JP2971455B1 - 動力伝達系のギヤ構造 - Google Patents

動力伝達系のギヤ構造

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JP2971455B1 JP10269604A JP26960498A JP2971455B1 JP 2971455 B1 JP2971455 B1 JP 2971455B1 JP 10269604 A JP10269604 A JP 10269604A JP 26960498 A JP26960498 A JP 26960498A JP 2971455 B1 JP2971455 B1 JP 2971455B1
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Abstract

【要約】 【課題】 ダンパー機構及びバックラッシュ消去用副ギ
ヤを備えた動力伝達系のギヤ構造において、主ギヤの共
振並びに副ギヤの共振をそれぞれ独立して防止できるよ
うにすることである。 【解決手段】 クラッチハウジング13の端壁13aと
サイドプレート20の間に、クラッチギヤ11と副ギヤ
12を並列配置し、ダンパーばね等を介してクラッチギ
ヤ11と端壁13aの間で動力伝達可能とし、端壁13
aとクラッチギヤ11の間に摩擦機能を有する皿ばね5
6を挟持し、副ギヤ12は、バックラッシュ消去用ばね
によりクラッチギヤ11に対し周方向の位相をずらして
いる。サイドプレート20は、副ギヤ12が上記皿ばね
56の荷重を受けないように、段部36bによりクラッ
チギヤ11に係止し、クラッチギヤ11と副ギヤ12の
間に前記皿ばね56とは別の皿ばね59を軸方向に縮設
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、動力伝達系のギ
ヤ構造に関し、特に、自動二輪車あるいは四輪車等の車
輌において、ダンパー機構を有すると共にバックラッシ
ュ消去用の副ギヤを併設したクラッチギヤに適した動力
伝達系のギヤ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、バックラッシュ消去用の副ギヤ
を併設した従来のクラッチギヤを示しており、クラッチ
ハウジング13の端壁13aにクラッチギヤ(主ギヤ)
11及びバックラッシュ消去用の副ギヤ12を軸方向側
方に並列配置し、副ギヤ12の側方にサイドプレート2
0を配置し、該サイドプレート20を端壁13aに形成
された筒状突起51の先端面にリベットピン58により
結合している。
【0003】端壁13a及びサイドプレート20と、ク
ラッチギヤ11とは、周方向圧縮自在なダンパーばね5
3等を介して相対的捩れ可能に連結してあり、該ダンパ
ーばね53等により、クラッチギヤ11とクラッチハウ
ジング13との間のトルク伝達の衝撃を和らげるように
なっている。
【0004】副ギヤ12は、本願発明の図4に示された
構造と同様に、周方向に圧縮自在なバックラッシュ消去
用小径コイルばね60により、クラッチギヤ11に対し
て周方向にずらされており、これによりバックラッシュ
を0としている。すなわちバックラッシュをなくしてい
る。
【0005】上記副ギヤ12と小径コイルばね60とが
共振を起こしてギヤの打音が発生するのを防止するた
め、図5に示すように端壁13aとクラッチギヤ11の
間に摩擦機能を有する弾性部材として皿ばね56を軸方
向に縮設し、クラッチギヤ11と副ギヤ12との接触面
111で摩擦力を働かせている。
【0006】上記皿ばね56は、クラッチギヤ11と副
ギヤ12の間の接触面111で摩擦力を発生させる機能
を有するのに加え、ダンパーばね53とクラッチギヤ1
1との共振によるギヤの打音を防ぐために、クラッチギ
ヤ11と端壁13aの間で摩擦力を発生させる機能も有
している。関連する先行技術文献としては、実開昭62
−54243号がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】かかる構造のクラッチ
ギヤ11では、該クラッチギヤ11の質量は副ギヤ12
の質量よりも大きく、かつ、ダンパーばね53のばね強
さはバックラッシュ消去用小径コイルばね60のばね強
さよりも大きいので、クラッチギヤ11の共振を防ぐた
めには、皿ばね56の荷重をかなり大きく設定しなけれ
ばならない。
