JP2956962B2 - 多斜角面の先端を有する針及びその製造方法 - Google Patents
多斜角面の先端を有する針及びその製造方法Info
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮下注射針の先端
形状、より具体的には、針を突き刺すときの力が小さく
て済むようにする皮下注射針の五斜角面状の先端形状に
関する。
形状、より具体的には、針を突き刺すときの力が小さく
て済むようにする皮下注射針の五斜角面状の先端形状に
関する。
【０００２】
【従来の技術】皮下注射針は、典型的に、流体を伝達す
る内腔を有して且つ中心軸を有することを特徴とする細
長い管、又はカニューレで形成されている。この皮下注
射針の基端は、典型的に、皮下注射器のような流体供給
装置に係合されるか又はその他の方法で固着される形状
とされている。この皮下注射針の末端には、典型的に、
その注射器内に保持された薬を投与し得るように、弾性
的な隔膜及び／又は患者の筋肉又は組織を突き刺す尖っ
た先端形状が設けられている。また、医者は、バイアル
のような容器内に保持された流体を吸引すべく皮下注射
針を採用することもできる。針の使用に伴って、医者が
その容器に関連するゴム又はエラストマー型のシールに
その針の尖った先端を挿入し、その容器内に保持された
流体にアクセスすることが多い。
る内腔を有して且つ中心軸を有することを特徴とする細
長い管、又はカニューレで形成されている。この皮下注
射針の基端は、典型的に、皮下注射器のような流体供給
装置に係合されるか又はその他の方法で固着される形状
とされている。この皮下注射針の末端には、典型的に、
その注射器内に保持された薬を投与し得るように、弾性
的な隔膜及び／又は患者の筋肉又は組織を突き刺す尖っ
た先端形状が設けられている。また、医者は、バイアル
のような容器内に保持された流体を吸引すべく皮下注射
針を採用することもできる。針の使用に伴って、医者が
その容器に関連するゴム又はエラストマー型のシールに
その針の尖った先端を挿入し、その容器内に保持された
流体にアクセスすることが多い。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】皮下注射針の尖った先
端を設計するとき、各種の利点が考慮される。例えば、
患者の皮膚及び筋肉組織に針の尖った先端を貫入させる
のに必要な針の貫入力を最小にすることは望ましいこと
である。この針の貫入力が小さければ、患者の痛みが少
なく、注射をより楽なものにすることが一般に認識され
ている。針の先端形状を設計するときのもう一つの考慮
事項は、「コアリング（ｃｏｒｉｎｇ：芯抜き）」を防
止し、又はその他の方法で最小にすることである。この
コアリングは、当業者が理解し得るように、針が貫入し
た材料の一部分がその尖った先端付近の内腔内にて詰ま
ることによって生じる。
端を設計するとき、各種の利点が考慮される。例えば、
患者の皮膚及び筋肉組織に針の尖った先端を貫入させる
のに必要な針の貫入力を最小にすることは望ましいこと
である。この針の貫入力が小さければ、患者の痛みが少
なく、注射をより楽なものにすることが一般に認識され
ている。針の先端形状を設計するときのもう一つの考慮
事項は、「コアリング（ｃｏｒｉｎｇ：芯抜き）」を防
止し、又はその他の方法で最小にすることである。この
コアリングは、当業者が理解し得るように、針が貫入し
た材料の一部分がその尖った先端付近の内腔内にて詰ま
ることによって生じる。
【０００４】当該技術分野における幾つかの試みは、上
述の課題の１つ、又は２以上を解決しようとするもので
ある。一つの解決策は、米国特許第３，０７１，１３５
号（バルドウィン（Ｂａｌｄｗｉｎ）及びその他の者）
に記載されている。この場合、針の面は、主要面と交差
する一対の側面（又は「斜角面」）を特徴としている。
この針の面の後方部分は、内腔開口部の滑らかな円形
面、又は端縁部分へとつながる外方凹所を有している。
この特許において、この針の凹所を提供することは、針
を挿入するときに生じる薄膜弁の張力を除去し、これに
より、貫入力を小さくすると記載されている。米国特許
第２，５６０，１６２号（ファーガソン（Ｆｅｒｇｕｓ
ｏｎ））は、特に、更に一対の前方斜角面を備える同様
の構造体を提供するものである。この特許が重点を置く
のは、凹所（ここでは、窪みと呼ばれている）を設ける
ことで、針が突き刺す１つ、又はより多くの層から小片
を切り取るのを防止し、又は最小にすることである。米
国特許第３，３０８，８２２号（デルーカ（Ｄｅｌｕｃ
ａ））は、患者の痛みを最小にするため、針の貫入力を
最小にすることを目的としている。この米国特許は、筋
肉に最初に突き刺すことにより、「Ｙ」字形の略直線状
の線が３本形成されると説明している。この「Ｙ」字形
に切ることで、略「Ｖ」字形の３つの弁が形成されて、
その弁における３つの角状の端縁が円形の形状にて皮膚
の開口部内に伸長し、これにより、その切った部分の端
縁が過剰に延びたり又は緊張するのを防止することがで
きる。この針先端は、一連の５回の研磨により形成され
た５つの面を採用し、その最後の２回の研磨により、針
の開口部に隣接しないが、その開口部から離れた針の後
部にある斜角面が形成される。米国特許第２，４０９，
９７９号（フーバ（Ｈｕｂｅｒ））は、同様に、針が組
織を突き刺すときの痛みを少なくすることを目的とする
皮下注射針に関する。フーバは、針の端部分に隣接する
縮小領域の湾曲面にて交わる一対の斜角面と一緒になる
主要な斜角面を記載すると考えられる。
述の課題の１つ、又は２以上を解決しようとするもので
ある。一つの解決策は、米国特許第３，０７１，１３５
号（バルドウィン（Ｂａｌｄｗｉｎ）及びその他の者）
に記載されている。この場合、針の面は、主要面と交差
