JP2966167B2 - 自動車の車体組立方法 - Google Patents

自動車の車体組立方法

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JP2966167B2
JP2966167B2 JP32326691A JP32326691A JP2966167B2 JP 2966167 B2 JP2966167 B2 JP 2966167B2 JP 32326691 A JP32326691 A JP 32326691A JP 32326691 A JP32326691 A JP 32326691A JP 2966167 B2 JP2966167 B2 JP 2966167B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の車体組立方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の製造において、組立ライ
ンでの組立作業の容易化、作業ステ−ションの減少を図
るために、自動車の車体又は各部をユニット化すること
が種々試みられている。例えば特開昭63−23517
4号公報に記載されるように、車体を、ダッシュパネル
を有しエンジンル−ムを構成するフロントユニットボデ
ィと、フロア部材を有するロアユニットボディと、ル−
ブ部材及び左右のボディサイドパネルを有するアッパユ
ニットボディとに分割し、これら3つのユニットボディ
を互いに結合するようにしたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ものでは、各ボディを単に結合しているだけであるの
で、各ユニット間の結合強度が低い。
【0004】本発明は、各ユニット間の結合強度が高い
自動車の車体組立方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、車体
を、エンジンル−ムを有するフロントユニットボディ
と、少なくともフロア部材を有するフロアユニットボデ
ィと、ル−フ部材及び左右のボディサイドパネルを有す
るアッパユニットボディとに分割し、フロアユニットボ
ディにはフロントフレ−ムに接合されるフロアフレ−ム
をフロア前端から前方に延設し、フロントフレ−ムの後
端とフロアフレ−ムの前端との接合に伴ってフロントユ
ニットボディとフロアユニットボディとを結合してロア
ユニットボディを形成し、この結合の少なくとも前工程
において上記各ユニットに艤装を施し、次いで、これら
ユニットボディを、予め艤装されたアッパユニットボデ
ィに結合するようにした構成とする。
【0006】請求項2の発明は、ロアユニットボディと
アッパユニットボディとの結合は、ロアユニットボディ
をアッパユニットボディに対して相対的にその前側から
差し込み、該ロアユニットボディのフロア部材の車幅方
向のサイド部をアッパユニットボディのボディサイドパ
ネル下縁の係合部に係合させて結合する構成とする。請
求項3の発明は、上記サイド部及び係合部のいずれか一
方は、車体前後方向に延びる凹部に形成され、他方は該
凹部にスライド可能に嵌合する凸部に形成されており、
上記ロアユニットボディをアッパユニットボディに相対
的に差し込む際、上記凹部と凸部との嵌合により該ロア
ユニットボディの相対的差込みをガイドする構成とす
る。
【0007】
【作用】請求項1の発明によれば、フロアユニットボデ
ィにはフロントフレ−ムに接合されるフロアフレ−ムを
フロア前端から前方に延設し、フロントフレ−ムの後端
とフロアフレ−ムの前端との接合に伴ってフロントユニ
ットボディとフロアユニットボディとを結合してロアユ
ニットボディが形成されるため、フロントユニットボデ
ィとフロアユニットボディとの結合強度が高まる。
【0008】請求項2の発明によれば、ロアユニットボ
ディをアッパユニットボディに対しその前側から差込
み、該ロアユニットボディのフロア部材の車幅方向のサ
