JP2976780B2 - 情報記録再生装置 - Google Patents

情報記録再生装置

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JP2976780B2
JP2976780B2 JP5290821A JP29082193A JP2976780B2 JP 2976780 B2 JP2976780 B2 JP 2976780B2 JP 5290821 A JP5290821 A JP 5290821A JP 29082193 A JP29082193 A JP 29082193A JP 2976780 B2 JP2976780 B2 JP 2976780B2
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  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報記録再生装置の上
位機器との通信及び交替処理制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報産業ではアプリケーションや
データの大容量化が進み、それに伴って情報記録再生装
置も大容量化が進められてきている。その中でも光ディ
スク装置は大容量の、交換可能な媒体を有しており、現
在の要望に合致した情報記録再生装置であるといえる。
しかし光ディスク装置の記録動作は、光ディスク上に記
録されている情報を消去し(以下イレーズと称す)、新
しい情報を記録し(以下ライトと称す)、記録された情
報を確認する動作(以下ベリファイと称す)の3ステッ
プ、もしくはライト、ベリファイの2ステップが必要で
あり、記録エラーレートが低くライトのみでよい他の情
報記録再生装置に比べると速度的にかなり遅くなる。そ
こで特許公開昭58−105365号公報等に開示され
ているように、記録時の上位機器であるホストコンピュ
ータから見た応答速度等のパフォーマンスを向上させる
方法として、一時的に情報を蓄える比較的容量の大きい
キャッシュメモリを利用したライトバックを導入するこ
とが考えられるが、この場合、媒体に付着したゴミ等に
よって発生する不良セクタをどのように交替処理するか
が装置の信頼性に多大な影響を与える。ここで前記公報
にあるように従来キャッシュとは磁気ディスク等の比較
的アクセス速度の遅い記録装置の一部領域を高速アクセ
スが可能な半導体メモリにコピーしてディスクの代わり
に記録再生を行い、見かけ上の応答速度を上げる方法を
いい、その際利用される半導体メモリをキャッシュメモ
リ、キャッシュメモリから磁気ディスク媒体への記録動
作をライトバックとしていた。これに対してキャッシュ
メモリ上にコピーされていない領域への記録は直接媒体
に対して行われるが、これをライトスルーと呼んでい
た。本発明ではこれらの概念を拡張し、媒体への実際の
記録の終了を以て記録命令の実行終了をホストコンピュ
ータに報告する機能をライトスルー、媒体への実際の記
録が終了する前にキャッシュメモリへのデータの転送の
終了を以て記録命令の実行終了をホストコンピュータに
報告する機能をライトバックとして扱う。なおライトバ
ックを行う際に使用する一時記憶装置として情報を一時
的に蓄えるためのバッファメモリもキャッシュメモリと
同等に扱えるので、本発明ではこれら両者を含めてキャ
ッシュメモリと呼ぶものとする。
【0003】従来の情報記録再生装置においては、交替
領域の浪費を防止する意味から交替処理の実行回数の最
大値は数回程度の小さな値に設定され、それでもなお交
替処理が成功しない場合には、ホストコンピュータを介
してCRT上等へその旨を示すエラーメッセージを報告
するという構成が一般的であった。以下、このような構
成をもつ装置においてライトバックによる記録を実現す
る場合の処理の流れを図面を用いて説明する。
【0004】図6は従来の情報記録再生装置において、
ライトバックによる記録を行う場合の流れ図である。ま
た図7は交替処理の例を示す図である。ここで図6およ
び図7を用いて、交替領域での再交替が失敗した場合を
想定してライトバックによる記録時の処理の流れを説明
する。
【0005】ホストコンピュータから転送されたデータ
はまずキャッシュメモリに格納され(61)、これが終
了するとホストコンピュータにコマンドの正常終了が報
告される(62)。その後一定時間後等のある条件が満
たされると、キャッシュメモリ内のデータが記録再生媒
体71のデータ領域72の記録を指定されたセクタ74
を先頭として記録される(63)。そして64で行われ
るベリファイ時に、すべてのセクタのベリファイが成功
すればコマンドが正常に終了したことになる。図7の例
