JP2006205929A - 歩行駆動式小型車両 - Google Patents

歩行駆動式小型車両 Download PDF

Info

Publication number
JP2006205929A
JP2006205929A JP2005021751A JP2005021751A JP2006205929A JP 2006205929 A JP2006205929 A JP 2006205929A JP 2005021751 A JP2005021751 A JP 2005021751A JP 2005021751 A JP2005021751 A JP 2005021751A JP 2006205929 A JP2006205929 A JP 2006205929A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
small vehicle
frame
walking
type small
driving force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005021751A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3784397B1 (ja
Inventor
Masaru Arai
大 荒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2005021751A priority Critical patent/JP3784397B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3784397B1 publication Critical patent/JP3784397B1/ja
Publication of JP2006205929A publication Critical patent/JP2006205929A/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】乗車に際し跨ぐ必要が無く、スカートや和服を着用した女性等でも気軽に乗車利用可能な新しい形態の歩行駆動式小型車両を提供する。
【解決手段】フレーム4の前後に設けられた走行用車輪6,8と、該フレーム4の前後に回転自在に軸支された一対のローラ10,12と、該前後一対のローラ10,12間に掛け回された無端状の回転ベルト14と、該回転ベルト14上に載った乗員の歩行による推進力で周回運動される該回転ベルト14の周回運動を、該車輪6の回転駆動力に変換して伝達する駆動力伝達手段20とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回転ベルト上に載った乗員の歩行による推進力を走行車輪に伝達して前進するようにした歩行駆動式小型車両に関する。
利用者の労力を軽減して移動可能な人力駆動式の移動車両の代表的なものとして、従来から自転車が良く知られている。また、近年では電動補助装置を搭載した自転車が開発されており、当該電動補助装置付き自転車の普及は急速に進みつつある。この電動補助装置は登坂時や加速時等に必要となる負荷の増大分を電動力で補い、これによりペダルの踏み込み力を軽減させるものであり、従来の自転車よりさらに労力を軽減できるという利便性がある。
さらに従来の自転車はもとよりこの電動補助付きの自転車についても、電車や自動車への持込を考慮して通常使用時に比べて可搬可能に小型化できる折りたたみ式のものも存在している。
特開2004−142703
しかしながら、従来の自転車は乗車に際し、実際に走り出すにあたって、「跨らねばならない」、「(補助輪が無い場合)一定以上の速度が必要である」といった予備動作が多すぎる。したがって、例えば広い工場内での窓の開け閉め作業のための移動等のように、極短い距離を移動して頻繁な乗降が必要となるような用途には不向きである。さらに、高齢者には扱いにくいものとなっており、また、特に女性に対してはスカートや和服を着用している際の乗り物として適していない。
本発明は上記のような事情に鑑みて創案されたものであり、その目的は、乗車に際し跨ぐ必要が無く、スカートや和服を着用した女性等でも気軽に乗車利用可能な新しい形態の歩行駆動式小型車両を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明にあっては歩行駆動式小型車両を以下のように構成した。
