JP2957961B2 - パチンコ遊技機を取り付けるための下孔穿設方法及びそれに用いる下孔穿設用治具 - Google Patents

パチンコ遊技機を取り付けるための下孔穿設方法及びそれに用いる下孔穿設用治具

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JP2957961B2
JP2957961B2 JP28555296A JP28555296A JP2957961B2 JP 2957961 B2 JP2957961 B2 JP 2957961B2 JP 28555296 A JP28555296 A JP 28555296A JP 28555296 A JP28555296 A JP 28555296A JP 2957961 B2 JP2957961 B2 JP 2957961B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に「島」と呼
ばれる遊技機設置台ユニットにパチンコ遊技機を取り付
けるための取付け技術に関し、特にパチンコ遊技機の取
付けに必要な下孔を穿設するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】本願出願人は先に特願昭62−5888
7号(特開昭63−226385号)及び特願昭62−
58888号(特開昭63−226386号)として新
たなパチンコ遊技機の取付け装置を提案した。これらの
提案による取付け装置の概略は以下の通りである。図6
〜図9に示すように、取付け装置は、L字形の金具を用
いた取付け部材101と、これに接続した保持ブロック
102とからなり、その保持ブロック102がラック歯
付きのラック部材103を前後動可能に保持している。
この取付け装置を用いてパチンコ遊技機Pを島Uに取り
付けるには、取付け部材101を島Uの枠体の一部であ
る上部枠体つまり島天板Usにビス止めなどで固定する
一方で、ラック部材103にその先端に接続してある支
持部材104を介してパチンコ遊技機Pの上部外周枠F
dを固定・支持させる。またこの取付け装置は、図7に
見られるように、保持ブロック102に形成してある調
節孔105に図8に示すピニオン歯付きの調節具106
を挿入して回すことでラック部材103をピニオン・ラ
ック構造によるピッチ動作で前後動させ、またこれによ
る前後位置を保持ブロック102に設けてあるロック手
段107で固定化させることができる。つまりパチンコ
遊技機Pを支持しているラック部材103の前後動操作
によりパチンコ遊技機Pの前後についての傾きを小さな
ピッチで正確に調節することができる。
【0003】このような取付け装置は、従来の一般なパ
チンコ遊技機の取付け構造、すなわちパチンコ遊技機を
その外周枠でビス止めや釘止めにより島の枠体に直接固
定することで取付ける取付け構造に比べ、以下のような
利点を持っている。取付けの作業性が格段に向上す
る。一般にパチンコ遊技機は図12に見られるように
ある傾きを与えて取付けられるが、この傾きの設定が容
易で、また正確に設定できる。さらにこの傾きを必要
に応じて後に調節することが可能であり、しかもこの調
節を正確に行なうことができる。
【0004】ところで、上記のような取付け装置の特徴
を十分に機能させるには、その取付け部材を島の上部枠
体に正確に位置決めして取り付けることが望まれる。つ
まり取付け誤差を極力少なくすることが望まれる。その
ためには取付け部材をビス止めなどで島の上部枠体に固
定するのに用いるビスなどのための下孔を正しい位置に
正確に穿設する必要がある。しかるに島の内部は狭くて
下孔の孔開け作業にも大きな制約を受ける。そのため下
孔に少なからざる誤差を生じてしまう場合の多いのが現
実である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な事情を背景になされたもので、取付け装置における取
付け部材を島の上部枠体にビス止めなどで固定する際の
下孔を正しい位置に正確に且つ簡単に穿設できるように
するための下孔穿設方法及びそれに用いる下孔穿設用治
具の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的のために
本発明では、遊技機設置台ユニットの上部枠体に固定さ
