JP2960872B2 - ボート揚降装置 - Google Patents

ボート揚降装置

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JP2960872B2
JP2960872B2 JP23038695A JP23038695A JP2960872B2 JP 2960872 B2 JP2960872 B2 JP 2960872B2 JP 23038695 A JP23038695 A JP 23038695A JP 23038695 A JP23038695 A JP 23038695A JP 2960872 B2 JP2960872 B2 JP 2960872B2
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恒義 新垣
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FUESUKO JAPAN KK
Nippon Shokubai Co Ltd
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FUESUKO JAPAN KK
Nippon Shokubai Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、甲板上に収容され
ているボートを本船外側に移動させて水面位置まで降下
させるとともに、水上に待機しているボートについては
引き揚げて甲板上に収容するボート揚降装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、救命ボートや調査船等のボートを
本船外側に移動させて水面まで降下、または水面から引
き揚げて本船に収容するためのボート揚降装置として、
以下の2つの方式が代表的に知られている。第一の方式
は、図15に示すように、ボート吊下げ用のアーム10
0を水面側に傾倒させて本船101外側に振出し、次に
ボート102を吊り下げているロープ103を繰り出す
ことによってボート102を水面に着水させるというも
のである。また、第二の方式は、実公昭60−17435 号公
報に記載されているように(図16参照)、ボート揚降
装置にそり状のフレームからなるクレードル104を備
えており、そのクレードル104を吊り下げている昇降
ロープ105を繰り出すことによってそのクレードル1
04に吊り下げられ横抱きされたボート106をクレー
ドル104とともにすべり板107に沿わせて水面まで
降下させるというものである。この場合、昇降ロープ1
05は、甲板108に固定されたアーム109上端に備
えられた滑車110を介し、ウインチ111から繰り出
されるよう構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ボート揚降装置における第一の方式では、本船の航行中
にあっては本船の動揺によってボートが大きく振り回さ
れるため、揚降が不安定な状態となって乗艇者が危険に
曝され、また、本船を停止させたとしても波浪が高い場
合にはボート降下時に本船側壁と衝突する危険があり、
いずれの場合においてもボートの揚降を安全,迅速に行
うことができないという問題があった。
【0004】また、第二の方式ではクレードル104が
ボート106を横抱きして本船との衝突を避ける構造で
あるため、本船航行中においてもボートの揚げ降ろしが
可能になるものの、すべり板107に沿って降下し本船
外に出ようとする際に、ボート106の水平姿勢が保た
れずに傾斜してしまい(ロープ105の吊下げ角度θ 1
がθ2 に大きく変化する)、乗艇者が危険に曝されると
いう問題があった。特に、喫水の浅いボートでは傾斜す
るだけでなく転倒を起こす危険性もあり改善が望まれて
いた。さらに、クレードル104が本船側壁に沿って下
降または上昇する際に、ロープ105がすべり板107
と接触しながら移動するため、ロープ105が切断され
る恐れがあるという欠点もあった。
【0005】本発明は以上のような従来のボート揚降装
置の課題を考慮してなされたものであり、荒天海域にお
いてもボートの水平姿勢を保ちつつ安全且つ迅速に水面
まで降下、または水面から引き揚げることのできるボー
ト揚降装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、アーム上端部
に備えられた滑車を介し、ウインチにて昇降用ロープを
繰り出しまたは巻き取ることにより、その昇降用ロープ
先端に固定されたそり状フレームからなるスケートを降
下または上昇させ、そのスケートに離脱自在に吊り下げ
