JP2975195B2 - 電着塗膜形成方法 - Google Patents

電着塗膜形成方法

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JP2975195B2 JP3290626A JP29062691A JP2975195B2 JP 2975195 B2 JP2975195 B2 JP 2975195B2 JP 3290626 A JP3290626 A JP 3290626A JP 29062691 A JP29062691 A JP 29062691A JP 2975195 B2 JP2975195 B2 JP 2975195B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属素材に実質的に有
害な鉛原子を含有しない電着塗膜を形成する方法に関
し、金属素材に化成処理および新規塗装前処理を施すこ
とによって、素地と電着塗膜との密着性が良好で、かつ
優れた防食性を有する鉛フリーの電着塗装材を提供でき
る電着塗膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】自動車車体や電気機器な
どの塗装においては、生産性、品質、使用効率などの点
から、金属の塗装前処理としてリン酸塩処理、プライマ
ーとして電着塗料を用いる組み合せが幅広く採用されて
いる。
【0003】また、プライマーとしての電着塗料には、
硬化性向上のための触媒および防食性向上のためのイン
ヒビターとして鉛化合物が塗料固形分に対して0.5〜
3%程度含まれているのが一般的である。
【0004】しかしながら鉛化合物などの鉛原子含有物
は、医学的見地からみると毒性が強いため、電着塗装の
分野において、電着塗装ラインからの廃水および電着塗
装物品のスクラップ時の焼却灰の処理の問題がクローズ
アップされており、鉛原子を実質的に含有しない電着塗
料を用いて、塗膜性能上、良好な電着塗装板を得ること
ができる電着塗膜形成方法の確立が要望されていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、まず鉛化
合物に代わる電着塗料に適した、毒性がないか毒性の弱
い金属化合物の探索検討を行なったが、良好な防食性を
示すものを見出すことはできなかった。
【0006】そこで本発明者らは、金属表面の塗装前処
理の面から検討を行なったところ、リン酸塩処理などの
化成処理を行なった金属表面に、特定のキレート形成性
樹脂を含有する塗装前処理剤にて塗装前処理を行なうこ
とによって、実質的に鉛原子を含有しない(鉛フリー
の)電着塗料を用いても、従来のリン酸塩処理と鉛化合
物を含有する電着塗料との組合せと同等以上の良好な性
能を得ることができることを見出した。
【0007】すなわち本発明は化成処理した金属表面
に、下記式〔1〕、〔2〕、〔3〕又は〔4〕で表わさ
れるキレート形成基を分子中に少なくとも1個有するキ
レート形成性樹脂を含有する塗装前処理剤を接触させて
塗装前処理を施した後、実質的に鉛原子を含有しない電
着塗料を電着塗装することを特徴とする電着塗膜形成方
法を提供するものである。
【0008】
【化2】
【0009】(各式中、R1 およびR2 は同一または異
なって、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ
基、シアノ基、炭素原子数18以下の炭化水素基、炭素
原子数12以下のアルコキシアルキル基を表わす。) 本発明における金属表面の化成処理としては、従来、電
着塗装のための金属素材の化成処理として行なわれてい
た化成処理であればいずれも用いることができ、例え
ば、リン酸亜鉛処理、リン酸鉄処理などのリン酸塩処理
などを挙げることができる。化成処理される金属表面と
しては、鉄,亜鉛,銅,アルミニウム,およびこれらの
金属の2種以上の合金等を挙げることができる。
【0010】本発明において、上記化成処理した金属表
面上に施こす塗装前処理剤は上記式〔1〕、〔2〕、
〔3〕又は〔4〕で表わされるキレート形成基を分子中
に少なくとも1個もつキレート形成性樹脂を含有するも
のであって、該キレート形成性樹脂を含有する、前処理
膜としての薄膜を金属表面に形成できるものである。
【0011】上記キレート形成性樹脂において、上記キ
レート形成基のR1 およびR2 における炭化水素基は、
炭素数18以下であり、好ましくは炭素数5以下であっ
て、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、ア
リール基などが包含される。また、R1 およびR2にお
けるアルコキシアルキル基は、炭素数12以下であり、
好ましくは炭素数5以下である。
【0012】上記キレート形成基のR1 およびR2 にお
ける、アルキル基、アルコキシアルキル基、シクロアル
キル基、アラルキル基、アリール基の具体例を以下に示
す。アルキル基としては、直鎖でも枝分れ鎖でもよく、
例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチ
ル基、2−エチルヘキシル基、n−ドデシル基およびn
−オクタデシル基など;アルコキシアルキル基として
は、例えば、2−メトキシエチル基および3−メトキシ
プロピル基など;シクロアルキル基としては、例えば、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基および3−メチル
シクロヘキシル基など;アラルキル基としては、例え
ば、ベンジル基、4−メチルベンジル基、4−イソプロ
ピルベンジル基、フェネチル基など;アリール基として
は、例えば、フェニル基、ジフェニル基、ナフチル基、
4−メチルフェニル基などが挙げられる。
【0013】上記〔1〕、〔2〕、〔3〕又は〔4〕式
で示されるキレート形成基の代表例としては、下記の基
が挙げられる。
【0014】
【化3】
【0015】上記キレート形成性樹脂において、上記キ
レート形成基は+2価又は+3価の金属イオンと非イオ
ン性分子内錯塩型の安定な5員環のキレート錯体を形成
する部分である。
【0016】上記キレート形成基を
【0017】
【化4】
【0018】と略記して、形成されるキレート錯体をモ
デル的に示すと下記の通りである。
【0019】
【化5】
【0020】上記のように+3価の金属イオンに対して
は3組のキレート形成基が結合し、また+2価の金属イ
オンに対しては2組のキレート形成基が結合して、金属
イオンの電荷がフェノキシドイオンによって中和された
5員環のキレート錯体を形成する。形成されたキレート
錯体は電荷が中和されており、非イオン性であるため金
属の腐食に対して腐食電流が流れにくくなり、また5員
環を形成しているため構造的に安定である。
【0021】上記キレート形成性樹脂は、上記キレート
形成基を1分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以
上、より好ましくは3〜700個有することが必要であ
る。キレート形成基を1分子中に複数個有すると、キレ
ート形成した際に樹脂被膜の3次元化が進行し、強固な
キレート結合が形成されるとともに樹脂被膜の架橋密度
が増大するため防食性の点でより有利である。
