JP2972987B2 - 荷電制御剤、トナーバインダー組成物および静電荷像現像用トナー - Google Patents
荷電制御剤、トナーバインダー組成物および静電荷像現像用トナーInfo
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Description
含有してなるトナーバインダー組成物、および静電荷像
現像用トナーに関する。さらに詳しくは負帯電性荷電制
御剤、これを含有してなるトナーバインダー組成物、お
よび静電荷像現像用トナーに関する。
刷などに用いられる静電荷像現像用トナーの電荷をコン
トロールするために、荷電制御剤を添加することが行わ
れている。今日知られている荷電制御剤のうち負帯電用
の荷電制御剤としては、アゾ染料系化合物、サリチル酸
金属錯体などがある。しかし、これらの化合物は、元来
有色であること(例えば、アゾ染料系化合物)、さらに
クロム、コバルト、亜鉛などの重金属が含まれている点
が近年、安全性の面から問題となりつつある。また、こ
れらの化合物は低分子の結晶であるため、トナー中への
微分散が困難であり、トナーとした場合帯電量分布が広
くなる問題がある。
レン/ビニルベンゼンスルホン酸ナトリウム共重合体
(特開昭63−88564号公報)、パーフルオロア
ルキルエチルアクリレート重合体とスチレン/アクリル
酸メチル/t−ブチルアクリルアミドスルホン酸共重合
体の併用(特開平6−230609号公報)、メタク
リル酸メチル/メタクリル酸ブロック共重合体(USP
4,925,765号明細書)などの高分子化合物が提案
されている。
されている高分子化合物は着色、安全性の面は解決した
が、帯電量、帯電の立ち上がりが不十分でありトナー中
に多量に添加する必要がある。そのために経済的でない
とともに、他のトナー特性(低温定着性、耐ホットオフ
セット性など)に悪影響を与える。さらに、これらの化
合物は帯電量の湿度変化が大きい(環境安定性が不十分
である)問題点を有している。
に無色で重金属を含まず、少量の添加で十分な帯電量、
帯電の立ち上がりが得られ、かつ環境安定性にも優れる
荷電制御剤を開発すべく鋭意検討し本発明に到達した。
すなわち、本発明は、下記[1]〜[3]により各々構成さ
れる。 [1] スルホン酸塩基含有単量体(1)を構成単位とし
て含有する高分子物質(A)からなる荷電制御剤におい
て、(A)の測定周波数100kHzにおける誘電体損
と誘電率の比[tanδ]が0.01〜0.3であり、
(A)の吸水率[W]が5重量%未満であることを特徴と
する荷電制御剤 [1'] 上記[1]記載の高分子物質(A)と同じ構成の
重合体部分(a)に、スチレン系重合体部分(b1)お
よびポリエステル系重合体部分(b2)からなる群より
選ばれる重合体部分(b)がグラフト状またはブロック
状に結合した共重合体(AB)からなる荷電制御剤 [2] トナーバインダーと[1]または[1']記載の荷電制
御剤を含有してなるトナーバインダー組成物 [3] トナーバインダー、着色材料および荷電制御剤を
含有する静電荷像現像用トナーにおいて、荷電制御剤が
[1]または[1']記載の荷電制御剤であることを特徴と
する静電荷像現像用トナー
(1)としては、芳香族スルホン酸塩基含有単量体(1
-1a)、脂肪族スルホン酸塩基含有単量体(1-1b)など
が挙げられる。(1-1a)としては、芳香族スルホン酸
基含有単量体(スチレンスルホン酸、スルホフェニルア
クリルアミド、スルホフェニルマレイミドおよびスルホ
フェニルイタコンイミドなど)のアルカリ金属(リチウ
ム、ナトリウム、カリウムなど)塩、アルカリ土類金属
(マグネシウム、カルシウム、バリウムなど)塩、アミ
ン(トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベ
ンジルアミンなど)塩および4級アンモニウム塩(トリ
ブチルベンジルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニ
ウム塩、テトラブチルアンモニウム塩など)などが挙げ
られる。(1-1b)としては、脂肪族スルホン酸基含有
単量体(ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、2-ア
クリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、メタクリ
ロイルオキシエチルスルホン酸など)の上記(1-1a)
と同様な塩が挙げられる。これらの(1-1)のうち、
(1-1a)が好ましく、芳香族スルホン酸基含有単量体
のアルカリ金属、アルカリ土類金属およびアミン塩が特
に好ましい。重金属(ニッケル、銅、亜鉛、水銀、クロ
ムなど)の塩は安全性の面から好ましくない。また、こ
れらのスルホン酸基含有単量体の塩の構成単位以外に、
一部、スルホン酸基含有単量体そのものが構成単位とし
て含有されていてもさしつかえない。
電率の比[tanδ]は、たとえば以下の方法で測定でき
る。高分子物質(A)を乳鉢などを用いて50μm以下
に粉砕した後、誘電体損測定用粉体電極中で圧縮成形し
樹脂片を得る。該樹脂片を粉体電極とともに誘電体損測
定装置にセットし、周波数100kHzにおけるコンダ
クタンスとキャパシタンスを測定する。測定後樹脂片を
取り出し、サンプルの厚さを測定する。測定されたコン
ダクタンス、キャパシタンスおよびサンプルの厚みか
ら、公知の方法に従いtanδを算出する。本発明にお
いて(A)のtanδは、通常0.01〜0.3であ
