JPH10144618A - 半導体デバイス製造用加熱装置 - Google Patents

半導体デバイス製造用加熱装置

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JPH10144618A
JPH10144618A JP29860896A JP29860896A JPH10144618A JP H10144618 A JPH10144618 A JP H10144618A JP 29860896 A JP29860896 A JP 29860896A JP 29860896 A JP29860896 A JP 29860896A JP H10144618 A JPH10144618 A JP H10144618A
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substrate
temperature
light irradiation
indirect light
heating
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Shusaku Yanagawa
周作 柳川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光照射式の加熱装置において、基板表面の膜
厚や膜質、膜構造等にかかわらず、基板温度を一定に保
ちデバイス特性の安定化を図ることができる半導体デバ
イス製造用加熱装置を提供する。 【解決手段】 加熱すべき基板54の周囲に一次熱源と
なる光源55を備え、この光源55と前記基板54との
間に、基板に対し輻射熱を付与するための二次熱源とな
る間接光照射板64を基板面に平行に、好ましくは基板
54の両側に、非接触で設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体デバイス製造
用加熱装置に関する。より詳しくは、光照射式の加熱装
置において、基板表面の膜厚にかかわらず安定した加熱
温度を保ち、デバイス特性の均一化を図るための改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの微細化に伴い、
MOSデバイスでは短チャンネル効果(Short Channel
Effect)を抑制するため、またバイポーラデバイスでは
遮断周波数(Cut-off Frequency)を向上させるため
に、浅い接合(Shallow Junction)を高精度に形成する
必要が生じている。この浅い接合を形成する方法の一つ
として、高温で短時間処理が可能な光照射による加熱方
法(Rapid Thermal Annealing)が採用されている。こ
の光照射による加熱方法は、イオン注入により生じた結
晶欠陥の回復やシンター等の各種アニールあるいは酸化
膜や窒化膜の形成等半導体デバイス製造プロセスにおい
て半導体基板の加熱用として利用されている。このよう
な半導体デバイス製造プロセスにおいては、様々な膜構
造や不純物濃度を有する基板に対し、基板温度を各プロ
セスで要求される設定温度に正確に制御することが要求
される。
【0003】しかしながら、光照射による基板加熱で
は、膜構造や膜質、不純物濃度等により、基板の輻射率
が変化するため、光照射強度が一定のオープンループ制
御では基板の光吸収量が変化して処理温度が一定に保た
れない。このため、半導体製造プロセスの複雑化に伴
い、膜厚、膜質、不純物量、膜構造等の各種ばらつきを
含む基板の加熱温度を精度よく制御することは極めて難
しい。さらに、この基板加熱装置を構成する石英チュー
ブの光透過率やチャンバー内壁の光反射率、光源となる
ランプ出力の経時的変化等によっても基板の処理温度が
変化する。
【0004】このような問題に対処するため、基板の温
度を測定してその測定値をランプの出力にフィードバッ
クするクローズドループ制御が検討されている。このよ
うなフィードバック制御において高精度の温度制御を達
成するためには、基板温度を正確に測定する必要があ
る。
【0005】基板温度を測定する方法として、放射温度
計を用いることができる。この放射温度計は、基板から
放射される特定の波長を検出し、その強度により基板の
温度を測定するものであり、基板に対し非接触で温度測
定ができる。
【0006】別の基板温度検出方法として、熱電対を用
いることができる。この場合には、熱電対の測温部(異
種金属接合部)が基板に直接接触するため、基板温度を
ほぼ正確に測定できる。