【0022】樹脂中にキレート形成基を導入して上記キ
レート形成性樹脂を得る方法としては、例えば下記の
(a)〜(d)の方法等を挙げることができる。
【0023】(a)基体部分を形成する樹脂の末端又は
側鎖に重合性二重結合を有せしめ、この二重結合に下記
式〔5〕、〔6〕、〔7〕又は〔8〕で表わされる化合
物(以下、「o−アミノフェノール類」と略称すること
がある。)を付加反応させる方法。
【0024】
【化6】
【0025】(式中、R1 およびR2 は、前記と同じ意
味を有する。) (b)水酸基等の官能基および重合性二重結合を有する
化合物とo−アミノフェノール類との付加反応生成物
と、該反応生成物中の水酸基等の官能基と反応性を有す
るイソシアネート基等の官能基を有するポリマーとを反
応させる方法。
【0026】(c)前記式〔1〕、〔2〕、〔3〕又は
〔4〕のキレート形成基と重合性二重結合とを有する化
合物を該化合物と共重合可能な他の重合性不飽和モノマ
ーと共重合させる方法。
【0027】(d)o−アミノフェノール類と、エーテ
ル化されたシラノール基及び重合性二重結合を有するシ
ラン化合物又は樹脂とを付加させる方法。またこの方法
によって得られる前記式〔1〕、〔2〕、〔3〕又は
〔4〕の構造部分とエーテル化されたシラノール基とを
有する化合物又は樹脂を部分縮合させるか、又はエーテ
ル化されたシラノール基を有する他のシラン化合物と部
分共縮合させる方法。
【0028】(a)の方法において、末端又は側鎖に重
合性二重結合を有する樹脂としては、特に限定されるも
のではなく公知の方法によって得られる多種の樹脂が使
用できる。例えばグリシジル(メタ)アクリレート、
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリ
レート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有
重合性不飽和モノマーと他の重合性モノマーとの共重合
体、ビスフェノール型等各種エポキシ樹脂等の末端又は
側鎖にエポキシ基を有する樹脂に(メタ)アクリル酸等
のカルボキシル基含有重合性不飽和化合物を付加させて
エポキシ基を開環し、樹脂中に重合性不飽和基を導入す
ることによって得られる。この付加反応は、両者を例え
ば第4級アンモニウム塩などの反応触媒やハイドロキノ
ンなどの重合禁止剤の存在下に例えば約50〜115℃
で30分〜8時間程度加熱することによって行なうこと
ができる。
【0029】また、水酸基を有するアクリル樹脂、ポリ
エステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂中
の水酸基にイソシアナトエチル(メタ)アクリレート、
m−イソプロペニルフェニルイソシアネート、m−イソ
プロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート
等の重合性不飽和基含有イソシアネート化合物を付加さ
せて重合性不飽和基を導入することによっても得られ
る。この付加反応は例えば両者をジブチル錫オクチレー
ト等の錫系触媒の存在下で20〜100℃で約1〜10
時間反応させることによって行なうことができる。
【0030】上記のようにして得られる末端又は側鎖に
重合性二重結合を有する樹脂は、上記o−アミノフェノ
ール類との反応によって、樹脂中に前記式〔1〕、
〔2〕、〔3〕又は〔4〕で示されるキレート形成基が
導入される。上記式〔5〕、〔6〕、〔7〕又は〔8〕
で示される化合物の代表例としては、o−アミノフェノ
ール、4−クロロ−2−アミノフェノール、4−ブロモ
−2−アミノフェノール、5−ニトロ−2−アミノフェ
ノール、4−メチル−2−アミノフェノール、5−メチ
ル−2−アミノフェノール、4−エチル−2−アミノフ
ェノール、2−アミノ−3−ナフトール、1−アミノ−
2−ナフトール、2−アミノ−1−ナフトールなどが挙
げられ、これらのうち、特にo−アミノフェノールが好
ましい。これらの化合物は単独で、もしくは2種以上混
合して使用できる。
【0031】樹脂中の重合性二重結合へのo−アミノフ
ェノール類の付加反応は、両者を例えば酸触媒の存在下
に通常約20〜100℃で約1〜24時間反応させるこ
とによって行なうことができる。
【0032】前記(b)の方法は、(a)の方法におけ
る反応順序を変えたものであって、前記式〔1〕、
〔2〕、〔3〕又は〔4〕で示されるキレート形成基と
水酸基等の官能基とを有する反応生成物を先ず作製し、
このものの官能基をポリマー中の官能基と反応させて高
分子量化する方法である。
【0033】前記(c)の方法において、前記式
〔1〕、〔2〕、〔3〕又は〔4〕のキレート形成基と
重合性二重結合とを有する化合物は、例えば、o−アミ
ノフェノール類と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート等の水酸基含有不飽和モノマーとの付加生成物中
の水酸基を、イソシアナトエチル(メタ)アクリレー
ト、m−イソプロペニルフェニルイソシアネート、m−
イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネ
ート等の重合性二重結合含有モノイソシアネート化合物
に付加させる方法によって得ることができる。o−アミ
ノフェノール類と水酸基含有不飽和モノマーとの反応
は、例えば酸触媒の存在下に両者を等モルにて約20〜
100℃で約1〜24時間反応させることによって行な
うことができる。これによって得られる付加生成物は水
酸基を有し、このものと重合性二重結合含有モノイソシ
アネート化合物との付加反応は、例えば錫系触媒の存在
下に両者を等モルにて約20〜100℃で約1〜10時
間反応させることによって行なうことができる。
【0034】前記式〔1〕、〔2〕、〔3〕又は〔4〕
のキレート形成基と重合性二重結合とを有する化合物
は、上記以外の方法によって得たものであってもよい。
【0035】(c)の方法において、上記式〔1〕、
〔2〕、〔3〕又は〔4〕のキレート形成基と重合性二
重結合とを有する化合物と共重合させるために用いる他
の重合性不飽和モノマーとしては、例えばメチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−
ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アク
リレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アク
リレート等の(メタ)アクリル酸のC1 〜C18アルキル
エステル;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの如き
(メタ)アクリル酸のC2 〜C8 ヒドロキシアルキルエ
ステル及びアリルアルコール等の水酸基含有不飽和単量
体;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等
の芳香族ビニル化合物;ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アク
リルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなど
の第2級もしくは第3級アミノ基を有する重合性不飽和
モノマー;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イ
タコン酸、マレイン酸、フマル酸などの酸基含有不飽和
単量体;酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、(メ
タ)アクリロニトリル、N−メチロール(メタ)アクリ
ルアミドブチルエーテル等のモノマーを挙げることがで
き、これらはそれぞれ単独で又は2種以上併用すること
ができる。
【0036】上記重合性二重結合含有付加物と上記他の
重合性不飽和モノマーとの共重合は、公知の共重合方法
によって行なうことかでき、例えば上記の成分を重合触
媒及び好ましくは有機溶剤の存在下で加熱反応させるこ
とによって行なうことができる。
【0037】前記(d)の方法において、重合性二重結
合とエーテル化されたシラノール基とを有するシラン化
合物又は樹脂の望ましいものとして、下記一般式
〔9〕
で示されるシラン化合物、これらのシラン化合物の一種
又は二種以上の部分縮合した樹脂、及びこれらのシラン
化合物とエーテル化されたシラノール基を有する他のシ
ランとの部分共縮合物が挙げられる。
【0038】
【化7】
【0039】〔式中、Aは不飽和炭化水素基又は不飽和
カルボニルオキシアルキル基を示し、Xは水素原子、炭
素数1〜18個の炭化水素基、炭素数1〜18個のアル
コキシル基、炭素数6〜8個のアリールオキシ基又は炭
素数5〜8個の脂環式炭化水素オキシ基を示す。Y及び
Zはそれぞれ同一又は異なって炭素数1〜18個のアル
コキシル基、炭素数6〜8個のアリールオキシ基又は炭
素数5〜8個の脂環式炭化水素オキシ基を示し、Xと同
一であってもよい。〕 上記Aの好ましい例としては、ビニル基、アリル基、メ
タクリロイルオキシエチル基、アクリロイルオキシエチ
ル基、メタクリロイルオキシプロピル基、アクリロイル
オキシプロピル基等が挙げられる。
【0040】上記一般式
〔9〕で示されるシラン化合物
の代表例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリス(n−プロポキシ)
シラン、アリルトリメトキシシラン、β−アクリロイル
オキシエチルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオ
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイル
オキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイ
ルオキシプロピル(メチルジエトキシ)シラン、γ−メ
タクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、β−
メタクリロイルオキシプロピルトリス(n−ブトキシ)
シラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリス(イ
ソプロポキシ)シラン等が挙げられる。上記式
〔9〕で
示されるシラン化合物と部分共縮合させることができる
エーテル化されたシラノール基を有する他のシラン化合
物としては、2個以上のエーテル化されたシラノール基
を有するシラン化合物が使用でき、例えばテトラエトキ
シシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエト
キシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルト
リエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、エ
チルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、
ジフェニルジメトキシシラン等のシラン化合物、及びこ
れらのシラン化合物の部分共縮合物等が挙げられる。
【0041】上記式
〔9〕で示されるシラン化合物の部
分縮合及び上記式
〔9〕で示されるシラン化合物とエー
テル化されたシラノール基を有する他のシラン化合物と
の部分共縮合は、従来公知のエーテル化シラン化合物の
縮合方法に従って行なうことができ、一般に、酢酸等の
有機酸、塩酸等の無機酸等の酸、及び水の存在下に常温
乃至沸点以下の温度、好ましくは50〜90℃に加熱す
ることによって行うことができる。水の量は縮合させる
程度に応じて適宜増減させればよい。
【0042】上記重合性二重結合とエーテル化されたシ
ラノール基とを有するシラン化合物又は樹脂をo−アミ
ノフェノール類と付加させることによって前記式
〔1〕、〔2〕、〔3〕又は〔4〕のキレート形成基と
エーテル化されたシラノール基とを有するシラン化合物
又は樹脂が得られる。上記付加反応は、両者を、例えば
酸触媒の存在下に通常約20〜100℃で約1〜24時
間反応させることによって行うことができる。この方法
によって得られた樹脂は上記キレート形成性樹脂に包含
される。
【0043】上記付加反応によって得られたシラン化合
物又は樹脂を部分縮合させるか又はエーテル化されたシ
ラノール基を有する前記他のシラン化合物と部分共縮合
させることによっても上記キレート形成性樹脂が得られ
る。部分縮合及び部分共縮合は、前記、部分(共)縮合
方法と同様に行うことができる。
【0044】これら(d)の方法によって得られるキレ
ート形成性樹脂は、エーテル化されたシラノール基を有
しており、この基が空気中の水分と反応し、加水分解し
てシラノール基を形成し架橋反応していく、いわゆる湿
気硬化型となり得る。
【0045】また、上記(a)、(b)又は(c)の方
法で得られた樹脂についても樹脂中にエーテル化された
シラノール基を導入することによって湿気硬化型とする
ことができる。樹脂中にエーテル化されたシラノール基
を導入するには、例えば樹脂中にアルコール性水酸基を
存在させておき、この水酸基にエーテル化されたシラノ
ール基を有するモノイソシアネート化合物を例えば錫系
触媒の存在下に両者を約20〜100℃で約1〜10時
間反応させるなどの方法が利用できる。上記エーテル化
されたシラノール基を有するモノイソシアネート化合物
の代表例としては、例えばγ−イソシアナトプロピルト
リメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルトリエト
キシシラン等が挙げられる。
【0046】上記キレート形成性樹脂は、上記(a)〜
(d)の方法、これらの変性方法以外の方法によって得
られたものであってもよい。
【0047】上記キレート形成性樹脂は、被膜形成能を
有していることが必要であり、数平均分子量が約500
〜500000の範囲が好ましく、更に好ましくは約1
000〜200000の範囲内にあることが適当であ
る。また上記キレート形成性樹脂は分子中に上記したキ
レート形成基を少なくとも1個有することが必要であ
り、この樹脂1000g中に該キレート形成基を0.2
〜3.5モル更には0.3〜3.0モル有することが好
ましい。
【0048】上記キレート形成性樹脂の基体樹脂として
は、上記した様に各種のものを用いることができるが、
