JP2957699B2 - 7α―アルコキシセフェム誘導体の製造方法 - Google Patents

7α―アルコキシセフェム誘導体の製造方法

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JP2957699B2 JP3509721A JP50972191A JP2957699B2 JP 2957699 B2 JP2957699 B2 JP 2957699B2 JP 3509721 A JP3509721 A JP 3509721A JP 50972191 A JP50972191 A JP 50972191A JP 2957699 B2 JP2957699 B2 JP 2957699B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、7α−アルコキシセフェム(7α−alkoxy
cephem)誘導体の新規な製造方法に関する。
ある種の7α−アルコキシセフェムスルホンは、効果
的なプロテアーゼ阻害剤、特にヒト白血球エラスターゼ
(HLE)阻害剤であることが知られている(例えばJ.B.D
ohertyら、Nature 1986,322:192;W.K.Hagmannら、Eur.
J.Med.Chem.1989,24:599;R.J.Bonneyら、Journal of Ce
llular Biochemistry,1989,39:47参照)。
7β−アミノセフェム、即ち7β−アミノセファロス
ポラン酸(7β−aminocephalosporanic acid、7−AC
A)及び7β−アミノ−3−デスアセトキシ−セファロ
スポラン酸(7β−amino−3−desacetoxy−cephalosp
oranic acid、7−ADCA)は、7α−アルコキシセフェ
ムを製造するための最も便利な出発材料である。7α−
アルコキシセフェムは、例えばEP−A−337,704号に記
載のように、前記エラスターゼ阻害剤及びβ−ラクタマ
ーゼ阻害剤の合成における有用な中間物質である。
7α−アルコキシセフェムを製造するための公知の合
成操作は、 − 出発材料のC4カルボキシル官能基の保護、 − 不安定な7−ジアゾ化合物へのジアゾ化、 − 適当な条件下、特にロジウム触媒の存在下におけ
る、7−ジアゾ化合物と所望のアルコールとの反応、並
びに − C4カルボキシル官能基の任意的な脱保護 を含む。この操作は複雑で、危険で、収率が低い。
本発明者らは、7−ジアゾ化合物のような不安定な中
間物質を使用せずに、且つ危険な副産物の蓄積を伴わず
に、単一ステップの直接的変換処理によって7−ACA、
7−ADCA及びこれらの酸化誘導体(廉価で入手が容易な
化合物)をそれぞれの7α−アルコキシ類似体に変換す
るための、簡単で安全で収率の高い新規な方法を発見し
た。
本発明では、式(I): で示される化合物の製造方法を提供する。
前記式中、 R1は、 (a)炭素原子数1〜20の直鎖もしくは分枝鎖アルキル
基、 (b)炭素原子数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニ
ル基、 (c)炭素原子数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖アルキニ
ル基、又は (d)フェニル(C1〜C4アルキル)基のようなアリール
C1〜C4アルキル基 を表し、 (a)〜(d)で定義した各基は未置換であるか、又
は (i)ハロゲン原子、 (ii)C1〜C4アルコキシ基、 (iii)シアノ基及び (iv)C1〜C4アルキルチオ基 のうちの1つ以上で置換されており、 R2は、 1)水素原子、 2)塩素原子、 3)メトキシもしくはエトキシ基、又は 4)アセトキシ基 を表し、 nは0、1又は2である。
この方法は、式(II): [式中、R2及びnは前述の定義に従う] で示される化合物を、アルコールR1OH[式中R1は前述の
定義に従う]中か又はアルコールR1OHと有機溶剤との混
合物中で、無機酸又は有機酸を存在させて、無機又は有
機ニトライトと反応させ、その結果得られたn=0の式
(I)で示される化合物を任意に酸化してn=1又は2
の式(I)で示される化合物に変換することからなる。
前記反応は通常0℃〜約60℃の温度で実施する。この
