JP2973772B2 - 減圧洗浄装置 - Google Patents
減圧洗浄装置Info
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Description
精密装置の構成部品等のように高い清浄度を必要とする
物品の洗浄であって、特に、微小袋穴等の狭窄部を有す
る物品を洗浄する減圧洗浄装置に関する。
置の構成部品は、付着塵埃等による障害を防止するた
め、高い清浄度で洗浄処理されて付着塵埃や油等の汚れ
を取り除いてから組立られている。従来、上記した部品
のような物品を洗浄するには、物品の微小径な袋穴等の
狭窄部への浸透性及び排出性の良いフロンを洗浄液とし
て用いたフロン洗浄が行われていた。
する国際的了解のもとに行えなくなった。この為、フロ
ン洗浄に変わる代替洗浄の一方法として、水溶性界面活
性剤や純粋を洗浄液として用いる水系洗浄があるが、水
はフロンに比べて袋穴等への浸透性、排出性で劣る。特
に、超音波や噴流で一旦袋穴等に侵入した洗浄液は、袋
穴から殆ど出ない為、袋穴の中の汚れは洗浄液とともに
袋穴に滞留したまま乾燥工程まで残留するので、物品の
清浄度が悪くなるという問題があった。
液に物品を浸漬して、物品の外面洗浄を行うと共に、物
品の袋穴に洗浄液を浸透させる。次に、物品を真空槽に
移し、真空槽内を洗浄液が沸騰する減圧度まで減圧させ
て袋穴内に残留する洗浄液を突沸させることにより、袋
穴内の汚れを洗浄液とともに袋穴外に排出する装置が提
案されている。
減圧洗浄装置は、洗浄槽の洗浄液に物品を浸漬させる操
作と、真空槽で袋穴内に残留する洗浄液を突沸させる操
作を繰り返して行う場合、その繰り返し回数に見合う洗
浄槽、真空槽を設けて、順番に物品を移動させていく
か、又は、洗浄槽と真空槽を一対設けて、その間を繰り
返し回数だけ、物品を往復させて行う必要がある。
合にも、槽間での物品の移動があるので、移動中に物品
が再び汚れる等の問題を生じる。特に、重い物品を洗浄
する場合には、槽間を移動させる移動装置の清浄度等も
必要になると共に、槽間の移動をともなう為、取扱が煩
雑になる問題がある。本発明はこのような事情に鑑みて
なされたもので、袋穴等の狭窄部を有する物品を洗浄槽
に固定したまま洗浄することができ、物品を槽間で移動
させる必要がないので、移動中の再汚染がなくなると共
に、重い物品の取扱が容易になる減圧洗浄装置を提供す
る。
る為に、洗浄液に浸漬してその袋穴等の狭窄部に洗浄液
を侵入させた物品を、減圧下で前記狭窄部内に残留する
洗浄液を突沸させることにより、狭窄部内の汚れを前記
狭窄部内の洗浄液とともに狭窄部外に排出する減圧洗浄
装置において、前記物品を搬入・搬出する密閉可能な搬
出入口を有し、前記物品を洗浄する洗浄槽と、前記洗浄
液を貯留する密閉可能な貯留槽と、前記洗浄槽と前記貯
留槽との洗浄液連通系路に設けられ、前記連通系路を開
閉する弁部材と、前記洗浄槽内を減圧する第1の減圧手
段と、前記貯留槽内を減圧する第2の減圧手段と、前記
洗浄槽内の圧力を大気圧に戻す第1の給気手段と、前記
貯留槽内の圧力を大気圧に戻す第2の給気手段と、から
成り、洗浄槽と貯留槽との圧力差を利用して洗浄槽と貯
留槽との間で前記洗浄液のやり取りを行うことを特徴と
する。
能な搬出入口を有し、物品を洗浄する洗浄槽と、洗浄液
を貯留する貯留槽と、の間を弁部材を介して連通系路で
連通させた。また、洗浄槽及び貯留槽に排気手段を夫々
設けて洗浄槽、貯留槽を減圧できるようにすると共に、
洗浄槽及び貯留槽に給気手段を夫々設けて、減圧された
洗浄槽、貯留槽を大気圧に戻せるようにした。これによ
り、洗浄槽及び貯留槽を大気圧から所定の減圧度まで自
由に制御できるので、洗浄槽と貯留槽との間に圧力差を
生じさせて、弁部材を開いたり、閉じたりすることによ
り、洗浄槽と貯留槽との間で洗浄液をやり取りすること
ができる。従って、従来の減圧洗浄装置のように物品を
洗浄槽から出し入れすることなく、物品を洗浄槽に固定
したままで、物品の狭窄部を確実に洗浄することがき
る。
装置の好ましい実施例について詳説する。図1に示すよ
うに本発明の減圧洗浄装置は、主として、箱形状の洗浄
槽10と、洗浄槽10と略同容量の箱形状に形成された
貯留槽12とから構成されている。洗浄槽10は、その
天板が開閉可能な扉14になっており、被洗浄物である
袋穴16A等の狭窄部を有する物品16を搬出入できる
ようになっている。尚、図中では被洗浄物である物品1
6の袋穴16Aの形状を、分かり易いように大きく、簡
略化して描いたが、実際には洗浄液20が侵入・排出さ
れにくい狭窄形状になっている。また、洗浄槽10は、
扉14を閉じた状態では完全密閉され、減圧可能な耐圧
構造になっている。また、洗浄槽10の底部外側には超
音波振動子18が設置され、洗浄槽10内の洗浄液20
を振動させることにより物品16の洗浄効果を高めるよ
うになっている。一方、貯留槽12は、完全な密閉容器
になっており、洗浄槽10と同様に減圧可能な耐圧構造