被膜形成性の点からアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、
ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、ケイ素含有樹脂
が好ましい。
【0049】本発明において使用する塗装前処理剤は、
上記キレート形成性樹脂を含有する膜厚約0.01〜5
μm、好ましくは0.1〜3μmの薄膜を化成処理した
金属表面に形成できるものであればよく、上記キレート
形成性樹脂を有機溶剤中に溶解ないしは分散させたも
の、またキレート形成性樹脂中のアミノ基の量を、例え
ば樹脂のアミン価が30〜130となるように調節し、
アミノ基を酸、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸
などの有機酸、例えば塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸
で中和し、カチオン化することによって水中に分散ない
しは溶解させたものであってもよい。またキレート形成
性樹脂中にカルボキシル基などの酸基を導入し、酸基の
量を、例えば樹脂の酸価が30〜130となるように調
節し、酸基を有機アミン、アンモニア等の塩基で中和
し、アニオン化することによって水中に分散乃至は溶解
させて用いてもよい。安全衛生上および取扱い上、水系
としたものが好ましい。
【0050】上記、樹脂をカチオン化する場合、樹脂中
へ導入するアミノ基はキレート形成基となるo−アミノ
フェノール類によるものであってもよいし、o−アミノ
フェノール類とこのもの以外のアミノ基含有化合物との
両者によるものであってもよい。
【0051】o−アミノフェノール以外のアミノ基含有
化合物としては、脂肪族、脂環族もしくは芳香−脂肪族
系の第1級もしくは第2級アミン(これらはエポキシ基
と反応してアミノ基を形成しうる)、第3級アミノアル
コールとジイソシアネートとの反応によって得られる第
3級アミノモノイソシアネート(これは樹脂中の水酸基
と反応して該樹脂にアミノ基を導入しうる)および第2
級もしくは第3級アミノ基を有する重合性不飽和モノマ
ー(例えば前記(c)の方法において共重合により樹脂
中にアミノ基を導入しうる)等が挙げられる。
【0052】上記の第1級もしくは第2級アミンの例と
しては例えば次のものを挙げることができる: (イ) メチルアミン、エチルアミン、n−もしくはi
so−プロピルアミン、モノエタノールアミン、n−も
しくはiso−プロパノールアミンなどの第1級モノア
ミン; (ロ) ジエチルアミン、ジエタノールアミン、ジ−n
−またはジ−iso−プロパノールアミン、N−メチル
エタノールアミン、N−エチルエタノールアミンなどの
第2級モノアミン; (ハ) エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヒ
ドロキシエチルアミノエチルアミン、エチルアミノエチ
ルアミン、メチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミ
ノエチルアミン、ジメチルアミノプロピルアミンなどの
第1級もしくは第2級のポリアミン等が挙げられる。
【0053】これらの第1級もしくは第2級アミンは、
樹脂中にエポキシ基がある場合、このエポキシ基とその
まま反応させてもよいが、一般には上記のアミンのうち
第1級アミンやN−ヒドロキシアルキル第2級アミンを
使用する場合には、このものを予めケトン、アルデヒド
もしくはカルボン酸と例えば、100〜230℃程度で
加熱反応させてアルジミン、ケチミン、オキサゾリンも
しくはイミダゾリンに変性し、このものを使用すること
が好ましい。これらの第1級アミン、第2級アミン、変
性したアミンと樹脂中のエポキシ基との反応は、例え
ば、約80〜約200℃の温度で、約2〜約5時間加熱
することによって行なうことができる。
【0054】また樹脂中に重合性不飽和基がある場合に
は、第1級アミンを該重合性不飽和基に付加させること
によってもアミノ基を導入することができる。この付加
反応は、両者を例えば酸触媒の存在下に約20〜100
℃で約1〜24時間反応させることによって行なうこと
ができる。
【0055】また、アミノ基含有化合物として第3級ア
ミノモノイソシアネートを用いる場合、例えば、30〜
120℃程度の温度において樹脂中のアルコール性水酸
基と反応させ赤外吸収スペクトル測定によりイソシアネ
ート基の吸収が完全になくなるまで反応を行なえばよ
い。
【0056】また、第2級もしくは第3級アミノ基を有
する重合性不飽和モノマーを用いてアミノ基を導入する
には、例えば前記(c)の方法において、式〔1〕で示
されるキレート形成基と重合性二重結合とを有する化合
物と共重合させる、他の重合性不飽和モノマーの一部又
は全部として第2級もしくは第3級アミノ基を有する重
合性不飽和モノマーを使用すればよい。
【0057】上記、樹脂をアニオン化する場合、樹脂中
へ導入する酸基としては、カルボキシル基、スルホン酸
基、リン酸基などが挙げられる。
【0058】これらの酸基を樹脂中に導入するには、例
えば、樹脂中にエポキシ基を有せしめ、このエポキシ基
に対して過剰モル量の上記酸基を有する多塩基酸を反応
させることによって行なうことができる。多塩基酸とし
ては、例えば(無水)フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、ヘキサヒドロフタル酸、コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、(無
水)トリメリット酸、ピロメリット酸などが挙げられ
る。
【0059】樹脂中に酸基を導入する他の方法として
は、例えば前記(c)の方法において、キレート形成基
と重合性二重結合とを有する化合物と共重合させる、他
の重合性不飽和モノマーの一部又は全部として上記酸基
を有する酸基含有不飽和単量体を使用する方法や、樹脂
中に重合性二重結合をもたせておき、このものに、チオ
サリチル酸やチオグリコール酸などのチオール基を有す
るチオカルボン酸を付加させる方法などが挙げられる。
【0060】本発明において使用する塗装前処理剤は、
有機溶剤又は水中に溶解ないしは分散させたキレート形
成性樹脂液のみからなっていてもよいが、キレート形成
性樹脂が該樹脂中に前記キレート形成基以外に水酸基等
の反応性基を存在させて、この反応性基と反応する架橋
剤と併用することができる。例えば上記反応性基が水酸
基である場合には、架橋剤として、公知のポリイソシア
ネート化合物、ブロック化したポリイソシアネート化合
物や、アミノプラスト樹脂、即ち尿素、メラミン、ベン
ゾグアナミン等の含窒素化合物のホルムアルデヒド縮合
物や、この縮合物の低級アルキルエーテル化物(アルキ
ル基の炭素数は1乃至4)等を使用して、常温で又は加
熱によって架橋させることができる。またキレート形成
性樹脂中に水酸基を存在させて、この水酸基の一部に、
ジイソシアネート化合物のうちの一方のイソシアネート
基をブロック化した化合物を反応させて樹脂中にブロッ
ク化イソシアネート基を導入することによって、自己架
橋性を有する樹脂とすることができる。ブロック化イソ
シアネート基を架橋反応に利用する場合には、ブロック
