JP2952239B1 - 流体ジェット装置およびはつり装置 - Google Patents
流体ジェット装置およびはつり装置Info
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Abstract
【要約】
【課題】 加工域にて発生する騒音の遮音効果を高めて
騒音の外部への漏れを抑えることができる流体ジェット
装置を提供すること。 【解決手段】 第1ノズル孔10とこの第1ノズル孔1
0の周囲に環状に設けられた第2ノズル孔24とを有す
る噴射ノズル10と、第1ノズル孔10に加工用圧力流
体を供給するための第1圧力流体源4と、第2ノズル孔
24にに遮音用圧力流体を供給するための第2圧力流体
源6とを備える流体ジェット装置。第1圧力流体源4か
ら噴射ノズル2に供給された圧力流体は、第1ノズル孔
10から加工用流体ジェットとしてコンクリート壁20
の加工域21に向けて噴射され、また第2圧力流体源か
ら噴射ノズルに供給された圧力流体は、第2ノズル孔2
4から遮音用流体ジェットとして加工域21の周囲に向
けて噴射される。
騒音の外部への漏れを抑えることができる流体ジェット
装置を提供すること。 【解決手段】 第1ノズル孔10とこの第1ノズル孔1
0の周囲に環状に設けられた第2ノズル孔24とを有す
る噴射ノズル10と、第1ノズル孔10に加工用圧力流
体を供給するための第1圧力流体源4と、第2ノズル孔
24にに遮音用圧力流体を供給するための第2圧力流体
源6とを備える流体ジェット装置。第1圧力流体源4か
ら噴射ノズル2に供給された圧力流体は、第1ノズル孔
10から加工用流体ジェットとしてコンクリート壁20
の加工域21に向けて噴射され、また第2圧力流体源か
ら噴射ノズルに供給された圧力流体は、第2ノズル孔2
4から遮音用流体ジェットとして加工域21の周囲に向
けて噴射される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体ジェットを利
用して被加工面に加工を施す流体ジェット装置およびは
つり装置に関する。
用して被加工面に加工を施す流体ジェット装置およびは
つり装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、特願平8ー22943号に
て、鉄筋部分を残してセメント部分を除去するコンクリ
ートのはつり装置を提案した。このはつり装置は、高圧
の水を供給するための高圧水供給源と、高圧水供給源か
らの高圧水をウォータジェットとしてコンクリート表面
のはつり域に向けて噴射する噴射ノズルとを備えてお
り、はつり作業時には、はつり域がカバー部材によって
覆われる。
て、鉄筋部分を残してセメント部分を除去するコンクリ
ートのはつり装置を提案した。このはつり装置は、高圧
の水を供給するための高圧水供給源と、高圧水供給源か
らの高圧水をウォータジェットとしてコンクリート表面
のはつり域に向けて噴射する噴射ノズルとを備えてお
り、はつり作業時には、はつり域がカバー部材によって
覆われる。
【0003】このようなはつり装置においては、噴射ノ
ズルからたとえば1000〜4000kgf/cm2程
度の高圧水によるウォータジェットが噴射される。この
ような高圧のウォータジェットは、コンクリートのセメ
ント部分を小さく粉砕するが、その内部に埋設されてい
る鉄筋部分まで破損、粉砕することがなく、したがって
ウォータジェットをコンクリート表面に向けて噴射する
ことによって、鉄筋部分を残してセメント部分のみを除
去することができる。
ズルからたとえば1000〜4000kgf/cm2程
度の高圧水によるウォータジェットが噴射される。この
ような高圧のウォータジェットは、コンクリートのセメ
ント部分を小さく粉砕するが、その内部に埋設されてい
る鉄筋部分まで破損、粉砕することがなく、したがって
ウォータジェットをコンクリート表面に向けて噴射する
ことによって、鉄筋部分を残してセメント部分のみを除
去することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
はつり装置においては、はつり域を覆うカバー部材とコ
ンクリート表面との間を確実に覆うことができず、コン
クリート面に凹凸が存在していると、この凹凸の存在に
よってカバー部材とコンクリート表面との間に間隙が生
