JP2972890B2 - 光情報記録媒体 - Google Patents

光情報記録媒体

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JP2972890B2 JP1230927A JP23092789A JP2972890B2 JP 2972890 B2 JP2972890 B2 JP 2972890B2 JP 1230927 A JP1230927 A JP 1230927A JP 23092789 A JP23092789 A JP 23092789A JP 2972890 B2 JP2972890 B2 JP 2972890B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光情報記録媒体に関し、より詳しくはレーザ
特に半導体レーザによる書込み記録に適した光情報記録
媒体に関する。
〔従来の技術〕
従来、回転しているディスク状の情報記録媒体にレー
ザ光を照射して情報の記録再生を行う情報記録再生装置
が知られている。そして、この種の情報記録再生装置に
用いられる情報記録媒体としては基板上に低融点金属ま
たは低融点金属と誘電体とからなる記録層を設けたもの
などが提案されている。しかし、これらは保存性が悪
い、分解能が低い、記録密度が低い、コスト高になるな
どの欠点を有する。
一方、基板上にポリメチン色素を主成分とする有機色
素薄膜を設けた場合に書き込み感度および反射率が向上
し読み出しのS/N比が高い記録媒体が得られることが提
案されている。しかしながら、かかる記録媒体は光およ
び熱に対する安定性、記録後の再生光に対する保存性な
どがまだ充分でないのが現状である。
さらに、ポリメチン色素にニッケル錯体を再生劣化防
止の為に添加することが提案されている(特開昭63−20
9890号、同63−288785号、同63−288786号公報等)が、
これまでのニッケル錯体を用いた光記録媒体は保存性に
おいてビットエラー率の増加が見られたり、繰り返し再
生における信号保持が不十分だったりして満足なものが
得られていない。
〔発明が解決しようとする課題〕 本発明は、記録層がポリメチン色素からなる光情報記
録媒体の耐光性および耐熱性の改良および再生劣化を防
止することを解決すべき課題とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者が鋭意研究を行ったところ、下記一般式
(I)で表わされる化合物がポリメチン色素からなる記
録層の安定化に効果があることを見出し、本発明をなす
に至った。
すなわち、本発明によれば、基板上にポリメチン色素
および下記一般式(I)の化合物を含有する記録層を有
することを特徴とする光情報記録媒体が提供されるもの
である。
(式中、R1,R2は1価の基、Aは置換基を有しても良い
含窒素複素環、Mは遷移金属、Xはカチオン種を表す。
nは価数を表し、n=0,1または2の整数である。mは
カチオン種の数を表し、n=0のときm=0、n=1の
ときm=1、n=2のときm=2の値をとる。) 上記一般式(I)のR1,R2は1価の基として水素原
子;ブロム、クロロ、フッ素、クロロシル、クロリル、
ペルクロルアルキル、ペルフルオロアルキル、ペルブロ
モアルキル、ペルクロロアルキルなどのハロゲン原子お
よひハロゲン誘導体;メチル、エチル、プロピル、n−
ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロヘキ
シル等のアルキル基;メトキシ、エトキシ、n−プロポ
キシ、iso−プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ
や、ピリジルオキシ、フェノキシ等の脂肪族、芳香族ア
ルコキシ基;ナフチル、フェニル、チエニル、ピロリ
ル、イミダゾイル、ピラゾイル、ピリジル、ピラジニ
ル、ピリミジニル、ピリダジル、インドリジニル等のア
ニール基;ニトリル基;アルキルチオ基などがあげられ
るがこれらに特に限定されるものではなく、またR1とR2