即ち、請求項1に係る発明の歩行駆動式小型車両では、フレームの前後に設けられた走行用車輪と、該フレームの前後に回転自在に軸支された一対のローラと、該前後一対のローラ間に掛け回された無端状の回転ベルトと、該回転ベルト上に載った乗員の歩行による推進力で周回運動される該回転ベルトの周回運動を、該車輪の回転駆動力に変換して伝達する駆動力伝達手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に係る発明の歩行駆動式小型車両では、前記走行用車輪が少なくとも3輪以上備えられ、前記フレームの前部あるいは後部に設けられる車輪のいずれか一方には、走行方向を転蛇可能な操舵機構が組み付けられていることを特徴とする。
請求項3に係る発明の歩行駆動式小型車両では、前記駆動力伝達手段が、前記乗員による推進力を補助する電動式駆動補助装置を具備していることを特徴とする。
請求項4に係る発明の歩行駆動式小型車両では、前記駆動力伝達手段が、変速機構を有していることを特徴とする。
請求項5に係る発明の歩行駆動式小型車両では、前記駆動力が伝達される経路の途中に、回転トルクを前進方向のみに伝えて後退方向の回転を空転させるフリーホイルが備えられていることを特徴とする。
請求項6に係る発明の歩行駆動式小型車両では、前記走行用車輪が車軸で繋がれた左右一対の駆動車輪を有し、該車軸には駆動力を左右の駆動車輪に配分する差動機構が組み込まれていることを特徴とする。
請求項7に係る発明の歩行駆動式小型車両では、前記フレームを前後方向の略中央で前部側フレームと後部側フレームとに分割して、該前部側フレームと後部側フレームとを下面側が対向するように折り曲げ自在に連結し、該前部側フレームと後部側フレームとのいずれか一方に、下側ベルトの中央部分を上側ベルトに向けて押圧して近接させるテンショナーを設けたことを特徴とする。
上記構成に係る本発明の歩行駆動式小型車両によれば、フレームにローラを介して配設された回転ベルトの周回運動を、駆動力伝達手段によって走行車輪に回転駆動力に変換して伝えるので、走行車輪の可及的な小型化が図れてフレームの高さを可及的に地面に近接させることができる。このため乗員はその搭乗位置である回転ベルト上への乗り降りが極めて楽に行えるようになる。また、走行に際しても、回転ベルト上で歩行動作をするだけで良いので、簡易に使用することができる。
走行車輪を3輪以上とすれば、歩行駆動式小型車両を絶えず自立させておくことができ、停車の際にスタンドなどを用いて支えておく必要がない。このため、極短い距離の移動を繰り返して頻繁な乗降をするような場合に、その乗降動作が楽に行えてその煩雑さを軽減することができ、極めて有用である。また、回転ベルト上で歩行動作をするだけで走行でき、運転するに当たって自転車のようにバランス感覚を習得する必要もなく簡易に利用することが出来る。このため、老人でも容易に利用することが出来る。また、特に女性に対してはスカートや和服を着用していても容易に乗ることが出来、利便性が高い。さらに、動く歩道の代替としても用いることが出来、動く歩道が設置出来ないような狭い通路やオフィスビルなどでの移動手段等にも利用できる。
補助電動モータを組み付けることにより、乗員の労力を可及的に軽減できる。
従来の自転車等に採用されている逆回転防止機構のフリーホイルを組み込むことにより、ある程度の速度がついた場合にはその慣性力によって歩行を行わなくても進むことができるようになる。
以下に、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係る歩行駆動式小型車両の概略構成を示す側面図で一部を破断して示してある。
先ず、図1に基づいて本発明の歩行駆動式小型車両2の概略構成を説明する。図示するように、この歩行移動式小型車両2は、メインフレーム4を骨格としてこれを前後の4つの走行車輪6、8によって地面から支持している。メインフレーム4には、その前端部に前ローラ10が、後端部に後ローラ12が一対で回転自在に軸支されている。これら前後のローラ10,12間には無端状の回転ベルト14が巻き掛けられて張設されており、メインフレーム4の上面には上側ベルト部14aの下面に対向して乗員の乗車部を形成する踏み板16が設けられている。この踏み板16は上側ベルト部14aの下面を滑動自在に支持すべく、その上面には滑面処理が施された滑りパッド18が敷設されて回転ベルト14を支持している。
上記前ローラ10と前方走行車輪6とは駆動力伝達手段20を介して繋がれていて、上記回転ベルト14上に載った乗員の歩行による推進力で、回転ベルト14が周回運動されると、この回転ベルト14の周回運動が前方走行車輪6に回転駆動力に変換されて伝達されるようになっている。
当該駆動力伝達手段20は、前ローラ10と一体的に回転する大径の駆動側ギヤ22と、この駆動側ギヤ22に噛み合う小径の被動側ギヤ24、及びこの被動側ギヤ24と一体回転する駆動側スプロケット26、前方車輪6と一体回転する被動側スプロケット28、これら両スプロケット26,28に巻回された動力伝達ベルト30等からなっている。
