JPH08310121A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH08310121A
JPH08310121A JP7117179A JP11717995A JPH08310121A JP H08310121 A JPH08310121 A JP H08310121A JP 7117179 A JP7117179 A JP 7117179A JP 11717995 A JP11717995 A JP 11717995A JP H08310121 A JPH08310121 A JP H08310121A
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JP
Japan
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optical recording
recording
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Pending
Application number
JP7117179A
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English (en)
Inventor
Hideki Umehara
英樹 梅原
Masatoshi Yanagimachi
昌俊 柳町
Yoshiteru Taniguchi
義輝 谷口
Sumio Hirose
純夫 広瀬
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 基板上に少なくとも記録層、光干渉層、反
射層を有する光記録媒体において、記録層及び光干渉層
が互いに異なる有機色素を主成分とし、該光干渉層が波
長630nm未満に吸収極大を有する特定のアゾ化合物
と金属の錯体を主成分とすることを特徴とする光記録媒
体。 【効果】 770〜830nmから選択される波長の
光に対してCD規格に準拠した記録・再生または再生が
可能で、且つ波長620〜690nmから選択される波
長の光に対して記録及び再生または再生ができる良好な
記録特性を有する光記録媒体が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光記録媒体、特に複数
のレーザー波長に対して記録及び又は再生可能な光記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】コンパクトディスク(以下、CDと略
す)規格に対応した追記型光記録媒体としてCD−R
(CD−Recordable)が提案・開発されてい
る[例えば、日経エレクトロニクス No. 465,
P.107, 1989年1月23日号、OPTICAL DA
TA STORAGE DIGEST SERIES vol.1 P45, 1989 等]。こ
のCD−Rは透明樹脂基板上に記録層、反射層、保護層
がこの順で積層されており、該記録層に高パワーのレー
ザー光を照射することにより、記録層が物理的あるいは
化学的変化を起こし、ピットの形で情報を記録する。形
成されたピット部位に低パワーのレーザー光を照射し、
反射率の変化を検出することによりピットの情報を再生
することができる。このような光記録媒体は770〜8
30nmの近赤外半導体レーザーを用いて記録・再生を
行い、レッドブックやオレンジブック等のCDの規格に
準拠しているため、CDプレーヤーやCD−ROMプレ
ーヤーと互換性を有するという特徴を有する。
【0003】最近、770nmよりも短波長の半導体レ
ーザーの開発が進み、波長680nm及び630nmの
赤色半導体レーザーが実用化されている[例えば、日経
エレクトロニクス、No.592、P.65、1993
年10月11日号]。記録・再生用レーザーの短波長
化によりビームスポットを小さくできるため、高密度の
記録・再生ができる光記録媒体が可能になる。実際に半
導体レーザーの短波長化とデータ圧縮技術などにより動
画を長時間記録できる大容量の光記録媒体及びプレーヤ
ーが検討されている[例えば、日経エレクトロニクス、
No.589、P.55、1993年8月30日号、N
o.594、P.169、1993年11月8日号]。
しかしながら、このような赤色レーザーを用いた高密度
光記録媒体及びプレーヤーが検討されても、ソフトの継
続性の観点からも、既に大量に普及している従来のシス
テムとの互換性を無視することはできない。即ち、赤色
レーザーで記録・再生または再生が可能で、かつ、従来
の780nm近赤外半導体レーザーでの記録・再生また
は再生が可能であるという互換性のある光記録媒体が要
請される。
【0004】従来のCDやCD−ROM媒体は反射率に
関して波長依存性が少なく、高密度対応プレーヤーで容
易に再生が可能である。しかしながら、一方、従来のC
D−R媒体は記録層に色素を用いているため、光学特性
の波長依存性が大きく、その結果CD−R媒体の反射率
が波長によって大きく変化すると云う特性がある。例え
ば、780nm付近の光に対する反射率は65%以上を
有するが、620〜690nmから選ばれた赤色光に対
しては、通常記録層に用いている色素の吸収が大きく屈
折率が小さいため、反射率は10%程度と小さく、変調
度も小さく、且つ記録波形に大きな歪が観測される。反
射率が10%程度では信号の検出が困難になり、仮にな
んとか検出できたとしても、エラーレートやジッターが
大きくなり高密度対応再生プレーヤーで再生することは
難しい。
【0005】また再生光安定性に劣り、同じトラックを
数回連続再生しても劣化が生じ、実用に耐えることが出
来ないという問題も生じた。さらに、記録部の反射率が
未記録部より大きくなるlow to high 記録となり、通常
のCD等(high to low 記録)とは極性が逆になり、好
ましくないと云う問題もある。
【0006】従来、二層色素膜を設けた光記録媒体の例
として、特開昭58-112794 号ではレーザービームで変化
を生じない高反射率の色素層と、光吸収能を有する有機
物質を順次積層した機能分離記録膜を提案している。特
開昭60ー239948 号では、高反射率のシアニン色素または
メロシアニン色素と、有機光吸収層を積層した媒体を提
案している。特開昭63ー153192 号では、異なる光学定数
を有する色素記録層を提案している。特開平1 ー110193
号においては、あるレーザー波長に対して透過率・吸収
率の異なる二種の有機色素の積層媒体が提案されてい
る。特開平4-330649号は、あるレーザー光に対しての吸
収率または融点の異なる有機二層記録層の積層を提案し
ている。しかしながら、これらの提案はある一つの波長
のレーザー光に対する反射率、光劣化、高感度記録、エ
ラー発生率等に対する改良にとどまるものであり、複数
のレーザー光に対して記録・再生の互換性を有する光記
録媒体ではない。
【0007】また、特開昭61-74149号は吸収波長の異な
る有機色素を積層して、ピットの深さ方向の差をつける
ことで記録容量を上げることを提案しているが、これも
複数のレーザー光に対して記録・再生の互換性を有する
光記録媒体ではない。
【0008】一方、特公平5-67438 号では、本発明に類
するアゾ化合物の金属錯体を「記録層」に用いた媒体が
開示されている。しかしながら、本発明が該化合物を
「光干渉層」に用いることを特徴としており、そのため
オレンジブックを満足し、且つ620〜690nmの光
でも再生したり、または記録及び再生することができる
と云う特徴的作用効果を奏するのに対して、この特公平
5-67438 号で提案されている媒体は、このようなオレン
ジブックを満足し、且つ620〜690nmの光でも再
生したり、または記録及び再生することはできない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題を解決すること、即ち、基板上に少なくとも記録
層、光干渉層、反射層を有する光記録媒体において、波
長620〜690nmから選択される波長の光に対して
記録及び再生または再生が出来、且つ、従来の770〜
830nmから選択される波長の光に対してCD規格に
準拠した記録・再生または再生が可能な、良好な記録特
性を有する光記録媒体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を提案する
に至った。即ち、この問題は以下の発明によって解決さ
れる。 (1) 基板上に少なくとも記録層、光干渉層、反射層