イド部をアッパユニットボディのボディサイドパネル下
縁の係合部に係合させて組付けることにより、従来の如
くロアユニットボディの結合作業が終了するまで該ロア
ユニットボディを支持する必要がなくなる。
【0009】請求項3の発明によれば、上記サイド部及
び係合部のいずれか一方を車体前後方向に延びる凹部に
形成し、他方を該凹部にスライド可能に嵌合する凸部に
形成するので、上記ロアユニットボディをアッパユニッ
トボディに差し込む際、凹部と凸部の嵌合により、ロア
ユニットボディの差込みがガイドされる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に沿って詳細に
説明する。
【0011】図1において、1は車体で、エンジンル−
ム2を有するフロントユニットボディ3と、少なくとも
フロア部材4を有するフロアユニットボディ5と、ル−
フ部材6及び左右のボディサイドパネル7,8を有する
アッパユニットボディ9とに分割されている。
【0012】フロアユニットボディ5には、フロントフ
レ−ム11に接合されるフロアフレ−ム12の前端延長
部12aがフロア部材4の前端から前方に上方に向かっ
て湾曲するように延設されている。上記フロントフレ−
ム11の後端とフロアフレ−ム12の前端延長部12a
の接合に伴って、フロントユニットボディ3とフロアユ
ニットボディ5とが結合されてロアユニットボディ13
が形成されるが、その結合の少なくとも前工程において
上記各ユニット3,5に対して艤装が施される。 フロ
ントフレ−ム11の後端とフロアフレ−ム12の前端延
長部12aとの接合は、図2及び図3に示すように、閉
断面構造のフロントフレ−ム11内にフロアフレ−ム1
2の前端延長部12aを挿入して接着剤を介して接合さ
れるようになっており、フロントユニットボディ3とフ
ロアユニットボディ5とが高い結合強度でもって結合さ
れ、ロアユニットボディ13の剛性を損なわないように
なっている。必要に応じてボルトとナットによる締結を
併用してもよい。
【0013】次いで、これらユニットボディ3,5即ち
ロアユニットボディ13を、予め艤装されたアッパユニ
ットボディ9に対して結合するようになっている。
【0014】フロントユニットボディ3には、エンジン
ル−ム2と車室14とを仕切るダッシュパネル15を有
し、該ダッシュパネル15には、その上部にフロントウ
インド16を支持するカウルボックス17が車幅方向に
伸びて設けられると共に、ステアリング41を始めとし
て各種計器類を装備したインパネユニット42(図7参
照)、ペダル類及びインシュレ−タ等の装備品が取付け
られている。また、フロントフレ−ム11,11の後端
はダッシュパネル15に連結されている。また、アッパ
ユニットボディ9にはインパネメンバ17(ステアリン
グ支持メンバ)が設けられている。
【0015】続いて、上記車体の組立方法について説明
すると、車体1を、エンジンル−ム2を有するフロント
ユニットボディ3と、フロアユニットボディ5と、アッ
パユニットボディ9とに分割する。
【0016】それから、各ユニットボディ3,5,9に
それぞれ艤装を施す。特にフロントユニットボディ3と
フロアユニットボディ5とをダッシュパネル15付近で
分割しているので、いわゆるインパネ付近の艤装を、左
右方向だけでなく、上下方向においてもできるようにな
り、容易に行うことができる。
【0017】そして、その艤装終了後、フロントフレ−
ム11の後端部内に、フロアフレ−ム12の前端延長部
12aを挿入して接着し、必要に応じてボルト・ナット
で締結することにより、フロントユニットボディ3とフ
ロアユニットボディ5とを高い結合強度でもって結合し
て、剛性の高いロアユニットボディ13を形成すること
ができる。
【0018】次いで、必要であれば、ロアユニットボデ
ィ13に艤装を施し、それからロアユニットボディ13
を、予め別途艤装されたアッパユニットボディ9に結合
することで、車体1が組立てられる。
