JP2957569B1 - 足駆動ユニット付き車いす装置 - Google Patents

足駆動ユニット付き車いす装置

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JP2957569B1
JP2957569B1 JP10231397A JP23139798A JP2957569B1 JP 2957569 B1 JP2957569 B1 JP 2957569B1 JP 10231397 A JP10231397 A JP 10231397A JP 23139798 A JP23139798 A JP 23139798A JP 2957569 B1 JP2957569 B1 JP 2957569B1
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Abstract

【要約】 【目的】 従来と同様な自由度で車いすとしても適宜利
用でき、しかも足駆動ユニットを取り外す必要のない足
駆動ユニット付き車いす装置を提供する。 【構成】 連結装置16により、足駆動ユニット14と
車いす12とが相互に接近させられることによりその足
駆動ユニット14の駆動輪52を床56から離隔させた
車いす走行状態とされると、足駆動ユニット14が車い
す12に接近させられて収納状態とされるので、足駆動
ユニット14を取り外したり保管場所を探すということ
が不要となり、1対の後輪26a、26bを操作するこ
とによって従来と同様な自由度で操作可能な車いすとし
て利用できる。また、上記連結装置16により、足駆動
ユニット14と車いす12とが所定距離離隔させられる
ことにより車いす12の前輪28a、28bを床56か
ら離隔させたペダル走行状態とされると、足駆動ユニッ
ト付き車いす装置10は、サドル40に腰掛けた介助者
によって足駆動ユニット14の足踏みペダル48が操作
されることによって簡単に且つ容易に移動させられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、足駆動ユニットを
車椅子に接近させたときには通常の車いすとして用いる
ことができ、その足駆動ユニットを車椅子から所定距離
離隔させたときにはその足駆動ユニットで車いすを移動
できるようにした足駆動ユニット付き車いす装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】いすの前部に設けられた1対の前輪とそ
のいすの後部に設けられた前輪よりも大径の1対の後輪
とを有する車いすが知られている。この車いすの前輪
は、その接地点よりも前方に位置する略垂直な軸心まわ
りに回転可能に設けられることにより、所謂キャスタ
(JIS D0109)が正とされており、手の回転操
作に従って上記後輪が駆動される強さに差が設けられる
ことにより、所望の方向へ移動させられるようになって
いる。
【0003】通常、上記のような車いすを利用する利用
(障害)者による移動は比較的労力を必要とすることか
ら、比較的遠距離の移動或いは比較的時間のかかる移動
のような場合には、介助者が車いすを押すことにより車
いすの利用者を移動させることが行われている。しかし
ながら、介助者により車いすを押すという作業も長時間
となるとそれほど容易ではなく、また、歩行速度よりも
低い移動速度でしか移動できないという不都合があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記に対し、普通型の
車いすに足駆動ユニットを取り付けた3輪自転車仕様に
構成したものが提案されている。このような形式の3輪
自転車は、介助者による移動手段としては有用である
が、たとえば公共施設のような屋内での狭い通路等にお
いて移動しようとするなどの場合においては、普通型の
車いすと同様の自由度で利用者だけで自由に移動させる
ことができなかった。このため、普通型の車いすから足
駆動ユニットを取り外すとともに、その取り外した足駆
動ユニットの保管のために駐輪場などの保管場所を探す