を有する光記録媒体において、該記録層及び該光干渉層
が互いに異なる有機色素を主成分とし、かつ、該光干渉
層が波長630nm未満に吸収極大を有する式(1)、
〔化3〕で示されるアゾ化合物と金属の錯体を主成分と
することを特徴とする光記録媒体。
【0011】
【化3】 (式中Aは、それが結合している窒素原子及び炭素原子
と一緒になって複素環を形成する残基であり、Bはそれ
が結合している二つの炭素原子と一緒になって芳香環を
形成する残基である。又、Xは活性水素を有する基であ
る。) (2) 式(1)の複素環残基Aが少なくとも1つの置
換基で置換されており、且つ芳香環残基Bが少なくとも
1つの電子供与性基で置換されている(1)項記載の光
記録媒体。 (3) 光干渉層の複素屈折率の実部をni 、膜厚をd
i(nm)とした時、記録及び再生波長の光に対して、70
≦ni×di≦300である(1)または(2)項記載
の光記録媒体。 (4) 記録層が680〜900nmに吸収極大を有す
る色素を含有する(1)〜(3)項の何れかに記載の光
記録媒体。 (5) 記録層が式(2)、〔化4〕で示されるフタロ
シアニン化合物を主成分とする(4)項記載の光記録媒
体。
【0012】
【化4】 (式中、Y1 ,Y2 ,Y3 ,Y4 ,Y5 ,Y6 ,Y7
びY8 は、各々独立に炭素数1〜20の無置換または置
換炭化水素基、炭素数1〜20の無置換または置換炭化
水素オキシ基、炭素数1〜20の無置換または置換炭化
水素チオ基を表し、Y1 とY2 、Y3 とY4 、Y5 とY
6 、及びY7 とY8 の各組み合わせにおいて、互いに隣
接している場合は連結して環状となってもよい基を表
す。他方、A 1 、A2 、A3 及びA4 は、各々独立にハ
ロゲン原子、ニトロ基を表す。l1 、l2 、l3 及びl
4 は0〜3の整数を表し、m1 、m2 、m3 及びm4
0〜3の整数を表す。Mは2個の水素原子、2価の金属
原子、3価または4価の置換金属原子、またはオキシ金
属を表す。) (6) 波長770〜830nmの範囲から選択される
レーザー光(λ1)を用いて記録及び再生または再生が
可能であり、且つ、620〜690nmの範囲から選択
されるレーザー光(λ2)を用いて記録及び再生または
再生が可能である(1)〜(5)項の何れかに記載の光
記録媒体。 (7) λ2でのレーザー光を用いて再生が可能である
(6)項記載の光記録媒体。 (8) 基板を通して測定したλ1でのレーザー光の反
射率が65%以上で且つλ2でのレーザー光の反射率が
15%以上の(6)又は(7)項記載の光記録媒体。 (9) 基板を通して測定したλ2でのレーザー光の反
射率が20%以上の(8)項記載の光記録媒体。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
従えば、上記のような異なる有機色素化合物を記録層と
光干渉層に積層することより、波長770〜830nm
から選ばれたレーザー光(λ1)で記録及び再生または
再生が可能で、且つ、波長620〜690nmから選ば
れた赤色レーザー光(λ2)で記録及び再生または再生
が可能な光記録媒体が実現される。すなわち、それぞれ
のレーザー波長において光の多重干渉によるエンハンス
効果があり、反射率が向上することで、変調度の大きい
再生が可能となると考えられる。なお、各膜厚は、それ
ぞれの波長における複素屈折率の実部(屈折率)、複素
屈折率の虚部の絶対値(消衰係数)及びそれぞれの波長
でのバランスを考慮し適宜設定することでそれぞれの波
長で適切なエンハンス効果を得ることができる。
【0014】ここで本発明でいう波長620〜690n
mの赤色レーザーは主に635nm付近及び680nm
付近の発振波長のレーザーであり、この二波長のうち片
方または両方において記録及び再生、または再生が可能
で、且つ770〜830nmから選ばれたレーザーで記
録及び再生または再生が可能であることが本発明の特徴
である。
【0015】本発明の具体的構成についてさらに以下に
説明する。本発明の光記録媒体は基本的には、基板上に
記録層、光干渉層が形成されており、その上に反射層が
設けられている。さらに反射層を保護するために反射層
の上に保護層を設けたり、さらには斯くして形成される
光記録媒体(所謂単板型の光記録媒体)2枚を、それぞ
れの基板側を表側にするようにして貼り合わせても良
い。ただし、記録層と光干渉層の積層順序は逆転しても
よく、基板と色素層または光干渉層との間、又は記録層
または光干渉層と反射層との間には他の層が存在しても
かまわない。
【0016】本発明で使用する基板の材質としては、基
本的には記録光及び再生光の波長で透明であればよい。
例えば、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリ
メタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリスチレン樹
脂、エポキシ樹脂等の高分子材料やガラス等の無機材料
が利用される。これらの基板材料は射出成形法等により
好ましくは円盤状に基板に成形される。必要に応じて、
基板表面に記録位置を表す案内溝やピットを形成するこ
ともある。このような案内溝やピットは、基板の成形時
に付与するのが好ましいが、基板の上に紫外線硬化樹脂
層を設けて付与することもできる。通常CDとして用い
る場合は、厚さ1.2mm程度、直径80ないし120
mm程度の円盤状であり、中央に直径15mm程度の穴
が開いている。
【0017】本発明においては、基板上に記録層ととも
に、有機色素を主成分とする光干渉層を設けるが、本発
明の干渉層に用いる有機色素は、λmax が630nm未
満に存在し、620〜830nmでの屈折率が大きく、
吸光度が小さいものであるものが好ましい。好ましく
は、λ1の消衰係数が0.15以下で、λ2の消衰係数
が0.2以下であるものである。
【0018】具体的には、式(1)で表されるアゾ化合
物に於いて、Aで表される複素環を形成する残基は、例
えばチアゾール環、ベンゾチアゾール環、ピリドベンゾ
チアゾール環、ベンゾピリドチアゾール環、ピリドチア
ゾール環、ピリジン環、キノリン環等が挙げられる。好
ましくは、ピリジン環、チアゾール環またはベンゾチア
ゾール環である。
【0019】これらの複素環は、一つ以上の置換基を有
することが好ましく、置換基の具体例としては、アルキ
ル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、アルコキシ
基、ハロゲン化アルコキシ基、アリールオキシ基、アル
キルチオ基、ハロゲン化アルキルチオ基、アリールチオ
基、アラルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ
基、エステル基、カルバモイル基、アシル基、アシルア
ミノ基、スルファモイル基、スルホンアミド基、アミノ
基、ヒドロキシル基、フェニルアゾ基、ピリジノアゾ
基、ビニル基等が挙げられ、これらの置換基は更に置換
基を有していても良い。複素環上の置換基の中で好まし
い置換基は、置換基を有していても良い炭素数1〜15の
アルキル基、置換基を有していても良い炭素数1〜15の
フロロアルキル基、置換基を有していても良い炭素数1
〜25のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ
基、置換基を有していても良い炭素数1〜15のアルキル
チオ基、置換基を有していても良い炭素数1〜15のフロ
ロアルキルチオ基、置換基を有していても良い炭素数1
〜15アルキルスルファモイル基、置換基を有していても
良い炭素数6〜20のフェニルスルファモイル基、置換基
を有していても良いフェニルアゾ基、置換基を有してい
ても良いピリジノアゾ基、炭素数2〜16のエステル基、
炭素数2〜16のカルバモイル基、炭素数2〜16のアシル
基、炭素数1〜15のアシルアミノ基、炭素数1 〜15のス
ルホンアミド基、−NR1 2 (R1 及びR2 はそれぞ
れ独立に水素原子、置換基を有していても良い炭素数1
〜15のアルキル基、又は置換基を有していても良いフェ
ニル基を表し、R1 及びR2 は一緒になって5員環又は
6員環を形成していても良い)、ヒドロキシル基、−C
3=C(CN)R4 (R3 は水素原子又は炭素数1〜
6のアルキル基を表し、R4はシアノ基又は炭素数2〜
7のアルコキシカルボニル基を表す)等が挙げられる。
なお、上記アルキル基部位はスルホン化、ニトロ化、シ
アノ化、ハロゲン化、アセチル化、又はヒドロキシル化
