技術が適用できる。
験書があり、既存の技術が適用できる。
cDNAライブラリーは大腸菌を宿主とし、ネコの細胞か
ら抽出したpoly(A)+RNAを基質とし、逆転写酵素を用
いた一般的な方法で作れる。
ら抽出したpoly(A)+RNAを基質とし、逆転写酵素を用
いた一般的な方法で作れる。
poly(A)+RNAの供与体としてのネコの細胞は、例え
はLSA(文献1)のような株化された培養細胞が使用に
便利ではあるが、これに限らない。培養した細胞からpo
ly(A)+RNAを得るときは、その細胞に適したインター
フェロンインデューサーを検討し、これを用いてpoly
(A)+RNAの増収を図ると便利であり、例えばLSA細胞
では培養時にNDV(New Castle−disease Virus)やTPA
(12−O−tetradecanoylphorbol 13−Acetate)などを
誘導剤として用いるとpoly(A)+RNAの収量増大が図れ
便利である。プラスミドベクターは動物細胞用発現機構
を備え、かつ大腸菌で複製可能なもの、例えばファルマ
シア社製オカヤマ・バーグ・ベクター類のような市販の
ものを使うと便利である。宿主の細胞は大腸菌(E.col
i)K12株を用いることができる。
はLSA(文献1)のような株化された培養細胞が使用に
便利ではあるが、これに限らない。培養した細胞からpo
ly(A)+RNAを得るときは、その細胞に適したインター
フェロンインデューサーを検討し、これを用いてpoly
(A)+RNAの増収を図ると便利であり、例えばLSA細胞
では培養時にNDV(New Castle−disease Virus)やTPA
(12−O−tetradecanoylphorbol 13−Acetate)などを
誘導剤として用いるとpoly(A)+RNAの収量増大が図れ
便利である。プラスミドベクターは動物細胞用発現機構
を備え、かつ大腸菌で複製可能なもの、例えばファルマ
シア社製オカヤマ・バーグ・ベクター類のような市販の
ものを使うと便利である。宿主の細胞は大腸菌(E.col
i)K12株を用いることができる。
FeIFNをコードするcDNAを有するプラスミドのクロー
ン化は、サルの株化細胞をCOS1あるいはCOS7(文献2)
をトランスフェクトし、トランジェント・エクスプレシ
ョンでCOS1あるいはCOS7に抗ウィルス活性生産能を賦与
するプラスミドとして、cDNAライブラリーの中からスク
リーニングすることにより行なうことができる。プラス
ミドによるFeIFNトランジェント・エクスプレション
は、例えばDEAE−デキストラン法やリン酸カルシウム法
のような一般的な方法で行なうことができる。微工研条
寄第1633号は、COS1細胞をトランジェント・エクスプレ
ションで抗ウィルス活性を生産させることのできるプラ
スミドを含有する形質転換体の一例である。抗ウィルス
活性の測定は、ネコの培養細胞とVSVとを用い(文献
1)CPE法などの常法が使用できる。
ン化は、サルの株化細胞をCOS1あるいはCOS7(文献2)
をトランスフェクトし、トランジェント・エクスプレシ
ョンでCOS1あるいはCOS7に抗ウィルス活性生産能を賦与
するプラスミドとして、cDNAライブラリーの中からスク
リーニングすることにより行なうことができる。プラス
ミドによるFeIFNトランジェント・エクスプレション
は、例えばDEAE−デキストラン法やリン酸カルシウム法
のような一般的な方法で行なうことができる。微工研条
寄第1633号は、COS1細胞をトランジェント・エクスプレ
ションで抗ウィルス活性を生産させることのできるプラ
スミドを含有する形質転換体の一例である。抗ウィルス
活性の測定は、ネコの培養細胞とVSVとを用い(文献
1)CPE法などの常法が使用できる。
FeIFNの蛋白質をコードするDNAは、この微工研条寄第
1633号を用いて作製する。すなわち、微工研条寄第1633
号の大腸菌形質転換体から、例えば文献3のような一般
的な方法により抽出したプラスミドpFeIFN1を制限酵素
で分解し、次いでアガロースゲル電気泳動により、目的
とするFeIFNの蛋白質をコードするDNAを含むDNA断片を
得ることができる。
1633号を用いて作製する。すなわち、微工研条寄第1633
号の大腸菌形質転換体から、例えば文献3のような一般
的な方法により抽出したプラスミドpFeIFN1を制限酵素
で分解し、次いでアガロースゲル電気泳動により、目的
とするFeIFNの蛋白質をコードするDNAを含むDNA断片を
得ることができる。
酵母におけるFeIFN発現プラスミドpYeFeIFN1は、例え
ば次の方法により製造することができる。FeIFNの蛋白
質をコードするDNA部分を、例えばMFαプロモーター、P
HO5プロモーター、PGKプロモーター、ADHプロモーター
などの、いわゆる酵母用発現ベクターの発現調節部分の
下流に、必要に応じてMFαのシグナルペプチド、インベ
ルターゼのシグナルペプチド、酸性ホスファターゼのシ
グナルペプチドなどをコードするDNAを介して連結する
という、一般的な遺伝子操作法に従って作製することが
できる。好ましくは、プロモーターとしてMFαプロモー
ター、分泌シグナルとしてMFαシグナルペプチドを用い
ることが望ましい。MFαプロモーターおよびMFαシグナ
ルペプチドをコードするDNA断片は、プラスミドpMFα−
8(ATCC 37418、文献4)を用いることにより容易に
調製できる。プラスミドpMFα−8は、MFαプロモータ
ーおよびMFαシグナルペプチドをコードするDNAを含ん
でいるため、このプラスミドにFeIFNをコードするDNAを
連結させることにより、容易に本発明のプラスミドを得
ることができる。
ば次の方法により製造することができる。FeIFNの蛋白
質をコードするDNA部分を、例えばMFαプロモーター、P
HO5プロモーター、PGKプロモーター、ADHプロモーター
などの、いわゆる酵母用発現ベクターの発現調節部分の
下流に、必要に応じてMFαのシグナルペプチド、インベ