【0019】また、フロントユニットボディ3とフロア
ユニットボディ5とを単に結合するだけでなく、図4〜
図6に示すように、フロントユニットボディ3Aとフロ
アユニットボディ5Aとの接合部分において、フロア部
材4Aに左右方向に延びる凹部4aを形成し、該凹部4
aに、インパネメンバ21を1対の支持部材22,22
でもって支持する結合部材23を嵌合し、接着固定する
ことで、両ユニット3A,5Aの結合強度をより高める
こともできる。インパネメンバ21の両端にはカウルサ
イド(図示せず)等に取付けられる取付部21a,21
aが設けられ、また、結合部材23は閉断面構造で、中
央部がフロア部材4のトンネル部4bに対応して上方に
屈曲し、その部分より上方に支持部材22,22が立設
されている。
【0020】また、図7〜図10に示すように、ロアユ
ニットボディとアッパユニットボディとの結合について
は、ロアユニットボディをアッパユニットボディに対し
相対的にその前側から差し込んで結合させる構造を採用
することもできる。
【0021】即ち、フロントユニットボディとフロアユ
ニットボディを結合してなるロアユニットボディ13A
をアッパユニットボディ9Aに対し相対的にその前側か
ら差し込み、該ロアユニットボディ13Aの前部フロア
部材31の車幅方向の左右両サイド部をアッパユニット
ボディ9Aの左右のボディサイドパネル32,32の下
縁部に、前部フロア部材31の後縁部をアッパユニット
ボディ9Aの後部フロア部材33の前縁部にそれぞれ係
合せしめて両ユニットボディ9A,13Aが組付けられ
る。この組付け後、車体1Aに対し、エンジン等のパワ
−ユニット34、各車輪のサスペンション35、排気装
置36及び燃料タンク37等をサブアッセンブリしてな
るアッセンブリ体38が組み付けられる。
【0022】上記前部フロア部材31は、軽量でかつ十
分な強度を有するように、図10に示すように、アルミ
ニウム等からなるハニカム構造のものであって、この前
部フロア部材21上には前部座席(運転席及び助手席)
43,43が据え付けられている。
【0023】そして、このようなロアユニットボディ1
3Aに対しては、アッパユニットボディ9A及びアッセ
ンブリ体38を組付けた後に、エンジンル−ム2の左右
側壁を構成するフ−ドレッジパネル44,44の外側に
フロントフェンダパネル45が取付けられると共に、エ
ンジンル−ムの上部を覆うエンジンフ−ド46及びフロ
ントバンパ−ユニット47等が組付けられる。尚、48
はダッシュパネル、49,49はフロントフレ−ムであ
る。
【0024】一方、上記アッパユニットボディ9Aの各
ボディサイドパネル32には、前後2つのドア開口部4
1,42が設けられており、上記ロアユニットボディ1
3Aとの組付け後、前側のドア開口部41にはフロント
ドア43が、後側のドア開口部42にはリヤドア44が
それぞれ開閉可能に取付けられる。上記ボディサイドパ
ネル32は、ドア開口部41の前縁部を構成するフロン
トピラ−45と、ドア開口部41の後縁部及びドア開口
部42の前縁部を構成するセンタピラ−46と、ドア開
口部42の後縁部を構成するリヤピラ−47と、上記両
ドア開口部41,42の下縁部を構成するサイドシル4
8とを有している。49はル−フ部材である。
【0025】上記サイドシル48は、図10に示すよう
に、アルミニウムを押出し成形してなる閉断面構造のも
のであり、このサイドシル48の車室内側側面には、内
方に突出する上下一対の突出片51,51がサイドシル
48の長手方向(つまり車体前後方向)に亘って一体的
に形成されている。上記両突出片51,51は、サイド
シル48の車室内側側面と共に車体前後方向に延びる凹
部52を構成しており、該凹部52には、上記前部フロ
ア部材31のサイド部の凸部として縁部31aがスライ
ド可能に嵌合するように設けられて、上記ロアユニット
ボディ13Aをアッパユニットボディ9Aに差込む際、
上記凹部52と縁部31aとの嵌合により該ロアユニッ