されていても良い。
【0020】一般式(1)のBで表される芳香環を形成
する残基の例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、ピ
リドン環、ピリジン環、ピラゾール環等が挙げられる。
好ましくはベンゼン環であり、少なくとも一つの電子供
与性基で置換されているものが特に好ましい。かかる置
換基としては、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、ア
リール基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、ア
リールオキシ基、アルキルチオ基、ハロゲン化アルキル
チオ基、アリールチオ基、アラルキル基、ハロゲン原
子、シアノ基、ニトロ基、エステル基、カルバモイル
基、アシル基、アシルアミノ基、スルファモイル基、ス
ルホンアミド基、アミノ基、ヒドロキシル基、フェニル
アゾ基、ピリジノアゾ基、ビニル基等が挙げられ、これ
らの置換基は更に置換基を有していても良い。芳香環上
の置換基の中で好ましい置換基は、置換基を有していて
も良い炭素数1〜15のアルキル基、置換基を有していて
も良い炭素数1〜15のフロロアルキル基、置換基を有し
ていても良い炭素数1〜15のアルコキシ基、ハロゲン原
子、シアノ基、ニトロ基、置換基を有していても良い炭
素数1〜15のアルキルチオ基、置換基を有していても良
い炭素数1〜15のフロロアルキルチオ基、置換基を有し
ていても良い炭素数1〜15アルキルスルファモイル基、
置換基を有していても良い炭素数6〜20のフェニルスル
ファモイル基、置換基を有していても良いフェニルアゾ
基、置換基を有していても良いピリジノアゾ基、炭素数
2〜16のエステル基、炭素数2〜16のカルバモイル基、
炭素数2〜16のアシル基、炭素数1〜15のアシルアミノ
基、炭素数1〜15のスルホンアミド基、−NR1
2 (R1 及びR2 はそれぞれ独立に水素原子、置換基を
有していても良い炭素数1〜15のアルキル基、又は置換
基を有していても良いフェニル基を表し、R1 及びR2
は一緒になって5員環又は6員環を形成していても良
い)、ヒドロキシル基、−CR3 =C(CN)R4 ( R
3 は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、R
4 はシアノ基又は炭素数2〜7のアルコキシカルボニル
基を表す)等が挙げられる。特に好ましい電子供与性基
としては、置換基を有していても良い炭素数1〜8のモ
ノアルキルアミノ基、置換基を有していても良い炭素数
2〜8のジアルキルアミノ基、置換基を有していても良
い炭素数1〜8のアルコキシ基、置換基を有していても
良い炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していても
良い炭素数6〜12のアリールオキシ基、置換基を有し
ていても良い炭素数7〜12のアラルキル基、カルバモ
イル基、アミノ基、水酸基等が挙げられる。なお、上記
アルキル基部位はスルホン化、ニトロ化、シアノ化、ハ
ロゲン化、アセチル化、又はヒドロキシル化されていて
も良い。
【0021】式(1)のXとしては、活性水素を有する
基であれば特に制限はないが、好ましいものとしては、
−OH、−COOH、−SO3 H、−B(OH)2 、−
NHSO2 5 (R5 は水素原子、置換基を有していて
も良い炭素数1〜25のアルキル基又は置換基を有してい
ても良いフェニル基を表す)、−CONH2、−SO2
2 、−NH2 等が挙げられ、特に好ましいものとして
は−OH、−COOH、−SO3 H、−NHSO2 5
(R5 は前記定義に同じ)が挙げられる。尚、Xが−O
H、−COOH、−SO3H等のように陰イオンに解離
しうる基である場合には、アゾ金属錯体化合物の形成に
際してはこのままの形で用いてもよいが、陽イオンとの
塩の形で用いても良い。かかる陽イオンとしては、Na
+ 、Li+ 、K+ 等の無機系の陽イオンやP+ (C6
5 4 、N+ (C2 5 4 、N+ (C4 9 4 、C
6 5 + (CH3 3 等の有機系陽イオンが挙げられ
る。
【0022】本発明に於いては、前記アゾ化合物は金属
の錯体として用いられる。アゾ化合物と錯体を形成する
能力を有する金属としては、例えば、ニッケル、コバル
ト、鉄、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銅、オス
ミウム、イリジウム、白金、亜鉛、マグネシウム等の金
属が好ましく、特にニッケル、コバルト、銅、パラジウ
ム、鉄、亜鉛が好ましい。これらは製造時に酢酸塩、ハ
ロゲン化物、BF4 -塩等の形で用いられ、Ni2+、C
2+、Co3+、Cu2+、Pd2+、Fe2+、Fe 3+、Zn
2+等としてアゾ化合物に配位した錯体として得られる。
このアゾ金属錯体化合物は、単独でも複数の化合物を混
合しても良い。
【0023】本発明に用いられるアゾ化合物の金属錯体
は、試薬として入手することもできるし、公知の方法、
例えば古川;Analytica Chimica Acta 140(1982) 281-2
89に記載の方法等に準じて合成することが出来る。本発
明に用いられるアゾ化合物の金属錯体の好ましい具体例
としては、下記に挙げられるアゾ化合物(a)〜
(c)、〔化5〕〜〔化7〕(式(3)〜(17))と
Ni2+、Co2+、Co3+、Cu2+、Pd2+、Fe2+、F
3+、Zn2+等との金属錯体があり、詳しくは特公平5-
67438 や国際出願特許WO91/18950の表1〜表9に記載の
化合物が挙げられる。
【0024】
【化5】
【0025】
【表1】上記式(a)において、次に示される置換基を
有する化合物 ─────────────────────────── 式 X1 Z1 Q1 R1 ─────────────────────────── 3 Cl OH H C2 H5 4 Cl COOH H C2 H5 5 Cl SO3H H C2 H5 6 Cl NHS02C3H7 OCH3 C2 H4OCO-i-C3H7 7 Br OH H C2 H4OH 8 CF3 OH OCH3 C4 H9 ───────────────────────────
【0026】
【化6】
【0027】
【表2】上記式(b)において、次に示される置換基を
有する化合物 ─────────────────────────────── 式 X2 Z2 Q2 R2 ────────────────────────────── 9 CH3 OH H C4H9 10 CH3 NHS02 C3H7 H C2 H5 11 OCH3 NHS02 C3H7 H C2 H5 12 CH3 NHS02 C3H7 OCH3 C2 H4OCO-i-C3H7 ───────────────────────────────
【0028】
【化7】
【0029】
【表3】上記式(c)において、次に示される置換基を
有する化合物 ─────────────────────────────── 化学式 X3 Z3 Q3 R3 ────────────────────────────── 13 CH3 OH H C4H9 14 CH3 OH H C2H5 15 CH3 NHS02 C3H7 OCH3 C2H5 16 NO2 NHS02 C3H7 H C2H5 17 NO2 NHS02 C3H7 OCH3 C2H4 OCO-i-C3H7 ───────────────────────────────
【0030】本発明に於いては、記録層のみでは例えば
780nm の光に対する記録感度と635及び又は680nm の光
の反射率がトレードオフの関係にあり、両者を満足する
ことはなかなか困難である。そこで、780nm の光に対し
て高反射率、高感度であり、且つ635 及び又は680nm の
光に対し15%以上、好ましくは20%以上の反射率を確保
するために、光干渉層として、前記したアゾ化合物の金
属錯体の吸収極大波長が630nm 以下(吸収ピークが2つ
以上ある場合は最も長波長側のピークとする)のものを
用いている。
【0031】記録層に用いる有機色素は、好ましくは68
0 〜900nm に大きな吸収極大を有する色素であり、770
〜830 nmでの屈折率が大きく、吸光度が小さいもので
ある。特に好ましくは、記録層に必要な光学定数(屈折
率n、消衰係数k)は前記レーザー光の波長λ1におい
てnが1.8以上で、且つ、kが0.04〜0.20で
あり、λ2においてnが1.1以上で、且つ、kが0.