反応は好ましくは10℃〜約40℃の温度で実施する。この
反応はまた、例えばロジウムもしくは銅の塩のような遷
移金属触媒の存在下で実施してもよい。
R1は好ましくは、 (a′)炭素原子数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖アルキ
ル基、 (b′)炭素原子数2〜5の直鎖もしくは分枝鎖アルケ
ニル基、 (c′)炭素原子数2〜4の直鎖もしくは分枝鎖アルキ
ニル基、又は (d′)ベンジル を表し、(a′)〜(d′)で定義した各基は未置換で
あるか又は、 (i′)塩素もしくはフッ素原子、 (ii′)メトキシもしくはエトキシ基、 (iii′)シアノ基、又は (iv′)メチルチオ基 のうちの1つ以上で置換されているのが好ましく、 R2は好ましくは、 1′)水素原子、 2′)塩素原子、 3′)メトキシ基、又は 4′)アセトキシ基 を表し、 nは好ましくは1又は2である。
より好ましくは、R1がメチル、エチル、n−プロピ
ル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、イソプ
ロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、アリル、2−メ
チル−2−プロペニル、2−ブテニル、3−メチル−2
−ブテニル、プロパルギル、2−ブチニル、2−クロロ
エチル、2−フルオロエチル、2−メトキシエチル、2
−エトキシエチル、シアノメチル、2−メチルチオメチ
ル又はベンジルを表し、R2が水素原子又はアセトキシ基
を表す。
無機又は有機ニトライトは式R3ONOで示されるものが
好ましい。前記式中、R3はアルカリ金属、アルカリ土類
金属、C1〜C6アルキル基、アンモニウム基又はテトラC1
〜C4アルキルアンモニウム基を表す。
R3はより好ましくは、ナトリウム、カリウム、ブチ
ル、t−ブチル、アミル又はテトラブチルアンモニウム
を表す。
好ましい無機酸は、過塩素酸、硫酸、硝酸、フルオロ
ホウ酸、クロロスルホン酸、三フッ化ホウ素(BF3)で
ある。好ましい有機酸はスルホン酸、例えばp−トルエ
ンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタン
スルホン酸である。
アルコールR1OHを有機溶剤と混合する場合の有機溶剤
は、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル、ジ
メトキシエタン、ヘキサメチルホスホラミド(HMPA)、
ジメチルホルムアミド(DMF)又はN−メチルピロリド
ンが一般的であり、好ましくはTHF、DMF又はHMPAを使用
する。
nが1もしくは2の式(I)で示される化合物を得る
ために、nがゼロの式(I)で示される化合物を酸化す
る任意の操作は、無機もしくは有機過酸又はその塩、例
えば過酢酸、m−クロロペルオキシ安息香酸(MCPB
A)、モノ過フタル酸もしくはモノペルオキシスルフェ
ート酸を用いて、通常は無機溶剤と有機溶剤との混合物
中で実施し得る。
この酸化は好ましくはモノペルオキシ硫酸カリウム
(OxoneR)を用いて、通常はアセトニトリル/水、メタ
ノール/水、エタノール/水、ジメチルホルムアミド/
水又はアセトン/水の中で実施し、より好ましくはアセ
トニトリル/水又はメタノール/水の中で実施する。
この酸化は通常10℃〜約100℃、好ましくは30℃〜約7
0℃の温度で実施する。
式IIの出発化合物は公知の化合物であり、又は公知の
方法で公知の化合物から調製し得る。
本明細書中の化学式における はα位置の置換基、即ち環の平面の下にある置換基を表
し、 はβ位置の置換基、即ち環の平面の上にある置換基を表
す。
本発明をより明らかにするために、以下に非限定的実
施例を挙げる。
実施例1 7α−メトキシ−3−メチル−3−セフェム−4−カル
ボン酸 7β−アミノ−3−デスアセトキシセファロスポラン
酸(7−ADCA)(43g)と70%過塩素酸(85ml)とメタ
ノール(1400ml)との溶液に室温で亜硝酸ナトリウム
(60g)を加え、得られた混合物を25〜27℃で6時間撹
拌した。
H2O(1500ml)及びCH2Cl2(800ml)に混入した後、有
機相をブラインで洗浄し、次いでNa2SO4で脱水し、最後
に濃縮乾固させた。
赤みを帯びた残留物を水−アセトニトリル混合物で溶