【0007】さらに別の温度検出方法として、シリコン
カーバイド(SiC)からなる被覆部材に熱電対を内挿
し、この熱電対を被覆部材を介して基板に接触させて基
板温度を間接的に測定する方法が提案されている(特開
平4−158546号公報)。
【0008】このような温度測定手段を用いて、基板温
度を測定し、これをフィードバックして基板温度を目標
設定値に保持するクローズドループ制御を行うことがで
きる。
【0009】図7は、基板温度測定手段として放射温度
計を用いてクローズドループ制御による基板温度制御を
行う従来の光照射型の半導体デバイス製造用加熱装置の
構成図である。
【0010】加熱炉1内に反応室を構成する石英チュー
ブ2が装着される。石英チューブ2内に石英トレー3が
設けられその上に加熱処理すべき半導体基板4が搭載さ
れる。加熱炉1の壁面の内側で、石英チューブ2の周囲
に、基板4を光照射で加熱するための複数のタングステ
ン−ハロゲンランプからなる光源5が設けられる。ま
た、加熱炉1の内壁面には光源5の光を反射させるため
の金コーティング6が施される。加熱炉1には、この加
熱炉自体を冷却するための窒素ガスあるいは空気を導入
するための冷却ガス導入口7が設けられ、冷却通路8を
通して加熱炉壁体を冷却する。この加熱炉1には、さら
に冷却水通路(図示しない)が形成されている。
【0011】石英チューブ2の端部には基板加熱時に窒
素ガスあるいは酸素ガスを導入するためのガス入口9が
形成され、導入されたガスはガス出口10から排出され
る。石英チューブ2の反対側端部には、樹脂製のシール
用O−リング11で囲われた基板出入口12が形成さ
れ、扉13がこの出入口12を開閉する。加熱時には、
扉13により、炉内が気密保持される。
【0012】加熱炉1の下側の壁体には開口14が形成
され、その下方に放射温度計15が設置される。この放
射温度計15は、開口14を通して基板4から放射され
る光の所定の波長を検出し、その強度により基板温度を
検出する。この検出温度に基づいて、目標値との差に応
じて光源の出力を変化させ基板温度を設定値に保つよう
にフィードバック制御が行われる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の加熱装置においては、放射温度計が、基板の表面状
態によって測定精度が左右されたり、測定環境の影響を
強く受け、さらに様々な膜構造や不純物濃度をもつ基板
では基板ごとに輻射率が異なり、正確な温度測定ができ
なくなる。
【0014】半導体デバイス特性、例えばシート抵抗
は、後述のように、基板の加熱処理温度により大きく変
化する。したがって、基板温度は常に所定の設定温度に
保たなければならない。光照射加熱方式においては、こ
の基板温度が基板表面に形成した絶縁膜等の膜厚に大き
く影響される。このような基板温度の膜厚依存性に対処
するため、前述のようにフィードバック制御による光源
の出力制御を行っても、基板温度の検出値が膜厚のばら
つきにより変化するため、基板温度を正確に設定値に保
つことができない。
【0015】このような従来の加熱装置構造において、
金コーティングされた加熱炉1の反射率を高め、石英チ
ューブ2の光の透過率を高めることにより、基板温度の
膜厚依存性が幾分改善されることが知られている。しか
しながら、加熱炉の反射率をいくら高めても、複数のハ
ロゲンランプが陰を作り、実効的な反射率は低く、ま
た、光が石英チューブやハロゲンランプの石英を透過す
るときに、石英の赤外線透過領域である0.2μm〜
4.5μm以外の光が石英に吸収されてしまうため、大
きな効果は得られない。
【0016】一方、温度測定手段として熱電対を用いた
場合には、基板と熱電対との反応により熱電対が劣化
し、測定の信頼性が低下するという問題や、基板への金
属汚染の問題が生じる。
【0017】また、前述の公報記載の被覆部材に内挿し
た熱電対を用いた場合には、熱電対の測定温度は基板自
体の温度ではなく被覆部材の温度になり、正確な基板温
度検出値が得られない。また、熱処理により基板温度が
上昇すると、基板からの熱伝導により被覆部材が加熱さ
れるとともに、被覆部材自体が光源からの光を直接吸収
して加熱される。したがって、光照射強度を変えるクロ
ーズドループ制御では、照射強度に依存して被覆部材の
光吸収による加熱量が変化するため、検出温度が変化
し、様々な膜構造や不純物濃度をもつ基板の輻射率の変
化による基板温度の変化を正確に測定することはできな
かった。
【0018】本発明は上記従来技術を考慮してなされた