という面倒があった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、従来と同様な自
由度で車いすとしても適宜利用でき、しかも足駆動ユニ
ットを取り外す必要のない足駆動ユニット付き車いす装
置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の足駆動ユニット付き車いす装置の要旨とす
るところは、(a) いすの前部に設けられた1対の前輪と
そのいすの後部に設けられたその前輪よりも大径の1対
の後輪とを有する車いすと、(b) 足踏みペダルによって
回転駆動される駆動輪を有する足駆動ユニットと、(c)
その足駆動ユニットと前記車いすとを接近離隔可能に連
結し、その足駆動ユニットとその車いすとを相互に接近
させることによりその足駆動ユニットの駆動輪を床から
離隔させた車いす走行状態とし、その足駆動ユニットと
車いすとを所定距離離隔させることにより車いすの前輪
を床から離隔させたペダル走行状態とする連結装置と
を、含むことにある。
【0007】
【発明の効果】このようにすれば、上記連結装置によ
り、足駆動ユニットと車いすとが相互に接近させられる
ことによりその足駆動ユニットの駆動輪を床から離隔さ
せた車いす走行状態とされると、足駆動ユニットが車い
すに接近させられて収納状態とされるので、足駆動ユニ
ットを取り外したり保管場所を探すということが不要と
なり、利用者が1対の後輪を操作することによって従来
と同様な自由度で操作できる車いすとして利用できる。
また、上記連結装置により、足駆動ユニットと車いすと
が所定距離離隔させられることにより車いすの前輪を床
から離隔させたペダル走行状態とされると、足駆動ユニ
ット付き車いす装置は、介助者によって足駆動ユニット
の足踏みペダルが操作されることにより簡単に且つ高速
で移動させられる。
【0008】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記連結装置
は、前記車いすの前部に設けられた1対の前輪とその車
いすの後部に設けられた1対の後輪とにそれぞれ接する
床側の接線から、前記足駆動ユニットの駆動輪が常時上
方に離隔させられた状態となるように、その車いすと足
駆動ユニットとを相互に連結するものであり、上記連結
装置により足駆動ユニットと車いすとが相互に接近させ
られた車いす走行状態では、車いすの前輪と後輪との間
に重心が位置し、上記連結装置により足駆動ユニットと
車いすとが所定距離離隔させられたペダル走行状態で
は、足駆動ユニットの駆動輪と車いすの後輪との間に重
心が位置するものである。このようにすれば、連結装置
により足駆動ユニットと車いすとが相互に接近させられ
た車いす走行状態では、車いすの前輪と後輪との間に重
心が位置するので、利用者が座らなくても、車いすの前
輪および後輪が床に接地し、駆動輪が床から上方へ離れ
る。また、連結装置により足駆動ユニットと車いすとが
所定距離離隔させられたペダル走行状態では、足駆動ユ
ニットの駆動輪と車いすの後輪との間に重心が位置する
ので、介助者が座らなくても、車いすの後輪と駆動輪と
が床に接地し、車いすの前輪が床から上方へ離れる。
【0009】また、好適には、前記連結装置は、連結装
置により足駆動ユニットと車いすとが所定距離離隔させ
られたペダル走行状態では、前記車いすと前記足駆動ユ
ニットとを鉛直線に対して前方へ傾けられた回動軸まわ
りに回動可能に連結するものである。このようにすれ
ば、車いすの1対の後輪と駆動輪との3輪でペダル走行
するとき、車いすを回動操作させることができるので、
その車いすを操舵のために利用することができると同時
に、その車いすを用いて操舵したときに足駆動ユニット
が内周側へ傾けられて、運転性が高められる。
【0010】また、好適には、前記足駆動ユニットは、
前方へ直線的に延びるメインフレームを有するものであ
り、前記連結装置は、そのメインフレームに摺動可能に
案内される案内部材と、その案内部材に鉛直線よりも前
方へ傾けられた回動軸に沿って設けられたピンまわりに
回動可能に設けられて前記車いすのフレームに連結され
る取付部材とを含むものである。このようにすれば、車