即ち、当該歩行駆動式小型車両2では、回転ベルト14上に載った乗員が前方に向かって歩き出すと、乗員の身体に矢印の向きに推力Aが発生する。このとき回転ベルト14には当該推力の大部分が反力Bとなって作用することになる。この反力Bはそのまま回転ベルト14に伝わって当該回転ベルト14が周回運動し、これにより前ローラ10に回転トルクが伝わる。前ローラ10の回転トルクは同軸に設置された駆動側ギヤ22から被動側ギヤ24に回転方向が反転して伝達され、この被動側ギヤ24に伝わった回転トルクはスプロケット26,28と動力伝達ベルト30とを介して前方車輪6に前方への回転駆動力となって伝達される。つまり、回転ベルト14上で発生した歩行推力の反力はすみやかに地面に伝播し、乗員の身体を地面に対して前進させる。
また、上記歩行による推力Aにより乗員の身体はメインフレーム4上を前方にも進もうとするが、このときの乗員の搭乗位置を一定に保つべく、メインフレー4の前端部に乗員が手を掛けるハンドル32を立設する。即ち、当該ハンドル32を手で押すことで推力Cがハンドルに加わることになる。そして、この推力Cの反力C(図示せず)は乗員の身体を介して結局は回転ベルト14に伝わることになる。このように、乗員と歩行駆動式小型車両2とを前進させる推力Aは回転ベルト14に対して反力BとCとを発生させて、車体の機構部を伝わって地面への反力となって前方に進行するという仕組みになっている。
ここで、運動量の保存則の観点で考えてみると、通常に人が歩いているときは、自重分を加速させるための推力Aのみを発生させればよいが、以上に述べた構成の歩行駆動式小型車両2では、車体重量分の加速を担う推力も乗員があわせて発生させなければならない。これはあたかも買い物カート等を人が押している状況と等価といえ、移動に関しては人が単独で歩くよりも負荷が増えていることになり、省力化されていない。
そこで、本実施の形態では、人が単独で歩く以上の負荷がかからないように必要に応じて電動による補助力を付与する機構を付加する構成となしている。たとえば図1において駆動輪となる前方側走行車輪6の動力軸にモータを連繋させて適切な駆動トルクを発生させれば、乗員が車体を進める推力を負担することなく車体を進行させ得ることになる。即ち、このような構成をとった場合、電動補助によって自動的に先行する歩行駆動式小型車両2の回転ベルト14上を乗員が歩くだけの構成となる。つまり人が通常に歩いている労力となんら変わりがなくなる。
このとき、モータにより補助する「適切な駆動トルク」は、乗員とハンドル32の距離が一定範囲内に保たれるように制御することになる。従って、ハンドル32部と乗員との間に距離測定センサを設置するか、もしくはハンドル32部に乗員からどの程度の力で押されているか(引かれているか)を検出する推力センサを設置するか、もしくは伝達軸にトルクセンサーを設置するか、もしくは動力伝達ベルト30に張力センサを設置するなどして、上記距離を一定に保つ必要がある。
一方、動力軸のモータトルクを上げてさらに回転数を上げることも考えられる。この場合、歩行駆動式小型車両2の速度が増すことになるが、回転ベルト14上の乗員はそれに合わせて速足で歩くことになるに過ぎない。ここで、この速足歩行を軽減するには、動力伝達系に変速機構を組み込んで採用すれば良い。この変速機構はギヤ式のものでも、無段階変速のプーリ式のものでも良い。
即ち、いま回転ベルト14の上面が1m後方に周回運動すると歩行駆動式小型車両2も1m前方に進むというギヤ比(1:1)に設定されているとした場合、回転ベルト14上面の1点から鉛直に投影した地面の1点は歩行駆動式小型車両が移動しても一致し続ける。つまり、乗員が回転ベルト14に対してその上を相対的に1m移動すれば、ハンドルも1m移動して歩行駆動式小型車両2は全体的に1m移動することになる。
これに対し、車体の駆動力伝達系に変速機構を組み込んで、回転ベルト14の上面が1m後方に回転すると歩行駆動式小型車両が2m前方に進む設定(ギヤ比1:2)にしたすると、乗員が回転ベルト14の上面を相対的に1m進んでハンドル32との距離を一定に保てば、歩行駆動式小型車両2はそのギヤ比の関係で2m進むことになる。しかし実際には、推力を分解して考えてみると、乗員が回転ベルト14上を相対的に1m進む力と、さらに地面に対して乗員自身と歩行駆動式小型車両2とを2m進ませる力とが必要になる。よって、この乗員自身と歩行駆動式小型車両2とを2m進ませる力の分については、これを電動力にて補助すれば乗員は回転ベルト14上を1m進むだけで、地面に対しては2m進むことができる。ただし、慣性の法則により、通常に地面上を1m進む場合に比べ、実際には2m進んでいるために、蹴り出す後足には2倍の体重がかかることになる。これは、動く歩道に乗り込む最初の1歩の感覚に近いものになる。
