JP2957461B2 - テニスラケット - Google Patents

テニスラケット

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JP2957461B2
JP2957461B2 JP8037968A JP3796896A JP2957461B2 JP 2957461 B2 JP2957461 B2 JP 2957461B2 JP 8037968 A JP8037968 A JP 8037968A JP 3796896 A JP3796896 A JP 3796896A JP 2957461 B2 JP2957461 B2 JP 2957461B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテニスラケットに関
し、詳しくは、打球時、特に、ラケットの長手方向の中
心軸を横に外した位置でボールを打撃した時に、肘に生
じる衝撃力を減少させ、テニス肘(テニスエルボー)と
呼ばれるスポーツ障害の発生を低減できるテニスラケッ
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】テニス競技において、プレーヤーがラケ
ットでボールを打ち返す時、ラケットはボールから力を
受け、プレーヤーの手には衝撃的な力が作用すると共
に、この衝撃力によりラケットには振動が発生し、この
振動がプレーヤーに伝わる。これらの衝撃力とそれによ
り生じる振動とで、プレーヤーには肘に痛みやこりが生
じる所謂テニス肘と呼ばれる症状が発生している。
【0003】上記衝撃力と振動との肘にかかる負担のう
ち、振動はプレーヤーにとっては不快と感じれるが、振
動がプレーヤーの肘に到達するまでには、手とグリップ
との接触部や前腕を伝達する間に減衰するため、肘にか
かる負担の大きな原因ではないと考えられる。また、こ
の振動はラケットに振動減衰機能が付加されているた
め、肘にかかる振動による負担はかなり低減されている
と考えれる。
【0004】一方、衝撃力による肘にかかる負担を低減
する方法としては、従来、主として次ぎの2種の方法が
提案されている。第1の方法は、ラケットのボール打撃
位置に対する衝撃の中心をグリップの位置に合わせるこ
とで、打撃する初期のグリップ部の速度を0とする方法
である。(特開昭63−183082号、米国特許第4
291574号) 第2の方法は、衝撃がプレーヤーの手に伝わらないよう
に、振動減衰材料を用いてラケットの位置部に機械的な
絶縁装置を設ける方法である。(特開平4−22728
4号)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記第1の方法では、
ラケットの衝撃の中心がプレーヤーが把持するラケット
のグリップに設定されているため、ボールを打撃した最
初の瞬間にはグリップの速度は0であり、プレーヤーの
手に生じる衝撃は少ない。しかしながら、この技術で
は、ボールがラケットに衝突する位置がラケットの長手
方向の中心線上であるという条件が成立している場合の
みに効果があるものである。従って、ボールと衝突する
位置がラケットの長手方向の中心線上から横に外れた場
合に生じる長手方向の中心線回りの回転運動に対しては
何ら考慮が払われていない。言い直せば、ボールがラケ
ットの長手方向の中心線上から横に外れた場合には、プ
レーヤーの手に生じる衝撃を緩和することはできない。
【0006】上記第2の方法では、振動減衰材料を用い
てラケットの一部に機械的な振動絶縁装置を設けている
ため、特に振動減衰材料の低剛性のために、プレーヤー
の手に伝わる衝撃力は低減される。すなわち、剛性が低
いことで衝撃力の鋭さが緩和されて、衝撃力の最大値が
小さくなっている。しかしながら、低剛性の振動減衰材
料をラケットの一部に設けると、ボールのコントロール
性能に大きな影響を与える。例えば、ガット面の図心辺
りで打撃したとしても、剛性が低いため変形が増加する
ことで、ガット面の向きに狂いが生じる。このように、
第2の方法はプレーヤーの手に伝わる衝撃力を低減でき
ても、コントロール性能に悪影響を及ぼす問題がある。