ものであって、光照射式の加熱装置において、基板表面
の膜厚や膜質、膜構造等にかかわらず、基板温度を一定
に保ちデバイス特性の安定化を図ることができる半導体
デバイス製造用加熱装置の提供を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、加熱すべき基板の周囲に一次熱源とな
る光源を備え、この光源と前記基板との間に、基板に対
し輻射熱を付与するための二次熱源となる間接光照射板
を基板面に平行に非接触で設けたことを特徴とする半導
体デバイス製造用加熱装置を提供する。
【0020】上記構成によれば、まず一次熱源である光
源からの光で間接光照射板が加熱され、この加熱された
間接光照射板が二次熱源となって、ここからプランクの
法則にしたがって基板への光照射が行われ、この光照射
により基板が加熱される。ここで、基板は間接光照射板
からの輻射熱を吸収することにより加熱される。このと
き、基板の温度は、仮に間接光照射板の温度(輻射量)
が一定であれば、基板に形成された酸化膜等の膜厚によ
って変る光吸収量に依存する。この光吸収量が大きい場
合(基板温度が高い場合)には、その分間接光照射板か
ら熱が奪われることになり、間接光照射板の温度(輻射
量)は自動的に低くなる。逆に光吸収量が小さい場合
(基板温度が低い場合)には、間接光照射板から奪われ
る熱量が小さくなるため、間接光照射板の温度は高く維
持される。このように、一次熱源の光源からの照射強度
が一定であっても、二次熱源となる間接光照射板からの
照射強度が基板の光吸収量に応じて変化し、基板の膜厚
依存性が改善される。
【0021】
【発明の実施の形態】好ましい実施の形態においては、
前記間接光照射板を基板の両側に設けたことを特徴とし
ている。
【0022】この構成により、基板に対する加熱がほぼ
完全に間接光照射板を介して行われるため、基板温度の
膜厚依存防止効果が高められる。
【0023】さらに好ましい実施の形態においては、前
記間接光照射板は、SiC、アルミナ、窒化アルミニウ
ムまたは光吸収性向上処理を施したSiからなることを
特徴としている。
【0024】この構成により、本発明を確実に実施する
ことができる。光吸収性向上処理とは、サンドブラスト
処理により表面状態を荒くしたり、高濃度に不純物をド
ーピングしたり、表面にSiO2 やナイトライド膜を形
成することである。
【0025】さらに好ましい実施の形態においては、前
記間接光照射板は、基板温度の影響を受ける程度に充分
基板に近接して配置したことを特徴としている。
【0026】この構成により、基板温度に追従して確実
に間接光照射板からの照射強度が変化し信頼性の高い膜
厚依存性防止作用が得られる。
【0027】さらに別の好ましい実施の形態において
は、前記間接光照射板は、基板温度に充分追従して温度
変化する熱容量以下の熱容量となるような厚さを有する
ことを特徴としている。
【0028】この構成によっても、基板温度に追従して
確実に間接光照射板からの照射強度が変化し信頼性の高
い膜厚依存性防止作用が得られる。
【0029】
【実施例】図1は、本発明の実施例に係る光照射型の半
導体デバイス用加熱装置の全体構成図であり、図2はそ
の要部構成図である。
【0030】加熱炉51内に反応室を構成する石英チュ
ーブ52が装着される。この石英チューブ52の周囲
に、加熱炉51の壁面に対向して、複数のタングステン
−ハロゲンランプからなる光源55が設けられる。加熱
炉51の内壁面には光源55の光を反射させるための金
コーティング56が施される。加熱炉51には、この加
熱炉自体を冷却するための窒素ガスあるいは空気を導入
するための冷却ガス導入口57が設けられ、冷却通路5
8を通して加熱炉壁体を冷却する。この加熱炉51に
は、さらに冷却水通路(図示しない)が形成されてい
る。
【0031】石英チューブ52の端部には基板加熱時に
窒素ガスあるいは酸素ガスを導入するためのガス入口5
9が形成され、導入されたガスはガス出口60から排出
される。石英チューブ52の反対側端部には、樹脂製の
シール用O−リング61で囲われた基板出入口62が形
成され、扉63がこの出入口62を開閉する。加熱時に
は、扉63により、炉内が気密保持される。
【0032】石英チューブ52内には、加熱処理すべき
半導体基板54が配置され、その上下両側に間接光照射
板64が設置される。この間接光照射板64は、図2に
示すように、石英からなる支持部材65上に下側の間接
光照射板64を支持し、その上に支持部材67を介して
上側の間接光照射板64を支持したものであり、下側の