られ横抱きされたボートを、スケートとともに本船外側
に降下または本船甲板上に引き揚げて収容するボート揚
降装置において、本船甲板上に設けられ本船外側に向け
て低く傾斜する傾斜部を有するアームガイド部材と、傾
斜部に沿って移動することができスケートに横抱きされ
たボートを同一姿勢に維持しつつ本船外側に送り出す可
動式のアームと、ボート収容位置と本船における側壁寄
りの任意の位置との間でアームを往復移動させるアーム
移動装置と、を備えたボート揚降装置である。
【0007】本発明において上記スケートは1本の前記
昇降用ロープで吊り下げることができ、この場合はボー
ト揚降装置を簡単な構成で実現することができる。ま
た、上記スケートは平行に配置された複数本の前記昇降
用ロープを用いて前記複数の滑車から吊り下げることも
できる。この場合はボートの前後方向の揺れを防止する
ことができるため、ボート揚げ降ろしをさらに安定させ
ることができる。
【0008】本発明においてアーム移動装置の一例とし
ては油圧ユニットが示され、アームの移動は、その油圧
ユニットのシリンダ操作によって巻き取りまたは繰り出
されるロープを介して行なうことが好ましい。
【0009】本発明においては、ボート吊下げ用のロー
プにフックを有し、前記スケートの上端部にはフック係
止部を備え、昇降用ロープにボート吊下げ用ロープを仮
掛けして昇降用ロープを巻き取りした場合に、フックが
昇降用ロープを伝ってスケート上端部に係止し得るよう
構成することが好ましい。本発明においては、スケート
における本船側壁と接触する部分に、複数列からなるロ
ーラを、互いにちどり配置で設けることが好ましい。
【0010】本発明に従えば、アーム移動装置を駆動さ
せると、ボート収容位置にあるアームがアームガイド部
材にガイドされ、ボートを横抱きしているスケートとと
もに本船側壁寄り位置まで移動し、それによりスケート
を吊り下げている昇降ロープの支持点もまた傾斜部に沿
って平行移動し、スケートに横抱きされたボートは、水
平姿勢を保持したままで本船外側まで送り出されて停止
する。次にスケートを吊り下げている昇降用ロープを繰
り出せば、スケートはボートを横抱きした状態で水面ま
たは水面近くまで降下し、ボートが着水した後、または
着水する前に、ボートをスケートから離脱させれば降下
が完了する。
【0011】また、これとは逆に、水上に待機している
ボートを甲板上に引き揚げて収容する場合は、本船側壁
寄りに位置しているアームから吊り下げられているスケ
ートとボートとをボート吊下げ用ロープを用いて接続
し、昇降用ロープを巻き取れば、ボートを横抱きした状
態でスケートを引き揚げることができ、次にアーム移動
装置によってアームを本船側壁寄りからボート収容位置
まで移動させれば水平姿勢を保持したままでボートの収
容が完了する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に示した実施例に基づ
いて本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施
例を示すボート揚降装置の正面図であり、図2は図1の
右側面図である。両図において、ボート揚降装置は、ア
ーム1の上端部に備えられた滑車2を介して昇降用ロー
プ3を繰り出しまたは巻き取ることにより、その昇降用
ロープ3先端に固定されたそり状フレームからなるスケ
ート4を降下または上昇させ、そのスケート4に離脱自
在に吊り下げられて横抱きされたボート5を、スケート
4とともに本船6外側に降下または本船甲板7上に引き
揚げて収容するものである。
【0013】本実施例におけるボート揚降装置の特徴
は、本船甲板7上に設けられ、本船外側に向けて低く傾
斜する傾斜部を有し、ボート5を横抱きしたスケート4
とアーム1を、傾斜に沿ってボート収容位置から本船の
側壁寄りの任意の位置まで同一姿勢で平行に案内するア
ームガイド部材9と、ボート収容位置P1 と側壁寄り位
置P2 との間でそのアーム9を往復移動させるアーム移
動装置とを備えている点にある。
【0014】以下、各部の構成を詳細に説明する。図1
においてアーム1は略A字状に組まれたフレームからな
り、その基部は図2に示すように分岐する2本の脚部1
1及び12を備えている。基部にはウインチ13が取付
けられており、このウインチ13から繰り出される昇降
用ロープ3の先端は、アーム1の滑車2を経由してスケ
ート4上端に固定されている。上記脚部11及び12の
下端は、図3に示すように、それぞれ略正方形状に組ま
れたベースフレーム14に固定されており、そのベース
フレーム14の各角部の側面には前側車輪15a,15