【0007】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
ので、シャフトの長手方向の中心軸線上で打撃した時の
コントロール性能を維持しながら、ラケットの長手方向
の中心線上から横に外れた位置でボールを打撃した場合
にも、プレーヤーの手に伝わる衝撃力を低減できるテニ
スラケットを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、請求項1で、連続繊維強化樹脂製のテニ
スラケットであって、シャフト部の長手方向の一部分
に、上記強化繊維の角度がシャフト中心軸線方向に対し
て0゜〜10゜および80゜〜90゜である強化繊維の
割合が、当該領域の全強化繊維の75%以上である緩衝
領域を設けていることを特徴とするテニスラケットを提
供している。
【0009】請求項1のテニスラケットにおいて、上記
緩衝領域を設けることにより、シャフト部の剛性が、主
として、ねじりに対しては小さいなるようにしている。
このように、シャフト部の剛性をねじりに対して小さく
すると、シャフト部の長手方向の中心線上から横に外れ
た位置でボールを打撃した時には、ねじり剛性が低いた
め、衝撃力の鋭さが緩和されて、衝撃力の最大値が小さ
くなり、プレーヤーの手に伝わる衝撃を緩和できる。
【0010】上記強化繊維のシャフト中心軸に対する方
向が、0゜〜10゜および80゜〜90゜の範囲に設定
することにより、シャフトの剛性をねじりに対して小さ
くできる理由を、以下に説明する。
【0011】図1は繊維角度が±θ(±0゜、30゜、
60゜、90゜)の積層材の全体としてのせん断弾性定
数を示す。このせん断弾性定数が小さいほど、パイプ形
状にしたときのねじりに対する剛性が小さいことを示し
ている。図1に示すように繊維角度が0゜〜10゜の範
囲および80゜〜90゜がせん断弾性定数が最も小さ
い。このことより、テニスラケットのシャフト軸線方向
に対して、強化繊維の角度方向の絶対値を0゜〜10゜
の範囲および80゜〜90゜の範囲に設定すると、シャ
フトの剛性をねじりに対して小さくできる。よって、中
心軸線より外れた位置でボールを打撃して、シャフト部
にねじれが発生した場合に、シャフト部の剛性を小さく
でき、その結果、衝撃力の鋭さが緩和されて、プレーヤ
ーの手に伝わる衝撃を緩和できる。
【0012】また、本発明では、上記緩衝領域を設ける
ことにより、シャフト部の剛性を曲げに対しては大きく
して、シャフト部の長手方向の中心線上で打撃した場合
には、コントロール性を高く保持できるようにしてい
る。
【0013】上記強化繊維のシャフト中心軸に対する方
向が、0゜〜10゜および80゜〜90゜の範囲に設定
することにより、シャフトの剛性を曲げに対して大きく
できる理由を、以下に説明する。
【0014】図2(A)(B)は繊維角度が±θ(±0
゜、30゜、60゜、90゜)の積層材の全体としての
軸方向の弾性定数を示す。この軸方向の弾性定数が大き
いほど、軸方向の曲げに対する剛性が大きいことを示し
ている。図2に示すように、繊維角度が0゜〜10゜の
場合が軸方向に対する弾性率が最も大きく、また、繊維
角度が80゜〜90゜の場合が軸直角方向に対する弾性
率が最も大きい。
【0015】よって、中心軸線の曲げに対する剛性を大
きくして、シャフト中心軸線上でボールを打撃した時の
コントロール性を高めるには、繊維角度を0゜〜10゜
にすることが最適である。また、繊維角度を0゜〜10
゜の範囲に設定すると、図1に示すように、ねじり剛性
を小さくでき、ボールを中心軸線より外れた位置で打撃
する時の衝撃力を緩和できる利点もある。
【0016】しかしながら、繊維角度を0゜〜10゜だ
けにすると、軸直角方向(断面方向)の変形(つぶれ)
に対しての剛性や強度が小さくなるため、繊維角度が8
0゜〜90゜の繊維を組み合わせて用いている。其の
際、上記緩衝領域において、強化繊維の角度がシャフト
中心軸線に対して0゜〜10゜および80゜〜90゜で
ある強化繊維のうち、0゜〜10゜の強化繊維が50%
以上で90%以下として多くすることが好ましい。(請
求項2) なお、繊維角度が80゜〜90゜の繊維を組み合わせて
も図1に示すようにねじり剛性は小さいため、全体のね
