JP2961169B2 - ロイヤー発振回路 - Google Patents

ロイヤー発振回路

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JP2961169B2 JP1322901A JP32290189A JP2961169B2 JP 2961169 B2 JP2961169 B2 JP 2961169B2 JP 1322901 A JP1322901 A JP 1322901A JP 32290189 A JP32290189 A JP 32290189A JP 2961169 B2 JP2961169 B2 JP 2961169B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、インバータ回路等に使用されるロイヤー発
振回路に関する。
(従来の技術) 従来、安定した発振動作が得られ、使用部品の少ない
シンプルなインバータ回路の発振回路としてロイヤー発
振回路が使用されている。
第3図は、ロイヤー発振回路を使用した従来のインバ
ータ回路である。このロイヤー発振回路の動作は次のと
おりである。直流電源100の電圧が起動電流制限抵抗102
とトランス114の補助巻線114bを介して第1トランジス
タ110と第2トランジスタ112のベースに印加されると、
第1トランジスタ110または第2トランジスタ112の電流
増幅率の大きいどちらかのコレクタ電流の方が多く流れ
る。仮にこれを第1トランジスタ110とすると、補助巻
線114bには、その中性点端子Gを基準にして端子H側は
正となり、端子F側は負となる電圧が誘起されるから、
第1トランジスタ110にとっては補助巻線114bの端子H
→第1トランジスタ110のベース→第1トランジスタ110
のエミッタ→ダイオード104→補助巻線114bの中性点端
子Gが帰還ループとなって第1トランジスタ110のベー
スに正帰還作用が働き、第1トランジスタ110は瞬時に
して完全な導通状態となる。また、第2トランジスタ11
2は逆に、補助巻線114bの端子F→第2トランジスタ112
のベース→第2トランジスタ112のエミッタ→ダイオー
ド104→補助巻線114bの中性点端子Gが帰還ループとな
るから第2トランジスタ112のベースには負帰還作用が
働き、瞬時にして非導通状態となる。よって、トランス
114の主巻線114aのC−D間に直流電源電圧に略等しい
電圧が印加される。この電圧が印加されると、次第にト
ランス114に励磁電流が流れる。励磁電流は増加し、ト
ランス114のコアが磁気飽和状態に達するまで磁束密度
が増加する。
コアが磁気飽和状態になると補助巻線114bのH−F間
の誘起電圧が小さくなり、第1トランジスタ110に対す
る正帰還作用が減少して第1トランジスタ110のベース
電流iB1が減少する。その結果コレクタ電流iC1、つまり
励磁電流が減少するので、トランス114のC−D間のイ
ンダクタンスはコレクタ電流iC1を流し続けようとする
方向に電圧を誘起する。ところがこの誘起電圧は補助巻
線114bを介し第1トランジスタ110のベース電流iB1を減
少させる方向の極性を持つ電圧であり、第1トランジス
タ110には負帰還がかかる。一方第2トランジスタ112に
は逆に正帰還として作用するから、第2トランジスタ11
2のベース電流iB2を増加させる。
こうして急速に第1トランジスタ110は非導通になり
第2トランジスタ112は導通する。するとトランス114の
E−D間に電源電圧に略等しい電圧が印加される。前述
と同様に励磁電流は徐々に増加し、コアは再び磁気飽和
状態に達する。
コアが磁気飽和状態に達すると第2トランジスタ112
のベース電流iB2を流す方向に誘起されていた補助巻線1
14bのH−F間の電圧が減少し、第2トランジスタ112に
対する正帰還作用が減少してベース電流iB2が減少し、
第2トランジスタ112のコレクタ電流iC2が減少する。コ
レクタ電流iC2が減少するとトランス114のE−D間のイ
ンダクタンスは、コレクタ電流iC2を流し続ける方向に
電圧を誘起する。ところがこの誘起電圧は補助間線114b
