JP2977111B2 - Adpcm符号化音声用のダイナミック・ミュ−ティング方法 - Google Patents

Adpcm符号化音声用のダイナミック・ミュ−ティング方法

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  • Transmission Systems Not Characterized By The Medium Used For Transmission (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信システムに関し、
さらに詳しくは、通信システムにおいて音声信号をミュ
ーティングすることに関する。
【0002】
【従来の技術】無線周波(RF)受信機用のミューティ
ング・システムは周知である。このようなシステムは、
無線受信機の出力において雑音を抑圧するために用いら
れる。ミューティング・システムは、所望の信号が無い
場合に受信信号の音声出力を停止することにより、無線
装置の出力における雑音を抑圧する。受信信号を閾値と
比較することによってミューティングを行なう場合もあ
る。受信信号が閾値を越えない場合、信号は無いと判断
され、無線装置はミュートされる。一方、所望の信号よ
りも強い競合信号が存在する場合、ミューティング・シ
ステムは失敗する。
【0003】従来、無線装置におけるミューティング・
システムは、オペレータによって知覚される音声信号の
品質を改善するために設けられていた。このようなミュ
ーティング・システムは、受信信号を完全に抑圧する
か、あるいは信号の出力レベルを単に低減することによ
ってその目的を果たしていた。
【0004】デジタル誤り検出システムも周知である。
誤り検出システムは、デジタル信号が交換される場合に
広く利用されている。このような検出システムは、送信
デジタル・ワードの情報内容を示すパリティ・ビットや
他の表示を含んでいるのが一般的である。
【0005】デジタル無線通信システムの分野では、一
般に音声信号はこの音声信号のデジタル信号に変換さ
れ、誤り訂正/検出符号を含むフレーム内で送信され
る。このシステム内のデジタル受信機は、情報フレーム
を受信すると、受信データ・ワードの精度の尺度とし
て、受信情報を誤り符号と比較する。データが誤りであ
ることを誤り符号が示すと、受信機はこの誤りデータを
単純に放棄する。
【0006】デジタル受信機における誤りデータの抑圧
は、初期の無線装置のミューティング機能にほとんど取
って代わっている。誤りデータのみが放棄されるので、
信号受信が弱い場合にもはっきりした信号が復元でき
る。
【0007】誤り検出システムは従来のアナログ・シス
テムに比べて無線受信機の性能をかなり改善している
が、信号受信が極めて弱い場合や、データのほとんどが
損なわれている場合には、問題が発生する。受信信号内
に大きな誤りが存在する場合、この信号の大部分は放棄
される。この放棄されたデータが無いと、受信信号に音
声ギャップが生じ、途切れ途切れの音声となり、意味不
明になったりならなかったりする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のミューティング
・システムには、調整可能なミューティング・レベルが
設けられていた。調整可能なミューティング・レベルに
より、かなりの干渉を含む極めて弱い信号でもオペレー
タによって判別することができる。誤りデータを削除す
るデジタル・システムは、部分的に破損したデータをオ
ペレータに聞き取らせることができない。通信システム
の重要性を鑑み、破損したデータの少なくとも一部を復
元信号に含める方法が必要とされている。
【0009】
【課題を解決するための手段】デジタル通信システムに
おいて音声信号をミューティングする方法および装置が
提供される。この方法は、ある時間間隔においてフレー
ム毎の表示された誤りを積分する段階と、この積分値を
閾値と比較する段階とを含む。またこの方法は、積分値
が閾値を越えない場合に、表示された誤りを有するフレ
ームに対して強(heavy) ミュートを適用し、積分値が閾
値を越える場合に、表示された誤りを有するフレームに
対して弱(light) ミュートを適用する。
【0010】
【実施例】データを放棄することによって生じる復元信
号におけるギャップの問題に対する解決方法は、概念的
には、誤りデータを保持し、誤り発生の平均発生率に基
づいて、この誤りデータをダイナミックにミュートする
ことにある。このようなシステムでは、このデータが復
元信号のわずかな部分を占める場合には、ミューティン
グは強く、誤りデータが復元信号の大部分を占める場合
には、ミューティングは弱い。
【0011】本発明は、時々発生する誤りフレームは強
減衰(ミュート)され、非常に多くの誤りフレームが発
生すると、この誤りフレームは弱ミュートされるシステ
ムについて説明する。好適な実施例では、良好なフレー
ムはミュートされない。
【0012】時々発生する誤りフレームを強ミュートす
ることは音声品質にあまり影響を与えず、実際には、不
快な雑音を低減することにより音声品質を改善する。非
常に多くの誤りフレームがある場合に、誤りフレームを
弱ミュートすることは、部分的に破損したデータを含ん
でいるものの、聴取者に知覚できる情報で受信音声中の
ギャップを埋めることにより、受信信号の品質を改善す
る。
【0013】図1において、本発明によるデジタル無線
周波(RF)受信機10のブロック図を示す。受信機
(10)には、ミキサ(11),復調器(12),リフ