次に、もうひとつの省力化について述べる。即ち、自転車が省力化された乗り物である理由のひとつは、慣性力を利用している点にある。つまり、平地である程度の速度がつけば、ペダルをこがなくても各種走行抵抗による速度低下を除き慣性力で前に進むことができることである。
これを歩行駆動式小型車両2にも適用すると、例えば、前輪軸と前輪の間に一方向だけトルクを伝え逆方向には空転する機構を取り付ければよい。この機構は自転車においてフリーホイルと呼ばれている。この機構によって、歩行駆動によってある程度の速度がつけば、あとは慣性力によって惰性でさらに進むことになる。これはローラスケートを履いた状態に似ている。ある程度スケーティングにより速度をつけた状態になればその後は慣性でローラスケートも進む。
ただし、この構成をとる場合には、止まる手段として必ずブレーキ機構の装備が安全上必須となる。
以上が本発明に係る歩行駆動式小型車両の基本構成の説明となるが、以下にさらに具体的に各部の構成例を実施例を示して詳述する。
《実施例1》
図2に示すように、歩行駆動式小型車両2はメインフレーム4を骨格とし、これを前後の車輪6,8によって地面から支持している。
メインフレーム4は、左右一対の側部フレーム402と、これら両側部フレーム402,402をその前端部と中央部とでそれぞれ幅方向に連結する前部クロスフレーム404,中央部クロスフレーム406とからなる。
中央部クロスフレーム406には、車長方向に沿った車幅中心線の両側に、所定の間隔を離間されて一対の支持ステー408が対称に平行設置されている。この支持ステー408は前方に向けて前部クロスフレーム404の近傍まで延びている。そして、各支持ステー408の前方部には、その車幅方向外側に、側部フレーム402とを繋いで中空の車軸管410が一対で設けられている。
両車軸管410内には、それぞれ駆動車軸202がベアリングを介して回転自在に軸支されており、これらの駆動車軸202は車幅方向中央部にて差動機構をなすディファレンシャルギヤ204を介して繋がれている。このディファレンシャルギヤ204はそのハウジング204aが、図示する右側の支持ステー408に設けられた円筒状の支持カバー416にベアリングを介して回転自在に支持されている。即ち、駆動車軸202で繋がれた左右一対の駆動車輪たる前方車輪には、ディファレンシャルギヤ204により駆動力(回転トルク)が配分されて伝達される。なお、ディファレンシャルギヤ204の構成及び機能については充分に周知された既存技術であるため、ここではその詳しい説明は割愛する。
また、両駆動車軸202は側部フレーム402から外方に突出し、ユニバーサルジョイント206を介して前車輪6と一体となった車輪回転軸6aに連結されている。この車輪回転軸6aは、その軸受け部6bがメインフレーム402から側方に延びる車軸支持アーム420によって操舵可能にキングピン(図示せず)を介して回転自在に支持されている。
さらに、左右両輪の上記軸受け部6bはタイロッド422によって連結され、中央に設置されたステアリング軸32aを上端部のハンドル(図示せず)によって左右に回すことでタイロツド422に設けられたピン424を左右に振ることができ、その結果、前車輪6の方向付け(操舵)を行うことができる。ハンドル部については既存のさまざまな操舵機構の構造、たとえばラック・ピニオン形式なども適用できるし、後車輪側に操舵機構を組み付ける様にしても良い。
一方、前記車軸管410の外周にはベアリングを介して前ローラ10が回転自在に設けられている。また、両側部フレーム402,402の後端部には、これらに掛け渡されて支持軸428が設けられ、この支持軸428の外周にベアリングを介して後ローラ12が回転自在に支持されている。そして、これら前後のローラ10,12に巻回されて無端状の回転ベルト14が緊張状態で周回設置されている。
ここで、上記前ローラ10と前述の駆動車軸202との間にはこれらを繋いで、前後のローラ10,12に巻回された回転ベルト14の周回運動を前車輪6の回転駆動力に変換して伝達する駆動力伝達手段20が設けられている
即ち、この駆動力伝達手段20は上記ディファレンシャルギヤ204と、このディファレンシャルギヤ204のハウジング204aに一体的に取り付けられた平歯車209と、このディファレンシャルギヤ204より後方部の支持ステー408,408間に掛け渡されてベアリングを介して回転自在に軸支された中間回転軸208と、この中間回転軸208上に固設されて上記平歯車209に噛み合う平歯車210と、同じく上記中間回転軸208に固設された従動側スプロケット212と、上記前ローラ10の内側端部に設けられた駆動側スプロケット214と、これらの従動側及び駆動側スプロケット212,214に掛け渡されて巻回周回された動力伝達ベルト216とから構成されている。