では媒体である光ディスクの欠陥等によりベリファイに
失敗したセクタ76があるので、このセクタが交替領域
73の交替セクタ77に交替記録され(66)、その後
データ領域と同様にベリファイが行われる(67)。こ
の交替セクタもベリファイに失敗した場合、68で交替
処理の実行回数を確認してこれが指定値(例えば3回)
の範囲内であれば、さらに交替処理が続けられて次の交
替セクタであるセクタ78に交替される。図7の場合セ
クタ78のベリファイも失敗しており、さらにセクタ7
9に交替記録されてベリファイが正常終了する。
【0006】ここで、もし交替セクタ79もベリファイ
が失敗したと仮定すると交替処理の実行回数が指定値を
超えるため、規定の回数内で交替処理が成功しなかった
ことを示すエラーをホストコンピュータに報告して(6
9)、記録動作の処理を終了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の構
成では、ライトスルーを前提とした交替処理の実行回数
の最大値が設定されているため、ライトバックによる記
録を実行しようとしたときに、媒体の汚損等によって交
替領域での再交替が多発した場合、キャッシュメモリへ
のデータ転送終了によっていったんホストコンピュータ
に正常終了を報告したコマンドに対して、交替処理が規
定回数内でできなかったために発生するエラーを後に報
告し、結果的に記録失敗によるホストコンピュータと情
報記録再生装置間の不整合やホストコンピュータが処理
済みと判断した以前の情報を検索し光ディスク装置に要
求するといった多大な負担、もしくは不可能な実行を強
いる事態が多発する可能性があった。
【0008】本発明は上記の問題点を解決するものであ
り、ライトバック時の記録動作の失敗を抑えることによ
ってライトバック機能を採用しても装置の信頼性を損な
うことの少ない情報記録再生装置を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の情報記録再生装置は、データを特定のブロッ
ク単位で記録再生する媒体と、上位機器とのインタフェ
ースと、一時記憶メモリと、上位機器からの媒体へのデ
ータ記録命令に対して一時記憶メモリへのデータ転送の
終了を以て上位機器に記録命令の終了報告をする機能
と、前記機能を設定して動作させる際に、一時記憶メモ
リの情報を媒体へ記録再生し、正しく記録されなかった
情報を媒体上の予め定められた交替領域へ再記録を行う
交替処理の実行回数の最大値を可変とする機能と一時記
憶メモリへのデータ転送の終了を以て上位機器に記録命
令の終了報告をする機能を、前記交替処理の状態に応じ
て中止する機能を有する構成としたものである。
【0010】また交替処理の実行回数が指定の値を超え
る場合や、交替領域が指定の容量を超えて使用されてい
るとき、交替領域がその全容量の指定の割合を超えて使
用されているとき、交替領域への新たな記録が困難であ
ると判断されるとき等の条件によって記録情報の信頼性
確保を優先するために一時記憶メモリへのデータ転送の
終了を以て上位機器に記録命令の終了報告をする機能の
設定の有無に関わらず、その時点以降、上位機器からの
媒体へのデータ記録命令に対して、媒体への記録の終了
を以て上位機器に記録命令の終了報告をするように変更
する機能を有するものである。
【0011】さらに上位機器からの媒体へのデータ記録
命令に対する実際の記録動作が、一時記憶メモリへのデ
ータ転送の終了を以て上位機器に記録命令の終了報告を
しているのか、あるいは媒体への記録の終了を以て上位
機器に記録命令の終了報告をしているのかのうち、どち
らによるものであるかを表示、報告する機能とを有して
いるものである。
【0012】また、媒体ごとに上記交替処理の実行回数
が指定の値を超える場合等を事前に、予測し使用中の処
理速度低下を招かないように、装置の起動時などに未使
用の交替領域やテスト領域で、テスト記録を行い信号の
振幅レベルを判定するレベル判定手段、エラー訂正の機
能を有するエラー訂正手段の判定情報によって、一時記
憶メモリへのデータ転送の終了を以て上位機器に記録命
令の終了報告をする機能の設定の有無に関わらず、その
時点以降、上位機器からの媒体へのデータ記録命令に対
して、媒体への記録の終了を以て上位機器に記録命令の
終了報告をするように変更する機能を有するものであ
る。
【0013】
【作用】上記した構成のうち、ライトバックを指定する
際に交替処理の実行回数の最大値を可変とすることによ
り、ライトバック時の記録動作の失敗を最小限に抑える
ことができる。また交替処理の実行回数、交替領域の使
用量及び使用率に応じてライトバックを禁止することに