トボディ13Aの差込みをガイドするように構成されて
いる。上記縁部31aは、凹部52内に接着剤53によ
り固着されている。
【0026】また、上記アッパユニットボディ9Aの後
部フロア部材50は、図11に示すように薄板からな
り、上記前部フロア部材31の後縁部との係合部から後
方上向きに立上がる立上り部50aと、該立上り部50
aの上端から後方に略水平に延びる水平面部50bとを
有している。この前部フロア部材31は、クロスメンバ
54,55及びサイドフレ−ム(図示せず)等で補強さ
れていると共に、後部フロア部材50の水平面部50b
上には後部座席56が据え付けられる。尚、アッパユニ
ットボディ9Aには、トランクル−ムを覆うトランクリ
ッド57が取付けられる。
【0027】上記前部フロア部材31と後部フロア部材
50との係合構造は、例えば図11に示すように後部フ
ロア部材50とクロスメンバ54との前側接合部58の
前側に、両部材50,54からなる前向きに開口する断
面コ字状の係合部59が形成され、該係合部59内に前
部フロア部材31の後縁部が嵌合されている。
【0028】次に、上記アッパユニットボディ9Aとロ
アユニットボディ13Aとの結合について説明する。
【0029】まず、フロントユニットボディとフロアユ
ニットボディとを結合してロアユニットボディ13Aを
形成した後、図8に示す如く、アッパユニットボディ9
Aにおける各ボディサイドパネル32の下部のサイドシ
ル48の凹部52内及び後部フロア部材50の前縁の係
合部59内それぞれ接着剤53を塗布する。
【0030】続いて、上記ロアユニットボディ13Aの
前部フロア部材31の縁部31aを、上記アッパユニッ
トボディ9A側の凹部52内にアッパユニットボディ9
Aの前側から挿入嵌合し、この嵌合状態のままロアユニ
ットボディ13Aの前部フロア部材31をアッパユニッ
トボディ9Aの左右のボディサイドパネル32,32間
に差込む。そして、この差込みが終了した段階では、上
記前部フロア部材31の後縁部が、上記後部フロア部材
50の係合部59内に係合する。これにより、前部フロ
ア部材31の左右サイドの縁部31a及び後縁部が共に
アッパユニットボディ9Aに係合されて、ロアユニット
ボディ13Aとアッパユニットボディ9Aとが互いに組
付けられる。
【0031】このような組付け方法の場合、ロアユニッ
トボディ13A(前部フロア部材31)の差込み方向
(車体前後方向)と係合による支持方向(上下方向)と
が異なるので、係合構造によりロアユニットボディ13
Aの差込みひいては組付けが支障を来すことがないばか
りでなく、この係合構造によりロアユニットボディ13
Aを差込んだ位置で支持することができる。このため、
従来の如くロアユニットボディ13Aの結合作業が終了
するまで該ロアユニットボディ13Aを支持する必要は
なく、また、両ユニットボディ9A,13Aの結合方法
として接着剤53を容易に用いることができると共に、
ボルト等による締結箇所を可及的に少なくすることがで
き、組立作業の容易化、迅速化を図ることができる。
【0032】しかも、ロアユニットボディ13Aの差込
みの際には、ロアユニットボディ13Aの前部フロア部
材31の縁部31aとアッパユニットボディ9A側の凹
部52とが嵌合した状態のままでロアユニットボディ1
3Aを差込み方向にガイドするので、差込みないし組付
作業性を確実かつ迅速に行うことができる。また、本実
施例の如く、ロアユニットボディ13Aの差込みに先だ
って、上記凹部52内等に接着剤53を塗布しておく
と、ロアユニットボディ13Aの差込み後それを速やか
にアッパユニットボディ9Aに固着することができるの
で、組付け作業性の迅速化をより図ることができると共
に、接着剤53による固着を差込み時の抵抗などから容
易に確認することができる。
【0033】尚、ロアユニットボディをアッパユニット
ボディに対し相対的にその前側から差込むときは、アッ
パユニットボディを固定し、これに近付けるようにロア