じ、かかる間隙を通してカバー部材内の騒音、たとえば
ウォータジェットがコンクリート表面に衝突する音等が
外部に漏れる問題がある。このようなウォータジェット
による騒音は、はつり装置に限らず、ウォータジェット
を利用した切断装置等においても存在する。
はつり装置においては、はつり域を覆うカバー部材とコ
ンクリート表面との間を確実に覆うことができず、コン
クリート面に凹凸が存在していると、この凹凸の存在に
よってカバー部材とコンクリート表面との間に間隙が生
じ、かかる間隙を通してカバー部材内の騒音、たとえば
ウォータジェットがコンクリート表面に衝突する音等が
外部に漏れる問題がある。このようなウォータジェット
による騒音は、はつり装置に限らず、ウォータジェット
を利用した切断装置等においても存在する。
【0005】また、はつり装置に特有の問題であるが、
一般に、はつり面はセメント部分が除去されているの
で、未加工のコンクリート表面から幾分凹状になってい
る。それ故に、カバー部材とはつり面との間に間隙が生
じ易く、間隙が生じるとカバー部材内の騒音がこの間隙
を通して外部に漏れる問題がある。
一般に、はつり面はセメント部分が除去されているの
で、未加工のコンクリート表面から幾分凹状になってい
る。それ故に、カバー部材とはつり面との間に間隙が生
じ易く、間隙が生じるとカバー部材内の騒音がこの間隙
を通して外部に漏れる問題がある。
【0006】本発明の目的は、加工域にて発生する騒音
の遮音効果を高めて騒音の外部への漏れを抑えることが
できる流体ジェット装置を提供することである。
の遮音効果を高めて騒音の外部への漏れを抑えることが
できる流体ジェット装置を提供することである。
【0007】本発明の他の目的は、はつり面とカバー部
材との間隙の遮音効果を高めて騒音の外部への漏れを抑
えることができるはつり装置を提供することである。
材との間隙の遮音効果を高めて騒音の外部への漏れを抑
えることができるはつり装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1ノズル孔
とこの第1ノズル孔の周囲に環状に設けられた第2ノズ
ル孔とを有する噴射ノズルと、前記噴射ノズルの第1ノ
ズル孔に接続され、この第1ノズル孔に加工用圧力流体
を供給するための第1圧力流体源と、前記噴射ノズルの
第2ノズル孔に接続され、この第2ノズル孔に遮音用圧
力流体を供給するための第2圧力流体源とを備え、前記
第1圧力流体源から前記噴射ノズルに供給された圧力流
体は、前記第1ノズル孔から加工用流体ジェットとして
被加工面の加工域に向けて噴射され、また前記第2圧力
流体源から前記噴射ノズルに供給された圧力流体は、前
記第2ノズル孔から遮音用流体ジェットとして前記加工
域の周囲に向けて噴射されることを特徴とする流体ジェ
ット装置である。
とこの第1ノズル孔の周囲に環状に設けられた第2ノズ
ル孔とを有する噴射ノズルと、前記噴射ノズルの第1ノ
ズル孔に接続され、この第1ノズル孔に加工用圧力流体
を供給するための第1圧力流体源と、前記噴射ノズルの
第2ノズル孔に接続され、この第2ノズル孔に遮音用圧
力流体を供給するための第2圧力流体源とを備え、前記
第1圧力流体源から前記噴射ノズルに供給された圧力流
体は、前記第1ノズル孔から加工用流体ジェットとして
被加工面の加工域に向けて噴射され、また前記第2圧力
流体源から前記噴射ノズルに供給された圧力流体は、前
記第2ノズル孔から遮音用流体ジェットとして前記加工
域の周囲に向けて噴射されることを特徴とする流体ジェ
ット装置である。
【0009】本発明に従えば、噴射ノズルの第1ノズル
孔から加工用圧力流体が流体ジェットして加工域に向け
て噴射され、また噴射ノズルの第2ノズル孔から遮音用
圧力流体が流体ジェットとして噴射される。第2ノズル
孔からの遮音用流体ジェットは、加工域の周囲に向けて
噴射されるので、この遮音用流体ジェットは加工域およ
びその近傍を覆い、かくして遮音用流体ジェットによっ
て、加工域にて発生する騒音の外部への漏れが効果的に
防止される。
孔から加工用圧力流体が流体ジェットして加工域に向け
て噴射され、また噴射ノズルの第2ノズル孔から遮音用
圧力流体が流体ジェットとして噴射される。第2ノズル
孔からの遮音用流体ジェットは、加工域の周囲に向けて
噴射されるので、この遮音用流体ジェットは加工域およ