を介し、第2トランジスタ112のベース電流iB2を減少さ
せる方向の極性を持つ電圧であり、第2トランジスタ11
2には負帰還がかかる。一方第1トランジスタ110には逆
に正帰還として作用するから、第1トランジスタ110の
ベース電流iB1を増加させる電圧である。
こうして第2トランジスタ112は急速に非導通とな
り、第1トランジスタ110は導通する。
以上のようにして両トランジスタ110、112はトランス
114の主巻線114aの励磁電流によりトランスのコアが磁
気飽和状態に達すると、交互に導通、非導通を繰り返
し、トランス114の二次側出力端子には、変圧された交
番電圧が現われる。
(発明が解決しようとする課題) このような回路には、次のような課題がある。
すなわち、上記で説明したように2個のトランジスタ
が交互に導通、非導通を繰り返す訳であるが、導通して
いるトランジスタが完全に非導通となるにはトランジス
タに導通時の電荷の蓄積があり、この電荷の放電に時間
がかかり非導通となるまでにある時間遅れ(以下
「tstg」と表わす)と電流が流れなくなり非導通になる
までの時間遅れ(以下「tf」と表わす)があり、短時間
ではあるが2個のトランジスタが同時に導通となること
がある。この様子を第5図に示す。
第5図において、(a)、(b)はそれぞれ第1トラ
ンジスタと第2トランジスタのベース電流、(c)、
(d)にはそれぞれのコレクタ電流を示す。ベース電流
は交互に両トランジスタを流れるが第5図(c)、
(d)に示すように第1トランジスタ110のコレクタ電
流iC1と第2トランジスタ112のコレクタ電流iC2は、そ
れぞれのトランジスタのtstg,tf等のため斜線の部分が
重なり、2個のトランジスタが同時に導通となることが
あり、この際に過大電流が流れる。
このようにトランジスタがスイッチングする毎に過大
電流が流れるため、トランジスタのスイッチング損失が
増大し、ロイヤー発振回路を用いたインバータ回路の効
率の低下を招き、特に周波数が高い場合はトランジスタ
が損失のため発熱し、熱ストレスのため故障するという
課題がある。
そこで、本発明の目的は2個のトランジスタが同時に
導通することを抑制し、トランジスタの故障を防ぎ、効
率の高いロイヤー発振回路を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上記を解決するため本発明は次の構成を備える。
すなわち、直流電源のプラス端子と接続される中性点
端子が設けられた主巻線、前記プラス端子と接続される
中性点端子が設けられた補助巻線を一次側に有するメイ
ントランスと、起動端子が前記補助巻線の一方の端子に
接続され、入力端子が前記主巻線の一方の端子と接続さ
れ、出力端子が前記直流電源のマイナス端子に接続さ
れ、前記起動端子に電圧が印加されると入力端子と出力
端子間を導通する第1スイッチング手段と、起動端子が
前記補助巻線の他方の端子と接続され、入力端子が前記
主巻線の他方の端子と接続され、出力端子が前記直流電
源のマイナス端子に接続され、前記起動端子に電圧が印
加されると入力端子と出力端子間を導通する第2スイッ
チング手段とを具備し、前記第1スイッチング手段に対
しては、前記補助巻線の一方の端子→前記第1スイッチ
ング手段の起動端子→前記第1スイッチング手段の出力
端子→前記補助巻線の中性点端子が帰還ループとなり、
前記第2スイッチング手段に対しては、前記補助巻線の
他方の端子→前記第2スイッチング手段の起動端子→前
記第2スイッチング手段の出力端子→補助巻線の中性点
端子が帰還ループとなって、第1スイッチング手段と第
2スイッチング手段が交互に導通、非導通を繰り返すロ
イヤー発振回路おいて、前記第1スイッチング手段と第
2スイッチング手段の各前記帰還ループの共通部位に設
けられ、前記第1スイッチング手段若しくは第2スイッ
チング手段が導通状態にあって前記メイントランスの一
次側主巻線に流れる励磁電流が所定の電流値以上になっ
た場合に、導通状態にある第1スイッチング手段若しく
は第2スイッチング手段に対する正帰還作用を減少させ
て励磁電流を減少させる電圧を各帰還ループ内で発生さ
せる電圧発生手段を具備することを特徴とする。