ユニットボディを後方に移動させて差込むだけでなく、
逆に、ロアユニットボディを固定し、これに近付けるよ
うにアッパユニットボディを前方へ移動させて差込みを
行ってもよい。
【0034】次に、車両組立工程について、図12〜図
21を参照しつつ説明する。この車両組立工程では、ア
ッパユニットボディ9の専用の艤装ラインを含む艤装ラ
インがメインの艤装ラインとして構成され、図12に示
すように、このメインの艤装ラインに対して夫々専用の
艤装ラインで艤装されたフロントユニットボディ3とフ
ロアユニットボディ5との蓋物部材等の車体部材と艤装
品を順々に供給し、これらをアッパユニットボディ9に
組付けて自動車を組立てる。
【0035】まず、各車体部材の専用の艤装ラインにつ
いて説明する。
【0036】前記アッパユニットボディ9の専用の艤装
ラインでは、図13に示すように、アッパユニットボデ
ィ9を搬送台車装置110にセットして艤装ラインに沿
って搬送しつつ、搬送台車装置110上に設けられた艤
装用ロボット115により、アッパユニットボディ9の
車室14側の部分に対して、スクリュ−グロメット、フ
ァスナ、ハ−ネス、内装ユニット(トップシ−リング、
サンバイザ−、ル−ムミラ−等を含む)、リヤストラッ
ト、リヤコンビランプ、パッケ−ジユニット(パッケ−
ジトリム、スピ−カ−、ハイマウントランプなどを含
む)、リヤバンパ−、リヤフロアマット、リヤシ−ト、
トランクル−ムユニット、リヤウインドガラス等の艤装
品の組付けを施す。
【0037】前記搬送台車装置110について簡単に説
明すると、艤装ラインに沿って走行する自動式の搬送台
車114が設けられ、搬送台車114上にはアッパ−ユ
ニットボディ9を位置決保持するための複数の支持ブラ
ケット116が立設され、搬送台車114の中央部には
フロア開口からアッパユニットボディ9の車室14に挿
入されるロボットト115が設けられ、ロボット115
の左右両側方にはサブパレット117が設けられ、各サ
ブパレット117には所定の配列で複数の艤装品がセッ
トされ、ロボット115の左側方には工具設置台118
がアッパ−ユニットボディ9の外側に設けられ、工具設
置台118上にはロボット115のハンドに着脱自在に
取付けられる複数の工具が所定の配列でセットされてい
る。なお、ロボット115は一般的な構成の多関節ロボ
ットなので、その詳細な説明を省略する。
【0038】搬送台車114の後部にはロボット115
を制御するためのコントロ−ルボックス119が設けら
れ、ロボット115はこのコントロ−ルボックス119
からの指令に基づいて制御され、搬送台車114を移動
させながらアッパ−ユニットボディ9に対して艤装品を
組付けるので、アッパユニットボディ9のフロア開口部
からロボット115を挿入することができ、車室14内
への艤装品の組付け作業を大幅に自動化して能率的に艤
装品を施すので、艤装ラインにおいてステ−ション間搬
送のための無駄時間がほとんど発生することがない。但
し、搬送台車114の複数ステ−ションに亘って間欠的
に移動させながら、艤装品の組付けを行ってもよいこと
は勿論である。なお、必要に応じて、図14に示すよう
な、アッパ−ユニットボディ9を回転可能に支持する回
転式支持機構を備えた搬送台車装置112にアッパ−ユ
ニットボディ9を移載して、アッパ−ユニットボディ9
を所定角度回動させた状態で、ラインサイドに設けられ
た自動機113によりアッパユニットボディ9に対して
トップシ−リング61等の艤装品を組付けるようにして
もよい。
【0039】また、ロボット115はアッパ−ユニット
ボディ9とともに搬送台車114上に設置されているの
で、アッパユニットボディ9に対するロボット115の
位置決め精度を高く維持できるから、ロボット115に
よる自動艤装を円滑にすることができる。加えて、ロボ
ット115や搬送台車114の故障時にはそれらを艤装
ラインから外しておくことができるので、艤装ラインの
稼動率の低下を防止できるし、またモデルチェンジに伴