する一対の側面（又は「斜角面」）を特徴としている。
この針の面の後方部分は、内腔開口部の滑らかな円形
面、又は端縁部分へとつながる外方凹所を有している。
この特許において、この針の凹所を提供することは、針
を挿入するときに生じる薄膜弁の張力を除去し、これに
より、貫入力を小さくすると記載されている。米国特許
第２，５６０，１６２号（ファーガソン（Ｆｅｒｇｕｓ
ｏｎ））は、特に、更に一対の前方斜角面を備える同様
の構造体を提供するものである。この特許が重点を置く
のは、凹所（ここでは、窪みと呼ばれている）を設ける
ことで、針が突き刺す１つ、又はより多くの層から小片
を切り取るのを防止し、又は最小にすることである。米
国特許第３，３０８，８２２号（デルーカ（Ｄｅｌｕｃ
ａ））は、患者の痛みを最小にするため、針の貫入力を
最小にすることを目的としている。この米国特許は、筋
肉に最初に突き刺すことにより、「Ｙ」字形の略直線状
の線が３本形成されると説明している。この「Ｙ」字形
に切ることで、略「Ｖ」字形の３つの弁が形成されて、
その弁における３つの角状の端縁が円形の形状にて皮膚
の開口部内に伸長し、これにより、その切った部分の端
縁が過剰に延びたり又は緊張するのを防止することがで
きる。この針先端は、一連の５回の研磨により形成され
た５つの面を採用し、その最後の２回の研磨により、針
の開口部に隣接しないが、その開口部から離れた針の後
部にある斜角面が形成される。米国特許第２，４０９，
９７９号（フーバ（Ｈｕｂｅｒ））は、同様に、針が組
織を突き刺すときの痛みを少なくすることを目的とする
皮下注射針に関する。フーバは、針の端部分に隣接する
縮小領域の湾曲面にて交わる一対の斜角面と一緒になる
主要な斜角面を記載すると考えられる。
【０００５】針の突き刺し力を小さくする針先端の形状
が得られるように、当該技術分野にて行われる試みにも
拘わらず、針の突き刺し力を小さくし、従って、患者に
加わる痛み、又は不快感の程度を小さくする針先端の形
状が依然として求められている。かかる針先端の形状が
本明細書に開示されている。
が得られるように、当該技術分野にて行われる試みにも
拘わらず、針の突き刺し力を小さくし、従って、患者に
加わる痛み、又は不快感の程度を小さくする針先端の形
状が依然として求められている。かかる針先端の形状が
本明細書に開示されている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】針を挿入したとき、患者
が痛みを感じる主な理由は、針が貫入したとき、針先端
の一部分が皮膚、又は筋肉を「掴む」からであることを
当該発明者は確認した。この針先端が皮膚又は筋肉を掴
む１つの原因は、針先端を形成する異なる斜角面間の遷
移部分に設定される「切り取り（ｉｎｔｅｒｃｅｐｔ）
部分」の高さのためであることも当該発明者は確認し
た。針先端を形成する異なる斜角面間の遷移部分の出張
り程度がより顕著でないならば、その切り取り部分の高
さは低くなることは当然である。この遷移部分の高さを
低くすることの効果は、その先端を形成する一連の斜角
面をより連続的な単一の斜角面に近似させることであ
る。その形成される連続的な斜角面は、患者の筋肉に貫
入するのに必要な力がより小さくてよいようにする。貫
入力を小さくすることにより、患者が感じる痛みは少な
くなると考えられる。
が痛みを感じる主な理由は、針が貫入したとき、針先端
の一部分が皮膚、又は筋肉を「掴む」からであることを
当該発明者は確認した。この針先端が皮膚又は筋肉を掴
む１つの原因は、針先端を形成する異なる斜角面間の遷
移部分に設定される「切り取り（ｉｎｔｅｒｃｅｐｔ）
部分」の高さのためであることも当該発明者は確認し
た。針先端を形成する異なる斜角面間の遷移部分の出張
り程度がより顕著でないならば、その切り取り部分の高
さは低くなることは当然である。この遷移部分の高さを
低くすることの効果は、その先端を形成する一連の斜角
面をより連続的な単一の斜角面に近似させることであ
る。その形成される連続的な斜角面は、患者の筋肉に貫
入するのに必要な力がより小さくてよいようにする。貫
入力を小さくすることにより、患者が感じる痛みは少な
くなると考えられる。
【０００７】従って、本発明は、交わる斜角面間に形成
される切り取り部分の高さを低くし、その結果、より連
続的な斜角面が得られるようにする、多斜角面の形状の
針先端に関する。この針は、内腔と、貫通する中心軸と
を有するカニューレを有している。この多斜角面の形状
の針先端は、薬剤投与装置と患者、又は血管との間にて
流体が流れるための内腔への開口部を画成する。この多
斜角面形状の針先端は、主斜角面と、一対の先端斜角面
と、一対の中間斜角面とを有することが好ましい。中間
斜角面の各々は、主斜角面に対して連続しており、一つ
の交点にて先端斜角面のそれぞれ１つと一緒になる。こ
の主斜角面は、基準面に関する第一の平面角度まで針カ
ニューレの中心軸を傾斜させることにより形成され、又
はその他の方法でカニューレに付与される。
される切り取り部分の高さを低くし、その結果、より連
続的な斜角面が得られるようにする、多斜角面の形状の
針先端に関する。この針は、内腔と、貫通する中心軸と
を有するカニューレを有している。この多斜角面の形状
の針先端は、薬剤投与装置と患者、又は血管との間にて
流体が流れるための内腔への開口部を画成する。この多
斜角面形状の針先端は、主斜角面と、一対の先端斜角面
と、一対の中間斜角面とを有することが好ましい。中間
斜角面の各々は、主斜角面に対して連続しており、一つ
の交点にて先端斜角面のそれぞれ１つと一緒になる。こ
の主斜角面は、基準面に関する第一の平面角度まで針カ
ニューレの中心軸を傾斜させることにより形成され、又
はその他の方法でカニューレに付与される。
【０００８】中間斜角面及び先端斜角面の各々は、主斜