になっている。
通管24は、濾過器26、遮断弁28を介して貯留槽1
2の側板底部に繋がり、洗浄液20の連通系路を形成し
ている。これにより、連通管24の連通・遮断を遮断弁
28で行うことができ、洗浄液20の濾過を濾過器26
で行うことができるようになっている。また、洗浄槽1
0の側板上部から延びた排気管30は第1の排気弁32
を介して図示しない真空発生装置に接続されている。ま
た、貯留槽12の側板上部から延びた排気管34は第2
の排気弁36を介して前記排気管30に合流し、前記し
た真空発生装置に接続されている。また、洗浄槽10の
側板上部から延びた給気管38は第1の給気弁40を介
して外気に開放され、同様に貯留槽12の側板上部から
延びた給気管42は第2の給気弁44を介して前記給気
管38に合流し、外気に開放されている。これにより、
洗浄槽10内及び貯留槽12内の圧力を大気圧から所定
の減圧度まで自由に制御できるようになっている。
の作用について説明する。 (1)先ず、 図2に示すように、洗浄液20が入って
いない空の洗浄槽10に物品16を搬入して配置し、扉
14を閉じて密封状態にする。一方、貯留槽12には洗
浄液20が貯留されており、連通管24の遮断弁28が
閉状態で貯留槽12の洗浄液20は洗浄槽10に行かな
いようになっている。 (2)次に、図3に示すように、第1の排気弁32を開
にすると共に第1の給気弁40を閉じて、洗浄槽10を
排気可能に設定する。また、第2の排気弁36を閉じる
と共に第2の給気弁44を開いて貯留槽12を外気に開
放して貯留槽12を給気可能に設定する。そして、図示
しない真空発生装置を作動させて洗浄槽10内を所定の
減圧度まで減圧したら連通管24の遮断弁28を開け
る。これにより、洗浄槽10と貯留槽12との間の圧力
差により、貯留槽12内に貯留されている洗浄液20は
減圧された洗浄槽10に吸引されるので、貯留槽12の
洗浄液20を洗浄槽10に移し替えることができる。ま
た、洗浄槽10内に配置された物品16の袋穴16A内
も減圧状態にあるので、洗浄槽10に移動した洗浄液2
0を袋穴16A内に容易に侵入させることができる。こ
の洗浄液20の流れにおいて、第2の給気弁44の開度
を調節して洗浄槽10と貯留槽12との圧力差を一定に
維持するようにすると、洗浄液20の流れがスムーズに
なる。そして、貯留槽12の洗浄液20を洗浄槽10に
全量移し終えたら、遮断弁28を閉じると共に第1の排
気弁32を閉じて真空発生装置を停止させる。 (3)次に、図4に示すように、第1の給気弁40を開
いて外気を洗浄槽10内に給気して洗浄槽10を大気圧
に戻す。そして、超音波振動子18を作動させながら物
品16を洗浄液20に所定時間浸漬させ、物品16の外
面及び袋穴16A内を洗浄液20で洗浄する。 (4)次に、図5に示すように、浸漬が終了したら、洗
浄槽20を給気可能に設定したままで、第2の排気弁3
6を開くと共に第2の給気弁44を閉じて貯留槽12を
排気可能に設定する。そして、真空発生装置を作動させ
て貯留槽12内を所定の減圧度まで減圧したら連通管2
4の遮断弁28を開ける。これにより、洗浄槽10と貯
留槽12との圧力差により、洗浄槽10内の洗浄液20
は減圧された貯留槽12に吸引されるので、洗浄槽10
の洗浄液20を貯留槽12に移し替えることができる。
この洗浄液20の流れにおいて、第1の給気弁40の開
度を調節して洗浄槽10と貯留槽12との圧力差を一定
に維持するようにすると、洗浄液20の流れがスムーズ
になる。そして、洗浄槽10の洗浄液20を貯留槽12
に全量移し終えたら、遮断弁28を閉じると共に第2の
排気弁36を閉じて真空発生装置を停止させる。 (5)次に、図6に示すように、第2の給気弁44を開
いて大気開放して貯留槽12内を大気圧に戻しておく一
方、第1の排気弁32を開くと共に第1の給気弁40を
閉じて洗浄槽10を排気可能に設定し、真空発生装置を
作動させて洗浄槽10内を洗浄液20が沸騰する減圧度
まで減圧する。これにより、物品16の袋穴16A内に
残留していた洗浄液20は突沸して袋穴16A外に飛び
出す。従って、袋穴16A内の洗浄液20中に滞留して
いた袋穴16Aの汚れも洗浄液20とともに袋穴16A
外に排出されるので、袋穴16A内を確実に洗浄するこ
とができる。
が終了していれば、第1の排気弁32を閉じて真空発生
装置を停止した後、図7に示すように、第1の給気弁4
0を開いて洗浄槽10に外気を供給して洗浄槽10を大
気圧に戻し、洗浄槽10の扉14を開けて次に洗浄する
物品16との入替えを行う。また、1回の洗浄操作では
洗浄が終了せず繰返し洗浄が必要な場合は、操作(5)
から操作(2)に戻り、操作(2)から操作(5)を必
要な回数だけ繰り返す。
浄槽10と貯留槽12との間で洗浄液20をやり取りで
きるようにした。これにより、被洗浄物である物品16
を洗浄槽10から出し入れすることなく、物品16の袋
穴16A等の狭窄部内の汚れを確実に洗浄することがで
きる。従って、従来の減圧洗浄装置のように、洗浄槽か
