JP2979915B2 - 半導体磁器組成物及びその製造方法 - Google Patents
半導体磁器組成物及びその製造方法Info
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- JP2979915B2 JP2979915B2 JP5206005A JP20600593A JP2979915B2 JP 2979915 B2 JP2979915 B2 JP 2979915B2 JP 5206005 A JP5206005 A JP 5206005A JP 20600593 A JP20600593 A JP 20600593A JP 2979915 B2 JP2979915 B2 JP 2979915B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粒界絶縁型の半導体磁器
組成物及びその製造方法に関し、より詳細には通信機器
や音響機器等に搭載される電子回路等のコンデンサに利
用される粒界絶縁型の半導体磁器組成物及びその製造方
法に関する。
組成物及びその製造方法に関し、より詳細には通信機器
や音響機器等に搭載される電子回路等のコンデンサに利
用される粒界絶縁型の半導体磁器組成物及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】粒界絶縁型半導体磁器組成物は、半導体
化させたセラミックの結晶粒界に金属酸化物などを熱拡
散させて絶縁層を形成したものであり、主にコンデンサ
として用いられている。この粒界絶縁型のコンデンサで
は、一般に数nmの薄い粒界層(絶縁層)の厚みを利用
するため、小型で大きな静電容量が得られるという特徴
を有する。
化させたセラミックの結晶粒界に金属酸化物などを熱拡
散させて絶縁層を形成したものであり、主にコンデンサ
として用いられている。この粒界絶縁型のコンデンサで
は、一般に数nmの薄い粒界層(絶縁層)の厚みを利用
するため、小型で大きな静電容量が得られるという特徴
を有する。
【0003】現在使用されている粒界絶縁型の半導体磁
器組成物としては、チタン酸バリウムを主成分とするも
の(以下、チタン酸バリウム系組成物と記す)、チタン
酸鉛を主成分とするもの(以下、チタン酸鉛系組成物と
記す)及びチタン酸ストロンチウムを主成分とするもの
(以下、チタン酸ストロンチウム系組成物と記す)の3
種類の半導体磁器組成物等が挙げられる。これらのう
ち、チタン酸バリウム系組成物及びチタン酸鉛系組成物
は、これら組成物の物性に起因して、比誘電率εs は大
きいが、その値は温度や周波数によって影響されやすい
という問題点がある。
器組成物としては、チタン酸バリウムを主成分とするも
の(以下、チタン酸バリウム系組成物と記す)、チタン
酸鉛を主成分とするもの(以下、チタン酸鉛系組成物と
記す)及びチタン酸ストロンチウムを主成分とするもの
(以下、チタン酸ストロンチウム系組成物と記す)の3
種類の半導体磁器組成物等が挙げられる。これらのう
ち、チタン酸バリウム系組成物及びチタン酸鉛系組成物
は、これら組成物の物性に起因して、比誘電率εs は大
きいが、その値は温度や周波数によって影響されやすい
という問題点がある。
【0004】一方、チタン酸ストロンチウム系組成物は
誘電率εがチタン酸バリウム系組成物より小さいが、そ
の値は温度や周波数による影響を受けにくく、さらに誘
電損失が小さく、粒界の設計を行い易いという利点があ
る。前記誘電率εは下記の数1式で定義され、半導体磁
器の1つの素子特性を示すものである。
誘電率εがチタン酸バリウム系組成物より小さいが、そ
の値は温度や周波数による影響を受けにくく、さらに誘
電損失が小さく、粒界の設計を行い易いという利点があ
る。前記誘電率εは下記の数1式で定義され、半導体磁
器の1つの素子特性を示すものである。
【0005】
【数1】 ε=C・d/S ただし、C:静電容量 S:電極面積 d:電極間距離 をそれぞれ表わす。
【0006】近年、特に電子機器や電子回路等は高い周
波数領域で用いられることが多く、また自動車用部品等
として厳しい環境下で用いられることも多いため、高周
波特性及び温度特性等に優れたこのチタン酸ストロンチ
ウム系組成物は極めて有利であり、セラミックス電子部
品メーカー各社とも前記の特徴を生かした容量性素子と
して、チタン酸ストロンチウム系組成物の高機能化、高
付加価値化をめざした研究開発を進めている。
波数領域で用いられることが多く、また自動車用部品等
として厳しい環境下で用いられることも多いため、高周
波特性及び温度特性等に優れたこのチタン酸ストロンチ
ウム系組成物は極めて有利であり、セラミックス電子部
品メーカー各社とも前記の特徴を生かした容量性素子と
して、チタン酸ストロンチウム系組成物の高機能化、高
付加価値化をめざした研究開発を進めている。
【0007】このような公知例として、例えばチタン酸
ストロンチウムを主成分とした半導体磁器の結晶粒界に
Bi、Mn、Cu、Pb、Alなどの金属酸化物を熱拡
散させて高い誘電率を有する粒界絶縁型半導体磁器組成
物を製造した例(特公昭62−423685号公報)、