角面の位置に関して、ある回転角度の範囲内で中心軸線
に沿ってカニューレを回転させることで形成されること
が好ましい。この中間斜角面は、第一の平面角度（主斜
角面が形成される角度）にて第一の平面角度と等しくは
なくても、略等しい平面角度にてカニューレ上に形成さ
れることが好ましい。先端斜角面の各々は、第一の平面
角度（主斜角面が形成される角度）に等しくない平面角
度にて形成されることが好ましい。５つの別個の斜角面
から形成された針先端は、切り取り部分の高さを低く
し、その結果、開口部を中心としてより連続的な斜角面
が得られるようにする。また、一連の５つの別個の斜角
面を提供することにより、針先端の長さは、従来通り、
使用中にその針先端に沿って長くなり、また、高さの間
隔が狭くなるため、針先端の有効外径は、現在、使用さ
れている針先端の外径よりも小さくなり、これらは全
て、針の貫入力を小さくすることに寄与する。
角面の位置に関して、ある回転角度の範囲内で中心軸線
に沿ってカニューレを回転させることで形成されること
が好ましい。この中間斜角面は、第一の平面角度（主斜
角面が形成される角度）にて第一の平面角度と等しくは
なくても、略等しい平面角度にてカニューレ上に形成さ
れることが好ましい。先端斜角面の各々は、第一の平面
角度（主斜角面が形成される角度）に等しくない平面角
度にて形成されることが好ましい。５つの別個の斜角面
から形成された針先端は、切り取り部分の高さを低く
し、その結果、開口部を中心としてより連続的な斜角面
が得られるようにする。また、一連の５つの別個の斜角
面を提供することにより、針先端の長さは、従来通り、
使用中にその針先端に沿って長くなり、また、高さの間
隔が狭くなるため、針先端の有効外径は、現在、使用さ
れている針先端の外径よりも小さくなり、これらは全
て、針の貫入力を小さくすることに寄与する。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に関して本発明に
ついてより詳細に説明する。
ついてより詳細に説明する。
【００１０】本明細書にて一般に使用されるように、
「基端」という語は、医者に最も近い方向を意味する一
方、「末端」という語は、医者から最も離れた方向を意
味するものとする。
「基端」という語は、医者に最も近い方向を意味する一
方、「末端」という語は、医者から最も離れた方向を意
味するものとする。
【００１１】次に、同様の構成要素は同様の参照符号で
表示する添付図面を参照すると、図１乃至図６には、本
発明による多斜角面の形状の先端２０を特徴とする皮下
注射針１０が図示されている。当業者に理解されるよう
に、皮下注射針１０は、流体を運ぶ導管、又は内腔１６
を画成する管、又はカニューレ１１で形成することがで
きる。皮下注射針１０は、薬剤投与装置（図示せず）と
流体連通状態に取り付けることのできる基端１４を有し
ている。多斜角面の形状の先端２０は、流体を運ぶ内腔
１６へ、また、該内腔１６から流体を流すための流体開
口部２２を画成する。この流体を運ぶ内腔は、中心軸線
１８を有している。
表示する添付図面を参照すると、図１乃至図６には、本
発明による多斜角面の形状の先端２０を特徴とする皮下
注射針１０が図示されている。当業者に理解されるよう
に、皮下注射針１０は、流体を運ぶ導管、又は内腔１６
を画成する管、又はカニューレ１１で形成することがで
きる。皮下注射針１０は、薬剤投与装置（図示せず）と
流体連通状態に取り付けることのできる基端１４を有し
ている。多斜角面の形状の先端２０は、流体を運ぶ内腔
１６へ、また、該内腔１６から流体を流すための流体開
口部２２を画成する。この流体を運ぶ内腔は、中心軸線
１８を有している。
【００１２】多斜角面の形状の先端２０は、長さ「Ｌ」
を有し、複数の個々の斜角面（共に、流体開口部２２の
外周の周りに斜角面４０を画成する）によって形成され
る。本明細書の出願人が開示した実施の形態において、
多斜角面の形状の先端は、主斜角面３０と、一対の中間
斜角面３２ａ、３２ｂと、一対の先端斜角面３４ａ、３
４ｂとを有する。対の中間斜角面３２ａ、３２ｂの各
々、及び対の先端斜角面３４ａ、３４ｂの各々は、以下
に更に詳細に説明するように、主斜角面３０の両側部に
て略左右対称に形成されている。隣接する中間斜角面３
２ａ、及び先端斜角面３４ａは、中間斜角面及び先端斜
角面が形成されるそれぞれの面の境界を画成する公叉線
３８ａにてつながっている。同様に、隣接する中間斜角
面３２ｂ、及び先端斜角面３４ｂは、交叉線３８ｂにて
つながっている。先端斜角面３４ａ、３４ｂは、最初に
患者の皮膚（又は流体を運ぶ血管と関係付けられた密封
材料）に入る方向決めした頂点３６にてつながってい
る。
を有し、複数の個々の斜角面（共に、流体開口部２２の
外周の周りに斜角面４０を画成する）によって形成され
る。本明細書の出願人が開示した実施の形態において、
多斜角面の形状の先端は、主斜角面３０と、一対の中間
斜角面３２ａ、３２ｂと、一対の先端斜角面３４ａ、３
４ｂとを有する。対の中間斜角面３２ａ、３２ｂの各
々、及び対の先端斜角面３４ａ、３４ｂの各々は、以下
に更に詳細に説明するように、主斜角面３０の両側部に
て略左右対称に形成されている。隣接する中間斜角面３
２ａ、及び先端斜角面３４ａは、中間斜角面及び先端斜
角面が形成されるそれぞれの面の境界を画成する公叉線
３８ａにてつながっている。同様に、隣接する中間斜角
面３２ｂ、及び先端斜角面３４ｂは、交叉線３８ｂにて
つながっている。先端斜角面３４ａ、３４ｂは、最初に
患者の皮膚（又は流体を運ぶ血管と関係付けられた密封
材料）に入る方向決めした頂点３６にてつながってい
る。
【００１３】主斜角面３０、中間斜角面３２ａ、３２
ｂ、及び先端斜角面３４ａ、３４ｂは、中心軸線１８に
関して測定された一連の角度にてカニューレ１０を傾斜