り、好ましくは0.01〜0.2、さらに好ましくは
0.02〜0.1である。tanδが0.01未満では
帯電の立ち上がりが不十分となり、0.3を超えると帯
電量不足となる。
きる。上記tanδの測定に用いたサンプルと同様に粉
砕した高分子物質(A)を35℃にて4時間減圧乾燥し
た後、2g精秤する。次いで35℃、85%R.H.の環
境下で12時間調湿後秤量し、その重量増加率をもって
吸水率を測定できる。本発明において(A)の吸水率
[W]は、通常5重量%未満であり、好ましくは3重量%
未満、特に好ましくは2重量%未満である。Wが5重量
%以上では環境安定性が不十分になる問題が生じる。
酸塩基含有単量体(1)の単独重合体でもよいが、
(1)と共重合可能な他の1種以上の単量体との共重合
体とすることが好ましい。(1)と共重合可能な他の単
量体としては、パーフルオロアルキル基含有単量体
(2)、シリコーン基含有単量体(3)、電子吸引性基
により置換された芳香環を有する単量体(4)などが挙
げられる。(2)や(3)を共重合することで少量の添
加で効果を発現し、かつ環境安定性も向上する点でより
好ましく、さらに(4)を共重合することでより高帯電
量が得られる点で特に好ましい。
としては、パーフルオロアルキルエチレン、パーフルオ
ロアルキルエチル(メタ)アクリレート、モノ(パーフ
ルオロアルキルエチル)マレエートおよびモノ(パーフ
ルオロアルキルエチル)イタコネートなどが挙げられ
る。シリコーン基含有単量体(3)としては、末端水酸
基変性シリコーンオイルと(メタ)アクリル酸またはマレ
イン酸のエステルなどが挙げられる。これらのうち好ま
しいものは、(2)であり、特に好ましいものは、パー
フルオロアルキル基の炭素数が8〜16の(2)であ
る。
する単量体(4)としては、スチレン置換体(クロロス
チレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、フルオロ
スチレン、ニトロスチレン、シアノスチレンなど)、フ
ェニル(メタ)アクリレート置換体[クロロフェニル
(メタ)アクリレート、ブロモフェニル(メタ)アクリ
レート、ニトロフェニル(メタ)アクリレート、クロロ
フェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ブロモフ
ェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ニトロフェ
ニルオキシエチル(メタ)アクリレートなど]、フェニ
ル(メタ)アクリルアミド置換体[クロロフェニル(メ
タ)アクリルアミド、ブロモフェニル(メタ)アクリル
アミド、ニトロフェニル(メタ)アクリルアミドな
ど]、フェニルマレイミド置換体(クロロフェニルマレ
イミド、ジクロロフェニルマレイミド、ニトロフェニル
マレイミド、ニトロクロロフェニルマレイミドなど)、
フェニルイタコンイミド置換体(クロロフェニルイタコ
ンイミド、ジクロロフェニルイタコンイミド、ニトロフ
ェニルイタコンイミド、ニトロクロロフェニルイタコン
イミドなど)、フェニルビニルエーテル置換体(クロロ
フェニルビニルエーテル、ニトロフェニルビニルエーテ
ルなど)などが挙げられる。これらのうち好ましいもの
は、塩素原子またはニトロ基により置換された、フェニ
ルマレイミド置換体およびフェニルイタコンイミド置換
体である。
オレフィン(エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソ
ブチレン、ドデセンなど)、ビニルエーテル(メチルビ
ニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ステアリルビニ
ルエーテルなど)、芳香族ビニル炭化水素(スチレン、
α-メチルスチレン、p-クミルスチレンなど)、(メタ)
アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル[(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ステアリルな
ど]、ジエン(ブタジエン、イソプレンなど)、不飽和
ジカルボン酸(マレイン酸、イタコン酸など)およびそ
の酸無水物などが挙げられる。
述べると、(1)は、通常0.1重量%以上、好ましく
は0.1〜20重量%、さらに好ましくは1〜10重量
%である。(2)は、通常0〜99重量%、好ましくは
1〜99重量%、さらに好ましくは10〜70重量%で
ある。(3)は、通常0〜99重量%、好ましくは1〜
99重量%、さらに好ましくは10〜70重量%であ
る。(4)は、通常0〜99重量%、好ましくは1〜9
0重量%、さらに好ましくは10〜70重量%である。
(1)の割合が0.1重量%未満ではtanδが小さく
なり、帯電の立ち上がりが悪くなる。また、(1)の割
合が多すぎるとtanδが大きくなり、帯電量不足とな
りやすいとともに、[W]が大きくなり、環境安定性が悪
くなりやすい。
常1,000〜500,000であり、好ましくは2,0
00〜200,000である。1,000未満ではトナー
バインダーに完全相溶し帯電量不足となるとともに、ト
ナーの流動性に悪影響を与える。また、500,000
を超えるとトナー中に分散させるのが困難となる。
を、(A)と同じ構成の重合体部分(a)にスチレン系
重合体部分(b1)およびポリエステル系重合体部分
(b2)から選ばれる重合体部分(b)がグラフト状ま
たはブロック状に結合した共重合体(AB)からなる荷
電制御剤に置き換えることもできる。(A)を(AB)