ルターゼのシグナルペプチド、酸性ホスファターゼのシ
グナルペプチドなどをコードするDNAを介して連結する
という、一般的な遺伝子操作法に従って作製することが
できる。好ましくは、プロモーターとしてMFαプロモー
ター、分泌シグナルとしてMFαシグナルペプチドを用い
ることが望ましい。MFαプロモーターおよびMFαシグナ
ルペプチドをコードするDNA断片は、プラスミドpMFα−
8(ATCC 37418、文献4)を用いることにより容易に
調製できる。プラスミドpMFα−8は、MFαプロモータ
ーおよびMFαシグナルペプチドをコードするDNAを含ん
でいるため、このプラスミドにFeIFNをコードするDNAを
連結させることにより、容易に本発明のプラスミドを得
ることができる。
上記のようにして作製したプラスミドで酵母、特にサ
ッカロマイセス セレビシェ(Saccharomyces cerevisi
ae)を通常の方法によって形質転換することにより、Fe
IFN産生酵母を作製することができる。そして、そのFeI
FN産生酵母を、例えば最少培地(6.7g/アミノ酸不含
イースト・ナイトロジェン・ベース(Difco社製、以下Y
NBと略す)、20g/グルコース)を用い、通常30℃で約
1〜2日間培養することにより、FeIFNを生産すること
ができる。
ッカロマイセス セレビシェ(Saccharomyces cerevisi
ae)を通常の方法によって形質転換することにより、Fe
IFN産生酵母を作製することができる。そして、そのFeI
FN産生酵母を、例えば最少培地(6.7g/アミノ酸不含
イースト・ナイトロジェン・ベース(Difco社製、以下Y
NBと略す)、20g/グルコース)を用い、通常30℃で約
1〜2日間培養することにより、FeIFNを生産すること
ができる。
[実 施 例] 以下に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明
する。
する。
実施例1 (1) ネコのcDNAライブラリーの作製 poly(A)+RNAの供与体であるネコの細胞LSA−D4−K
17(文献1)を200mlの10%FBSを含むMEM−L15培地〔50
%イーグル(Eagle)MEM−50%レイボヴイッツ(Leibov
itz)培地〕中スピナーカルチャーで増殖させ、細胞濃
度105〜106/mlのところでTPA(12−O−tetradecanoylp
horbol 13−Acetate、シグマ社製)を5ng/mlとなるよう
に培地中に加え、さらに20時間培養を続けた後、遠心分
離で細胞を集めた。この細胞から、グアニジウムチオシ
アネート法の変法によりpoly(A)+RNAを抽出した。す
なわち、細胞3〜5×108を20mlの5mMクエン酸ナトリウ
ム−0.5%ザルコシルナトリウム−0.1Mメルカプトエタ
ノール−6Mグアニジンチオシアネートに懸濁した後、18
Gの注射針を10回通すことでホモジナイズした。ポリア
ロマ遠心管にホモジネートの1/3容の0.1M EDTA(pH7.
5)−5.7M CsClを入れた後、この上にホモジネートを
重層し、日立RPS40Tローターで35,000rpm、20℃、20時
間遠心した。チューブ底部にパックされたRNA画分を1ml
のTE(10mMトリス・塩酸−1mMEDTApH7.5)に溶かし、0.
1mlの3M酢酸ナトリウム液と混ぜた、後2.5容の冷エタノ
ールと混ぜ−20℃で2時間静置した。遠心分離により生
じた底部のペレットを1mlのTEに溶かし、65℃、4分間
インキュベートした後、氷冷し1mlのTEを加えた後、等
量の1.0MNaClと混ぜた。この混合物を0.5M NaCl−TEで
平衡化した0.5mlのoligo(dT)セルロース(タイプ3)
(コラボラティブ・リサーチ社製)のカラムに通し、po
ly(A)+RNAを吸着させ、10mlの0.5M NaCl−TEで洗滌
した後、5mlのTEで溶出し、エタノール沈殿法でペレッ
ト化したpoly(A)+RNAを30μのTEに溶かし−80℃で
保存した。7×108個の細胞から300μgのpoly(A)+R
NAが得られた。poly(A)+RNAのプラスミドベクターへ
の連結とcDNAの合成は、市販のプラスミドプライマーと
リンカーとを用いて行なった。すなわち、1.5ml容のエ
ッペンドルフチューブに5mg/mlのpoly(A)+RNAを5μ
入れ、これに水を加えて20μとし、65℃、3分間イ
ンキュベートした後、室温に戻した。これに0.3Mトリス
・塩酸緩衝液(pH8.3)−80mM MgCl2−0.3M KCl−3mM
ジチオスレイトールを4μ加え、これにオリゴ(dT)
テイルドpcDV1プラスミドプライマー(ファルマシア社
製)を2μg(3μ)、そしてそれぞれ25mM濃度のdA
TP、dTTP、dGTP、dCTPの混合液を4μ、そして[α−
32P]dCTP 10mCi/mlを2μ、そして水を3μ加え
た後、18単位/μの逆転写酵素(生化学工業社製)を
4μ加え、42℃、1時間インキュベートして酵素反応
を行ない、4μの0.25M EDTAと2μの10%SDSとを
加え反応を停止した後、フェノール・クロロホルム抽出
を行ない水層を取り、40μの4M酢酸アンモニウム、16
0μのエタノールを加え、ドライアイス中15分間冷却
した。これを室温に戻してからマイクロ遠心機で10分間
遠心し、上清を除いた後、ペレットを20μの水に溶解
し、20μの4M酢酸アンモニウム、80μのエタノール
を加え、再度エタノール沈殿を行なった。ペレットをエ
タノールで洗滌し乾燥させた後、10μの水に溶かし
た。これに、2μの1.4Mカコジル酸ナトリウム−0.3M
トリス・塩酸緩衝液(pH6.8)−1mMジチオスレイトー
ル、1μの200μg/mlポリアデニル酸(生化学工業社
製)、1μの20mM CoCl2、1.4μの1mM dCTP、0.5
μの[α−32P]dCTP 400Ci/mmol(10mCi/ml)を順
次加え、さらに水を加えて20μとした後、27単位/μ
のターミナルヌクレオチジルトランスフェラーゼを0.