b及び後側車輪16a,16bが軸着されている。これ
らの車輪は一対のアームガイド部材9の対向側に形成さ
れている溝内を移動できるようになっている。
【0015】図2において、上記アームガイド部材9
は、本船の甲板7上に固定されており、本船の側壁8と
面一に起立する立上がり部9aと、その立上がり部9a
から延長して本船側に傾斜する傾斜部9bとを有し、そ
れぞれI形鋼を接続することによって組み立てられてお
り、従って傾斜部9bの対向面には上記溝が形成される
ことになる。また、その溝の本船側壁8寄りの終端は上
記前側車輪15a,15bと当接してアーム1の移動を
停止させる板状のストッパ9cが設けられている。な
お、本実施例ではアームガイド部材9をI形鋼で構成し
たが、これに限らず、L字形鋼またはC字形鋼等から構
成することもできる。
【0016】さらに、アームガイド部材9には図1に示
すようにスケート4の移動を案内するとともに、スケー
ト4がボート前後方向に揺れてアームガイド部材9上面
から脱落することを防止するガイド板9dが形成されて
いる。このように、アームガイド部材9の傾斜部9bの
上面はスケート4の摺動面を構成している。
【0017】図3において、アームガイド部材9に架設
されている補強材9eには油圧ユニット10が取り付け
られており、この油圧ユニット10のシリンダを移動さ
せることによってアーム1を往復移動させるようになっ
ている。具体的に説明すると、補強材9eから立設され
た一対の支持板9fの間にストローク長850mmを有す
るシリンダ20が軸支されており、そのシリンダ20先
端にはシーブブロック21がピン22を介して取り付け
られている。一方、アームガイド部材9同士を接続して
いる補強材9gには2個の滑車23,24を備えたシー
ブ25が固定されている。さらに、一方の前側車輪15
b寄りのベースフレーム14の底面にはトラバースロー
プ27を巻回して固定するためのアンカー26が備えら
れている。このトラバースロープ27は、一方端がシリ
ンダ20先端のシーブブロック21に固定され、他方端
は滑車24→滑車28→滑車23を経由してアンカー2
6に固定されている。従って、シリンダ20を送り出し
または格納することによってベースフレーム14を矢印
A方向、即ち本船外側に向けて移動させることができ、
また、この逆にシリンダ20を格納すれば、ベースフレ
ーム14を矢印B方向、即ち本船内側に向けて移動させ
ることができるようになっている。それによりベースフ
レーム14に固定されているアーム1は、ボート収容位
置から本船側壁寄り位置の間で往復移動することができ
るようになっている。上記油圧ユニット、複数のシーブ
及びトラバースロープはアーム移動装置とみなすことが
できる。
【0018】また、この油圧ユニット10はシリンダス
トロークを任意の位置で停止させることのできるものが
好ましく、この構成によれば、アーム1を任意の位置で
停止させて保持することができるため、本船の横傾き角
が例えば10゜となった場合であってもアーム1の停止
位置を本船側壁寄りまで移動させず途中で停止させてお
けば、ボート降下直前まではスケート4を本船側に接触
させておくことができる。
【0019】なお、図中の車輪29はベースフレーム1
4から水平方向に突出し、アームガイド部材9のリブ9
hと接触するように配置されており、アーム1における
本船に対して前後方向の揺れを防止してアーム1を安定
に往復移動させるためのものである。また、トラバース
ロープ27をアンカー26に固定する場合は、トラバー
スロープ27の伸びを考慮して、長さ調節が可能な構成
にすることが好ましい。
【0020】また、図4の(a)及び(b)は、スケー
ト4の構成を示した正面図及び右側面図である。同図に
おいてスケート4は略A字状に角パイプを接続したフレ
ーム4aと、そのフレーム4a上部に設けられた2個の
ローラ30と、各フレーム4a下端に接続された一対の
ローラ収納部4bと、そのローラ収納部4b同士に平行
に架設される2本の補強材4cと、その補強材4cに取
り付けられたボート保護板4dと、ローラ収納部4bか
ら耳状に形成された保護板4e及びそれを支持する支持
パイプ4fから構成されている。なお、上記保護板4e
は、ボートを保護する目的でそのボート側表面にゴム板
が貼着されたり、また、ボート形状に沿った凹凸または
切欠きが形成されることがある。
【0021】上記ローラ収納部4bは、図5(要部を示
す背面図)に示すように、断面がE字状をなす円弧状の
フレーム4gと、各溝内に軸支された2連のローラ3
1,32とから構成されている。外側ローラ31の回転
軸Cは、内側ローラ32の回転軸D同士の中間に配置さ
れており、それによって両ローラがちどり配置となるよ
うに構成されている。この構成では、スケート4とスケ
ート摺動面または本船側壁との接触が必ず確保された状
態でころがり移動できるようになり、スケート4の昇降
がスムーズに行われる。上記ローラはナイロン樹脂製の
ものが使用される。
【0022】また、図4の(b)において、フレーム4
aの上端はパイプ4hに固定されており、このパイプ4
hの中央にはフレーム4aに対し本船外側に傾斜するア
タッチメント4iが突設されている。このアッタチメン
ト4iは、昇降用ロープ3の先端が接続されるものであ
るとともに、ボート吊下げロープ40を案内して係止し
得るものである。即ち、図6に示すように、昇降用ロー
プ3に対して仮に引っ掛けられたボート吊下げロープ4
0は、その昇降用ロープ3に沿って下降し、ボート吊下
げロープ40のフック40aが自動的にアタッチメント
4iで係止されるようになっている。この構成によれ
ば、波浪によって振られるロープ取付ブロックに対して
波浪のタイミングをみながらボートを取り付けるという
従来の危険作業が解消され、ボート吊下げロープ40と
スケート4との接続作業を極めて安全かつ迅速に行うこ
とが可能になる。
【0023】上記スケート4とボート5は、図2に示し
たようにボート吊下げロープ40によって接続されてい
るが、スケート4が水面位置まで降下した状態で、ボー
ト5側に備えられている一斉離脱装置41を作動させる
ことによってボート5をスケート4から離脱させるよう
になっている。上記構成を有する本実施例の動作を以下
に説明する。まず、本船からボートを降下させる場合に
ついて説明する。
【0024】図7において、まず、キール受け50をボ
ート5底面から解放させ、第1の操作レバー51を操作
して油圧ユニット10のシリンダを押し出すと、トラバ
ースロープ27が送り出されてベースフレーム14に固
定されたアーム1がアームガイド部材9の傾斜部9bに
ガイドされながら本船外側に向けて移動し、ベースフレ
ーム14の前車輪がストッパー9cと当接する位置でア
ーム1は停止する。それにより、スケート4に接続され
たボート5は水平姿勢を保持したままで本船外側へ送り
出されることになる。
【0025】次に、第2の操作レバー52を操作してウ
インチ13を駆動させ、昇降用ロープ3を繰り出すと、
スケート4はボート5を水平に横抱きした状態のままア
ーム1から離れ、スケート4のローラは、アームガイド
部材9の傾斜部9b上面に沿ってころがり移動した後、
立ち上がり部9aに沿って下降し、さらに本船側壁に沿
って下降する。ボート5が着水した後、一斉離脱装置4
1をボート側から操作してボート5とスケート4との接
続を解除すると、ボート5は本船から離れて自力航行が
可能になる。
【0026】次に、ボート5を本船に収容する場合につ
いて説明する。ボート5が離れたスケート4は、そのロ
ーラ30,31,32が本船側壁と接触した状態で吊り
下げられている。なお、アーム1はP2 に位置し、ボー
ト吊下げロープはスケート4から取り外されているもの
とする。この状態でボートの乗務員が、予備としてボー
ト5に装備されているボート吊下げロープのフックを昇
降用ロープ3に対して仮に掛けると、そのボート吊下げ
ロープのフックは、昇降用ロープ3に沿って下降し自動
的にアタッチメント4iで係止される。
【0027】ボート吊下げロープがアタッチメント4i
に係止されたことを確認した後、昇降用ロープ3を巻き
取ると、ボート5を横抱きした状態でスケート4が本船
側壁に沿って上昇し、所定の高さに上昇すると昇降用ロ
ープ3の巻き取りを停止させる。
【0028】次に、油圧ユニット10を操作してシリン
ダを格納し、トラバースロープ27を引き込み、ベース
フレーム14に固定されたアーム1をアームガイド部材
9の傾斜部9bにガイドさせながらボート収容位置P1
に向けて移動させ、ベースフレーム14がボート収容位
置に到着したことはリミットスイッチにて検出し、リミ
トスイッチからの出力信号を受けてアーム1を停止させ
る。それにより、スケート4に吊り下げられたボート5
は水平姿勢を保持したままで本船甲板上に収容される。
【0029】図8はスケート吊下げ構造の他の実施例を
示したものである。上記実施例は1本の昇降用ロープを
用いた一点吊りの構成によりボート揚降装置を簡単な構
成で実現したが、これに限らず、昇降用ロープを複数本
で構成することもできる。同図は3点吊りの構成を示し
たものである。
【0030】同図において、門形フレームからなるスケ
ート60は、その上側フレーム中央60bに上記実施例
と同じ構造のアタッチメント4iを備え、このアタッチ
メント4iは、ウインチ61の中央巻取ドラム61bか
ら巻き解かれるセンターワイヤ63の先端に固定されて
いる。上側フレームの前端60a及び後端60bは、前
側巻取ドラム61a及び後側巻取ドラム61cからそれ
ぞれ巻き解かれる2本のワイヤ62,64の先端に固定
されている。なお、滑車65及び66は、ワイヤ62を
前側に、及びワイヤ64を後側にそれぞれ振り分けて案
内するためのものである。アーム67はスケート60と
対応して門形のフレームから構成されており、その上側
フレームに上記ウインチ61,滑車65及び66を備え
ている。この構成によれば、ボートの前後方向の揺れを
防止することができるため、ボート揚げ降ろしをさらに
安定させることができる。
【0031】図9はスケートの他の実施例を示したもの
である。同図において、スケート4の上段側の補強材4
cにはロープ70の先端が固定されており、このロープ
70は、本船側壁に備えられた滑車71を介し、図示し
ない第二のウインチによって巻き取りまたは繰り出され
るよう構成されており、この構成によれば、スケート4
の揺動(図中F方向)を防止してスケート4に横抱きさ
れたボートをさらに安全に降下または引き揚げることが
できる。なお、ロープ70の先端72の固定は、ロープ
長さを調節できるものが好ましい。
【0032】図10はスケート4のさらに他の実施例を
示したものである。同図において、補強材4jは補強材
4cと平行にそれらの中間に設けられており、この補強
材4jにローラハウジング75が軸着されている。この
ローラハウジング75内に収容されている各ローラ76
は、本船側に固定されたガイドレール77の各傾斜面に
沿ってころがり移動するように構成されており、それに
よりスケート4を常時本船と接触させた状態で昇降させ
ることができる。なお、図中符号78は、ローラハウジ
ング75を回動自在に補強材4cに取り付けている連結
部であり、符号79,79は連結部78の位置決め用鍔
材である。
【0033】また、図11は上記ガイドレール77の他
の例を示したものである。同図において、ローラハウジ
ング80に対向して収容されている第1ローラ(回転軸
が垂直である)81,81は、ガイドレールとしてのI
形鋼82のリブを挟んでころがり移動し、第2ローラ8
3はそのリブ上面に沿ってころがり移動するように構成
されている。
【0034】上記したガイドレール77または82は、
スケート4の中央部に1本配設しても良く、また、スケ
ート4の両端側に2本平行に配設しても良い。また、図
12において、これらガイドレール77,82は、ガイ
ドレール77で代表して説明するとアームガイド部材9
と同様に傾斜部77aを有し、立ち上がり部77bは本
船側壁に沿って取り付けられ、最下位置まで降下したス
ケート4をガイドできる長さに構成されている。なお、
上記ガイドレール77,82及びローラの構成は上記実
施例の構成に限らず、スケートをガイドしながら昇降さ
せ得るものであれば任意の構成を採用することができ
る。
【0035】図13はスケートに対する昇降用ロープの
固定方法の他の例を示したものである。同図における昇
降用ロープ3は、スケート4のパイプ4hを巻回してそ
の先端がフレーム4a,4a間に架設された固定用部材
4kに固定されている。また、昇降用ロープの先端側
は、固定用部材4kに備えられているピン4lを介して
折り返され、Uボルト及びナットからなる締結部品3a
によって長さ調節が可能に固定されている。パイプ4h
を巻回する昇降用ロープ3はアタッチメント90によっ
てカバーされており、このアタッチメント90は、図1
4に示すように、ボート吊り下げ用ロープ40のフック
40aを係止し得る凹部90aが形成されている。な
お、90bはフック40aを位置決めするためのストッ
パである。
【0036】なお、本発明において、アーム移動手段は
上記実施例で示したように油圧ユニット,トラバースロ
ープ等で構成することが好ましいが、これに限らず、電
動モータの回転力をギアボックスを介してアーム側のラ
ックレールと歯合するピニオンに伝えることによっても
構成することができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明のボート揚降装置によれば、荒天海域においても
水平姿勢を保ちながらボートを安全且つ迅速に水面まで
降下、または水面から引き揚げることができる。また、
ボートを回収する場合には、ボートとスケートとの接続
作業を安全且つ迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るボート揚降装置の構成
を示す正面図である。