【0008】ところが、上記のように一つの皿ばね56
により、クラッチギヤ11と副ギヤ12との間の摩擦力
と、クラッチギヤ11と端壁13aとの間の摩擦力を発
生させるようにしていると、皿ばね56の荷重を大きく
することにより、クラッチギヤ11と副ギヤ12との接
触面111に生じる摩擦力も必要以上に増加し、クラッ
チギヤ11に対する副ギヤ12の相対的な動き(捩れ)
が固くなる。
【0009】
【発明の目的】本願発明の目的は、クラッチギヤ等の主
ギヤと副ギヤとの間の摩擦力と、主ギヤとクラッチハウ
ジング等のサイド部材との間の摩擦力を、それぞれ独立
して設定できるようにすることにより、主ギヤの共振並
びに副ギヤの共振をそれぞれ独立に防止できるようにす
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本願請求項1記載の発明は、クラッチハウジング1
3の端壁13aに軸方向に突出する突起51を形成し
て、該突起51の軸方向端面にサイドプレート20を固
定し、上記端壁13aとサイドプレート20間に、端壁
13a側から順にクラッチギヤ11と副ギヤ12を並列
配置し、端壁13aとクラッチギヤ11とをダンパー部
材を介して相対的捩れ可能に連動連結し、副ギヤ12は
クラッチギヤ11の内周ボス部36の外周面に嵌合する
と共にバックラッシュ消去用ばね60によりクラッチギ
ヤ11に対し周方向の位相がずれており、クラッチギヤ
11と端壁13aとの内周部の軸方向端面間に、摩擦機
能を有するダンパー用の主弾性部材を縮設している動力
伝達系のギヤ構造において、クラッチギヤ11と副ギヤ
12との内周部の軸方向端面間に、上記主弾性部材より
も弱い副ギヤ用弾性部材を縮設し、サイドプレート20
の内周端部を軸芯側へと延ばしてクラッチギヤ11の内
周ボス部36の段面36bに軸方向に係止している。両
弾性部材の弾性力を、それぞれダンパー部材並びにバッ
クラッシュ消去用ばねの弾性力に応じた値に設定するこ
とにより、サイドプレート20に対するクラッチギヤ1
1の捩れ作動並びにクラッチギヤ11に対する副ギヤ1
2の捩れ作動において、それぞれ独立した円滑な作動を
確保し、ギヤの打音を効率良く防止する。また、サイド
プレート20の内周端部を軸芯側に延長し、クラッチギ
ヤ11の内周ボス部36に形成した段面36bに当接す
ることにより、構造の簡素化を図っている。
【0011】請求項2記載の発明は、前記副ギヤ用弾性
部材として、皿ばねを縮設することにより、軸方向のコ
ンパクト性を維持している。
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】図1乃至図4は、自動二輪車のク
ラッチギヤに本願発明を適用したものであり、図5の従
来例で説明した部品と同じ名称の部品には、同じ符号を
付してある。縦断面図を示す図1において、クランクケ
ース1内には、クランク軸4が回転自在に支持されると
共に軸受7,9等を介して主変速軸5とカウンタ軸6が
回転自在に支持されており、クランクケース1の右端面
には主変速軸5に対応する部分にクラッチカバー2が締
着され、該クラッチカバー2内に上記主変速軸5が突出
している。主変速軸5及びカウンタ軸6には1速用ギヤ
28,29等の複数の変速用ギヤが設けられている。
【0014】クラッチカバー2内には、主変速軸5とク
ランク軸4との間の動力を断続する湿式多板型摩擦クラ
ッチ8が配置されている。該多板型摩擦クラッチ8は周
知の構造であり、主変速軸5の端部に軸方向及び回転方
向に固定されたクラッチハブ14と、該クラッチハブ1
4に径方向外方から対向するクラッチハウジング13
と、クラッチハブ14とクラッチハウジング13との間
に軸方向に交互に配置された複数のクラッチ板18及び
複数の摩擦板19と、これらクラッチ板18及び摩擦板
19を軸方向に押圧する押圧プレート17等から構成さ
れている。
【0015】クラッチハブ14はアルミ合金でできてお
り、その内周端部には補強用の鋳鉄製スプラインボス2
4が鋳込まれ、該スプラインボス24が主変速軸5にス
プライン係合している。クラッチ板18は、クラッチハ
ブ14の外周円筒部に形成されたスプライン部15に軸
方向移動自在かつ回転方向移動不能に支持され、摩擦板
19は、クラッチハウジング13の円筒部に形成された
スプライン部16に軸方向移動自在かつ回転方向移動不
