JP2953726B2 - 飽和ポリエステル製ボトルの製造方法 - Google Patents

飽和ポリエステル製ボトルの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、ボトル形成用飽和ポリエステル組成物およ
びこの組成物を用いたボトルの製造方法に関し、さらに
詳しくは、白化することがなく透明性に優れているボト
ルを得ることができるようなボトル形成用飽和ポリエス
テル組成物およびこの組成物を用いたボトルの製造方法
に関する。
発明の技術的背景 従来、調味料、油、ジュース、炭酸飲料、ビール、日
本酒、化粧品、洗剤などの容器用の素材としてはガラス
が広く使用されていた。しかし、ガラス容器は製造コス
トが高いので通常使用後の空容器を回収し、循環再使用
する方法が採用されている。また、ガラス容器は重いの
で運送経費がかさむことの他に、破損し易く、取り扱い
に不便であるなどの欠点があった。
ガラス容器のこれらの欠点を解消しようとして、ガラ
ス容器から種々のプラスチック容器への転換が最近急速
に進んでいる。その素材としては、充填内容物の種類お
よびその使用目的に応じて種々のプラスチックが採用さ
れており、これらのプラスチック素材のうちでポリエチ
レンテレフタレートなどの飽和ポリエステル樹脂は機械
的強度、耐熱性、透明性およびガスバリヤー性に優れて
いるので、ジュース、清涼飲料、炭酸飲料、調味料、洗
剤、化粧品などの容器の素材として採用されている。ま
た、これらの用途のうちで、ジュース、清涼飲料、炭酸
飲料の充填用ボトルには、殺菌および高温充填を行なう
ことが求められており、このため高温充填に耐え得る耐
熱性のあるボトルを形成することが要求されており、ま
たこれらの充填用ボトルにはいずれも透明性が要求され
ている。
ところで特にポリエチレンテレフタレートなどの飽和
ポリエステル樹脂を射出成形機械などの成形機に供給し
て中空成形体用プリフォームを成形し、このプリフォー
ムを延伸ブロー成形後熱処理(ヒートセット)して中空
成形容器を成形しようとすると、得られるボトルが白化
してボトルの透明性が低下するという重大な問題点があ
った。このため透明性が低下したボトルは廃棄せざるを
得ず、歩留まりが大きく低下していた。
本発明者らは、透明性および耐熱性に優れたポリエチ
レンテレフタレートなどの飽和ポリエステル樹脂からな
るボトルを得るべく鋭意研究したところ、飽和ポリエス
テル樹脂からなるボトルが白化して透明性が低下してく
る原因の1つは、飽和ポリエステル樹脂からプリフォー
ムを製造し、このプリフォームをブロー成型し、次いで
ヒートセットする際に、ブロー成型金型に飽和ポリエス
テル樹脂中に含まれているオリゴマー(環状三量体)な
どの付着物(金型汚れという)が発生し、この金型汚れ
が飽和ポリエステル樹脂ボトルの表面にし、凹凸を作る
ことによって起こることにあることを見出した。そして
上記のような知見に基づきさらに検討したところ、飽和
ポリエステル樹脂中に、有機ホスファイト系化合物を特
定量添加することによって、上記のような問題点が一挙
に解決されることを見出して本発明を完成するに至っ
た。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術における問題点を解
決しようとするものであって、白化することがなく透明
性に優れ、しかも耐熱性にも優れたボトルを製造しうる
ようなボトル形成用飽和ポリエステル組成物およびこの
組成物を用いたボトルの製造方法を提供することを目的
としている。
発明の概要 本発明に係る飽和ポリエステルボトルの製造方法は、
飽和ポリエステル樹脂と、該飽和ポリエステル樹脂100
重量部に対して、1×10-6〜2×10-1重量部のビス(2,
4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジ
フォスファイトとからなる飽和ポリエステル組成物から
プリフォームを成形し、得られたプリフォームを吹込金
型中で吹込金型温度100〜180℃にて吹込み成形し、次い
で熱処理することを特徴としており、このようにして飽
和ポリエステルボトルを製造すると、ボトルの白化を効
果的に防止することができる。
発明の具体的説明 以下本発明に係るボトル形成用飽和ポリエステル組成