剤の解離触媒としては、錫化合物などが使用される。
【0061】本発明において使用する塗装前処理剤は、
さらに必要に応じて、塩素酸ナトリウム、亜硝酸等の酸
化剤;エチレンジアミンテトラアセテートなどのエッチ
ング助剤を含有していてもよい。また塗装前処理剤中の
キレート形成性樹脂の濃度は0.1〜10重量%の範囲
内にあることが好ましく、0.5〜5重量%の範囲内に
あることがより好ましい。該塗装前処理剤は、前記化成
処理された金属表面と浸漬法、スプレー法、ロール塗
装、ハケ塗り、スピンコート法、スクイーズ法などによ
って接触され、被膜形成することによって、化成処理さ
れた金属表面に電着塗装のための塗装前処理がなされ
る。
【0062】本発明方法においては、上記塗装前処理を
施してなる化成処理した金属表面に電着塗装を行なう。
この電着塗装に用いられる電着塗料は、実質的に鉛原子
を含有しないものであって、カチオン系であってもアナ
オン系であってもよい。電着塗料樹脂としては、従来、
電着塗料用に使用されている樹脂であればいずれも使用
できる。
【0063】カチオン電着塗料樹脂の代表例としては、
例えばアミン付加エポキシ樹脂に代表されるポリアミン
樹脂、例えば(i)ポリエキシド化合物と1級モノー及
びポリアミン、2級モノー及びポリアミン又は1、2級
混合ポリアミンとの付加物(例えば米国特許第3984
299号明細書参照);(ii)ポリエキシド化合物とケ
チミン化された1級アミノ基を有する2級モノー及びポ
リアミンとの付加物(例えば米国特許第4017438
号明細書参照);(iii)ポリエキシド化合物とケチミン
化された1級アミノ基を有するヒドロキシ化合物とのエ
ーテル化により得られる反応物(例えば特開昭59−4
3013号公報)等が挙げられる。
【0064】上記ポリアミン樹脂の製造に使用されるポ
リエポキシド化合物は、エポキシ基を1分子中に2個以
上有する化合物であり、一般に少なくとも200、好ま
しくは400〜4000、更に好ましくは800〜20
00の範囲内の数平均分子量を有するものが適してお
り、特にポリフェノール化合物とエピクロルヒドリンと
の反応によって得られるものが好ましい。
【0065】該ポリエポキシド化合物の形成のために用
いうるポリフェノール化合物としては、例えばビス(4
−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパン、4,4′
−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−1,1−エタン、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ
−tert−ブチル−フェニル)−2,2−プロパン、
ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタン、1,5−ジヒ
ドロキシナフタレン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェ
ニル)メタン、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)−
1,1,2,2−エタン、4,4′−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホン、フェノールノボラック、クレゾールノ
ボラック等が挙げられる。
【0066】該ポリエポキシド化合物はポリオール、ポ
リエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリ
アミドアミン、ポリカルボン酸、ポリイソシアネート化
合物などと一部反応させたものであってもよく、更にま
た、ε−カプロラクトン、アクリルモノマーなどをグラ
フト重合させたものであってもよい。
【0067】また、電着塗膜に対して良好な耐候性が要
求される場合には、樹脂成分として耐候性の優れたアミ
ノ基含有アクリル系樹脂又は非イオン性のアクリル系樹
脂を単独で用いるか、或は前記アミン付加エポキシ樹脂
と併用するのが好都合である。
【0068】前記したアミン付加エポキシ樹脂は、必要
に応じて、アルコール類などでブロックしたポリイソシ
アネート化合物を用いて硬化させることができる。
【0069】また、ブロックしたイソシアネート化合物
を使用しないで硬化させることが可能なアミン付加エポ
キシ樹脂も使用することができ、例えばポリエポキシド
物質にβ−ヒドロキシアルキルカルバメート基を導入し
た樹脂(例えば特開昭59−155470号公報参
照);エステル交換反応によって硬化しうるタイプの樹
脂(例えば特開昭55−80436号公報参照)などを
用いることもできる。
【0070】前記したカチオン電着塗料用樹脂のカチオ
ン系水性溶液ないし水分散液の調製は、通常該樹脂を蟻
酸、酢酸、乳酸等の水溶性有機酸で中和し、水溶化・水
分散化することによって行なうことができる。
【0071】また、アニオン電着塗料の代表例として
は、例えばポリカルボン酸樹脂、例えばカルボキシル基
を有する飽和又は不飽和のアルキド樹脂並びにその油変
性物、カルボキシル基を有するアクリル樹脂、マレイン
化ポリブタジエン系樹脂などを樹脂成分とするものが挙
げられる。このポリカルボン酸樹脂は必要に応じて、ブ
ロックしたポリイソシアネート化合物や、メラミン樹
脂、尿素樹脂などのアミノ樹脂を用いて硬化させること
ができる。
【0072】上記アニオン電着塗料用樹脂のアニオン系
水性溶液ないし水分散液の調製は、通常、該樹脂を塩基
性物質、すなわち有機アミン又はアンモニアなどで中和
し、水溶化ないしは水分散化することによって行なうこ
とができる。
【0073】カチオン系、アニオン系いずれの電着塗料
においても、上記樹脂の水溶液ないしは水分散液に、さ
らに必要に応じて通常の塗料添加物、例えば、着色顔
料、例えばチタン白、カーボンブラック、ベンガラな
ど;体質顔料例えばタルク、炭酸カルシウム、マイカ、
クレー、シリカなど;さらに他の添加剤を配合すること
ができる。他の添加剤としては例えば、分散助剤(非イ
オン系界面活性剤等);塗面のハジキ防止剤(アクリル
樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂など);硬化促進剤
(ビスマス、スズなどの金属の塩);素材の端面への被
覆性向上の目的などのための粒径0.01〜0.5μm
程度の有機重合体微粒子(アクリル樹脂系等)等が挙げ
られる。
【0074】本発明方法においては、化成処理した金属
表面に前記塗装前処理剤を接触させて塗装前処理剤の被
膜を乾燥膜厚で約0.01〜5μm、好ましくは0.1
〜3μmとなるように形成し、必要に応じて加熱などに
よって硬化させた後、該塗装前処理を施してなる金属表
面に、前記実質的に鉛原子を含有しないカチオン系又は
アニオン系の電着塗料を電着塗装するものである。塗装
前処理剤を硬化させる場合、電着塗装前に硬化させてお
いてもよいし、電着塗装後に電着塗膜と同時に硬化させ
てもよい。
【0075】上記塗装前処理を施してなる化成処理した
金属表面へのカチオン電着塗装は一般には、前記カチオ
ン電着塗料の固形分濃度が約5〜40重量%となるよう
に脱イオン水などで希釈し、さらにpHを5.5〜8.
