JP2006096040A - ポリエステル予備成形体の製造方法およびポリエステル延伸成形体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくとも2種の、主としてエチレンテレフタレートを主繰返し単位とするポリエステルを主成分として含むポリエステル組成物を成形して成るポリエステル予備成形体の製造方法であって、成形機内での溶融樹脂温度が260〜295℃、成形機内での溶融滞留時間が10〜500秒の条件で、前記ポリエステルの少なくとも2種間の極限粘度の差が0.05〜0.30デシリットル/グラムであり、少なくとも一種のポリエステルの総末端基数に対する末端カルボキシル基濃度が7〜30%であるポリエステル組成物を混練および成形することを特徴とするポリエステル予備成形体の製造方法。
Description
射出成形の場合には、溶融滞留時間をtとすれば、tは下記式(1)で与えられる。
t=W×S/P (1)
ここで、W:射出成形機等のシリンダー及びホットランナー内における溶融樹脂の重量(g)
S:成形1サイクルの時間(秒)
P:成形1ショットの成形品重量(g)
ポリエステルA:極限粘度IVAが0.60〜0.80デシリットル/グラム、アセトアルデヒド含有量が10ppm以下、DSCで測定した降温時の結晶化温度が160〜200℃であるポリエステル。
ポリエステルB:極限粘度IVBが0.73〜0.95デシリットル/グラム、アセトアルデヒド含有量が10ppm以下、DSCで測定した降温時の結晶化温度が160〜200℃であるポリエステル。
ポリエステルD:極限粘度IVDが0.73〜0.95デシリットル/グラム、嵩密度が0.80〜0.97グラム/立方センチメートル、DSCで測定した昇温時の結晶化温度が140〜180℃、降温時の結晶化温度が160〜190℃であるポリエステル。
ここで、前記のDSC測定は、下記の方法によって290℃で射出成形した成形板(2mm厚み)について下記の方法によって実施する。
この場合に於いて、環状3量体の含有量が0.70重量%以下であるポリエステル組成物を用いることが好ましい。
ここで、290℃の温度で60分間溶融した時の環状3量体増加量は、下記の「測定法」の項で説明する成形方法によって得られた段付成形板の3mm厚みのプレートからの試料について求めた値である。
この場合に於いて、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタ−ル樹脂からなる群から選択される少なくとも一種の樹脂0.1ppb〜1000ppmを配合したポリエステル組成物を用いることが望ましい。
すなわち、本発明で用いられるポリエステルは、エチレンテレフタレート単位を85モル%以上含む線状ポリエステルであり、好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上、特に好ましくは97モル%以上含む線状ポリエステルである。
エステル交換反応は、1〜2個のエステル交換反応器を直列に連結した装置を用いてエチレングリコールが還留する条件下で、反応によって生成したメタノールを精留塔で系外に除去しながら実施する。第1段目のエステル交換反応の温度は180〜250℃、好ましくは200〜240℃である。最終段目のエステル交換反応の温度は通常230〜270℃、好ましくは240〜265℃であり、エステル交換触媒として、Zn,Cd,Mg,Mn,Co,Ca,Baなどの脂肪酸塩、炭酸塩やPb,Zn,Ge酸化物等を用いる。これらのエステル交換反応により分子量約200〜500程度の低次縮合物が得られる。
Na ≦ 1.0(ppm) (2)
Mg ≦ 1.0(ppm) (3)
Si ≦ 2.0(ppm) (4)
Ca ≦ 1.0(ppm) (5)
使用する水は、前記の(2)〜(5)の少なくとも一つを満足する水が好ましく、さらには(2)〜(5)の
すべてを満足する水であることが最も好ましい。
また本発明で用いられるポリエステルのチップサイズとチップの嵩密度は前記のとうりである。
また、部分芳香族ポリアミドは、トリメリット酸、ピロメリット酸などの3塩基以上の多価カルボン酸から誘導される構成単位を実質的に線状である範囲内で含有していてもよい。
