JP2976848B2 - タンディッシュ内溶鋼の高清浄化方法 - Google Patents

タンディッシュ内溶鋼の高清浄化方法

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JP2976848B2
JP2976848B2 JP7157818A JP15781895A JP2976848B2 JP 2976848 B2 JP2976848 B2 JP 2976848B2 JP 7157818 A JP7157818 A JP 7157818A JP 15781895 A JP15781895 A JP 15781895A JP 2976848 B2 JP2976848 B2 JP 2976848B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タンディッシュ内溶鋼
の高清浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、品質要求レベルの厳格化や他の素
材との競合激化により、鋼に求められる高清浄化、特に
鋼中非金属介在物の低減が年々厳しくなっている。
【0003】鋼中介在物を除去するために従来から、取
鍋精錬工程で介在物同士間の凝集、浮上を促進させるこ
とに着目するマクロバブリング法、電磁撹拌法および真
空脱ガス法等の方法が使用されている。しかしながら、
これらの方法では取鍋内溶鋼中の数十μmの微小介在物
を十分に除去することは困難である。このため、連続鋳
造の際のタンディッシュ内で介在物を低減させる技術の
開発が必要となっている。
【0004】「鉄と鋼」Vol.80(1994) P.611〜616 に
は、孔径200μmの微細貫通孔を有する多孔板ガス分
散器(煉瓦)を用いてタンディッシュ内溶鋼中にArガ
スをバブリングする介在物除去方法が報告されている。
この方法は、上記煉瓦製の多孔板ガス分散器を用いるこ
とで穏やかな上昇流を生じさせ、溶鋼表面での介在物の
再巻き込みを防止しながら介在物の浮上を促進させるも
のである。
【0005】しかし上記の方法では、図5に示すよう
に、多孔板煉瓦13に溶鋼4が濡れにくいので、微細貫
通孔16から吹き込まれたArガス12により微細貫通
孔16の出口で生成した微細気泡6が互いに合体して大
気泡15となって上昇する。その結果、穏やかな溶鋼4
の上昇流を生じさせることが困難になるため、Arガス
12の吹き込みによる介在物除去効果および溶鋼表面で
の介在物の再巻き込み防止効果が必ずしも良くない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を解決して、微細気泡の吹込みにより
タンディッシュ内溶鋼中の介在物を効果的に除去するこ
とができる高清浄化方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、次のタ
ンディッシュ内溶鋼の高清浄化方法にある。
【0008】タンディッシュ底部において、外径2mm
以下の複数のセラミックスノズルの一端をポーラス煉瓦
中に埋め込み、他端を溶鋼中へ突出させ、かつ溶鋼に接
触するポーラス煉瓦の表面に耐火物塗料を塗布した不活
性ガス発生装置を設け、この装置からタンディッシュ内
溶鋼中に不活性ガスの微細気泡を発生させることにより
介在物を除去することを特徴とするタンディッシュ内溶
鋼の高清浄化方法。
【0009】この方法において望ましいのは、更にタン
ディッシュ底部の溶鋼中に堰を設け、かつ不活性ガス発
生装置の位置をこの堰の両側近傍の複数とすることであ
る。
【0010】本発明でいう微細気泡とは、その直径が5
mm以下の大きさのものを指す。
【0011】
【作用】本発明方法で用いる不活性ガス発生装置の構成
例を図1により説明する。
【0012】図1は、微細気泡発生用の不活性ガス発生
装置の構成を示す縦断面図である。
【0013】この装置は、タンディッシュの底部耐火物
17と表面を略々同一レベルにして張り分けたポーラス
煉瓦9、ポーラス煉瓦9中に一端を埋め込み、他端を溶
鋼中へ突出させた外径2mm以下の複数のセラミックス
ノズル7およびポーラス煉瓦9の溶鋼4と接する部分の
表面に塗布された耐火物塗料8からなる。
【0014】セラミックスノズル7には、例えば、アル
ミナ、マグネシア、シリカなどの材質の細管を用いる。
大きさの望ましい範囲は、外径で0.6〜2mm、内径
で0.4〜1mmである。溶鋼4内への突出長さの望ま