0の範囲内に調製した電着浴を用いて行なうことができ
る。
【0076】カチオン電着塗装を行なう方法及び装置と
しては、従来からカチオン電着塗装において使用されて
いるそれ自体既知の方法及び装置を使用することができ
る。カチオン電着塗装条件は、特に制限されるものでは
ないが、一般的には、浴温:15〜35℃(好ましくは
20〜30℃)、電圧:100〜400V(好ましくは
200〜300V)、電流密度:0.01〜3A/d
m2 、通電時間:30秒〜10分、極面積比(A/
C):6/1〜1/6、極間距離:10〜100cm、攪
拌状態で電着することが望ましい。また形成される電着
塗膜の膜厚(乾燥状態)は5〜70μm、好ましくは1
0〜50μmの範囲であるのが好都合である。形成され
た電着塗膜は、水洗処理を省略するか、又は脱イオン水
もしくは逆浸透膜濾液などで水洗した後、電着塗料の硬
化開始温度以上で、好ましくは100〜250℃、さら
に好ましくは150〜200℃に加熱して硬化させるこ
とができる。
【0077】上記塗装前処理を施してなる化成処理した
金属表面へのアニオン電着塗装は一般には、前記アニオ
ン電着塗料の固形分濃度5〜40重量%となるように脱
イオン水などで希釈し、さらにpHを7〜9の範囲内に
調製した電着浴を用いて行なうことができる。
【0078】アニオン電着塗装を行なう方法及び装置と
しては、従来からアニオン電着塗装において使用されて
いるそれ自体既知の方法及び装置を使用することができ
る。アニオン電着塗装条件は、特に制限されるものでは
ないが、一般的には電圧15〜300Vで30〜300
秒直流通電を行なう。また形成される電着塗膜の膜厚
(乾燥状態)は3〜70μm、好ましくは5〜50μm
の範囲であるのが好都合である。電着塗装後、電着塗膜
を水洗処理するか、あるいは水洗処理を省略して、電着
塗料の硬化開始温度以上で、好ましくは100〜250
℃、更に好ましくは150〜200℃に加熱して硬化さ
せることができる。
【0079】本発明方法においては、塗装前処理剤中の
キレート形成樹脂のキレート形成基がアミノ基を有して
いるため、また安全衛生上の観点から塗装前処理剤は水
系カチオン性であることが好ましく、更に電着塗膜それ
自体の防食性の観点から、カチオン電着塗装を行なうこ
とがより好ましい。即ち、水系カチオン性塗装前処理剤
と実質的に鉛原子を含有しないカチオン電着塗装の組合
わせが特に好ましく、塗装前処理がカチオン性であるた
め、カチオン電着塗装時に前処理膜の溶解や剥離による
変化は起らない。また、アニオン電着塗膜を形成する場
合には、塗装前処理剤としてアニオン系のものを用いる
ことが、アニオン電着塗装時に前処理膜の劣化が起らな
いため好ましい。
【0080】本発明方法によって得られる電着塗装材
は、このまま使用することもできるし、またこの上に塗
料を塗装してもよい。この塗装系は、特に限定されるも
のではなく、例えば、電着塗装材−上塗、またこの間に
中塗、チッピングプライマー、ストーンガードプライマ
ーなどのプライマーを塗装したものなどが挙げられる。
【0081】
【発明の効果】本発明方法においては、o−アミノフェ
ノール類から誘導される特定のキレート形成基を有する
キレート形成性樹脂を含有した新規な塗装前処理剤を使
用しており、形成される前処理膜中の樹脂のキレート形
成基が+2価又は+3価の金属イオンと非イオン性分子
内錯塩型の安定な5員環キレート錯体を形成できるた
め、化成処理された+2価又は+3価の金属イオンを発
生する鉄、亜鉛、銅、アルミニウム等の金属表面の防食
性をさらに向上させることができる。
【0082】したがって実質的に鉛原子を含有しない電
着塗料の電着塗装との組合せにおいても優れた防食性を
示すことができるため、実質的に鉛原子を含有しない電
着塗料の使用によって低公害の電着塗膜形成方法が達成
できる。
【0083】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。なお、以下、「部」および「%」は特に断らない
限り、重量基準によるものとする。
【0084】塗装前処理液の製造 〔製造例1〕フラスコ中に、イソプロピルアルコール2
0部および酢酸ブチル25部を配合し、85℃に加熱
し、同温度に保持した。この中に下記のモノマー混合物
を2時間かけて滴下した。
【0085】グリシジルメタクリレート50部、ヒドロ
キシエチルメタクリレート30部、スチレン20部およ
びアゾビスバレロニトリル2部の混合物。
【0086】滴下終了後、85℃で更に2時間保持した
後、ハイドロキノン0.1部を加え脱溶剤を行ない20
部の溶剤を留去し、固形分80%の樹脂溶液(A)を得
た。別のフラスコにn−ブチルアルコール28部、臭化
テトラエチルアンモニウム1部およびアクリル酸25部
を配合し、空気吹込み下にて110℃に加熱保持し、こ
の中に上記で得た固形分80%の樹脂溶液125部を2
時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度にて3時間保
持し、重合性不飽和基を有する付加物溶液(B)を得
た。この付加物溶液を50℃に冷却し、この中に5−メ
チル−2−アミノフェノール55.3部、ジメチルホル
ムアミド22部および酢酸20.8部を配合し、50℃
で8時間反応させた後、メチルイソブチルケトン12
4.1部を加え固形分50%のキレート形成性樹脂溶液
を得た。
【0087】得られた上記キレート形成性樹脂溶液20
部にエチレングリコールモノエチルエーテル600部お
よび脱イオン水380部を配合し、処理液(1)を作成
した。
【0088】〔製造例2〕フラスコ中に製造例1で得た
付加物溶液(B)180部、2−アミノ−3−ナフトー
ル55.3部、ジメチルホルムアミド22部およびギ酸
16部を配合し50℃で8時間反応させた後、メチルイ
ソブチルケトン119.3部を加え固形分50%のキレ
ート形成性樹脂溶液を得た。
【0089】得られた上記キレート形成性樹脂溶液16
部にサイメル303(三井サイアナミド(株)製、メチ