離しながらLiChroprepR RP18でクロマトグラフィーにか
けて精製した。表題の化合物が蝋状固体物質として得ら
れた(18.5g)。
NMR(CDCl3,90MHz) δ2.22(3H,s) 3.37(2H,ABq,J=18.1Hz) 3.57(3H,s) 4.52(1H,d,J<2Hz) 4.72(1H,d,J<2Hz) 8.85(1H,bs,D2Oと交換) IR(CHCl3)ν最大1775,1725cm-1 実施例2 実施例1と類似の手順で、メタノールの代わりにしか
るべきアルコールを反応溶剤として用いて、下記の化合
物を調製した。
7α−エトキシ−3−メチル−3−セフェム−4−カル
ホン酸 NMR(CDCl3+D2O,200MHz)、 δ1.27(6H,J=7.0Hz)、 2.21(3H,s)、 3.21(1H,d,J=18.3Hz)、 3.54(1H,dd,J=0.9及び18.3Hz)、 3.6−3.9(4H,m)、 4.54(1H,d,J=1.5Hz)、 4.68(1H,d,J=1.5Hz)。
IR(CHCl3)ν最大1770,1725cm-1
7α−イソプロポキシ−3−メチル−3−セフェム−4
−カルボン酸 NMR(CDCl3+D2O,200NHz) δ1.26(3H,d,J=6.2Hz) 2.21(3H,s) 3.20(1H,d,J=18.1Hz) 3.54(1H,dd,J=0.9及び18.1Hz) 3.82(1H,m) 4.52(1H,d,J=1.6Hz) 4.61(1H,d,J=1.6Hz) IR(CHCl3)ν最大1780,1725cm-1 7α−ブトキシ−3−メチル−3−セフェム−4−カル
ボン酸 NMR(CDCl3+D2O,200MHz) δ0.92(3H,t,J=7.2Hz) 1.3−1.5(2H,m) 1.5−1.8(2H,m) 2.22(3H,s) 3.23(1H,d,J=18.1Hz) 3.53(1H,dd,J=1Hz及び18.1Hz) 3.5−3.8(2H,m) 4.56(1H,d,J=1.6Hz) 4.69(1H,d,J=1.6Hz) IR(CHCl3)ν最大1780,1725cm-1 7α−(2−メトキシエトキシ)−3−メチル−3−セ
フェム−4−カルボン酸 NMR(CDCl3+D2O,200NHz) δ2.20(3H,s) 3.19(1H,d,J=18.1Hz) 3.39(3H,s) 3.52(1H,d,J=18.1Hz) 3.5−4.0(4H,m) 4.61(1H,d,J=1.5Hz) 4.72(1H,d,J=1.5Hz) IR(CHCl3)ν最大1785,1720cm-1 7α−アリルオキシ−3−メチル−3−セフェム−4−
カルボン酸 NMR(CDCl3+D2O,200NMz) δ2.20(3H,s) 3.20(1H,d,J=18.2Hz) 3.53(1H,d,J=18.2Hz) 4.0−4.4(2H,m) 4.57(1H,d,J=1.6Hz) 4.68(1H,d,J=1.6Hz) 5.29(1H,dd,J=1.1及び10.2Hz) 5.36(1H,dd,J=1.4及び7.1Hz) 5.8−6.0(1H,m) IR(CHCl3)ν最大1775及び1725cm-1 実施例3 7α−メトキシ−3−アセトキシメチル−3−セフェム
−4−カルボン酸 実施例1と類似の手順で、7β−アミノ−3−デスト
アセトキシセファロスポラン酸(7−ADCA)の代わりに
7β−アミノセファロスポラン酸(7−ACA)を用いて
操作したところ、表題の化合物が白色固体物質として得
られた。
IR(CHCl3)1785,1740−1720cm-1 実施例4 7α−メトキシ−3−メチル−3−セフェム−4−カル
ボン酸1,1−ジオキド 7β−アミノ−3−デスアセトキシセファロスポラン
酸(43g)と、70%過塩素酸(80ml)とメタノール(130
0ml)と亜硝酸ナトリウム(45g)との混合物を25℃で6
時間撹拌し、次いでH2O/CH2Cl2に混入した。有機相をブ
ラインで洗浄し、次いで真空下で濃縮した。
残留物をアセトニトリル(300ml)及び水(300ml)で
処理した。OxoneR(ペルオキシモノ硫酸カリウム)(90
g)を加え、得られた混合物を撹拌下55℃で2時間加熱
した。この混合物を過し、液をH2O/酢酸エチルに混
入した。有機相をブラインで洗浄し、次いで真空下で濃
縮した。
残留物をジエチルエーテルで処理すると表題の化合物