これらポリアミドの例としては、ポリメタキシリレンアジパミド、ポリメタキシリレンセバカミド、ポリメタキシリレンスペラミド等のような単独重合体、及びメタキシリレンジアミン/アジピン酸/イソフタル酸共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンアジパミド共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンピペラミド共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンアゼラミド共重合体、メタキシリレンジアミン/アジピン酸/イソフタル酸/ε−カプロラクタム共重合体、メタキシリレンジアミン/アジピン酸/イソフタル酸/ω―アミノカプロン酸共重合体等が挙げられる。
これらポリアミドの例としては、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド、ヘキサメチレンジアミン/テレフタル酸/イソフタル酸共重合体、ポリノナメチレンテレフタルアミド、ポリノナメチレンイソフタルアミド、ノナメチレンジアミン/テレフタル酸/イソフタル酸共重合体、ノナメチレンジアミン/テレフタル酸/アジピン酸共重合体等が挙げられる。
これらポリアミドの例としては、ヘキサメチレンジアミン/テレフタル酸/ε−カプロラクタム共重合体、ヘキサメチレンジアミン/イソフタル酸/ε−カプロラクタム共重合体、ヘキサメチレンジアミン/テレフタル酸/アジピン酸/ε−カプロラクタム共重合体等が挙げられる。
さらに、前記ポリアミドなどをヘキサフロロイソプロパノールなどの溶剤に溶解させた溶液をポリエステルのチップの表面に付着させる方法、前記ポリアミド製の部材が存在する空間内で、前記ポリエステルを前記部材に衝突接触させて前記ポリエステルチップ表面に前記ポリアミドを付着させる方法などが挙げられる。
また、これらの予備成形体は、従来から公知の成形方法によって、ボトルなどの中空成形体、延伸ブロー中空成形体や一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルムを得ることができ、さらに前記シート状物の圧空成形や真空成形などによりカップやトレーを得ることもできる。
PETの2段ブロー成形法の場合、1次ブロー成形工程において前記のようにして口栓部を結晶化させた予備成形体を前記と略同様の延伸温度で最終製品の容量より1.0〜2倍程度に2軸延伸ブロー成形し、次いで、得られた一次成形体を100〜250℃程度で加熱した後に2次ブロー成形工程において約80〜200℃の金型内で2次ブローさせる。
なお、主な特性値の測定法を以下に説明する。
ポリエステルの組成や各特性((5)〜(7)を除く)は、チップを冷凍粉砕して十分に混合した後、測定する。
1,1,2,2−テトラクロルエタン/フェノ−ル(2:3重量比)混合溶媒中30℃での溶液粘度から求めた。ポリエステル組成物のIVは構成するポリエステルのIVから計算した加重平均値とした。
メタノ−ルにより分解し、ガスクロマトグラフィ−によりDEG量を定量し、全グリコ−ル成分に対する割合(モル%)で表した。
冷凍粉砕し乾燥した試料200mgをベンジルアルコール10mlに加熱溶解し、これにクロロフォルム10mlを加えて希釈後、フェノールレッドを指示薬とし、0.01N―水酸化カリ/ベンジルアルコール溶液により滴定し、定量した。単位はeq/トン。
総末端基濃度(TEnV)(eq/トン)は下記の式から求めた。
TEnV = {2×106/(1359×IV)}1.460
総末端基数に対する末端カルボキシル基の割合(AV/TEnV)(%)は、下記の式から求めた。
100×末端カルボキシル基濃度(AV) / 総末端基濃度(TEnV)
冷凍粉砕した試料300mgをヘキサフルオロイソプロパノ−ル/クロロフォルム混合液(容量比=2/3)3mlに溶解し、さらにクロロフォルム30mlを加えて希釈する。これにメタノ−ル15mlを加えてポリマ−を沈殿させた後、濾過する。濾液を蒸発乾固し、ジメチルフォルムアミド10mlで定容とし、高速液体クロマトグラフ法により環状3量体を定量した。ポリエステル組成物の環状3量体含有量は構成するポリエステルの環状3量体含有量から計算した加重平均値とした。