また、中間回転軸208には、ワンウェイクラッチとして機能するカップリング218を介して電動式駆動補助装置たる補助電動モータ220が連結されており、当該補助電動モータの駆動源としてバッテリー222も搭載されている。さらに、当該補助電動モータ220によって中間回転軸208に補助力として付加する回転トルクの大きさを制御するための制御ユニット(図示せず)も設けられていて、当該制御ユニットはハンドル32部と乗員との間に設置された距離測定センサ、或いはハンドル32部に設けられて乗員からどの程度の力で押されているか(引かれているか)を検出する推力センサ、もしくは動力伝達系のいずれかの回転軸に設置されたトルクセンサー、更には動力伝達ベルト216の張力を検出する張力センサ等からの検出信号に応じて補助電動モータを駆動制御するようになっている。
以上のように構成される歩行駆動式小型車両2にあっては、乗員が前方に向かって歩き出すとすると、乗員が前方に進むために蹴りだした反力は回転ベルト14に伝わって周回運動し、この回転ベルト14の周回運動により前ローラ10に回転トルクが伝わりこれが回転する。この前ローラ10の回転は、これに一体に設けられている駆動側スプロケット214から動力伝達ベルト216を介して従動側スプロケット212、中間回転軸208、平歯車210,209へと順次伝達され、ディファレンシャルギヤ204をハウジング204aごと回転させることになる。そして、ディファレンシャルギヤ204は内部の歯車群の公転と自転によって左右の駆動車軸202に適正な回転トルクを振り分けて伝達する。
ここで、トルクの補助が必要な場合には、カップリング218を介して補助電動モータ220から補助力が与えられる。この補助電動モータ220の駆動に必要な電力はバッテリー222によって与えられる。
さて、トルクが伝達された駆動車軸202は後退方向への回転を空転させるワンウェイクラッチ機能を有したフリーホイル202aを介して車輪回転軸6aにトルクが伝わる。この車輪回転軸6aと駆動車軸202との間にはユニバーサルジョイント206が設けられているので、前方側走行車輪6の操舵角度に拘わらず、駆動車軸202から車輪回転軸6aへのトルク伝達がスムーズに行われ前方側走行車輪6へのトルク伝達が達成される。
この実施の形態例の特長は、本体を左右に分断する構造体がないため回転ベルト14を幅方向に分割せず1枚で構成できることにある。このため、実際に運転する際に足の置き場についての自由度が大きく、たとえば左足でベルトローラ8の中央から右を蹴りこんでもスムーズに動かすことができる。
《実施例2》
図3に示す実施例2の歩行駆動式小型車両2Aでは、構造を簡略化しコストを抑える構成となしている。
図示するように、歩行駆動式小型車両2Aの骨格をなすメインフレーム4は幅方向に配置された4本の縦フレーム450と、これらを前端部で幅方向に繋ぐクロスフレーム452とを有する。このメインフレーム4は左右一対の外側の縦フレーム450aの前端部と後端部とに補助車輪454が設けられて地面から支持されている。これらの補助車輪454は外側縦フレーム450aから外側方に延びる支持アーム455の下部にピン結合されていて、補助車輪454の回転面はピン廻りに360゜回転可能な自由度が与えられている。
内側の縦フレーム450b同士は歩幅よりも狭い間隔で平行に対向配置されており、その後方部の両内側縦フレーム450b,450b間には、それら両内側縦フレーム450b,450bにベアリングを介して回転自在に支持された駆動用の走行車輪6Aが設けられている。
また、クロスフレーム452の中央部には操舵車輪の支持ステー456が前方に突出して設けられ、この支持ステー456にステアリング軸458が回動自在に支持されて操舵車輪460が設けられている。図示していないが、ステアリング軸458は上方に向かって延び、その上端には左右に延びるハンドルが取り付けられている。
車幅中心線の左右に対称にそれぞれ一対で配置されている内側縦フレーム450bと外側縦フレーム450aとの間には、その前端部側にそれら内・外側縦フレーム450a,450b間に掛け渡されて支持軸462が固定されて設けられており、この支持軸462にはベアリングを介して回転自在に前ローラ468が設けられている。また、2つの内側縦フレーム450b,450b間の後端部側にはベアリングを介して回転自在に回転軸464が設けられている。そして、この回転軸464の両端にはフリーホイル466を介して後ローラ470が回転自在に嵌合装着され、この後ローラ470の外側端面から一体的に突出する回転軸470aが外側縦フレーム450aにベアリングを介して回転自在に支持されている。
そして、前後のローラ468,470に掛け回されて車長方向に沿って回転ベルト14Aが緊張状態で周回張設されている。また、内・外側縦フレーム450a,450bの上端部には回転ベルト14Aの上側部分の下面に対向して踏み板16Aが設けられ、この踏み板16Aの上面には滑りパッド18Aが設けられている。