前記電圧発生手段としては、一次側巻線が前記第1ス
イッチング手段および前記第2スイッチング手段の各出
力端子と前記直流電源マイナス端子との間に接続され、
二次側間線が前記各帰還ループの共通部位である第1ス
イッチング手段および第2スイッチング手段の各出力端
子と前記補助巻線の中性点端子との間に接続され、前記
一次側巻線に第1スイッチング手段および第2スイッチ
ング手段の各出力端子から直流電源のマイナス端子に向
けて電流が流えた際に前記二次側巻線に誘起される電圧
の極性が、第1スイッチング手段および第2スイッチン
グ手段の各出力端子側が正となり、補助巻線の中性点端
子側が負となるカレントトランスを用いて実現できる。
また、前記各帰還ループの共通部位である前記第1スイ
ッチング手段および第2スイッチング手段の各出力端子
と前記補助巻線の中性点端子との間に接続されたコイル
でも実現できる。
(作用) 次に本発明の作用について説明する。
直流電源の出力電圧が印加されて、第1スイッチング
手段と第2スイッチング手段のどちらか一方が導通とな
りメイントランスの主巻線に励磁電流が流れる。この励
磁電流はコアが磁気飽和状態に達する前は主巻線のイン
ダクタンスに応じた傾き(変化率)で直線的に増加し、
その後コアが磁気飽和状態に達すると急激に増加する。
ここで第1スイッチング手段と第2スイッチング手段
の各帰還ループの共通部位に設けられた電圧発生手段
は、メイントランスの一次側主巻線に流れる励磁電流が
所定の電流値以上になった場合に、導通状態にある第1
スイッチング手段若しくは第2スイッチング手段に対す
る正帰還作用を減少させ励磁電流を減少させる電圧を各
帰還ループ内で発生させることができる。そして一旦正
帰還作用が減少して励磁電流が減少すると、主巻線や補
助巻線には逆電圧が誘起されるため、導通状態にあるス
イッチング手段には負帰還が作用し、一方非導通状態に
あるスイッチング手段には正帰還が作用するから、2つ
のスイッチング手段の導通状態を強制的に切り換えられ
る。このため、この所定の電流値の設定によっては、コ
アが磁気飽和状態に達する前に、若しくはコアが磁気飽
和状態に達した後でも従来のロイヤー発振回路において
導通状態が切り替わるタイミングよりも早いタイミング
で、つまり励磁電流が従来よりも少ない状態で第1スイ
ッチング手段と第2スイッチング手段の導通状態を切り
換えることが可能となる。よって、2個のスイッチング
手段が同時に導通状態となった際に流れる過大電流を低
く抑えることができる。
電圧発生手段が、カレントトランスの場合には、メイ
ントランスの励磁電流がカレントトランスの一次側に流
れ、その二次側には励磁電流の振幅に比例した電圧が発
生する。このカレントトランスの二次側に発生する電圧
の極性は、各スイッチング手段の各帰還ループ内におい
て、補助巻線に発生している正帰還を行う電圧の極性と
は逆の極性となるように設定されている。よって、例え
ばカレントトランスの一次側と二次側の巻線比を適当に
設定することによって、励磁電流の振幅、つまり電流値
が所定の電流値以上になった場合に、導通状態となって
いるスイッチング手段が帰還ループから受ける正帰還作
用を減少させ、励磁電流を減少させることができ、2つ
のスイッチング手段の導通状態を強制的に切り換えられ
る。
電圧発生手段がコイルの場合の作用は次のとおりであ
る。コイルは各スイッチング手段の各帰還ループ内に含
まれていると共に、励磁電流が直流電源に戻るループ内
にも含まれている。そして、励磁電流がコイルに流れる
と、コイルにはこの励磁電流の変化率とコイルのインダ
クタンスに比例した値であって、補助巻線に発生し、導
通状態にあるスイッチング手段に対して正帰還を行う電
圧の極性とは逆の極性の電圧が発生する。よって、カレ
ントトランスの場合と同様に、コイルのインダクタンス
を適当に設定することによって、励磁電流の振幅、つま
り電流値が所定の電流値以上になった場合に、導通状態
となっているスイッチング手段が帰還ループから受ける
正帰還作用を減少させ、コレクタ電流すなわち励磁電流
を減少させることができ、2つのスイッチング手段の導
通状態を強制的に切り換えられる。