ら真空槽への移動中に物品が再汚染されなくすることが
できると共に、重い物品16を洗浄する際も容易に行う
ことができる。
0と貯留槽12との間に圧力差を生じさせて洗浄液20
を移し替えるのに、物品16の袋穴16A内の洗浄液2
0の突沸させるのに必要な真空発生装置をそのまま利用
できるので、洗浄液20の移し替えの為の特別な装置を
必要としない。また、連通管24に濾過器26を設けた
ことにより、洗浄液20が連通管24を流れる時に洗浄
液20中の汚れを濾過することがでるので、洗浄液20
中に懸濁した物品16の汚れが、再び物品16を再汚染
することを防止することができる。
洗浄装置によれば、洗浄槽と貯留槽との圧力差を利用し
て洗浄槽と貯留槽との間で洗浄液をやり取りできるよう
にした。これにより、被洗浄物である物品を洗浄槽から
出し入れすることなく、物品の袋穴等の狭窄物内の汚れ
を確実に洗浄することができる。従って、従来の減圧洗
浄装置のように、洗浄槽から真空槽への移動中に物品へ
の再汚染がなくなると共に、重い物品を洗浄する際も容
易に行うことができる。
貯留槽との間で洗浄液を移し替えるのに、物品の袋穴内
の洗浄液の突沸させるのに必要な減圧手段をそのまま利
用できるので、洗浄液の移し替えの為の特別な装置を必
要としない。
槽内に搬入配置する説明図
洗浄槽への洗浄液の移し替えを説明する説明図
品を浸漬した状態を説明する説明図
貯留槽への洗浄液の移し替えを説明する説明図
内の洗浄液を突沸させた状態を説明する説明図
槽から搬出する説明図
Claims (1)
- 【請求項1】洗浄液に浸漬してその袋穴等の狭窄部に洗
浄液を侵入させた物品を、減圧下で前記狭窄部内に残留
する洗浄液を突沸させることにより、狭窄部内の汚れを
前記狭窄部内の洗浄液とともに狭窄部外に排出する減圧
洗浄装置において、 前記物品を搬入・搬出する密閉可能な搬出入口を有し、
前記物品を洗浄する洗浄槽と、 前記洗浄液を貯留する密閉可能な貯留槽と、 前記洗浄槽と前記貯留槽との洗浄液連通系路に設けら
れ、前記連通系路を開閉する弁部材と、 前記洗浄槽内を減圧する第1の減圧手段と、 前記貯留槽内を減圧する第2の減圧手段と、 前記洗浄槽内の圧力を大気圧に戻す第1の給気手段と、 前記貯留槽内の圧力を大気圧に戻す第2の給気手段と、
から成り、洗浄槽と貯留槽との圧力差を利用して洗浄槽
と貯留槽との間で前記洗浄液のやり取りを行うことを特
徴とする減圧洗浄装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5082761A JP2973772B2 (ja) | 1993-03-17 | 1993-03-17 | 減圧洗浄装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5082761A JP2973772B2 (ja) | 1993-03-17 | 1993-03-17 | 減圧洗浄装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06269750A JPH06269750A (ja) | 1994-09-27 |
JP2973772B2 true JP2973772B2 (ja) | 1999-11-08 |
Family
ID=13783434
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5082761A Expired - Fee Related JP2973772B2 (ja) | 1993-03-17 | 1993-03-17 | 減圧洗浄装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2973772B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE102006039715A1 (de) * | 2006-08-24 | 2008-02-28 | Dürr Ecoclean GmbH | Reinigungsvorrichtung mit einer Flutkammer |
JP2009202216A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-10 | Manii Kk | 洗浄方法及び洗浄装置 |
JP2012077350A (ja) * | 2010-10-01 | 2012-04-19 | World Kiko:Kk | 密閉型洗浄装置及び洗浄方法 |
-
1993
- 1993-03-17 JP JP5082761A patent/JP2973772B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06269750A (ja) | 1994-09-27 |
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