いすを足駆動ユニットに対して回動操作させることがで
きるので、ペダル走行状態ではその車いすを操舵のため
に利用することができる。
【0011】また、好適には、前記連結装置は、前記取
付部材に設けられ、前記足駆動ユニットと前記車いすと
が相互に接近させられた車いす走行状態では前記メイン
フレームの前記案内部材よりも前方に位置する部分の両
側と係合して前記取付部材の前記メインフレームに対す
る回動を阻止するが、足駆動ユニットと車いすとが所定
距離離隔させられてメインフレームの前端が案内部材に
接近させられたペダル走行状態ではメインフレームと係
合しなくなって前記取付部材の前記メインフレームに対
する回動を許容する係合装置を、含むものである。この
ようにすれば、連結装置により足駆動ユニットと車いす
とが相互に接近させられた車いす走行状態では、メイン
フレームの前記案内部材よりも前方に位置する部分の両
側と係合して取付部材のメインフレームに対する回動が
阻止されるので、車いすとして走行する場合に足駆動ユ
ニットの回動が阻止されてそのがたつきが防止される。
【0012】また、好適には、前記足駆動ユニットと前
記車いすとが所定距離離隔させられたペダル走行状態で
は、前記連結装置の案内部材と前記メインフレームとを
相互に固定する固定装置を、備えたものである。このよ
うにすれば、ペダル走行状態において足駆動ユニットと
車いすとの相対距離が固定されるので、走行中の安全性
が高められる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明の一実施例が適用される足
駆動ユニット付き車いす装置10の構成を説明する図で
ある。図において、足駆動ユニット付き車いす装置10
は、従来と同様の車いす12と、足駆動ユニット14
と、それらを連結する連結装置16とから構成されてい
る。なお、図1において、本発明の説明に直接関連しな
いブレーキ装置などは省略されている。
【0015】上記車いす12は、図示しない連結フレー
ムにより互いに連結された左右1対のいすフレーム18
a、18bと、それら1対のいすフレーム18a、18
bの間に掛けわたされた背面シート20、座面シート2
2、および図示しない脚支持シートとを備えたいす24
を、基本構成として備えている。このいす24の後部に
は、いすフレーム18a、18bにおいて水平な軸心ま
わりの回転可能に支持された比較的大径の1対の後輪2
6a、26bが設けられており、そのいす24の前部に
は、いすフレーム18a、18bにおいて接地点よりも
前方に位置する略垂直な軸心まわりに回転可能に設けら
れた上記後輪26a、26bよりも1/4程度に小径の
1対の前輪28a、28bが水平な軸心まわりに回転可
能に設けられている。すなわち、この前輪28a、28
bは、その接地点の前方に位置する略垂直な軸心まわり
に回転可能な回転部材30a、30bにより水平な軸心
まわりに回転可能に支持されており、前輪28a、28
bの接地点よりも上記垂直な軸心が前方に位置すること
を示す正のキャスタとされている。これにより、上記前
輪28a、28bと後輪26a、26bとが接地する車
いす走行状態においては、車いす12に座った利用者に
よって1対の後輪26a、26bが操作されてそれら後
輪26a、26bに加えられる操作力に差が設けられる
ことにより、所望の方向へ自由に移動させられるように
なっている。
【0016】上記車いす12において、そのいすフレー
ム18a、18bの上端のグリップ部には、介助者の体
格に応じてハンドルパイプ32が適宜設けられるように
なっている。
【0017】前記足駆動ユニット14は、自転車の前輪
を除去した構成と類似しており、介助者が腰掛けるため
のサドル40、直線状のメインフレーム42、およびそ
のメインフレーム42に平行に設けられたメインフレー
ム42よりも小径の案内ロッド44を一体的に備えた足
駆動側フレーム46と、足踏みペダル48により無端環
状のチェーン50を介して回転駆動される駆動輪52と
を備えている。
【0018】そして、前記連結装置16は、上記メイン
フレーム42および案内ロッド44と車いす12のいす