ここで、上記回転軸464と駆動用走行車輪6Aに一体に設けられた回転軸6Aaとの間には、上記回転ベルト14A上に載った乗員の歩行による推進力で周回運動される当該回転ベルト14Aの周回運動を、駆動用走行車輪6Aの回転駆動力に変換して伝達する駆動力伝達手段20が設けられており、図示例では当該駆動力伝達手段20は回転軸464と回転軸6Aaとに固設されて互いに噛み合う1組の平歯車209A,210Aで構成されている。
また、走行車輪6Aに一体の回転軸6Aaには、ワンウェイクラッチとして機能するカップリング218を介して補助電動モータ220が連結されており、当該補助電動モータの駆動源としてバッテリー222も搭載されている。
以上のように構成される歩行駆動式小型車両2Aにあっては、乗員が前方に向かって歩き出すと、乗員が前方に進むために蹴りだした反力は回転ベルト14Aに伝わり、後ローラ470にトルクを伝える。後ローラ470はフリーホイル466を介して逆方向のトルクは伝えないようになっている。その一方で別のフリーホイルによって、その上で乗員がスリップしないため回転ベルト14が逆方向に回転しないように回転を一方向のみに制限している。トルクが伝えられた回転軸464は平歯車210A,209Aを介して駆動用走行車輪6Aの回転軸6Aaに回転トルクを伝える。この回転軸6Aaには、カップリング218を介して補助電動モータ220から必要な補助力が与えられる。
前ローラ468及び後ローラ470については回転ベルト14Aを支持しているのみの役割を担い、乗員の加重は踏み板16Aが支持している。メインフレーム4は前・後の補助車輪454によって支持される。これらの補助車輪454は鉛直方向の荷重を支持するのみの役割であり、前方の操舵用走行車輪460の操舵に応じて車両2Aの進行方向が変化すると、その進行方向に追従して回転面の角度が変化し、歩行駆動式小型車両2Aの方向づけは操舵用走行車輪460の操作で自由に行える。
特に、この実施例2の歩行駆動式小型車両2Aにあっては、操舵用走行輪460を1輪、駆動用走行車輪6Aを各々1輪とすることで、ディファレンシャルギヤやユニバーサルジョイントを必要としないシンプルで低コストな構成となしている。
《その他の付加的構成》
図4と図5は歩行駆動式小型車両2を折りたたみ可能に構成した例を示す概略図であり、図4は使用時の状態、図5は折りたたんだ状態を示す。図示する様に、メインフレーム4を前後方向の略中央で前部側フレーム42と後部側フレーム44とに分割して、この前部側フレーム42と後部側フレーム44とを下面側が対向するように折り曲げ自在にピン46で連結し、この前部側フレーム42と後部側フレーム44とのいずれか一方に、回転ベルト14の下側ベルト部分の中央部を上側ベルト部分に向けて押圧して近接させるテンショナー(テンションローラ)48を設けている。
また、ハンドル32のステアリング軸32aはメインフレーム4の直上部分で2分割されて折れ曲がり可能にピン50で結合されており、かつ当該分割部にはステアリング軸32aを直線状態に保持してその折れ曲がりを規制するスリーブ52を摺動自在に設ける等して適宜必要に応じて可倒できるようにする。折りたたみ時には、ハンドル32部を取っ手にして、前車輪もしくは後車輪を地面に接地させればキャスターバッグ状の取扱いをすることができ不使用時の移動に便利である。
また、図6に示すように、ハンドル32部に風防54をつけることで、風雨を避けて雨等で足元が濡れることを防止することができる。
本発明に係る歩行駆動式小型車両の基本的構成を概略的に示す側面図である。 本発明に係る歩行駆動式小型車両のより具体的な構成を示す実施例1の平面図である。 本発明に係る歩行駆動式小型車両のより具体的な構成を示す実施例2の平面図である。 歩行駆動式小型車両を折りたたみ可能に構成した例を示す概略側面図であり、使用時の状態を示す。 歩行駆動式小型車両を折りたたみ可能に構成した例を示す概略側面図であり、折りたたみ時の状態を示す。 風防を付けた状態を示す歩行駆動式小型車両の概略斜視図である。
符号の説明
2 歩行駆動式小型車両
4 メインフレーム
6 走行用車輪(駆動車輪)
8 走行用車輪
10 前ローラ
12 後ローラ
14 回転ベルト
16 踏み板
18 滑り板
20 動力伝達手段
32 ハンドル(操舵機構)
32a ステアリング軸(操舵機構)
42 前部側フレーム
44 後部側フレーム
46 ピン
48 テンションナー
202 駆動車軸
202a フリーホイル
204 ディファレンシャルギヤ(差動機構)
209,209A,210,210A 平歯車
220 補助駆動モータ(電動式駆動補助装置)
422 タイロッド(操舵機構)