が結合して上記のような環を形成しても良い。
Aの置換基を有しても良い含窒素複素環としてはピロ
リル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、イ
ソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニ
ル、ピリダジニルなどの単環複素環;インドチジニル、
インドリル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、
ナフチルジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シン
ノリニル、プテリジニル等の多環複素環などがあげられ
るがこれらに限定されるものではない。
またこれらの複素環はクロロ、ブロム、フッ素等のハ
ロゲン原子、アルキル、アルコキシ、等で置換されても
よい。
Mの遷移金属としてはCo,Ni,Cu,Pt,Pdなどがあげられ
るがこれらに限定されるものではない。
Xのカチオン種としては第4級アンモニウム塩、第4
級ホスフォニウム塩、ナトリウムなどがあげられる。
一般式(I)のR1,R2としては上記記載のうちニトリ
ル基、フェニル基、アルキルチオ基およびR1とR2が結合
してピリジン環、ベンゼン環を形成する場合が好まし
く、特にニトリル基およびR1とR2が結合してピリジン
環、ベンゼン環を形成する場合が好ましい。
Aとしてはピリジル、ピラジル、イソキノリル、キノ
リルが好ましく、特にピリジルが好ましい。
複素環上の置換基としてはクロル基、ブロム基、フル
オル基、トリフルオロメチル基が好ましく、特にクロル
基が好ましい。
Mの遷移金属としてはNi,Pt,Pdが好ましく、特にNiが
好ましい。
また、上記化合物の中で好ましいものは下記一般式
(II)で示されるものである。
(式中、R1,R2,R3は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基またはパーフルオロアルキル基を表し、それぞれ同
じか異なってもよい。R4,R5は水素原子、アルキル基、
アリール基、シアノ基またはヘテロ原子を表し、これら
は、それぞれ同じでも異なっていてもよく、R4とR5は結
合して環を形成していてもよい。Xはカチオン種を表
す。nは価数を表し、n=0,1または2の整数である。
mはカチオン種の数を表し、n=0のときm=0、n=
1のときm=1、n=2のときm=2の値をとる。Mは
遷移金属を表す。) カチオン種X としては、第4級アンモニウム塩、第
4級ホスフォニウム塩、ナトリウム等のカチオン種が挙
げられる。また、遷移金属MとしてはNi、Pd、Pt等が挙
げられる。
本発明に用いる上記一般式(I)の化合物は新規であ
って、その一般的な製法は次のとおりである。ポリハロ
複素環誘導体を出発原料として、特開昭58−105960号公
報に開示されているジチオールの合成法と同様の方法に
より、複素環ジチオール誘導体を合成し、これとNiCl2
を反応させて相当するジチオラートニッケル錯体を得
る。
ここで用いられるポリハロ複素環誘導体の具体例とし
ては下記のものが挙げられる。
0価のニッケル錯体として得られる場合もあり、又、
テトラアルキルアンモニウム塩やテトラアルキルホスフ
ォニウム塩等のカチオン種の存在下1価及び2価のニッ
ケル錯体として得られる場合もある。これらはNaBH4
ような還元剤やヨウ素のような酸化剤を用いて価数を変
えることができる。さらに左右非対称形のジチオラート
ニッケル錯体にするためには上記ピリジン骨格を持った
ニッケル錯体と従来既知のジチオラートニッケル錯体を
有機溶剤中で加熱還流し配位子交換させることにより非
対称形ニッケル錯体が合成される。
従来既知のジチオラートニッケル錯体の例としては下
記一般式および表のものを挙げることができるがこれら
のみ制限されない。
(式中R6ないしR9はそれぞれ水素原子、置換または非置
換のアルキル基またはアミノ基あるいはハロゲン原子を