に替えることで、(a)がトナー中で形成する不連続な
ドメインの粒径を容易に小さくでき、帯電量分布をシャ
ープにできる点で好ましい。またこの効果を発現させる
ためには、(b)がトナーバインダーと類似の構造であ
ることがより好ましい。すなわち、トナーバインダーと
してスチレン系ポリマーを用いる場合は(b)としては
(b1)がより好ましく、トナーバインダーがポリエス
テル系ポリマーの場合は(b)としては(b2)がより
好ましい。(AB)からなる荷電制御剤の場合、トナー
中の分散粒径を小さくするためには(A)の全量が(A
B)である必要はなく、一部が(AB)となっていれば
よい。すなわち、(AB)とともに(A)を含有してい
てもよい。さらに、(AB)、(A)のほかに(a)と
結合していないスチレン系重合体(B1)、ポリエステ
ル系重合体(B2)から選ばれる重合体(B)を含有し
ていてもよい。
のは(A)に関する前記説明と同じである。
の単独重合体でもよく、スチレンと共重合可能な他の単
量体(5)との共重合体でもよい。共重合可能な他の単
量体(5)としては、スチレン以外の芳香族ビニル炭化
水素、(メタ)アクリル系単量体、ニトリル系単量体お
よびその他のビニル単量体などが挙げられる。スチレン
以外の芳香族ビニル炭化水素としては、アルキル置換ス
チレン(α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p
−クミルスチレンなど)、アセトキシスチレン、ヒドロ
キシスチレンなどが挙げられる。(メタ)アクリル系単
量体としては、アルキル(メタ)アクリレート[メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ス
テアリル(メタ)アクリレートなど];ヒドロキシル基
含有(メタ)アクリレート[ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレートなど];エポキシ基含有(メタ)アクリレ
ート[グリシジル(メタ)アクリレートなど];イソシ
アネート基含有(メタ)アクリレート[メタアクリロイル
イソシアネートなど]などが挙げられる。ニトリル系単
量体としてはアクリロニトリル、メタクリロニトリルな
どが挙げられる。またその他のビニル単量体としてはビ
ニルエステル(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルな
ど);ジエン系単量体(ブタジエン、イソプレンな
ど);α,β-不飽和モノもしくはポリカルボン酸[(メ
タ)アクリル酸、クロトン酸、ソルビン酸、マレイン
酸、イタコン酸、ケイ皮酸など];それらの無水物(無
水マレイン酸など);それらの部分エステル(マレイン
酸モノメチルエステルなど)などが挙げられる。スチレ
ン系重合体部分(b1)として例示したもののうち好ま
しいものは、スチレンの単独重合体、スチレンと(メタ)
アクリル系単量体の共重合体、スチレンとニトリル系単
量体の共重合体、スチレンとジエン系単量体の共重合体
およびこれらと少量の他の共重合可能な単量体との共重
合体である。また、(b1)がスチレン系共重合体の場
合、スチレンと他の単量体(5)との共重合比は、通常
スチレンが40モル%以上であり、好ましくは60モル
%以上である。
分(b2)としては、ポリオール(6)とポリカルボン
酸(7)の重縮合物などが挙げられる。ポリオール
(6)としては、ジオール(6−1)および3価以上の
ポリオール(6−2)が挙げられ、(6−1)単独また
は(6−1)と少量の(6−2)の混合物が好ましい。
ジオール(6−1)としては、アルキレングリコール
(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコー
ル、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレン
エーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコールなど);脂環式ジオール(1,4-シク
ロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAな
ど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェ
ノールF、ビスフェノールSなど);上記ビスフェノー
ル類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プ
ロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物
などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素
数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノー
ル類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好まし
いものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加
物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコー
ルとの併用である。3価以上のポリオール(6-2)として
は、脂肪族多価アルコール(グリセリン、トリメチロー
ルエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類