フレーム18aおよび18bとの間に設けられて、足駆
動ユニット14と前記車いす12とを接近離隔可能に連
結するものである。すなわち、駆動輪52が図2の破線
に示す位置と実線に示す位置との間で移動可能とされて
いる。図2の1点鎖線は、上記連結装置16により接近
離隔可能とされる後輪26a、26bの回転中心の移動
線(軌跡)54を示している。この図2および後述の図
3から明らかなように、後輪26a、26bと駆動輪5
2との間の床56側の接線と、後輪26a、26bと前
輪28a、28bとの間の床56側の接線とは、接近位
置および離隔位置のそれぞれにおいて互いに交差するよ
うに構成されている。
【0019】上記連結装置16により足駆動ユニット1
4と車いす12とが所定距離離隔させられると、足駆動
ユニット付き車いす装置10の重心が後輪26a、26
bと駆動輪52との間に位置させられることにより、図
3に示すように、後輪26a、26bと駆動輪52とが
床56に接触させられると同時に、車いす12の前輪2
8a、28bが床56から離隔させられたペダル走行状
態とされる。反対に、連結装置16により足駆動ユニッ
ト14と車いす12とが相互に接近させられると、足駆
動ユニット付き車いす装置10の重心が後輪26a、2
6bと前輪28a、28bとの間に位置させられること
により、図2に示すように、後輪26a、26bと前輪
28a、28bとが床56に接触させられると同時に、
足駆動ユニット14の駆動輪52が床56から離隔させ
られた車いす走行状態とされる。
【0020】図4および図5は、上記連結装置16の構
成を詳しく説明するものであって、図4は連結装置16
が車いす12のいすフレーム18aおよび18bに取り
付けられた状態を示し、図5は連結装置16が足駆動ユ
ニット14のメインフレーム42および案内ロッド44
に取り付けられた状態を示している。なお、図5および
図6に示すように、メインフレーム42および案内ロッ
ド44の前方側の軸端部は、それらの端面に固定された
固定プレート58によって所定の隙間Dを隔てた状態で
相互に固定されている。
【0021】連結装置16は、足駆動ユニット14のメ
インフレーム42および案内ロッド44に摺動可能に嵌
合させられる大径貫通孔62および小径貫通孔64が形
成されることにより、それら足駆動ユニット14のメイ
ンフレーム42および案内ロッド44を車いす12の前
後方向に案内する案内部材68と、前記ペダル走行状態
であるときに略垂直となる軸心まわりに回動可能に設け
られた取付部材70とを備えている。この取付部材70
は、互いに平行な水平方向の管状部材である1対の連結
部材72U、72Lとその連結部材72U、72Lに相
互に連結されることにより互いに略平行とされている垂
直方向の断面L字形部材である1対の連結ブラケット7
4a、74bとから矩形枠状に構成されており、4本の
取付ボルト76がその連結ブラケット74a、74bに
形成された取付穴78を通して1対のいすフレーム18
aおよび18bにそれぞれ設けられた1対の取付ブラケ
ット80aおよび80bにそれぞれ締着されることによ
り、1対のいすフレーム18aおよび18bに固定され
るようになっている。
【0022】上記取付部材70を構成する1対の連結部
材72U、72Lのうち、上方に位置する連結部材72
Uには、前方に突き出す前方ブラケット82が形成され
ており、下方に位置する連結部材72Lには、後方に突
き出す後方ブラケット84が形成されている。それら前
方ブラケット82および後方ブラケット84は、取付部
材70を車いす12に固定した状態では略水平となるよ
うに設けられているとともに、上下方向に貫通するよう
に形成された嵌合穴86がそれぞれ形成されている。一
方、前記案内部材68には、組立状態において鉛直線E
に対して所定角度θだけ前方へ傾斜させられた回動軸心
Kに沿って上方に突き出す嵌合ピン90Uおよび下方に
突き出す嵌合ピン90Lがそれぞれ備えられており、そ
れら嵌合ピン90Uおよび90Lが上記前方ブラケット
82および後方ブラケット84にそれぞれ形成された嵌
合穴86に嵌め入れられることにより、取付部材70が