表す。n=0,1,2) R6 R7 R8 R9 1 Cl Cl H Cl 2 Cl Cl Cl Cl 3 H N(CH3)2 CH3 H 4 H H H H 5 H CF3 H H 6 Cl H H Cl 7 H CH3 H H 8 H tert−C4H9H H 9 CH3 CH3 CH3 CH3 10 H N(CH3)2H H 11 H CH2OHH H (式中、R10,R11はそれぞれ置換または非置換のアルキ
ル基またはアリール基あるいはシアノ基を表わす。n=
0,1,2) (式中、R6ないしR9およびnは上述した通りである。) 2価体を所望する場合は、以下のような方法で還元し
2価体にすることができる。すなわちメタノール等の有
機溶媒中にジチオラートニッケル錯体を溶解または分散
させ60%水酸化ナトリウム水溶液等を加えてアルカリ性
とした後、NaBH4を加え、40℃程度で還元させることに
より2価体にすることができる。
上記金属錯体の例ではMがNiを表す場合について示し
たが、Ni以外の遷移金属を表す場合も包含される。
本発明の光情報記録媒体は基本的には基板と記録層か
ら構成されるものであるが必要に応じて基本板と記録層
との間に中間層例えば下引き層を設けてもよいし、ある
いは記録層の上に保護層を設けてもよい。また、かかる
構成の記録媒体を一対としてエアーサンドイッチ構造ま
たは密着サンドイッチ構造(貼り合せ構造)にすること
もできる。
本発明における上記一般式(I)の化合物はポリメチ
ン色素からなる記録層に含有させると光情報記録媒体の
耐光性および耐熱性の改良と再生劣化の防止にすぐれた
効果を示すが、記録層のみならず他の層例えば下引き層
または保護層あるいは両方の層にも添加してその効果を
増強することができる。上記一般式(I)の化合物は下
引き層または保護層には全固形分に対して2〜100重量
%、好ましくは20〜100重量%の割合で含有される。な
お、上記化合物を2層以上にわたって含有させる場合は
各層についての上記範囲内の割合でそれぞれの層に添加
することができる。
さらに本発明の光情報記録媒体を構成する材料および
各層の必要特性について具体的に説明する。
1)基板 基板の必要特性としては基板側より記録再生を行う場
合のみ使用レーザ光に対して透明でなければならず、記
録層側から行う場合は透明である必要はない。基板材料
としては例えばポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミ
ド、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリイミドなどのプラスチック、ガラス、セラミッ
クあるいは金属等を用いることができる。
なお、基板の表面にはアドレス信号などのプレフォー
マットや案内溝のプレグループが形成されていてもよ
い。基板の成形はフォトポリマー法(2P法)またはイン
ジェクション法により行うことができる。
2)記録層 記録層はレーザ光の照射により何らかの光学的変化を
生じさせその変化により情報を記録できるもので、その
主成分はポリメチン色素と上記一般式(I)の化合物と
からなっている。ポリメチン色素の代表例としてはシア
ニン色素、メロシアニン色素、クロコニウム色素、ピリ
リウム色素などを挙げることができる。そのうちシアニ
ン色素およびメロシアニン色素が好ましく下記一般式
(A)、(B)および(C)で表されるものを用いるこ
とができる。
シアニン色素の例 ただし、R1およびR2は、置換もしくは未置換のアルキ
ル基、置換もしくは未置換のアラルキル基またはアルケ
ニル基を示し、Z1およびZ2は置換または未置換の複素環
を完成するに必要な原子群を示し、Z3は置換もしくは未
置換の5員環または6員環を完成するに必要な原子群を
示し、また前記5員環もしくは6員環は芳香族環と縮合
していてもよく、R3は水素原子またはハロゲン原子を示
し、R4およびR5は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ
基、カルボキシル基、アルキル基、置換もしくは未置換