(実施例) 以下、本発明の好適な実施例について添付図面を用い
て説明する。
第1図は、本発明に係るロイヤー発振回路を示す回路
図である。同図において直流電源100のプラス端子100a
はメイントランス114の主巻線114aの一次側中性点端子
Lに接続されている。メイントランス114の主巻線114a
の一次側の一方の端子Kは第1スイッチング手段の一例
である第1トランジスタ110のコレクタに接続され、他
方の端子Mは第2スイッチング手段の一例である第2ト
ランジスタ112のコレクタに接続されている。両トラン
ジスタ110、112のエミッタ110a、112aは互いに接続され
かつ電圧発生手段の一例であるカレントトランス10の一
次側の一方の端子Tに接続されている。カレントトラン
ス10の一次側の他方の端子Sは直流電源100のマイナス
端子100bに接続されている。カレントトランス10の二次
側の一方の端子Rは、第1及び第2トランジスタ110、1
12のエミッタと接続され、他方はダイオード104のアノ
ードと接続されている。カレントトランス10は、一次側
端子TからSの方向へ電流が流れたとき二次側端子R
に、二次側端子Qを基準としてプラスの電圧が生じるよ
うに接続されている。カレントトランス10の二次側端子
Rにダイオード12のカソードが、二次側端子Qにダイオ
ード12のアノードが接続されている。起動電流制限抵抗
102は一方が直流電源100のプラス端子100aに接続され、
他方がダイオード104のカソードとメイントランス114の
補助巻線11bの中性点端子Uに接続されている。メイン
トランス114の補助巻線の一方の端子Pは電流制限抵抗1
06を介し第1トランジスタ110のベースに接続され、他
方の端子Nは電流制限抵抗108を介して第2トランジス
タ112のベースに接続されている。
ここで、第1トランジスタ110に対しては、補助巻線1
14bの一方の端子P→第1トランジスタ110のベース→第
1トランジスタ110のエミッタ→補助巻線114bの中性点
端子Uが帰還ループとなり、第2トランジスタ112に対
しては、補助巻線114bの他方の端子N→第2トランジス
タ112のベース→第2トランジスタ112のエミッタ→補助
巻線114bの中性点端子Uが帰還ループとなるから、カレ
ントトランス10の二次側は、各帰還ループの共通部位に
設けられていることになる。
次に本実施例のロイヤー発振回路の動作について説明
する。
直流電源100の出力電圧は、起動電流制限抵抗102を介
しメイントランス114の補助巻線を経由して第1トラン
ジスタ110及び第2トランジスタ112のベースに印加さ
れ、それぞれベース電流が流れる。このとき、第1トラ
ンジスタ110及び第2トランジスタ112のベース・エミッ
タ間電圧とベース電流の特性は両トランジスタ110、112
が全く同じということはほとんどない。またそれぞれの
トランジスタ110、112の電流増幅率も全く同一というこ
とはない。それゆえ、どちらかのトランジスタ110又は1
12のコレクタ電流が急速に立上がる。いま仮に第1トラ
ンジスタ110のコレクタ電流iC1が第2トランジスタ112
のコレクタ電流iC2より大きいとすると、メイントラン
ス114の補助巻線114bの端子P−N間に電圧が誘起され
る。この電圧は、第1トランジスタ110のベース電流iB1
を増加させる方向であり、第2トランジスタ112のベー
ス電流iB2を減少させる方向である。従ってコレクタ電
流iC1は増加し、コレクタ電流iC2は減少する。この結
果、P−N間の誘起電圧はさらに大きくなり、第1トラ
ンジスタ110のベース電流iB1を増加させ、第2トランジ
スタ112のベース電流iB2を減少するように働く。このよ
うにして第1トランジスタ110には帰還ループから正帰
還がかかり、一瞬にして第1トランジスタ110は導通と
なる。一方、第2トランジスタ112には帰還ループから
の負帰還がかかり、一瞬にして第2トランジスタ112は
比導通となる。この状態になるとメイントランス114の
主巻線114aの端子L−K間に電源電圧に略等しい電圧
(以下この電圧は電源電圧に等しいとみなす)が印加さ
れる。