メインフレーム42および案内ロッド44の長手方向に
対してやや傾斜した姿勢で案内部材68に連結されると
ともに、上記嵌合ピン90Uおよび90Lの軸心まわり
にすなわち前記ペダル走行状態であるときには略垂直と
なる軸心まわりに取付部材70と案内部材68とが相互
に回動可能とされている。
【0023】また、取付部材70を構成する1対の連結
部材72U、72Lのうち、下方に位置する連結部材7
2Lには、全体として湾曲した形状で前方へ突き出す湾
曲パイプ94が固設されており、その湾曲パイプ94に
は、メインフレーム42の両側面に略接触して上記取付
部材70の案内部材68に対する回動を阻止するための
1対の鼓型ローラ96a、96bが垂直となる1対の軸
心まわりに回転可能に設けられている。それら1対の軸
心の間隔は、上記1対の鼓型ローラ96a、96bがメ
インフレーム42の両側面に略接触する値に設定されて
いる。また、それら1対の鼓型ローラ96a、96b
は、前記ペダル走行状態とするために足駆動ユニット1
4と車いす12とが所定距離離隔させられると、メイン
フレーム42の軸端から前方側へ外れて、上記取付部材
70の案内部材68に対する回動が許容されるようにな
っている。
【0024】また、取付部材70を構成する1対の連結
部材72U、72Lには、それらを相互に連結するU字
状の曲成された1対の把手部材98a、98bが設けら
れている。この把手部材98a、98bは、取付部材7
0のいすフレーム18a、18bに対する脱着を容易と
するためのハンドルとして機能するとともに、取付部材
70の補強材としても機能している。
【0025】なお、上記ペダル走行状態とするために足
駆動ユニット14と車いす12とが所定距離離隔させら
れた状態を維持するために、メインフレーム42の側面
に係合穴100が設けられているとともに、その係合穴
100を利用してメインフレーム42と案内部材68と
の相対移動を阻止するためにメインフレーム42に固定
する固定装置102が案内部材68に設けられている。
この固定装置102は、図7および図8に示すように、
案内部材68の側方に形成された貫通穴104と同心と
なるように突設された円筒状部材106と、この貫通穴
104および円筒状部材106内に挿入された係合ピン
108の軸端に固定され且つ円筒状部材106の軸端に
嵌合可能なキャップ状の操作部材110と、筒状状部材
106の側面から突設され、操作部材110の周縁部に
形成された切欠112内に嵌め入れ可能なストッパピン
114とを備えており、ストッパピン114が切欠11
2内に嵌め入れ可能な回転位相で操作部材110が軸方
向に操作されると、図7に示すように、ストッパピン1
14が係合穴100内に嵌め入れられて、メインフレー
ム42と案内部材68との相対移動が阻止され、ペダル
走行状態とするための足駆動ユニット14と車いす12
との所定距離が維持される。しかし、操作部材110が
ストッパピン114を切欠112内に嵌め入れ不能な回
転位相とされると、図8に示すように、ストッパピン1
14が係合穴100内から抜き出されて、メインフレー
ム42と案内部材68との相対移動が許容され、足駆動
ユニット14と車いす12とが接近させられ得て、車い
す走行状態とされる。
【0026】上述のように、本実施例によれば、連結装
置16により、足駆動ユニット14と車いす12とが相
互に接近させられることによりその足駆動ユニット14
の駆動輪52を床56から離隔させた図2の車いす走行
状態とされると、足駆動ユニット14が車いす12に接
近させられて収納状態とされるので、足駆動ユニット1
4を取り外したり保管場所を探すということが不要とな
り、1対の後輪26a、26bを操作することによって
従来と同様な自由度で操作可能な車いすとして利用でき
る。また、上記連結装置16により、足駆動ユニット1
4と車いす12とが所定距離離隔させられることにより
車いす12の前輪28a、28bを床56から離隔させ
た図3のペダル走行状態とされると、足駆動ユニット付
き車いす装置10は、サドル40に腰掛けた介助者によ
って足駆動ユニット14の足踏みペダル48が操作され
ることによって簡単に且つ高速で移動させられる。
【0027】また、本実施例によれば、連結装置16
は、車いす12の前部に設けられた1対の前輪28a、
28bとその車いす12の後部に設けられた1対の後輪
26a、26bとにそれぞれ接する床56側の接線(図
2の床面と一致)から、足駆動ユニット14の駆動輪5
2が常時上方に離隔させられた状態となるように、その
車いす12と足駆動ユニット14とを相互に連結するも
のであり、上記連結装置16により足駆動ユニット14
と車いす12とを相互に接近させた車いす走行状態で
は、車いす12の前輪28a、28bと後輪26a、2
6bとの間に重心が位置し、上記連結装置16により足
駆動ユニット14と車いす12とを所定距離離隔させた
ペダル走行状態では、足駆動ユニット14の駆動輪52
と車いす12の後輪26a、26bとの間に重心が位置
するものであることから、連結装置16により足駆動ユ
ニット14と車いす12とを相互に接近させた車いす走
行状態では、車いす利用者がいす24に座らなくても、
車いす12の前輪28a、28bおよび後輪26a、2
6bが床56に接地し、駆動輪52が床56から上方へ
離れる利点がある。また、連結装置16により足駆動ユ
ニット14と車いす12とを所定距離離隔させたペダル
走行状態では、介助者がサドル40に座らなくても足駆
動ユニット14の駆動輪52と車いす12の後輪26
a、26bとが床56に接地し、車いす12の前輪28
a、28bが床56から上方へ離れる利点がある。
【0028】また、本実施例によれば、連結装置16
は、それにより足駆動ユニット14と車いす12とが所
定距離離隔させられたペダル走行状態では、車いす12
と足駆動ユニット14とを鉛直線Eに対して所定角度θ
だけ前方へ傾斜させられた回動軸心Kまわりに回動可能
に連結するものであることから、車いす12の1対の後
輪26a、26bと駆動輪52との3輪でペダル走行す
るとき、車いす12をハンドルの替わりに回動操作させ
て操舵のために利用することができると同時に、車いす
12を用いて操舵したときに足駆動ユニット14が内周
側へ傾くので、運転性が高められる。因みに、本実施例
では車いす12を15°操舵すると、足駆動ユニット1
4が3°だけ内周側へ傾けられる。
【0029】また、本実施例によれば、足駆動ユニット
14は、前方へ直線的に延びるメインフレーム42を有
するものであり、連結装置16は、そのメインフレーム
42に摺動可能に嵌合される案内部材68と、その案内
部材68の嵌合ピン90U、90Lまわりすなわちペダ
ル走行状態において前記回動軸心Kまわりに回動可能に
設けられて車いす12のいすフレーム18a、18bに
連結される取付部材70とを含むものであることから、
車いす12を足駆動ユニット14に対して回動操作させ
ることができるので、ペダル走行状態ではその車いす1
2を操舵のために利用することができる。
【0030】また、本実施例によれば、連結装置16
は、取付部材70に設けられ、足駆動ユニット14と車
いす12とが相互に接近させられた車いす走行状態では
メインフレーム42の案内部材68よりも前方に位置す
る部分の両側と係合して取付部材70のメインフレーム
42に対する回動を阻止するが、足駆動ユニット14と
車いす12とが所定距離離隔させられてメインフレーム
42の前端が案内部材68に接近させられたペダル走行
状態ではメインフレーム42と係合しなくなって取付部
材70のメインフレーム42に対する回動を許容する係
合装置(鼓型ローラ96a、96b)を、含むものであ
ることから、連結装置16により足駆動ユニット14と
車いす12とが相互に接近させられた車いす走行状態で
は、メインフレーム42の案内部材68よりも前方に位
置する部分の両側と係合して取付部材70のメインフレ
ーム42に対する回動が阻止されるので、車いすとして
走行する場合に足駆動ユニット14の回動が阻止されて
そのがたつきが防止される。
【0031】また、本実施例によれば、足駆動ユニット
14と車いす12とが所定距離離隔させられたペダル走
行状態では、連結装置16の案内部材68とメインフレ
