JP2953271B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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邦男 日比野
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録層が強磁性金
属薄膜からなる磁気記録媒体の製造方法に関するもの
で、磁気記録媒体表面に存在する異物の除去方法、特に
表面に強固に付着した異物の除去方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】磁気記録の分野においては、近年デジタ
ル化,小型化,長時間化などの高性能化が進んでいる
が、それにともなって、高密度磁気記録媒体への要求が
高まり、非磁性支持体上に強磁性金属薄膜を電子ビーム
蒸着、スパッタリング等の方法によって形成する強磁性
金属薄膜型の磁気記録媒体、いわゆる蒸着テープが短波
長記録に極めて有利なことから盛んに検討され、一部オ
ーディオ用あるいはビデオ用の磁気テープとして実用化
され始めている。
【0003】高密度磁気記録においては、従来よりも短
い記録波長を用いていること、磁気テープにおいては、
磁性層は極めて良好な表面性をしていることから従来よ
りも表面欠陥に関する要求は厳しい物となっている。そ
のために、溶剤に浸せき、あるいは溶剤を吹きかけるな
どして、表面に存在する異物を洗い流す(特開昭63−
249934,特開昭62−256227)、除電バー
と超音波クリナーとの組み合わせによって、表面に存在
する異物を除去するなどが従来より行われている。これ
らの方法によって、表面に存在する欠陥の一部は除去さ
れており、例えば、ドロップアウトにおいては、一定の
減少が確認されている。
【0004】さらに、最近ではより高性能な磁気記録媒
体の要求に答えるため、磁性層表面を研磨テープで処理
する、いわゆる、バニッシング工法(特開平5−128
502,特開平5−62187)が盛んに検討されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法、溶剤
洗浄法,超音波クリーナー法では、表面に単に付着した
異物については効果があるものの、表面に強固に付着し
た異物、例えば、磁性層形成過程で生成した微粒子状異
物、いわゆる、スプラッシュなどには効果が見られなか
った、また、バニッシング工法についても、磁性層表面
を削るため、異物の除去効果はあるものの、正常部への
ダメージは逃れることはできず、例えば、保存特性の悪
化を招くため、一定限度の除去効果しか実現されておら
ず、保存特性との両立がむずかしいと言った問題があ
る。
【0006】そこで、本発明はこのような従来事情を鑑
み、スプラッシュなど磁気記録媒体表面に強固に付着し
た異物を、ダメージを与えることなく取り除くことがで
きるものであり、高品質な磁気記録媒体を製造できる磁
気記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、非磁性支持体上に強磁性金属薄膜からな
る磁気記録層を形成した磁気記録媒体において、磁気記
録媒体よりも塑性変形点の低いプラスチックフィルム
を、少なくても、強磁性金属薄膜面に圧接させながら走
行させる、または表面が磁気記録媒体よりも塑性変形点
の低いプラスチックからなるロールを、少なくても、強
磁性金属薄膜面に圧接させながら、走行させたことによ
って、磁気記録媒体表面に存在する異物、特に磁性層表
面に強固に固着したスプラッシュなどの異物を除去する
ものである。
【0008】プラスチックフィルムとしては、磁気記録
媒体よりも低い塑性変形点のものであれば、特に限定す
るものではなく、磁気テープで一般に支持体として使わ
れているポリエステルフィルムの場合には、ポリエチレ
ンフィルム,ポリプロピレンフィルム,テフロンフィル
ムなど一般に使用されているものが使用できるが、圧接
時にフィルム中の内在成分が磁気記録媒体強面に逆に付
着しないように選定することは必要である。
【0009】塑性変形点は、試料表面に微粒子金属をお
き、微粒子に対する加重を変化させていき、フィルム内
に埋め込まれる最小荷重を測定することによって得られ
るが、プラスチックフィルムの選定(塑性変形点の比
較)は、磁気記録媒体とプラスチックフィルムの間に微
粒子金属を挟み込み、荷重を変化させていき、微粒子金
属がどちらの試料に埋め込まれるか観察することによっ
て行うことができる。
【0010】図1に本発明における処理装置を示す。こ
の処理装置において、巻き出し部1からでた磁気テープ
原反4は、処理部2で磁性層表面、走行面にプラスチッ
クフィルムを圧着させた後、巻き取り部3に巻き取られ
る。
【0011】図2に処理部の詳細を示す。処理部では、
磁気テープ原反4は巻き出し部5から出たプラスチック
フィルム6によって、磁性層表面と走行面との両面にバ
ックアップローラ7とニップロール8によって圧接さ
れ、巻き取り部9に巻き取られる。
【0012】また、図3には表面が磁気記録媒体よりも
塑性変形点の低いプラスチックからなるロールを使用す
る場合の処理部を示している。この場合、処理部はバッ
クアップロール7上に沿わせた磁気テープ原反4の磁性
層表面、走行面に表面にプラスチックフィルムのチュー
ブを装置したゴムローラ10によって圧接されている。
この表面にプラスチックフィルムのチューブを装着した
ゴムローラ10は、金属ローラ11によってニップさ
れ、プラスチックフィルム中に埋め込まれた異物を深く
押し込め、磁気記録媒体表面に悪影響を与えないように