しい範囲は5〜10mmであり、各ノズルのガス出口端
のレベルはできるだけ均一になるように取り付けるのが
よい。
【0015】不活性ガス発生装置を1個設ける場合、セ
ラミックスノズル7の分布密度の望ましい範囲は0.5
〜1個/cm2 である。これらのノズル7とノズル7と
の間隔(間隙)はノズル7の出口から生成する微細気泡
6の直径よりも大きくし、その望ましい範囲は微細気泡
直径の1.5〜3倍程度である。ノズル7のポーラス煉
瓦9への埋込み深さの望ましい範囲は5〜10mm程度
である。この埋込みは、ポーラス煉瓦9を穿孔し、その
後耐火性接着剤などを用いて接着させるなどの通常の方
法で行えばよい。
【0016】ポーラス煉瓦9の材質にはアルミナ、アル
ミナグラファイトなどを用い、気孔率の範囲は20〜6
0%とするのが望ましい。耐火物塗料8の材質はシリ
カ、アルミナなどを用いることができ、塗布厚さの望ま
しい範囲は2〜5mmである。
【0017】微細気泡発生用不活性ガス全流量の望まし
い範囲は2〜5Nm3 /minであり、ガスとしてはA
r、N2 などを用いることができる。
【0018】図1により本発明方法における微細気泡の
発生機構を説明する。ポーラス煉瓦9から微細気泡発生
用Arガス12を吹き込むと、ポーラス煉瓦9の溶鋼4
と接する表面には耐火物塗料8が塗布されているため、
Arガス12はノズル7の出口のみから微細気泡6とな
って溶鋼4内に出てくる。このとき、ノズル7間の間隙
を発生する微細気泡6の直径以上にしているので、図5
に示すような気泡間の合体が生じず、発生する微細気泡
6の大きさは、ガス流量が望ましい範囲であればノズル
7の外径のみに係わり、ノズル外径の減少に従って小さ
くなる。外径が2mm以下のノズル7を使用すれば、直
径5mm以下の微細気泡6を発生させることが可能であ
る。
【0019】図2および図3により本発明方法を適用す
る装置例を説明する。図2および図3はタンディッシュ
装置の要部を示す縦断面図である。図2は、タンディッ
シュ3の底部耐火物17に、図1に示す不活性ガス発生
装置のみが設置されている場合である。図3は、底部耐
火物17に溶鋼4内に浸漬された耐火物からなる堰14
が設けられ、その両側近傍に各1個の不活性ガス発生装
置が設置されている場合である。不活性ガス発生装置は
堰14の両側近傍に各々複数個設けてもよい。
【0020】なお、図2および図3において、符号2は
タンディッシュ3のカバーであり、さらに断面を示すハ
ッチングの大部分は省略されている。
【0021】図2および図3に示すように、溶鋼4は取
鍋1からタンディッシュ浸漬ノズル18を経てタンディ
ッシュ3内に貯溜され、その後、鋳型浸漬ノズル10を
経て鋳型11内に流入する。このとき、微細気泡発生用
Arガス12をポーラス煉瓦9から供給してノズル7か
ら微細気泡6を発生させ、この気泡6の捕捉効果により
溶鋼4中の介在物5を分離し、溶鋼4の高清浄化を行う
のである。
【0022】図2に示す装置の場合、不活性ガス発生装
置の設置位置で望ましいのは、タンディッシュ浸漬ノズ
ル18と鋳型浸漬ノズル10との略々中間の位置であ
る。
【0023】図3に示す装置の場合、堰14の設置位置
で望ましいのは、タンディッシュ浸漬ノズル18と鋳型
浸漬ノズル10との略々中間の位置である。溶鋼4の深
さに対する堰14の高さの比の望ましい範囲は(1/
2)〜(2/3)、セラミックスノズル7の分布密度の
望ましい範囲は0.5〜3個/cm2 である。堰14の
壁面とこれに最も近いセラミックスノズル7との離間距
離の望ましい範囲は10〜50mm程度である。
【0024】図3の場合には、複数のノズル7を有する
2個の不活性ガス発生装置が堰14の近傍に配設されて
いることになる。このような複数の不活性ガス発生装置
と堰を備えた装置構成とすることで、微細気泡6による
介在物5の捕捉に対する溶鋼乱流の影響が小さくなり、
捕捉効率が高くなる。
【0025】
【実施例】
(本発明例1)図2に示す装置構成の容量100トンの
タンディッシュを用いて、下記条件で高清浄化試験を実
施した。
【0026】鋼種:Alキルド鋼 溶鋼温度:1600〜1650℃ ポーラス煉瓦:長さ2000mm、幅50mm ポーラス煉瓦材質:アルミナ(気孔率24%) ノズル材質:アルミナ(外径1mm、内径0.6mm) ノズル分布密度:1個/cm2 (ノズル数500個) ノズルの溶鋼内への突出高さ:20mm ノズルのポーラス煉瓦への埋込み深さ:8mm 微細気泡発生用Arガス全流量:1Nm3 /min 耐火物塗料材質:30%シリカ−70%アルミナ 耐火物塗料厚さ:3mm 不活性ガス発生装置の設置位置:タンディッシュ浸漬ノ