より、交替発生頻度の増加に起因するライトバック時の
記録の失敗を未然に回避することができる。さらに未使
用の交替領域で汚れ検出を目的とした記録、再生を行
い、その再生信号レベル、エラー訂正回数、等に応じて
ライトバックを禁止にすることにより、交替領域の汚損
によるライトバック時の記録の失敗を未然に防ぐことが
できる。
【0014】一方、ライトバック、ライトスルーのう
ち、いずれの記録方法が採用されているかの区別を装置
上に表示、またはホストコンピュータに報告することに
より、ユーザに装置の動作を把握させることで、ライト
バックを指示しているにも関わらずライトスルーになっ
ている場合は、ディスクのクリーニングや装置のメンテ
ナンス等のタイミング指示としても利用され、記録情報
の信頼性を高いレベルで継続的に維持できるものであ
る。
【0015】
【実施例】以下本発明の第1の実施例について図面を参
照しながら説明する。
【0016】図1に示されるように、本実施例の装置は
コントローラ部11とそれに接続された記録再生機構1
4から構成され、光ディスク13の操作が可能で、ホス
トインタフェース15を介してホストコンピュータ16
に接続される。コントローラ部11は中央処理装置11
1、記録動作を指定するフラグ112、ライトバックを
禁止するフラグ113、及びキャッシュメモリ114か
ら構成される。
【0017】図1において、中央処理装置111は記録
再生機構14に指示を出すことによってホストコンピュ
ータ16から転送されるデータを、キャッシュメモリ1
14を介して光ディスク13に記録することができる。
このとき記録動作を指定するフラグ112およびライト
バックを禁止するフラグ113の値に応じて、ライトバ
ックを行うか否かが決定される。ユーザは記録動作を指
定するフラグ112を設定することにより記録動作を選
択することができる。また12は記録動作表示装置であ
り、記録動作を指定するフラグ112がライトバック相
当の値で、かつライトバックを禁止するフラグ113が
「許可」のときのみライトバックが選択されていること
を示す表示がされ、その他の場合はライトスルーが選択
されていることを示す表示がなされる。なお本発明は記
録動作表示装置を限定するものではなく、例えば2つの
LEDを用いてそれぞれライトバックとライトスルーの
表示を行うことや、2色LEDを用いてライトバックと
ライトスルーの表示色を変えることが考えられる。また
ホストインタフェースを介してホストコンピュータに報
告することによってCRT等の画面に警告として表示す
ることも可能である。
【0018】以上のように構成された情報記録再生装置
について、初めに、ユーザが記録動作を指定したときに
それがどのような手順で設定されるかについて、図2を
用いて説明する。
【0019】まずライトスルーによる記録を指定する場
合、記録動作を指定するフラグ112をスイッチ等の方
法によりライトスルー相当の値に設定することにより、
以後ライトスルーによる記録が行われる(22)。これ
とあわせて、交替処理の実行回数の最大値が標準の値
(装置指定の値またはユーザーの指定する値、例えば3
回)に設定される(23)とともに、記録動作表示装置
にライトスルーが選択されていることを示す表示が出力
される(24)。
【0020】一方ライトバックによる記録を指定する場
合、ライトバックを禁止するフラグ113が「許可」の
ときに限り、記録動作を指定するフラグ112をライト
バック相当の値に設定することによって、以後ライトバ
ックによる記録が行われる(212)。このとき、交替
処理の実行回数の最大値が自動的にライトバック時の指
定値(例えば32回)に設定され(213)、さらに記
録動作表示装置にライトバックが選択されていることを
示す表示が出力される(214)。なおライトバックに
よる記録を指定した場合の交替回数の最大値は、ライト
スルーによる記録を行う場合の値より等しいかまたは大
きいものとする。
【0021】次にユーザがライトバックによる記録を指
定した場合の記録動作を、ライトバック時の処理の流れ
を示す図3、図4および交替領域での再交替が失敗した
ことを示す図7を用いながら説明する。なおライトバッ
クを禁止するフラグは「許可」になっているものと仮定
する。
【0022】ホストコンピュータから転送されたデータ
はまずキャッシュメモリに格納され(301)、これが
終了するとホストコンピュータにコマンドの正常終了が
報告される(303)。その後一定時間後等のある条件
が満たされると、キャッシュメモリのデータが記録再生
媒体71のデータ領域72の記録を指定されたセクタ7
4から記録される(304)。そして305で行われる
ベリファイ時に、すべてのセクタのベリファイが成功す
ればコマンドが正常に終了したことになる。図7の例で
はベリファイに失敗したセクタ76があるので、このセ
クタが交替領域73の交替セクタ77に交替記録され
(307)、その後データ領域と同様にベリファイが行
われる(308)。この交替セクタもベリファイに失敗
した場合、309で交替処理の実行回数を確認してこれ
がライトバック時の指定値(例えば32回)の範囲内で
あれば、さらに交替処理が続けられて次の交替セクタで
あるセクタ78に交替される。図7の場合、セクタ78
のベリファイも失敗しており、さらにセクタ79に交替
記録されてベリファイが正常終了する。
【0023】ここで、もし交替セクタ79のベリファイ
が失敗したとしても、交替処理の実行回数はライトバッ
ク時の指定値を超えないので、規定の回数内で交替処理
が成功しなかったことを示すエラーメッセージはホスト
コンピュータに報告されない(310)で、一連の処理
が終了する。
【0024】一方、ライトバックを禁止するフラグ11
3が「禁止」の場合は、3021で交替処理の実行回数
の最大値を標準の値に戻し、あわせてライトスルーが選
択されていることを示す表示が出力される(302
2)。また実際の記録動作終了後に記録動作の終了をホ
ストコンピュータに報告する(3111)。以上のよう
にライトバックが指定されていてもライトスルーによる
記録が行われる。
【0025】ところで上述したライトバックを禁止する
フラグ113は、ライトバック時の記録処理の流れの最
後の部分(312)において設定される。以下この手順
を図4を用いて説明する。
【0026】第1に41で1セクタ単位の交替処理回数
の最大値を調べ、これが指定値(例えば16回)を超え
た場合にはライトバックを禁止するフラグ113を「禁
止」にする(411)。第2に42で交替領域の使用量
を監視し、交替領域がある値(例えば512セクタ)を
超えて使用された場合にはライトバックを禁止するフラ
グ113を「禁止」にする。そして第3に43で交替領
域の使用量を監視し、交替領域がある割合(例えば60
%)を超えて使用された場合にはライトバックを禁止す
るフラグ113を「禁止」にする。本実施例では交替処
理回数の最大値、交替領域の使用量、交替領域の使用率
の3条件の全てを確認する構成で説明したが、どれか1
または2の組み合せ条件でも記録する情報の信頼性を確
保するのに十分役立つものである。
【0027】次に第2の実施例について図1、図5を参
照しながら説明する。本例では第1の実施例の処理に加
えて、媒体交換時、媒体への最終アクセスから一定時間
経過後、等のタイミングで次に使用される予定の交替領
域に対して汚れ、あるいは記録信頼性を確保できない媒
体初期不良の検出試験を行い、記録に先立ってライトバ
ック可能かどうかを判定する。図1の信号レベル検出手
段141、エラー訂正手段142の情報を中央処理装置
111で判定し、この結果に応じてライトバックを禁止
するフラグ113を「禁止」にする手順を示したのが図
5である。ここで、信号レベル検出手段141は、光デ
ィスク13より検出された信号の振幅レベルを、予め定
めた所定の基準電圧を比較し基準レベルよりも大きいか
どうか、または部分的に基準以下のレベルがないか等を
エンベロープ検出回路、電圧比較器、中央処理装置との
インターフェース等を組み合わせて構成し、その結果を
中央処理装置に111「1」「0」の信号またはパルス
等の信号で送り判定できるようにしている。上記したレ
ベル検出手段は、本発明に特定の手段ではなく、記録再
生を行う装置に置いては、記録信号の有無の確認等のた
めに通常設けられている物であり、本発明のために特別
に準備する必要はないが、より信頼性の向上を図る場合
は別途通常より基準電圧レベルを低くし条件を厳しくし
た信号レベル検出手段を準備することも有効である。ま
たエラー訂正手段142も記録時にエラー回復のための
信号を演算により付加し、さらに再生時には上記演算の
逆演算を行うことによりエラーの発生を確認し、エラー
の回復を行う機能であり、本手段も記録再生を行う装置
に置いては、記録信号の信頼性確認、エラー回復のため
に通常設けられている手段であり、本発明のために特別
に準備する必要はない。
【0028】以下この動作を図5を用いて説明する。は
じめに交替領域のうち次に使用される領域に対して中央
処理装置111が生成するテストデータを記録し(5
1)、その直後に記録したデータの再生を行う(5
2)。このとき判定のための検出手段の1つである信号
レベル検出手段によって再生時の信号レベルが検出され
るとともに、他の判定のための検出手段であるエラー訂
正機構により再生したデータのエラー訂正が行われてそ