チタン酸カルシウムをチタン酸ストロンチウムと固溶さ
せた半導体磁器の粒界にアルカリ金属を熱拡散させ、バ
リスタ機能を付与した粒界絶縁型半導体磁器組成物を製
造した例(特開昭58−91602号公報)等が挙げら
れる。
ストロンチウムを主成分とした半導体磁器の結晶粒界に
Bi、Mn、Cu、Pb、Alなどの金属酸化物を熱拡
散させて高い誘電率を有する粒界絶縁型半導体磁器組成
物を製造した例(特公昭62−423685号公報)、
チタン酸カルシウムをチタン酸ストロンチウムと固溶さ
せた半導体磁器の粒界にアルカリ金属を熱拡散させ、バ
リスタ機能を付与した粒界絶縁型半導体磁器組成物を製
造した例(特開昭58−91602号公報)等が挙げら
れる。
【0008】ところで、前記粒界絶縁型半導体磁器組成
物の誘電特性ならびに絶縁特性は、大きく分けてセラミ
ックス組織中の結晶粒の大きさ、構造、化学組成等の特
性、及び粒界層の化学組成、構造、その幅等に大きく支
配される。一方、近年容量性素子については、特に大き
な誘電率と高い絶縁抵抗とを同時に高いレベルにおいて
安定して発現する材料が要求されている。
物の誘電特性ならびに絶縁特性は、大きく分けてセラミ
ックス組織中の結晶粒の大きさ、構造、化学組成等の特
性、及び粒界層の化学組成、構造、その幅等に大きく支
配される。一方、近年容量性素子については、特に大き
な誘電率と高い絶縁抵抗とを同時に高いレベルにおいて
安定して発現する材料が要求されている。
【0009】従って、誘電率が大きく、絶縁抵抗が大き
い粒界絶縁型半導体磁器組成物を製造するには、粒界層
の特性及び結晶粒の機械的構造をいかにうまく制御する
ことができるかがポイントとなる。
い粒界絶縁型半導体磁器組成物を製造するには、粒界層
の特性及び結晶粒の機械的構造をいかにうまく制御する
ことができるかがポイントとなる。
【0010】まず粒界層に関しては、例えば、素子の静
電容量は粒界絶縁層の幅に反比例するため粒界層の幅が
大きくなる程減少し、逆に絶縁抵抗は粒界絶縁層の幅に
比例するため粒界層の幅が大きくなる程増加する。
電容量は粒界絶縁層の幅に反比例するため粒界層の幅が
大きくなる程減少し、逆に絶縁抵抗は粒界絶縁層の幅に
比例するため粒界層の幅が大きくなる程増加する。
【0011】従って、静電容量を大きくし、かつ絶縁抵
抗を低下させないようにするためには、粒界絶縁層の幅
を制御し、かつ高絶縁性の化学組成物をこの粒界層に偏
析させる必要があり、具体的には粒界層を絶縁化するた
めの金属酸化物の組成を検討し、さらにこれを用いた熱
拡散処理の方法等の最適条件を正確に把握し、これを再
現性よく制御する必要がある。
抗を低下させないようにするためには、粒界絶縁層の幅
を制御し、かつ高絶縁性の化学組成物をこの粒界層に偏
析させる必要があり、具体的には粒界層を絶縁化するた
めの金属酸化物の組成を検討し、さらにこれを用いた熱
拡散処理の方法等の最適条件を正確に把握し、これを再
現性よく制御する必要がある。
【0012】一方結晶粒に関して、その組成を考えてみ
ると、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )は、化
学式;RMX3 で表示されるペロブスカイト型の結晶構
造に属し、R(Sr)及びM(Ti)の結晶格子の位置
をどのような原子でどの程度置換するかにより誘電率等
の電気的特性が変化し、またこの化学組成の極僅かな変
動に対しても、焼結特性、すなわち焼結時の粒成長の程
度や焼結密度等が大きく影響されることが分かってい
る。
ると、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3 )は、化
学式;RMX3 で表示されるペロブスカイト型の結晶構
造に属し、R(Sr)及びM(Ti)の結晶格子の位置
をどのような原子でどの程度置換するかにより誘電率等
の電気的特性が変化し、またこの化学組成の極僅かな変
動に対しても、焼結特性、すなわち焼結時の粒成長の程
度や焼結密度等が大きく影響されることが分かってい
る。
【0013】従って、誘電率を大きくし、かつ絶縁抵抗
を低下させないようにするためには、結晶粒の化学組成
を高誘電率のものとし、かつ結晶粒の粒径を均一化して
粒界の総数を制御することが必要となる。またこれらの
特性を安定して維持するために、化学組成の管理に細心
の注意を払い、原料配合ロット間における焼結特性や電
気特性のバラツキを無くす必要がある。
を低下させないようにするためには、結晶粒の化学組成
を高誘電率のものとし、かつ結晶粒の粒径を均一化して
粒界の総数を制御することが必要となる。またこれらの
特性を安定して維持するために、化学組成の管理に細心
の注意を払い、原料配合ロット間における焼結特性や電
気特性のバラツキを無くす必要がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなセ
ラミックスの構造や組成の制御は、上記したように理論
的にはわかっていても実際にこれらをうまく制御して、
誘電率が十分大きく、かつ絶縁抵抗も十分に高い粒界絶
縁型半導体磁器組成物を製造することは容易でなく、前
記のような高誘電率及び高絶縁抵抗の半導体磁器組成物