びその近傍を覆い、かくして遮音用流体ジェットによっ
て、加工域にて発生する騒音の外部への漏れが効果的に
防止される。
【0010】また本発明は、前記遮音用圧力流体は、比
重が1より大きい溶液であることを特徴とする。
重が1より大きい溶液であることを特徴とする。
【0011】本発明に従えば、遮音用圧力流体の比重が
1より大きいので、遮音用流体ジェットによる遮音効果
が一層高められる。
1より大きいので、遮音用流体ジェットによる遮音効果
が一層高められる。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】さらに本発明は、被加工面の加工域に向け
て流体ジェットを噴射するためのノズル孔を有する噴射
ノズルと、前記加工域を覆うように設けられたカバー部
材と、前記カバー部材の開口部に設けられ、前記カバー
部材と前記被加工面との間の間隙を覆うためのシール手
段と、前記カバー部材に回転自在に装着され、加工後の
加工域を覆うための遮音用ロール状シートとを具備する
ことを特徴とするはつり装置である。
て流体ジェットを噴射するためのノズル孔を有する噴射
ノズルと、前記加工域を覆うように設けられたカバー部
材と、前記カバー部材の開口部に設けられ、前記カバー
部材と前記被加工面との間の間隙を覆うためのシール手
段と、前記カバー部材に回転自在に装着され、加工後の
加工域を覆うための遮音用ロール状シートとを具備する
ことを特徴とするはつり装置である。
【0021】本発明に従えば、カバー部材には回転自在
にロール状シートが装着され、その一端部を引張り細長
いシート状にすることによって、流体ジェットによって
はつり作業をしたはつり面を覆うことができる。このよ
うにロール状シートにより作業後のはつり面を覆うと、
はつり後の加工域がロール状シートによって、また加工
中の加工域がカバー部材およびシール手段によって覆わ
れるので、加工域にて発生した騒音の外部への漏れを効
果的に抑えることができる。
にロール状シートが装着され、その一端部を引張り細長
いシート状にすることによって、流体ジェットによって
はつり作業をしたはつり面を覆うことができる。このよ
うにロール状シートにより作業後のはつり面を覆うと、
はつり後の加工域がロール状シートによって、また加工
中の加工域がカバー部材およびシール手段によって覆わ
れるので、加工域にて発生した騒音の外部への漏れを効
果的に抑えることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照してさらに
説明する。流体ジェット装置の実施形態図1は、本発明
に従う流体ジェット装置の一実施形態の要部を示す断面
図である。図1において、図示の流体ジェット装置は、
噴射ノズル2と、この噴射ノズル2に加工用圧力流体を
供給するための第1圧力流体源4と、噴射ノズル2に遮
音用圧力流体を供給するための第2圧力流体源6とを備
えている。噴射ノズル2は、筒状のノズル本体8を備
え、このノズル本体8の中央部に第1ノズル孔10が形
成され、第1ノズル孔10はノズル本体8の軸線方向に
直線状に延びている。第1ノズル孔10の先端部は、そ
の内径が幾分大きくなっており、この先端部に、所定の
噴射孔12が形成されたチップ部材14が装着されてい
る。
説明する。流体ジェット装置の実施形態図1は、本発明
に従う流体ジェット装置の一実施形態の要部を示す断面
図である。図1において、図示の流体ジェット装置は、
噴射ノズル2と、この噴射ノズル2に加工用圧力流体を
供給するための第1圧力流体源4と、噴射ノズル2に遮
音用圧力流体を供給するための第2圧力流体源6とを備
えている。噴射ノズル2は、筒状のノズル本体8を備
え、このノズル本体8の中央部に第1ノズル孔10が形
成され、第1ノズル孔10はノズル本体8の軸線方向に
直線状に延びている。第1ノズル孔10の先端部は、そ
の内径が幾分大きくなっており、この先端部に、所定の
噴射孔12が形成されたチップ部材14が装着されてい
る。
【0023】第1ノズル孔10は、流体流路16を介し
て第1圧力流体源4に接続されている。流体流路16に
は、第1開閉弁18が設けられており、第1開閉弁18
が開状態にあるときには、第1圧力流体源4からの圧力
流体が流体流路16を介して噴射ノズル2の第1ノズル
孔10に供給され、チップ部材14の噴射孔12から流