れる取付け部材と、この取付け部材に接続されておりパ
チンコ遊技機の上部外周枠に固定されてこれを支持する
支持部材とを有する取付け装置を介してパチンコ遊技機
を遊技機設置台ユニットに取り付ける際に、取付け部材
を遊技機設置台ユニットの上部枠体にビス止めなどで固
定するための下孔を前記枠体に穿設するについて、下孔
の穿設配置に対応する配置でガイド孔を形成したガイド
プレートと、このガイドプレートの上面に設けたクラン
プとを備える下孔穿設用治具を用いるものとし、ガイド
プレートの上面を遊技機設置台ユニットの上部枠体の下
面に接触させた状態でクランプにより上部枠体の上面を
押圧することで上部枠体への下孔穿設用治具の固定をな
し、この状態で前記ガイド孔を通して下孔の穿設を行な
うようにしている。
【0007】この下孔穿設方法によると、下孔穿設用治
具を適当な基準で位置決めさせて上部枠体に固定するだ
けで、下孔の穿設位置が自動的に定まり、下孔を常に正
しい位置に穿設することができる。また例えば電動ドリ
ルで下孔を穿設するにも、電動ドリルのドリル刃をガイ
ドプレートのガイド孔がガイドすることで下孔の向きを
正確に規制することができる。つまり上部枠体に対し常
に直角な下孔を穿設することができ、下孔が傾いたりす
ることに起因する取付け誤差を確実に防止できる。この
結果、非熟練者であっても迅速に取付け作業を進めるこ
とができ、しかも取付け誤差の発生もきわめて少なくす
ることができる。
【0008】上記のような下孔穿設方法で用いる下孔穿
設用治具は、下孔の穿設配置に対応する配置でガイド孔
を形成したガイドプレートと、このガイドプレートの上
面に設けたクランプとを備えた構造となる。
【0009】このような下孔穿設用治具におけるクラン
プは、ガイドプレートに固定のベースと、それに押圧体
及び操作レバーとを互いにリンク的構造で接続してな
り、操作レバーの下側回動により押圧体が上部枠体を押
圧すると共にこの押圧状態を維持する一方で、操作レバ
ーの上側回動により前記押圧状態の解除をなすような構
造とするのが好ましい。このようなクランプは、下側か
らでも簡単に操作することができ、図6や図9に見られ
るような構造の島における上部枠体に下孔穿設用治具を
固定するための操作を容易に行なうをこと可能とする。
【0010】また上記のような下孔穿設方法について
は、一般に島における枠体の前端面を基準にしてパチン
コ遊技機を取り付けことから、前面基準、つまり上部枠
体の前面を基準にして下孔穿設用治具を上部枠体に固定
できるようにすると、上部枠体に対する下孔穿設用治具
の固定位置関係を決めやすくすることができ、また上部
枠体に対する下孔の穿設位置をより正確に決めることが
できる。つまり取付け誤差をより小さくすることができ
る。そのために本発明では上記の下孔穿設方法に用いる
下孔穿設用治具について、ガイドプレートの上面を上部
枠体の下面に接触させた状態で上部枠体の前面に当接可
能な当接部を有する位置決め体をガイドプレートに設け
るようにしている。この下孔穿設用治具によると、位置
決め体がその当接部を上部枠体の前面に当接させること
により、前面基準を確実に実現することができる。
【0011】
【実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明する。先
ず下孔穿設用治具について説明する。本発明の一実施形
態による下孔穿設用治具は、図1及び図2に示すよう
に、ガイドプレート1、クランプ2、及び位置決め体3
を備えてなる。
【0012】ガイドプレート1は、軽くて剛性の大きな
材料を用い、一般的なパチンコ遊技機の幅サイズと対応
させた長さの細長い平板状に形成し、その左右両側に2
個ずつ、また中間位置に1個のガイド孔4をそれぞれ上
下貫通にして設ける。これらのガイド孔4には図2に見
られるようなガイド片4pをガイドプレート1の下面か
ら突出するように設け、ドリル刃などに対するガイド長
さを長くとれるようにする。またこれらのガイド孔4の
配置は、後述の取付け装置における取付け部材を図6や
図7におけると同様な島天板Usに固定するのに必要な
ビス止め位置に対応させる。
【0013】クランプ2は、ガイドプレート1に固定の
ベース5に対し押圧体6と操作レバー7をリンク的に接
続すると共に、押圧体6と操作レバー7とを互いにリン