が白色結晶として分離された(12g)。
IR(KBr)1788,1731cm-1
実施例5 7α−メトキシ−3−メチル−3−セフェム−4−カル
ボン酸1,1−ジオキド ステップa ジクロロメタン/ジオキサン1:1(600ml)中のtert−
ブチル7β−アミノ−3−デスアセトキシセファロスポ
レート(25g)の溶液を、tert−ブチルペルカーボネー
ト(32.7g)及びトリエチルアミン(14ml)で処理し
た。この溶液を室温で一晩静置した後濃縮し、残留物を
フラッシュクロマトグラフィーで精製すると、tert−ブ
チル7β−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−デス
アセトキシセファロスポラネート(27g)がΔ異性体
とΔ異性体との3:1混合物として得られた。この生成
物をジクロロメタン(400ml)に溶解し、−10℃で55%M
CPBA(65g)で処理し、次いで室温で6時間撹拌した。
この混合物を過し、液を4%NaHSO3水溶液、4%Na
HCO3水溶液及びNaCl飽和水溶液で逐次洗浄した。有機相
をNa2SO4で脱水し、真空下で濃縮した。
残留物をジエチルエーテルで処理すると、tert−ブチ
ル7β−tert−ブトキシカルボニル−3−デスアセトキ
シセファロスポレート1,1−ジオキシド(Δ異性体)
が白色結晶物質として得られた(30g)。この化合物(1
1g)をジクロロメタン(50ml)に溶解し、アニソール
(10ml)及びトリフルオロ酢酸(100ml)で室温で3時
間処理した。この混合物を少量になるまで真空下で濃縮
し、次いでジエチルエーテルで処理した。
その結果生成された黄色固体物質を過し、ジエチル
エーテルで洗浄した。これを水(300ml)に混入した。N
aHCO3を少しずつ加えることによりpH値を4に調整し
た。pH4、10℃で1時間撹拌した後、この混合物を過
し、得られた白色固体物質を水及びアセトンで順次洗浄
した。真空下で脱水すると、7β−アミノ−3−デスア
セトキシセファロスポラン酸スルホンが白色粉末物質と
して5.5g得られた。
IR(KBr)1810,1640,1550cm-1 NMR(200MHz,CF3COOD)δ2.33(3H,s) 4.12(1H,d,J=18.7Hz) 4.28(1H,d,J=18.7Hz) 5.37(1H,d,J=4.6Hz) 5.63(1H,d,J=4.6Hz)。
ステップb メチルアルコール(70ml)及び70%HClO4(2ml)中の
7β−アミノ−3−デスアセトキシセファロスポラン酸
スルホン(2.5g)の溶液を撹拌しながら、20℃で亜硝酸
ナトリウム(3g)を加えた。
得られた混合物を室温で4時間撹拌し、次いで水/酢
酸エチル中に混入した。
有機相をNa2SOH4で脱水し、真空下で濃縮した。
残留物を水/アセトニトリル混合物で溶離しながら逆
相クロマトグラフィー(LichroprepR RP 18)で精製す
ると、表題の化合物が白色粉末物質として得られた(45
0mg)。
NMR(DMSO−d6)δ1.91(3H,s) 3.52(3H,s) 4.20(2H,s) 5.13(1H,d,J=1.2Hz) 5.35(1H,s) 実施例6 7α−メトキシ−3−メチル−3−セフェム−4−カル
ボン酸 7β−アミノ−3−デスアセトキシセファロスポラン
酸(4.3g)とメタンスルホン酸(3.88ml)とメタノール
(140ml)との溶液に室温で亜硝酸カリウム(3.5g)を
加え、得られた混合物を室温で12時間撹拌した。この反
応混合物を実施例1と同様に処理すると、表題の化合物
が無色の油状物質として得られた(1.6g)。この物質は
冷蔵庫で凝固した。
IR(CHCl3)ν最大1775,1725cm-1
実施例7 7α−メトキシ−3−メチル−3−セフェム−4−カル
ボン酸 メタノール(170ml)中の三フッ化ホウ素エーテル錯
化合物(d201.13;22ml)の溶液に10℃で7β−アミノ−
3−デスアセトキシセファロスポラン酸(7−ADCA)
(5.25g)を加えた。1分後、亜硝酸ナトリウム(NaN
O2)を加え、得られた混合物を15℃で12時間撹拌し、次
いでCH2Cl2/水に混入した。有機相を脱水し(Na2S
O4)、真空下で濃縮した。
得られた粗生成物をイオン交換クロマトグラフィーで