じり剛性を低く設定でき、ボールを中心軸線より外れた
位置で打撃する時の衝撃力を緩和できる。
【0017】上記繊維角度が0゜〜10゜および80゜
〜90゜である強化繊維の割合が、緩衝領域の全強化繊
維の75%以上としているのは、実験した結果、75%
より少ないと、シャフトの剛性をねじりに対して小さ
く、また、曲げに対して大きくなる作用が少なく、緩衝
領域を設けた意味がないからである。また、緩衝領域に
おける繊維角度が0゜〜10゜および80゜〜90゜の
強化繊維のうち、0゜〜10゜を50%以上としている
のは、50%より少なくすると、シャフト部の剛性を曲
がりに対して所要値以上とできないからである。また、
90%以下としているのは、前記したように、0゜〜1
0゜の繊維角度のみとすると、シャフト部の軸直角方向
の剛性が小さくなりシャフト部に断面方向の変形が発生
しやすくなるためである。
【0018】本発明のテニスラケットは、連続繊維強化
樹脂製で、中空の殻構造をしており、該テニスラケット
の成形時に、上記の所要の角度に強化繊維を配向したプ
リプレグシートを積層することにより、上記緩衝領域を
容易に設けることができる。
【0019】さらに、上記緩衝領域と非緩衝領域の間に
境界領域を設け、この境界領域の強化繊維の積層構成
は、緩衝領域と非緩衝領域の両方の積層構成を含むよう
にすることが好ましい。
【0020】また、本発明は、請求項3で、上記緩衝領
域のシャフト軸方向の長さが6cm以上であることを特
徴とする請求項1に記載のテニスラケットを提供してい
る。上記緩衝領域のシャフト軸方向の長さを6cm以上
とするのは、実験結果によると、6cm未満では、緩衝
領域を設けた作用、即ち、シャフト部の剛性をねじりに
対して小さく、また、曲がりに対して大きくする作用が
少ないためである。
【0021】さらに、シャフト部に設ける緩衝領域の位
置は、先端のグリップエンドからスロート部に達するシ
ャフトのどの部分に設けてもよく限定されないが、グリ
ップエンドから10〜34cmの範囲が好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図3は本発明の実施形態の
テニスラケットフレームを示し、1がシャフト部、2が
スロート部、3が打球部、4がヨークである。これら各
部からなるテニスラケットフレームは連続繊維強化樹脂
からなり中空部を有する殻構造としている。
【0023】具体的には、テニスラケットフレームは、
図4(A)に示すように、マンドレル10にナイロンチ
ューブ11を通し、その外周に一方向繊維強化樹脂のプ
リプレグシート12を所要枚数巻き付けて積層して成形
したのち、マンドレル10よりナイロンチューブ11を
引き抜く。この成形物13を図4(B)に示すように、
金型14のキャビテイ14a内に挿入し、ナイロンチュ
ーブ11に内圧をかけた状態で加熱硬化させる。ヨーク
は別途成形したものを取り付けている。
【0024】図3のテニスラケットフレームの寸法は、
全長L1が680mm、シャフト部1の長さL2が22
7mm、スロート部2の長さL3が110mm、打球部
3の長さL4が343mmで幅L5は263mmであ
り、打球面は93in2である。
【0025】上記シャフト部1には緩衝領域Xを設けて
いる。本実施形態では、グリップエンドから15cmの
位置からスロート部2側にかけて6cmの緩衝領域Xを
設けている。なお、この緩衝領域Xの位置は限定され
ず、グリップエンドとスロート部との間のシャフト部に
いずれも設けてもよいが、グリップエンドから10cm
〜34cmの範囲で、軸線方向の長さを6cm以上とす
ることが好ましい。上記緩衝領域Xのシャフト軸方向の
両側を非緩衝領域Y1、Y2としている。
【0026】上記緩衝領域Xでは、図5(A)に示すシ
ャフト部の中心軸線CLに対して強化繊維Fの角度θが
0゜(中心軸線CLに平行)から10゜であるプリプレ
グシート12aと、図5(B)に示すシャフト部の中心
軸線CLに対して強化繊維Fの角度θが90゜(中心軸
線CLに直交)から80゜であるプリプレグシート12
bとを所要枚数巻き付けている。
【0027】本実施形態では、上記プリプレグシート1