している。
【0013】
【作用】磁気記録媒体よりも塑性変形点の低いプラスチ
ックフィルム、または表面が磁気記録媒体よりも塑性変
形点の低いプラスチックからなるロールを磁気記録媒体
の表面に圧接させながら走行させることによって、磁気
記録媒体表面に強固に固着したスプラッシュなどの異物
をプラスチックフィルムの中に埋め込むことによって除
去するものであり、磁気記録媒体表面にダメージを与え
ることなく実行できるものである。
【0014】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0015】図4は、本発明の実施例に使用した磁気テ
ープ原反の模式拡大断面図である。図4において、12
は厚み10μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
からなる高分子フィルムで、表面に直径12nmのSi
2微粒子を80ヶ/(μm)2配している。13は強磁
性金属薄膜で、直径1mの円筒キャンに沿わせて90度
から40度の入射角範囲でCo−Ni(Co:80重量
%)を3×10-5(Torr)の酸素中で0.15μm
蒸着して得た磁気層である。
【0016】この磁気テープ原反を図1,図2に示した
装置の巻き出し部に装着し、速度100m/分で処理を
行った。プラスチックフィルムとして50μmの厚みの
ポリエチレンフィルム、またはポリプロピレンフィルム
を用い、磁気テープ原反と同期した速度で送り出した。
その後、磁性面と反対面にウレタン樹脂とニトロセルロ
ース樹脂にカーボブラック,炭酸カルシウムを分散させ
たバックコート層15を0.5μmで形成し、更に磁性
層表面にフッ素系潤滑剤層14を60mg/m3の条件
で形成した。出来上がった磁気テープ原反を所定の幅に
裁断し磁気テープ1〜2とした。
【0017】(実施例2)図3の装置で処理する以外は
実施例1と同様にして、磁気テープ3〜4を作成した。
プラスチックフィルムのチューブとして、500μm厚
みのテフロンフィルムのチューブ(グンゼ(株)社製)
を直径75mmのクロロプレン製のゴムローラにかぶ
せ、3本または6本並べて使用した。
【0018】(比較例)処理をしないもの、市販の超音
波クリーナ(ヒューグル(株)社製)を使用したもの、
市販の研磨テープ(マイポックス(株)社製 ROI1
5000)を用いてバニッシング処理をしたもの、を実
施例1と同様にして、磁気テープ5〜7を作成した。
【0019】以上のようにして作成した磁気テープ、お
よび30度80%RHの環境に3ヶ月保存した磁気テー
プを市販の8ミリビデオデッキ(ソニー(株)社製EV
−S900)の改造機によってドロップアウトの測定を
行った。ドロップアウトは15μs、16dB以上の信
号欠陥を30分間測定し、1分間あたりの数を産出し
た。測定結果を(表1)に示す。
【0020】
【表1】
【0021】(表1)から明らかなように、実施例1,
2の磁気テープ1〜4の場合には、処理をしない磁気テ
ープ5に比較してドロップアウトの減少が大きいだけで
なく、保存後のドロップアウトの増加も少ないものであ
った。
【0022】しかしながら、市販の超音波クリーナを使
用して作成した磁気テープ7の場合には、ドロップアウ
トの減少はほとんど見られなかった。また、バニッシン
グ工法を用いて作成した磁気テープ8の場合には、ドロ
ップアウトは減少しているものの、高温高湿環境保存後
のドロップアウトの増加が大きいものであった。
【0023】
【発明の効果】以上の説明からわかるように本発明の磁
気記録媒体の製造方法では、環境保存後のドロップアウ
ト増加をもたらすことなく、ドロップアウトを低下させ
るものであり、高品質な磁気記録媒体の製造方法を提供
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例において使用した処理装
置の概要を示す模式図
【図2】本発明の第1の実施例において使用した処理装
置の処理部の概要を示す模式図
【図3】本発明の第2の実施例において使用した処理装
置の処理部の概要を示す模式図
【図4】本発明の実施例における磁気記録媒体の拡大断
面図
【符号の説明】
1 巻き出し部(磁気テープ原反) 2 処理部 3 巻き取り部(磁気テープ原反) 4 磁気テープ原反 5 巻き出し部(プラスチックフィルム) 6 プラスチックフィルム 7 バックアップロール 8 ニップロール 9 巻き取り部(プラスチックフィルム) 10 表面にプラスチックフィルムのチューブを装着し
たゴムローラ 11 金属ローラ 12 ポリエステルフィルム 13 磁性層 14 潤滑剤層 15 バックコート層

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に強磁性金属薄膜からな
    る磁気記録層を形成した磁気記録媒体において、前記磁
    気記録媒体よりも塑性変形点の低いプラスチックフィル
    ムを少なくとも強磁性金属薄膜面に圧接させながら、走
    行させたことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 非磁性支持体上に強磁性金属薄膜からな
    る磁気記録層を形成した磁気記録媒体において、表面が
    前記磁気記録媒体よりも塑性変形点の低いプラスチック
    からなるロールを少なくとも強磁性金属薄膜面に圧接さ
    せながら、走行させたことを特徴とする磁気記録媒体の
    製造方法。
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