精製した(Amberlite IRA−458、pH7のリン酸塩緩衝液
で溶離)。
種々のフラクションを含む生成物(HPLCモニタリン
グ)をNaClで処理し、20%HCl水溶液で酸性化し、ETOAc
で抽出した。
乾燥ETOAc溶液の蒸発後に、表題の化合物が蝋状固体
物質として得られた(3.2g)。この物質は、実施例1に
調製した化合物と同じ物理化学的特性を有していた。
実施例8 7α−メトキシ−3−メチル−3−セフェム−4−カル
ボン酸1,1−ジオキシド 温度を0℃以下に維持しながら、メタノール(350m
l)中の7−ADCA(10.5g)溶液に96%H2SO4(15ml)を
ゆっくりと加えた。次いで亜硝酸ナトリウム(NaNO2
(15g)を加え、得られた混合物を18℃で15時間撹拌し
た。これをETOAc/水に混入し、有機相を脱水し(Na2S
O4)、蒸発させた(retoevaporated)。
残留物(10g)をアセトニトリル(200ml)及び水(20
0ml)に溶解した。次いでモノペルオキシ硫酸カリウム
(OxoneR)(50g)を注意深く加え、得られた混合物を
激しく撹拌しながら55℃で1.5時間加熱した。この反応
混合物をETOAc/水に混入した。有機相をNaHSO3水溶液及
びブラインで順次洗浄し、任意に脱水し濃縮した。残留
物をジエチルエーテル−ジイソプロピルエーテルで処理
し、4℃で一晩静置した。
表題の化合物が白色固体物質として得られた(4.1
g)。この物質は、実施例5で調製した化合物と同じ物
理化学的特性を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダネロ,マツテオ イタリー国、20032・コルマノ(ミラ ン)、ビア・サウロ、30 (72)発明者 ペローネ,エツトレ イタリー国、20010・ボツフアロラ・テ イチーノ(ミラン)、ビア・アルド・モ ロ、44 (56)参考文献 特開 昭51−41382(JP,A) 特開 昭53−40795(JP,A) 米国特許4992541(US,A) 米国特許4637999(US,A) Eur.J.Med.Chem. (1989),24(6),pages599− 604 J.Org.Chem.(1989),54 (16),pages3907−3913 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 501/00 - 501/62 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I): [式中、 R1は、 (a)炭素原子数1〜20の直鎖もしくは分枝鎖アルキル
    基、 (b)炭素原子数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニ
    ル基、 (c)炭素原子数2〜6の直鎖もしくは分枝鎖アルキニ
    ル基、又は (d)アリールC1〜C4アルキル基 を表し、 (a)〜(d)で定義した各基は未置換であるか、又は (i)ハロゲン原子、 (ii)C1〜C4アルコキシ基、 (iii)シアノ基及び (iv)C1〜C4アルキルチオ基 のうちの1つ以上で置換されており、 R2は、 1)水素原子、 2)塩素原子、 3)メトキシもしくはエトキシ基、又は 4)アセトキシ基 を表し、 nは0、1又は2である] で示される化合物の製造方法であって、式(II): [式中、R2及びnは前述の定義に従う] で示される化合物を、アルコールR1OH[式中R1は前述の
    定義に従う]中か又はアルコールR1OHと有機溶剤との混
    合物中で、無機酸又は有機酸を存在させて、0℃〜60℃
    の温度で無機又は有機ニトライトと反応させ、任意に、
    その結果得られたn=0の式(I)で示される化合物を
    酸化してn=1又は2の式(I)で示される化合物に変
    換することからなる方法。
  2. 【請求項2】R1が、 (a′)炭素原子数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖アルキ
    ル基、 (b′)炭素原子数2〜5の直鎖もしくは分枝鎖アルケ
    ニル基、 (c′)炭素原子数2〜4の直鎖もしくは分枝鎖アルキ
    ニル基、又は (d′)ベンジル を表し、(a′)〜(d′)で定義した各基が未置換で