体ジェットとしてたとえばコンクリート壁20の表面
(被加工面)における加工域21に向けて噴射される。
なお、第1ノズル孔10の先端部によって噴射される流
体ジェットの量を正確に規制することができるときに
は、上記チップ部材14を省略することができる。
て第1圧力流体源4に接続されている。流体流路16に
は、第1開閉弁18が設けられており、第1開閉弁18
が開状態にあるときには、第1圧力流体源4からの圧力
流体が流体流路16を介して噴射ノズル2の第1ノズル
孔10に供給され、チップ部材14の噴射孔12から流
体ジェットとしてたとえばコンクリート壁20の表面
(被加工面)における加工域21に向けて噴射される。
なお、第1ノズル孔10の先端部によって噴射される流
体ジェットの量を正確に規制することができるときに
は、上記チップ部材14を省略することができる。
【0024】ノズル本体8の先端部の外周には、円筒状
部材22が装着されている。ノズル本体8の先端部近傍
の外周面には雄ねじ部26が設けられ、円筒状部材22
の一端部内周面には雌ねじ孔28が設けられ、雄ねじ部
26に雌ねじ孔28を螺着することによって、円筒状部
材22がノズル本体8に装着される。この実施形態で
は、円筒状部材22の内径はノズル本体8の外径よりも
幾分大きく設定されており、これによってノズル本体8
と円筒状部材22との間に環状の第2ノズル孔24が形
成されている。第2ノズル孔24は、図1に示すとお
り、第1ノズル孔10の半径方向外側に同心状に設けら
れている。
部材22が装着されている。ノズル本体8の先端部近傍
の外周面には雄ねじ部26が設けられ、円筒状部材22
の一端部内周面には雌ねじ孔28が設けられ、雄ねじ部
26に雌ねじ孔28を螺着することによって、円筒状部
材22がノズル本体8に装着される。この実施形態で
は、円筒状部材22の内径はノズル本体8の外径よりも
幾分大きく設定されており、これによってノズル本体8
と円筒状部材22との間に環状の第2ノズル孔24が形
成されている。第2ノズル孔24は、図1に示すとお
り、第1ノズル孔10の半径方向外側に同心状に設けら
れている。
【0025】第2ノズル孔24は、流体流路30を介し
て第2圧力流体源6に接続され、流体流路30には、第
2開閉弁32が配設されている。第2開閉弁32が開状
態にあるときには、第2圧力流体源6からの圧力流体が
流体流路30を介して噴射ノズル2の第2ノズル孔24
に送給され、第2ノズル孔24から流体ジェットとして
コンクリート壁20の表面に向けて環状に噴射され、環
状の流体ジェットは、第1ノズル孔10からの流体ジェ
ットが噴射される加工域21の周囲を覆う。
て第2圧力流体源6に接続され、流体流路30には、第
2開閉弁32が配設されている。第2開閉弁32が開状
態にあるときには、第2圧力流体源6からの圧力流体が
流体流路30を介して噴射ノズル2の第2ノズル孔24
に送給され、第2ノズル孔24から流体ジェットとして
コンクリート壁20の表面に向けて環状に噴射され、環
状の流体ジェットは、第1ノズル孔10からの流体ジェ
ットが噴射される加工域21の周囲を覆う。
【0026】このような流体ジェット装置は、たとえ
ば、コンクリート壁20の表面をはつりする作業の好都
合に適用することができる。はつり作業とは、コンクリ
ート壁20の鉄筋部分を残してセメント部分を除去する
作業であり、このような作業は、コンクリート壁20の
補強を行う場合等に行われる。はつり作業を行う場合に
は、たとえば、第1圧力流体源4からは1000〜40
00kgf/cm2程度の圧力の流体が第1ノズル孔1
0に供給され、流体として水が用いられる。なお、第1
ノズル孔10から噴射するウォータジェットに研磨材を
混入するようにすることもできる。また、第2圧力流体
源6からは1〜500kgf/cm2程度の圧力の流体
が第2ノズル孔24に供給され、流体として水が用いら
れる。第2ノズル孔24から噴射されるウォータジェッ
トは、後述するとおり、加工域21にて発生する騒音が
外部に漏れるのを防止するための遮音用のジェットとし
て作用する。それ故に、第2ノズル24から噴射される
ウォータジェットは、コンクリート壁20の表面に衝突
するが、そのセメント部分を除去するまで高圧に設定さ
れていない。なお、第2ノズル24から噴射されるウォ
ータジェットの遮音効果を高めるためには、流体として