電源電圧が印加されるとメイントランス114の励磁電
流は、第4図に示すように時点t1から徐々に振幅(その
電流値)が増加して行く。この励磁電流は、第1トラン
ジスタ110を通り、カレントトランス10の一次側を通っ
て直流電源100へ戻る。すると、カレントトランス10の
二次側には、一次側の電流に比例した電圧が発生する。
カレントトランス10の二次側電圧の極性は、ダイオード
104のアノード側、つまり補助巻線114bの中性点端子U
側に接続された二次側端子Qを基準として各トランジス
タ110、112のエミッタ側に接続された二次側端子Rが正
となる。よって、第1および第2トランジスタ110、112
の各帰還ループ内において各トランジスタ110、112のエ
ミッタに対してベースの電圧を下げるように作用する。
カレントトランス10の一次側に流れる励磁電流の電流
値は、メイントランス114のコアが磁気飽和状態に達す
る前は主巻線114aのインダクタンスに応じた傾き(変化
率)で直線的に増加し、その後コアが磁気飽和状態に達
すると急激に増加し、カレントトランス10の二次側に発
生する電圧もそれに比例して大きくなるから、一次側と
二次側の巻線数比等を適当に設定しておくことによっ
て、メイントランス114の一次側主巻線114aに流れる励
磁電流が所定の電流値以上になった場合にカレントトラ
ンス10の二次側に発生する電圧によって、導通状態にあ
る第1トランジスタ110若しくは第2トランジスタ112に
対する正帰還作用を減少させ励磁電流を減少させるよう
にすることができる。そして一旦正帰還作用が減少して
励磁電流が減少すると、主巻線114aや補助巻線114bには
逆電圧が誘起されるため、導通状態にある第1トランジ
スタ110には負帰還が作用し、一方非導通状態にある第
2トランジスタ112には正帰還が作用するから、2つの
トランジスタ110、112の導通状態を強制的に切り換えら
れる。
また、励磁電流の電流値が直線的に増加している期間
内に、飽和状態の第1トランジスタ110に対して正帰還
をかけている補助巻線114bの中性点端子Uを基準として
端子Pに発生している正電圧をカレントトランス10の二
次側に発生する電圧で徐々に打ち消し、第1トランジス
タ110のエミッタに対するベース電圧を徐々に押し下げ
て第1トランジスタ110を非飽和の状態に移行させ、コ
レクタ電流(つまり励磁電流)を減少させるようにカレ
ントトランス10が設定されている場合には、第1トラン
ジスタ110が非導通となるまでの過程は徐々に変化する
ので第1トランジスタ110の蓄積電荷は徐々に放電して
その蓄積電荷量は減少する。よって、2つのトランジス
タ110、112が同時に導通となる主原因の蓄積電荷による
非導通時間遅れ(tstg)が改善される。
第1トランジスタ110が非導通に向うとメイントラン
ス114の主巻線114aの端子L−K間のインダクタンスに
より第1トランジスタ110コレクタ電流iC1を流し続ける
方向に電圧が誘起される。この誘起電圧は補助巻線114b
にも誘起され、第2トランジスタ112には帰還ループか
ら正帰還が作用して第2トランジスタ112のベース電流i
B2を増加させ、第1トランジスタ110には帰還ループか
ら負帰還が作用して第1トランジスタ110のベース電流i
B1を減少させ、急速に第1トランジスタ110は非導通と
なり、第2トランジスタ112は導通となる。
第2トランジスタ112が導通となるとメイントランス1
14の主巻線114aの端子L−M間に電源電圧が印加され
る。すると前述の第1トランジスタ110が導通したとき
のように、メイントランス114の励磁電流が第4図t2−t
3間のように増加する。このように電流振幅が増加し、
励磁電流が所定の電流値以上になった場合にはカレント
トランス10を介し第2トランジスタ112に対する帰還ル
ープからの正帰還作用を減少させ、第2トランジスタ11
2のコレクタ電流iC2を減少させる。すると今度は前述の
第1トランジスタ110の場合とは逆に、メイントランス1
14のインダクタンスにより誘起された電圧によって、補
助巻線114bを介し第2トランジスタ112は急速に非導通
となり、第1トランジスタ110は導通状態となる。