能に支持されている。押圧プレート17は、クラッチハ
ブ14に形成されたボス部14aに軸方向移動自在に支
持されると共に、クラッチばね21により軸方向の左側
(矢印Rと反対側)に付勢されており、該クラッチばね
21の弾性力により、押圧プレート17とクラッチハブ
14の左端フランジ部14bの間で摩擦板19とクラッ
チ板18とを圧接し、摩擦クラッチを構成している。図
1はクラッチ板18と摩擦板19が圧接して動力を伝達
している状態を示している。
【0016】押圧プレート17の内周端部は、スラスト
軸受30を介してレリーズロッド23のつば部23aに
係合し、該レリーズロッド23は、主変速軸5の軸心孔
に軸方向移動自在に嵌合支持されると共に先端部(右端
部)が操作ロッド25の切欠き部25aに係合してい
る。操作ロッド25はクラッチカバー2に回転自在に支
持されると共にクラッチカバー2外へと延び出し、外端
部に操作レバー26が固定され、該操作レバー26は図
示しないワイヤあるいは連結ロッドを介してクラッチレ
バー(図示せず)に連動連結している。操作レバー26
はリターンばね27により非作動位置に付勢されてお
り、クラッチレバーの操作によりリターンばね27に抗
して操作レバー26を回動することにより、操作ロッド
25を回転し、クラッチばね21に抗してレリーズロッ
ド23を矢印R方向に移動し、クラッチ8を切断するよ
うになっている。
【0017】クラッチハウジング13はアルミ合金で形
成されており、その軸方向の端壁13aがクラッチギヤ
11及び原動側ギヤ10を介してクランク軸4に連動連
結している。原動側ギヤ10はクランク軸4と一体に形
成されている。クラッチギヤ11はダンパーばね53等
のダンパー機構を備えると共に軸方向の左側にバックラ
ッシュ消去用の副ギヤ12を併設しており、以下、クラ
ッチギヤ11、副ギヤ12及びダンパー機構の構造を詳
しく説明する。
【0018】クラッチギヤ11及び副ギヤ12は、クラ
ッチハウジング13の端壁(以下、単に「端壁」と称す
る)13aと左側の環状のサイドプレート20との間に
配置されており、該サイドプレート20と上記端壁13
aが請求項記載の1対のサイド部材に対応している。ク
ラッチギヤ11は軸方向に拡張する内周ボス部36を一
体に有し、ニードル軸受35を介してスリーブ37に回
転自在に嵌合している。スリーブ37は主変速軸5の外
周に回転方向及び軸方向に固定されている。
【0019】図1の部分拡大図を示す図3において、内
周ボス部36の軸方向左側部分には、副ギヤ用の嵌合面
36a、環状段面36b、小径部36c、環状段面36
d及びスプライン部36eが順に形成されており、上記
嵌合面36aには副ギヤ12の内周面が径方向に隙間を
置いて嵌合し、スプライン部36eにはオイルポンプ
(図示せず)用の駆動ギヤ39がスプライン係合してい
る。内周ボス部36の右側部分には端壁13a用の嵌合
面36fが形成され、端壁13aの内周面が径方向に隙
間を置いて嵌合している。
【0020】クラッチギヤ11と副ギヤ12には、図1
に示すようにそれぞれダンパーばね収納用の窓孔41,
42と、最大捩れ角度規制用の長孔44,45が形成さ
れ、端壁13aとサイドプレート20には、前記窓孔4
1,42に対応する位置にダンパーばね収納用の凹部4
9,50が形成されると共に、長孔44,45に対応す
る位置に軸方向に突出するストッパー用筒状突起51及
びピン挿通孔52が形成されている。上記窓孔41,4
2及び凹部49,50で形成される空間内にはダンパー
ばね53等が周方向圧縮自在に収納され、上記長孔4
4,45内には筒状突起51が挿通されている。
【0021】図4において、クラッチギヤ11と副ギヤ
12には、軸方向に対向状に開口するばね収納用の凹部
61,62が形成されており、該収納用の凹部61,6
2内に配置されるバックラッシュ消去用小径コイルばね
60は、凹部61,62の周方向の端縁間に周方向圧縮
自在に縮設されており、該小径コイルばね60の弾性力
により、クラッチギヤ11に対する副ギヤ12の周方向
の位相をわずかにずらしている。
【0022】図3に戻り、サイドプレート20は筒状突
起51の軸方向の先端面に当接し、筒状突起51の内周
孔及びピン挿通孔52に挿通したリベットピン58によ
り、筒状突起51に一体的に結合されている。更に、サ
イドプレート20の内周端部20aは、軸方向の係止手