物およこの組成物を用いたボトルの製造方法について具
体的に説明する。
まずボトル形成用飽和ポリエステル組成物について説
明すると、この組成物は、飽和ポリエステル樹脂と、有
機ホスファイト系化合物とを含んで構成されている。
上記のような飽和ポリエステル樹脂としては、テレフ
タル酸またはそのエステル形成性誘導体(たとえば低級
アルキルエステル、フェニルエステルなど)と、エチレ
ングリコールまたはそのエステル形成性誘導体(たとえ
ばモノカルボン酸エステルエチレンオキサイドなど)と
から得られるポリエチレンテレフタレートが好ましく用
いられる。このポリエチレンテレフタレートは、約20モ
ル%未満の他のジカルボン酸またはグリコールが共重合
されていてもよい。このようなジカルボン酸成分は、た
とえばフタル酸、イソフタル酸、ナフタリンジカルボン
酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカ
ルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバ
シン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪
族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂
環族ジカルボン酸などから導かれる。またグリコール成
分は、トリメチレングリコール、プロピレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、ドデカメチレングリコ
ールなどの脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタノ
ールなどの脂環族グリコール、ビスフェノール類、ハイ
ドロキノン、2,2−ビス(4−β−ヒドロキシエトキシ
フェニル)プロパンなどの芳香族ジオール類などから導
かれる。
このようなポリエチレンテレフタレートは、固有粘度
[IV]が0.65dl/g〜0.90dl/g好ましくは0.70dl/g〜0.85
dl/gであることが望ましい。
また本発明で用いられるポリエチレンテレフタレート
は、チップ密度が1.37g/cm3以上好ましくは1.39g/cm3
上であることが望ましい。
さらに本発明で用いられるポリエチレンテレフタレー
トは、オリゴマー(環状三量体)の含有量が、0.6重量
%以下好ましくは0.5重量%以下であることが望まし
い。さらにまたこのポリエチレンテレフタレートは、ビ
スβ−(ヒドロキシエチル)テレフタレート(BHT)の
含有量が、200ppm以下好ましくは100ppm以下であること
が望ましい。
本明細書において、ポリエチレンテレフタレート中に
含まれるオリゴマーの量は、以下のようにして測定され
る。
すなわち所定量のポリエチレンテレフタレートをo−
クロロフェノールに溶解した後、テトラヒドロフランで
再析出して濾過して線状ポリエチレンテレフタレートを
除いた後、次いで得られた濾液を液クロマトグラフィー
(島津製作所製LC7A)に供給してポリエチレンテレフタ
レート中に含まれるオリゴマー量およびBHT量を求め、
この値を測定に用いたポリエチレンテレフタレート量で
割って、ポリエチレンテレフタレート中に含まれるオリ
ゴマー量(重量%)およびBHT量(ppm)とする。
以下本発明で特に好ましく用いられるポリエチレンテ
レフタレートについて説明する。すなわち好ましいポリ
エチレンテレフタレートは、 一般式[I] で表わされるエチレンテレフタレート成分単位(a)の
含有率が、95.0〜98.6モル%、好ましくは97.0〜98.5モ
ル%、特に好ましくは97.3〜98.3モル%の範囲にあり、 一般式[II] で表わされるジオキシエチレンテレフタレート成分単位
(b)の含有率が、1.4〜5.0モル%好ましくは1.5〜3.0
モル%とくに好ましくは1.7〜2.7モル%の範囲にある。
このような好ましいポリエチレンテレフタレートは、
前記一般式[I]で表わされるエチレンテレフタレート
成分単位(a)および前記一般式[II]で表わされるジ
オキシエチレンテレフタレート成分単位(b)がランダ
ムに配列してエステル結合を形成することにより実質上
線状のポリエステルを形成している。そして、該ポリエ