は今までに得られていないという課題があった。
ラミックスの構造や組成の制御は、上記したように理論
的にはわかっていても実際にこれらをうまく制御して、
誘電率が十分大きく、かつ絶縁抵抗も十分に高い粒界絶
縁型半導体磁器組成物を製造することは容易でなく、前
記のような高誘電率及び高絶縁抵抗の半導体磁器組成物
は今までに得られていないという課題があった。
【0015】例えば、特公昭58−23730号公報に
は、チタン酸ストロンチウム系組成物の粒内組成及び粒
界絶縁層を検討することにより得られた素子特性のバラ
ツキの小さいチタン酸ストロンチウム系組成物が記載さ
れている。しかし、これらの粒界絶縁型組成物において
も、誘電率は余り高いものではなく、特性のバラツキを
小さくし、かつ絶縁抵抗に関する上記要求を十分に満足
させたものではなかった。
は、チタン酸ストロンチウム系組成物の粒内組成及び粒
界絶縁層を検討することにより得られた素子特性のバラ
ツキの小さいチタン酸ストロンチウム系組成物が記載さ
れている。しかし、これらの粒界絶縁型組成物において
も、誘電率は余り高いものではなく、特性のバラツキを
小さくし、かつ絶縁抵抗に関する上記要求を十分に満足
させたものではなかった。
【0016】本発明はこのような課題に鑑みなされたも
のであり、誘電率が従来のものと比較して十分に高く、
かつ絶縁抵抗が従来のものと同等又はそれ以上の粒界絶
縁型半導体磁器組成物を提供することを目的としてい
る。
のであり、誘電率が従来のものと比較して十分に高く、
かつ絶縁抵抗が従来のものと同等又はそれ以上の粒界絶
縁型半導体磁器組成物を提供することを目的としてい
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る半導体磁器組成物は、結晶粒内が(Sr
1-x Cax )a (Ti1-y Nby )b Cuz O3 (式
中、x、y及びzは、それぞれ0<x≦0.300、
0.001≦y≦0.010、0.001≦z≦0.0
20の範囲内の値で、かつaとbは、0.990≦a/
b<1.000の関係を満たす値)で示される組成を有
し、結晶粒界層にさらにBi、Cu及びMgが偏析して
いることを特徴としている。
に本発明に係る半導体磁器組成物は、結晶粒内が(Sr
1-x Cax )a (Ti1-y Nby )b Cuz O3 (式
中、x、y及びzは、それぞれ0<x≦0.300、
0.001≦y≦0.010、0.001≦z≦0.0
20の範囲内の値で、かつaとbは、0.990≦a/
b<1.000の関係を満たす値)で示される組成を有
し、結晶粒界層にさらにBi、Cu及びMgが偏析して
いることを特徴としている。
【0018】また本発明に係る半導体磁器組成物の製造
方法は、上記(1)記載の半導体磁器組成物の製造方法
であって、チタン酸ストロンチウム系焼結体にBi2 O
3 、CuO及びMgCO3 を、それぞれ36mol%≦
Bi2 O3 ≦91mol%、8mol%≦CuO≦49
mol%、1mol%≦MgCO3 ≦15mol%の範
囲内で含有させて塗布し熱拡散させることを特徴として
いる。
方法は、上記(1)記載の半導体磁器組成物の製造方法
であって、チタン酸ストロンチウム系焼結体にBi2 O
3 、CuO及びMgCO3 を、それぞれ36mol%≦
Bi2 O3 ≦91mol%、8mol%≦CuO≦49
mol%、1mol%≦MgCO3 ≦15mol%の範
囲内で含有させて塗布し熱拡散させることを特徴として
いる。
【0019】
【作用】上記構成の半導体磁器組成物によれば、結晶粒
内が(Sr1-x Cax )a (Ti1-y Nby )b Cuz
O3 (式中、x、y及びzは、それぞれ0<x≦0.3
00、0.001≦y≦0.010、0.001≦z≦
0.020の範囲内の値で、かつaとbは、0.990
≦a/b<1.000の関係を満たす値)で示される組
成を有し、結晶粒界層にさらにBi、Cu及びMgが偏
析しているので、前記結晶粒はその容量が大きく、平均
粒径が揃ったものとなり、一方前記結晶粒界層は高い絶
縁性を有するものとなり、その結果、前記した特性の結
晶粒と結晶粒界から構成される半導体磁器組成物は、誘
電率が大きく、しかも絶縁性に優れた粒界絶縁型の半導
体磁器組成物となる。
内が(Sr1-x Cax )a (Ti1-y Nby )b Cuz
O3 (式中、x、y及びzは、それぞれ0<x≦0.3
00、0.001≦y≦0.010、0.001≦z≦
0.020の範囲内の値で、かつaとbは、0.990
≦a/b<1.000の関係を満たす値)で示される組
成を有し、結晶粒界層にさらにBi、Cu及びMgが偏
析しているので、前記結晶粒はその容量が大きく、平均
粒径が揃ったものとなり、一方前記結晶粒界層は高い絶
縁性を有するものとなり、その結果、前記した特性の結
晶粒と結晶粒界から構成される半導体磁器組成物は、誘
電率が大きく、しかも絶縁性に優れた粒界絶縁型の半導
体磁器組成物となる。
【0020】上記化学式において、xはAサイトのSr
に対するCaの置換量を示し、xが0であると誘電損失
が劣化し、絶縁抵抗が小さくなりすぎる。他方xが0.