段として軸芯側へと延設しており、内周ボス部36の段
面36bに当接することにより、後述する皿ばね56の
荷重が副ギヤ12にかからないようにクラッチギヤ11
に対して軸方向に係止されている。
【0023】クラッチギヤ11の内周ボス部36の右側
面と端壁13aの内周左側面の間には、ばね受け座金5
7を介して主弾性部材として強い皿ばね56が軸方向に
縮設されており、これにより端壁13aとクラッチギヤ
11の内周ボス部36の間並びにサイドプレート20の
内周端部20aと段部36bの間に、クラッチギヤ11
の共振を防ぎ、ヒステリシストルク等を生じさせる摩擦
力を発生させるようにしている。
【0024】クラッチギヤ11の内周左側面と副ギヤ1
2の内周右側面の間には、副ギヤ用弾性部材として、前
記皿ばね56とは独立して、ばね強さが小さい皿ばね5
9が軸方向に縮設されており、これによりクラッチギヤ
11と副ギヤ12との間で、副ギヤ12の共振を防止し
うる摩擦力を発生させるようにしている。
【0025】図1のII-II断面を示す図2において、筒
状突起51及び長孔45(及び44)は、周方向に等間
隔をおいてたとえば3箇所に配置され、バックラッシュ
消去用小径コイルばね60も周方向に等間隔をおいて3
箇所に配置されている。また、ダンパーばねとしては、
第1段、第2段及び第3段用の3種類のダンパーばね5
3,54,55が周方向に間隔をおいて複数個所に配置
されている。これらダンパーばね53,54,55は、
クラッチギヤ11の窓孔41の周方向の端縁間に周方向
圧縮自在に挟持されているが、サイドプレート20及び
端壁13aの凹部50(及び49)の周方向の端縁に対
しては、それぞれ所定の周方向隙間を有して対向してお
り、クラッチギヤ11とサイドプレート20(及び端壁
13a)との相対的ねじり角度の増加に従い、第1段の
ダンパーばね53から第2段及び第3段のダンパーばね
54,55へと順に作用するように、それぞれ上記周方
向隙間を設定している。これにより、回転トルクの大き
さに応じて、順次強いばね荷重で衝撃を吸収するように
なっている。
【0026】筒状突起51は長孔45(及び44)に対
して周方向両側に一定の遊びを有しており、クラッチハ
ウジング13に対するクラッチギヤ11の最大ねじり角
度を規制するようになっている。
【0027】副ギヤ12のダンパーばね収納用の窓孔4
2は、クラッチギヤ11とサイドプレート20(及び端
壁13a)が相対的に捩れた場合でも、ダンパーばね5
3等が副ギヤ12に作用しないように、ダンパーばね5
3等の周方向の端縁と窓孔42の周方向端縁との間に十
分な隙間を設けてある。
【0028】
【作用】図1において、クランク軸4の回転は、原動側
ギヤ10、クラッチギヤ11及びダンパーばね53等を
介してクラッチハウジング13に伝達され、摩擦板1
9、クラッチ板18及びクラッチハブ14を介して主変
速軸5に伝達される。摩擦クラッチ8は、クラッチレバ
ーで操作レバー26を操作することにより、前述のよう
に押圧プレート17を矢印R方向へと移動し、切断する
ことができる。
【0029】ダンパー機構の作用は周知のダンパー機構
と同様であり、クランク軸5の回転トルクが増大して、
端壁13a及びサイドプレート20に対してクラッチギ
ヤ11がたとえば回転方向に捩れると、捩れ角度の増加
に応じて、順次ダンパーばね53、54,55が圧縮さ
れ、回転トルクに応じてその衝撃を吸収する。
【0030】バックラッシュ消去作用も周知の機構と同
様であり、図4の小径コイルばね60の弾性作用によっ
て図3のクラッチギヤ11に対し副ギヤ12の位相がわ
ずかに回転方向の後方へとずれていることにより、原動
側ギヤ10とクラッチギヤ11との噛合い部分におい
て、副ギヤ12は、クラッチギヤ11が噛み合う原動側
ギヤ10の歯面と対向する歯面に弾性的に当接し、これ
により原動側ギヤ10とクラッチギヤ11との間のバッ
クラッシュを消去する。
【0031】また、クラッチギヤ11と副ギヤ12との
間は、弱い皿ばね59により摩擦力を発生させており、
該摩擦力により小径コイルばね60(図4)と副ギヤ1
2が共振するのを防ぎ、ギヤ打音の発生を防止する。こ
の場合、上記弱い皿ばね59はダンパー用の強い皿ばね
56とは独立して備えられ、かつ、サイドプレート20
の内周端部20aを内周ボス部36の段部36bで軸方