(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレ
ゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノー
ル類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
ポリカルボン酸(7)としては、ジカルボン酸(7-1)およ
び3価以上のポリカルボン酸(7−2)が挙げられ、
(7−1)および(7−1)と少量の(7−2)の混合
物が好ましい。ジカルボン酸(7-1)としては、アルキレ
ンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸な
ど);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマー
ル酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)な
どが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数
4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜
20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上のポリカル
ボン酸(7-2)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカ
ルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)など
が挙げられる。ポリエステル系重合体部分(b2)を構
成する(6)と(7)のモル比は、通常1:2〜2:1、好
ましくは1:1.5〜1.5:1である。(6)中の(6−
1)と(6−2)のモル比は、通常100:0〜80:
20、好ましくは100:0〜90:10である。
(7)中の(7−1)と(7−2)の好ましいモル比
も、(6−1)と(6−2)のモル比と同様である。ま
た、(B1)および(B2)として好ましいものは、
(b1)および(b2)と同じである。
場合の荷電制御剤中の(AB)、(A)、(B)の重量
割合は、通常、(AB)が1〜100重量%、(A)が
0〜99重量%、(B)が0〜90%であり、好ましく
は(AB)が10〜100重量%、(A)が0〜90重
量%、(B)が0〜50%である。(AB)の重量割合
が1重量%未満ではグラフト状またはブロック状に結合
させた効果が発現せず、(B)が90重量%を超えると
十分な帯電量を得るのに多量の荷電制御剤が必要となり
経済的でない。また、荷電制御剤中の(a)および
(A)の合計重量の割合(Wa)は、通常10〜99重
量%、好ましくは20〜90重量%である。(Wa)が
10%未満では十分な帯電量を得るのに多量の荷電制御
剤が必要となり経済的でなく、99%を超えるとグラフ
ト状またはブロック状に結合させた効果が発現しない。
はブロック状に結合した共重合体(AB)の結合のしか
たとしては、以下のものが挙げられる。 (a)の幹ポリマーに(b)の枝ポリマーがグラフト
したグラフト共重合体 (b)の幹ポリマーに(a)の枝ポリマーがグラフト
したグラフト共重合体 (a)と(b)のブロック共重合体
各重量平均分子量は、通常(a)が1,000〜100,
000、(b)が1,000〜500,000であり、好
ましくは(a)が2,000〜50,000、(b)が
3,000〜100,000である。(a)または(b)
が1,000未満ではトナーの流動性に悪影響を与え、
(a)が100,000を超えるか、または(b)が5
00,000を超えるとトナー中に分散することが困難
になる。
のものなどが挙げられる。 パーフルオロアルキル(C8〜C12の混合物)エチル
メタクリレート/スチレンスルホン酸ナトリウム(91
/9)共重合体 パーフルオロアルキル(C8〜C12の混合物)エチル
メタクリレート/スチレンスルホン酸バリウム(89/
11)共重合体 パーフルオロアルキル(C8〜C12の混合物)エチル
メタクリレート/スチレンスルホン酸トリブチルアミン
塩(85/15)共重合体 ジクロロフェニルマレイミド/パーフルオロアルキル
(C8〜C12の混合物)エチルメタクリレート/スチ
レンスルホン酸ナトリウム塩(46/50/4) 共重
合体 パーフルオロアルキル(C8〜C12の混合物)エチル
アクリレート/スチレンスルホン酸ナトリウム(94/
6)共重合体 ジクロロフェニルイタコンイミド/パーフルオロアル
キル(C8〜C12の混合物)エチルアクリレート/スル
ホフェニルイタコンイミドナトリウム塩(30/ 64
/6)共重合体
(A)として例示したものと同じ構成の部分と以下の
(b)のグラフト共重合体などが挙げられる。 (1)スチレンの単独重合体部分 (2)スチレン/ブチルアクリレート(95/5)共重合
体部分 (3)スチレン/ブチルアクリレート(87/13)共重
合体部分 (4)スチレン/メタアクリル酸ブチル(75/25)共
重合体部分 (5)スチレン/アクリロニトリル(85/15)共重合
体部分 (6)スチレン/ブタジエン(90/10)共重合体部分 (7)ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加
物/イソフタル酸重縮合物部分 (8)ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加