う艤装内容の変更時には艤装ライン外でロボット115
に対してティ−チングを施すこともできる。さらに、ロ
ボット115や搬送台車114の新設や修理時には艤装
ライン外でトライアルが可能である。
【0040】前記フロアユニットボディ5の専用の艤装
ラインでは、図15に示すように、フロアユニットボデ
ィ5を図示外のパレットに位置決め固定した状態で艤装
ラインの複数のステ−ションに亘って順々に移送し、ま
ずフロアユニットボディ5に対してチェンジレバ−15
0、パ−キングブレ−キレバ−151、フロアマット1
52、リヤシ−トベルト153とリヤコンソ−ル154
等の艤装品を組付け、次にファスナやボルト等の小物部
材を図示外のロボットで組付け、次に左右の前部座席4
3,43を図示外のロボットで組付け、次に前部座席4
3,43足元をカバ−する4つのシ−トプロテクタ15
6を組付ける。このように、アッパ−ユニットボディ9
から分離した状態で専用の艤装ラインにおいてフロアユ
ニットボディ5に対して艤装品を組付けるので、ロボッ
トを採用する等して艤装品の組付け作業能率を大幅に高
めることができる。
【0041】前記フロントボディユニット3の専用の艤
装ラインでは、図16に示すように、フロントユニット
ボディ3を搬送台車装置120にセットした状態で、艤
装ラインを順々に移送させ、アクセルペダル、ブレ−キ
ペダル、ワイパ−モ−タ、ダッシュユニット(インパネ
アッシ−、空調ユニット等を含む)157等の艤装品を
組付ける。
【0042】前記搬送台車装置120はフロントユニッ
トボディ3を略水平な水平状態と実線で図示の倒立姿勢
とに亘って姿勢切換可能な支持機構123を備え、艤装
品に応じてフロントユニットボディ3の姿勢を切換え
て、ラインサイドの自動機122で艤装品の組付け作業
を施すようになっている。ダッシュユニット157等
は、ラインサイドの供給装置121でもって倒立姿勢に
保持されたフロントユニットボディ3上に位置決め載置
され、ラインサイドの自動機122でフロントユニット
ボディ3に組付けられる。このように、フロントユニッ
トボディ9の姿勢を切換えて艤装品を組付けたので、組
付け作業性の作業能率を大幅に向上できると共に、艤装
品をフロントユニットボディ9に対して保持するための
保持機構等を省略できる。
【0043】フロント及びリヤドア、フロントフェン
ダ、ボンネット及びトランクリッドの専用の艤装ライン
では、黒塗り、2次防錆油の塗布、モ−ル及びラバ−の
取付けなどを行った後、ハ−ネス、ランプ、ウインドレ
ギュレ−タ等の必要な艤装品の取付けを施す。このよう
に蓋物部材をアッパ−ユニットボディ9から取外した状
態でそれぞれ専用の艤装ラインにおいて必要な艤装品の
組付けを行うので、これらの作業能率を格段に向上でき
る。
【0044】次に、アッパユニットボディ9とロアユニ
ットボディ13とを結合する結合工程について説明す
る。
【0045】まず、図17に示すように、フロントユニ
ットボディ3をフロアユニットボディ5に対して相対的
に前方より組付けて、フロアフレ−ム12の前端延長部
12aをフロントフレ−ム11に後端部に、前述した如
く挿入して、両ユニットボディ3,5を結合し、一体化
されたロアユニットボディ13を組立てる。なお、両ユ
ニットボディ3,5の結合は、ボルト・ナット結合、接
着結合、溶接結合あるいはこれらの組合せの結合等を採
用する。
【0046】次に、図18〜20に示すように、ロアユ
ニットボディ13を結合ステ−ションCS1の可動台車
125にセットし、アッパユニットボディ9をハンガ−
127で吊持して結合ステ−ションCS1の左右1対の
固定台120に固定し、可動台車125を車体前後方向
前方から後方向きにアッパユニットボディ9に対して相
対的に前方よりの組付けて、フロア部材31(又は1
4)の左右両端部をサイドシル48の左右の係合部52
の前方から差し込んで、フロア部材31の左右両端部を
係合部52に係合させて支持させて係合部52の接着剤