の回数が計測される。この時、信号の振幅レベルが所定
の比較基準よりも低い、または部分的に低い場合等が検
出されたディスク、または前記エラー訂正手段のエラー
訂正回数が所定量よりも多い場合、あるいは回復不可能
なエラーが発生した場合、これらの判定過程で得られた
データに基づいて、53で再生時の信号レベルが予め指
定したレベルに満たない場合にはライトバックを禁止す
るフラグ113を「禁止」にする(531)。また53
でのチェックが通っても、54で再生時に行われたエラ
ー訂正の回数が指定の値を超えた場合にもやはりライト
バックを禁止するフラグ113を「禁止」にする。上記
実施例ではテストデータの記録直後に各信頼性の判定を
行ったが、記録材料の特性によっては信号振幅が確定す
るまでに一定時間必要な場合があり、記録後一定時間経
過後に行ってもよい。また本実施例ではテストデータの
再生時の信号レベル、エラー訂正回数の2条件の両方を
確認する構成で説明したが、どちらか一方のみの条件で
も交替領域の汚れや生産段階の不良等、記録信号の信頼
性を確保できないことを検出をするのに十分役立つもの
である。
【0029】これらの処理を行うタイミングとしては、
上記の他にも装置の電源投入時、記録動作の直前直後、
交替発生直前直後、一定時間毎、等のタイミングが考え
られる。また目的セクタの品質を知る手段としては、記
録時、再生時のリトライ回数でも知ることができる。な
お図5では交替領域の汚れ検出の結果をトリガーにして
ライトバックを自動的に禁止する方法を説明したが、同
様のことをデータ領域72と交替領域73の外側に位置
するテストセクタに対して行うことによって記録再生機
構の汚れに起因するデータ領域での記録の失敗を未然に
回避することができる。
【0030】さらにテストセクタの記録試験の結果、ラ
イトバック禁止となった場合は、予め操作者にLED等
の手段で知らせ、ディスクや光ディスク装置に信号を記
録再生するための光ヘッド上に配置される対物レンズの
クリーニング等を促すことや、光ディスク装置の対物レ
ンズを自動的にクリーニングする機構を有する装置に置
いては自動クリーニングすることも、記録信号の信頼性
を維持し、情報の記録中に応答速度を落とさないように
する上で有効であり、かつ重要である。
【0031】上記した実施例では、ライトバック時に交
替処理回数の最大値を大きくして信頼性を確保し、さら
に安全のため高速応答性より信頼性を重視した構成とし
て交替処理の回数、交替領域の使用量等により、ライト
スルーに切り替える様にしたが、ライトバック時に、前
記大きくした交替処理回数の最大値を上回る場合が非常
に低い確率ではあるが考えられる。その場合は、第1の
実施例では異常処理をホストコンピュータに任せ、前記
交替条件によって、ライトスルーに切り換えた後再度記
録することが可能であるが、ホストコンピュータへの負
担はやや大きくなる。さらに上記のような大きくした交
替処理回数の最大値を上回る場合の対応として第2の実
施例では事前に交替領域にテスト記録を行うことにより
その汚れの状態を調べ、記録の失敗につながる要因が多
い場合にはライトスルーに切り替えるようすることによ
り、記録信号の信頼性と高速応答性を両立させる確率を
一層向上することができ、ホストコンピュータへの負担
は大きく軽減される。しかしながら、このようにライト
バック時に交替処理も含めて最終的に完全な記録ができ
なかった場合は、ライトスルーに切り換えるとともに、
完全な記録ができるまで、記録が失敗した命令を光ディ
スク装置単体で繰り返し実行することも情報の信頼性を
重視するこのような装置では非常に有効である。
【0032】上記したように、ライトバック時の交替処
理回数の最大値を大きくすることによって、キャッシュ
メモリに一時記憶した段階で媒体への記録終了と判断す
ることによる見きり処理を行ってホストコンピュータか
らみた応答速度を格段に高速にすると共に、媒体への記
録を確認していないことに起因する信頼性の低下要因を
十分に補償し、高速応答性、信頼性の両立を図ることが
できるものである。
【0033】ここで、キャッシュメモリは半導体メモ
リ、磁気メモリ、光メモリに限定するものではなく、光
ディスク等大容量記録媒体へ実際に記録するよりも短い
時間で一時記憶が終了するものであればよく、その記憶
容量は、通常ホストコンピュータから送られる1回の情
報量よりも大きい容量であればよい。
【0034】なお実施例では光ディスク装置を用いて説
明したが、上記に限定されずホストコンピュータ等の上
位装置の指令にしたがって情報の記録再生を行う磁気方
式、光方式等の方式を問わず、同様の装置に応用可能な