させ且つ／又は回転させることによりカニューレ１０上
に形成され、又はその他の方法で提供される。本明細書
に記載した実施の形態において、また、図４、図５及び
図６に最も良く示すように、主斜角面３０は、基準面５
０に関して測定された角度３０Ωにて皮下注射針の中心
軸線１８を傾斜させることにより、皮下注射針１０上に
形成され又はその他の方法で提供される。この基準面５
０は、例えば、砥石車を示し、この砥石車は、当業者に
理解されるように、皮下注射針上に斜角面を形成する１
つの手段である。中間斜角面及び先端斜角面を形成する
方法を説明するために、皮下注射針上における主斜角面
３０の位置は、中心軸線１８を中心とする中心線の回転
位置６０により設定することができる（図４参照）。
ｂ、及び先端斜角面３４ａ、３４ｂは、中心軸線１８に
関して測定された一連の角度にてカニューレ１０を傾斜
させ且つ／又は回転させることによりカニューレ１０上
に形成され、又はその他の方法で提供される。本明細書
に記載した実施の形態において、また、図４、図５及び
図６に最も良く示すように、主斜角面３０は、基準面５
０に関して測定された角度３０Ωにて皮下注射針の中心
軸線１８を傾斜させることにより、皮下注射針１０上に
形成され又はその他の方法で提供される。この基準面５
０は、例えば、砥石車を示し、この砥石車は、当業者に
理解されるように、皮下注射針上に斜角面を形成する１
つの手段である。中間斜角面及び先端斜角面を形成する
方法を説明するために、皮下注射針上における主斜角面
３０の位置は、中心軸線１８を中心とする中心線の回転
位置６０により設定することができる（図４参照）。
【００１４】同様に、中間斜角面３２ａ、３２ｂ及び先
端斜角面３４ａ、３４ｂも基準面５０に関してある角度
で皮下注射針１０の中心軸線を傾斜させ、また、主斜角
面３０の中心線の回転位置６０に関してある角度で中心
軸線を中心として皮下注射針１０を回転させることによ
り、皮下注射針１０上に形成し、又はその他の方法で提
供することができる。本明細書に記載した実施の形態に
おいて、中間斜角面３２ａ、３２ｂの各々は、基準面５
０に関してある角度３２Ωにて皮下注射針の中心軸線１
８を傾斜させ且つ回転角度３２λにて中心軸線１８を中
心に皮下注射針を回転させることにより、皮下注射針１
０上に形成し又はその他の方法で提供する。同様に、先
端斜角面３４ａ、３４ｂは、基準面５０に関してある角
度３４Ωにて皮下注射針１０の中心軸線１８を傾斜させ
且つ回転角度３４λにて中心軸線１８を中心に皮下注射
針を回転させることにより、皮下注射針１０上に形成
し、又はその他の方法で提供される。簡略化の目的のた
め、図４、図５及び図６には、図４の正面位置から皮下
注射針を見たとき、左側の中間斜角面３２ａ、及び左側
の先端斜角面３４ａを形成し得るように、皮下注射針１
０を傾斜させ且つ／又は回転させる状態が示してある。
しかしながら、右側中間斜角面３２ｂ及び右側先端斜角
面３４ｂは、中心軸線１８を中心とする針１０の回転方
向を逆にすることにより、形成されることが当業者に明
らかであろう。
端斜角面３４ａ、３４ｂも基準面５０に関してある角度
で皮下注射針１０の中心軸線を傾斜させ、また、主斜角
面３０の中心線の回転位置６０に関してある角度で中心
軸線を中心として皮下注射針１０を回転させることによ
り、皮下注射針１０上に形成し、又はその他の方法で提
供することができる。本明細書に記載した実施の形態に
おいて、中間斜角面３２ａ、３２ｂの各々は、基準面５
０に関してある角度３２Ωにて皮下注射針の中心軸線１
８を傾斜させ且つ回転角度３２λにて中心軸線１８を中
心に皮下注射針を回転させることにより、皮下注射針１
０上に形成し又はその他の方法で提供する。同様に、先
端斜角面３４ａ、３４ｂは、基準面５０に関してある角
度３４Ωにて皮下注射針１０の中心軸線１８を傾斜させ
且つ回転角度３４λにて中心軸線１８を中心に皮下注射
針を回転させることにより、皮下注射針１０上に形成
し、又はその他の方法で提供される。簡略化の目的のた
め、図４、図５及び図６には、図４の正面位置から皮下
注射針を見たとき、左側の中間斜角面３２ａ、及び左側
の先端斜角面３４ａを形成し得るように、皮下注射針１
０を傾斜させ且つ／又は回転させる状態が示してある。
しかしながら、右側中間斜角面３２ｂ及び右側先端斜角
面３４ｂは、中心軸線１８を中心とする針１０の回転方
向を逆にすることにより、形成されることが当業者に明
らかであろう。
【００１５】主斜角面３０及び中間斜角面３２ａ、３２
ｂの各々を傾斜角度３０Ω、３２Ω（同一ではないが、
略等しい）にて形成することにより、切り取り部分３８
ａ、３８ｂの高さを低くする最適な結果が達成されるこ
とを当該出願人は確認した。例えば、仮想面５０に関す
る傾斜角度、３０Ω、３２Ωの双方を約９°±１°の範
囲に設定することにより最適な結果が得られることが当
該出願人により確認された。簡略化の目的のため、中間
斜角面３２ａ、３２ｂの各々と主斜角面３０との境を画
成する遷移部分は、参照符号３１で示してある。主斜角
面に対する傾斜角度３０Ωと中間斜角面の傾斜角度３２
Ωとを変化させないことにより、中間斜角面３２ａ、３
２ｂと主斜角面３０との境を画成する遷移部分３１は、
より丸味が付き且つより低い高さとなり、より平滑でよ
り連続的な斜角面４０を形成するのに寄与することが分
かった。主斜角面３０を形成した後、皮下注射針は回転
角度３２λにて時計方向及び反時計方向の双方に中心軸
線１８の周りで回転させ、中間斜角面３２ａ、３２ｂを
形成する。この回転角度３２λの範囲が約２３°±５°
のとき、最適な結果が得られることを当該出願人は確認
した。
ｂの各々を傾斜角度３０Ω、３２Ω（同一ではないが、
略等しい）にて形成することにより、切り取り部分３８
ａ、３８ｂの高さを低くする最適な結果が達成されるこ