53で固着する。これと平行してヒンジピラ−71を構
成する断面構造71A,71Bを前後に組合せ、固定台
126間に設けられた締結用ロボット128等によりフ
ロア部材31とアッパユニットボディ9とのその他の結
合部(例えばフロア部材31の後端部の結合箇所等)を
結合すると共に閉断面構造71A,71Bを結合し、こ
のように車体を組立てる。なお、この結合は、ボルト・
ナット結合、接着結合、溶接結合、あるいはこれらの組
合せの結合等を採用する。なお、アッパユニットボディ
9にカウル部材を付属させた場合には、前部座席43の
上端部がカウル部材に干渉しないようにするため、リク
ライニング装置により前部座席43のシ−トバックを後
方へ押し倒してアッパユニットボディ9とロアユニット
ボディ13を組合せることになる。
【0047】次に、車体1に対して、アッセンブリ体3
8を組付けるアッセンブリ体組付け工程では、図21に
示すように、予めサブラインにてパレット129上に位
置決め固定したエンジン34、変速機(図示せず)、フ
ロント及びリヤのサスペンション35、排気管36及び
燃料タンク37を含むアッセンブリ体38を、結合ステ
−ションCS2 のコンベア130上に移送すると共に、
車体を図示外の昇降装置の支持ア−ム131で吊持して
結合ステ−ションCS2 に移送し、この車体を下降させ
ることにより車体1に対してアッセンブリ体38を相対
的に下方より組付け、結合ステ−ションCS2 の下部に
設けられた2台の締結用ロボット132でアッセンブリ
体38を車体1に対して組付けるので、走行性能に大き
な影響を及ぼすアッセンブリ体38を精度よく組付ける
ことができる。
【0048】
【発明の効果】請求項1の発明は、上記のように、フロ
アユニットボディにはフロントフレ−ムに接合されるフ
ロアフレ−ムをフロア前端から前方に延設し、フロント
フレ−ムの後端とフロアフレ−ムの前端との接合に伴っ
てフロントユニットボディとフロアユニットボディとを
結合してロアユニットボディを形成するようにしたた
め、フロントユニットボディとフロアユニットボディと
の結合強度を高めることができ、それによってそれらが
結合されてなるロアユニットボディの剛性を高めること
ができる。
【0049】請求項2の発明は、ロアユニットボディを
アッパユニットボディに対しその前側から差込み、該ロ
アユニットボディのフロア部材の車幅方向のサイド部を
アッパユニットボディのボディサイドパネル下縁の係合
部に係合させて組付けることにより、従来の如くロアユ
ニットボディの結合作業が終了するまで該ロアユニット
ボディを支持する必要がなく、また、両ボディの結合方
法として接着剤を容易に用いることができ、ボルト等に
よる締結箇所を可及的に少なくすることが可能となり、
組立作業の容易化及び迅速化を図ることができる。
【0050】請求項3の発明は、上記サイド部及び係合
部のいずれか一方を車体前後方向に延びる凹部に形成
し、他方を該凹部にスライド可能に嵌合する凸部に形成
したので、上記ロアユニットボディをアッパユニットボ
ディに差し込む際、凹部と凸部の嵌合により、ロアユニ
ットボディの差込みがガイドされることにより、ロアユ
ニットボディの差込みを容易かつ確実に行うことがで
き、組立作業の容易化及び迅速化をより図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車の車体構造の分解斜視図である。
【図2】フロントユニットボディとフロアユニットボデ
ィとの結合部分の断面図である。
【図3】図2のIII-III 線における断面図である。
【図4】他の実施例の図3と同様の図である。
【図5】インパネメンバの説明図である。
【図6】他の実施例についての、フロントユニットボデ
ィとフロアユニットボディとの結合部分の断面図であ
る。
【図7】ロアユニットボディとアッパユニットボディと
の結合方法を説明するための、自動車の車体構造の分解
斜視図である。
【図8】同じく部品を取外した状態の分解斜視図であ