水よりも比重の大きい溶液を用いるのが望ましく、その
比重が1より大きい溶液、たとえば水溶性高分子材料を
添加した水溶液を用いることができる。
ば、コンクリート壁20の表面をはつりする作業の好都
合に適用することができる。はつり作業とは、コンクリ
ート壁20の鉄筋部分を残してセメント部分を除去する
作業であり、このような作業は、コンクリート壁20の
補強を行う場合等に行われる。はつり作業を行う場合に
は、たとえば、第1圧力流体源4からは1000〜40
00kgf/cm2程度の圧力の流体が第1ノズル孔1
0に供給され、流体として水が用いられる。なお、第1
ノズル孔10から噴射するウォータジェットに研磨材を
混入するようにすることもできる。また、第2圧力流体
源6からは1〜500kgf/cm2程度の圧力の流体
が第2ノズル孔24に供給され、流体として水が用いら
れる。第2ノズル孔24から噴射されるウォータジェッ
トは、後述するとおり、加工域21にて発生する騒音が
外部に漏れるのを防止するための遮音用のジェットとし
て作用する。それ故に、第2ノズル24から噴射される
ウォータジェットは、コンクリート壁20の表面に衝突
するが、そのセメント部分を除去するまで高圧に設定さ
れていない。なお、第2ノズル24から噴射されるウォ
ータジェットの遮音効果を高めるためには、流体として
水よりも比重の大きい溶液を用いるのが望ましく、その
比重が1より大きい溶液、たとえば水溶性高分子材料を
添加した水溶液を用いることができる。
【0027】第2ノズル孔24の先端部は、次のように
構成するのが望ましい。すなわち、図1に示すとおり、
第2ノズル孔24の先端部は、その先端に向けて半径方
向外方に幾分拡がるように形成するのが望ましく、その
先端部の傾斜角度α、換言すると噴射ノズル2の軸線3
4に対する第2ノズル24の軸線36の傾斜角度αを、
20〜30度程度傾斜させるのが好ましく、このように
構成することによって、第2ノズル孔24から噴射され
るウォータジェットは、半径方向外方に拡がりながら上
記加工域21を所要の通りに取囲むように噴射される。
構成するのが望ましい。すなわち、図1に示すとおり、
第2ノズル孔24の先端部は、その先端に向けて半径方
向外方に幾分拡がるように形成するのが望ましく、その
先端部の傾斜角度α、換言すると噴射ノズル2の軸線3
4に対する第2ノズル24の軸線36の傾斜角度αを、
20〜30度程度傾斜させるのが好ましく、このように
構成することによって、第2ノズル孔24から噴射され
るウォータジェットは、半径方向外方に拡がりながら上
記加工域21を所要の通りに取囲むように噴射される。
【0028】コンクリート壁20をはつりする場合に
は、第1および第2開閉弁18,32が開状態に保持さ
れる。第1開閉弁18が開状態に保持されると、第1圧
力流体源4からの圧力流体、この実施形態では高圧の水
が流体流路16を介して噴射ノズル2に供給され、この
圧力流体が第1ノズル孔10を通してチップ部材14の
噴射孔12からコンクリート壁20の表面の加工域21
に向けて噴射される。加工域21においては、流体ジェ
ットがコンクリート壁20の表面に衝突し、かかる流体
ジェットの作用によってコンクリート壁20のセメント
部分が粉砕され、コンクリート壁20は、その内部に埋
設された鉄筋部分を残して所要のとおりに除去される。
は、第1および第2開閉弁18,32が開状態に保持さ
れる。第1開閉弁18が開状態に保持されると、第1圧
力流体源4からの圧力流体、この実施形態では高圧の水
が流体流路16を介して噴射ノズル2に供給され、この
圧力流体が第1ノズル孔10を通してチップ部材14の
噴射孔12からコンクリート壁20の表面の加工域21
に向けて噴射される。加工域21においては、流体ジェ
ットがコンクリート壁20の表面に衝突し、かかる流体
ジェットの作用によってコンクリート壁20のセメント
部分が粉砕され、コンクリート壁20は、その内部に埋
設された鉄筋部分を残して所要のとおりに除去される。
【0029】また、第2開閉弁32が開状態に保持され
ると、第2圧力流体源6からの圧力流体、この実施形態
では高圧の水が流体流路30を介して噴射ノズル2に供
給され、この圧力流体が第2ノズル孔24からコンクリ
ート壁20の表面に向けて環状に噴射される。第2ノズ
ル孔24から噴射される流体ジェットは、加工域21に