チレンテレフタレートが実質上の線状であることは、該
ポリエチレンテレフタレートがo−クロロフェノールに
溶解することによって確認される。
このような好ましいポリエチレンテレフタレートのo
−クロロフェノール中で25℃で測定した極限粘度[η]
は、0.60〜0.90dl/g、好ましくは0.70〜0.87dl/g、特に
好ましくは0.72〜0.85dl/gの範囲にある。
また、このような好ましいポリエチレンテレフタレー
トの示差走査型熱量計(DSC)で10℃/分の速度で昇温
した際の昇温結晶化温度(Tcc1)は、140℃以上であ
り、好ましくは150〜185℃、特に好ましくは168.0〜18
0.0℃の範囲にある。また、本発明のポリエチレンテレ
フタレートの昇温結晶化温度(Tcc1)は、極限粘度[η
]との関係において、下記式 52.6[η]+119.0≦Tcc1 67.5[η]+133.5 の範囲にあり、さらに好ましくは、 67.5[η]+122.5≦Tcc1 67.5[η]+128.5 の範囲にある。
なお、本発明で用いられる飽和ポリエステルの昇温結
晶化温度(Tcc1)は次の方法によって測定される。すな
わち、パーキンエルマー社製DSC−2型示差走査型熱量
計を用いて約140℃で約5mmHgの圧力下約5時間以上乾燥
した飽和ポリエステルチップの中央部からの試料約10mm
gの薄片を液体用アルミニウムパン中に窒素雰囲気下に
て封入して測定する。測定条件は、まず室温より急速昇
温して290℃で10分間溶融保持したのち室温まで急速冷
却し、その後10℃/分の昇温速度で昇温する際に検出さ
れる発熱ピークの頂点温度を求める。
本発明に係るボトル形成用飽和ポリエステル組成物
は、上記のような飽和ポリエステルに加えて、ビス(2,
4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジ
フォスファイトを含んでいる。
このビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエ
リスリトールジフォスファイトは、飽和ポリエステル樹
脂100重量部に対して、1×10-6〜2×10-1重量部好ま
しくは1×10-5〜1×10-1重量部の量で用いられる。こ
の化合物の量が、飽和ポリエステル樹脂100重量部に対
して1×10-6重量部未満であると、ブロー成形時に金型
汚れが多くかつボトル白化が多く発生することがあり、
一方2×10-1重量部を超えると、射出成形時に焼けこげ
物が発生したり、プリフォーム金型のベント部が詰り、
ボトルに曇りの模様が生じたりすることがある。
このような有機ホスファイト系化合物は、ボトル形成
用飽和ポリエステルにドライブレンドすることにより混
合することが好ましいが、これらの混合法に限定される
ものではない。
また本発明に係るボトル形成用飽和ポリエステル組成
物は、上記のような有機ホスファイト系化合物以外に、
アミド化合物、高級脂肪酸または高級脂肪酸塩を含むこ
ともできる。
アミド化合物としては、具体的には、エチレンビスス
テアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸ア
ミド、エルカ酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミ
ドなどが用いられる。
また高級脂肪酸としては、具体的には、ステアリン
酸、パルミチン酸、オレイン酸、ベヘニン酸などが用い
られる。
さらに高級脂肪酸塩としては、具体的には、ステアリ
ン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリ
ン酸亜鉛などが用いられる。
このようなアミド化合物、高級脂肪酸および高級脂肪
酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物
は、飽和ポリエステル樹脂100重量部に対して、1×10
-6〜2×10-1重量部好ましくは1×10-5〜1×10-1重量
部の量で用いられることが望ましい。
また本発明に係るボトル形成用飽和ポリエステル組成
物は、上記のような各成分に加えて、安定剤、帯電防止
剤、無機充填剤などを含有していてもよい。
次に上記のようなボトル形成用飽和ポリエステル組成
物からボトルを製造するための方法について説明する。