る。
【図9】車体の組立状態を示す斜視図である。
【図10】前部フロア部材とサイドシルとの係合構造を
示す断面図である。
【図11】前部フロア部材と後部フロア部材との係合構
造を示す断面図である。
【図12】車両の組立ラインの全体工程説明図である。
【図13】搬送台車装置の斜視図である。
【図14】変形例に係る搬送台車装置の図14と同様の
図である。
【図15】フロアユニットボディのための艤装ラインの
工程説明図である。
【図16】フロントユニットボディのための艤装ライン
の要部斜視図である。
【図17】結合工程のフロントユニットボディとフロア
ユニットボディとの斜視図である。
【図18】結合工程のアッパユニットボディとロアユニ
ットボディとの斜視図である。
【図19】アッパ及びロアユニットボディを結合する結
合ステ−ションの側面図である。
【図20】前記結合ステ−ションの正面図である。
【図21】アッセンブリ体を組付ける結合ステ−ション
の側面図である。
【符号の説明】
1 車体 2 エンジンル−ム 3 フロントユニットボディ 4 フロア部材 5 フロアユニットボディ 7,8 ボディサイドパネル 9 アッパユニットボディ 11 フロントフレ−ム 12 フロアフレ−ム 13 ロアユニットボディ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗野 堅樹 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−235174(JP,A) 特開 昭63−265779(JP,A) 特開 平5−105129(JP,A) 特開 平5−24563(JP,A) 特開 平5−105130(JP,A) 特開 平5−105131(JP,A) 特開 平5−105132(JP,A) 特開 平4−334671(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 65/00 B62D 25/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体を、エンジンル−ムを有するフロン
    トユニットボディと、少なくともフロア部材を有するフ
    ロアユニットボディと、ル−フ部材及び左右のボディサ
    イドパネルを有するアッパユニットボディとに分割し、 フロアユニットボディにはフロントフレ−ムに接合され
    るフロアフレ−ムをフロア部材前端から前方に延設し、 フロントフレ−ムの後端とフロアフレ−ムの前端との接
    合に伴ってフロントユニットボディとフロアユニットボ
    ディとを結合してロアユニットボディを形成し、この結
    合の少なくとも前工程において上記各ユニットボディに
    艤装を施し、 次いで、これらユニットボディを、予め艤装されたアッ
    パユニットボディに結合するようにしたことを特徴とす
    る自動車の車体組立方法。
  2. 【請求項2】 ロアユニットボディとアッパユニットボ
    ディとの結合は、ロアユニットボディをアッパユニット
    ボディに対して相対的にその前側から差し込み、 該ロアユニットボディのフロア部材の車幅方向のサイド
    部をアッパユニットボディのボディサイドパネル下縁の
    係合部に係合させて結合するところの請求項1記載の自
    動車の車体組立方法。
  3. 【請求項3】 上記サイド部及び係合部のいずれか一方
    は、車体前後方向に延びる凹部に形成され、他方は該凹
    部にスライド可能に嵌合する凸部に形成されており、 上記ロアユニットボディをアッパユニットボディに相対
    的に差し込む際、上記凹部と凸部との嵌合により該ロア
    ユニットボディの相対的差込みをガイドするところの請
    求項2記載の自動車の車体組立方法。
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