8μ加え、37℃、5分間インキュベートし、氷中で酵
素反応を止めた。末端付加したdCMP残基数は、平均12と
推算された。これからフェノール・クロロフォルム抽出
法と2回のエタノール沈殿法により核酸を回収した。
17(文献1)を200mlの10%FBSを含むMEM−L15培地〔50
%イーグル(Eagle)MEM−50%レイボヴイッツ(Leibov
itz)培地〕中スピナーカルチャーで増殖させ、細胞濃
度105〜106/mlのところでTPA(12−O−tetradecanoylp
horbol 13−Acetate、シグマ社製)を5ng/mlとなるよう
に培地中に加え、さらに20時間培養を続けた後、遠心分
離で細胞を集めた。この細胞から、グアニジウムチオシ
アネート法の変法によりpoly(A)+RNAを抽出した。す
なわち、細胞3〜5×108を20mlの5mMクエン酸ナトリウ
ム−0.5%ザルコシルナトリウム−0.1Mメルカプトエタ
ノール−6Mグアニジンチオシアネートに懸濁した後、18
Gの注射針を10回通すことでホモジナイズした。ポリア
ロマ遠心管にホモジネートの1/3容の0.1M EDTA(pH7.
5)−5.7M CsClを入れた後、この上にホモジネートを
重層し、日立RPS40Tローターで35,000rpm、20℃、20時
間遠心した。チューブ底部にパックされたRNA画分を1ml
のTE(10mMトリス・塩酸−1mMEDTApH7.5)に溶かし、0.
1mlの3M酢酸ナトリウム液と混ぜた、後2.5容の冷エタノ
ールと混ぜ−20℃で2時間静置した。遠心分離により生
じた底部のペレットを1mlのTEに溶かし、65℃、4分間
インキュベートした後、氷冷し1mlのTEを加えた後、等
量の1.0MNaClと混ぜた。この混合物を0.5M NaCl−TEで
平衡化した0.5mlのoligo(dT)セルロース(タイプ3)
(コラボラティブ・リサーチ社製)のカラムに通し、po
ly(A)+RNAを吸着させ、10mlの0.5M NaCl−TEで洗滌
した後、5mlのTEで溶出し、エタノール沈殿法でペレッ
ト化したpoly(A)+RNAを30μのTEに溶かし−80℃で
保存した。7×108個の細胞から300μgのpoly(A)+R
NAが得られた。poly(A)+RNAのプラスミドベクターへ
の連結とcDNAの合成は、市販のプラスミドプライマーと
リンカーとを用いて行なった。すなわち、1.5ml容のエ
ッペンドルフチューブに5mg/mlのpoly(A)+RNAを5μ
入れ、これに水を加えて20μとし、65℃、3分間イ
ンキュベートした後、室温に戻した。これに0.3Mトリス
・塩酸緩衝液(pH8.3)−80mM MgCl2−0.3M KCl−3mM
ジチオスレイトールを4μ加え、これにオリゴ(dT)
テイルドpcDV1プラスミドプライマー(ファルマシア社
製)を2μg(3μ)、そしてそれぞれ25mM濃度のdA
TP、dTTP、dGTP、dCTPの混合液を4μ、そして[α−
32P]dCTP 10mCi/mlを2μ、そして水を3μ加え
た後、18単位/μの逆転写酵素(生化学工業社製)を
4μ加え、42℃、1時間インキュベートして酵素反応
を行ない、4μの0.25M EDTAと2μの10%SDSとを
加え反応を停止した後、フェノール・クロロホルム抽出
を行ない水層を取り、40μの4M酢酸アンモニウム、16
0μのエタノールを加え、ドライアイス中15分間冷却
した。これを室温に戻してからマイクロ遠心機で10分間
遠心し、上清を除いた後、ペレットを20μの水に溶解
し、20μの4M酢酸アンモニウム、80μのエタノール
を加え、再度エタノール沈殿を行なった。ペレットをエ
タノールで洗滌し乾燥させた後、10μの水に溶かし
た。これに、2μの1.4Mカコジル酸ナトリウム−0.3M
トリス・塩酸緩衝液(pH6.8)−1mMジチオスレイトー
ル、1μの200μg/mlポリアデニル酸(生化学工業社
製)、1μの20mM CoCl2、1.4μの1mM dCTP、0.5
μの[α−32P]dCTP 400Ci/mmol(10mCi/ml)を順
次加え、さらに水を加えて20μとした後、27単位/μ
のターミナルヌクレオチジルトランスフェラーゼを0.