300を超えると誘電率が小さくなりすぎる。また、y
はBサイトのTiに対するNbの置換量を示し、yが
0.001未満では誘電損失が劣化し、絶縁抵抗が小さ
くなりすぎる。他方、yが0.010を超えると誘電率
が小さくなりすぎる。また、zはCuの含有量を示し、
zが0.001未満であると誘電率が小さくなりすぎ
る。他方zが0.020を超えると誘電損失が劣化す
る。さらに、a/bは(Sr+Ca)/(Ti+Nb)
のモル比を示すが、このa/bが0.990未満である
と誘電率が小さくなりすぎる。他方、a/bが1.00
0以上になると誘電率が小さくなりすぎ、誘電損失も劣
化する。
に対するCaの置換量を示し、xが0であると誘電損失
が劣化し、絶縁抵抗が小さくなりすぎる。他方xが0.
300を超えると誘電率が小さくなりすぎる。また、y
はBサイトのTiに対するNbの置換量を示し、yが
0.001未満では誘電損失が劣化し、絶縁抵抗が小さ
くなりすぎる。他方、yが0.010を超えると誘電率
が小さくなりすぎる。また、zはCuの含有量を示し、
zが0.001未満であると誘電率が小さくなりすぎ
る。他方zが0.020を超えると誘電損失が劣化す
る。さらに、a/bは(Sr+Ca)/(Ti+Nb)
のモル比を示すが、このa/bが0.990未満である
と誘電率が小さくなりすぎる。他方、a/bが1.00
0以上になると誘電率が小さくなりすぎ、誘電損失も劣
化する。
【0021】上記構成の半導体磁器組成物の製造方法に
よれば、上記(1)記載の半導体磁器組成物の製造方法
であって、チタン酸ストロンチウム系焼結体にBi2 O
3 、CuO及びMgCO3 を、それぞれ36mol%≦
Bi2 O3 ≦91mol%、8mol%≦CuO≦49
mol%、1mol%≦MgCO3 ≦15mol%の範
囲内で含有させて塗布し熱拡散させるので、静電容量が
大きく、平均粒径が揃った前記結晶粒、及び高い絶縁性
を有する結晶粒界層がそれぞれ形成され、その結果、誘
電率が大きく、しかも絶縁性に優れた粒界絶縁型の半導
体磁器組成物が製造される。
よれば、上記(1)記載の半導体磁器組成物の製造方法
であって、チタン酸ストロンチウム系焼結体にBi2 O
3 、CuO及びMgCO3 を、それぞれ36mol%≦
Bi2 O3 ≦91mol%、8mol%≦CuO≦49
mol%、1mol%≦MgCO3 ≦15mol%の範
囲内で含有させて塗布し熱拡散させるので、静電容量が
大きく、平均粒径が揃った前記結晶粒、及び高い絶縁性
を有する結晶粒界層がそれぞれ形成され、その結果、誘
電率が大きく、しかも絶縁性に優れた粒界絶縁型の半導
体磁器組成物が製造される。
【0022】前記塗布組成物中のBi2 O3 の割合が3
6mol%未満では前記半導体磁器組成物の誘電損失が
劣化し、他方Bi2 O3 の割合が91mol%を超える
と絶縁抵抗が小さくなりすぎる。前記塗布組成物中のC
uOの割合が8mol%未満では前記半導体磁器組成物
の絶縁抵抗が小さくなりすぎ、他方CuOの割合が49
mol%を超えると誘電率が小さくなりすぎる。前記塗
布組成物中のMgCO3 の割合が1mol%未満では前
記半導体磁器組成物の誘電率が小さくなりすぎ、他方M
gCO3 の割合が15mol%を超えると誘電損失が劣
化する。
6mol%未満では前記半導体磁器組成物の誘電損失が
劣化し、他方Bi2 O3 の割合が91mol%を超える
と絶縁抵抗が小さくなりすぎる。前記塗布組成物中のC
uOの割合が8mol%未満では前記半導体磁器組成物
の絶縁抵抗が小さくなりすぎ、他方CuOの割合が49
mol%を超えると誘電率が小さくなりすぎる。前記塗
布組成物中のMgCO3 の割合が1mol%未満では前
記半導体磁器組成物の誘電率が小さくなりすぎ、他方M
gCO3 の割合が15mol%を超えると誘電損失が劣
化する。
【0023】
【実施例】以下、本発明に係る半導体磁器組成物及びそ
の製造方法の実施例及び比較例について説明する。
の製造方法の実施例及び比較例について説明する。
【0024】まず、本発明の実施例に係るチタン酸スト
ロンチウム系半導体磁器組成物の製造方法を説明する。
ロンチウム系半導体磁器組成物の製造方法を説明する。
【0025】セラミックス合成のための原料として、S
rCO3 、CaCO3 、TiO2 、Nb2 O5 、CuO
を用意し、下記の表1〜2に示した主成分組成となるよ
うに各原料を正確に秤量する。次に、秤量した各原料を
適量の玉石、分散剤、純水とともにポットミル内に投入
し、24時間の湿式混合を行う。その後、前記工程で混
合されたスラリ状の原料を脱水乾燥させ、解砕する。次
に、解砕された粉末を、例えばジルコニア製の焼成ルツ
ボ内に移し、1170℃程度の温度で仮焼することによ
り、主成分組成を有するセラミックス粉末を仮焼合成す
る。そして、この仮焼合成により所定の固溶体が合成さ
れていることを、X線解析や組成分析等で確認する。実