とを当該出願人は確認した。例えば、仮想面５０に関す
る傾斜角度、３０Ω、３２Ωの双方を約９°±１°の範
囲に設定することにより最適な結果が得られることが当
該出願人により確認された。簡略化の目的のため、中間
斜角面３２ａ、３２ｂの各々と主斜角面３０との境を画
成する遷移部分は、参照符号３１で示してある。主斜角
面に対する傾斜角度３０Ωと中間斜角面の傾斜角度３２
Ωとを変化させないことにより、中間斜角面３２ａ、３
２ｂと主斜角面３０との境を画成する遷移部分３１は、
より丸味が付き且つより低い高さとなり、より平滑でよ
り連続的な斜角面４０を形成するのに寄与することが分
かった。主斜角面３０を形成した後、皮下注射針は回転
角度３２λにて時計方向及び反時計方向の双方に中心軸
線１８の周りで回転させ、中間斜角面３２ａ、３２ｂを
形成する。この回転角度３２λの範囲が約２３°±５°
のとき、最適な結果が得られることを当該出願人は確認
した。
【００１６】同様に、基準面５０に関して皮下注射針１
０の中心軸線１８を角度３４Ωにて傾斜させることによ
り、又は皮下注射針を中心軸線１８の周りで角度３４λ
まで回転させることにより、先端斜角面３４ａ、３４ｂ
が、皮下注射針１０上に形成され、又はその他の方法で
提供される。針カニューレ１０を約１５°±２°の角度
３４Ωにて傾斜させたとき、また、針カニューレを約２
３°±５°の測定範囲内の角度３４λまで回転させたと
き、それぞれの中間斜角面及び先端斜角面の境界を画成
する切り取り部分３８ａ、３８ｂの高さを低くするとい
う最適な結果が得られることが当該出願人により確認さ
れた。
０の中心軸線１８を角度３４Ωにて傾斜させることによ
り、又は皮下注射針を中心軸線１８の周りで角度３４λ
まで回転させることにより、先端斜角面３４ａ、３４ｂ
が、皮下注射針１０上に形成され、又はその他の方法で
提供される。針カニューレ１０を約１５°±２°の角度
３４Ωにて傾斜させたとき、また、針カニューレを約２
３°±５°の測定範囲内の角度３４λまで回転させたと
き、それぞれの中間斜角面及び先端斜角面の境界を画成
する切り取り部分３８ａ、３８ｂの高さを低くするとい
う最適な結果が得られることが当該出願人により確認さ
れた。
【００１７】図３には、本発明に従って形成された多斜
角面の形状の針先端２０が側面図で一例として示してあ
る。切り取り部分３８ａは、側部から見たとき、中間斜
角面３２ａ、及び先端の斜角面３４ａが略直線状の外形
に見えるような程度まで高さが低くしてある。同一の効
果が図６にも見ることができ、この場合、中間斜角面３
２ｂ及び先端斜角面３４ｂは、側面図で見たとき、切り
取り部分３８ｂの周りで測定した約１８０°の角度
「π」を画成する。その結果、急峻な切り取り部分３８
ａ、３８ｂ（又は、このため、主斜角面及び中間斜角面
の境界を画成する遷移部分３１）が存在しないより連続
的な斜角面４０が形成される。その結果、針先端は、貫
入力がより小さくて済む。切り取り部分３８ａ、３８ｂ
の高さを低くすることにより、針先端２０の有効外径が
小さくなり、針の貫入力を小さくするのに役立つ。
角面の形状の針先端２０が側面図で一例として示してあ
る。切り取り部分３８ａは、側部から見たとき、中間斜
角面３２ａ、及び先端の斜角面３４ａが略直線状の外形
に見えるような程度まで高さが低くしてある。同一の効
果が図６にも見ることができ、この場合、中間斜角面３
２ｂ及び先端斜角面３４ｂは、側面図で見たとき、切り
取り部分３８ｂの周りで測定した約１８０°の角度
「π」を画成する。その結果、急峻な切り取り部分３８
ａ、３８ｂ（又は、このため、主斜角面及び中間斜角面
の境界を画成する遷移部分３１）が存在しないより連続
的な斜角面４０が形成される。その結果、針先端は、貫
入力がより小さくて済む。切り取り部分３８ａ、３８ｂ
の高さを低くすることにより、針先端２０の有効外径が
小さくなり、針の貫入力を小さくするのに役立つ。
【００１８】本発明による皮下注射針１０は、鋼のよう
な従来の材料で形成することができる。医療等級プラス
チック、複合材料、セラミック又は同様の材料を代替的
に使用することも可能であることが当業者には理解され
よう。この針は、当該出願人の形状により得られる効果
を増すため、シリコーンオイルのような各種の従来の潤
滑剤で潤滑することができる。これらの斜角面は、研磨
のような従来の方法により皮下注射針上に形成すること
ができる。
な従来の材料で形成することができる。医療等級プラス
チック、複合材料、セラミック又は同様の材料を代替的
に使用することも可能であることが当業者には理解され
よう。この針は、当該出願人の形状により得られる効果
を増すため、シリコーンオイルのような各種の従来の潤
滑剤で潤滑することができる。これらの斜角面は、研磨
のような従来の方法により皮下注射針上に形成すること
ができる。
【００１９】これらの斜角面は、所望の任意の順序で形
成し得ることが当業者に明らかであろう。一つの改変例
において、主斜角面及び中間斜角面を、先端の斜角面よ
りも先に形成し、好適な実施の形態において、主斜角面
及び中間斜角面は、略同一の傾斜角度３０Ω、３２Ωに
て形成することができ、このことは、製造効率をより増
大させることに寄与する。しかしなから、その他の製造
方法を採用することも可能である。例えば、先端斜角面
は、中間斜角面又は主斜角面の何れかを製造する前に形
成することができる。更に、主斜角面３０及び先端斜角
面３４ａ、３４ｂを形成するのに必要なステップの中間
にて、中間斜角面３２ａ、３２ｂを形成する更なる改変
例も可能である。例えば、皮下注射針の中心軸線は、主
斜角面を形成するため、最初に、角度３０Ωまで傾斜さ
せることができる。その後、皮下注射針の中心軸線は、
角度３４Ωまで傾斜させ、その後、先端斜角面を形成す
べく中心軸線１８を中心として回転角度３４λまで回転