8μ加え、37℃、5分間インキュベートし、氷中で酵
素反応を止めた。末端付加したdCMP残基数は、平均12と
推算された。これからフェノール・クロロフォルム抽出
法と2回のエタノール沈殿法により核酸を回収した。
この核酸を40μの10mMトリス・塩酸(pH8.0)−60m
M NaCl−10mMMgCl2−1mM2−メルカプトエタノール溶液
に溶解し、Hind III制限酵素を10単位加え、37℃、3時
間インキュベートした後、フェノール・クロロホルム抽
出、2回のエタノール沈殿によりDNAを回収し、エタノ
ールで洗滌・乾燥した後、10μのTE緩衝液に溶解し
た。これに5μの2M NaCl、81μのTE緩衝液、4μ
の市販の3′−オリゴ(dG)テイルドpL1リンカー
(ファルマシア社製)を順次加えた後、65℃、5分間、
次に42℃、1時間加温した後、氷冷した。これに100μ
の0.2Mトリス・塩酸緩衝液(pH7.5)−40mMMgCl2−0.
1M硫酸アンモニウム−1MKCl、7μの14mM β−NAD、
50μの1mg/mlウシ血清アルブミン溶液、6μの1mg/
ml E.coli DNAリガーゼを順次加え、水を加えて1mlと
し、12℃一晩インキュベートした。
M NaCl−10mMMgCl2−1mM2−メルカプトエタノール溶液
に溶解し、Hind III制限酵素を10単位加え、37℃、3時
間インキュベートした後、フェノール・クロロホルム抽
出、2回のエタノール沈殿によりDNAを回収し、エタノ
ールで洗滌・乾燥した後、10μのTE緩衝液に溶解し
た。これに5μの2M NaCl、81μのTE緩衝液、4μ
の市販の3′−オリゴ(dG)テイルドpL1リンカー
(ファルマシア社製)を順次加えた後、65℃、5分間、
次に42℃、1時間加温した後、氷冷した。これに100μ
の0.2Mトリス・塩酸緩衝液(pH7.5)−40mMMgCl2−0.
1M硫酸アンモニウム−1MKCl、7μの14mM β−NAD、
50μの1mg/mlウシ血清アルブミン溶液、6μの1mg/
ml E.coli DNAリガーゼを順次加え、水を加えて1mlと
し、12℃一晩インキュベートした。
この反応液にそれぞれが25mMのdATP、dGTP、dTTP、dC
TP混合液を2μ、14mM β−NADを3μ、35単位/
μのE.coli DNAポリメラーゼI(宝酒造(株))を
0.7μ、2.5単位/μのE.coli RNaseH(宝酒造
(株))を2.4μ、1mg/mlのE.coli DNAリガーゼを4
μを順次加え、12℃、1時間、次に25℃、1時間イン
キュベートした後、−20℃で保存した。これの100μ
を文献5の方法でコンピテント化したE.coli MC1061
(文献6)懸濁液1mlに加えて形質転換反応を行なった
後、100μg/mlのアンピシリンを含んだLB培地250mlに移
し、37℃で一晩培養し、このうちの10mlにDMSOを0.7ml
加え、cDNAライブラリーとし−80℃で保存した。
TP混合液を2μ、14mM β−NADを3μ、35単位/
μのE.coli DNAポリメラーゼI(宝酒造(株))を
0.7μ、2.5単位/μのE.coli RNaseH(宝酒造
(株))を2.4μ、1mg/mlのE.coli DNAリガーゼを4
μを順次加え、12℃、1時間、次に25℃、1時間イン
キュベートした後、−20℃で保存した。これの100μ
を文献5の方法でコンピテント化したE.coli MC1061
(文献6)懸濁液1mlに加えて形質転換反応を行なった
後、100μg/mlのアンピシリンを含んだLB培地250mlに移
し、37℃で一晩培養し、このうちの10mlにDMSOを0.7ml
加え、cDNAライブラリーとし−80℃で保存した。
(2) クローニング こうして作製したcDNAライブラリーの菌液の1部を、
10個の9cmLBプレートのそれぞれにコロニーが1,000〜2,
000個生じるように撒き、37℃で一晩培養した後、それ
ぞれのシャーレ毎に生育したコロニーをかき集め、それ
ぞれ10mlのLB培地に懸濁し、この菌液の3mlを0.21mlのD
MSOと混ぜて凍結保存し、残りの菌液をそれぞれ100μg/
mlのアンピシリンを含んだ100mlのLB培地と混ぜ、37℃
で一晩培養した。それぞれの培養液から菌体を集め、文
献3の方法でプラスミドを抽出・精製した。これらのプ
ラスミドの30μgずつにつき、DEAEデキストラン・トラ
ンスフェクション法を用いて、9cmシャーレ内でコンフ
ルエントにまで増殖したCOS1細胞にトランジェント・エ
クスプレション(transient expression)を試み、それ
ぞれのプラスミドDNAサンプルのFeIFN生産能を調べた。
10個の9cmLBプレートのそれぞれにコロニーが1,000〜2,
000個生じるように撒き、37℃で一晩培養した後、それ
ぞれのシャーレ毎に生育したコロニーをかき集め、それ
ぞれ10mlのLB培地に懸濁し、この菌液の3mlを0.21mlのD
MSOと混ぜて凍結保存し、残りの菌液をそれぞれ100μg/
mlのアンピシリンを含んだ100mlのLB培地と混ぜ、37℃
で一晩培養した。それぞれの培養液から菌体を集め、文
献3の方法でプラスミドを抽出・精製した。これらのプ
ラスミドの30μgずつにつき、DEAEデキストラン・トラ
ンスフェクション法を用いて、9cmシャーレ内でコンフ