際にこの実施例においても、X線回折及びICP発光分
析により、調合した通りの組成を有するセラミックスが
合成されていることを確認した。
rCO3 、CaCO3 、TiO2 、Nb2 O5 、CuO
を用意し、下記の表1〜2に示した主成分組成となるよ
うに各原料を正確に秤量する。次に、秤量した各原料を
適量の玉石、分散剤、純水とともにポットミル内に投入
し、24時間の湿式混合を行う。その後、前記工程で混
合されたスラリ状の原料を脱水乾燥させ、解砕する。次
に、解砕された粉末を、例えばジルコニア製の焼成ルツ
ボ内に移し、1170℃程度の温度で仮焼することによ
り、主成分組成を有するセラミックス粉末を仮焼合成す
る。そして、この仮焼合成により所定の固溶体が合成さ
れていることを、X線解析や組成分析等で確認する。実
際にこの実施例においても、X線回折及びICP発光分
析により、調合した通りの組成を有するセラミックスが
合成されていることを確認した。
【0026】次に、前記工程で仮焼合成された粉末を解
砕して、1.0μm前後の均一粉に整粒し、この整粒さ
れた粉末に有機バインダ等を添加して、直径が10m
m、厚みが500μmの円板状成形体を作製する。
砕して、1.0μm前後の均一粉に整粒し、この整粒さ
れた粉末に有機バインダ等を添加して、直径が10m
m、厚みが500μmの円板状成形体を作製する。
【0027】さらに、この円板状成形体を約1000℃
で脱脂し、該脱脂体を例えばアルミナ製の焼成ルツボに
充填し、水素濃度が1〜15vol%、窒素濃度が85
〜99vol%の還元雰囲気中、1380〜1550℃
で、2.0〜8.0時間焼成し、セラミックスの焼結と
半導体化を進める。
で脱脂し、該脱脂体を例えばアルミナ製の焼成ルツボに
充填し、水素濃度が1〜15vol%、窒素濃度が85
〜99vol%の還元雰囲気中、1380〜1550℃
で、2.0〜8.0時間焼成し、セラミックスの焼結と
半導体化を進める。
【0028】次に、得られた焼結体を有機溶剤及び熱水
中で十分洗浄した後、セラミック結晶粒界を絶縁化する
ため、Bi2 O3 、CuO及びMgCO3 を表1〜2の
絶縁化剤組成になるように秤量し、これらと有機ビヒク
ル材とをあわせて混練することによりペースト状とし、
このペーストを焼結体1g当たりに換算して20〜50
mg程度の割合で焼結体表面に塗布する。次に、このペ
ーストが塗布された焼結体を大気中、1000〜135
BR>0℃で、0.5〜4.0時間焼成することにより粒
界層を絶縁化する。
中で十分洗浄した後、セラミック結晶粒界を絶縁化する
ため、Bi2 O3 、CuO及びMgCO3 を表1〜2の
絶縁化剤組成になるように秤量し、これらと有機ビヒク
ル材とをあわせて混練することによりペースト状とし、
このペーストを焼結体1g当たりに換算して20〜50
mg程度の割合で焼結体表面に塗布する。次に、このペ
ーストが塗布された焼結体を大気中、1000〜135
BR>0℃で、0.5〜4.0時間焼成することにより粒
界層を絶縁化する。
【0029】次に、前記工程により粒界層が絶縁化され
た半導体磁器組成物の両面に市販の電極用Agペースト
を印刷し、約650℃でこの電極を焼き付けることによ
り素子を完成させる。
た半導体磁器組成物の両面に市販の電極用Agペースト
を印刷し、約650℃でこの電極を焼き付けることによ
り素子を完成させる。
【0030】このようにして得られるチタン酸ストロン
チウム系の粒界絶縁型半導体磁器組成物の電気的特性を
評価する方法について、以下に説明する。なお、以下の
評価を行うために、同じ組成のサンプルを30個作製し
た。そして、電気的特性については、それら30個の測
定値を平均してその値とした。
チウム系の粒界絶縁型半導体磁器組成物の電気的特性を
評価する方法について、以下に説明する。なお、以下の
評価を行うために、同じ組成のサンプルを30個作製し
た。そして、電気的特性については、それら30個の測
定値を平均してその値とした。
【0031】また、セラミックス結晶の平均粒径につい
ては、サンプル30個のなかから無作為に10個抽出
し、それらの素子の断面をSEMを用いて写真撮影し、
得られた写真より直径を計算し、その平均を平均結晶粒
径とした。
ては、サンプル30個のなかから無作為に10個抽出
し、それらの素子の断面をSEMを用いて写真撮影し、
得られた写真より直径を計算し、その平均を平均結晶粒
径とした。
【0032】さらに電気的特性については、静電容量
(C値;nF)、誘電損失(DF値;%)及び絶縁抵抗
(IR値;Ω)についてその値を求めた。
(C値;nF)、誘電損失(DF値;%)及び絶縁抵抗
(IR値;Ω)についてその値を求めた。
【0033】まず、静電容量と誘電損失はインピーダン
スアナライザ(YHP製 4192A)を用い、周波数
lKHz、測定電圧1V、測定温度20℃の条件で測定
を行う。