させることができる。その後、皮下注射針１０の中心軸
線を角度３２Ωまで再度傾斜させ、中間斜角面を形成す
べく中心軸線１８の周りで角度３２λまで回転させるこ
とができる。連続的な斜角面４０を形成する結果となる
針先端２０に対するそれぞれの斜角面を形成する任意の
順序は、本明細書に記載した本発明の利点及び結果を実
現するものであることが当業者に理解されよう。
成し得ることが当業者に明らかであろう。一つの改変例
において、主斜角面及び中間斜角面を、先端の斜角面よ
りも先に形成し、好適な実施の形態において、主斜角面
及び中間斜角面は、略同一の傾斜角度３０Ω、３２Ωに
て形成することができ、このことは、製造効率をより増
大させることに寄与する。しかしなから、その他の製造
方法を採用することも可能である。例えば、先端斜角面
は、中間斜角面又は主斜角面の何れかを製造する前に形
成することができる。更に、主斜角面３０及び先端斜角
面３４ａ、３４ｂを形成するのに必要なステップの中間
にて、中間斜角面３２ａ、３２ｂを形成する更なる改変
例も可能である。例えば、皮下注射針の中心軸線は、主
斜角面を形成するため、最初に、角度３０Ωまで傾斜さ
せることができる。その後、皮下注射針の中心軸線は、
角度３４Ωまで傾斜させ、その後、先端斜角面を形成す
べく中心軸線１８を中心として回転角度３４λまで回転
させることができる。その後、皮下注射針１０の中心軸
線を角度３２Ωまで再度傾斜させ、中間斜角面を形成す
べく中心軸線１８の周りで角度３２λまで回転させるこ
とができる。連続的な斜角面４０を形成する結果となる
針先端２０に対するそれぞれの斜角面を形成する任意の
順序は、本明細書に記載した本発明の利点及び結果を実
現するものであることが当業者に理解されよう。
【００２０】本明細書に記載した本発明により為される
一つの特別の工程の結果、常に良好な針先端２０が形成
された。針先端２０は、研磨により２７ゲージの針上に
形成した。皮下注射針１０の中心軸線１８は、最初の
「切込み」研磨のため、砥石車に対してそれぞれ約１
４．５°の角度で傾斜させた。その後、皮下注射針の中
心軸線１８を一連の傾斜及び回転角度の位置にし、対向
した対の隣接する先端斜角面及び中間先端斜角面を形成
する前に、一対の隣接する中間斜角面及び先端斜角面を
形成し、主斜角面が最後の研磨として形成されるように
した。本明細書に記載した本発明により為される改変例
において、切込み研磨の後、皮下注射針の中心軸線１８
は、約９°の角度３２Ωで傾斜させ、その後、中心軸線
１８の周りで約２０°の角度３２λまで回転させた。こ
の時点にて、左側の中間斜角面３２ａを研磨した。その
後、中心軸線の回転位置３２λを保ちつつ、中心軸線１
８を略１４．５°の角度３４Ωに傾斜させ、左側の先端
斜角面３４ａを研磨した（この回転角度３４λは、回転
角度３２λに対して設定された角度と等しい２０°の角
度であることに留意すべきである）。左側中間斜角面及
び先端斜角面が研磨された後、針カニューレの中心軸線
１８を約９°の傾斜角度３２Ωに再位置決めし、左側中
間斜角面及び先端斜角面が研磨された位置の左側まで４
０°回転させた。この時点で、右側中間斜角面３２ｂを
研磨した。その後、針の中心軸線１８をその回転位置に
保ちつつ、中心軸線を約１４．５°の傾斜角度３４Ωま
で傾斜させ、先端斜角面３４ｂを研磨した。その後、針
カニューレの中心軸線１８を２０°回転させてその中心
位置に戻し、中心軸線１８を約９°の傾斜角度３０Ωに
て配置し、主斜角面３０を研磨した。
一つの特別の工程の結果、常に良好な針先端２０が形成
された。針先端２０は、研磨により２７ゲージの針上に
形成した。皮下注射針１０の中心軸線１８は、最初の
「切込み」研磨のため、砥石車に対してそれぞれ約１
４．５°の角度で傾斜させた。その後、皮下注射針の中
心軸線１８を一連の傾斜及び回転角度の位置にし、対向
した対の隣接する先端斜角面及び中間先端斜角面を形成
する前に、一対の隣接する中間斜角面及び先端斜角面を
形成し、主斜角面が最後の研磨として形成されるように
した。本明細書に記載した本発明により為される改変例
において、切込み研磨の後、皮下注射針の中心軸線１８
は、約９°の角度３２Ωで傾斜させ、その後、中心軸線
１８の周りで約２０°の角度３２λまで回転させた。こ
の時点にて、左側の中間斜角面３２ａを研磨した。その
後、中心軸線の回転位置３２λを保ちつつ、中心軸線１
８を略１４．５°の角度３４Ωに傾斜させ、左側の先端
斜角面３４ａを研磨した（この回転角度３４λは、回転
角度３２λに対して設定された角度と等しい２０°の角
度であることに留意すべきである）。左側中間斜角面及
び先端斜角面が研磨された後、針カニューレの中心軸線
１８を約９°の傾斜角度３２Ωに再位置決めし、左側中
間斜角面及び先端斜角面が研磨された位置の左側まで４
０°回転させた。この時点で、右側中間斜角面３２ｂを
研磨した。その後、針の中心軸線１８をその回転位置に
保ちつつ、中心軸線を約１４．５°の傾斜角度３４Ωま
で傾斜させ、先端斜角面３４ｂを研磨した。その後、針
カニューレの中心軸線１８を２０°回転させてその中心
位置に戻し、中心軸線１８を約９°の傾斜角度３０Ωに
て配置し、主斜角面３０を研磨した。
【００２１】上記の工程に従って製造された２６ゲージ
の針のゴム・バイアル・ストッパ（オハイオ州、アッシ
ュランドのアボット・ラボラトリーズ（Ａｂｂｏｔｔ
Ｌａｂｏｒａｔｏｒｉｅｓ）が製造したモデルＮｏ．８
８−２９５３０の２０ｍｍのゴム・バイアル・ストッ
パ）における貫入力と、フランス、レ・ポン・ド・クラ
イクスのベクトン・ディキィンソン・ファーマシューテ
ィカル・システムズ（Ｂｅｃｔｏｎ Ｄｉｃｋｉｎｓｏ
ｎ Ｐｈａｒｍａｃｅｕｔｉｃａｌ Ｓｙｓｔｅｍｓ）
によって製造されたハイパック（（ＨＹＰＡＫ）登録商
