JP2953378B2 - ポンプ注液式液体容器 - Google Patents

ポンプ注液式液体容器

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JP2953378B2 JP8245196A JP8245196A JP2953378B2 JP 2953378 B2 JP2953378 B2 JP 2953378B2 JP 8245196 A JP8245196 A JP 8245196A JP 8245196 A JP8245196 A JP 8245196A JP 2953378 B2 JP2953378 B2 JP 2953378B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、ポンプ注液式液
体容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポンプ注液式液体容器としては、内容器
を有する容器本体と、前記内容器内の液体をポンプによ
り外部へ注出すべく前記内容器と前記容器本体との間に
設けられた液体注出通路とを備えた構成のものが良く知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記構成の
ポンプ注液式液体容器の場合、液体注出後に液体注出通
路における液量パイプ内に液体が残ってしまい、次回の
液体注出までの間に液量パイプ内に残っている液体の温
度が低下し、次回の液体注出時に内容器内の液体(例え
ば、湯)と混じって低い温度となるという不具合があっ
た。
【0004】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、注出液体の温度低下を防止することを目的とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明では、上記課題
を解決するための手段として、内容器を有する容器本体
と、前記内容器内の液体をポンプにより外部へ注出すべ
く前記内容器と前記容器本体との間に設けられた液体注
出通路とを備えたポンプ注液式液体容器において、前記
液体注出通路の上部に、比較的大きな容積を有する液溜
部を構成するとともに、該液溜部に、下方からの液体注
出通路に連通する筒体を立設して該筒体の上端開口を液
溜部の上方位置に臨ませ且つ該液溜部の底部位置の筒体
に、下方への液体注出通路に連通する戻し穴を形成し
て、液体注出時において、内容器内の高温の液体により
液体注出通路内に残っていた低温の液体が押し出されて
液溜部に貯溜され、その後内容器内の高温の液体が注出
されるようにしている
【0006】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
願発明の好適な実施の形態について詳述する。
【0007】このポンプ注液式液体容器は、容器本体1
内に液体収容用の内容器2を配設して構成されている。
【0008】前記容器本体1は、図1に示すように、合
成樹脂(例えば、ポリプロピレン等)の一体成形品から
なる円筒形状の胴部1aと、該胴部1aの上端に対して
結合される合成樹脂(例えば、ポリプロピレン等)の一
体成形品からなる肩部1bと、前記胴部1aの下端に対
して結合される合成樹脂(例えば、ポリプロピレン等)
の一体成形品からなる底部1cとによって構成されてい
る。なお、前記容器本体胴部1aの上部一側には、後述
する液体注出通路30の出口である注出口36をカバー
するためのパイプカバー3が一体に形成されている。さ
らに、前記容器本体肩部1bは胴部1aの上端形状に対
応した形状とされている。また、前記容器本体胴部1a
の上端には、後述するエアーポンプ8を収納するポンプ
室9の底板4が一体に形成されている。
【0009】前記内容器2は、口部2aが胴部2bに比
して小径とされた真空二重瓶からなっており、前記肩部
1bの略中央部に形成された給液用開口6に対して給液
口5を対応させた状態で前記容器本体底部1cの中央部
に螺合されるネジ部材7の押し上げ力によって固定され
ている。符号20はシールパッキンである。従って、前
記内容器2の給液口5の外周側には円筒形状の容器本体
胴部1aとの間に環状の余剰空間Sが形成されることと
なり、前記したポンプ室底板4はこの余剰空間Sに位置
している。
【0010】そして、前記ポンプ室底板4と前記容器本
体肩部1bとの間に形成された環状空間は、前記内容器
2内へ加圧空気を圧送する環状のエアーポンプ8を収納
する環状のポンプ室9を構成することとなっている。こ
のように構成すれば、エアーポンプ8を内容器2におけ
る給液口5の外周側に形成される余剰空間Sに配設する
ことができ、従来無駄な空間となっていた余剰空間Sの
有効利用が可能となるとともに、容器本体1の上部にエ
アーポンプを配設するタイプのものに比べて製品の全高
を大幅に低くできる。なお、前記エアーポンプ8および
ポンプ室9は、環状とは限らず、U字状としてもよい。
【0011】該エアーポンプ8は、前記ポンプ室底板4
に固定された環状のポンプ下板8aと、該ポンプ下板8
aに対向して配置された環状のポンプ上板8bと、ポン
プ上下板8b,8aを連結する伸縮性のベローズ8cと
からなっており、前記ポンプ上板8bには、二つの吸気
口10と一つの吐出口11とが形成されている。該吐出