ーム42とを相互に固定する固定装置102を、備えた
ものであることから、ペダル走行状態において足駆動ユ
ニット14と車いす12との相対距離が固定されるの
で、走行中の安全性が高められる。
【0032】また、本実施例によれば、連結装置16の
取付部材70は、4本の取付ボルト76によっていすフ
レーム18a、18bに簡単に着脱可能とされているの
で、たとえ女性であっても、足駆動ユニット14を車い
す12に対して簡単に取り付けたりそれから容易に取り
外すことができる。したがって、外出専用の車いすを購
入することなく、自分自身の車いすで比較的遠い場所ま
で外出でき、また、外出先においても、乗り慣れた自分
の車いすで行動できる利点がある。
【0033】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
【0034】例えば、前述の実施例において、足駆動ユ
ニット14が車いす12に接近させられて収容された車
いす走行状態では、取付部材70のメインフレーム42
に係合してそれに対する回動を阻止する係合装置(鼓型
ローラ96a、96b)が取付部材70に設けられてい
たが、必ずしも設けられていなくてもよい。
【0035】また、前述の実施例において、足駆動ユニ
ット14の駆動輪52は1輪であったが、2輪であって
も差し支えない。
【0036】また、前述の実施例において、足駆動ユニ
ット14の駆動輪52は足踏みペダル48によって直接
的に駆動されていたが、駆動輪52の回転を助勢するた
めにその足踏みペダル48の踏力に応じた駆動トルクを
駆動輪52へ出力する電動式駆動トルク助勢装置が設け
られていても差し支えない。
【0037】また、前述の実施例において、足駆動ユニ
ット14のメインフレーム42とそれに嵌合する案内部
材68とを相互に固定する固定装置102が設けられて
いたが、車いす利用者が車いす12に腰掛けたときの荷
重によって、メインフレーム42と案内部材68との間
に十分に大きな摩擦力が発生する場合には、必ずしも上
記固定装置102が設けられていなくてもよい。
【0038】また、前述の実施例において、足駆動ユニ
ット14のメインフレーム42に対する案内部材68の
位置を適宜固定する固定装置が設けられてもよい。この
ようにすれば、介助者の体格に応じてサドル40の車い
す12からの距離を変更できる利点がある。
【0039】その他、一々例示はしないが、本発明は、
その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である足駆動ユニット付き車
いす装置の全体的構成を説明するための斜視図である。
【図2】図1の実施例である足駆動ユニット付き車いす
装置が車いす走行状態とされたときの車輪位置を模式的
に説明する図である。
【図3】図1の実施例である足駆動ユニット付き車いす
装置がペダル走行状態とされたときの車輪位置を模式的
に説明する図である。
【図4】図1の実施例の連結装置の構成を説明するため
に、その連結装置が車いすの左右1対のいすフレームに
取り付けられた状態を示す斜視図である。
【図5】図1の実施例の連結装置の構成を説明するため
に、その連結装置が足駆動ユニットのメインフレームに
取り付けられた状態を示す斜視図である。
【図6】図4および図5に示す連結装置の案内部材が足
駆動ユニットのメインフレームおよび案内ロッドに嵌合
された状態を説明する図である。
【図7】図6の案内部材に設けられた固定装置の構成を
説明する断面図であって、足駆動ユニットのメインフレ
ームとそれに取り付けられた連結装置との相対移動を阻
止した状態を示す図である。
【図8】図6の案内部材に設けられた固定装置の構成を
説明する断面図であって、足駆動ユニットのメインフレ
ームとそれに取り付けられた連結装置との相対移動を許
容した状態を示す図である。
【符号の説明】