ク的に接続した構造とする。より具体的にはその押圧体
6は、L字状に形成したフレーム8の先端にボルト構造
の押圧棒9を組み付けて形成し、そのフレーム8の基端
部をベース5の立上げ部11にリンク的に接続する。一
方、操作レバー7は、その先端部を押圧体6のフレーム
8にリンク的に接続すると共に、中間部位をベース5の
立上げ部11に対しリンク片12によりリンク的に接続
する。
【0014】位置決め体3は、細長い板材の先端をL字
形に曲折させて形成し、当接部13と保持受け部14を
有した構造とする。この位置決め体3は、ガイドプレー
ト1の下面に形成してある保持溝15にその保持受け部
14を介して前後位置調整可能にして、つまりその当接
部13がガイドプレート1の前面から突出する距離を調
節できるようにして保持させる。
【0015】以上のような本発明による下孔穿設用治具
は以下のようにして用いる。先ず、図2に見られるよう
に、島における島天板Usに下孔穿設用治具をセットす
る。このセットは、島天板Usのサイズに応じてガイド
プレート1の前面から突出する距離を予め調整してある
位置決め体3の当接部13を島天板Usの前面に当接さ
せた状態でガイドプレート1の上面を島天板Usの下面
に接触させる。これによりガイドプレート1における各
ガイド孔4が島天板Usの前面を基準にして島天板Us
に対し所定の位置をとることになる。なおセットの際に
はクランプ2は、操作レバー7を図2中に二点鎖線で示
す状態に押し上げることで同じく二点鎖線で示すように
押圧体6が非クランプ状態となるようにしておく。また
セットの際には下孔穿設用治具から垂れ下がらせた下振
りVを利用してパチンコ遊技機の下部外周枠Fdとの位
置関係を確認するようにする。
【0016】それからクランプ2の操作レバー7を図2
中に実線で示す状態に引き下げる。すると押圧体6が同
じく実線で示す状態になって島天板Usをガイドプレー
ト1との間で強圧し、これにより島天板Usへの下孔穿
設用治具の固定がなされる。下孔穿設用治具の固定を終
えたらガイド孔4を利用して電動ドリルなどで下孔を島
天板Usに穿設する。
【0017】以上のようにして島天板への下孔の穿設が
終了したら、その下孔を利用してパチンコ遊技機を島に
取り付ける。その取付け構造の一例は図3に示すように
なる。この取付け構造では、図3に見られるように、パ
チンコ遊技機Pの上部外周枠Fuを取付け装置20を介
して島天板Usに固定する。一方、パチンコ遊技機Pの
下部外周枠Fdはクランプ30で島下板Udに固定す
る。
【0018】取付け装置20は、図4にも示すように、
取付け部材21に保持ブロック22を組み合わせると共
に、この保持ブロック22にラック歯付きのラック部材
23を前後胴可能に保持させ、さらにこのラック部材2
3に支持部材24を接続した構造である。この取付け装
置20を介して上部外周枠Fuを島天板Usに固定する
には、取付け部材21を前記のようにして島天板Usに
設けた下孔Hを利用してビスBによりビス止めする一方
で、支持部材24に上部外周枠Fuを同じくビス止めす
る。このような取付け構造でパチンコ遊技機Pの傾き角
度を調節できることは上述した従来の取付け構造の場合
と基本的には同様である。すなわち保持ブロック22に
形成してある調節孔25に図5に示す調節具26のピニ
オン歯付きの軸部27を挿入して回すことによりラック
部材23の前後位置調節を行ない、これによりパチンコ
遊技機Pの傾き角度を調節することができる。
【0019】クランプ30は、上記下孔穿設用治具にお
けるクランプ2と基本的に同様で、ベース31に対し押
圧体32と操作レバー33をリンク的に接続すると共
に、押圧体32と操作レバー33とを互いにリンク的に
接続した構造を持つ。そしてこれに加えてアジャスタボ
ルト34を備えている。このクランプ30は、ベース3
1を介して島下板Udに固定して用い、押圧体32によ
り下部外周枠Fdを島下板Udとの間で強圧することで
下部外周枠Fdの島への固定をなす。そして押圧体32
の押圧を解除した状態でアジャスタボルト34を調節す
ることにより、下部外周枠Fdとベース31との間隔を
調整することができる。この調節はパチンコ遊技機Pの
傾き角度の補助調節に機能する。
【0020】本発明による下孔穿設用治具は、上記実施
形態における下孔穿設用治具を2分割したような構造、