このようにして第1及び第2トランジスタ110、112は
交互に導通、非導通を繰り返す。
ダイオード12は、カレントトランス10の二次側端子R
に、カレントトランス10のインダクタンスにより二次側
端子Qを基準として負の電圧が誘起された際に電流を流
し保護するためのものである。
第2図は、本発明に係るロイヤー発振回路の別の実施
例である。本実施例は、第1図の実施例のカレントトラ
ンス10とダイオード12に変えてコイル20を直流電源100
のマイナス端子100bと第1、第2トランジスタ110、112
の出力端子(エミッタ)110a、1102aとの間に接続した
ものである。
本実施例の動作は、基本的には前述の実施例と同様で
あり、コイル20は第1、第2トランジスタ110、112の各
帰還ループ内の共通部位に配置されていると共に、励磁
電流が直流電源100に戻るループ内にも含まれている。
そして、励磁電流がコイル20に流れると、コイル20には
この励磁電流の変化率とコイル20のインダクタンスに比
例した値であって、補助巻線114bに発生して導通状態に
ある第1トランジスタ110若しくは第2トランジスタ112
に対して正帰還を行う電圧の極性とは逆の極性の電圧が
発生する。よって、カレントトランス10の場合と同様
に、コイル20のインダクタンスを適当に設定することに
よって、励磁電流の振幅、つまり電流値が所定の電流値
以上になった場合に、導通状態となっている第1トラン
ジスタ110若しくは第2トランジスタ112が各帰還ループ
から受ける正帰還作用を減少させ、コレクタ電流すなわ
ち励磁電流を減少させることができ、2つの第1トラン
ジスタ110、第2トランジスタ112の導通状態を強制的に
切り換えられる。
このようにして第1トランジスタ110及び第2トラン
ジスタ112が同時に導通したときに過大電流を抑制して
損失を抑え、トランジスタの発熱による故障を防止し、
効率を高めることができる。
以上、本発明の好適な実施例について種々述べてきた
が、本発明は上述の実施例に限定されるのではなく、例
えば第1図においてカレントトランス10の一次側が第1
スイッチング手段110と第2スイッチング手段112の出力
端子110a、112aとダイオード12のカソード間に直列に接
続されても良い。また、第1スイッチング手段及び第2
スイッチング手段はFETであっても良い。このように発
明の精神の逸脱しない範囲で多くの改変を施し得るのは
もちろんである。
(発明の効果) 本発明に係るロイヤー発振回路を用いると、第1スイ
ッチング手段と第2スイッチング手段の各帰還ループの
共通部位に設けられた電圧発生手段は、メイントランス
の一次側主巻線に流れる励磁電流が所定の電流値以上に
なった場合に、導通状態にある第1スイッチング手段若
しくは第2スイッチング手段に対する正帰還作用を減少
させ励磁電流を減少させる電圧を各帰還ループ内で発生
させることができる。そして一旦正帰還作用が減少して
励磁電流が減少すると、主巻線や補助巻線には逆電圧が
誘起されるため、導通状態にあるスイッチング手段には
負帰還が作用し、一方非導通状態にあるスイッチング手
段には正帰還が作用するから、2つのスイッチング手段
の導通状態を強制的に切り換えられる。このため、この
所定の電流値の設定によっては、コアが磁気飽和状態に
達する前に、若しくはコアが磁気飽和状態に達した後で
も従来のロイヤー発振回路において導通状態が切り替わ
るタイミングよりも早いタイミングで、つまり励磁電流
が従来よりも少ない状態で第1スイッチング手段と第2
スイッチング手段の導通状態を切り換えることが可能と
なる。よって、2個のスイッチング手段が同時に導通状
態となった際に流れる過大電流を低く抑えることができ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るロイヤー発振回路の実施例を示
す図、第2図は、本発明に係るロイヤー発振回路の別の
実施例を示す図、第3図は従来のロイヤー発振回路を示
す図、第4図はカレントトランスの一次側を流れる励磁
電流を示す図、第5図は、従来のロイヤー発振回路のス
イッチング手段であるトランジスタのベース電流とコレ