標）の予充填可能な注射器に、現在採用されている既存
の２６ゲージの針による貫入力とを比較した。これらの
針の各々は、ポリジメチルシロキサンで潤滑した。各種
の回転角度３２λ、３４λ、及び傾斜角度３０Ω、３２
Ω、３４Ωにて試験した。その結果を示す表から、本発
明による針先端２０による２６ゲージの針は、既存の製
品と比べて針の貫入力が著しく小さいことが理解でき
る。
の針のゴム・バイアル・ストッパ（オハイオ州、アッシ
ュランドのアボット・ラボラトリーズ（Ａｂｂｏｔｔ
Ｌａｂｏｒａｔｏｒｉｅｓ）が製造したモデルＮｏ．８
８−２９５３０の２０ｍｍのゴム・バイアル・ストッ
パ）における貫入力と、フランス、レ・ポン・ド・クラ
イクスのベクトン・ディキィンソン・ファーマシューテ
ィカル・システムズ（Ｂｅｃｔｏｎ Ｄｉｃｋｉｎｓｏ
ｎ Ｐｈａｒｍａｃｅｕｔｉｃａｌ Ｓｙｓｔｅｍｓ）
によって製造されたハイパック（（ＨＹＰＡＫ）登録商
標）の予充填可能な注射器に、現在採用されている既存
の２６ゲージの針による貫入力とを比較した。これらの
針の各々は、ポリジメチルシロキサンで潤滑した。各種
の回転角度３２λ、３４λ、及び傾斜角度３０Ω、３２
Ω、３４Ωにて試験した。その結果を示す表から、本発
明による針先端２０による２６ゲージの針は、既存の製
品と比べて針の貫入力が著しく小さいことが理解でき
る。
【００２２】表Ｉ ２６ゲージ５斜角面針 全ての針は、ポリジメチルシロキサンで潤滑した。
【００２３】 グラム力単位のゴム・バイアルの貫入力 （ハイパック商標名の針の平均貫入力＝４６８．５ｇｍｆ） 回転角度 傾斜角度 32λ 34λ 30Ω、32Ω 34Ω 先端長さ(「Ｌ」) 先端長さ 0.094インチ 0.08インチ (2.388ｍｍ) (2.032ｍｍ) 先端斜角面長さ 先端斜角面長さ 0.036インチ 0.040インチ (0.914ｍｍ) (1.016ｍｍ) ３５° ３５° １０° １０° 341.5ｇｍ.ｆ ３０° ３０° １０° １０° 338.1ｇｍ.ｆ ２２° ２２° １０° １６° 344.5ｇｍ.ｆ ２２° ２２° １３° １６° 359.0ｇｍ.ｆ
【００２４】
【発明の効果】本明細書に記載したように多斜角面先端
を形成する結果、より連続しており、急峻な切り取り部
分又は遷移部分が存在しない斜角面４０が得られる。急
峻な切り取り部分又は遷移部分が存在しなくなり、斜角
面の一部が皮膚、又は筋肉、即ち、患者を掴む可能性が
少なくなり且つ針先端の有効外径を小さくすることがで
き、これは全て、針の貫入力が小さいことを意味する。
を形成する結果、より連続しており、急峻な切り取り部
分又は遷移部分が存在しない斜角面４０が得られる。急
峻な切り取り部分又は遷移部分が存在しなくなり、斜角
面の一部が皮膚、又は筋肉、即ち、患者を掴む可能性が
少なくなり且つ針先端の有効外径を小さくすることがで
き、これは全て、針の貫入力が小さいことを意味する。
【００２５】請求の範囲の精神及び記載から逸脱せず
に、本発明の更に追加の形態が可能であり、本発明は、
図示した特定の実施の形態にのみ限定されるものでない
ことが当業者には理解されよう。
に、本発明の更に追加の形態が可能であり、本発明は、
図示した特定の実施の形態にのみ限定されるものでない
ことが当業者には理解されよう。
【図１】本発明による多斜角先端の形状を示す正面斜視
図である。
図である。
【図２】図１の多斜角形状の針先端の平面図である。
【図３】図１の多斜角形状の針先端の側面図である。
【図４】図１の多斜角形状の針先端の前面図であり、中
間斜角面及び先端斜角面を形成するためのカニューレの
中心軸線を中心とした回転角を示している。
間斜角面及び先端斜角面を形成するためのカニューレの
中心軸線を中心とした回転角を示している。
【図５】本発明による多斜角形状の針先端の第二の側面
図であり、第一の回転角で中心軸線を中心に回転され且
つ中間斜角面を形成するために中心軸線に沿って延びて
いる仮想面に対して第一の平面角度で傾斜せしめられた
カニューレを示している。
図であり、第一の回転角で中心軸線を中心に回転され且
つ中間斜角面を形成するために中心軸線に沿って延びて
いる仮想面に対して第一の平面角度で傾斜せしめられた
カニューレを示している。
【図６】本発明による多斜角形状の針先端の第三の側面
図であり、カニューレの中心軸線を中心に第二の回転角
で回転せしめられ且つ先端斜角面を形成するために中心
軸線に沿って延びている仮想面に対して第二の平面角度
で傾斜せしめられたカニューレを示している。
図であり、カニューレの中心軸線を中心に第二の回転角
で回転せしめられ且つ先端斜角面を形成するために中心
軸線に沿って延びている仮想面に対して第二の平面角度
で傾斜せしめられたカニューレを示している。
１０ 皮下注射針 １４ 針の基端 １６ 針の内腔 １８ 中心軸線 ２０ 多斜角形状の先端 ２２ 開口部 ３０ 主斜角面 ３１ 遷移部分 ３２ａ、３２ｂ 中間斜角面 ３４ａ、３４ｂ 先
端斜角面 ３８ａ、３８ｂ 切り取り部分 ４０ 連続的な斜角
面 ５０ 基準面 ６０ 中心点の回転
位置
端斜角面 ３８ａ、３８ｂ 切り取り部分 ４０ 連続的な斜角
面 ５０ 基準面 ６０ 中心点の回転
位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 595117091 １ ＢＥＣＴＯＮ ＤＲＩＶＥ， ＦＲ ＡＮＫＬＩＮ ＬＡＫＥＳ， ＮＥＷ ＪＥＲＳＥＹ 07417−1880， ＵＮＩ ＴＥＤ ＳＴＡＴＥＳ ＯＦ ＡＭＥＲ ＩＣＡ (72)発明者 スティーブン・エル・コジオル アメリカ合衆国ネブラスカ州68601，コ ランバス，レイクショア・ドライブ 140 (56)参考文献 実開 昭58−185230（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭59−68545（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) A61M 5/32 A61M 5/158