ことは自明である。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明は、ライトバックを
指定する際に交替処理の実行回数の最大値を可変とする
ことにより、ライトバック時の記録動作の最終的な失敗
を最小限に抑えることができるとともに、交替処理の実
行回数、交替領域の使用量及び使用率によってライトバ
ックを禁止することにより、交替発生頻度の増加に起因
するライトバックの失敗を未然に回避することが可能と
なる。さらに未使用の交替領域で汚れ検出を目的とした
記録、再生を行い、その信号レベル、エラー訂正回数、
等に応じてライトバックを禁止にすることにより、交替
領域の汚損によるライトバック時の記録の失敗を未然に
防ぐことができる。
【0036】また、ライトバック、ライトスルーのう
ち、いずれの記録方法が採用されているかの区別を報告
することにより、ユーザに装置の動作を把握させること
でディスクのクリーニングや装置のメンテナンス等のタ
イミング指示としても利用でき、記録情報の信頼性を高
いレベルで継続的に維持できるものである。
【0037】これらによって、ライトバック動作を実現
する情報記録再生装置の高速応答性と信頼性を共に向上
させ、その結果ホストコンピュータの負担を減少させる
ことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1、第2の実施例装置の構成を示す
ブロック図
【図2】上記実施例においてライトスルー/ライトバッ
クを選択する処理の流れ図
【図3】上記実施例におけるライトバック時の処理の流
れ図
【図4】上記実施例におけるライトバックを禁止するフ
ラグを設定する処理の流れ図
【図5】第2の実施例における交替領域でのテスト記録
を行うことによりライトバックを禁止するフラグを設定
する処理の流れ図
【図6】従来の構成におけるライトバック時の記録処理
の流れを示す図
【図7】従来の構成における交替処理の例を示す図
【符号の説明】 11 コントローラ部 12 ライトバック/ライトスルーのどちらの記録動作
が選択されているかを表示する出力装置 13 光ディスク 14 記録再生機構 15 ホストインタフェース 16 ホストコンピュータ 71 記録再生媒体 72 記録再生媒体のデータ領域 73 記録再生媒体の交替領域 74 媒体への記録が指定されたセクタ 75 記録データ 76 ベリファイが失敗したセクタ 77 セクタ76が交替したセクタ 78 セクタ77が交替したセクタ 79 セクタ78が交替したセクタ 111 中央処理装置 112 記録動作を指定するフラグ 113 ライトバックを禁止するフラグ 114 キャッシュメモリ 141 信号レベル検出手段 142 エラー訂正機構
フロントページの続き (72)発明者 小幡 功 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−260824(JP,A) 特開 昭64−64047(JP,A) 実開 昭63−5539(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06F 3/06 302 G06F 3/06 306 G11B 20/18 501 G11B 20/18 520 G11B 20/18 552

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】データを特定のブロック単位で記録再生す
    る媒体と、上位機器とのインタフェースと、一時記憶メ
    モリと、上位機器からの媒体へのデータ記録命令に対し
    て一時記憶メモリへのデータ転送の終了を以て上位機器
    に記録命令の終了報告をする機能と、前記機能を設定し
    て動作させる際に、前記一時記憶メモリの情報を媒体へ
    記録再生し、正しく記録されなかった情報を媒体上の予
    め定められた交替領域へ再記録を行う交替処理の実行回
    数の最大値を可変とする機能と一時記憶メモリへのデー
    タ転送の終了を以て上位機器に記録命令の終了報告をす
    る機能を、前記交替処理の状態に応じて中止する機能
    を備えた情報記録再生装置。
  2. 【請求項2】交替処理の実行回数が指定の値を超える場
    合、一時記憶メモリへのデータ転送の終了を以て上位機
    器に記録命令の終了報告をする機能の設定の有無に関わ
    らず、その時点以降、上位機器からの媒体へのデータ記
    録命令に対して媒体への記録の終了を以て上位機器に記
    録命令の終了報告をするように変更する機能を備えた請
    求項1記載の情報記録再生装置。
  3. 【請求項3】交替領域が指定の容量を超えて使用されて