間接光照射板64上に石英からなる支持ピン66を介し
て基板54を搭載して支持している。
【0033】この間接光照射板64は、サンドブラスト
処理を施して表面状態を荒くしたシリコン(Si)や、
高濃度に不純物をドーピングしたSi、あるいはSi表
面に400nm以上のSiO2 やナイトライド膜(Si
N)を形成したもの、黒体に近い性質を示すシリコンカ
ーバイド(SiC)、窒化アルミニウム、酸化アルミニ
ウム(アルミナ)等の光吸収性に優れた材料が用いられ
る。
【0034】この実施例では、基板54の径は5インチ
であり、その上下の間接光照射板64の径は6インチで
あって、基板54の上下両面を充分に覆う。また、基板
54の厚さは500μmであり、間接光照射板64は厚
さ500μmのSiCであって、基板54から上下にそ
れぞれ10mmの間隔を隔てて設けられている。
【0035】この基板と間接光照射板64との間の距離
は、後述のように、基板温度変化に対応して間接光照射
板からの輻射量が追従性よく高感度で変化するように、
近接して配置する。経験的にこの距離は20mm以下で
あることが望ましい。これ以上離れると、基板温度状態
が間接光照射板に対しほとんど影響しなくなって、基板
温度変化に対する間接光照射板の反応が鈍くなり、本発
明の膜厚依存性解消の作用効果が充分得られなくなるか
らである。
【0036】また、間接光照射板64の厚さは、その熱
容量をなるべく小さくして、基板温度変化に対応して間
接光照射板からの輻射量が追従性よく高感度で変化する
ように、なるべく薄くする。経験的にこの厚さは200
0μm以下であることが望ましい。これ以上厚くする
と、間接光照射板の熱容量が大きくなり過ぎて、基板温
度が変化してもその変化が間接光照射板に吸収され、間
接光照射板からの輻射量があまり変化しなくなって、本
発明の膜厚依存性解消の作用効果が充分得られなくなる
からである。
【0037】以下、上記構成の本実施例の加熱作用につ
いて説明する。ハロゲンランプ(光源)55に電源が投
入されると、ランプからの光が石英チューブ52を照射
する。石英を透過した光は間接光照射板64を照射し、
その光による熱エネルギーが間接光照射板64に吸収さ
れる。これにより、間接光照射板64が加熱され、温度
上昇する。加熱された間接光照射板64から、プランク
の法則に従い、基板54に対し光の照射が行われる。こ
のとき、間接光照射板64の光吸収により間接光照射板
自体が加熱されるが、SiCの優れた耐酸化性により、
酸化膜の形成が殆どないため安定であり、さらに光吸収
性に優れているため、熱応答性の優れた昇温特性を示
す。また、SiCが黒体に近い性質を示すため、加熱さ
れた間接光照射板から基板への輻射効率が優れる。この
ようにして、ハロゲンランプを一次光源(加熱源)とし
て間接光照射板を加熱昇温させ、この間接光照射板を二
次光源(加熱源)として基板を照射して輻射熱により基
板を加熱する。
【0038】この場合、間接光照射板と基板との間の熱
のやり取りは以下のとおりである。基板は間接光照射板
からの輻射熱を吸収することにより加熱される。そのと
きの温度は、仮に間接光照射板の温度(輻射量)が一定
であれば、基板の光吸収量に依存する。この光吸収量
は、基板表面に形成された膜厚によって変る。ここで、
光吸収量が大きく基板温度が高い場合には、それだけ間
接光照射板から熱が奪われることになり、間接光照射板
の温度(輻射量)は自動的に低くなる。逆に、基板の光
吸収量が小さく基板温度が低い場合には、間接光照射板
から基板への熱の移動は少なくなり、間接光照射板の温
度(輻射量)は高い状態に維持される。このため、ラン
プからの照射強度が一定であっても、基板に対する間接
光照射板からの照射強度を、基板の膜厚に応じた光吸収
量に応じて変化させ、基板温度を膜厚にかかわらず一定
にすることができる。
【0039】このように、間接光照射板を用いることに
より、基板の膜厚に応じて間接光照射板からの加熱輻射
量が自動的に変化するため、前述の図7で示した従来技
術での温度検出によるフィードバック制御を行うことな
く、基板を所定の温度に維持することができる。
【0040】次に、基板の評価サンプルを用いて本発明
の加熱装置を用いた場合の実験結果を従来例と比較して
説明する。
【0041】図3は実験に用いた評価サンプルの構造を
示す。この評価サンプル70は、5インチのシリコン基
板71の両面に絶縁膜72を形成したものである。基板
71は、(111)方位のN型シリコン(Si)基板で
あり、抵抗率は3〜8Ωcmであって、50KeV2.