スアナライザ(YHP製 4192A)を用い、周波数
lKHz、測定電圧1V、測定温度20℃の条件で測定
を行う。
【0034】絶縁抵抗(IR値;Ω)は直流定電圧電源
装置(YHP製 4140B)を用い、電極間に定格電
圧として直流25Vを印加し、印加1分後の電流値より
算出した。
装置(YHP製 4140B)を用い、電極間に定格電
圧として直流25Vを印加し、印加1分後の電流値より
算出した。
【0035】実施例に係る半導体磁器組成物の主成分の
組成、絶縁化剤の組成、得られた半導体磁器組成物の平
均結晶粒径及び電気的特性を表1〜3に示している。
組成、絶縁化剤の組成、得られた半導体磁器組成物の平
均結晶粒径及び電気的特性を表1〜3に示している。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】上記表1〜3に示した平均結晶粒径の結果
よりわかるように、備考欄に*印で示した比較例に相当
するものを除いて、平均結晶粒径が30μm〜60μm
の範囲内の値となっている。このように実施例に係る半
導体磁器組成物においては、主成分の組成を厳密に制御
し、また焼成条件等を一定の範囲で行うことにより、磁
器中の結晶粒径を制御することができる。
よりわかるように、備考欄に*印で示した比較例に相当
するものを除いて、平均結晶粒径が30μm〜60μm
の範囲内の値となっている。このように実施例に係る半
導体磁器組成物においては、主成分の組成を厳密に制御
し、また焼成条件等を一定の範囲で行うことにより、磁
器中の結晶粒径を制御することができる。
【0040】次に、表1〜2に示した電気的特性からわ
かるように、直径が8mm、その厚みが450μmの素
子とした場合の静電容量(C)が80nF以上と非常に
大きく、その誘電損失(DF)が1.5%以下と小さ
く、さらに絶縁抵抗(IR)も直流25Vの定格の場
合、1.0×109 Ω以上と容量素子としての絶縁性を
十分満足している。
かるように、直径が8mm、その厚みが450μmの素
子とした場合の静電容量(C)が80nF以上と非常に
大きく、その誘電損失(DF)が1.5%以下と小さ
く、さらに絶縁抵抗(IR)も直流25Vの定格の場
合、1.0×109 Ω以上と容量素子としての絶縁性を
十分満足している。
【0041】以上のように、実施例に係る半導体磁器組
成物は、従来の半導体磁器組成物にない高い静電容量と
高絶縁性を備えており、セラミックス結晶の組成と結晶
粒径、及び粒界絶縁層の組成等が精密に制御された半導
体磁器組成物として、他の半導体磁器組成物から十分に
差別化し得るものである。
成物は、従来の半導体磁器組成物にない高い静電容量と
高絶縁性を備えており、セラミックス結晶の組成と結晶
粒径、及び粒界絶縁層の組成等が精密に制御された半導
体磁器組成物として、他の半導体磁器組成物から十分に
差別化し得るものである。
【0042】一方、表1〜2の備考欄に*印で示した比
較例に相当するものについては、静電容量、誘電損失、
絶縁抵抗のいずれかが劣化する等、要求される電気特性
を十分満足しないものである。また、表1〜2よりわか
るように、平均結晶が60μmを超えたものについて
は、その絶縁抵抗が劣化している。
較例に相当するものについては、静電容量、誘電損失、
絶縁抵抗のいずれかが劣化する等、要求される電気特性
を十分満足しないものである。また、表1〜2よりわか
るように、平均結晶が60μmを超えたものについて
は、その絶縁抵抗が劣化している。
【0043】上記したように実施例に係る半導体磁器組
成物が大きな静電容量と高い絶縁抵抗を有しているが、
その理由について検討した結果を以下に説明する。
成物が大きな静電容量と高い絶縁抵抗を有しているが、
その理由について検討した結果を以下に説明する。
【0044】図1〜3は、実施例に係る半導体磁器組成
物(試料No.5)について、その切断面で絶縁化剤の
成分がどのように分布しているかをEPMA(Electron
Probe Micro Analyzer )分析装置を用いて調べた結果
を示したチャートである。図1〜3は、それぞれBi、
Cu、Mgに関するものであり、図中の黒点が前記した
各元素の存在を示している。
物(試料No.5)について、その切断面で絶縁化剤の
成分がどのように分布しているかをEPMA(Electron
Probe Micro Analyzer )分析装置を用いて調べた結果
を示したチャートである。図1〜3は、それぞれBi、
Cu、Mgに関するものであり、図中の黒点が前記した
各元素の存在を示している。
【0045】前記分析は、(株)島津製作所製のEPM
A−810型を用いて行ったが、前記分析を行うにあた
り、まず試料断面を研磨し、電極界面を含む約178×
235μm2 領域をマッピング分析した。この場合の装
置の設定条件は、加速電圧Eacc =15kV、分析照射
径 Φ≦1μmである。