04〜0.6であることである。波長λ1において、n
がこれより小さい値になるとCD規格を満足する反射率
と信号変調度は得られにくく、波長λ2においても、n
がこれより小さい値となると正確な信号読みとりに必要
な反射率が得られにくくなる。
【0032】次に、波長λ1において、kが0.20を
越えると反射率が低下してCD規格を満足しにくくな
り、kが0.04未満だと記録ができない。また波長λ
2において、kが0.6を越えると吸収が大きくなりす
ぎ再生に必要な反射率が得られないだけでなく、再生光
により信号が変化しやすくなり実用に適さない。なお、
λ2での記録を考慮するとkは0.04以上であること
が好ましい。
【0033】具体的には、シアニン色素、スクアリリウ
ム色素、アゾ色素、アントラキノン色素、インドフェノ
ール色素、フタロシアニン色素、ナフタロシアニン色
素、ピリリウム色素、チオピリリウム色素、アズレニウ
ム色素、トリフェニルメタン色素、キサンテン色素、イ
ンダンスレン色素、インジゴ色素、チオインジゴ色素、
メロシアニン色素、チアジン色素、アクリジン色素、オ
キサジン色素、ジチオール金属錯体色素などがあるが、
好ましくはフタロシアニン及びナフタロシアニン色素で
あり、特に好ましくはフタロシアニン色素である。ま
た、記録層は上記の複数の色素を含有していてもよい。
【0034】最も好ましいフタロシアニン色素は前記式
(2)に示されるものであり、式中、Y1 ,Y2
3 ,Y4 ,Y5 ,Y6 ,Y7 及びY8 は、各々独立に
水素原子、炭素数1〜20の無置換または置換炭化水素
基、炭素数1〜20の無置換または置換炭化水素オキシ
基、炭素数1〜20の無置換または置換炭化水素チオ基
を表すが、炭化水素部はメチル、エチル、ブチル、ペン
チル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシ
ル、ドデシル、シクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシ
ル等の飽和炭化水素基、エテニル、ブテニル、ヘキセニ
ル、オクテニル、ドデセニル、ブチニル、ヘプチニル、
フェニル、メチルフェニル、ブチルフェニル、ヘキシル
フェニル等の不飽和炭化水素基が挙げれる。これらの炭
化水素部は、直鎖、分岐または環状であっても良い。ま
た、これらの炭化水素部はハロゲン、アミノ基、シアノ
基、エーテル基、水酸基等で置換されていても良い。他
方、A1、A2 、A3 及びA4 は、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素等のハロゲン原子またはニトロ基を表す。フ
タロシアニン環を構成するベンゼン環に結合している前
記したY1 〜Y8 およびA1 〜A4 の置換基の置換位置
は特に限定するものではなく、置換基の種類及び数は一
分子中の4つのベンゼン環で異なっていても良い。
【0035】Mで表される2価の金属原子の例として
は、Cu,Zn,Fe,Co,Ni,Ru,Pd,P
t,Mg,Ti,Be,Ca,Ba,Pb,Cd等が挙
げられ、1置換3価金属の例としては、Al−Cl,A
l−Br,Ga−Cl,Ga−Br,In−Cl,In
−Br,Ti−Cl,Ti−Br,Al−C6 5 ,A
l−C6 4(CH3 ),In−C107 ,Mn(O
H),Mn(OC6 5 ),Mn[OSi(C
3 3 ]、FeCl、RuCl等が挙げられ、2置換
の4価金属としては、CrCl2 ,SiCl2 ,GeB
2,SnCl2 ,TiCl2,Mn(OH)2 ,Sn
(OH)2 ,TiR2 ,CrR2 ,SiR2 ,Sn
2 ,GeR2 [Rはアルキル基、フェニル基、ナフチ
ル基及びその誘導体を表す],Ti(OR’)2 ,Cr
(OR’)2 ,Si(OR’)2 ,Sn(OR’)
2 [R’はアルキル基、フェニル基、ナフチル基、トリ
アルキルシリル基、ジアルキルアルコキシシリル基及び
その誘導体を表す]等が挙げられ、オキシ金属の例とし
ては、VO,MnO,TiO等が挙げられる。
【0036】この具体的フタロシアニン色素例として
は、下記に挙げられる色素(式(d)〜(f))、〔化
8〕〜〔化10〕(式(18)〜(38))がある。な
お、詳しくは特開平3-62878 、特開平3-141582、特開平
3-215466に記載されている色素が挙げられ、これらに記
載される方法で合成することができる。
【0037】
【化8】
【0038】
【表4】上記一般式(d)において、次に示される置換
基、金属を有する化合物 ─────────────────────────── 式 M A R ─────────────────────────── 18 Pd H OCH(CH3 )CH(CH3 )2 19 Pd H OCH[CH(CH3)2]2 20 Pd H OCH[CH(CH3)(C2H5)][CH(CH3 )2] 21 Pd H OCH2CH(C2 H5)C4 H9 22 Ni NO2 OCH[CH(CH3)2]2 23 Ni H S-n-C8H17 24 Ni H S(CH2 CH2 O)2 CH3 25 Cu H OCH[CH(CH3)(C2H5)][CH(CH3 )2] 26 VO H OCH2CH(C2 H5)C4 H9 ───────────────────────────
【0039】
【化9】
【0040】
【表5】上記式(e)において、次に示される置換基、
金属を有する化合物 ─────────────────────────── 式 M Xn R' ─────────────────────────── 27 Pd Br3.5 OCH(CH3 )CH(CH3 )2 28 Pd Cl8 OCH[CH(CH3 )2]2 29 Pd Br4 OCH[CH(CH3 )(C2H5)][CH(CH3 )2] ───────────────────────────
【0041】
【化10】
【0042】
【表6】上記式(f)において、次に示される置換基、
金属を有する化合物 ────────────────────────────────── 化学式 M A' R" R"' ────────────────────────────────── 30 Pd H O(CH2)2CH(CH3)2 O(CH2 )2CH(CH3)2 31 Pd Cl O(CH2)2CH(CH3)2 O(CH2 )2CH(CH3)2 32 Pd H O-n-C5 H11 O-n-C5H11 33 Pd Cl O(CH2)2CH(CH3)2 O-n-C4H9 34 Pd H OCH2 CH(C2 H5)C4 H9 OCH2 CH(C2 H5)C4 H9 35 Ni SPh* O-n-C8 H17 O-n-C8H17 36 Cu H O(CH2)2CH(CH3)2 O(CH2 )2CH(CH3)2 37 Al Cl O(CH2)2CH(CH3)2 O(CH2 )2CH(CH3)2 38 VO Cl O-n-C8 H17 O-n-C8H17 ────────────────────────────────── *Phはフェニル基を示す