2a、12bとして、強化繊維Fが炭素繊維からなり、
該強化繊維Fに含浸させたマトリクス樹脂としてエポキ
シ樹脂を用いたプリプレグシートを用いている。該プリ
プレグシート12は厚さが0.1mmで、プリプレグシ
ート12aと12bとを併せて10枚積層している。な
お、緩衝領域Xのプリプレグシートは、全て、繊維角度
θがシャフト中心軸線CLに対して0゜〜10゜および
80゜〜90゜とする必要はなく、緩衝領域Xにおける
全強化繊維の75%以上が0゜〜10゜および80゜〜
90゜であればよい。
【0028】緩衝領域Xとその両側の非緩衝領域Y1、
Y2との境界部分Z1、Z2では、隣接する領域XとY
1、XとY2のプリプレグシートを1cm幅で重ね併せ
ている。したがって、この境界部分Z1,Z2はプリプ
レグシートが20枚積層されており、他の部分の倍の厚
みとなっている。
【0029】
【実験例】上記実施形態からなり、その緩衝領域Xおよ
び非緩衝領域Y1、Y2を下記の表1および表2に示す
繊維角度を有するプリプレグシートを巻き付けて形成し
た実験例1から実験例3のテニスラケットフレームを作
成した。また、これら実験例と比較するため比較例1か
ら比較例5を作成した。いずれも、緩衝領域Xおよび非
緩衝領域Y1、Y2のプリプレグシートの積層枚数は1
0枚であり、各プリプレグシートの厚さは0.1mmで
ある。さらに、実験例1〜3及び比較例1〜5の緩衝領
域Xは上記実施形態と同一のグリップエンドから15c
mの位置から設けている。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】表1および表2において、内側および外側
とは、図6に示すように、シャフト部1の四角枠状断面
において、内側は内周側のプリプレグシート、外側とは
外周側のプリプレグシートである。また、表1および表
2において、緩衝領域Xの積層構成で(0゜)2とは、
シャフト中心軸線に対する繊維角度が0゜のプリプレグ
シートを2枚積層することを示している。±10゜等は
繊維角度が+10゜と−10゜の2層のプリプレグシー
トを示している。
【0033】表1に示すように、実験例1では、繊維角
度が0゜のプリプレグシート2枚と90゜のプリプレグ
シート2枚とを5回積層しており、繊維角度が0゜と9
0゜の強化繊維を緩衝領域Xの全強化繊維の100%と
している。また、そのうち、0゜の強化繊維を60%と
している。緩衝領域Xの両側の非緩衝領域Y1、Y2で
は、表2に示すように、内層側から繊維角度が±22
゜、±30゜、(0゜)2、±30゜、±30゜のプリ
プレグシートを積層しており、繊維角度0゜の繊維は当
該領域Y1,Y2の全繊維の20%としている。なお、
下記の実験例2、3および比較例1〜比較例5の非緩衝
領域Y1,Y2の積層構成は同一としている。
【0034】実験例2では、±10゜と、±80゜のプ
リプレグシートを5回積層しており、緩衝領域Xの全繊
維を±10゜と±80゜とし、そのうち60%の強化繊
維を±10゜としている。
【0035】実験例3では、緩衝領域Xの内層に強化繊
維角度が±20゜のプリプレグシートを配置し、その外
周に、繊維角度が90゜のプリプレグシート2枚と、0
゜のプリプレグシートを2枚を順次積層している。緩衝
領域Xにおいて、繊維角度が0゜と90゜のは、緩衝領
域全体の繊維の80%であり、かつ、繊維角度0゜は0
゜と90゜とを合わせた繊維のうちの50%である。
【0036】比較例1では、緩衝領域Xの積層構成を表
2に示す非緩衝領域Y1,Y2と同一の構成としてお
り、言い換えれば、緩衝領域Xを設けていない場合であ
る、即ち、比較例1の緩衝領域Xでは繊維角度が0゜の
ものを緩衝領域Xの全繊維の20%とし、他の繊維は0
゜〜10゜および80゜〜90゜の範囲より外れてい
る。
【0037】比較例2では、緩衝領域Xの積層構成を実
験例1と同一とし、全繊維を繊維各度0゜と90゜とで
構成しているが、緩衝領域Xの軸線方向の長さを3cm
と短くしている。
【0038】比較例3では、緩衝領域Xの内周側に繊維
角度が±20゜、±20゜の4枚のプリプレグシートを
積層し、その外周から0゜のプリプレグシートを2枚、
90゜のプリプレグシートを2枚、さらに0゜のプリプ