ズルと鋳型浸漬ノズルとの中間 (本発明例2)堰が1個、不活性ガス発生装置数が2個
の図3に示す装置を使用して高清浄化試験を実施した。
堰はタンディッシュ浸漬ノズルと鋳型浸漬ノズルとの中
間に設け、溶鋼の深さに対する堰の高さの比率は1/
2、堰壁面とこれに最も近いセラミックスノズルとの離
間距離は30mm、その他の条件は本発明例1と同じと
した。
【0027】(比較例)耐火物塗料および堰を使用せ
ず、その他の条件は本発明例1と同じとして高清浄化試
験を実施した。
【0028】上記の各試験において鋳型浸漬ノズルの入
口から溶鋼サンプルを採取し、サンプル中介在物の大き
さおよび単位面積当たり介在物の個数を用いて、介在物
の除去効果を評価した。結果を図4に示す。
【0029】図4から、比較例に比べて、本発明例、特
に本発明例2の介在物除去効果が非常に優れていること
がわかる。
【0030】
【発明の効果】本発明方法によれば、タンディッシュ内
溶鋼中の介在物を効果的に除去することができ、介在物
の量が少なく、大きさが小さい高清浄鋼の製造が可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法で用いる不活性ガス発生装置の構成
例と微細気泡の発生機構を示す縦断面図である。
【図2】本発明方法を実施するための装置例を示す縦断
面図である。
【図3】本発明方法を実施するための別の装置例を示す
縦断面図である。
【図4】実施例における介在物大きさと個数の比較を示
す図である。
【図5】微細気泡発生装置が多孔板ガス分散器(煉瓦)
である場合の、大気泡の発生機構を説明する模式図であ
る。
【符号の説明】
1:取鍋、 2:カバー、 3:タンディッシ
ュ、 4:溶鋼、5:介在物、 6:微細気泡、
7:セラミックスノズル、8:耐火物塗料、9:ポー
ラス煉瓦 10:鋳型浸漬ノズル、11:鋳型、 12:
Arガス、 13:多孔板ガス分散器、14:堰、
15:大気泡、 16:微細貫通孔、17:タンディッ
シュ底部耐火物、 18:タンディッシュ浸漬ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C21C 7/072 C21C 7/072 P (56)参考文献 特開 昭57−154357(JP,A) 特開 昭59−125249(JP,A) 特開 昭61−111749(JP,A) 特開 昭57−154358(JP,A) 特開 昭56−26662(JP,A) 特開 昭58−11718(JP,A) 特開 平2−121759(JP,A) 特開 昭62−286647(JP,A) 特開 昭61−111748(JP,A) 特開 昭56−26663(JP,A) 特開 昭58−210112(JP,A) 特開 昭62−224464(JP,A) 特開 平7−223056(JP,A) 特開 平8−117939(JP,A) 実開 平2−90654(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/10 B22D 11/10 310 B22D 1/00 B22D 41/00 B22D 43/00 C21C 7/072

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンディッシュ底部において、外径2mm
    以下の複数のセラミックスノズルの一端をポーラス煉瓦
    中に埋め込み、他端を溶鋼中へ突出させ、かつ溶鋼に接
    触するポーラス煉瓦の表面に耐火物塗料を塗布した不活
    性ガス発生装置を設け、この装置からタンディッシュ内
    溶鋼中に不活性ガスの微細気泡を発生させることにより
    介在物を除去することを特徴とするタンディッシュ内溶
    鋼の高清浄化方法。
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CN103862014B (zh) * 2014-03-25 2016-10-12 莱芜钢铁集团有限公司 一种用于去除连铸中间包内钢液夹杂物的精炼装置及精炼方法
CN108500252A (zh) * 2018-04-09 2018-09-07 东北大学 一种带盖中间包底部透气环及其控制中间包下渣的方法

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