【0043】本発明において、記録層及び光干渉層を設
ける方法は、例えば、浸漬法、スプレー法、スピンコー
ト法、キャスト法、スパッタ法、化学蒸着法、真空蒸着
法等があるが、スピンコート法が簡便で好ましい。記録
層の膜厚は、特に限定するものではないが、好ましくは
50〜300nmである。記録層の膜厚を50nmより
あまり薄くすると、熱拡散が大きいため記録出来ない
か、または記録信号に歪が発生する上、信号振幅が小さ
くなりCD規格を満足しなくなる。また、膜厚が300
nmよりあまり厚い場合は反射率が低下し、再生信号特
性が悪化する。
【0044】光干渉層の平均膜厚は、λ1及びλ2の波
長において下記の式を満足し、各レーザー波長に対して
反射率が高くなる値に合わすことが好ましい。また、そ
の膜厚は50〜300nmが好ましい。
【0045】70≦ni ×di ≦300 (ただし、ni は光干渉層の屈折率、di は光干渉層の
膜厚) ここで、ni ×di があまり小さく70未満の場合はλ
2の波長に対する反射率が15%未満となり、且つ変調
度も小さくなる。ni ×di があまり大きく300を越
える場合はλ1の波長の光に対する反射率が65%未満
となる。
【0046】特にスピンコート法などの塗布法において
は、色素を0.05〜30重量%、好ましくは0.5〜
20重量%となるように溶媒に溶解あるいは分散させた
塗布液を用いるが、この際溶媒は基板にダメージを与え
ないものを選ぶことが好ましい。例えば、メタノール、
エタノール、イソプロピルアルコール、オクタフルオロ
ペンタノールアルリアルコール、メチルセロソルブ、エ
チルセロソルブ、テトラフルオロプロパノール等のアル
コール系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカ
ン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシ
クロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン等の脂肪族又は
脂環式炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン
等の芳香族炭化水素系溶媒、四塩化炭素、クロロホル
ム、テトラクロロエタン、ジブロモエタン等のハロゲン
化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジブチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン等のエーテル
系溶媒、アセトン、3-ヒドロキシ-3-メチル-2-ブタノン
等のケトン系溶媒、酢酸エチル、乳酸メチル等のエステ
ル系溶媒、水などが1種あるいは複数混合して用いられ
る。
【0047】また、記録層に使用する有機色素と光干渉
層に使用する有機色素は、互いに異なるものであり、通
常各々異なる極性の溶媒に溶解し、互いに他の溶媒には
溶解しないものが好ましい。例えば、光干渉層に使用す
る色素は、極性の高い溶媒、アルコール系溶媒、水等に
溶解し、記録層に使用する色素は、極性の低い溶媒、例
えば、脂肪族又は脂環式炭化水素系溶媒、芳香族炭化水
素系溶媒、四塩化炭素、エーテル系溶媒に溶解して塗布
することが好ましい。なお、樹脂性基板への障害、ある
いは多層膜の影響を減少させるためためには、各色素層
塗布成膜のための溶媒は、脂肪族又は脂環式炭化水素系
溶媒溶媒および他溶媒の混合溶媒と、アルコール系溶媒
およびこれらと他溶媒の混合溶媒であり、それぞれに可
溶な色素の組み合わせが特に望ましい。
【0048】色素の溶解性の改良は、色素分子内に適当
な置換基を導入することで可能になる。例えば、極性の
低い溶媒に溶解しやすくするには、アルキル基、アルケ
ニル基、アルコキシ基、アルキルアリル基、アルキルカ
ルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルアミノ
基、アルキルイミノ基、アルキルカルボキシアミド基、
アルカノイルイミノ基、アルカンスルファニル基、アル
カンスルフェニル基、アルカンスルフォンアミド基等の
置換基の導入を行えばよい。
【0049】一方、極性の高い溶媒に溶解しやすくする
には、末端がアミノ基、カルボキシル基、カルバモイル
基、メルカプト基、メルカプトアミノ基、スルファモイ
ル基、スルホン酸基、スルホンアミノ基等の置換基の導
入を行えばよい。なお記録層及び光干渉層の色素を高分
子薄膜などに分散して用いたりすることもできる。ま
た、基板にダメージを与えない溶媒を選択できない場合
はスパッタ法、化学蒸着法や真空蒸着法などが有効であ
る。
【0050】記録層または光干渉層を成膜する際に、色
素に必要に応じて、クエンチャー、色素熱分解促進剤、
紫外線吸収剤、接着剤等の添加剤を混合あるいは置換基
として導入することも可能である。なお、クエンチャー
としては、アセチルアセトナート系、ビスジチオ−α−
ジケトン系やビスフェニルジチオール系などのビスジチ
オール系、チオカテコール系、サリチルアルデヒドオキ
シム系、チオビスフェノレート系等の金属錯体が好まし
い。またアミン系も好適である。
【0051】熱分解促進剤としては、色素熱分解の促進
が熱減量分析(TG 分析) により確認できるものであれば
特に限定されず、例えば、金属系アンチノッキング剤、
メタロセン化合物、アセチルアセトナト系金属錯体等の
金属化合物が挙げられる。さらに、必要に応じてバイン
ダー、レベリング剤、消泡剤等を併用することもでき
る。好ましいバインダーとしては、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ニトロセルロース、酢酸セ
ルロース、ケトン樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹
脂、ウレタン樹脂、ポリビニルブチラール、ポリカーボ
ネート、ポリオレフィン等が挙げられる。又、記録特性
などの改善のために上記した以外の他の色素を添加する
こともできる。
【0052】記録層または光干渉層を基板の上に成膜す
る際に、基板の耐溶剤性や反射率、記録感度等を改良す
るために、基板の上に無機物やポリマーからなる層を設
けても良い。ここで、記録層及び光干渉層で使用する有
機色素の含有量は、30%以上、好ましくは60%以上