レグシート2枚順次積層している。即ち、緩衝領域Xに
おいて、0゜と90゜の繊維を全繊維の60%とし、本
発明の75%以上の範囲より外している。
【0039】比較例4では、緩衝領域Xの内層と外層の
4層の繊維角度が0゜で中間の6層が90゜である。即
ち、繊維角度0゜の繊維が繊維角度0゜と90゜の繊維
の内の40%で、本発明の範囲の50%以上より外して
いる。
【0040】比較例5では、緩衝領域Xの繊維角度を全
て0゜としたもので、90゜の繊維角度のものを含めて
おらず、この点で、繊維角度0゜〜10゜と80゜〜9
0゜のものを含む本発明より外している。
【0041】なお、実験例1〜3および比較例1〜5は
いずれも緩衝領域Xとその両側の非緩衝領域Y1、Y2
との境界領域Z1、Z2に1cmの重なり部分をもうけ
ており、よって、これら重なり部分ではプリプレグシー
トが20枚積層されて状態となっている。
【0042】上記実験例1〜3、比較例1〜5のテニス
ラケットにおける打球時の衝撃力をしらべるため、同一
条件でガットを張った状態で、テニスボールの実打テス
トを行った。この実打テストは上級者のテニスプレーヤ
ーにネット越しにスピナーから約30m/sで発射され
るテニスボールをフォアハンドのストロークによって打
ち返してもらった。この時、打点はテニスラケットのガ
ット面の図心O(図7中に示す)および図心Oから横方
向に5cm外した位置Pの2カ所とし、打点の確認はガ
ットGの位置OとPとに墨を塗り、その剥がれ具合で行
った。
【0043】グリップに生じる衝撃力を測定するため、
グリップエンドから15cmの位置に、ラケットのガッ
ト面に対して垂直方向に加速度計を取り付けた。打球時
に得られる加速度の信号をストレージタイプのオシロス
コープに取り込み、図8(A)(B)、図9(A)
(B)に示す如き実測波形を得た。
【0044】図8(A)は実験例1のテニスラケットで
図心Oで打ち返した場合の実測波形を示し、図8(B)
は実験例1のテニスラケットで図心Oより横に5cmは
ずれたP点で打ち返した場合に実測波形を示す。図9
(A)は緩衝領域Xを設けていない比較例1のテニスラ
ケットで図心Oで打ち返した場合の実測波形を示し、図
9(B)は比較例1のテニスラケットで図心Oより横に
5cmはずれたP点で打ち返した場合に実測波形を示
す。
【0045】図8(A)と図9(A)を比較すると、図
9(A)の振幅が大きく、比較例1は実施例1より大き
な衝撃力を受けたことを示している。同様に、図8
(B)と図9(B)とを比較すると、図9(B)の振幅
が大きく、かつ、振幅の大きな波形が長時間つづき、比
較例1は実施例1より大きな衝撃力を受けたことを示し
ている。言い換えれば、実施例1では図心Oおよび図心
から離れた位置Pのいずれで打ち返した場合も衝撃力が
緩和されている。
【0046】上記衝撃力の測定を、実験例1〜3および
比較例1〜5のテニスラケットについて夫々5回づつ行
い、加速度の最大値(振幅の最大値)の平均をとった。
その結果を下記の表3にしめす。なお、図8、図9に示
す実測波形図の縦軸の電圧10mVが重力加速度gに相
当する。
【0047】
【表3】
【0048】上記表3に示すように、図心より横に5c
m離れた点Pにおける衝撃力は、緩衝領域を設けていな
い比較例1を基準とすると、実施例1では17%減少、
実施例2では12%減少、実施例3では11%減少して
いる。これに対して、緩衝領域の長さを3cmと短くし
た比較例2では6%、繊維角度が±20゜を加えた比較
例3では5%の減少に止まっている。よって、衝撃力の
緩和を図るためには、緩衝領域の長さは6cm以上が必
要で、かつ、繊維角度が0゜〜10゜と80゜〜90゜
のものが、緩衝領域の全繊維の75%以上は必要である
ことが確認できた。
【0049】なお、比較例4のテニスラケットは打撃テ
スト時に緩衝領域で折れが発生し、計測に至らなかっ
た。その原因は、緩衝領域において、シャフト中心軸線
方向の弾性定数が小さい繊維角度90゜の繊維が60%
で、シャフト部の曲げ剛性が他のテニスラケットより低
いことによる。また、比較例5のテニスラケットは打撃
テスト時に、緩衝領域において、シャフト部に軸線方向