ル化メラミン樹脂)2部、ネイキュア5225(米国、
キング社製、ドデシルベンゼンスルホン酸のアミン中和
物)0.4部、エチレングリコールモノエチルエーテル
600部および脱イオン水381.6部を配合し、処理
液(2)を作成した。
【0090】〔製造例3〕フラスコ中に、メチルイソブ
チルケトン439.7部、アクリル酸512部、臭化テ
トラエチルアンモニウム19.8部およびN−ニトロソ
ジフェニルアミン2.0部を配合し108℃に加熱保持
した。この中に、メチルイソブチルケトン55.5部と
デナコールEX521(長瀬化成(株)製、ポリオール
ポリグリシジルエーテル、平均分子量約1200、エポ
キシ当量約200)1469部との均一混合溶液を2時
間かけて滴下し、滴下終了後、同温度でさらに3時間保
持して、固形分80%の重合性不飽和基を有する付加物
溶液を得た。この溶液の樹脂酸価は0.1以下であっ
た。
【0091】得られた付加物溶液66.1部に、4−ク
ロロ−2−アミノフェノール17.2部、ギ酸8.7
部、N−ジメチルホルムアミド19.1部、ジエタノー
ルアミン7.2部、ハイドロキノン0.1部およびエチ
レングリコールモノプロピルエーテル4.4部を加え、
70℃で2時間反応させた後、エチレングリコールモノ
プロピルエーテル92.1部を加えて固形分40%のキ
レート形成性樹脂溶液を得た。
【0092】得られた上記キレート形成性樹脂溶液25
部にベンジルアルコール0.6部および脱イオン水40
部を加え均一に混合したものを、脱イオン水890.2
部、10%ギ酸水溶液11.4部および0.2%亜硝酸
水溶液33.4部の混合液中に滴下し、均一に混合して
処理液(3)を作成した。
【0093】〔製造例4〕フラスコ中に、メチルイソブ
チルケトン67部およびイソホロンジイソシアネート1
11部を配合し、反応温度を30〜35℃に保ちなが
ら、メチルエチルケトオキシム46部とメチルイソブチ
ルケトン25部との混合物を徐々に滴下し部分ブロック
ポリイソシアネート溶液を得た。
【0094】別のフラスコにアクリル酸72部、臭化テ
トラエチルアンモニウム2部、ハイドロキノン0.3部
およびメチルイソブチルケトン31.7部を配合し、1
10℃に加熱、保持した。この中にエピコート180S
90(油化シェルエポキシ(株)製、ノボラック型エポ
キシ樹脂)220部とメチルエチルケトン314.3部
との均一溶液を1時間かけて滴下し、滴下終了後さらに
2時間同温度に保持した。
【0095】次いで、このものを70℃に冷却した後、
この中に上記で得た部分ブロックポリイソシアネート溶
液199部を配合し70℃で3時間反応を行ない樹脂中
にブロックイソシアネート基を導入した。このものに更
に、1−アミノ−2−ナフトール127部、ジブチルア
ミン50部および酢酸60部を配合し、70℃で3時間
反応を行なった後、エチレングリコールモノエチルエー
テル232.6部を配合して固形分50%のキレート形
成性樹脂溶液を得た。
【0096】得られた上記キレート形成性樹脂溶液10
0部を2%ギ酸水溶液900部と混合して処理液(4)
を得た。
【0097】〔製造例5〕フラスコ中に、デナコールE
X521(長瀬化成(株)、ポリオールポリグリシジル
エーテル、平均分子量約1200、エポキシ当量約20
0)200部、メチルイソブチルケトン118部、アク
リル酸76部、テトラエチルアンモニウムブロマイド
2.5部およびハイドロキノン0.3部を配合し、11
0℃で3時間反応を行なった。次いで、この中に製造例
4で得た部分ブロックポリイソシアネート溶液249部
を配合し、70℃で3時間反応を行ない樹脂中にブロッ
クイソシアネート基を導入した。このものに更に、o−
アミノフェノール91部、蓚酸37.5部、ジエタノー
ルアミン17.5部およびイソプロパノール43部を配
合し、70℃で3時間反応を行ない、固形分50%のキ
レート形成性樹脂溶液を得た。
【0098】得られたキレート形成性樹脂溶液10部を
攪拌下で、濃度3.5%のギ酸水溶液89.7部と塩素
酸ナトリウム0.3部との混合物中に徐々に添加し、均
一に混合して処理液(5)を得た。
【0099】電着塗料の作成 〔製造例6〕カチオン性エポキシ系樹脂エマルジョンの製造 フラスコ中にビスフェノール型エポキシ樹脂(チバガイ
ギー社製「アラルダイト#6071」)930部、ビス
フェノール型エポキシ樹脂(チバガイギー社製「アラル
ダイトGY2600」)380部、ポリカプロラクトン
ジオール(ダイセル社製「プラクセル#205」)55
0部、ジメチルベンジルアミン酢酸塩2.6部、p−ノ
ニルフェノール79部およびモノエタノールアミンのメ
チルイソブチルケトンケチミン化物71部を配合し、攪
拌下にて150℃で2時間反応させた後、温度を90℃
に低下させ、ついで、ジエタノールアミン105部、エ
チレングリコールモノブチルエーテル180部およびエ
チレングリコールモノエチルエーテル525部を配合
し、80〜90℃で3時間反応させて、固形分75%の
樹脂溶液Aを得た。
【0100】得られた固形分75%の樹脂溶液110部
に対して、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネー
トのエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテ
ルジブロック化物17.4部および数平均分子量約40
00のポリプロピレングリコール0.5部を加えて均一
に混合し、さらに10%酢酸9.3部を加えて均一に混
合し、ついで脱イオン水176.6部を加えて均一に攪
拌混合して、不揮発分32%の樹脂エマルジョンを得
た。
【0101】顔料ペーストの製造 固形分60%の第4級アンモニウム塩化エポキシ樹脂
5.7部、チタン白14.5部、カーボン0.54部、
クレー(体質顔料)8.3部、ジブチルチンオキサイド
3.0部および脱イオン水27.5部からなる不揮発分
50%の顔料ペーストを得た。
【0102】カチオン電着塗料の作成 上記で得た不揮発分32%の樹脂エマルジョン316.