向けて噴射される加工用流体ジェットを覆うようにカー
テン状に噴射される。それ故に、加工用流体ジェットが
コンクリート壁20に衝突する際に発生する騒音は、第
2ノズル孔24からの流体ジェットによって遮音され、
この騒音が周囲に漏れることが効果的に防止される。ま
た、加工用流体ジェットによって粉砕されたコンクリー
ト片が外側に飛散することも、第2ノズル24からの遮
音用流体ジェットによって防止される。このように流体
ジェットによって遮音する場合には、コンクリート壁2
0の表面に凹凸が存在していても加工域21の外周が流
体ジェットによって確実に覆われるようになり、遮音効
果が実質上低下することもない。
ると、第2圧力流体源6からの圧力流体、この実施形態
では高圧の水が流体流路30を介して噴射ノズル2に供
給され、この圧力流体が第2ノズル孔24からコンクリ
ート壁20の表面に向けて環状に噴射される。第2ノズ
ル孔24から噴射される流体ジェットは、加工域21に
向けて噴射される加工用流体ジェットを覆うようにカー
テン状に噴射される。それ故に、加工用流体ジェットが
コンクリート壁20に衝突する際に発生する騒音は、第
2ノズル孔24からの流体ジェットによって遮音され、
この騒音が周囲に漏れることが効果的に防止される。ま
た、加工用流体ジェットによって粉砕されたコンクリー
ト片が外側に飛散することも、第2ノズル24からの遮
音用流体ジェットによって防止される。このように流体
ジェットによって遮音する場合には、コンクリート壁2
0の表面に凹凸が存在していても加工域21の外周が流
体ジェットによって確実に覆われるようになり、遮音効
果が実質上低下することもない。
【0030】図2は、後述する図5および図6に示され
るはつり装置の一実施形態の前提となる流体ジェット装
置の構成を示している。図2において、図示の流体ジェ
ット装置は、噴射ノズル102を備えている。噴射ノズ
ル102は、筒状のノズル本体104を備え、このノズ
ル本体104の中央部にノズル孔106が形成され、ノ
ズル孔106はノズル本体104の軸線方向に直線状に
延びている。ノズル孔106の先端部は、その内径が幾
分大きくなっており、この先端部に、所定の噴射孔10
8が形成されたチップ部材110が装着されている。
るはつり装置の一実施形態の前提となる流体ジェット装
置の構成を示している。図2において、図示の流体ジェ
ット装置は、噴射ノズル102を備えている。噴射ノズ
ル102は、筒状のノズル本体104を備え、このノズ
ル本体104の中央部にノズル孔106が形成され、ノ
ズル孔106はノズル本体104の軸線方向に直線状に
延びている。ノズル孔106の先端部は、その内径が幾
分大きくなっており、この先端部に、所定の噴射孔10
8が形成されたチップ部材110が装着されている。
【0031】このノズル孔106は、図1に示す実施形
態と同様に、流体流路を介して圧力流体源(図示せず)
に接続される。したがって、圧力流体源からの圧力流体
は矢印112で示すとおりにノズル孔106に供給さ
れ、チップ部材110の噴射孔108から流体ジェット
としてたとえばコンクリート壁114の表面(被加工
面)における加工域116に向けて噴射される。
態と同様に、流体流路を介して圧力流体源(図示せず)
に接続される。したがって、圧力流体源からの圧力流体
は矢印112で示すとおりにノズル孔106に供給さ
れ、チップ部材110の噴射孔108から流体ジェット
としてたとえばコンクリート壁114の表面(被加工
面)における加工域116に向けて噴射される。
【0032】本構成では、加工域116を覆うようにカ
バー部材118が設けられている。図示のカバー部材1
18は、円形状のプレート状部材120を備えており、
このプレート状部材120が溶接の如き手段によって噴
射ノズル102に固定されている。プレート状部材12
0は、たとえば鉄等の金属材料から形成され、プレート
状部材120の外周部には、このプレート状部材120
とコンクリート壁114の表面との間の間隙を覆うよう
にシール手段122が設けられている。本構成のシール
手段122は、内側に配設されたブラシ状部材124
と、ブラシ状部材124の外側に配設されたシート部材
126から構成されている。ブラシ状部材124は、比
重が7以上である高比重の材料、たとえばステンレス、
鋼等から形成される細長いブラシ材をプレート状部材1