Claims (7)

  1. フレームの前後に設けられた走行用車輪と、
    該フレームの前後に回転自在に軸支された一対のローラと、
    該前後一対のローラ間に掛け回された無端状の回転ベルトと、
    該回転ベルト上に載った乗員の歩行による推進力で周回運動される該回転ベルトの周回運動を、該車輪の回転駆動力に変換して伝達する駆動力伝達手段と、
    を備えたことを特徴とする歩行駆動式小型車両。
  2. 前記走行用車輪が少なくとも3輪以上備えられ、前記フレームの前部あるいは後部に設けられる車輪のいずれか一方には、走行方向を転蛇可能な操舵機構が組み付けられていることを特徴とする請求項1記載の歩行駆動式小型車両。
  3. 前記駆動力伝達手段が、前記乗員による推進力を補助する電動式駆動補助装置を具備していることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の歩行駆動式小型車両。
  4. 前記駆動力伝達手段が変速機構を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の歩行駆動式小型車両。
  5. 前記駆動力が伝達される経路の途中に、回転トルクを前進方向のみに伝えて後退方向の回転を空転させるフリーホイルが備えられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の歩行駆動式小型車両。
  6. 前記走行用車輪が車軸で繋がれた左右一対の駆動車輪を有し、該車軸には駆動力を左右の駆動車輪に配分する差動機構が組み込まれていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の歩行駆動式小型車両。
  7. 前記フレームを前後方向の略中央で前部側フレームと後部側フレームとに分割して、該前部側フレームと後部側フレームとを下面側が対向するように折り曲げ自在に連結し、該前部側フレームと後部側フレームとのいずれか一方に、下側ベルトの中央部分を上側ベルトに向けて押圧して近接させるテンショナーを設けたことを特徴とする請求項1〜7に記載の歩行駆動式小型車両。
JP2005021751A 2005-01-28 2005-01-28 歩行駆動式小型車両 Expired - Fee Related JP3784397B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005021751A JP3784397B1 (ja) 2005-01-28 2005-01-28 歩行駆動式小型車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005021751A JP3784397B1 (ja) 2005-01-28 2005-01-28 歩行駆動式小型車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3784397B1 JP3784397B1 (ja) 2006-06-07
JP2006205929A true JP2006205929A (ja) 2006-08-10