口11は、ポンプ室9の上面を構成する容器本体肩部1
bに形成された連通孔12に対して伸縮自在な蛇腹状の
伸縮性パイプ13を介して接続されている。
【0012】前記エアーポンプ8を押圧駆動するポンプ
駆動機構14は、前記エアーポンプ8における吸気口1
0,10を押圧する駆動レバー15と、該駆動レバー1
5を揺動させる操作部となる操作レバー16とからなっ
ている。前記駆動レバー15は、図2に示すように、一
端側の固定端15a,15aを容器本体肩部1bに回動
自在に枢支軸17,17を介して枢支されたコ字状の枠
体からなっており、他端側15bは自由端とされてい
る。一方、前記操作レバー16は、前記容器本体肩部1
bの上面において前方側位置(換言すれば、前記パイプ
カバー3側に寄った位置)に枢支ピン18を介して弧回
動可能に枢支されており、その自由端16aは前記駆動
レバー15の自由端15bの上面に当接されている。な
お、操作レバー16の上面は、非押圧操作時において
は、容器本体肩部1b上面と面一状態とされている。こ
のようにすれば、エアーポンプ8の上方空間をできるだ
け小さくできるため、製品の全高を低くできるととも
に、容器本体1の上面形状がスッキリする。また、操作
レバー16の自由端16aが容器本体1の略中央部に位
置することとなるため、操作レバー16の押圧操作時に
容器本体1に作用する押圧力が容器本体1の略中心部に
かかることとなり、操作性が良好となる。
【0013】上記のような構成において、操作レバー1
6を押圧操作すると、該操作レバー16の枢支ピン18
を揺動中心とする円弧運動に伴って駆動レバー15が枢
支軸17,17を揺動中心として下方へ揺動してポンプ
上板8bを押し下げ、エアーポンプ8は圧縮される。こ
の時、エアーポンプ8の吸気口10,10は駆動レバー
15によって閉塞されているため、エアーポンプ8内の
空気は圧縮されて吐出口11から吐出される。なお、前
記操作レバー16は、非注液時においては公知のロック
機構(操作ツマミ19のみ図示)により押圧操作不可能
なようにロックされる。
【0014】また、前記容器本体1の上面(換言すれ
ば、肩部1b)には、前記操作レバー16(即ち、エア
ーポンプ操作部)の反パイプカバー側(即ち、反注出口
側)に位置して前記給液口5を閉塞する栓部22を有す
る開閉蓋21がその後端側(即ち、反注出口側端部)に
軸支されたヒンジピン23を介して弧回動自在に枢支さ
れている。この開閉蓋21の反ヒンジピン側端部には、
スライド式のロックレバー24がスプリング25により
ロック方向に付勢された状態で設けられており、該ロッ
クレバー24は、容器本体肩部1bに形成された係合部
26への係合によりロック状態が得られるようになって
いる。
【0015】そして、この開閉蓋21の上面は、ロック
状態において容器本体肩部1bの上面と面一状態とされ
ている。また、栓部22は、給液口5(具体的には、容
器本体肩部1bの給液用開口6)を密栓するものとされ
ている。このようにすれば、容器本体1の上面がスッキ
リするとともに、閉蓋時に栓部22が給液口5に正確に
嵌め入れられていない場合には、開閉蓋21の上面と容
器本体肩部1bの上面との間に段差が生じることとな
り、開閉蓋21の正常な閉蓋状態が得られたか否かを確
認できる。符号27はシールパッキンである。
【0016】さらに、前記開閉蓋21内には、前記ポン
プ室9の連通孔12と対応する位置に形成された入口2
8aから前記栓部22に形成された出口28bに至る加
圧空気通路28が設けられており、エアーポンプ8から
吐出された加圧空気が、伸縮性パイプ13および加圧空
気通路28を介して内容器2内に圧送されることとなっ
ている。
【0017】上記構成において、図3に示すように、開
閉蓋21を開くと、同時に給液口5を密栓している栓部
22も開状態とされることとなり、給液作業が極めて容
易に行える。なお、開閉蓋21の閉蓋時においては、前
記連通孔12と加圧空気通路28の入口28aとは気密
状態で連通されることとなっている。
【0018】さらにまた、前記容器本体肩部1bには、
液体容器を持ち運ぶための把手41が回動自在に枢支さ
れており、該把手41は、収納時に前記容器本体1上面
と面一状態となるようにされている。このようにすれ
ば、液体容器の外観がよりスッキリする。
【0019】ところで、このポンプ注液式液体容器にお
ける内容器2は、底部にも開口29を有する両口タイプ
とされており、該開口29には、内容器2内の内容液を
外部へ注出するための液体注出通路30が接続されてい
る。該液体注出通路30は、前記開口29から容器本体
1の前方(換言すれば、パイプカバー3側)に向かって
延びる入口パイプ31と、該入口パイプ31の端部に接
続パイプ32を介して接続され、容器本体胴部1aと内
容器2との間の空間を上方に延びる液量パイプ33と、
該液量パイプ33の上端に接続された液溜部34と、該
液溜部34に接続され、前記パイプカバー3に設けられ
た注出口36に端部が臨ましめられた注出パイプ35と
からなっている。符号37は、容器本体胴部1aの液量
パイプ33と対応する位置に形成された透明な覗窓であ
る。
【0020】前記液溜部34は、比較的大きな容積を有
する円筒体からなっており、その底部からは前記液量パ
イプ33と連通する筒体38が立設されている。また、
該筒体38の下端部には小径の戻し穴39が形成されて