20の半径方向に薄く重ねるとともに、このプレート状
部材120の周方向に実質上連続的に設けることによっ
て形成される。ブラシ材は直径1mm程度の太さであ
り、このように太さを設定することによってブラシ材自
体に可撓性を持たせることができ、これによって、コン
クリート壁114の表面に凹凸、段差等が存在していて
もその表面との間隙をブラシ状部材124によって実質
上覆うことができる。また、シート部材126は、ゴム
または合成ゴムから形成され、ブラシ状部材120とほ
ぼ同じ長さでプレート状部材120の全周に設けられて
いる。このシート部材126はそれ自体弾性変形するこ
とができ、弾性変形することによって、ブラシ状部材1
24と同様に、コンクリート壁114の表面に凹凸、段
差等が存在していてもその表面との間隙を実質上覆うこ
とができる。
バー部材118が設けられている。図示のカバー部材1
18は、円形状のプレート状部材120を備えており、
このプレート状部材120が溶接の如き手段によって噴
射ノズル102に固定されている。プレート状部材12
0は、たとえば鉄等の金属材料から形成され、プレート
状部材120の外周部には、このプレート状部材120
とコンクリート壁114の表面との間の間隙を覆うよう
にシール手段122が設けられている。本構成のシール
手段122は、内側に配設されたブラシ状部材124
と、ブラシ状部材124の外側に配設されたシート部材
126から構成されている。ブラシ状部材124は、比
重が7以上である高比重の材料、たとえばステンレス、
鋼等から形成される細長いブラシ材をプレート状部材1
20の半径方向に薄く重ねるとともに、このプレート状
部材120の周方向に実質上連続的に設けることによっ
て形成される。ブラシ材は直径1mm程度の太さであ
り、このように太さを設定することによってブラシ材自
体に可撓性を持たせることができ、これによって、コン
クリート壁114の表面に凹凸、段差等が存在していて
もその表面との間隙をブラシ状部材124によって実質
上覆うことができる。また、シート部材126は、ゴム
または合成ゴムから形成され、ブラシ状部材120とほ
ぼ同じ長さでプレート状部材120の全周に設けられて
いる。このシート部材126はそれ自体弾性変形するこ
とができ、弾性変形することによって、ブラシ状部材1
24と同様に、コンクリート壁114の表面に凹凸、段
差等が存在していてもその表面との間隙を実質上覆うこ
とができる。
【0033】このようなブラシ状部材120およびシー
ト部材126は、細長い取付部材128をプレート状部
材120の外周面に取付けることによって、プレート状
部材120と取付部材128との間に挟持され、プレー
ト状部材120と一体的に移動される。なお、シール手
段122の取付様式は、上述した構成に限定されず、他
の様式で行うこともできる。
ト部材126は、細長い取付部材128をプレート状部
材120の外周面に取付けることによって、プレート状
部材120と取付部材128との間に挟持され、プレー
ト状部材120と一体的に移動される。なお、シール手
段122の取付様式は、上述した構成に限定されず、他
の様式で行うこともできる。
【0034】本構成の流体ジェット装置もはつり装置と
して好都合に適用することができ、その作用を説明する
と、次のとおりである。圧力流体源(図示せず)からの
圧力流体、本構成では高圧の水が噴射ノズル102に供
給されると、供給された圧力流体はチップ部材110の
噴射孔108からコンクリート壁114の表面の加工域
116に向けて噴射される。加工域116においては、
流体ジェットがコンクリート壁114の表面に衝突し、
かかる流体ジェットの作用によってコンクリート壁11
4のセメント部分が粉砕され、コンクリート壁114
は、その内部に埋設された鉄筋部分を残して所要のとお
りに除去される。このとき、図2に示すとおり、シール
手段122は加工域116を覆っているので、流体ジェ
ットがコンクリート壁114に衝突することによって発
生する騒音は、シール手段122、すなわちブラシ状部
材124およびシート部材126によって遮られ、この
騒音が外部に漏れることが効果的に防止される。また、
流体ジェットの作用によって粉砕されたコンクリート片
の周囲への飛散についても、上記シール手段122によ