クタ電流を示す図である。 10……電圧発生手段であるカレントトランス、 20……電圧発生手段であるコイル、 100b……直流電源のマイナス端子、 110……第1スイッチング手段であるトランジスタ、 112……第2スイッチング手段であるトランジスタ、 110a……第1スイッチング手段の出力端子であるエミッ
タ、 110b……第1スイッチング手段の起動端子であるベー
ス、 112a……第2スイッチング手段の出力端子であるエミッ
タ、 112b……第2スイッチング手段の起動端子であるベー
ス、 114……メイントランス、 114a……主巻線、114b……補助巻線、 U……補助巻線の中性点端子。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電源のプラス端子と接続される中性点
    端子が設けられた主巻線、前記プラス端子と接続される
    中性点端子が設けられた補助巻線を一次側に有するメイ
    ントランスと、 起動端子が前記補助巻線の一方の端子に接続され、入力
    端子が前記主巻線の一方の端子と接続され、出力端子が
    前記直流電源のマイナス端子に接続され、前記起動端子
    に電圧が印加されると入力端子と出力端子間を導通する
    第1スイッチング手段と、 起動端子が前記補助巻線の他方の端子と接続され、入力
    端子が前記主巻線の他方の端子と接続され、出力端子が
    前記直流電源のマイナス端子に接続され、前記起動端子
    に電圧が印加されると入力端子と出力端子間を導通する
    第2スイッチング手段とを具備し、 前記第1スイッチング手段に対しては、前記補助巻線の
    一方の端子→前記第1スイッチング手段の起動端子→前
    記第1スイッチング手段の出力端子→前記補助巻線の中
    性点端子が帰還ループとなり、前記第2スイッチング手
    段に対しては、前記補助巻線の他方の端子→前記第2ス
    イッチング手段の起動端子→前記第2スイッチング手段
    の出力端子→補助巻線の中性点端子が帰還ループとなっ
    て、第1スイッチング手段と第2スイッチング手段が交
    互に導通、非導通を繰り返すロイヤー発振回路におい
    て、 前記第1スイッチング手段と第2スイッチング手段の各
    前記帰還ループの共通部位に設けられ、前記第1スイッ
    チング手段若しくは第2スイッチング手段が導通状態に
    あって前記メイントランスの一次側主巻線に流れる励磁
    電流が所定の電流値以上になった場合に、導通状態にあ
    る第1スイッチング手段若しくは第2スイッチング手段
    に対する正帰還作用を減少させて励磁電流を減少させる
    電圧を各帰還ループ内で発生させる電圧発生手段を具備
    することを特徴とするロイヤー発振回路。
  2. 【請求項2】前記電圧発生手段は、一次側巻線が前記第
    1スイッチング手段および前記第2スイッチング手段の
    各出力端子と前記直流電源のマイナス端子との間に接続
    され、二次側巻線が前記各帰還ループの共通部位である
    第1スイッチング手段および第2スイッチング手段の各
    出力端子と前記補助巻線の中性点端子との間に接続さ
    れ、前記一次側巻線に第1スイッチング手段および第2
    スイッチング手段の各出力端子から直流電源のマイナス
    端子に向けて電流が流れた際に前記二次側巻線に誘起さ
    れる電圧の極性が、第1スイッチング手段および第2ス
    イッチング手段の各出力端子側が正となり、補助巻線の
    中性点端子側が負となるカレントトランスであることを
    特徴とする請求項1記載のロイヤー発振回路。
  3. 【請求項3】前記電圧発生手段は、前記各帰還ループの
    共通部位である前記第1スイッチング手段および第2ス
    イッチング手段の各出力端子と前記補助巻線の中性点端
    子との間に接続されたコイルであることを特徴とする請
    求項1記載のロイヤー発振回路。
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