のクラックが発生し、計測に至らなかった。その原因
は、シャフト軸直交方向の弾性定数が大きい繊維角度9
0゜の繊維を含めていないため、軸直交方向の剛性およ
び強度が小さいことによる。上記比較例4と比較例5と
の結果から、緩衝領域の繊維角度が0゜〜10゜と80
゜〜90゜の繊維のうち、繊維角度が0゜〜10゜のも
のを50%以上で90%以下とすることが好ましいこと
が確認できた。
【0050】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
に係わるテニスラケットでは、シャフト部に、ねじり剛
性が小さい緩衝領域を設けているため、打球位置がシャ
フト中心軸線より横に外れた位置であっても、ねじり剛
性が低いため、衝撃力の鋭さが緩和されて、衝撃力の最
大値が小さくなり、プレーヤーの手に伝わる衝撃を緩和
できる。一般のプレーヤーにおいては、打球位置はシャ
フト中心軸線より外れた位置となる場合が多く、この場
合にプレーヤーの手に伝わる衝撃を緩和できるために、
衝撃により発生するテニス肘の発生を低減することがで
きる。、
【0051】また、上記緩衝領域では、曲げ剛性は大き
くしているため、シャフトの長手方向の中心線上で打撃
した場合には、コントロール性を高く保持することがで
きる。このように、本発明のテニスラケットでは、従来
のテニスラケットで達成し得なかった、プレーヤーの手
に伝わる衝撃力の低減と、コントロール性能の両立を図
ることができる。
【0052】さらに、上記緩衝領域は、連続繊維強化樹
脂製のテニスラケットにおいて、シャフト部の一部分の
強化繊維の角度を調整するだけであるため、従来と比較
してコストアップすることなく実施することができる利
点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 シャフト部のねじれ剛性と繊維角度との関係
を示すグラフである。
【図2】 (A)(B)はシャフト部の曲げ剛性と繊維
角度との関係を示すグラフである。
【図3】 本発明の実施形態のテニスラケットフレーム
の全体図である。
【図4】 (A)(B)は上記テニスラケットの製造方
法を示す概略図である。
【図5】 (A)(B)は上記テニスラケットの緩衝領
域に積層するプリプレグシートの繊維角度を示す概略図
である。
【図6】 上記緩衝領域の概略断面図である。
【図7】 実験例および比較例のテニスラケットを用い
たテスト時の打点位置を示す図面である。
【図8】 (A)(B)は実験例1の衝撃力測定時の実
測波形を示す図面である。
【図9】 (A)(B)は比較例1の衝撃力測定時の実
測波形を示す図面である。
【符号の説明】
1 シャフト部 2 スロート部 3 打球部 12(12a、12b) プリプレグシート X 緩衝領域 Y1、Y2 非緩衝領域 O 図心 P 図心より横に外れた位置 CL シャフト部中心軸線
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A63B 49/10 A63B 49/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続繊維強化樹脂製のテニスラケットで
    あって、シャフト部の長手方向の一部分に、上記強化繊
    維の角度がシャフト中心軸線に対して0゜〜10゜およ
    び80゜〜90゜である強化繊維の割合が、当該領域の
    全強化繊維の75%以上ある緩衝領域を設けていること
    を特徴とするテニスラケット。
  2. 【請求項2】 上記緩衝領域において、強化繊維の角度
    がシャフト中心軸線に対して0゜〜10゜および80゜
    〜90゜である強化繊維のうち、0゜〜10゜の強化繊
    維が50%以上で90%以下である請求項1に記載のテ
    ニスラケット。
  3. 【請求項3】 上記緩衝領域のシャフト軸方向の長さが
    6cm以上であることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載のテニスラケット。
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