JP2976318B2 - ランプアニール温度のモニタ法 - Google Patents

ランプアニール温度のモニタ法

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JP2976318B2
JP2976318B2 JP4031417A JP3141792A JP2976318B2 JP 2976318 B2 JP2976318 B2 JP 2976318B2 JP 4031417 A JP4031417 A JP 4031417A JP 3141792 A JP3141792 A JP 3141792A JP 2976318 B2 JP2976318 B2 JP 2976318B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体製造のランプアニ
ールプロセスにおける実デバイスウエハのランプアニー
ル温度のモニタ法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ランプアニールは、不純物ドープ
の活性化のためにウエハを例えば1100℃で熱処理す
る場合や、Ti膜等の金属薄膜を窒化するためにウエハ
を例えば800℃で加熱処理する場合等に行われる。そ
して従来、このランプアニール時における実デバイスウ
エハの温度は、以下に述べる如くモニタウエハを用いる
モニタ法により間接的に求められている。例えばイオン
を打ち込んだモニタウエハやTiを成膜したモニタウエ
ハを用いて、モニタウエハの温度に対するシート抵抗分
布を予め求めておき、モニタウエハを実デバイスウエハ
と同じ温度条件でランプアニールしたときのシート抵抗
値を調べる。そして、そのシート抵抗値と上記シート抵
抗分布とから実デバイスウエハのランプアニール温度を
求める。またランプアニールによりモニタウエハに酸化
膜を成膜したときの温度に対する成膜速度を予め求めて
おき、実デバイスウエハと同じ温度条件でランプアニー
ルしてモニタウエハに酸化膜を成膜したときの成膜速度
を調べ、その成膜速度から実デバイスウエハのランプア
ニール温度を求める。
【0003】ところで、従来用いられているランプアニ
ール装置の温度制御は応答が速い点及び非接触型の点か
らパイロメータを用いて行われている。図4は従来のラ
ンプアニール装置の一例を示した概略断面図であり、図
中11は内部にウエハ10を設置する石英チューブであ
る。石英チューブ11の上面側及び下面側にはそれぞ
れ、複数本のハロゲンランプ12が配設されており、下
面側のハロゲンランプ12の略中央位置にはコントロー
ラ14と接続するパイロメータ13が配置されている。
また石英チューブ11の両端部には、ガス導入口15及
びガス排出口16がそれぞれ形成されている。
【0004】このようなランプアニール装置において
は、ハロゲンランプ12の光をウエハ10が吸収し、ウ
エハ10の温度が上昇する。このときパイロメータ13
はウエハ10の裏面からの放射光を検出し、コントロー
ラ14へ検出信号を出力する。そしてコントローラ14
は入力された検出信号に基づいてハロゲンランプ12の
強度を変化させ、これによってウエハ10の温度が制御
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来、
ランプアニール時における実デバイスウエハの温度は、
モニタ法により間接的に求められている。しかしながら
実際のところ、実デバイスウエハとモニタウエハとの放
射率が異なるため、実デバイスウエハの温度とモニタウ
エハの温度とに差が生じてしまい、実デバイスウエハの
温度を正確にモニタすることができなかった。しかも実
デバイスウエハの温度を正確にモニタするには、実デバ
イスウエハと同じ膜構造を有するモニタウエハが必要で
あり、ランプアニール時における実デバイスウエハの温
度を容易にモニタすることができなかった。
【0006】さらに、例えばランプアニールにより形成
されるTiN膜は、700℃以上になると温度に対する
シート抵抗の変化が鈍くなる傾向がある等、実デバイス
ウエハと同じ膜構造を有するモニタウエハを用いても7
00℃〜800℃の温度領域における温度モニタやウエ
ハ面内の温度分布のモニタが困難であった。
【0007】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、ランプアニール時の実デバイスウエハの温度を正