物/テレフタル酸重縮合物部分 (9)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物
/マレイン酸重縮合物部分 (10)ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加
物/マレイン酸重縮合物部分 (11)ビスフェノールAエチレンオキサイド3モル付加物
/テレフタル酸重縮合物部分
と、最初から目的の構造とするに必要な単量体を公知の
方法に従って共重合してもよく、また、目的の(A)に
誘導できる官能基を有する単量体を共重合した後、さら
に反応させて目的の共高分子物質(A)としてもよい。
たとえば、有機酸塩基含有単量体(1)そのものとパー
フルオロアルキル基含有単量体(2)をアゾビスイソブ
チロニトリルを開始剤として共重合してもよく、無水イ
タコン酸と(2)を共重合した後、アミノベンゼンスル
ホン酸ナトリウムを反応させることによっても得られ
る。共重合体(AB)の製造方法を例示すると、以下の
方法が挙げられる。 スチレン系またはポリエステル系重合体部分(b)の
末端に重合可能な官能基(例えばアリル基)を持たせた
ものと、共重合体部分(a)となる前の(a)を構成す
る単量体を共重合させてグラフト共重合体を得るマクロ
マー法。 スチレン系またはポリエステル系重合体部分(b)の
末端に共重合体部分(a)と反応可能な官能基(例えば
アミノ基、水酸基)を持たせたものと、共重合体部分
(a)の側鎖の官能基(例えばカルボキシル基、酸無水
物基)とを反応させ共重合体を得るポリマー反応法。 スチレン系またはポリエステル系重合体部分(b)の
側鎖に重合開始基(例えば、パーオキサイド基)を持た
せたものと、共重合体部分(a)となる前の(a)を構
成する単量体とを反応させるか、あるいは、共重合体部
分(a)の側鎖に重合開始基を持たせたものと、スチレ
ンおよび必要により共重合可能な他の単量体とを反応さ
せることによりグラフト共重合体を得る主鎖開始重合
法。
の製造方法と同様である。たとえば、(a)の側鎖に酸
無水物基などの(b)の末端の官能基と反応可能な官能
基を導入する方法としては、(a)を構成する単量体を
重合する際に酸無水物基含有単量体を(A)の製造方法
と同様に共重合することで得られる。(a)の側鎖に重
合開始基を持たせる方法としては、上記酸無水物基を有
する(a)にハイドロパーオキサイドを反応させる方法
などがある。スチレン系重合体部分(b1)の末端また
は側鎖に上記反応性の官能基を持たせたものは公知の方
法に従い合成することができる。たとえば、(b1)の
末端に水酸基を持たせたものは水酸基含有連鎖移動剤
(メルカプトエタノールなど)の存在下にスチレンおよ
びそれと共重合可能な他の単量体(5)をラジカル共重
合することで得られる。ポリエステル系重合体部分(b
2)の末端に上記反応性の官能基を持たせたものは公知
の方法に従い合成することができる。たとえば、(b
2)の末端に水酸基を持たせたものは、(b2)を構成
するポリオール(7)とポリカルボン酸(8)を重縮合する
際にポリオール(7)を過剰に用いることで得られる。ま
た、(b2)の末端にメタクリロイル基を持たせたもの
は、上記末端に水酸基を持たせた(b2)とメタクリロ
イルイソシアネートを反応することで得られる。
(7)とポリカルボン酸(8)そのものを重縮合する必
要はなく、(7)の誘導体[低級モノカルボン酸(酢酸
など)エステル、アルコラートなど]と(8)の誘導体
[低級アルコール(メタノールなど)エステル、酸無水
物、酸ハライドなど]を重縮合し目的のポリエステル系
重合体部分(b2)としてもよい。
ナーバインダーとあらかじめ混合し、荷電制御能をもつ
本発明のトナーバインダー組成物として用いることがで
きる。トナーバインダーとしてはスチレン系ポリマー、
ポリエステル系ポリマー、エポキシ系ポリマー、ポリオ
レフィン系ポリマー、ポリウレタン系ポリマーおよびこ
れらの混合物などでトナーバインダーとして公知のもの
が挙げられる。スチレン系ポリマーとしては、スチレン
と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、スチレンと
ジエン系単量体(ブタジエン、イソプレンなど)の共重
合体、スチレンとニトリル系単量体(アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリルなど)の共重合体およびこれら
と共重合可能な他の単量体の共重合体などが挙げられ
る。ポリエステル系ポリマーとしては芳香族ジカルボン
酸とビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物と
の重縮合物などが挙げられる。エポキシ系ポリマーとし
ては芳香族ジオールとエピクロルヒドリンの反応物、こ
れの変性物などが挙げられる。ポリオレフィン系ポリマ
ーとしてはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンま
たはプロピレンと他の共重合可能な単量体との共重合体
などが挙げられる。ポリウレタン系ポリマーとしては芳
香族ジイソシアネートと芳香族ジオールのアルキレンオ
キサイド付加物との重付加物などが挙げられる。
例示すると、以下の方法などが挙げられる。 該荷電制御剤の存在下に前記に例示した各トナーバイ
ンダーを得ることができる単量体を重合する方法 トナーバインダーと該荷電制御剤を溶剤(トルエン、
キシレンなどの芳香族炭化水素、クロロホルム、エチレ