である。なお、実質的に有機色素100%であることも
好ましい。ちなみに、色素の吸収特性は分子の会合状態
によって異なり、溶液と個体(膜)及び濃度で吸収特性
は異なるが、本発明に於ける極大吸収波長は色素単独の
膜で測定した値とする。
【0053】次に前記した色素を含有する記録層または
光干渉層の上に好ましくは厚さ50〜300nmmの反
射層を形成する。反射層の材料としては、再生光の波長
で反射率の十分高いもの、例えば、Au、Al、Ag、
Cu、Ti、Cr、Ni、Pt、Ta、Cr及びPdの
金属を単独あるいは合金にして用いることが可能であ
る。このなかでもAuやAlは反射率が高く反射層の材
料として適している。これ以外でも下記のものを含んで
いてもよい。例えば、Mg、Se、Hf、V、Nb、R
u、W、Mn、Re、Fe、Co、Rh、Ir、Cu、
Zn、Cd、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、P
o、Sn、Biなどの金属及び半金属を挙げることがで
きる。また、Auを主成分としているものは反射率の高
い反射層が容易に得られるため好適である。ここで主成
分というのは含有率が50%以上のものをいう。金属以
外の材料で低屈折率薄膜と高屈折率薄膜を交互に積み重
ねて多層膜を形成し、反射層として用いることも可能で
ある。
【0054】反射層を形成する方法としては、例えば、
スパッタ法、イオンプレーテイング法、化学蒸着法、真
空蒸着法等が挙げられる。また、基板の上や反射層の下
に反射率の向上や記録特性の改善のために公知の無機系
又は有機系の中間層、接着層を設けても良い。更に、記
録層や反射層を保護するために、反射層の上に保護層を
設けることが好ましい。
【0055】保護層の材料としては反射層を外力から保
護するものであれば特に限定せず、有機物質でも無機物
質でもよい。
【0056】有機物質としては、熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂、電子線硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等を挙げる
ことができる。又、無機物質としては、SiO2 、Si
4、MgF2 、SnO2 等が挙げられる。熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂などは適当な溶剤に溶解して塗布液を
塗布し、乾燥することによって形成することができる。
UV硬化性樹脂は、そのまま、もしくは適当な溶剤に溶
解して塗布液を調製した後にこの塗布液を塗布し、UV
光を照射して硬化させることによって形成することがで
きる。UV硬化性樹脂としては、例えば、ウレタンアク
リレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリ
レートなどのアクリレート樹脂を用いることができる。
これらの材料は単独であるいは混合して用いても良い
し、1層だけでなく多層膜にして用いてもいっこうに差
し支えない。
【0057】保護層の形成の方法としては、記録層と同
様にスピンコート法やキャスト法などの塗布法やスパッ
タ法や化学蒸着法等の方法が用いられるが、このなかで
もスピンコート法が好ましい。保護層の膜厚は、一般に
は0.1〜100μmの範囲であるが、本発明において
は、3〜30μmであり、好ましくは5〜20μmがよ
り好ましい。保護層の上に更にレーベル等の印刷を行う
こともできる。又、基板鏡面側に、表面保護やゴミ等の
付着防止のために紫外線硬化樹脂、無機系薄膜等を成膜
しても良い。なお所謂単板型の光記録媒体を例えば基板
側をそれぞれ表面側として2枚貼り合わせて両面から記
録・再生ができる両面タイプの光記録媒体としても良
い。
【0058】斯くして得られた本発明の光記録媒体はレ
ーザー光を記録層に集束することにより記録や再生を行
うことが出来る。記録する際の信号としては、例えばC
D等に用いられているEFM変調信号が挙げられる。本発
明の媒体は、特に780nm のレーザー光で記録出来、且つ
該光に対する反射率が65%以上得られ、770 〜830nmか
ら選ばれた波長の光に対する反射率が65% 以上得られる
ので、780nm 前後の波長のレーザー光により記録及び再
生ができる。又、記録した情報を市販のCDやCDーR
OMプレーヤーで再生することができる。再生した信号
特性はCD−Rの規格であるオレンジブック規格を満足
する。更に、620 〜690nm の光に対する反射率が15%以
上得られ、620〜690nmから選ばれた波長のレーザーを搭
載した高密度対応光ディスクプレーヤーでも再生可能で
ある。次世代の高密度対応プレーヤーに用いられる光の
波長は620 〜690nm であると考えられる。例えば、可視
領域の広範囲で波長選択のできる色素レーザーや波長6
33nmのヘリウムネオンレーザーもあるが、実用に供
せられる半導体レーザーの波長としては、例えば635nm
、650nm 又は680nm 前後である。また、本発明の媒体
は620 〜690nm から選ばれた波長の光を用いて記録する
こともできる。
【0059】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、これらは単
なる例示であり、法70条に規定する本発明の技術的範
囲がこれらによりなんら限定されるものではない。 〔実施例1〕式(3)に示すアゾ色素のNi金属錯体0.
2gを2,2,3,3-テトラフルオロ-1-プロパノール10m
lに溶解し、色素溶液1を調製する。基板は、ポリカー
ボネート樹脂製で連続した案内溝(深さ170nm、幅
0.5μm、ピッチ1.6μm)を有する直径120m
mφ、厚さ1.2mmの円盤状のものを用いた。
【0060】この基板上に色素溶液1を回転数1500
rpmでスピンコートし、70℃3時間乾燥して、80
nmの色素光干渉層を形成した。この光干渉層の光学定
数は、780nmで屈折率が1.9、消衰係数は0.0
5であり、680nmでは屈折率が2.1、消衰係数は
0.04であり、635nmでは屈折率が2.5で、消
衰係数が0・10であった。従って、780、680お
よび635nmでの光干渉層の屈折率と膜厚の積(ni
×di ) は各々152、168、200である。 さら
に、式(31)に示されるフタロシアニン化合物0.2
5gを1,2-ジメチルシクロヘキサン10mlに溶解した
色素溶液2を回転数1600rpmでスピンコートし、
70℃2時間乾燥して、記録層を形成した。この記録層
の光学定数は、780nmで屈折率が2.2、消衰係数
は0.08であり、680nmでは屈折率が1.2、消
衰係数は0.49であり、635nmでは屈折率が1.