いる。さらに、この液溜部34の上部には、転倒止水弁
40が設けられている。
【0021】上記のように構成したことにより、非注液
時(即ち、エアーポンプ8の非駆動時)には、図4
(イ)に示すように、液量パイプ33内に内容液W′が
侵入してきており、該内容液W′は保温されていないた
め低温となっている。そして、内容液を注出しようとし
てエアーポンプ8を駆動させると、図4(ロ)に示すよ
うに、内容器2内の保温された高温の内容液Wが液量パ
イプ33および筒体38を上昇してくる。この上昇して
くる高温の内容液Wは、加圧空気の圧送力により勢いが
あるため、図4(ハ)に示すように、液量パイプ33内
に溜まっていた低温の内容液W′を排除しつつ注出パイ
プ35から注出口36へ注出されるとともに、低温の内
容液W′は液溜部34内に留まる。この時、戻し穴39
は勢いよく上昇してくる高温の内容液Wにより閉塞され
た状態となっている。そして、注液操作が終わると(即
ち、エアーポンプ8が駆動停止すると)、図4(ニ)に
示すように、液溜部34に留まっていた低温の内容液
W′は、戻し穴39から液量パイプ33へ還流される。
このように、注液時には、液量パイプ33内に溜まって
いた低温の内容液W′を液溜部34に溜め置くようにし
ているため、注出されるのはほとんど高温の内容液Wだ
けとなるところから、注液初期から熱い内容液Wが得ら
れることとなる。
【0022】
【発明の効果】本願発明によれば、内容器を有する容器
本体と、前記内容器内の液体をポンプにより外部へ注出
すべく前記内容器と前記容器本体との間に設けられた液
体注出通路とを備えたポンプ注液式液体容器において、
前記液体注出通路の上部に、比較的大きな容積を有する
液溜部を構成するとともに、該液溜部に、下方からの液
体注出通路に連通する筒体を立設して該筒体の上端開口
を液溜部の上方位置に臨ませ且つ該液溜部の底部位置の
筒体に、下方への液体注出通路に連通する戻し穴を形成
して、液体注出時において、内容器内の高温の液体によ
り液体注出通路内に残っていた低温の液体が押し出され
て液溜部に貯溜され、その後は内容器内の高温の液体が
注出されるようにしたので、注液初期から常に熱い液体
が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態にかかるポンプ注液式液
体容器の縦断面図である。
【図2】本願発明の実施の形態にかかるポンプ注液式液
体容器の平面図である。
【図3】本願発明の実施の形態にかかるポンプ注液式液
体容器の上部斜視図である。
【図4】本願発明の実施の形態にかかるポンプ注液式液
体容器における液体注出通路を構成する液溜部の作用を
説明する断面図であり、(イ)は非注液時の状態を、
(ロ)は注液初期の状態を、(ハ)は注液中の状態を、
(ニ)は注液終了時の状態をそれぞれ示している。
【符号の説明】
1は容器本体、2は内容器、8はポンプ(エアーポン
プ)、30は液体注出通路、34は液溜部、38は筒
体、39は戻し穴。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−93041(JP,A) 実開 昭56−9333(JP,U) 実開 昭64−17643(JP,U) 実開 昭62−64426(JP,U) 実開 平2−94753(JP,U) 実開 平3−111240(JP,U) 実開 平3−103043(JP,U) 実開 平3−99529(JP,U) 実開 平1−128726(JP,U) 実公 平4−18533(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A47J 41/02 103 A47J 27/21 101

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内容器を有する容器本体と、前記内容器
    内の液体をポンプにより外部へ注出すべく前記内容器と
    前記容器本体との間に設けられた液体注出通路とを備え
    たポンプ注液式液体容器であって、前記液体注出通路の
    上部には、比較的大きな容積を有する液溜部を構成する
    とともに、該液溜部には、下方からの液体注出通路に連
    通する筒体を立設して該筒体の上端開口を液溜部の上方
    位置に臨ませ且つ該液溜部の底部位置の筒体には、下方
    への液体注出通路に連通する戻し穴を形成したことを特
    徴とするポンプ注液式液体容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103086086A (zh) * 2012-12-17 2013-05-08 景德镇南光陶瓷有限公司 环保型气压式自动出液陶瓷容器
CN103771015A (zh) * 2012-10-23 2014-05-07 膳魔师株式会社 加压注出式液体容器

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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CN103086086A (zh) * 2012-12-17 2013-05-08 景德镇南光陶瓷有限公司 环保型气压式自动出液陶瓷容器

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