向に係止することにより、強い皿ばね56の荷重が副ギ
ヤ12にかからないようにしているので、クラッチギヤ
11に対する副ギヤ12の周方向の捩れ動作が妨げられ
ることはなく、バックラッシュ消去効果を維持すること
ができる。
【0032】
【その他の実施の形態】(1)図示の実施の形態では、
クラッチギヤ11と端壁13aの間並びにクラッチギヤ
11と副ギヤ12の間にそれぞれ配置する弾性部材とし
て皿ばね56,59を利用しているが、両方あるいは一
方の弾性部材として、ゴム状弾性体あるいはコイルばね
を利用することも可能である。
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本願発明によると、
ダンパー機構並びにバックラッシュ消去用の副ギヤを併
設すると共に両側にサイド部材を備え、主ギヤとサイド
部材の間に摩擦機能を有する主弾性部材を配置した動力
伝達系のギヤ構造において、副ギヤが上記主弾性部材
(強い皿ばね56)の荷重を受けないように、主ギヤに
対してサイド部材を軸方向に係止し、主ギヤと副ギヤの
間には上記強い主弾性部材とは別の弱い副ギヤ用弾性部
材(皿ばね59)を設けることにより、主ギヤとサイド
部材との間の摩擦力とは独立して、主ギヤと副ギヤの間
に摩擦力を発生させるようにしているので、主ギヤと副
ギヤとの間の摩擦力を、従来のように過大にすることは
なくなり、バックラッシュ消去用ばねの大きさに適した
大きさに独自に設定でき、主ギヤの共振の防止と共に、
副ギヤの共振も効率良く防止することができる。
【0038】主ギヤと副ギヤとの間に配置する副ギヤ用
弾性部材として皿ばねを利用すると、軸方向のコンパク
ト性を維持することができる。
【0039】サイド部材の係止手段として、サイド部材
の内周端部を軸芯側に延長し、主ギヤの内周ボス部に形
成した段面に当接するようにすると、構造が複雑化せ
ず、かつ、部品点数の増加を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明を適用した自動二輪車のクラッチ部
分の縦断面図(図2のI-I断面図)である。
【図2】 サイドプレートを一部切り欠いて示す図1の
II-II断面図である。
【図3】 図1のクラッチギヤの部分拡大図である。
【図4】 図2のIV-IV断面拡大図である。
【図5】 従来例の縦断面図である。
【符号の説明】
4 クランク軸 5 主変速軸 8 湿式多板型摩擦クラッチ 10 原動側ギヤ 11 クラッチギヤ(主ギヤの一例) 12 バックラッシュ消去用の副ギヤ 13 クラッチハウジング 13a 端壁(サイド部材の一例) 20 サイドプレート(サイド部材の一例) 53,54,55 ダンパーばね 56 ダンパー用の皿ばね(主弾性部材) 59 副ギヤ用の皿ばね(副ギヤ用弾性部材)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラッチハウジング13の端壁13aに
    軸方向に突出する突起51を形成して、該突起51の軸
    方向端面にサイドプレート20を固定し、上記端壁13
    aとサイドプレート20間に、端壁13a側から順にク
    ラッチギヤ11と副ギヤ12を並列配置し、端壁13a
    とクラッチギヤ11とをダンパー部材を介して相対的捩
    れ可能に連動連結し、副ギヤ12はクラッチギヤ11の
    内周ボス部36の外周面に嵌合すると共にバックラッシ
    ュ消去用ばね60によりクラッチギヤ11に対し周方向
    の位相がずれており、クラッチギヤ11と端壁13aと
    の内周部の軸方向端面間に、摩擦機能を有するダンパー
    用の主弾性部材を縮設している動力伝達系のギヤ構造に
    おいて、 クラッチギヤ11と副ギヤ12との内周端部の軸方向端
    面間に、上記主弾性部材よりも弱い副ギヤ用弾性部材を
    縮設し、 サイドプレート20の内周端部を軸芯側へと延ばしてク
    ラッチギヤ11の内周ボス部36の段面36bに軸方向
    に係止していることを特徴とする動力伝達系のギヤ構
    造。
  2. 【請求項2】 前記副ギヤ用弾性部材として、皿ばねを
    縮設していることを特徴とする請求項1記載の動力伝達
    系のギヤ構造。
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