Claims (13)
- 【請求項１】 多斜角面の先端を有する針にして、 内腔と、貫通する中心軸線とを有するカニューレであっ
て、一端に前記多斜角面の先端が設けられ、該多斜角面
の先端が、主斜角面と、一対の先端斜角面と、一対の中
間斜角面とから成り、前記対の中間斜角面の各々が、前
記主斜角面と前記対の先端斜角面の一方との中間にあ
る、前記カニューレを備え、 前記対の先端斜角面の各々が、交差線にてそれぞれの中
間斜角面とつながっており、前記中心軸線と基準面との
間の角度に関して、前記主斜角面が第一の平面状角度に
て前記カニューレ上に設けられ、前記対の中間斜角面が
第二の平面状角度にて前記カニューレ上に設けられ、前
記対の先端斜角面が第三の平面状角度にて前記カニュー
レ上に設けられ、 前記中心軸線の周りのそれぞれの回転角度に関して、前
記主斜角面には第一の角度が付与され、前記対の中間斜
角面の各々には第二の回転角度が付与され、前記対の先
端斜角面の各々には第三の回転角度が付与され、前記第
一及び第二の平面状角度が略等しい角度であるようにし
た、針。 - 【請求項２】 請求項１に記載の針にして、前記第一及
び第二の平面状角度が９°±１°の範囲の角度であるよ
うした、針。 - 【請求項３】 請求項１に記載の針にして、前記第三の
平面状角度が１５°±２°の範囲の角度であるようし
た、針。 - 【請求項４】 請求項１に記載の針にして、前記第二の
回転角度が１８．５°±５°の範囲の角度であるようし
た、針。 - 【請求項５】 請求項１に記載の針にして、第三の回転
角度が２３°±５°の範囲の角度であるようした、針。 - 【請求項６】 請求項１に記載の針にして、前記第二及
び第三の回転角度が２２°の角度であるようにした針。 - 【請求項７】 請求項１に記載の針にして、前記カニュ
ーレが金属材料で出来ている、針。 - 【請求項８】 多斜角面の先端を有する針であって、内
腔と、貫通する中心軸線とを有するカニューレを備え、
該カニューレの一端に多斜角面の先端が設けられた、前
記針の多斜角面の先端を有する針の製造方法にして、 前記中心軸線と基準面との間にて測定された第一の平面
角度に前記カニューレを位置決めするステップと、 前記第一の平面状角度にて主斜角面を形成し、該主斜角
面が中心軸線に関して第一の回転角度の位置に配置され
るようにするステップと、 前記カニューレを前記中心軸線の周りで第一の方向に回
転させて、前記主斜角面の前記第一の回転角度に関する
第二の回転角度にするステップと、 前記第二の回転角度にて第一の中間斜角面を形成するス
テップと、 前記第一の方向と反対の第二の方向に向けて前記カニュ
ーレを前記中心軸線の周りで回転させ、前記第一の回転
角度に関する第三の回転角度にし、該第三の回転角度が
前記第二の回転角度に略等しい角度であるようにするス
テップと、 第二の中間斜角面を前記第三の回転角度にて形成するス
テップと、 前記中心軸線と前記基準面との間にて測定された第二の
平面角度にて前記カニューレを配置するステップと、 前記中心軸線の周りの前記第一の方向に向けて前記カニ
ューレを回転させ、前記主斜角面の前記第一の回転角度
に関する第四の回転角度にするステップと、 第一の先端斜角面を前記第四の回転角度にて形成するス
テップと、 前記第二の方向に向けて前記中心軸線の周りで前記カニ
ューレを回転させ、前記主斜角面の前記第一の回転角度
に関する第五の回転角度にし、該第五の回転角度が前記
第四の回転角度に略等しい角度であるようにするステッ
プと、 第二の先端斜角面を前記第五の回転角度にて形成するス
テップとを含む、針の製造方法。 - 【請求項９】 多斜角面の先端を有する針であって、内
腔と、貫通する中心軸線とを有するカニューレを備え、
該カニューレの一端に多斜角面の先端が設けられた、前
記針の多斜角面の先端を有する針の製造方法にして、 前記中心軸線と基準面との間にて測定された、開始位置
を画成する第一の平面角度に前記カニューレを配置する
ステップと、 前記第一の平面角度にある間に、前記カニューレを前記
中心軸線の周りで第一の方向に向けて回転させて、第一
の回転角度にするステップと、 第一の中間斜角面を形成するステップと、 前記第一の回転角度にある間に、前記中心軸線と前記基
準面との間にて測定された第二の平面角度に前記カニュ
ーレを配置するステップと、 第一の先端斜角面を形成するステップと、 第一の平面角度に前記カニューレを配置するステップ
と、 前記第一の方向と反対の第二の方向に向けて前記カニュ
ーレを前記中心軸線の周りで回転させ、前記第一の回転
角度に略等しい第二の回転角度にするステップと、 第二の中間斜角面を形成するステップと、 前記第二の回転角度にある間に、前記第二の平面角度と
なるように、前記カニューレを配置するステップと、 第二の先端斜角面を形成するステップと、 前記中心軸線の周りで前記第一の方向に向けて前記カニ
ューレを回転させ、前記標準位置にするステップと、 主斜角面を形成するステップとを含む、針の製造方法。 - 【請求項１０】 請求項９に記載の針の製造方法にし
て、前記第一の平面状角度が約９°である、針の製造方
法。 - 【請求項１１】 請求項９に記載の針の製造方法にし
て、前記第二の平面状角度が約１４．５°である、針の
製造方法。 - 【請求項１２】 請求項９に記載の針の製造方法にし
て、前記第一の回転角度が約２０°である、針の製造方
法。 - 【請求項１３】 請求項９に記載の針の製造方法にし
て、前記第二の回転角度が約２０°である、針の製造方
法。
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