5E15のエネルギーでBF2 +イオンを注入したもの
である。絶縁膜72は、減圧TEOSからなり、720
℃の成膜温度で成膜時間を変えることにより膜厚を変え
て複数枚作成した。
【0042】図4は、実験の加熱プロセスのタイムチャ
ートである。上記各サンプルに耐熱性接着剤を用いて熱
電対を直接貼り付け、この熱電対により正確なサンプル
温度を計測し、処理温度(ソーク温度)が900℃、9
50℃、1000℃、1050℃、1100℃となるよ
うに条件設定を行った。処理シーケンスは、基板温度2
00℃の状態で時間T1でN2 ガスを導入し、T2で加
熱開始する。加熱による昇温率は50℃/secであ
る。T3で所定の処理温度(ソーク温度)に達し、この
温度で10sec加熱処理する。10秒後のT4で加熱
終了し、温度が65℃/secで下降する。T5で温度
が550℃になったら、T6でガスを止めて基板を取り
出す。
【0043】図5は、図4のシーケンスの各ソーク温度
で、SiO2 膜厚600nmの評価サンプルを処理した
ときの、シート抵抗の温度依存性を示すグラフである。
横軸は設定処理温度、縦軸はシート抵抗値を示す。グラ
フから分かるように、処理温度を変えることにより、シ
ート抵抗値は大きく変化する。
【0044】図6は、図4のシーケンスの処理温度を1
050℃として、膜厚を変えた評価サンプルに対し加熱
処理をしたときのシート抵抗値を示す。図6(A)は、
基板温度が1050℃となるようなランプ出力を用い
て、各サンプルをオープンループ制御により処理したと
きの膜厚依存性の実験結果である。図6(B)は、評価
サンプルのソース時の温度が1050℃となるようなラ
ンプ出力を用いて膜厚の異なるサンプルに対し加熱処理
を行ったときのシート抵抗値を示す。
【0045】(A)のグラフから分かるように、基板に
よらず同じ光照射強度で処理するオープンループ制御で
は、基板の膜厚の違いにより、基板温度が大きく変り、
このため、図5に示したように温度依存性の高いシート
抵抗値が大きく変化する。このような膜厚依存性は、実
際の生産工程において、成膜工程での膜厚のばらつきに
より、シート抵抗値等のデバイス特性のバラツキとして
表われ、歩留り低下や品質の不安定、不均一を招き問題
となる。
【0046】これに対し、本発明の加熱装置を用いた場
合には、前述のように、間接光照射板が自動的に膜厚に
対応した基板温度変化に応じて加熱輻射量を変化させて
基板温度を一定に維持するように作用するため、図6
(B)に示すように、基板膜厚によらずほぼ均一なシー
ト抵抗値が得られる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、一次
熱源となる光源からの照射強度が一定であっても、二次
熱源となる間接光照射板からの照射強度が基板の光吸収
量に応じて変化し、基板温度の膜厚依存性に対処して、
基板の膜厚や膜質、構造等の基板表面状態による基板温
度変化を抑え安定したシート抵抗値等のデバイス特性が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る光照射型の加熱装置の構成図。
【図2】 図1の加熱装置の要部詳細図。
【図3】 本発明装置の実験に用いた評価サンプルの構
成図。
【図4】 本発明装置による加熱処理シーケンスのタイ
ムチャート。
【図5】 基板シート抵抗値の温度依存性を示すグラ
フ。
【図6】 シート抵抗値の膜厚依存性を示すグラフであ
り、(A)は従来のオープンループ制御による実験結
果、(B)は本発明装置による実験結果を示す。
【図7】 従来の光照射型の加熱装置の構成図。
【符号の説明】
51:加熱炉、52:石英チューブ、54:基板、5
5:光源、56:金コーティング、64:間接光照射
板。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱すべき基板の周囲に一次熱源となる光
    源を備え、 この光源と前記基板との間に、基板に対し輻射熱を付与
    するための二次熱源となる間接光照射板を基板面に平行
    に非接触で設けたことを特徴とする半導体デバイス製造
    用加熱装置。
  2. 【請求項2】前記間接光照射板を基板の両側に設けたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の半導体デバイス製造用
    加熱装置。
  3. 【請求項3】前記間接光照射板は、SiC、アルミナ、
    窒化アルミニウムまたは光吸収性向上処理を施したSi
    からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体デバ
    イス製造用加熱装置。
  4. 【請求項4】前記間接光照射板は、基板温度の影響を受
    ける程度に充分基板に近接して配置したことを特徴とす
    る請求項1に記載の半導体デバイス製造用加熱装置。
  5. 【請求項5】前記間接光照射板は、基板温度に充分追従
    して温度変化する熱容量以下の熱容量となるような厚さ
    を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体デバ
    イス製造用加熱装置。
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