ルエントにまで増殖したCOS1細胞にトランジェント・エ
クスプレション(transient expression)を試み、それ
ぞれのプラスミドDNAサンプルのFeIFN生産能を調べた。
すなわち、9cmシャーレ内でCOS1細胞を10%FBSを含む
RPMI1640(GIBCO社製)培地20ml中でコンフルエントに
なるまで増殖させた後、培地を除去して、7.5μg/mlの
プラスミドDNAサンプル、50mMトリス・塩酸緩衝液(pH
7.4)、400μg/mlDEAE−デキストラン(ファルマシア社
製)を含むRPMI1640培地4mlをシャーレ内に入れ、37
℃、4時間、さらに培養を続けた。次に150μMクロロ
キンを含むRPMI1640培地4mlに交換し、37℃、3時間培
養した後、さらに10%FBSを含むRPMI1640培地に交換
し、37℃、3日間培養を続け、培地中の抗ウィルス活性
を調べた。以上のRPMI1640培地には、いずれも100単位/
mlのペニシリン、および100μg/mlのストレプトマイシ
ンを添加して用いた。
RPMI1640(GIBCO社製)培地20ml中でコンフルエントに
なるまで増殖させた後、培地を除去して、7.5μg/mlの
プラスミドDNAサンプル、50mMトリス・塩酸緩衝液(pH
7.4)、400μg/mlDEAE−デキストラン(ファルマシア社
製)を含むRPMI1640培地4mlをシャーレ内に入れ、37
℃、4時間、さらに培養を続けた。次に150μMクロロ
キンを含むRPMI1640培地4mlに交換し、37℃、3時間培
養した後、さらに10%FBSを含むRPMI1640培地に交換
し、37℃、3日間培養を続け、培地中の抗ウィルス活性
を調べた。以上のRPMI1640培地には、いずれも100単位/
mlのペニシリン、および100μg/mlのストレプトマイシ
ンを添加して用いた。
その結果、10種の培養液のうち、20単位/ml以上の抗
ウィルス活性を示すものが3種あったため、該当凍結保
存菌液の中から、抗ウィルス活性生産性をCOS1細胞に賦
与するプラスミドを有する大腸菌を次のようにして探し
出した。
ウィルス活性を示すものが3種あったため、該当凍結保
存菌液の中から、抗ウィルス活性生産性をCOS1細胞に賦
与するプラスミドを有する大腸菌を次のようにして探し
出した。
すなわち、当該活性を生じさせるプラスミドを有する
3種凍結保存菌液の1種を希釈し、プレートあたり約60
0個のコロニーを生じるよう10枚の100μg/mlアンピシリ
ンを含んだLBプレートに撒き、37℃、一晩培養した後、
保存プレートとしてのレプリカを作った後、各プレート
毎に菌体をかき取り、5mlのLB培地に懸濁してから100μ
g/mlのアンピシリンを含んだ100mlのLB培地と混ぜ、37
℃で一晩培養し、菌体を集めプラスミドを抽出・精製し
た。これら10種のプラスミドをシャーレあたり20μgず
つ用い、DEAE−デキストラン法でCOS1細胞によるトラン
ジェント・エクスプレションをさせ、FeIFN生産能を調
べた。
3種凍結保存菌液の1種を希釈し、プレートあたり約60
0個のコロニーを生じるよう10枚の100μg/mlアンピシリ
ンを含んだLBプレートに撒き、37℃、一晩培養した後、
保存プレートとしてのレプリカを作った後、各プレート
毎に菌体をかき取り、5mlのLB培地に懸濁してから100μ
g/mlのアンピシリンを含んだ100mlのLB培地と混ぜ、37
℃で一晩培養し、菌体を集めプラスミドを抽出・精製し
た。これら10種のプラスミドをシャーレあたり20μgず
つ用い、DEAE−デキストラン法でCOS1細胞によるトラン
ジェント・エクスプレションをさせ、FeIFN生産能を調
べた。
その結果、10種のプラスミドサンプルのうちの1種に
該生産能が認められたため、該当する保存プレートのコ
ロニー593個を別のアンピシリン含有LBプレートに爪楊
子で約100個ずつ移植し、37℃、一晩培養した後、各プ
レート毎に菌体をかき取り、100mlのアンピシリン含有L
B培地中で一晩培養し、集めた菌体からプラスミドを抽
出・精製し、トランジェント・エクスプレション法によ
り各プラスミドの該抗ウィルス活性生産能を調べた。
該生産能が認められたため、該当する保存プレートのコ
ロニー593個を別のアンピシリン含有LBプレートに爪楊
子で約100個ずつ移植し、37℃、一晩培養した後、各プ
レート毎に菌体をかき取り、100mlのアンピシリン含有L
B培地中で一晩培養し、集めた菌体からプラスミドを抽
出・精製し、トランジェント・エクスプレション法によ
り各プラスミドの該抗ウィルス活性生産能を調べた。
その結果、1つのプラスミドサンプルに該生産能が認
められたため、該当する保存プレート中のコロニー100
個を各々2mlLB培地で培養し、プラスミドを抽出し、ト
ランジェント・エクスプレション法で各プラスミドの抗
ウィルス活性生産能を測定した。該生産能の最も高いプ
ラスミドをpFeIFN1、これを含有する大腸菌をE.coli(p
FeIFN1)と名付け、菌は微工研に寄託した(微工研条寄
第1633号)。
められたため、該当する保存プレート中のコロニー100
個を各々2mlLB培地で培養し、プラスミドを抽出し、ト
ランジェント・エクスプレション法で各プラスミドの抗
ウィルス活性生産能を測定した。該生産能の最も高いプ
ラスミドをpFeIFN1、これを含有する大腸菌をE.coli(p
FeIFN1)と名付け、菌は微工研に寄託した(微工研条寄
第1633号)。
(3) pFeIFN1 pFeIFN1は4.3kbの大きさで、その制限地図は第1図に
示す。
示す。
(4) FeIFN構造遺伝子の一部を含むEco0109I−Hinc
II断片の作製 第1図に示したプラスミドpFeIFN1から、第2図に示
す方法でFeIFN構造遺伝子の一部を含むEco0109I−Hinc
II断片を作製した。
II断片の作製 第1図に示したプラスミドpFeIFN1から、第2図に示
す方法でFeIFN構造遺伝子の一部を含むEco0109I−Hinc
II断片を作製した。
すなわち、プラスミドpFeIFN1 50μgを制限酵素Xho
Iで完全分解し、得られた複数のDNA断片をアガロース
ゲル電気泳動で分け、約1.2kbのDNA断片をエレクトロエ
リューションで取り出し、約10μgを回収した。次に、
このDNA断片10μgを制限酵素SfaN IとHinc IIで完全分
解し、得られたDNA断片のうち約750bpのものを同様にし
て約3μg回収した。こうしてFeIFN構造遺伝子を含むS
faN I−Hinc II断片を得た。この断片と、制限酵素BamH
IとHinc IIとで切断した市販のpUC18(宝酒造(株)
製)の断片とを、T4DNAリガーゼで連結し、pUCIFN4を作
製した。次に、pUCIFN4 136μgをHinc IIで切断し、
さらに細菌アルカリホスファターゼ(宝酒造(株)製、
以下BAPと略す)により両末端を脱リン酸化した後、制
限酵素Eco0109Iで切断した。アガロースゲル電気泳動に
よりDNAを分離し、約630bpのEco0109I−Hinc II断片(H
inc II切断末端が脱リン酸化されている)をエレクトロ
エリューションで取り出し、約10μg回収した。こうし
て、目的のFeIFN構造遺伝子の一部を含むEco0109I−Hin
c II断片を得た。
Iで完全分解し、得られた複数のDNA断片をアガロース
ゲル電気泳動で分け、約1.2kbのDNA断片をエレクトロエ
リューションで取り出し、約10μgを回収した。次に、
このDNA断片10μgを制限酵素SfaN IとHinc IIで完全分
解し、得られたDNA断片のうち約750bpのものを同様にし
て約3μg回収した。こうしてFeIFN構造遺伝子を含むS
faN I−Hinc II断片を得た。この断片と、制限酵素BamH
IとHinc IIとで切断した市販のpUC18(宝酒造(株)
製)の断片とを、T4DNAリガーゼで連結し、pUCIFN4を作
製した。次に、pUCIFN4 136μgをHinc IIで切断し、
さらに細菌アルカリホスファターゼ(宝酒造(株)製、
以下BAPと略す)により両末端を脱リン酸化した後、制
限酵素Eco0109Iで切断した。アガロースゲル電気泳動に
よりDNAを分離し、約630bpのEco0109I−Hinc II断片(H
inc II切断末端が脱リン酸化されている)をエレクトロ
エリューションで取り出し、約10μg回収した。こうし
て、目的のFeIFN構造遺伝子の一部を含むEco0109I−Hin
c II断片を得た。
(5) FeIFN構造遺伝子断片の作製 上記の2種の合成DNAを用いて、FeIFN構造遺伝子のN
末端からEco0109I部位までの塩基配列を有するDNA断片
を作製した。このDNA断片と、(4)で得たDNA断片を用
いて、第3図に示す方法でFeIFN構造遺伝子断片を作製
した。
末端からEco0109I部位までの塩基配列を有するDNA断片
を作製した。このDNA断片と、(4)で得たDNA断片を用
いて、第3図に示す方法でFeIFN構造遺伝子断片を作製
した。
すなわち、1μgのYD2鎖の5′末端を酵素T4ポリヌ
クレオチドキナーゼによりリン酸化した後、1μgのYD
1鎖と混合し、アニーリングし、2本鎖DNAとした。この
2本鎖DNA 0.66μgと(4)で得たEco0109I−Hinc II
断片10μgをT4DNAリガーゼで連結し、アガロースゲル
電気泳動で約670bpの断片を分取し、エレクトロエリュ
ーションで取り出した。ここで得られたDNA断片は両末
端が脱リン酸化されているため、T4ポリヌクレオチドキ
ナーゼにより、両末端をリン酸化した。こうして、目的
のFeIFN構造遺伝子断片を約0.2μg得た。
クレオチドキナーゼによりリン酸化した後、1μgのYD
1鎖と混合し、アニーリングし、2本鎖DNAとした。この
2本鎖DNA 0.66μgと(4)で得たEco0109I−Hinc II
断片10μgをT4DNAリガーゼで連結し、アガロースゲル
電気泳動で約670bpの断片を分取し、エレクトロエリュ
ーションで取り出した。ここで得られたDNA断片は両末
端が脱リン酸化されているため、T4ポリヌクレオチドキ
ナーゼにより、両末端をリン酸化した。こうして、目的
のFeIFN構造遺伝子断片を約0.2μg得た。
(6) pYeFeIFN1の作製 酵母Saccharomyces cerevisiaeの接合因子α(MFα)
のプロモーターおよびシグナル配列を有する酵母発現ベ
クターpMFα−8と、(5)で得たDNAを用いて、第4図
に示す方法でプラスミドpYeFeIFN1を作製した。
のプロモーターおよびシグナル配列を有する酵母発現ベ
クターpMFα−8と、(5)で得たDNAを用いて、第4図
に示す方法でプラスミドpYeFeIFN1を作製した。