A−810型を用いて行ったが、前記分析を行うにあた
り、まず試料断面を研磨し、電極界面を含む約178×
235μm2 領域をマッピング分析した。この場合の装
置の設定条件は、加速電圧Eacc =15kV、分析照射
径 Φ≦1μmである。
【0046】図1より、Bi成分は電極界面側から粒界
全域にかけて均一拡散していることがはっきりわかる。
図2では、Cu成分が結晶粒内の成分としても使用され
ているため、結晶粒内のCuと絶縁化剤として使用され
たCuとの区別がつきにくいものの、粒界多重点にはこ
のCuが濃縮化され、編析していることがわかる。一
方、図3では、Mg成分はBiやCuの拡散挙動と異な
り、電極界面近傍の表層粒界部に選択的に偏析している
ことがわかる。
全域にかけて均一拡散していることがはっきりわかる。
図2では、Cu成分が結晶粒内の成分としても使用され
ているため、結晶粒内のCuと絶縁化剤として使用され
たCuとの区別がつきにくいものの、粒界多重点にはこ
のCuが濃縮化され、編析していることがわかる。一
方、図3では、Mg成分はBiやCuの拡散挙動と異な
り、電極界面近傍の表層粒界部に選択的に偏析している
ことがわかる。
【0047】このように実施例に係る半導体磁器組成物
においては、従来の粒界絶縁型構造とは異なり、Bi及
びCuは粒界層全体に均一に偏析しているが、Mgは焼
結体の表面付近(表層部)の粒界層のみに選択的に偏析
しており、このようにMgの拡散を制御してMgを表面
層近くに留めさせ、粒界層の化学組成をMg成分の局在
化構造とすることにより、従来の容量性素子では成し得
なかった高絶縁性と高容量性を同時発現させることがで
きたと考えられる。
においては、従来の粒界絶縁型構造とは異なり、Bi及
びCuは粒界層全体に均一に偏析しているが、Mgは焼
結体の表面付近(表層部)の粒界層のみに選択的に偏析
しており、このようにMgの拡散を制御してMgを表面
層近くに留めさせ、粒界層の化学組成をMg成分の局在
化構造とすることにより、従来の容量性素子では成し得
なかった高絶縁性と高容量性を同時発現させることがで
きたと考えられる。
【0048】Mgの内部粒界層への拡散については、絶
縁化剤の組成や熱拡散の条件等を変えることにより、制
御することができ、従ってこれにより静電容量や絶縁抵
抗等、要求される特性に合わせて半導体磁器組成物の電
気的特性の設計を行うことができる。
縁化剤の組成や熱拡散の条件等を変えることにより、制
御することができ、従ってこれにより静電容量や絶縁抵
抗等、要求される特性に合わせて半導体磁器組成物の電
気的特性の設計を行うことができる。
【0049】なお、上記実施例においては電極剤につい
てAgペーストを用いているが、電極剤は前記Agペー
ストに限られず、電極を形成することが可能な材料であ
れば他のもので構わない。
てAgペーストを用いているが、電極剤は前記Agペー
ストに限られず、電極を形成することが可能な材料であ
れば他のもので構わない。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る半導体
磁器組成物にあっては、結晶粒内が(Sr1-x Cax )
a (Ti1-y Nby )b Cuz O3 (式中、x、y及び
zは、それぞれ0<x≦0.300、0.001≦y≦
0.010、0.001≦z≦0.020の範囲内の値
で、かつaとbは、0.990≦a/b<1.000の
関係を満たす値)で示される組成を有し、結晶粒界層に
さらにBi、Cu及びMgが偏析しているので、誘電率
が大きく、しかも絶縁性に優れた粒界絶縁型の半導体磁
器組成物を提供することができる。
磁器組成物にあっては、結晶粒内が(Sr1-x Cax )
a (Ti1-y Nby )b Cuz O3 (式中、x、y及び
zは、それぞれ0<x≦0.300、0.001≦y≦
0.010、0.001≦z≦0.020の範囲内の値
で、かつaとbは、0.990≦a/b<1.000の
関係を満たす値)で示される組成を有し、結晶粒界層に
さらにBi、Cu及びMgが偏析しているので、誘電率
が大きく、しかも絶縁性に優れた粒界絶縁型の半導体磁
器組成物を提供することができる。
【0051】また本発明に係る半導体磁器組成物の製造
方法にあっては、上記(1)記載の半導体磁器組成物の
製造方法であって、チタン酸ストロンチウム系焼結体に
Bi2 O3 、CuO及びMgCO3 を、それぞれ36m
ol%≦Bi2 O3 ≦91mol%、8mol%≦Cu
O≦49mol%、1mol%≦MgCO3 ≦15mo
l%の範囲内で含有させて塗布し熱拡散させるので、誘
電率が大きく、しかも絶縁性に優れた粒界絶縁型の半導
体磁器組成物を製造することができる。
方法にあっては、上記(1)記載の半導体磁器組成物の
製造方法であって、チタン酸ストロンチウム系焼結体に
Bi2 O3 、CuO及びMgCO3 を、それぞれ36m