のアリール基またはアシルオキシ基を示し、X は酸ア
ニオンを示し、そしてl、mおよびnは0または1であ
る。
メロシアニン色素の例 (式中、 などの環を表わし、 などの環を表しそしてnは1または2を示す。
上記色素の代表例を以下に示すが、本発明はこれのみ
に限定されるものではない。
記録層は上記一般式(I)の化合物とポリメチン色素
とを主成分とするものであるが記録特性および安定性向
上のために前記色素を2種以上組合せてもよくまた他の
色素例えばフタロシアニン系、テトラヒドロコリン系、
ジオキサジン系、トリフェノチアジン系、フェナンスレ
ン系、アントラキノン(インダンスレン)系、キサンテ
ン系、トリフェニルメタン系、アズレン系などの色素ま
たは金属例えばIn、Sn、Te、Bi、Al、Se、Ag、Cuなどま
たは金属化合物例えばTeO2、SnOなどと混合分散しても
積層してもよい。また、記録層はその他に高分子材料、
保存安定剤(例えば、金属錯体、フェノール系化合物な
ど)、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、可塑剤など
を含有していてもよい。
本発明における上記一般式(I)の化合物を記録層に
含有させる場合ポリメチン色素:前記化合物の重量比を
50:50〜98:2好ましくは70:30〜95:5とする必要がある。
記録層の形成は蒸着、スパッタリング、CVDまたは溶
液塗布などの通常の手段によって行うことができるが溶
液塗布が好ましい。溶液塗布による場合には有機溶媒例
えばアルコール類、ケトン類、アミド類、エーテル類、
スルホキシド類、エステル類、脂肪族ハロゲン化炭化水
素類、芳香族類中にポリメチン色素を溶解してスプレ
ー、スピナー、ディップ、ブレード、ローラーなどの慣
用のコーティング法によって行われる。記録層の膜厚は
100Å〜10μm好ましくは200Å〜2μmである。
3)下引き層 下引き層は(a)接着性の向上、(b)水またはガス
などのバリヤー、(c)記録層の保存安定性の向上およ
び(d)反射率の向上、(e)溶剤からの基板の保護、
(f)プレグループの形成などを目的として使用され
る。(a)の目的に対しては高分子材料例えばアイオノ
マー樹脂、ポリミアド樹脂、ビニル系樹脂、天然高分
子、シリコーン、液状ゴムなどの種々の高分子物質およ
びシランカップリング剤などを用いることができ、
(b)および(c)の目的に対しては上記高分子材料以
外に無機化合物、例えば、SiO2、MgF2、SiO、TiO2、Zn
O、TiN、SiNなど、金属または半金属例えばZn、Cu、
S、Ni、Cr、Ge、Se、Au、Ag、Alなどを用いることがで
き、(d)の目的に対しては金属例えばAg、Al、金属光
沢を有する色素例えばメチン系色素、キサンテン系色素
などを用いることができる。上記(e)および(f)の
目的に対しては紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑
性樹脂などを用いることができる。下引き層の膜厚は0.
1〜30μm好ましくは0.2〜10μmが適当である。
4)保護層 保護層は記録層をキズ、ホコリ、汚れなどから保護す
ること、記録層の保存安定性および反射率の向上を目的
として設けられ、その材料としては下引き層と同じ材料
を使用することができる。保護層の膜厚は0.05μm以上
好ましくは5μm以下が適当である。
なお、下引き層と保護層中には安定剤、分散剤、難燃
剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤などが含有
されていてもよい。
次に、図面について本発明による光情報記録媒体の構
成を説明する。
第1図に示すように、本発明の光情報記録媒体6は基
本的には基板1上に本発明による一般式(I)の化合物
およびポリメチン色素を含む記録層2を設けたものであ
る。また、記録層は光反射層と光吸収層とを任意の順序
で組合せた2層構成とすることもできる。
また、第2図ないし第4図に示すように第1図の構成