ンジクロライドなどのハロゲン化物、アセトン、メチル
エチルケトンなどのケトンおよびジメチルホルムアミド
などのアミドなど)を用い溶液混合する方法 トナーバインダーと該荷電制御剤を熱溶融し混合する
方法
着色材料とともに混合し、本発明の静電荷像現像用トナ
ーとして用いることができる。トナーバインダーとして
は、前記のものと同様なものが挙げられる。着色材料と
しては公知の顔料、染料を用いることができる。具体的
には、カーボンブラック、鉄黒、スーダンブラックS
M、ファーストイエロ−G、ベンジジンイエロー、ピグ
メントイエロー、インドファーストオレンジ、イルガシ
ンレッド、バラニトアニリンレッド、トルイジンレッ
ド、カーミンFB、ピグメントオレンジR、レーキレッ
ド2G、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、メチル
バイオレットBレーキ、フタロシアニンブルー、ピグメ
ントブルー、プリリアントグリーン、フタロシアニング
リーン、オイルイエローGG、カヤセットYG、オラゾ
ールブラウンB、オイルピンクOPなどが挙げられる。
は、トナーバインダーの少なくとも一部が連続相を形成
しており、荷電制御剤の少なくとも一部が不連続なドメ
インを形成していることが好ましい。不連続なドメイン
を形成せずにトナーバインダー中に荷電制御剤が完全相
溶する場合と比較して、添加した荷電制御剤がトナー表
面に露出しやすくなり、少量の添加で効果を発現する。
また、該ドメインの分散粒径は、好ましくは0.01〜
4μmであり、さらに好ましくは0.05〜2μmであ
る。4μmを超えると分散性が不充分であり、帯電量分
布が広くなる問題が生じる。また、カラートナーに用い
る場合には分散粒径がより小さいことが透明性の観点か
ら好ましく、分散粒径0.01〜1μmが好ましい範囲
である。分散粒径が0.01μm未満では、不連続なド
メインを形成せずにトナーバインダー中に完全相溶する
場合と同様であり、多量の荷電制御剤の添加が必要とな
る。前記荷電制御剤の少なくとも一部が不連続なドメイ
ンを形成していること、およびその分散粒径は、透過型
電子顕微鏡などでトナーの切片を観察することで確認で
きる。界面を明瞭に観察するために、四酸化ルテニウ
ム、四酸化オスニウムなどでトナー切片を染色した後に
電子顕微鏡観察をすることも有効である。
電荷像現像用トナーにおいて、トナーバインダーと該荷
電制御剤の重量割合は、通常0.1〜20重量%、好ま
しくは0.3〜10重量%である。荷電制御剤の重量割
合が0.1重量%未満であるとトナーとした際の帯電量
が低く、20重量%を超えるとトナーとした際の環境安
定性が悪くなる。本発明の静電荷像現像用トナーの組成
比は、トナー重量に基き、通常、前記荷電制御剤が0.
1〜20重量%、トナーバインダーが30〜95重量
%、着色材料が0〜15重量%であり、必要により磁性
粉(鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性金属の粉末も
しくはマグネタイト、ヘマタイト、フェライトなどの化
合物)を着色材料としての機能を兼ねて60重量%以下
含有していてもよい。さらに種々の添加剤として、滑剤
(ポリテトラフルオロエチレン、低分子量ポリオレフィ
ン、脂肪酸、もしくはその金属塩またはアミドなど)や
他の荷電制御剤(含金属アゾ染料、サリチル酸金属塩な
ど)などを含有させることができる。また、トナーの流
動性改良のために疎水性コロイダルシリカ微粉末等を用
いることもできる。これら添加剤の量はトナー重量に基
き通常10重量%以下である。
は特に制限はないが、以下の方法などで得ることができ
る。 混練・粉砕法 トナーを構成する成分を乾式ブレンドした後、溶融混練
し、その後粗粉砕し、最終的にジェット粉砕機などを用
いて微粒化する。さらに分級して粒径が通常5〜20ミ
クロンの微粒としてトナーが得られる。 外添法 トナーバインダー、着色材料、必要により、滑剤および
磁性粉からなる粒径5〜20ミクロンの粒子に本発明の
荷電制御剤を乾式ブレンドした後、必要により加熱しな
がらミキサーにて強混合することで外添してトナーが得
られる。 重合法 トナーバインダー原料の単量体に本発明の荷電制御剤お
よび着色材料等を分散、溶解し、ついで水中にて縣濁重
合した後乾燥し、粒径が通常5〜20ミクロンの微粒と
してトナーが得られる。
じて鉄粉、ガラスビーズ、ニッケル粉、フェライト、マ
グネタイト、および樹脂(アクリル樹脂、シリコーン樹
脂など)により表面をコーティングしたフェライトなど
のキャリアー粒子と混合されて電気的潜像の現像剤とし
て用いられる。また、キャリア粒子のかわりに帯電ブレ
ードなどの部材と摩擦し、電気的潜像を形成することも
できる。本発明の静電荷像現像トナーは複写機、プリン
ターなどにより支持体(紙、ポリエステルフィルムな
ど)に定着して記録材料とされる。支持体に定着する方
法としては、公知の熱ロール定着方法、フラッシュ定着
方法などが適用できる。
料などに用いることもできる。
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以
下、部は重量部を示す。
圧乾燥した後、2g精秤する。次いで35℃、85%
R.H.の環境下で12時間調湿後秤量し、重量増加率を
もって吸水率とした。
クスFAMAC-C8:日本メクトロン(株)製}912
部およびスチレンスルホン酸ナトリウム88部をDMF
中沸点下アゾビスイソブチロニトリルを開始剤として4