ォーマッタ(13),不良フレーム検出器(14),A
DPCM/μ法則( μ-Law) 復号器(26),スイッチ
(18),加算器(15),リミタ(16),閾値検出
器(17),スイッチ(19),強(heavy) 減衰器(2
1),弱(light) 減衰器(20),復号器(23)およ
びスピーカ(25)が含まれる。ミキサ(11)は、音
声フレームを処理するため受信RF信号をゼロ中間周波
数に低減する手段を提供する。
【0014】受信信号は、振幅変調(AM),周波数変
調(FM),位相変調またはマルチレベル変調方式(例
えば、QPSK(quaternary phase shift keying) また
は16次,64次またはそれ以上のQAM(quadrature
amplitude modulated)信号)を含む任意の適切な変調方
法によって送信できる。適切な復調方式に基づいて動作
する復調器(12)は、ゼロIF信号を復調して、一連
の音声フレーム内に音声および制御情報を含むパルス符
号化変調(PCM)信号を発生する。
【0015】好適な実施例に従って、各音声フレームに
含まれる制御情報は、不良フレーム・ステータス・イン
ジケータなど、不良フレームを検出する手段を含む。こ
の不良フレーム・ステータス・インジケータは、誤りフ
レームを識別するため表示された誤りメッセージを与え
る。 この表示された誤りメッセージは、巡回冗長検査
(CRC)の形式でもよい。
【0016】復調信号は、ADPCM(adaptive diffe
rential pulse code modulated) 信号のような任意のパ
ルス符号化変調(PCM)信号でもよい。好適な実施例
ではADPCMが採用されているが、これは符号化遅延
が低く、誤りが無い場合に音声品質が高いためである。
好適な実施例では、準方向誤り訂正符号化は必要ない
が、これはCRCがあり、かつ、誤りフレームを有効に
ミュートするためである。
【0017】復調(12)された復調ADPCM信号は
再フォーマット(13)され、各フレームに重畳された
CRC符号を復元する。CRC符号は、各原音声フレー
ムと共に、不良フレームを検出する手段(不良フレーム
検出器)(14)に与えられる。不良フレーム検出器
(14)は原音声フレームから局所CRC値を算出し、
復調信号から復元された受信CRCと比較する。局所C
RCが受信CRCと一致すると、このフレームは良好で
ある(誤りがない)と判断される。
【0018】受信フレームが誤り無く受信されると、こ
のフレームはADPCM/μ法則復号器(26)とスイ
ッチ18とを介して加算器(22)まで処理され、前の
フレームと連結(concatenate) される。次にこのフレー
ムは復号器23内で線形PCMに復号され、デジタル/
アナログ変換器(24)内でアナログ信号に変換され、
音声スピーカ(25)に送られる。
【0019】局所CRCが受信CRCと一致しない場
合、不良フレーム検出器(14)は誤り表示を出力し、
スイッチ18を起動して、漏洩積分器(leaky integrato
r)(加算器15)に入力を与える。スイッチ18が起動
すると、閾値検出器(17)の状態に応じて、2つの減
衰器(20または21)の一方を介して不良フレームは
第2スイッチ(19)を通過する。減衰器(20または
21)から、減衰された誤り信号は前のフレームと連結
(22)され、復号(23)され、音声スピーカ(2
5)に送られる。
【0020】加算器(15)内では、更新された積分値
が各原音声フレームについて算出される。この計算値
は、第1または第2値に基づいている。不良フレームが
検出されると、加算器(15)内の値は第1値によって
繰り上げられる。良好フレームが検出されると、加算器
(15)内の値は第2値によって繰り下げられる。
【0021】加算器(15)の出力はリミタ(16)に
入力される。好適な実施例では、リミタは加算器(1
5)内の値を0から1.0の値の範囲まで制限する。リ
ミタの出力は、閾値検出器に入力される。この閾値は、
0から1の間の任意の値に設定される。好適な実施例で
は、閾値検出器は0.6の値に設定される。
【0022】本発明の好適な実施例では、第1値(更新
された積分値の算出に用いられる)は、3つの連続した
不良フレームが発生すると閾値を越えるように選択され
る。このためには、0.2の値が第1値として選択され
る。
【0023】第2値は、積分値が40フレーム後も閾値
以下となるように選択される。このためには、0.01
の第2値が選択される。
【0024】不良フレームの減衰は、受信機内の多くの
点において行なうことができる。第1図では、不良フレ
ームを減衰できる例として、原音声フレームがADPC
Mフォーマットに復調される部分,復号器26において
μ法則PCMにトランスコーディングされる部分,復号
器(23)において線形PCMに復号される部分および
ADC変換器(24)においてアナログに変換される部
分が含まれる。好適な実施例によるミューティングは、
μ法則PCM信号のコード・ビット(chord bit) の論理
輪(OR)をとることによって減衰器(20または2
1)内で行なわれる。好適な実施例により、強ミューテ
ィング条件での減衰は、受信信号の大きさの18デシベ
ルの低減に実質的に等しい。好適な実施例により、弱ミ
ューティング条件での減衰は、受信信号の大きさの6デ
シベルの低減に実質的に等しい。
【0025】時々生じる不良フレームの場合に強ミュー
ティングを適用することにより、受信信号からバースト
や他の好ましくない雑音が有利に低減される。また、漏
洩積分器(15)を採用することにより、信号の誤り成