試料/蒸留水=1グラム/2ccを窒素置換したガラスアンプルに入れた上部を溶封し、160℃で2時間抽出処理を行い、冷却後抽出液中のアセトアルデヒドを高感度ガスクロマトグラフィ−で測定し、濃度をppmで表示した。ポリエステル組成物のアセトアルデヒド含有量は構成するポリエステルのアセトアルデヒド含有量から計算した加重平均値とした。チップの場合はそのままで、中空成形体は口栓部から約2mmの大きさに採取した試料、シートは中央部の試料、また、圧縮成形予備成形体は中央部の試料を用いる。
(13)の方法で290℃で成形された3mm厚みのプレートから試料を採取し、140℃、0.1mmHg以下で16時間程度減圧乾燥後、その試料3gをガラス製試験管に入れ、窒素雰囲気下で290℃のオイルバスに60分浸漬させ溶融させる。溶融時の環状3量体増加量は、次式により求める。
なお、溶融前の環状3量体含有量は、前記プレートの環状3量体含有量を用いた。
溶融時の環状3量体増加量(重量%)=
溶融後の環状3量体含有量(重量%)−溶融前の環状3量体含有量(重量%)
樹脂約0.5kgを、JIS−Z8801による呼び寸法5.6mmの金網をはった篩(A)と呼び寸法1.7mmの金網をはった篩(直径20cm)(B)を2段に組合せた篩の上に乗せ、テラオカ社製揺動型篩い振トウ機SNF−7で1800rpmで1分間篩った。この操作を繰り返し、樹脂を合計20kg篩った。ただし、ファイン含有量が少ない場合には、試料の量を適宜変更する。
セイコー電子工業(株)製の示差走査熱量計(DSC)、RDC−220を用いて測定。(7)において、ポリエステルから集めたファインを冷凍粉砕し、25℃で3日間減圧下に乾燥し、これから一回の測定に試料4mgを使用して昇温速度20℃/分でDSC測定を行い、融解ピーク温度の最も高温側の融解ピーク温度を求める。測定は最大10ケの試料について実施し、最も高温側の融解ピーク温度の平均値を求める。融解ピ−クが1つの場合にはその温度を求める。
セイコ−電子工業株式会社製の示差熱分析計(DSC)、RDC−220で測定。下記(13)の成形板の2mm厚みのプレ−トの中央部からの試料10mgを使用。昇温速度20度C/分で昇温し、290℃で3分間保持したのち、290℃から240℃までを10℃/分で降温し、更に240℃から130℃までを7℃/分で降温した。昇温時に観察される結晶化ピ−クの頂点温度を昇温時結晶化温度(Tc1)、降温時に観察される結晶化ピ−クの頂点温度を降温時結晶化温度とする。
硝酸カルシュウム/水溶液の密度勾配管で30℃で測定した。
JIS K6721に準じた方法により測定した。
下記(14)の延伸中空成形体胴部(肉厚約0.4mm)より試料を切り取り、5枚重ねた状態で日本電色(株)製ヘイズメーター、modelNDH2000で測定。
減圧乾燥機を用いて140℃、0.1mmHg以下で16時間程度減圧乾燥したポリエステルを名機製作所製射出成形機M−150C−DM型射出成形機により図1、図2に示すようにゲート部(G)を有する、2mm〜11mm(A部の厚み=2mm、B部の厚み=3mm、C部の厚み=4mm、D部の厚み=5mm、E部の厚み=10mm、F部の厚み=11mm)の厚さの段付成形板を射出成形した。
金型には常時、水温10℃の冷却水を導入し温調するが、成形安定時の金型表面温度は22℃前後である。
成形品特性評価用のテストプレートは、成形材料導入し樹脂置換を行った後、成形開始から11〜18ショット目の安定した成形品の中から任意に選ぶものとした。
なお、成形温度とは、前記のノズルを含めバレルの設定温度を言う。
ポリエステルを脱湿空気を用いた乾燥機で乾燥し、各機製作所製M−150C―DM射出成形機により樹脂温度255℃〜295℃になるようにシリンダ−およびホットランナーの温度を変化させ、成形サイクルを変化させて、射出圧力1.8〜2.3kg/cm2で予備成形体(外径29.4mm、長さ145.5mm、肉厚約3.7mm、重量60g)を成形した。成形安定時の金型の表面温度は22℃前後である。
これらの予備成形体の口栓部を自家製の赤外線ヒ−タ−によって180秒間熱処理した後、型ピンを挿入して口栓部の加熱結晶化処理を行った。次にこの予備成形体をCORPOPLAST社製のLB−01E成形機で二軸延伸ブローし、引き続き約150℃に設定した金型内で約5秒間熱固定し、容量が1500ccの容器を成形した。延伸温度は100℃にコントロールした。
溶融樹脂温度 は、射出成形機のノズル先端から射出される溶融した樹脂に熱電対温度計を接触させて測定した。
また、溶融滞留時間は、射出成形機中に溶融している樹脂重量と、1ショット分の成形品重量及び成形サイクル時間から前記の式(1)を用いて求めた。
前記(14)の成形開始10本目から20本の中空成形体を目視で観察し、下記のように評価した。
◎ : 透明で外観問題なし
△ : 中空成形体に白化した流れ模様や白化物が少し有り
× : 中空成形体に白化した流れ模様や白化物あり
(14)で結晶化させた予備成形体口栓部の形状および寸法を目視観察し、下記のように評価した。
◎ : 極めて安定した寸法精度が得られた。
○ : 安定した寸法精度が得られた。
× : 結晶化不十分、形状不良、または、過度に結晶化、寸法不良。
(17)官能試験
上記(14)で得た中空容器に沸騰した蒸留水を入れ密栓後30分保持し、50℃へ冷却し同温度で1週間放置し、開栓後風味、臭い等の試験を行った。比較用のブランクとして、蒸留水を使用。官能試験は10人のパネラーにより次の基準により実施し、平均値で比較した。
(評価基準)
◎ :異味、臭いを感じない
○ :ブランクとの差をわずかに感じる
△ :ブランクとの差を感じる
× :ブランクとのかなりの差を感じる
××:ブランクとの非常に大きな差を感じる
予め反応物を含有している第1エステル化反応器に、高純度テレフタル酸とエチルグリコールを連続的に供給し、撹拌下、約250℃、0.5kg/cm2Gで平均滞留時間3時間反応を行った。また、結晶性二酸化ゲルマニウムを水に加熱溶解し、これにエチレングリコールを添加加熱処理した触媒溶液及び燐酸のエチレングリコール溶液とを別々にこの第1エステル化反応器に連続的に供給した。この反応物を第2エステル化反応器に送付し、撹拌下、約260℃、0.05kg/cm2Gで所定の反応度まで反応を行った。このエステル化反応生成物を連続的に第1重合反応器に送り、撹拌下、約265℃、25torrで1時間、次いで第2重合反応器で撹拌下、約265℃、3torrで1時間、さらに第3重合反応器で撹拌下、約275℃、0.5〜1torrで重合させた。得られたPET樹脂の極限粘度(IV)は0.53であった。
重縮合触媒添加量、固相重合時間を変更する以外は実施例1と同様にして反応させてポリエステル2A、3を得た。得られたPETの特性を表−1に示す。
重縮合触媒添加量を減らし、最終重縮合時間を短縮する以外はPes1と同様にして反応させて、IV=0.48の溶融重縮合プレポリマーを得、これをPes1より小さいチップサイズに変更してチップ化後、ファイン除去せずに回転式減圧固相重合装置に投入し、回転しながら減圧下において70〜160℃で結晶化後、210℃で固相重合した。固相重合後、篩分工程でファイン等の除去処理をしなかった。
得られたPETの特性を表−1に示す。
エステル化条件、重縮合触媒添加量、チップサイズを変更する以外は実施例1と同様にして反応させて固相重合ポリマーを得た。得られたPETの特性を表−1に示す。
エステル化条件、重縮合触媒添加量、チップサイズを変更する以外は実施例1と同様にして溶融重縮合させてプレポリマーを得た。得られたプレポリマ−をファイン除去せずに回転式減圧固相重合装置に投入し、回転しながら減圧下において70〜160℃で結晶化後、210℃で固相重合した。固相重合後、篩分工程でファイン等の除去処理をしなかった。得られたPETの特性を表−1に示す。
エステル化条件、重縮合触媒添加量、固相重合時間を変更する以外は実施例1と同様にして反応させて固相重合ポリマーを得た。Pes6およびPes7の総末端基数に対する末端カルボキシル基の割合(AV/TEnV)(%)は、それぞれ、3%および38%であった。得られたPETの特性を表−1に示す。
重縮合触媒として、チタニウムテトラブトキシドのエチレングリコール溶液、酢酸マグニシウム4水和物のエチレングリコール溶液を用いる以外は実施例1と同様にして反応させてポリエステル8、9を得た。燐酸エチレングリコ−ル溶液は添加しなかった。
得られたPETの特性を表−1に示す。
原料としてテレフタル酸/イソフタル酸=98.5重量部/1.5重量部の混合物を用い、重縮合触媒として三酸化アンチモンのエチレングリコール溶液、酢酸コバルトのエチレングリコール溶液を用い、固相重合温度を203℃とする以外は実施例1と同様にして反応させてポリエステル10、11を得た。
得られたPETの特性を表−1に示す。
重縮合触媒として、塩基性酢酸アルミニウムのエチレングリコール溶液と、Irganox1222(チバ・スペシャルティーケミカルズ社製)とエチレングリコールを事前に加熱処理したエチレングリコール溶液を用いる以外は実施例1と同様にして反応させてポリエステル12、13を得た。燐酸エチレングリコ−ル溶液は添加しなかった。
得られたPETの特性を表2に示す。
(ポリエステル14(Pes14))
前記のポリエステル2を処理水温度95℃に温度制御された下記の水処理槽へ50kg/時間の速度で処理槽上部の供給口(1)から連続投入して水処理し、処理槽下部の排出口(3)からPETチップとして50kg/時間の速度で処理水と共に連続的に抜き出した。水処理装置のイオン交換水導入口(9)の手前で採取した導入水中の粒径1〜25μmの粒子含有量は約1800個/10ml、ナトリウム含有量が0.02ppm、マグネシウム含有量が0.05ppm、カルシウム含有量が0.03ppm、珪素含有量が0.10ppmであり、また濾過装置(5)および吸着塔(8)で処理後のリサイクル水の粒径1〜40μmの粒子数は約10000個/10mlであった。水処理後、実施例1と同様にしてファイン等の除去処理を行った。
得られたPETの特性は、溶融時の環状3量体増加量(△CT量)が0.15重量%であることを除き表−1記載のポリエステル2の特性と同じである。
ポリエステル3を前記と同様にして水処理して、ポリエステル15を得た。
得られたPETの特性は、溶融時の環状3量体増加量(△CT量)が0.16重量%であることを除き表−1記載のポリエステル3の特性と同じである。
東洋紡績社製の東洋紡ナイロンMXD6樹脂(T640)を用いた。
上記のポリエステル1とポリエステル3のペレットを8:2の割合でブレンドして得たポリエステル組成物を(14)の方法により、溶融樹脂温度が280℃で溶融滞留時間が110秒の条件下に射出成形して得た予備成形体および中空成形容器による評価を実施した。結果を表2に示す。
予備成形体口栓部の結晶化後の形状および寸法は問題なく、延伸中空成形体のAA含有量は12.5ppm、ヘイズは6.8%と良好であり、中空成形容器の官能試験および外観も問題なかった。
ポリエステル2とポリエステル3のペレットを7:3の割合でブレンドして得た同一組成のポリエステル組成物を溶融樹脂温度が270℃、280℃、290℃に変更する以外は実施例1と同様にして、評価を実施した。結果を表2に示す。
評価した全ての特性は実施例1と同様に良好であった。
表2に示す組成により、実施例5のポリエステル組成物について実施例1と同様にして評価を実施した。結果を表2に示す。評価した全ての特性は実施例1と同様に良好であった。
表2に示す組成により、実施例8のポリエステル組成物について実施例1と同様にして評価を実施した。結果を表2に示す。評価した全ての特性は実施例1と同様に良好であった。
ポリエステル8とポリエステル9の7:3の混合物のチップ表面に燐酸をP含有量とTi含有量のモル比(P/Ti)が約1.3になるようにまぶし、実施例1と同様にして評価を実施した。結果を表2に示す。評価した全ての特性は実施例1と同様に良好であった。
表2に示す組成により、実施例8のポリエステル組成物について実施例1と同様にして評価を実施した。結果を表2に示す。評価した全ての特性は実施例1と同様に良好であった。
表2に示す組成により、実施例9のポリエステル組成物について実施例1と同様にして評価を実施した。結果を表2に示す。評価した全ての特性は実施例1と同様に良好であった。
ポリエステル12とポリエステル13の7:3の混合物のチップ表面に燐酸をP含有量とAl含有量のモル比(P/Al)が約1.7になるようにまぶし、実施例1と同様にして評価を実施した。結果を表2に示す。評価した全ての特性は実施例1と同様に良好であった。
表2に示す組成により、実施例11のポリエステル組成物について溶融樹脂温度が280℃で溶融滞留時間が60秒の条件下に射出成形して得た予備成形体および中空成形容器による評価を実施した。結果を表2に示す。評価した全ての特性は実施例1と同様に良好であった。
表2に示すように比較例1のポリエステル4について実施例1と同様にして評価を実施した。
実施例と比較すると明らかに、比較例1の予備成形体口栓部の結晶化後の形状および寸法は結晶化不十分で形状不良であり、延伸成形体のAA含有量およびヘイズが高く、官能試験もあまりよくなかった。結果を表2に示す。
表2に示すポリエステル組成物について溶融樹脂温度および溶融滞留時間を表2に記載したように変更して(14)の方法により評価を実施した。結果を表2に示す。
評価した特性の中で、問題になる特性がかなりあり問題であった。
表2に示すポリエステル組成物について実施例1と同様にして評価を実施した。結果を表2に示す。
評価した特性の中で、問題になる特性がかなりあり問題であった。
表2に示すように比較例7のポリエステル組成物について実施例1と同様にして評価を実施した。結果を表2に示す。全ての特性が問題であった。
表2に示すように比較例8のポリエステル組成物について実施例1と同様にして評価を実施した。結果を表2に示す。全ての特性が問題であった。
実施例2のポリエステル混合物100重量部に前記のポリアミドを1重量部配合したポリエステル組成物について実施例1と同様にして評価を実施した。
延伸中空成形体のAA含有量は7.5ppmと大幅に改良され、ヘイズは8.7%、外観は◎、官能試験は◎で実施例1と同様に良好であった。
表3に示す組成により、実施例13〜17のポリエステル組成物について、シート成形用押出機を用いて表3に示した押出条件下で溶融し、ダイスから約20℃の表面温度の冷却ロール上に押出成形して0.5mm厚みのシートを得た。 シートのAA含有量および外観は全て問題なかった。
なお、シートの外観は、目視で観察し下記のように評価した。
◎: 透明で外観問題なし
△: 筋状の白化した流れ模様あり
×: 透明性悪く、表面も荒れあり
表3に示すように比較例9のポリエステル4について実施例13と同様にして評価を実施した。
実施例と比較すると明らかに、AA含有量は高く、外観も△と問題であった。
表3に示すポリエステル組成物について評価を実施した。結果を表3に示す。
すべての比較例においてAA含有量は高く、また、比較例12及び13の外観は×と悪く問題であった。
ポリエステル2とポリエステル3のペレットを7:3の割合でブレンドして得た同一組成のポリエステル組成物について押出機を用いて溶融樹脂温度270℃で溶融滞留時間が約180秒の条件下で可塑化し、次いで20℃の金型で圧縮成形して予備成形体を得た。これを130℃の金型で4MPaの加圧空気を送入してブロー成形し、容器(約300ml)を得た。容器のAA含有量は10.3ppm、(15)の評価による外観は◎で問題なかった。
ポリエステル6とポリエステル3のペレットを7:3の割合でブレンドして得たポリエステル組成物について溶融樹脂温度を300℃、溶融滞留時間を600秒に変更して実施例18と同様にして評価を実施した。
容器の外観は問題がなかったが、容器のAA含有量は25.9ppmと高く問題であった。
2 オーバーフロー排出口
3 ポリエステルチップと処理水との排出口
4 水切り装置
5 ファイン除去装置
6 配管
7 リサイクル水または/およびイオン交換水の導入口
8 吸着塔
9 イオン交換水導入口
Claims (9)
- 少なくとも2種の、主としてエチレンテレフタレートを主繰返し単位とするポリエステルを主成分として含むポリエステル組成物を成形して成るポリエステル予備成形体の製造方法であって、成形機内での溶融樹脂温度が260〜295℃、成形機内での溶融滞留時間が10〜500秒の条件で、前記ポリエステルの少なくとも2種間の極限粘度の差が0.05〜0.30デシリットル/グラムであり、少なくとも一種のポリエステルの総末端基数に対する末端カルボキシル基濃度が7〜30%であるポリエステル組成物を混練および成形することを特徴とするポリエステル予備成形体の製造方法。
- 前記ポリエステル組成物として、下記のポリエステルAとポリエステルBとを主成分として含み、ポリエステルAの降温時の結晶化温度とポリエステルBの降温時の結晶化温度の差が20℃以内のポリエステル組成物を用いることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル予備成形体の製造方法。
ポリエステルA:極限粘度IVAが0.60〜0.80デシリットル/グラム、アセトアルデヒド含有量が10ppm以下、DSCで測定した降温時の結晶化温度が160〜200℃であるポリエステル。
ポリエステルB:極限粘度IVBが0.73〜0.95デシリットル/グラム、アセトアルデヒド含有量が10ppm以下、DSCで測定した降温時の結晶化温度が160〜200℃であるポリエステル。 - 前記ポリエステル組成物として、下記のポリエステルCとポリエステルDとを主成分として含み、ポリエステルCのチップ嵩密度とポリエステルDのチップ嵩密度の差が0.10グラム/立方センチメートル以内、かつポリエステルCの降温時の結晶化温度とポリエステルDの降温時の結晶化温度の差が15℃以内のポリエステル組成物を用いることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル予備成形体の製造方法。
ポリエステルC:極限粘度IVCが0.60〜0.80デシリットル/グラム、嵩密度が0.80〜0.97グラム/立方センチメートル、DSCで測定した昇温時の結晶化温度が140〜180℃、降温時の結晶化温度が160〜190℃であるポリエステル。
ポリエステルD:極限粘度IVDが0.73〜0.95デシリットル/グラム、嵩密度が0.80〜0.97グラム/立方センチメートル、DSCで測定した昇温時の結晶化温度が140〜180℃、降温時の結晶化温度が160〜190℃であるポリエステル。 - アセトアルデヒド含有量が10ppm以下のポリエステル組成物を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル予備成形体の製造方法。
- 環状3量体の含有量が0.70重量%以下であるポリエステル組成物を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステル予備成形体の製造方法。
- 290℃の温度で60分間溶融したときの環状3量体増加量が0.40重量%以下であるポリエステル組成物を用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステル予備成形体の製造方法。
- ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタ−ル樹脂からなる群から選択される少なくとも一種の樹脂0.1ppb〜1000ppmを配合したポリエステル組成物を用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリエステル予備成形体の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかの製造方法で得られたポリエステル予備成形体を少なくとも一方向に延伸することを特徴とするポリエステル延伸成形体の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかの製造方法で得られたポリエステル予備成形体を二軸延伸ブロー成形し、また必要に応じて延伸成形後の延伸成形体を熱固定することを特徴とするポリエステル延伸中空成形体の製造方法。
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