時間共重合し、次いでDMFを減圧乾燥機により溜去
し、本発明の荷電制御剤(A1)を得た。(A1)のt
anδは0.050であり、吸水率は1.6%であっ
た。
ET AC 812ヘキストインダストリー(株)製}9
42部およびスチレンスルホン酸ナトリウム58部を実
施例A1と同様に共重合し、本発明の荷電制御剤(A
2)を得た。(A2)のtanδは0.025であり、
吸水率は0.9%であった。
スチレンスルホン酸ナトリウム58部およびポリスチレ
ンマクロモノマー{AS−6:東亞合成化学工業(株)
製}1000部を実施例A1と同様に共重合し、本発明
の荷電制御剤(A3)を得た。
よびスチレンスルホン酸ナトリウム279部を実施例A
1と同様に共重合し、比較荷電制御剤(CA1)を得
た。(CA1)のtanδは0.42であり、吸水率は
8.4%であった。
を実施例A1と同様に単独重合し、比較荷電制御剤(C
A2)を得た。(CA2)のtanδは0.007であ
り、吸水率は0.1%であった。
よびスチレンスルホン酸バリウム106部を実施例A1
と同様に共重合し、本発明の荷電制御剤(A4)を得
た。(A4)のtanδは0.020であり、吸水率は
0.8%であった。
よび2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸
トリn-ブチルアミン塩148部を実施例A1と同様に
共重合し、本発明の荷電制御剤(A5)を得た。(A
4)のtanδは0.042であり、吸水率は1.2%
であった。
3,4-ジクロロフェニルマレイミド458部およびスチ
レンスルホン酸ナトリウム40部を、DMF中沸点下、
ジターシャリーブチルパーオキサイドを開始剤として4
時間共重合し、次いでDMFを減圧乾燥機により溜去
し、本発明の荷電制御剤(A6)を得た。(A6)のt
anδは0.014であり、吸水率は0.7%であっ
た。
88部を実施例A1と同様に共重合し、比較荷電制御剤
(CA3)を得た。(A6)のtanδは0.006で
あり、吸水率は5.7%であった。
ンダー{ハイマーUNI−3000:三洋化成工業(株)
製}1000部をDMFに溶解混合後DMFを溜去し、
本発明のトナーバインダー組成物(B1)を得た。トナ
ーバインダー組成物(B1)の薄片をRuO4で染色
後、透過型電子顕微鏡(TEM){H−7100:日立
製作所製}で観察したところ、粒径約1μmの分散粒子
が観察された。同様にハイマーUNI−3000を観察
したが分散粒子は存在しなかった。
T4 表1の組成の荷電制御剤とスチレン系トナーバインダー
{ハイマーUNI−3000、三洋化成工業(株)製}1
000部、カーボンブラック{MA−100、三菱化成
(株)製}80部および低分子量ポリプロピレン{ビスコ
ール660P、三洋化成工業(株)製}40部を下記の方
法でトナー化した。まず、ヘンシェルミキサ{FM10
B、三井三池化工機(株)製}を用いて予備混合した後、
二軸混練機{PCM−30、(株)池貝製}で混練した。
ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット{日本ニュー
マチック工業(株)製}を用いて微粉砕した後、気流分級
機{MDS−I、日本ニューマチック工業(株)製}で分
級し、5〜20μmの粒径の粉体を得て、本発明のトナ
ー(T1)〜(T6)および比較トナー(CT1)〜
(CT4)を得た。評価結果を表1に示す。
インダー組成物(B1)1020部を用い、荷電制御剤
を加えない以外は実施例T1と同様にトナー化し、本発
明のトナー(T7)を得た。評価結果を表1に示す。
ンオキサイド2モル付加物751部、テレフタル酸10
4部および無水トリメリット酸167部をジブチルチン
オキサイド2部を触媒として重縮合し、軟化点127℃
のポリエステル系トナーバインダー(1)を得た。 (トナーの作成および評価)トナーバインダーをポリエ
ステル系トナーバインダー(1)にかえる以外は、実施
例T1と同様にして、表1の組成でトナー化し、本発明
のトナー(T8)を得た。評価結果を表1に示す。
イトキャリアー{FL961−150、パウダ−テック
(株)製}24部とを混合して、現像剤を作製した。 飽和帯電量(帯電量)の測定 上記現像剤を23℃、50%R.H.で8時間以上調湿
した後、ターブラーシェーカーミキサーにて50r.p.m.
×1、3、7、20、60および120分間摩擦攪拌
し、それぞれの時間毎に帯電量を測定した。帯電量の増
加がなくなった摩擦時間の帯電量をもって飽和帯電量と
した。 測定装置:ブローオフ帯電量測定装置{東芝ケミカル
(株)製} 帯電の立ち上がり(立ち上がり)の評価基準 上記帯電量測定結果から、以下の基準で評価した。 A:飽和帯電量の80%の帯電量に到達する摩擦時間が
7分未満のもの B:飽和帯電量の80%の帯電量に到達する摩擦時間が
7〜20分のもの C:飽和帯電量の80%の帯電量に到達する摩擦時間が
20〜60分のもの D:飽和帯電量の80%の帯電量に到達する摩擦時間が
60分を超えるもの 環境安定性の測定 上記現像剤を、高温高湿および低温低湿で8時間以上調
湿したものの帯電量を測定した。 低温低湿度:10℃、40%R.H. 高温高湿度:35℃、85%R.H. 評価基準 A:低温低湿度と高温高湿で帯電量の変化が小さいもの B:低温低湿度と高温高湿で帯電量の変化が中程度のもの C:低温低湿度と高温高湿で帯電量の変化が大きいもの 帯電量分布の測定 上記現像剤を23℃、50%R.H.で8時間以上調湿
した後、ターブラーシェーカーミキサーにて50r.p.m.