つまりガイドプレート1を図1中の矢印Cで示す部位で
切断したような構造とすることもできる。このような構
造とするのは、パチンコ遊技機を取り付ける部位に例え
ば柱のような島の構造要素がある場合に対応する場合で
ある。そしてこの場合には上記した取付け装置20につ
いても同様に図4の矢印Cで示す部位で切断したような
構造とする。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、取
付け装置における取付け部材を上部枠体にビス止めなど
で固定する際の下孔を正しい位置に正確に且つ簡単に穿
設することができ、取付け装置を用いたパチンコ遊技機
の島への取付けをより正確に行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態による下孔穿設用治具の斜視図。
【図2】下孔穿設用治具を島の枠体に固定した状態を示
す要部断面図。
【図3】取付け装置とクランプを用いてパチンコ遊技機
を島に取り付けた状態の要部断面図。
【図4】取付け部材、保持ブロック、ラック部材及び支
持部材の関係を示す斜視図。
【図5】調節具の斜視図。
【図6】従来の取付け装置でパチンコ遊技機を島に取り
付けた状態の断面図。
【図7】従来の取付け装置とパチンコ遊技機及び島との
関係を示す部分拡大断面図。
【図8】従来の取付け装置における調節具の側面図。
【図9】パチンコ遊技機を取り付けた島の内部の側面
図。
【符号の説明】
1 ガイドプレート 2 クランプ 3 位置決め体 4 ガイド孔 5 ベース 6 押圧体 7 操作レバー 20 取付け装置 21 取付け部材 24 支持部材 Fu 上部外周枠 H 下孔 P パチンコ遊技機 U 遊技機設置台ユニット Us 上部枠体

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技機設置台ユニットの上部枠体に固定
    される取付け部材と、この取付け部材に接続されており
    パチンコ遊技機の上部外周枠に固定されてこれを支持す
    る支持部材とを有する取付け装置を介してパチンコ遊技
    機を遊技機設置台ユニットに取り付ける際に、取付け部
    材を遊技機設置台ユニットの上部枠体にビス止めなどで
    固定するための下孔を前記枠体に穿設するための下孔穿
    設方法において、下孔の穿設配置に対応する配置でガイ
    ド孔を形成したガイドプレートと、このガイドプレート
    の上面に設けたクランプとを備える下孔穿設用治具を用
    いるものとし、ガイドプレートの上面を遊技機設置台ユ
    ニットの上部枠体の下面に接触させた状態でクランプに
    より上部枠体の上面を押圧することで上部枠体への下孔
    穿設用治具の固定をなし、この状態で前記ガイド孔を通
    して下孔の穿設を行なうようにしたことを特徴とする下
    孔穿設方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の下孔穿設方法に用いる
    下孔穿設用治具であって、下孔の穿設配置に対応する配
    置でガイド孔を形成したガイドプレートと、このガイド
    プレートの上面に設けたクランプとを備えてなる下孔穿
    設用治具。
  3. 【請求項3】 クランプは、ガイドプレートに固定のベ
    ースと、それに押圧体及び操作レバーとを互いにリンク
    的構造で接続してなり、操作レバーの下側回動により押
    圧体が上部枠体を押圧すると共にこの押圧状態を維持す
    る一方で、操作レバーの上側回動により前記押圧状態の
    解除をなすようになっている請求項2に記載の下孔穿設
    用治具。
  4. 【請求項4】 ガイドプレートの上面を上部枠体の下面
    に接触させた状態で上部枠体の前面に当接可能な当接部
    を有する位置決め体をガイドプレートに設けた請求項2
    または請求項3に記載の下孔穿設用治具。
JP28555296A 1996-07-13 1996-10-28 パチンコ遊技機を取り付けるための下孔穿設方法及びそれに用いる下孔穿設用治具 Expired - Lifetime JP2957961B2 (ja)

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