すなわち、pMFα−8 10μgを制限酵素Stu Iで切断
した後、BAPで両末端を脱リン酸化した。そのうちの0.0
2μgに(5)で得たFeIFN構造遺伝子断片0.2μgを加
え、T4DNAリガーゼで連結した。この反応液をコンピテ
ント化したE.coli HB101(宝酒造(株)製)と混合
し、形質転換反応を行なった。100μg/mlのアンピシリ
ンを含むLBプレートに生育するクローンを得た。(4)
で得たSfaN I−Hinc II断片をプローブとするコロニー
ハイブリダイゼーション法で800クローンを調べたとこ
ろ、8クローンがFeIFN構造遺伝子を組み込んでいるこ
とがわかった。そこで、この8クローンからプラスミド
を抽出し、制限酵素Bg1 IIでの解析を行なうことによ
り、FeIFN構造遺伝子がプラスミド中で目的の方向に挿
入されたクローンを3クローン得た。この3クローンに
ついて、合成DNA(YD1鎖、YD2鎖)部分を含む約70bpのD
NAシーケンスを行ない、目的のプラスミドが1クローン
得られたことを確認した。
した後、BAPで両末端を脱リン酸化した。そのうちの0.0
2μgに(5)で得たFeIFN構造遺伝子断片0.2μgを加
え、T4DNAリガーゼで連結した。この反応液をコンピテ
ント化したE.coli HB101(宝酒造(株)製)と混合
し、形質転換反応を行なった。100μg/mlのアンピシリ
ンを含むLBプレートに生育するクローンを得た。(4)
で得たSfaN I−Hinc II断片をプローブとするコロニー
ハイブリダイゼーション法で800クローンを調べたとこ
ろ、8クローンがFeIFN構造遺伝子を組み込んでいるこ
とがわかった。そこで、この8クローンからプラスミド
を抽出し、制限酵素Bg1 IIでの解析を行なうことによ
り、FeIFN構造遺伝子がプラスミド中で目的の方向に挿
入されたクローンを3クローン得た。この3クローンに
ついて、合成DNA(YD1鎖、YD2鎖)部分を含む約70bpのD
NAシーケンスを行ない、目的のプラスミドが1クローン
得られたことを確認した。
(7) 酵母形質転換体の調製 (6)で得たFeIFN発現プラスミドpYeFeIFN1で、Sacc
haromyces cerevisiae 20B−12(文献4)を、プロト
プラスト形質転換法(文献7)の変法により形質転換
し、形質転換体を得た。
haromyces cerevisiae 20B−12(文献4)を、プロト
プラスト形質転換法(文献7)の変法により形質転換
し、形質転換体を得た。
すなわち、Saccharomyces cerevisiae 20B−12を100
mlのYEPD培地(10g/酵母エキス、20g/ポリペプト
ン、20g/グルコース)中で、OD550が1.0〜1.5となる
まで培養した後、菌体を水で洗浄後、5mlのDTT溶液(50
mMジチオスレイトール、1.2Mソルビトール、25mM EDT
A)に懸濁し、30℃で30分間、軽く振とうしながらイン
キュベートした。遠心により集菌した菌体を1.2Mソルビ
トール溶液で2回遠心で洗浄した後、5mlのチモリアー
ゼ溶液(5μg/mlチモリアーゼ100−T(生化学工
業)、1.2Mソルビトール、0.1Mクエン酸緩衝液(pH5.
8)、50mM EDTA)に懸濁し、30℃で30分間軽く振とう
しながらインキュベートした。その後、1.2Mソルビトー
ル溶液で3回、次に、CaCl2−ソルビトール溶液(10mM
CaCl2、1.2Mソルビトール)で1回、それぞれ遠心で
洗浄した後、1mlのCaCl2−ソルビトール溶液に懸濁し
た。このプロトプラスト懸濁液0.2mlに、5μgのpYeFe
IFN1を加え、室温で15分間インキュベートし、これに2.
5mlのPEG溶液(20%ポリエチレングリコール4,000、10m
M CaCl2、10mM Tris・HCl(pH7.5))を加え、さらに
室温で20分間インキュベートした。遠心により集めたプ
ロトプラストを、0.2mlの再生用選択培地(1.2Mソルビ
トール、6.7g/YNB、20g/グルコース)に懸濁した
後、45℃の重層用寒天培地(1%寒天を含む再生用選択
培地)と混ぜ、再生用選択寒天平板(2%寒天を含む再
生用選択培地)上に重層した。30℃で5日間培養し、約
500個のコロニーを得た。
mlのYEPD培地(10g/酵母エキス、20g/ポリペプト
ン、20g/グルコース)中で、OD550が1.0〜1.5となる
まで培養した後、菌体を水で洗浄後、5mlのDTT溶液(50
mMジチオスレイトール、1.2Mソルビトール、25mM EDT
A)に懸濁し、30℃で30分間、軽く振とうしながらイン
キュベートした。遠心により集菌した菌体を1.2Mソルビ
トール溶液で2回遠心で洗浄した後、5mlのチモリアー
ゼ溶液(5μg/mlチモリアーゼ100−T(生化学工
業)、1.2Mソルビトール、0.1Mクエン酸緩衝液(pH5.
8)、50mM EDTA)に懸濁し、30℃で30分間軽く振とう
しながらインキュベートした。その後、1.2Mソルビトー
ル溶液で3回、次に、CaCl2−ソルビトール溶液(10mM
CaCl2、1.2Mソルビトール)で1回、それぞれ遠心で
洗浄した後、1mlのCaCl2−ソルビトール溶液に懸濁し
た。このプロトプラスト懸濁液0.2mlに、5μgのpYeFe
IFN1を加え、室温で15分間インキュベートし、これに2.