×20分間摩擦攪拌し、帯電量分布を測定した。 装置:粒子帯電量分布測定装置{EST−1、ホソカワミクロン(株)製} 評価基準 A:帯電量分布が狭いもの B:帯電量分布が中程度のもの C:帯電量分布が広いもの 複写試験 上記現像剤を評価用複写機を用いて連続複写試験を行っ
た。 評価機:セレン感光体を用いた負帯電性トナ−用電子写真複写機 連続複写枚数:2万枚 評価基準 A:2万枚連続複写後も画像良好のもの B:2万枚連続複写後、画質低下がややみられるもの C:2万枚連続複写後、画質低下が明らかにみられるもの D:複写初期から、画像不良のもの
ンオキサイド2モル付加物417部、ビスフェノールA
エチレンオキサイド2モル付加物341部およびテレフ
タル酸310部をジブチルチンオキサイド2部を触媒と
して重縮合し、重量平均分子量8,000のポリエステ
ル系トナーバインダー(2)を得た。 (トナーの作成および評価)ポリエステル系トナーバイ
ンダー(2)1000部、着色剤{ファーストゲンマゼ
ンタR−11、大日本インキ工業(株)製}50部、およ
び表3の組成の荷電制御剤を、実施例T1と同様にトナ
ー化し、本発明のトナー(T9)および(T10)を得
た。評価結果を表3に示す。
価した。 透明性の評価 着色剤を加えることなく、トナーバインダーと荷電制御
剤だけを混練し、次いで、混練物をメルトインデクサー
を用いて、約5mmの円柱に成形してその透明性を目視
判定した。
組成物および静電荷像現像用トナーは以下の効果を奏す
る。 1.重金属を含有しないので、安全性に優れる。 2.荷電制御剤の着色が弱いので、カラートナーとした
場合の色調に優れる。 3.トナーの透明性が高く、カラートナーとした場合の
色調に優れる。 4.荷電制御剤の分散性が高く、帯電量分布がシャープ
なトナーが得られる。 5.荷電制御剤の帯電量が高く、少量の荷電制御剤の使
用量で適正な帯電量のトナーが得られる。 6.帯電の立ち上がりに優れ、短時間の摩擦で一定の帯
電量に到達するトナーが得られる。 7.環境依存性に優れ、種々の環境下においても帯電量
の変化が少ないトナーが得られる。 8.長時間の連続複写を重ねてもかぶりの少ない、鮮明
な画像を安定に保持するトナーが得られる。 9.粉体塗料に用いた場合も上記2〜7のトナーの場合
と同様に、帯電性に優れ、かつ色調に優れた塗料が得ら
れる。
Claims (8)
- 【請求項1】 スルホン酸塩基含有単量体(1)を構成
単位として含有する高分子物質(A)からなる荷電制御
剤において、(A)の測定周波数100kHzにおける
誘電体損と誘電率の比[tanδ]が0.01〜0.3で
あり、(A)の吸水率[W]が5重量%未満であることを
特徴とする荷電制御剤。 - 【請求項2】 (A)の測定周波数100kHzにおけ
る誘電体損と誘電率の比[tanδ]が0.01〜0.2
である請求項1記載の荷電制御剤。 - 【請求項3】 (A)が、パーフルオロアルキル基含有
単量体(2)および/またはシリコーン基含有単量体
(3)を構成単位として含有する共重合体である請求項
1または2記載の荷電制御剤。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか記載の該高分子
物質(A)と同じ構成の重合体部分(a)に、スチレン
系重合体部分(b1)およびポリエステル系重合体部分
(b2)からなる群より選ばれる重合体部分(b)がグ
ラフト状またはブロック状に結合した共重合体(AB)
からなる荷電制御剤。 - 【請求項5】 トナーバインダーと請求項1〜4のいず
れか記載の荷電制御剤を含有してなるトナーバインダー
組成物。 - 【請求項6】 トナーバインダー、着色材料および荷電
制御剤を含有する静電荷現像用トナーにおいて、請求項
1〜4のいずれか記載の荷電制御剤を含有することを特
徴とする静電荷像現像用トナー。 - 【請求項7】 トナー中においてトナーバインダーの少
なくとも一部が連続相を形成しており、荷電制御剤の少
なくとも一部が不連続なドメインを形成している請求項
6記載の静電荷像現像用トナー。 - 【請求項8】 静電荷像現像用トナーとした時に、トナ
ーバインダーの少なくとも一部が連続相を形成してお
り、荷電制御剤の少なくとも一部が不連続なドメインを
形成する請求項1〜4のいずれか記載のトナー用荷電制
御剤。
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1995
- 1995-10-27 JP JP30352795A patent/JP2972987B2/ja not_active Expired - Fee Related
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