のものにさらに下引き層3および/または保護層4を設
けた構成とすることもできる。
さらに、本発明による光情報記録媒体の別の構成とし
ては、第1図ないし第4図に示した同一構成の2枚の記
録媒体(場合によりその1枚を基板のみとして)を用い
記録層2を内側に配置して密封したいわゆるエアーサン
ドイッチ構造にしてもよいし、保護層4を介して接着し
たいわゆる密着サンドイッチ構造(貼り合せ構造)にし
てもよい。
なお、情報の記録・再生に用いるレーザ光源として波
長750〜850nmの半導体レーザを用いると装置の小型化が
可能となる。
次に本発明で用いるのに好ましい化合物の具体例を示
す。
上記の中で特に(e),(f),(g),(h),
(i),(j),(k),(l),(m)の化合物が好
ましく使用される。又、式中nが1の場合か好ましく、
Xはテトラアルキルアンモニウムおよびテトラアルキル
ホスホニウムが好ましい。
〔実施例〕 以下に比較例と共に実施例をあげて本発明をさらに説
明するが本発明はこれら実施例のみに限定されるもので
はない。なお、「部」、「%」は重量基準である。
一般式(I)の化合物の製造 製造例1 ペンタクロロピリジン20部、70%NaSH 16部、鉄粉3.4
部、イオウ粉1.6部、N,N−ジメチルフォルムアミド70部
を窒素ガスをゆるやかに通じながら、130℃に加熱して1
0時間反応させた後冷却し、水200部を加えたのち、濾過
を行って黒色の固体を濾別し、風乾した。次いでこの固
体全量をメタノール100部、酸化亜鉛8部と水酸化ナト
リウム20部を水100部に溶解した水溶液とともに加えて
1時間加熱還流した。冷却後濾過を行い、濾液を水200
部と98%硫酸100部を混合した酸性水溶液中に注加する
と褐色固体が得られた。これをクロロホルムで抽出し水
を加えて数回洗浄し、クロロホルム層をドライアップす
ると黄色の2,5,6−トリクロロピリジン−3,4−ジチオー
ル(融点132〜133.5℃)10部が得られた。
この2,5,6−トリクロロピリジン−3,4−ジチオール10
部をクロロホルム350部に溶解させ塩化ニッケル6水塩
4.8部をエタノール100部に溶解させた溶液を加えると赤
色の沈殿物10部が得られた。この物は安定な対イオンを
持たないマイナス2価あるいはマイナス2価とマイナス
1価の混合したビス(2,5,6−トリクロロピリジン−3,4
−ジチオラート)ニッケル錯体であり、塩酸塩および/
または水和物および/または溶媒和物と予想される(以
降、この物を単に塩酸塩と略記する)。
この塩酸塩10部を水140部とエタノール500部の混合溶
媒に溶解し、空気を吹き込みながら室温で4時間撹拌し
た後、臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム6.1部を加
えて緑色の沈殿12.4部を得た。
これを1,2−ジクロロエタンを展開溶液としカラムク
ロマトグラフィーにより精製し下記(III)式のジチオ
ラートニッケル錯体11部を得た。
製造例2 製造例1で得た塩酸塩10部と下記式で示される2価の
ニッケル錯体15部 を1,2−ジクロロエタン520部中で5時間加熱還流した。
冷却後ドライアップし、クロロホルム及び1,2−ジクロ
ロエタンを展開溶媒としたカラムクロマトグラフィーに
より下記(IV)式のニッケル錯体5部を取り出した。
製造例3 三井ファインケミカル社製のPA1006 31部をメタノー
ル270部に分散させ、さらに50%の水酸化ナトリウム水
溶液12部を加えた。次いでNaBH4を1.5部加え約40℃で2
時間撹拌した。赤色透明に変ったところへ臭化テトラ−
n−ブチルアンモニウム25.4部を加え室温で2時間撹拌
した。その後濾により沈殿物を取り出し水洗した後乾燥
してPA1006の2価体36部を得た。この2価体10部と製造
例1で得た塩酸塩5.3部を1,2−ジクロロエタン320部中
で5時間加熱還流した。冷却後ドライアップし、クロロ
ホルム及び1,2−ジクロロエタンを展開溶媒としたカラ
ムクロマトグラフィにより下記(V)式のニッケル錯体