Family

ID=36635798

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005021751A Expired - Fee Related JP3784397B1 (ja) 2005-01-28 2005-01-28 歩行駆動式小型車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3784397B1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007203754A (ja) * 2006-01-30 2007-08-16 Univ Waseda 移動支援機器
JP2008125925A (ja) * 2006-11-24 2008-06-05 Univ Waseda 移動支援機器

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106985951B (zh) * 2017-04-14 2023-08-15 苏州辉鸿动力科技有限公司 一种代步健身多用电动自行车
CN106882321B (zh) * 2017-04-14 2023-05-23 苏州福龙游乐设备有限公司 一种代步健身多用电动自行车
CN106976519B (zh) * 2017-04-14 2023-05-23 苏州福龙游乐设备有限公司 一种代步健身多用电动自行车
CN107097895B (zh) * 2017-04-21 2023-08-15 苏州辉鸿动力科技有限公司 一种代步健身折叠自行车

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007203754A (ja) * 2006-01-30 2007-08-16 Univ Waseda 移動支援機器
JP4685983B2 (ja) * 2006-01-30 2011-05-18 学校法人早稲田大学 移動支援機器
JP2008125925A (ja) * 2006-11-24 2008-06-05 Univ Waseda 移動支援機器

Also Published As

Publication number Publication date
JP3784397B1 (ja) 2006-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3000456B1 (en) Electric walking assistance device, program for controlling electric walking assistance device, and method of controlling electric walking assistance device
JP3784397B1 (ja) 歩行駆動式小型車両
US20100320716A1 (en) Human-driven traveling apparatus
WO2005123493A1 (en) A front- wheel drive vehicle having no chain
US4582342A (en) Pediroller board
JPH1134966A (ja) 電動補助自転車における補助動力制御装置
US20150298764A1 (en) Vehicle with a driving device thats engages when the operator sits
JP4765826B2 (ja) 電動アシスト車両
JP5576855B2 (ja) 電動車両
CN104290853A (zh) 脚踏驱动式脚踏车
US2548749A (en) Child's vehicle
KR200446184Y1 (ko) 개량된 수동식 스쿠터
CN204137281U (zh) 脚踏车
JP2000355293A (ja) 電動介護自転車
JP7216438B2 (ja) 足漕ぎ式補助車及び買い物カート、足漕ぎ式車両
JP6455112B2 (ja) 電動アシスト機能付き足漕ぎ式車椅子
JP6178247B2 (ja) 立ち乗り式自転車
JPH09183394A (ja) 電動自転車のパワーユニット
KR100927202B1 (ko) 전륜의 구동력을 손잡이에 의해 운행되도록 하는 퀵보드
JP3040669U (ja) 補助動力付き軌道走行乗り物
JPH07329863A (ja) スケート
JP2001212183A (ja) 電動車椅子
CN104290851B (zh) 一种脚踏车
JP2003095182A (ja) 電動補助車両
JPH10278867A (ja) 前後輪操舵式自転車

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060314

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110324

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees