JP2960836B2 - 断熱材の表面被覆用フィルム - Google Patents

断熱材の表面被覆用フィルム

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JP2960836B2 JP16765393A JP16765393A JP2960836B2 JP 2960836 B2 JP2960836 B2 JP 2960836B2 JP 16765393 A JP16765393 A JP 16765393A JP 16765393 A JP16765393 A JP 16765393A JP 2960836 B2 JP2960836 B2 JP 2960836B2
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彰一 加藤
慎一 樋笠
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、住宅の壁や自動車の天
井材等に用いられる断熱材に防湿性を付与させるために
貼り付ける表面被覆用フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】住宅の壁や屋根裏、或は、自動車の天井
等には、断熱材として合成樹脂発泡体や硝子繊維が広く
一般に使用されている。例えば、ポリエチレンやポリス
チレン、或は、ポリウレタン等の合成樹脂発泡ボード等
が好んで用いられていた。そして、それらの断熱材には
防湿性を付与させるために、その表面に合成樹脂フィル
ムを貼り合わされて用いられていた。又、該断熱材と合
成樹脂フィルムの貼り合わせにおいて、従来は一般の溶
剤型接着剤が使用されていた。しかし、該方法は、貼り
合わせる際に溶剤や臭い等の飛散があり、工場内が汚染
されて作業環境が悪くなると云う問題があった。又、接
着剤の材料費が余分に掛るのに加えて作業工程が複雑で
手間がかかり、大幅なコスト高になるという欠点もあっ
た。
【0003】更に、熱圧接着性を有する単層フィルム
を、熱圧着することにより該フィルムの断熱材と接合す
る表面を充分に溶融させ、断熱材の内部までその溶融樹
脂を充分に流れ込ませて断熱材に貼り合わせる方法も行
われている。しかし、該方法では、貼り合わせ時の熱板
等と接触しているフィルムの表面部が熱により変形して
しまい、見苦しくなると共に、ピンホールが発生して防
湿性機能をも失ってしまっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、断熱材への
熱圧接着時に熱板への溶融樹脂の融着がなく、しかも、
接着強度が強く、その上、断熱材と接合させる表面に
“べとつき”がなく、ロール巻きにした際にブロッキン
グを生じない断熱材の表面被覆用フィルムを提供しよう
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこれらの課題を
解決するため、次のようなフィルム構成とした。即ち、
融点が100℃以上の合成樹脂からなる(A)層と、融
点が50〜90℃のエチレン共重合体に、無機充填剤
30〜60wt%添加されてなる(B)層より形成され
ていて、かつ断熱材と熱圧接着可能であることを特徴と
する断熱材の表面被覆用フィルム。
【0006】(A)層に使用する合成樹脂としては、融
点が100℃以上であることが必要である。融点が10
0℃未満の合成樹脂を使用すると、断熱材への熱圧着時
にフィルム表面が溶融し、熱ロールや熱板に融着してし
まう。本発明に使用される樹脂としては、例えば上記条
件を満たしたポリオレフィン、塩化ビニル、ナイロン、
ポリエステル等がある。特にポリエチレンを使用すれば
安価で防湿性に優れており、しかも、(B)層との共押
出加工が容易である。
【0007】(B)層に使用するエチレン共重合体とし
ては、融点が50〜90℃であることが必要である。融
点が50℃未満である場合には、ロール巻きにして保管
している間にブロッキングを生じ、使用時に巻き解くこ
とが困難になる。更に、保管条件によっては、ロール巻
きされたフィルムが互いに接着して一体ものになり、フ
ィルム形状を保っていない場合もある。又、融点が90
℃を越えると、熱圧接着のための加熱時に該エチレン共
重合体が溶融し難くなり、断熱材の内部まで溶けた樹脂
が流れ込まないようになるので断熱材との接着性が劣
る。
【0008】本発明に用いるエチレン共重合体として
は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチル
アクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレー
ト共重合体等が挙げられる。そして、それらのコーモノ
マーの含有量としては、20〜40wt%が好ましい。
20wt%未満では接着性に劣り、40wt%を越える
とフィルム表面に“べとつき”が生じ、無機充填剤を添
加しても改良が困難である。又、エチレン共重合体とし
ては、不飽和脂肪酸とエチレンとの共重合体等も好適に
用いられる。
【0009】本発明に用いる無機充填材としては、炭酸
カルシウムや炭酸マグネシウムや炭酸バリウム等の炭酸
塩、硫酸カルシウムや硫酸マグネシウムや硫酸バリウム
等の硫酸塩、リン酸カルシウムやリン酸マグネシウム等
のリン酸塩、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム
等の水酸化物、アルミナやシリカや酸化カルシウム等の
酸化物、或は、ゼオライト、けいそう土、タルク等が挙
げられる。これら無機充填材の平均粒径は1〜10μm
が分散性と粘着防止性の面から好ましい。
【0010】無機充填剤の添加量としては、30〜60
wt%であることが必要である。無機充填剤の添加量が
30wt%未満では、フィルムの(B)層側の表面に
“べとつき”が生じ、ロール巻きにして保管した際にブ
ロッキングを生じてしまう。又、無機充填剤の添加量が
60wt%を越えると、断熱材との接着強度が低下する
と共に、フィルム強度が低下したり、製膜性が劣ったり
する。
【0011】本発明の表面被覆用フィルムの厚みとして
は、特に限定されるものではないが、30〜200μm
の範囲内のものが良好である。又、(B)層の厚みとし
ては、断熱材との接着性の面から5μm以上が好まし
い。
【0012】本発明の表面被覆用フィルムの製造方法と
しては、特に限定されるものではなく、従来一般に積層
フィルムを製造する際に用いられている方法が使用され
る。例えば、押出ラミネート方法やドライラミネート方
法、或は、共押出方法が用いられる。特に、共押出方法
は製造工程が簡便で製造コストが掛からず好ましい。
【0013】本発明の表面被覆用フィルムを用いて断熱
材の表面を被覆する方法としては、エチレン共重合体の
(B)層側を断熱材に接触するように重ね合わせ、反対
側の(A)層側から熱ロール又は熱板によって押圧して
熱圧接着させる。
【0014】本発明における各種物性は次のような方法
によって測定した。 《引張強度》 :JIS Z1702に基づいて行っ
た。 《透湿度》 :JIS Z0208に基づいて行っ
た。 《接着強度》 :まず、被覆用熱接着性フィルムの
(B)層側の表面をポリスチレン発泡ボードの表面に接
触するように重ね合わせる。次に、熱板式のヒートシー
ル試験機を使用し、シール温度100℃、シール圧力2
kg/cm2 、シール時間0.5secの条件で幅10
mmの熱圧接着を行った。そして、得られた熱圧接着部
の剥離強度を、引張試験機を用いて測定し、単位「g/
15mm」で示した。尚、剥離強度が150g/15m
m以上については接着性良好であり、剥離強度が150
g/15mm未満については接着性不良であった。
【0015】《べとつき性》:表面被覆用フィルムをロ
ール巻き状態で約28℃の室温に2日間放置した後に簡
単に巻き解くことができるかどうか調べた。尚、評価
は、「フィルムがべとつかず、ロール巻きフィルムはブ
ロッキングを生ぜず、巻き解きが良好」を「○」、「フ
ィルムがべとつき、ロール巻きフィルムはブロッキング
を生じ、巻き解きが困難」を「×」とした。 《耐熱性》:接着強度測定用の試料作成時、熱板への溶
融樹脂の付着状況を調べた。尚、評価は、「樹脂の融着
なし」を「○」、「樹脂の融着あり」を「×」とした。
【0016】
【作用】本発明の断熱材の表面被覆用フィルムは、
(A)層の融点が(B)層の融点よりも高いので、断熱
材と熱圧接着させる際に、該フィルムの(A)層が熱ロ
ールや熱板に融着しない。又、熱ロールや熱板等を用い
熱圧接着させるので、熱により(B)層が溶融して断
熱材の内部にまで流れ込んで該溶融樹脂が断熱材と絡み
合う。その結果、冷却された後には断熱材と該フィルム
とが強固な接着性を呈するようになる。
【0017】
【実施例】 以下、実施例と比較例を示し、本発明の内容
をより具体的に説明する。尚、本発明は、これら実施例
に記載された事項のみに限定されるものでないことは明
らかである。
【0018】〔実施例1〜2〕 (A)層として融点が130℃の高密度ポリエチレン
(HDPE)を、(B)層として融点が60℃(実施例
1)と融点が90℃(実施例2)のエチレン−メチルメ
タクリレート共重合体(EMMA)に炭酸カルシウム4
0wt%を添加した樹脂を使用し、共押出法により製膜
を行った。尚、共押出法による製膜は、各々50mmφの
押出機2台を使用し、ダイス径300mmφの2層ダイス
を用い、ブロー比が2、(A)層と(B)の厚み構成比
が2:1の条件にてインフレーション方式によって行っ
た。又、得られたフィルムは、厚さ150μ、折径幅9
00mmの2層フィルムであった。得られた表面被覆用
ィルムの各種物性を測定し、その結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1から明らかな如く、実施例1のフィル
ム及び実施例2のフィルムは、断熱材との良好な接着性
を有していることは勿論、製膜性やフィルム強度も良好
であった。又、これらのフィルムは耐熱性が良好で、断
熱材との熱圧接着時にフィルム表面が熱板に融着して該
接着面が変形するようなことはなかった。更に、これら
のフィルムは表面に“べとつき”がなく、ロール巻きに
していてもブロッキングを生じるようなことがなかっ
た。
【0021】〔比較例1〕 (A)層として融点が96℃のエチレン−酢酸ビニル共
重合体を用いる以外は、実施例1と同様な方法によって
表面被覆用フィルムを得た。得られた表面被覆用フィル
ムの各種物性を測定し、その結果を表2に示す。しか
し、比較例1のフィルムは耐熱性に劣り、断熱材との熱
圧接着時にフィルム表面が熱板に融着して該接着面が変
形を生じてしまい、良好な接着が得られなかった。しか
も、該シール部は防湿性にも劣っていた。
【0022】〔比較例2〜3〕 (B)層として、融点が46℃のエチレン−メチルメタ
クリレート共重合体(EMMA)(比較例2)と94℃
のエチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMM
A)(比較例3)を用いる以外は、実施例1と同様な方
法によって表面被覆用フィルムを得た。得られた表面被
覆用フィルムの各種物性を測定し、その結果を表2に併
記する。しかし、融点が46℃のEMMAを用いた比較
例2のフィルムは、フィルム表面に“べとつき”を有
し、ロール巻き状態で約28℃の室温に2日間放置した
後に巻き解くと、フィルム間にブロッキングを生じてお
り巻き解くことが困難であった。又、融点が94℃のE
MMAを用いた比較例3のフィルムは、断熱材との熱圧
接着性に劣り、断熱材の表面被覆用フィルムとして不適
当であった。
【0023】〔比較例4〜5〕 (B)層として、炭酸カルシウムを20wt%(比較例
4)と70wt%(比較例5)を用いる以外は、実施例
1と同様な方法によって表面被覆用フィルムを得た。得
られた表面被覆用フィルムの各種物性を測定し、その結
果を表2に併記する。しかし、炭酸カルシウムを20w
t%添加させた比較例4のフィルムは、フィルム表面に
“べとつき”を有し、ロール巻きされたフィルム間にブ
ロッキングを生じていた。又、炭酸カルシウムを70w
t%添加させた比較例4のフィルムは、接着強度が弱
く、しかも、フィルム強度にも劣り断熱材の表面被覆用
フィルムフィルムとして不適当であった。
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の表面被覆
フィルムは断熱材に熱圧接着させる際に熱板に融着す
ることがなく容易に被覆が行え、しかも、断熱材との接
着性が良好である。又、本発明のフィルムは、ロール巻
きにしていてもブロッキングを生じるようなこともなか
った。更に、本発明の表面被覆用フィルムを用いた断熱
材への被覆作業は、溶剤の飛散や臭気の発生がなく、作
業環境が良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09J 7/00 - 7/04 B32B 7/10 B32B 27/08 - 27/20 WPI/L(QUESTEL)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】融点が100℃以上の合成樹脂からなる
    (A)層と、融点が50〜90℃のエチレン共重合体
    に、無機充填剤30〜60wt%添加されてなる
    (B)層より形成されていて、かつ断熱材と熱圧接着可
    能であることを特徴とする断熱材の表面被覆用フィル
    ム。
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