    あるか又は、 (i′)塩素もしくはフッ素原子、 (ii′)メトキシもしくはエトキシ基、 (iii′)シアノ基、又は (iv′)メチルチオ基 のうちの1つ以上で置換されている請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】R1がメチル、エチル、n−プロピル、n−
    ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、イソプロピル、
    sec−ブチル、tert−ブチル、アリル、2−メチル−2
    −プロペニル、2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニ
    ル、プロパルギル、2−ブチニル、2−クロロエチル、
    2−フルオロエチル、2−メトキシエチル、2−エトキ
    シエチル、シアノメチル、2−メチルチオメチル又はベ
    ンジルを表す請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】R2が、 1′)水素原子、 2′)塩素原子、 3′)メトキシ基、又は 4′)アセトキシ基 を表す請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】R2が水素原子又はアセトキシ基である請求
    項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】nが1又は2である請求項1から5のいず
    れか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】無機又は有機ニトライトが式R3ONO [式中、R3はアルカリ金属、アルカリ土類金属、C1〜C6
    アルキル基、アンモニウム基又はテトラ(C1〜C4アルキ
    ル)アンモニウム基を表す] で示されるものである請求項1から6のいずれか一項に
    記載の方法。
  8. 【請求項8】R3が、ナトリウム、カリウム、ブチル、t
    −ブチル、アミル又はテトラブチルアンモニウムを表す
    請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】無機酸が、過塩素酸、硫酸、硝酸、フルオ
    ロホウ酸、クロロスルホン酸、三フッ化ホウ素である請
    求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】有機酸がスルホン酸である請求項1から
    8のいずれか一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】スルホン酸がp−トルエンスルホン酸、
    メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸であ
    る請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】反応を10℃〜40℃の温度で生起させる請
    求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 【請求項13】nがゼロの式(I)で示される化合物
    を、nが1もしくは2の式(I)で示される化合物に変
    換する最終操作を、モノペルオキシ硫酸カリウムを用い
    て無機溶剤と有機溶剤との混合物中で実施する請求項1
    から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 【請求項14】有機溶剤と無機溶剤との混合物が、アセ
    トニトリル/水、メタノール/水、エタノール/水、ジ
    メチルホルムアミド/水又はアセトン/水である請求項
    13に記載の方法。
  15. 【請求項15】nがゼロの式(I)で示される化合物を
    酸化によってnが1又は2の式(I)で示される対応す
    る化合物に変換する操作を30℃〜70℃の温度で実施する
    請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
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