9部、顔料ペースト54.9部及び脱イオン水272部
を混合して固形分約20%のカチオン電着塗料(6)
[以下、カチオン(6)と略称することがある。]を得
た。
【0103】〔製造例7〕(比較用) 製造例6において、樹脂エマルジョン製造の際に、ポリ
プロピレングリコール混合後に酢酸鉛1.0部を加える
ことおよび脱イオン水の量176.6部を179.7部
に変更すること、さらに顔料ペースト製造の際に、クレ
ー8.3部およびジブチルチンオキサイド3.0部のか
わりにクレー7.0部、ケイ酸鉛2.3部およびジブチ
ルチンオキサイド2.0部を使用する以外は製造例6と
同様に行なって鉛化合物を含有するカチオン電着塗料
(7)[以下、カチオン(7)と略称することがあ
る。]を得た。
【0104】〔実施例1〜5〕製造例1〜5で得た処理
液(1)〜(5)を用い、後記表1に示すように下記の
各種化成処理した金属素材上に各種方法によって処理膜
層を形成した。
【0105】素材種 ・0.8m/m リン酸亜鉛処理冷延鋼板[バルボンド30
20(日本パーカライジング(株)製、リン酸亜鉛処理
剤)による処理] ・0.8m/m リン酸亜鉛処理鉄−亜鉛合金化メッキ鋼板 ・0.8m/m リン酸亜鉛処理アルミニウム板処理膜層の形成方法 実施例1は、バーコータ塗装−風乾−水洗、実施例2
は、バーコータ塗装−140℃×20分焼付−水洗、実
施例3は、浸漬による自動析出法−水洗−風乾、実施例
4は、処理液塗付後、余分の処理液を遠心力によって除
去するスピンコート塗装−風乾−水洗、実施例5は、浸
漬による自動析出法−水洗−170℃×20分焼付によ
って行なった。
【0106】ついで処理膜層を形成した各種素材上に製
造例6で得たカチオン電着塗料(6)を印加電圧250
Vで膜厚20μmとなるようにカチオン電着塗装を行な
った。電着塗装後、水洗を行ない、ついで170℃で3
0分間焼付けて電着塗装板を得た。
【0107】〔比較例1〕実施例1において、製造例1
で得た処理液(1)による塗装前処理を施さない以外は
実施例1と同様に行なった。
【0108】〔比較例2〕実施例1において、製造例1
で得た処理液(1)による塗装前処理を施さず、かつ製
造例6で得たカチオン電着塗料(6)のかわりに製造例
7で得たカチオン電着塗料(7)を使用する以外は実施
例1と同様に行なった。
【0109】比較例1、2においては、電着塗装後いず
れも水洗を行なった後、170℃で30分間焼付けて電
着塗装板を得た。
【0110】実施例1〜6および比較例1、2で得た電
着塗装板について、仕上り外観、耐塩水噴霧性、耐温水
浸漬性および耐衝撃性について試験を行なった。その試
験結果を表1に示す。
【0111】なお、表1における試験は下記試験方法に
従って行なった。
【0112】試験方法 仕上り外観:電着塗装板の表面を目視観察し、ブツ、ヘ
コミ、平滑性について評価する。良好なものを◎、実用
上問題ないが、ユズ肌がわずかに発生したものを○、不
良なものを×とする。
【0113】耐塩水噴霧性:電着塗装板にクロスカット
を入れ、JIS Z 2371に準じて試験を行なっ
た。塩水噴霧時間は480時間とした。試験後の塗板の
クロスカット部にセロハン粘着テープを密着させ急激に
剥離し、クロスカット部の片側のハクリ幅、発錆幅の最
大長さを求める。
【0114】耐温塩水浸漬性:電着塗装板にクロスカッ
トを入れ、50℃の5%食塩水中に240時間浸漬した
後、塗板を引上げ風乾後、クロスカット部にセロハン粘
着テープを密着させ急激に剥離し、クロスカット部の片
側のハクリ幅、発錆幅の最大長さを求める。
【0115】耐衝撃性:JIS K 5400 8.
3.2(1990)に準じて、20℃の雰囲気下におい
てデュポン式耐衝撃性試験を行なう。重さ500g、撃
心の尖端直径1/2インチの条件で行ない、塗膜に損傷
を生じない最大の落錘高さを示す。なお、50cmを最大
値とする。
【0116】
【表1】
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−276098(JP,A) 特開 平2−279773(JP,A) 特開 平1−149861(JP,A) 特開 昭63−218773(JP,A) 特開 平4−335069(JP,A) 特開 平5−271330(JP,A) 特開 平4−258603(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 5/44 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化成処理した金属表面に、下記式
    〔1〕、〔2〕、〔3〕又は〔4〕で表わされるキレー
    ト形成基を分子中に少なくとも1個有するキレート形成
    性樹脂を含有する塗装前処理剤を接触させて塗装前処理
    を施した後、実質的に鉛原子を含有しない電着塗料を電
    着塗装することを特徴とする電着塗膜形成方法。 【化1】 (各式中、R1 およびR2 は同一または異なって、水素
    原子、ハロゲン原子、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ
    基、炭素原子数18以下の炭化水素基、炭素原子数12
    以下のアルコキシアルキル基を表わす。)
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