まず上記のようなボトル形成用飽和ポリエステル組成
物を、射出成形機、押出成形機、圧縮成形機、中空成形
機などの成形機に供給して加熱溶融するか、あるいはこ
れらの成形機に加熱溶融状態で供給し、中空押出成形用
プリフォームを成形する。
この際飽和ポリエステルに加わる機械的剪断をなるべ
く小さくすることが好ましい。
加熱溶融状態にある飽和ポリエステルに加わる機械的
剪断をできるだけ小さくするには、具体的には、下記の
ようにすればよい。
たとえば射出成形機などの成形機に飽和ポリエステル
組成物を供給するに際して、該組成物を予じめ加熱して
溶融状態で成形機に供給するか、あるいは該組成物を成
形機に供給した後、成形機の圧縮部に達する前に成形機
の加熱設定温度を高くするなどして該組成物を充分に加
熱して成形機の圧縮部に到達する前に該組成物をほぼ完
全に溶融させ、この状態で成形機の圧縮部に到達させて
所望形状に成形すればよい。このようにすると、該組成
物は、成形機の圧縮部に到達する時点までに充分に溶融
されているため粘度が小さく、圧縮部での機械的剪断を
小さくすることができる。
なおプリフォームを形成する飽和ポリエステルの上記
のようにして測定した昇温結晶化温度(Tcc2)は、135
℃以上であり、かつ 67.5[η]+105.0≦Tcc2 67.5[η]+133.5 ので表わされる範囲にあることが好ましい。
このようにして得られたプリフォームを、吹込金型中
で吹込金型温度100〜180℃にて吹込み成形し、次いで0.
1〜30秒間ヒートセットすれば、本発明に係る飽和ポリ
エステル製ボトルが得られる。
本発明に係る飽和ポリエステル組成物を用いて、上記
のようにしてボトルを製造すると、吹込金型の汚れが従
来に比べて非常に少なくなり、得られるボトルは白化す
ることなく透明性に優れている。しかも吹込金型の掃除
の頻度を少なくすることができるため、ボトルの生産性
を大きく向上させることができる。またボトルを形成す
る飽和ポリエステル組成物中にアセトアルデヒドが生成
するのを効果的に防止することもできる。
さらに上記のような飽和ポリエステル組成物を射出成
形などしてプリフォームを製造する際に、吐出量を向上
でき、かつプリフォームの気泡発生率を非常に小さくす
ることができ、この点からもボトルの生産性を大きく向
上させることができる。しかも得られるボトルに印刷イ
ンキあるいは磁性体などを均一に付着させることがで
き、印刷性が向上する。
本発明で得られるボトルは、通常、延伸されており、
一軸延伸ボトルである場合もあるし、二軸延伸ボトルで
ある場合もある。該ボトルが一軸延伸中空成形容器であ
る場合には、延伸倍率は、通常、1.1〜10倍好ましくは
1.2〜8倍とくに好ましくは1.5〜7倍の範囲であり、二
軸延伸中空成形容器である場合には、その延伸倍率は、
縦軸方向に通常1.1〜8倍好ましくは1.2〜7倍とくに好
ましくは1.5〜6倍の範囲であり、横軸方向には通常、
1.1〜8倍好ましくは1.2〜7倍とくに好ましくは1.5〜
6倍の範囲である。
また本発明で得られるボトルは、飽和ポリエステル樹
脂層と、ガスバリア性に優れた樹脂層とからなる多層積
層ボトルであってもよい。
発明の効果 本発明により得られた飽和ポリエステル製ボトルは、
白化することがなく透明性に優れ、しかも耐熱性にも優
れている。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものではない。
実施例1 極限粘度[η]が0.79dl/gであり、ジオキシエチレン
テレフタレート成分単位が2.30モル%であり、そしてク
ロロホルムによる室温で抽出される環状三量体の含有量
が0.3重量%であるポリエチレンテレフタレート100重量
部を、窒素雰囲気下に150℃で約16時間乾燥後、窒素雰
囲気下で冷却し、これに0.1重量部のビス(2,4−ジ−t
−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファ
イトをドライブレンドし、各機製作所(株)製M−100A
−SJ型射出成形機を用いてバレル温度270℃で溶融し、1
0℃に冷却されたプリフォーム金型に成形圧力700kg/cm2
で射出成形し、口径が38mmで胴径が28mmであり、かつ胴
部の厚みが4.5mmの重量64gのプリフォームを成形サイク
ル40秒で作製した。ついで口栓部のみ160℃のオイルバ
ス中にて結晶化したプリフォームを作った。この口栓部
結晶化プリフォームを二軸延伸吹込成形機[コポプラス
ト(CORPOPLAST)社製LB010]を用いて、吹込み圧力約2
0kg/cm2、プリフォーム加熱時間約60秒、延伸温度105℃
の条件下で縦約2.2倍および横約3.0倍に二軸延伸し、さ
らに160℃の表面温度を有する金型内で60秒間保持した
後、20秒間金型を水にて冷却する方法でヒートセットを
行なって、内容積が1.5の胴部に6枚の減圧パネルを
有し、底部が底上げの二軸延伸ボトルを作製した。
なお延伸後に60秒間加熱(ヒートセット)したのは、
ボトル白化を加速させて評価するためであり、ボトル製
造時の加熱(ヒートセット)時間は0.1〜30秒間で充分
である。
ボトルを500本成形したが、すべて透明なボトルが得
られ、全く白化ボトルは認められなかった。またプリフ
ォーム連続成形時、ベント詰りによる形状不良が発生す
るまでの時間は約85時間と長く、かつ発泡プリフォーム
の発生率は0.01%と非常に少なかった。
実施例2 実施例1で用いたポリエチレンテレフタレート100重
量部にビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエ
リスリトールジフォスファイトを0.02重量部混合した以
外は、実施例1と同様にして成形した。ボトルを500本
成形したが、すべて透明なボトルが得られ、全く白化ボ
トルは認められなかった。またプリフォーム連続成形時
のベント詰りによる形状不良が発生するまでの時間は約
95時間と長く、かつ発泡プリフォームの発生率は0.02%
と非常に少なかった。
比較例1 実施例1で用いたポリエチレンテレフタレート100重
量部に対してビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペ
ンタエリスリトールジフォスファイトを0.5重量部混合
した以外は、実施例1と同様に成形した。ボトルを500
本成形したが、曇り模様のあるボトルが150本目より発
生した。またプリフォーム連続成形時にベント詰りによ
る形状不良が発生する時間が8時間と極端に短くなると
ともにプリフォームに焼けが発生した。
比較例2 実施例1のポリエチレンテレフタレートだけを用いて
実施例1と同様に成形した。ボトルを500本成形した
が、白化ボトルが100本目以降で極端に多く発生した。
ただし、プリフォーム連続成形時の形成不良品の発生す
る時間は100時間であり、非常に長く、発泡の発生率は
0.40%と高かった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 67:00 B29L 22:00 (72)発明者 酒井 英紀 山口県玖珂郡和木町和木6丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−254744(JP,A) 特開 平1−79260(JP,A) 特開 昭63−248848(JP,A) 特開 昭63−12656(JP,A) 特開 昭61−140589(JP,A) 特開 昭58−91761(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29D 23/00 B29C 49/02,49/64 C08L 67/02 C08K 5/524

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】飽和ポリエステル樹脂と、該飽和ポリエス
    テル樹脂100重量部に対して、1×10-6〜2×10-1重量
    部のビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリ
    スリトールジフォスファイトとからなる飽和ポリエステ
    ル組成物からプリフォームを成形し、得られたプリフォ
    ームを吹込金型中で吹込金型温度100〜180℃にて吹込み
    成形し、次いで熱処理することを特徴とする白化の防止
    された飽和ポリエステル製ボトルの製造方法。
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