【図2】図1の右側面図である。
【図3】実施例に係るアーム移動装置の構成を示す一部
切欠きを有する平面図である。
【図4】同実施例に係るスケートの構成を示す正面図及
び右側面図である。
【図5】同実施例に係るスケートのローラ配列を示す要
部斜視図である。
【図6】同実施例に係るボート吊下げロープ取付け要領
を示す斜視図である。
【図7】同実施例の動作を説示す説明図である。
【図8】スケート吊下げ構造の他の実施例を示す正面図
である。
【図9】スケート吊下げ構造のさらに他の実施例を示す
正面図である。
【図10】スケートの他の実施例を示す要部断面図であ
る。
【図11】ガイドレールの他の例を示す図10相当図で
ある。
【図12】ガイドレールの取付け例を示す説明図であ
る。
【図13】スケートと昇降用ロープの他の固定例を示す
要部正面図である。
【図14】図13のアタッチメント90の構成を示す右
側面図である。
【図15】従来例のボート揚降装置を示す説明図であ
る。
【図16】従来例のボート揚降装置を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 アーム 2 滑車 3 昇降用ロープ 4 スケート 5 ボート 6 本船 7 本船甲板 8 側壁 9 アームガイド部材 10 油圧ユニット 11,12 脚部 13 ウインチ 14 ベースフレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アール.エー.ボールドウィン イギリス、ダブリュー・ディー 50 ア ール・エス、ハーツ、ワットフォード、 ラングレー、アボッツ、ベッドモンド、 ベッドモンド・ロード、パイン・ビュー (番地なし) (56)参考文献 実開 昭53−126199(JP,U) 実開 昭59−145482(JP,U) 実開 昭59−188792(JP,U) 実開 昭58−152491(JP,U) 実公 昭60−17435(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B63B 23/02,23/04,23/18 B63B 23/24 - 23/30

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アーム上端部に備えられた滑車を介し、
    ウインチにて昇降用ロープを繰り出しまたは巻き取るこ
    とにより、その昇降用ロープ先端に固定されたそり状フ
    レームからなるスケートを降下または上昇させ、そのス
    ケートに離脱自在に吊り下げられ横抱きされたボート
    を、スケートとともに本船外側に降下または本船甲板上
    に引き揚げて収容するボート揚降装置において、 前記本船甲板上に設けられ前記本船外側に向けて低く傾
    斜する傾斜部を有するアームガイド部材と、前記傾斜部
    に沿って移動することができ前記スケートに横抱きされ
    たボートを同一姿勢に維持しつつ前記本船外側に送り出
    す可動式のアームと、ボート収容位置と前記本船におけ
    る側壁寄りの任意の位置との間で前記アームを往復移動
    させるアーム移動装置と、を備えてなることを特徴とす
    るボート揚降装置。
  2. 【請求項2】 前記スケートは1本の前記昇降用ロープ
    で吊り下げられている請求項1記載のボート揚降装置。
  3. 【請求項3】 前記スケートは平行に配置された複数本
    の前記昇降用ロープを用いて前記複数の滑車から吊り下
    げられる請求項1記載のボート揚降装置。
  4. 【請求項4】 前記アーム移動装置は油圧ユニットを有
    し、前記アームの移動は、前記油圧ユニットのシリンダ
    操作によって巻き取りまたは繰り出されるロープを介し
    て行われるものである請求項1〜3のいずれかに記載の
    ボート揚降装置。
  5. 【請求項5】 ボート吊下げ用のロープにフックを有
    し、前記スケートの上端部には、前記昇降用ロープにそ
    のボート吊下げ用ロープを仮掛けして前記昇降用ロープ
    を巻き取りした場合に、前記フックが前記昇降用ロープ
    を伝って前記スケート上端部に係止し得るよう、フック
    係止部を備えてなる請求項1〜4のいずれかに記載のボ
    ート揚降装置。
  6. 【請求項6】 前記スケートにおける前記本船側壁と接
    触する部分に、複数列からなるローラが互いにちどり配
    置で設けられている請求項1〜5のいずれかに記載のボ
    ート揚降装置。
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