10:足駆動ユニット付き車いす装置 12:車いす 14:足駆動ユニット 16:連結装置 24:いす 26a、26b:後輪 28a、28b:前輪 42:メインフレーム 48:足踏みペダル 52:駆動輪 56:床 68:案内部材 70:取付部材 90U、90L:嵌合ピン 96a、96b:鼓型ローラ(係合装置) 102:固定装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 勝彦 愛知県犬山市字新川1番の6 財団法人 自転車産業振興協会技術研究所内 (56)参考文献 実開 昭58−18522(JP,U) 実開 平2−83185(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61G 5/00 - 5/04 506 B62K 3/16 B62K 17/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 いすの前部に設けられた1対の前輪と該
    いすの後部に設けられた該前輪よりも大径の1対の後輪
    とを有する車いすと、 足踏みペダルによって回転駆動される駆動輪を有する足
    駆動ユニットと、 該足駆動ユニットと前記車いすとを接近離隔可能に連結
    し、該足駆動ユニットと該車いすとを相互に接近させる
    ことにより該足駆動ユニットの駆動輪を床から離隔させ
    た車いす走行状態とし、該足駆動ユニットと該車いすと
    を所定距離離隔させることにより該車いすの前輪を床か
    ら離隔させたペダル走行状態とする連結装置とを、含む
    ことを特徴とする足駆動ユニット付き車いす装置。
  2. 【請求項2】 前記連結装置は、前記車いすの前部に設
    けられた1対の前輪と該車いすの後部に設けられた1対
    の後輪とにそれぞれ接する床側の接線から、前記足駆動
    ユニットの駆動輪が常時上方に離隔させられた状態とな
    るように、該車いすと該足駆動ユニットとを相互に連結
    するものであり、該連結装置により該足駆動ユニットと
    該車いすとが相互に接近させられた車いす走行状態で
    は、該車いすの前輪と後輪との間に重心が位置し、該連
    結装置により該足駆動ユニットと該車いすとが所定距離
    離隔させられたペダル走行状態では、該足駆動ユニット
    の駆動輪と該車いすの後輪との間に重心が位置するもの
    である請求項1の足駆動ユニット付き車いす装置。
  3. 【請求項3】 前記連結装置は、前記車いすと前記足駆
    動ユニットとを鉛直線よりも前方へ傾けられた回動軸ま
    わりに回動可能に連結するものである請求項1または2
    の足駆動ユニット付き車いす装置。
  4. 【請求項4】 前記足駆動ユニットは、前方に延びるメ
    インフレームを有するものであり、 前記連結装置は、該メインフレームに摺動可能に嵌合さ
    れる案内部材と、該案内部材に鉛直線に対して前方へ傾
    けられた回動軸に沿って設けられたピンまわりに回動可
    能に設けられて前記車いすのフレームに取り付けられる
    取付部材とを含むものである請求項3の足駆動ユニット
    付き車いす装置。
  5. 【請求項5】 前記連結装置は、前記取付部材に設けら
    れ、前記足駆動ユニットと前記車いすとが相互に接近さ
    せられた車いす走行状態では前記メインフレームの前記
    案内部材よりも前方に位置する部分の両側と係合して前
    記取付部材の前記メインフレームに対する回動を阻止す
    るが、該足駆動ユニットと該車いすとが所定距離離隔さ
    せられて該メインフレームの前端が該案内部材に接近さ
    せられたペダル走行状態では該メインフレームと係合し
    なくなって前記取付部材の前記メインフレームに対する
    回動を許容する係合装置を、含むものである請求項4の
    足駆動ユニット付き車いす装置。
  6. 【請求項6】 前記足駆動ユニットと前記車いすとが所
    定距離離隔させられたペダル走行状態では、前記連結装
    置の案内部材と前記メインフレームとを相互に固定する
    固定装置を、備えたものである請求項4または5の足駆
    動ユニット付き車いす装置。
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