6.5部を取り出した。
実施例1 厚さ1.25mmのPC(ポリカーボネート)基板上に射出成
形により半値幅0.3μm、深さ950Åのグループをトラッ
クピッチ1.6μmの間隔で半径45〜94mmに設けた200φ基
板上に、下記式の色素と製造例1で得られた(III)式
の化合物とを重量比85/15でメタノールと1,2−ジクロロ
ブタン80部対20部の混合溶媒に溶解させた溶液を回転塗
布して厚さ700Åの記録層を設けた。
実施例2 製造例2で得られた(IV)式の化合物を用いた以外は
実施例1と同様にして記録媒体を作製した。
実施例3 製造例3で得られた(V)式の化合物を用いた以外は
実施例1と同様にして記録媒体を作製した。
比較例1 ジチオラートニッケル錯体に三井東圧化学社製のPA10
06 を用いた以外は実施例1と同様にして記録媒体を作製し
た。
実施例4 厚さ1.2mmのPMMA(ポリメチルメタクリレート)基板
上に厚さ50μmのフォトポリマーにより半値幅0.3μ
m、深さ950Åのグループをトラックピッチ1.6μmの間
隔で半径45〜94mmに設けた200φ基板上に、下記式の色
素と製造例1で得られた(III)式の化合物とを重量比8
0/20で1,2−ジクロロエタンに溶解させた溶液を回転塗
布して厚さ700Åの記録層を設けた。
実施例5 下記式の色素と製造例2で得られた(IV)式の化合物
とを重量比90/10で用いた以外は実施例4と同様にして
記録媒体を作製した。
実施例6 下記式の色素を用いた以外は実施例4と同様にして記
録媒体を作製した。
実施例7 下記式の色素と製造例3で得られた(V)式の化合物
とを重量比90/10で用いた以外は実施例4と同様にして
記録媒体を作製した。
実施例8 実施例5の記録層を厚さ500Åで塗布した後下記式の
色素を膜厚150Åで真空蒸着して記録媒体を作製した。
比較例2 実施例5においてジチオラートニッケル錯体に三井東
圧化学社製PA1007 を用いた以外は実施例4と同様にして記録媒体を作製し
た。
上記実施例および比較例で作製した各記録媒体に波長
790nmの半導体レーザ光を用いて基板側より、記録周波
数0.5MHz、線速1.5m/secで情報を書き込み再生し、その
再生波形をスペクトル解析(スキャニングフィルター、
バンド幅30KHz)してC/Nを測定した。さらに、同じ記録
媒体に54000ルックスのタングステン光を20時間照射し
て再生劣化加速実験および60℃、90%RH下1000時間放置
の保存劣化加速実験を行った後の反射率およびC/Nを測
定した。なお、反射率は基板側より測定した。その結果
を下記の表にまとめて示す。
〔発明の効果〕 上述のようにして構成された本発明の光情報記録媒体
によれば、熱および光に対する安定性が高く、保存性に
すぐれかつ再生劣化の少ない記録媒体が得られる。さら
に長波長レーザ(半導体レーザ)を用いても高感度に記
録でき、良好な形状でビットを形成することができしか
も高いC/Nが得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明の光情報記録媒体の層構成の概
略を示す断面図であり、第1図は基本構成を示し、第2
図は下引き層と保護層を設けた例を、第3図は保護層を
設けた例を、第4図は下引き層と保護層を設けた例を示
す。 1…基板、2…記録層、3…下引き層、4…保護層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上にポリメチン色素および下記一般式
    (I)の化合物を含有する記録層を有することを特徴と
    する光情報記録媒体。 (式中、R1、R2は1価の基、Aは置換基を有しても良い
    含窒素複素環、Mは遷移金属、Xはカチオン種を表す。
    nは価数を表し、n=0,1または2の整数である。mは
    カチオン種の数を表し、n=0のときm=0、n=1の
    ときm=1、n=2のときm=2の値をとる。)
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