ol%≦Bi2 O3 ≦91mol%、8mol%≦Cu
O≦49mol%、1mol%≦MgCO3 ≦15mo
l%の範囲内で含有させて塗布し熱拡散させるので、誘
電率が大きく、しかも絶縁性に優れた粒界絶縁型の半導
体磁器組成物を製造することができる。
【0052】また、これらの発明を完成させた結果、従
来の容量性素子よりも汎用性の高いコンデンサ素子を電
子・電気機器回路等に提供することが可能となった。
来の容量性素子よりも汎用性の高いコンデンサ素子を電
子・電気機器回路等に提供することが可能となった。
【図1】本発明の実施例に係る半導体磁器組成物につい
て、切断面における絶縁化剤の成分であるBiの分布を
EPMA分析装置を用いて調べた結果を示したチャート
である。
て、切断面における絶縁化剤の成分であるBiの分布を
EPMA分析装置を用いて調べた結果を示したチャート
である。
【図2】実施例に係る半導体磁器組成物について、切断
面における絶縁化剤の成分であるCuの分布をEPMA
分析装置を用いて調べた結果を示したチャートである。
面における絶縁化剤の成分であるCuの分布をEPMA
分析装置を用いて調べた結果を示したチャートである。
【図3】実施例に係る半導体磁器組成物について、切断
面における絶縁化剤の成分であるMgの分布をEPMA
分析装置を用いて調べた結果を示したチャートである。
面における絶縁化剤の成分であるMgの分布をEPMA
分析装置を用いて調べた結果を示したチャートである。
Claims (2)
- 【請求項1】 結晶粒内が(Sr1-x Cax )a (Ti
1-y Nby )b Cuz O3 (式中、x、y及びzは、そ
れぞれ0<x≦0.300、0.001≦y≦0.01
0、0.001≦z≦0.020の範囲内の値で、かつ
aとbは、0.990≦a/b<1.000の関係を満
たす値)で示される組成を有し、結晶粒界層にさらにB
i、Cu及びMgが偏析していることを特徴とする半導
体磁器組成物。 - 【請求項2】 チタン酸ストロンチウム系焼結体にBi
2 O3 、CuO及びMgCO3 を、それぞれ36mol
%≦Bi2 O3 ≦91mol%、8mol%≦CuO≦
49mol%、1mol%≦MgCO3 ≦15mol%
の範囲内で含有させて塗布し熱拡散させることを特徴と
する請求項1記載の半導体磁器組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5206005A JP2979915B2 (ja) | 1993-08-20 | 1993-08-20 | 半導体磁器組成物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5206005A JP2979915B2 (ja) | 1993-08-20 | 1993-08-20 | 半導体磁器組成物及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0757956A JPH0757956A (ja) | 1995-03-03 |
JP2979915B2 true JP2979915B2 (ja) | 1999-11-22 |
Family
ID=16516334
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5206005A Expired - Lifetime JP2979915B2 (ja) | 1993-08-20 | 1993-08-20 | 半導体磁器組成物及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2979915B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101701049B1 (ko) * | 2015-08-07 | 2017-01-31 | 삼성전기주식회사 | 적층 세라믹 전자부품 및 적층 세라믹 전자부품의 제조방법 |
JP2018145075A (ja) * | 2017-03-08 | 2018-09-20 | Tdk株式会社 | 誘電体組成物及び電子部品 |
JP2018145076A (ja) * | 2017-03-08 | 2018-09-20 | Tdk株式会社 | 誘電体組成物及び電子部品 |
-
1993
- 1993-08-20 JP JP5206005A patent/JP2979915B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0757956A (ja) | 1995-03-03 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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