1、消衰係数は0.34である。
【0061】次にこの記録層の上にバルザース社製スパ
ッタリング装置(CDI−900)を用いて、厚さ10
0nmのAuをスパッタし、反射層を形成した。さらに
この反射層の上に、紫外線硬化樹脂SD−17(大日本
インキ化学工業製)をスピンコートした後、紫外線照射
して厚さ6μmの保護層を形成し、光記録媒体を作製し
た。
【0062】この光記録媒体を780nm半導体レーザ
ーヘッドを搭載したフィリップス製ライター(CDD−
521)を用いて、線速度2.8m/s、レーザーパワ
ー8mWでEFM信号を記録した。記録後、市販CDプ
レーヤー(YAMAHA CDX−1050、レーザー
波長786nm)を用いて信号を再生し、反射率、エラ
ー率及び変調度等を測定した。この結果、再生波形歪が
小さく、オレンジブック規格を満足した良好な値を示し
た。次にこの記録した媒体を680nm及び635nm
赤色半導体レーザーヘッドを搭載したパルステック工業
製光ディスク評価装置(DDU−1000)を用いて信
号を再生し、反射率、エラー率及び最も短いピットの変
調度(I3/Itop )を測定した。いずれも良好な値を示す
ことが確認された。
【0063】次にこの媒体を、680nm赤色半導体レ
ーザーヘッドを搭載したパルステック工業製光ディスク
評価装置(DDU−1000)及びKENWOOD製E
FMエンコーダーを用いて、線速度5.6m/s、レー
ザーパワー10mWで記録した。記録後、680nm及
び635nm赤色半導体レーザーヘッドを搭載した評価
装置を用いて信号を再生し、反射率、エラー率及びI3/I
top を測定した。いずれも良好な値を示した。この記録
した媒体を、市販CDプレーヤー(YAMAHA CD
X−1050、レーザー波長786nm)を用いて、前
記680nmのドライブ(DDU−1000)で記録し
た信号の再生を行い、反射率、エラー率及びI3/Itop を
測定した。いずれもオレンジブック規格を満足した良好
な値であった。
【0064】〔実施例2〕実施例1において、塗布順序
を逆にして、記録層としてフタロシアニン色素(式( 3
1) )を塗布した上に光干渉層としてアゾ色素(式(
3) のNi金属錯体)を塗布すること以外は同様にして光
記録媒体を作製した。作製した媒体を実施例1と同様に
記録及び再生評価を行った結果、いずれの波長において
も良好な記録特性を示した。
【0065】〔実施例3〕実施例1において、光干渉層
に式(9)に示すアゾ色素のCo(3価)塩化物の金属錯
体0.2gを用い、色素層に化学式(29)に示すフタ
ロシアニン色素0.25gを用いること以外は同様にし
て光記録媒体を作製した。光干渉層の膜厚は100nm
で光学定数は、780nmでnが1.8、kは0.06
であり、680nmではnが1.9、kは0.05であ
り、635nmではnが2.2、kは0.10であっ
た。従って、780、680および635nmでの光干
渉層の屈折率と膜厚の積(ni ×di )は各々180、
190、220である。作製した媒体を実施例1と同様
に780nmでの記録及び786、680、635nm
での再生評価を行った結果、いずれの波長においても良
好な記録特性を示した。
【0066】〔実施例4〕実施例3において、塗布順序
を逆にして記録層としてフタロシニン色素(化学式( 2
9) )を塗布した後、光干渉層としてアゾ化合物(式(
9) のCo金属錯体)を塗布すること以外は同様にして光
記録媒体を作製した。作製した媒体を実施例3と同様に
記録及び再生評価を行った結果、いずれの波長において
も良好な記録特性を示した。
【0067】〔実施例5〜12〕式(3)〜(17)に
示したアゾ色素の金属錯体と式(18)〜(38)に示
すフタロシアニン色素を組み合わせて用いる以外は、実
施例2に準じて記録層の上に光干渉層がある媒体を作製
し、評価した。色素の組み合わせ、記録層、光干渉層の
780,680,635nm での光学定数(屈折率(n),消衰係数(k)
)、光干渉層の膜厚、ni ×di 値を表7に記載し
た。なお、全ての媒体はいづれもhigh to low の記録モ
ードで、786nm,680,635nmの各波長で変調度は大きく、
エラー率及びジッターは小さく、きわめて良好な再生が
できた。
【0068】さらに、実施例1〜12以外の式(3)〜
(17)に示したアゾ色素の金属錯体と式(18)〜
(38)に示すフタロシアニン色素の組み合わせの光記
録媒体においても、実施例1と同様に780nmで記録
したとき、786、680、635nmでの再生信号特
性(反射率(%) 、エラー率(cps) 、変調度(I3/Itop) )
は良好であるか、または680nmで記録したとき、7
86、680、635nmでの再生信号特性が良好であ
ることが確認された。
【0069】
【表7】 ─────────────────────────────────── 実施例 5 6 7 8 9 10 11 12 ───────────────────────────────────記録層 化学式No 27 23 25 31 27 27 31 28 干渉層 化学式No 3 4 14 15 5 3 15 9 金属 Ni *4Co(3+) Ni Ni Pd Ni Ni Zn 膜厚(nm) 80 90 90 80 75 100 60 45 光学定数 色素層 780nm n*1 2.2 2.3 2.0 2.2 2.2 2.2 2.2 2.3 k*2 0.08 0.12 0.06 0.10 0.08 0.08 0.10 0.11 680nm n 1.2 1.3 1.3 1.2 1.2 1.2 1.2 1.2 k 0.49 0.51 0.47 0.45 0.49 0.49 0.45 0.45 635nm n 1.2 1.2 1.2 1.1 1.2 1.2 1.1 1.1 k 0.34 0.30 0.30 0.28 0.34 0.34 0.28 0.27 干渉層 780nm n 1.9 1.8 1.9 1.9 1.9 1.9 1.9 1.8 k 0.05 0.10 0.10 0.11 0.12 0.05 0.11 0.12 680nm n 2.1 1.9 2.0 2.0 2.1 2.1 2.0 2.0 k 0.04 0.08 0.10 0.10 0.12 0.04 0.10 0.11 635nm n 2.5 2.4 2.4 2.5 2.6 2.5 2.5 2.4 k 0.10 0.11 0.12 0.13 0.14 0.10 0.13 0.15 nixdi*3 780nm 152 162 171 152 143 190 114 81 680nm 168 171 180 160 158 210 120 90 635nm 200 216 216 200 195 250 150 108 ─────────────────────────────────── *1 n:屈折率 *2 k:消衰係数 *3 干渉層の屈折率x膜厚 *4 Co3+ の塩素化合物
【0070】〔比較例1〕実施例1において、光干渉層
のアゾ色素の膜厚を25nmにした以外は同様にして光
記録媒体を作製した。780、680および635nm
での光干渉層の屈折率と膜厚の積(ni ×di )は各々
48、53、63ある。作製した媒体を実施例1と同様
に評価したところ、680、635nmの各波長で、再
生信号波形が歪み反射率も低かった。
【0071】〔比較例2〕実施例1において、光干渉層
のアゾ色素の膜厚を160nmにした以外は同様にして
光記録媒体を作製した。780、680および635n
mでの光干渉層の屈折率と膜厚の積(ni ×di )は各
々304、336、400である。作製した媒体を実施
例1と同様に評価したところ、786、680、635
nmの各波長で、再生信号波形が歪み反射率も低かっ
た。
【0072】〔比較例3〕実施例2において色素層のみ
塗布にすること以外は同様にして光記録媒体を作製し
た。作製した媒体を実施例1と同様に評価したところ6
80、635nmの各波長で、再生信号波形が歪み反射
率も低かった。
【0073】実施例1〜12及び比較例1〜3の780
及び680nmで記録した各々の場合で、786、68
0、635nmでの再生信号特性(反射率(%) 、エラー