分に基づいて、受信信号をダイナミックに追尾し、ダイ
ナミックにミュートすることができる。信号ひずみが高
い期間において弱ミューティングを用いることにより、
誤り信号成分が高い場合にも、音声信号の情報成分をオ
ペレータに聞き取らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施例により、受信信号の誤り
成分に基づいて受信信号をダイナミックにミューティン
グする方法および装置のブロック図である。
【符号の説明】
10 デジタルRF受信機 11 ミキサ 12 復調器 13 リフォーマッタ 14 不良フレーム検出器 15 加算器(漏洩積分器) 16 リミタ 17 閾値検出器 18,19 スイッチ 20 弱減衰器 21 強減衰器 22 加算器 23 復号器 24 デジタル/アナログ変換器 25 音声スピーカ 26 ADPCM/μ法則復号器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04B 14/00 - 14/06 H03M 13/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタル通信システムにおいて音声信号
    をミューティングする方法であって:ある時間期間にお
    いてフレーム毎の表示された誤りを積分する段階;前記
    積分値を閾値と比較する段階;および前記積分値が前記
    閾値を越えない場合に、表示された誤りを有するフレー
    ムに対して強ミュートを適用し、前記積分値が前記閾値
    を越える場合に、表示された誤りを有するフレームに弱
    ミュートを適用する段階;によって構成されることを特
    徴とする方法。
  2. 【請求項2】 ある時間期間においてフレーム毎の表示
    された誤りを積分する前記段階は、不良フレームを受信
    すると、カウンタを第1値で繰り上げ、良好フレームを
    受信すると、カウンタを第2値で繰り下げる段階をさら
    に含んで構成されることを特徴とする請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 表示された誤りを有するフレームの大き
    さを弱ミュートの場合に6デシベル低減し、強ミュート
    の場合に18デシベル低減する段階をさらに含んで構成
    されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 良好フレームと不良フレームと含む情報
    信号内の不良フレームを選択的に減衰する方法であっ
    て:不良フレーム・ステータス表示メッセージを含むフ
    レームを受信する段階;ある時間期間において不良フレ
    ームの発生回数を積分する段階;前記積分値を閾値と比
    較する段階;および前記積分値が前記閾値を越えない場
    合に不良フレームを強減衰し、前記積分値が前記閾値を
    越える場合に不良フレームを弱減衰する段階;によって
    構成されることを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 不良フレームの発生回数を積分する前記
    段階は、不良フレームを受信すると、カウンタを第1値
    で繰り上げ、良好フレームを受信すると、カウンタを第
    2値で繰り下げる段階をさらに含んで構成されることを
    特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 強減衰および弱減衰を行なう前記段階
    は、表示された誤りを有するフレームの数値の大きさを
    弱ミュートの場合に6デシベル低減し、強ミュートの場
    合に18デシベル低減することをさらに含んで構成され
    ることを特徴とする請求項6記載の方法。
  7. 【請求項7】 デジタル無線周波受信機において、良好
    フレームと誤りフレームとを含む情報信号内の誤りフレ
    ームを減衰する方法であって:音声データと、誤りフレ
    ームを示すステータス情報とを含むフレームを受信する
    段階;誤りフレームの発生回数を積分して、積分値を生
    成する段階;前記積分値を閾値と比較する段階;および
    前記積分値が前記閾値を越えない場合に誤りフレームを
    強減衰し、前記積分値が前記閾値を越える場合に誤りフ
    レームを弱減衰する段階;によって構成されることを特
    徴とする方法。
  8. 【請求項8】 誤りフレームの発生回数を積分する前記
    段階は、漏洩積分器を用いて前記積分値を算出する段階
    をさらに含んで構成されることを特徴とする請求項7記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 誤りフレームを受信すると、前記積分値
    を第1値で繰り上げ、良好フレームを受信すると、前記
    積分値を第2値で繰り下げる段階をさらに含んで構成さ
    れることを特徴とする請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 強減衰および弱減衰を行なう前記段階
    は、表示された誤りを有するフレームの数値の大きさを
    弱ミュートの場合に6デシベル低減し、強ミュートの場
    合に18デシベル低減する段階をさらに含んで構成され
    ることを特徴とする請求項7記載の方法。
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