5mlのPEG溶液(20%ポリエチレングリコール4,000、10m
M CaCl2、10mM Tris・HCl(pH7.5))を加え、さらに
室温で20分間インキュベートした。遠心により集めたプ
ロトプラストを、0.2mlの再生用選択培地(1.2Mソルビ
トール、6.7g/YNB、20g/グルコース)に懸濁した
後、45℃の重層用寒天培地(1%寒天を含む再生用選択
培地)と混ぜ、再生用選択寒天平板(2%寒天を含む再
生用選択培地)上に重層した。30℃で5日間培養し、約
500個のコロニーを得た。
(8) 抗ウィルス活性測定法 ウィルスはVesicular Stomatitis Virus、感受性細胞
はネコFC9(文献1)を用い、CPE法(文献8)に従って
抗ウィルス活性を測定した。スタンダードリフェランス
としてNIHのヒトの天然型αIFN換算したHuIFNαを用い
た。
はネコFC9(文献1)を用い、CPE法(文献8)に従って
抗ウィルス活性を測定した。スタンダードリフェランス
としてNIHのヒトの天然型αIFN換算したHuIFNαを用い
た。
(9) 酵母でのFeIFNの生産 (7)で得た形質転換体を、5mlの最少培地に接種
し、30℃で1日間振とう培養した。その培養液5mlを、1
00mlの選択培地を含む1フラスコに移し、30℃で振と
う培養した。29、50時間後に培養液をサンプリングし、
遠心分離にかけ、上清中のFeIFN活性を測定した。その
結果、FeIFN生産量は以下の通りであった。
し、30℃で1日間振とう培養した。その培養液5mlを、1
00mlの選択培地を含む1フラスコに移し、30℃で振と
う培養した。29、50時間後に培養液をサンプリングし、
遠心分離にかけ、上清中のFeIFN活性を測定した。その
結果、FeIFN生産量は以下の通りであった。
[発明の効果] 本発明によれば、ネコの抗ウィルス剤、抗腫瘍剤とし
て期待されるFeINFを大量生産することができる。
て期待されるFeINFを大量生産することができる。
[参考文献] 1. J.K.Yamamotoら:Vet.Immunol.and Immunopathol.,1
1,1〜19,(1986). 2. G.Urlaub and L.A.Chasin,Proc.Natl.Acad.Sci.,7
7,4216,(1980). 3. T.Maniatisら編:Molecular Cloning,A Laboratory
Mannual(1982).Cold Spring Harbor Laboratory,New
York.p.86〜96. 4. A.Miyajimaら:Gene,37,155,(1985). 5. D.Hanahan :J.Mol.Biol.,166,577,(1983). 6. M.J.Casadabanら:J.Mol.Biol.,138,179,(1980). 7. J.D.Beggs :Nature,275,104,(1978). 8. S.Rubinsteinら:J.Virol.,37,755,(1981).
1,1〜19,(1986). 2. G.Urlaub and L.A.Chasin,Proc.Natl.Acad.Sci.,7
7,4216,(1980). 3. T.Maniatisら編:Molecular Cloning,A Laboratory
Mannual(1982).Cold Spring Harbor Laboratory,New
York.p.86〜96. 4. A.Miyajimaら:Gene,37,155,(1985). 5. D.Hanahan :J.Mol.Biol.,166,577,(1983). 6. M.J.Casadabanら:J.Mol.Biol.,138,179,(1980). 7. J.D.Beggs :Nature,275,104,(1978). 8. S.Rubinsteinら:J.Virol.,37,755,(1981).
第1図は、ネコインターフェロンの蛋白質をコードする
DNAを含むプラスミドpFeIFN1の制限地図を示す。 第2〜4図は、本発明の酵母用発現プラスミドpYeFeIFN
1の作製手順を示す。
DNAを含むプラスミドpFeIFN1の制限地図を示す。 第2〜4図は、本発明の酵母用発現プラスミドpYeFeIFN
1の作製手順を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:865) (C12P 21/00 C12R 1:865) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 15/20 C12P 21/00 C07K 14/555 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)
Claims (3)
- 【請求項1】酵母の発現ベクターに、下記に示す制限酵
素地図を有するプラスミドpFeIFN1(FERM BP−1633)
を制限酵素で分解して得られたネコインターフェロンの
蛋白質をコードするDNAを組み込んだ発現プラスミド(p
YeFeIFN1)。 - 【請求項2】請求項(1)記載の発現プラスミドによ
り、形質転換された形質転換酵母。 - 【請求項3】請求項(2)記載の形質転換酵母を培養
し、ネコインターフェロンを生成蓄積させることを特徴
とするネコインターフェロンの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1151078A JP2982177B2 (ja) | 1989-06-14 | 1989-06-14 | 発現プラスミド、形質転換酵母および該酵母を用いたネコインターフェロンの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1151078A JP2982177B2 (ja) | 1989-06-14 | 1989-06-14 | 発現プラスミド、形質転換酵母および該酵母を用いたネコインターフェロンの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0315390A JPH0315390A (ja) | 1991-01-23 |
JP2982177B2 true JP2982177B2 (ja) | 1999-11-22 |
Family
ID=15510834
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1151078A Expired - Fee Related JP2982177B2 (ja) | 1989-06-14 | 1989-06-14 | 発現プラスミド、形質転換酵母および該酵母を用いたネコインターフェロンの製造法 |
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Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP3845915B2 (ja) * | 1996-10-31 | 2006-11-15 | 東レ株式会社 | ネコのアトピー性皮膚炎治療剤および治療方法 |
-
1989
- 1989-06-14 JP JP1151078A patent/JP2982177B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
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Vet.Immunol.and Immunopathol.(1986),Vol.11,p.1〜19 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0315390A (ja) | 1991-01-23 |
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