確にかつ容易にモニタすることができ、しかも700℃
〜800℃の温度領域においても正確にモニタすること
ができるランプアニール温度のモニタ法を提供すること
を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、モニタウエハを用いてランプアニール時に
おける実デバイスウエハの温度をモニタするランプアニ
ール温度のモニタ法において、ウエハ上に熱酸化膜を形
成して、得られたモニタウエハの放射率を前記実デバイ
スウエハの放射率と同じにし、この後前記モニタウエハ
をランプアニールしてランプアニール時における前記実
デバイスウエハの温度をモニタするようにしたものであ
る。また本発明は上記ランプアニール温度のモニタ法で
あって、ウエハ上に熱酸化膜を形成した後、この熱酸化
膜上にWSi膜を形成し、次いでこのモニタウエハをラ
ンプアニールしてランプアニール時における前記実デバ
イスウエハの温度をモニタするようにしたものである。
【0009】
【作用】本発明のランプアニール温度のモニタ法によれ
ば、実デバイスウエハの放射率と同じになるようにウエ
ハ上に熱酸化膜を形成し、このモニタウエハをランプア
ニールしてランプアニール時における前記実デバイスウ
エハの温度をモニタするので、実デバイスウエハの温度
とモニタウエハの温度との間に差が生じなくなり、実デ
バイスウエハの温度が正確に求められる。また、ウエハ
上に熱酸化膜を形成した後、この熱酸化膜上に700℃
〜800℃の領域の温度変化に敏感に反応するWSi膜
を形成し、このモニタウエハをランプアニールしてラン
プアニール時における前記実デバイスウエハの温度をモ
ニタするので、700℃〜800℃の温度領域でランプ
アニールが行われた場合でも、実デバイスウエハの温度
は正確に求められる。
【0010】
【実施例】以下、本発明に係るランプアニール温度のモ
ニタ法の実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発
明法で形成されるモニタウエハの一例を示した断面図で
あり、図中1はSiウエハを示している。Siウエハ1
の両面には、例えば0.35μmの膜厚のSiO2 から
なる熱酸化膜2がそれぞれ形成されており、Siウエハ
1上面側の熱酸化膜2上には例えば0.25μmの膜厚
のWSi膜3が形成されている。
【0011】本実施例に係るランプアニール温度のモニ
タ法においては、まずこのように構成されたモニタウエ
ハを形成する。すなわち、Siウエハ1を設置した熱酸
化装置(図示せず)内に例えばH2 ガス、O2 ガスをそ
れぞれ15l/min、10l/minの流量で導入
し、1000℃で2時間程度の加熱を行ってSiウエハ
1両面にSiO2 の熱酸化膜2を形成する。このとき、
熱酸化膜2が形成されたモニタウエハの放射率が実デバ
イスウエハの放射率と同じになるように、予め求められ
たSiO2 の膜厚と放射率との相関関係のグラフから所
要の放射率における熱酸化膜2の厚さを求め、熱酸化膜
2をその厚さに形成する(第1の工程)。
【0012】図2はSiO2 の膜厚と放射率との相関関
係を示したグラフであり、Siウエハ1の両面にSiO
2 膜を形成した場合を示している。なお、SiO2 の膜
厚はSiウエハ1上面あるいは下面のどちらか一方の厚
さを示したものである。例えば実デバイスウエハの放射
率が0.75である場合、モニタウエハの放射率も同じ
値にするには、図2のグラフからSiウエハ1上にSi
2 膜を0.35μm形成すればよいことがわかる。従
ってSiウエハ1上にSiO2 の熱酸化膜2を0.35
μm形成することによって、Siウエハ1のみの放射率
の0.69の場合よりも放射率が0.06(あるいは
8.69%)増加した放射率0.75のモニタウエハを
得ることができる。
【0013】上記熱酸化膜2の形成の後、Siウエハ1
上面側の熱酸化膜2上にスパッタリング法を用いてWS
i膜3を0.25μm形成する。なおスパッタリングは
例えばAr圧8mtorr、スパッタパワー2kwの条
件で行う。以上の操作により図1に示したモニタウエハ
を形成する。
【0014】次いで形成したモニタウエハを実デバイス
ウエハと同じ条件、例えば725℃、30secでラン
プアニールし、モニタウエハのシート抵抗値(Rs)を
測定する。なおこの測定に先立ち、モニタウエハを用い
てシート抵抗とアニール温度との相関関係を調べ、図3
に示したようなシート抵抗とアニール温度との相関関係