    いるとき、一時記憶メモリへのデータ転送の終了を以て
    上位機器に記録命令の終了報告をする機能の設定の有無
    に関わらず、その時点以降、上位機器からの媒体へのデ
    ータ記録命令に対して媒体への記録の終了を以て上位機
    器に記録命令の終了報告をするように変更する機能を備
    えた請求項1記載の情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】交替領域がその全容量の指定の割合を超え
    て使用されているとき、一時記憶メモリへのデータ転送
    の終了を以て上位機器に記録命令の終了報告をする機能
    の設定の有無に関わらず、その時点以降、上位機器から
    の媒体へのデータ記録命令に対して媒体への記録の終了
    を以て上位機器に記録命令の終了報告をするように変更
    する機能を備えた請求項1記載の情報記録再生装置。
  5. 【請求項5】上位機器からの媒体へのデータ記録命令に
    対する実際の記録動作が、一時記憶メモリへのデータ転
    送の終了を以て上位機器に記録命令の終了報告をしてい
    るのか、あるいは媒体への記録の終了を以て上位機器に
    記録命令の終了報告をしているのかのうち、どちらによ
    るものであるかを表示および報告する機能の少なくとも
    どちらか1機能を備えた請求項1記載の情報記録再生装
    置。
  6. 【請求項6】一時記憶メモリへのデータ転送の終了を以
    て上位機器に記録命令の終了報告をする機能の設定され
    ている時の交替処理の最大の回数をM、上位機器からの
    媒体へのデータ記録命令に対して媒体への記録の終了を
    以て上位機器に記録命令の終了報告をするようにする機
    能が設定されている時の前記交替処理の最大の回数をN
    とするとき、M≧Nであることを特徴とする請求項1記
    載の情報記録再生装置。
  7. 【請求項7】前記媒体の交替領域の未使用領域、あるい
    は上位機器がアクセスできる論理アクセス可能領域外に
    あるテスト領域の少なくともどちらか一方に一定のテス
    トデータを記録した後これを再生した結果の良否を判断
    する判定手段を有し、前記判定手段により前記領域に対
    する正確な記録再生が困難であると判断されるとき、一
    時記憶メモリへのデータ転送の終了を以て上位機器に記
    録命令の終了報告をする機能の設定の有無に関わらず、
    その時点以降、上位機器からの媒体へのデータ記録命令
    に対して媒体への記録の終了を以て上位機器に記録命令
    の終了報告をするように変更する機能を備えた請求項1
    記載の情報記録再生装置。
  8. 【請求項8】前記判定手段は再生時の信号レベルを検出
    するレベル検出手段を有し、前記媒体の交替領域の未使
    用領域、あるいは上位機器がアクセスできる論理アクセ
    ス可能領域外にあるテスト領域の少なくともどちらか一
    方に一定のテストデータを記録した後これを再生した結
    果、前記信号レベル検出手段によって検出した信号レベ
    ルが一定の値に満たないとき、前記領域に対する正確な
    記録再生が困難であると判断することを特徴とする請求
    項7記載の情報記録再生装置。
  9. 【請求項9】再生時にエラーを訂正するエラー訂正手段
    を有し、前記媒体の交替領域の未使用領域、あるいは上
    位機器がアクセスできる論理アクセス可能領域外にある
    テスト領域の少なくともどちらか一方に一定のテストデ
    ータを記録した後これを再生した結果、前記エラー訂正
    機能によって発生したエラー訂正の回数が指定の値を超
    えるとき、前記領域に対する正確な記録再生が困難であ
    ると判断することを特徴とする請求項7記載の情報記録
    再生装置。
  10. 【請求項10】前記判定手段が前記媒体の交替領域の未
    使用領域、あるいは上位機器がアクセスできる論理アク
    セス可能領域外にあるテスト領域の少なくともどちらか
    一方に一定のテストデータを記録した後これを再生する
    ことによって前記領域に対する正確な記録再生が困難で
    あるかの判断を、媒体に対するアクセスが可能になった
    直後か、あるいは媒体への最終アクセスから一定時間経
    過後かのうち、少なくともどれか1つのタイミングで行
    うことを特徴とする請求項7記載の情報記録再生装置。
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