率(cps) 、変調度(I3/Itop) )を表8、表9にまとめて
記載する。
【0074】
【表8】 ─────────────────────────────────── 実施例 1 2 3 4 5 6 7 8 ───────────────────────────────────680 記録 786nm再生 反射率(%) 70 69 69 66 70 67 エラー率(cps) 8 7 <5 <5 <5 <5 I3/Itop 0.42 0.41 0.45 0.40 0.45 0.42 680nm 再生 反射率(%) 27 28 28 21 33 26 エラー率(cps) 10 7 <5 10 <5 <5 I3/Itop 0.38 0.40 0.42 0.37 0.43 0.39 635nm 再生 反射率(%) 33 31 31 24 32 28 エラー率(cps) 7 5 <5 7 <5 <5 I3/Itop 0.45 0.47 0.45 0.43 0.45 0.44 780 記録 786nm再生 反射率(%) 71 68 67 69 70 66 70 66 エラー率(cps) 6 7 10 10 <5 6 <5 <5 I3/Itop 0.45 0.42 0.40 0.45 0.45 0.40 0.46 0.44 680nm 再生 反射率(%) 28 27 27 28 29 20 31 26 エラー率(cps) 9 10 9 10 9 8 <5 10 I3/Itop 0.39 0.45 0.41 0.43 0.43 0.39 0.44 0.42 635nm 再生 反射率(%) 35 33 30 32 31 23 32 28 エラー率(cps) 8 9 7 7 <5 7 <5 <5 I3/Itop 0.44 0.47 0.43 0.47 0.45 0.45 0.47 0.45
【0075】
【表9】 ────────────────────────────────── 実施例 9 10 11 12 比較例 1 2 3 ──────────────────────────────────680 記録 786nm再生 反射率(%) 67 66 66 66 67 42 70 エラー率(cps) 6 10 9 15 <5 再生不可 <5 I3/Itop 0.42 0.41 0.43 0.43 0.42 0.43 680nm 再生 反射率(%) 20 18 17 16 7 9 9 エラー率(cps) 15 15 6 10 5650 5600 5450 I3/Itop 0.38 0.39 0.38 0.38 測定不能 測定不能 測定不能 635nm 再生 反射率(%) 22 21 20 18 8 10 9 エラー率(cps) 7 10 7 7 5450 5600 5600 I3/Itop 0.45 0.45 0.44 0.44 測定不能 測定不能 測定不能780 記録 786nm再生 反射率(%) 66 66 70 68 67 41 71 エラー率(cps) 6 10 6 10 6 再生不可 <5 I3/Itop 0.45 0.42 0.44 0.44 0.40 0.44 680nm 再生 反射率(%) 21 19 18 17 7 9 9 エラー率(cps) 10 15 8 8 5700 5700 5700 I3/Itop 0.39 0.40 0.40 0.40 測定不能 測定不能 測定不能 635nm 再生 反射率(%) 23 22 21 19 7 11 10 エラー率(cps) 8 10 10 10 5800 5800 5800 I3/Itop 0.43 0.46 0.45 0.45 測定不能 測定不能 測定不能
【0076】
【発明の効果】 本発明によれば、特定の吸収
極大を有する有機色素を含有する光干渉層を設けること
により、770〜830nmから選択される波長の光に
対してCD規格に準拠した記録・再生または再生が可能
で、且つ波長620〜690nmから選択される波長の
光に対して記録及び再生または再生ができる良好な記録
特性を有する互換性のある光記録媒体を提供することが
出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広瀬 純夫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも記録層、光干渉層、
    反射層を有する光記録媒体において、該記録層及び該光
    干渉層が互いに異なる有機色素を主成分とし、かつ、該
    光干渉層が波長630nm未満に吸収極大を有する式
    (1)、〔化1〕で示されるアゾ化合物と金属の錯体を
    主成分とすることを特徴とする光記録媒体。 【化1】 (式中Aは、それが結合している窒素原子及び炭素原子
    と一緒になって複素環を形成する残基であり、Bはそれ
    が結合している二つの炭素原子と一緒になって芳香環を
    形成する残基である。又、Xは活性水素を有する基であ
    る。)
  2. 【請求項2】 式(1)の複素環残基Aが少なくとも1
    つの置換基で置換されており、且つ芳香環残基Bが少な
    くとも1つの電子供与性基で置換されている請求項1記
    載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 光干渉層の複素屈折率の実部をni 、膜
    厚をdi(nm)とした時、記録及び再生波長の光に対し
    て、70≦ni×di≦300である請求項1または2
    記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 記録層が680〜900nmに吸収極大
    を有する色素を含有する請求項1〜3記載の何れかに記
    載の光記録媒体
  5. 【請求項5】 記録層が式(2)、〔化2〕で示される
    フタロシアニン化合物を主成分とする請求項4記載の光
    記録媒体。 【化2】 (式中、Y1 ,Y2 ,Y3 ,Y4 ,Y5 ,Y6 ,Y7
    びY8 は、各々独立に炭素数1〜20の無置換または置
    換炭化水素基、炭素数1〜20の無置換または置換炭化
    水素オキシ基、炭素数1〜20の無置換または置換炭化
    水素チオ基を表し、Y1 とY2 、Y3 とY4 、Y5 とY
    6 、及びY7 とY8 の各組み合わせにおいて、互いに隣
    接している場合は連結して環状となってもよい基を表
    す。他方、A 1 、A2 、A3 及びA4 は、各々独立にハ
    ロゲン原子、ニトロ基を表す。l1 、l2 、l3 及びl
    4 は0〜3の整数を表し、m1 、m2 、m3 及びm4
    0〜3の整数を表す。Mは2個の水素原子、2価の金属
    原子、3価または4価の置換金属原子、またはオキシ金
    属を表す。)
  6. 【請求項6】 波長770〜830nmの範囲から選択
    されるレーザー光(λ1)を用いて記録及び再生または
    再生が可能であり、且つ、620〜690nmの範囲か
    ら選択されるレーザー光(λ2)を用いて記録及び再生
    または再生が可能である請求項1〜5の何れかに記載の
    光記録媒体。
  7. 【請求項7】 λ2でのレーザー光を用いて再生が可能
    である請求項6記載の光記録媒体。
  8. 【請求項8】 基板を通して測定したλ1でのレーザー
    光の反射率が65%以上で且つλ2でのレーザー光の反
    射率が15%以上の請求項6又は7記載の光記録媒体。
  9. 【請求項9】 基板を通して測定したλ2でのレーザー
    光の反射率が20%以上の請求項8記載の光記録媒体。
JP7117179A 1995-05-16 1995-05-16 光記録媒体 Pending JPH08310121A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6277460B1 (en) 1998-04-09 2001-08-21 Samsung Electronics Co., Ltd. Optical recording medium
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