のグラフを予め作成しておく。そして測定されたモニタ
ウエハのシート抵抗値と図3とから、ランプアニール時
における実デバイスウエハの温度を求める(第2の工
程)。例えばモニタウエハのシート抵抗値が18Ω/□
であった場合、図3よりランプアニール時の実デバイス
ウエハの温度は790℃であったことがわかり、またモ
ニタウエハのシート抵抗値が29Ω/□であった場合、
実デバイスウエハの温度は740℃であったことがわか
る。
【0015】このように本実施例に係るランプアニール
温度のモニタ法によれば、Siウエハ1に実デバイスウ
エハと同じ放射率となるように熱酸化膜2を形成し、こ
れをモニタウエハとしたので、これまでのように実デバ
イスウエハと同じ膜構造のモニタウエハを用いる必要が
ない。従って、ランプアニール時の実デバイスウエハの
温度のモニタを容易に行うことができることとなる。ま
た、モニタウエハは実デバイスウエハと同じ放射率を有
しているので、放射率の相異に起因して生じる実デバイ
スウエハの温度とモニタウエハの温度とのズレを解消す
ることができ、ランプアニール時の実デバイスウエハの
温度を正確にモニタすることができる。また700℃〜
800℃の領域の温度変化に対してシート抵抗等、敏感
にその値が変化するWSi膜3を用いているので、70
0℃〜800℃の温度領域におけるランプアニール時の
実デバイスウエハの温度も精度良く、容易にモニタする
ことができる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るラン
プアニール温度のモニタ法によれば、これまでのように
実デバイスウエハと同じ膜構造のモニタウエハを用いる
必要がなく、ランプアニール時の実デバイスウエハの温
度のモニタを容易に行うことができる。また、モニタウ
エハは実デバイスウエハと同じ放射率を有しているの
で、実デバイスウエハの温度とモニタウエハの温度との
間に差が生じなくなり、ランプアニール時の実デバイス
ウエハの温度を正確にモニタすることができる。また7
00℃〜800℃の領域の温度変化に対してシート抵抗
等、敏感にその値が変化するWSi膜を用いているの
で、700℃〜800℃の温度領域におけるランプアニ
ール時の実デバイスウエハの温度も精度良く、容易にモ
ニタすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のランプアニール温度のモニタ法で形成
されるモニタウエハの一例を示した断面図である。
【図2】SiO2 の膜厚と放射率との相関関係を示した
グラフである。
【図3】シート抵抗とアニール温度との相関関係を示し
たグラフである。
【図4】従来のランプアニール装置の一例を示した概略
断面図である。
【符号の説明】
1 Siウエハ 2 熱酸化膜 3 WSi膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−83124(JP,A) 特開 平1−268120(JP,A) 特開 平2−170024(JP,A) 特開 平3−265152(JP,A) 特開 平4−315935(JP,A) 特開 平2−90646(JP,A) 特開 平4−282829(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/66

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モニタウエハを用いてランプアニール時
    における実デバイスウエハの温度をモニタするランプア
    ニール温度のモニタ法において、 ウエハ上に熱酸化膜を形成して、得られたモニタウエハ
    の放射率を前記実デバイスウエハの放射率と同じにする
    第1の工程と、 該第1の工程の後、前記モニタウエハをランプアニール
    してランプアニール時における前記実デバイスウエハの
    温度をモニタする第2の工程とからなることを特徴とす
    るランプアニール温度のモニタ法。
  2. 【請求項2】 前記第1の工程の後、ウエハに形成され
    た熱酸化膜上にWSi膜を形成し、次いでこのモニタウ
    エハをランプアニールしてランプアニール時における前
    記実デバイスウエハの温度をモニタすることを特徴とす
    る請求項1記載のランプアニール温度のモニタ法。
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