って防止される。本構成では、シール手段122がブラ
シ状部材124とシート部材126から形成され、その
シールが実質上2重となっているので、遮音効果および
コンクリート片の飛散防止効果が一層高められる。な
お、ブラシ状部材124単独でもって充分な上記効果が
得られる場合には、シート部材126を省略することが
できる。
して好都合に適用することができ、その作用を説明する
と、次のとおりである。圧力流体源(図示せず)からの
圧力流体、本構成では高圧の水が噴射ノズル102に供
給されると、供給された圧力流体はチップ部材110の
噴射孔108からコンクリート壁114の表面の加工域
116に向けて噴射される。加工域116においては、
流体ジェットがコンクリート壁114の表面に衝突し、
かかる流体ジェットの作用によってコンクリート壁11
4のセメント部分が粉砕され、コンクリート壁114
は、その内部に埋設された鉄筋部分を残して所要のとお
りに除去される。このとき、図2に示すとおり、シール
手段122は加工域116を覆っているので、流体ジェ
ットがコンクリート壁114に衝突することによって発
生する騒音は、シール手段122、すなわちブラシ状部
材124およびシート部材126によって遮られ、この
騒音が外部に漏れることが効果的に防止される。また、
流体ジェットの作用によって粉砕されたコンクリート片
の周囲への飛散についても、上記シール手段122によ
って防止される。本構成では、シール手段122がブラ
シ状部材124とシート部材126から形成され、その
シールが実質上2重となっているので、遮音効果および
コンクリート片の飛散防止効果が一層高められる。な
お、ブラシ状部材124単独でもって充分な上記効果が
得られる場合には、シート部材126を省略することが
できる。
【0035】なお、本構成では、図2から理解される如
く、シール手段122の一部がカバー部材118の周壁
としても機能しているが、これに代えて、次のように構
成することもできる。すなわち、プレート状部材120
の外周部にコンクリート壁114に向けて延びる周側壁
を設け、この周側壁の開口部に、コンクリート壁114
の表面との間隙を覆うようにシール手段122を設ける
ようにすることもできる。
く、シール手段122の一部がカバー部材118の周壁
としても機能しているが、これに代えて、次のように構
成することもできる。すなわち、プレート状部材120
の外周部にコンクリート壁114に向けて延びる周側壁
を設け、この周側壁の開口部に、コンクリート壁114
の表面との間隙を覆うようにシール手段122を設ける
ようにすることもできる。
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】図1および図2に示される液体ジェット装
置では、はつり装置として適用して説明したが、はつり
装置以外の切断装置(流体ジェットを用いて金属プレー
トを所定形状に切断する切断装置)等にも同様に適用す
ることができる。
置では、はつり装置として適用して説明したが、はつり
装置以外の切断装置(流体ジェットを用いて金属プレー
トを所定形状に切断する切断装置)等にも同様に適用す
ることができる。
【0043】はつり装置の実施形態 図3および図4は、本発明に従うはつり装置の一実施形
態を示している。図3および図4において、図示のはつ
り装置は、噴射ノズル302と、この噴射ノズル302
の先端部を覆うカバー部材304とを備えている。噴射
ノズル302は、図2に示す構成の噴射ノズル102と
実質上同一の構成でよく、ノズル孔(図示せず)を有す
るノズル本体306から構成される。この噴射ノズル3
02のノズル孔は、圧力流体源(図示せず)に接続され
る。
態を示している。図3および図4において、図示のはつ
り装置は、噴射ノズル302と、この噴射ノズル302
の先端部を覆うカバー部材304とを備えている。噴射
ノズル302は、図2に示す構成の噴射ノズル102と
実質上同一の構成でよく、ノズル孔(図示せず)を有す
るノズル本体306から構成される。この噴射ノズル3
02のノズル孔は、圧力流体源(図示せず)に接続され
る。
【0044】この実施形態では、ノズル本体306は、
作業現場に自走して作業を行うことができる自走車両本
体312に取付けられている。車両本体312は走行手
段314を有し、走行手段314によって所望のとおり
に走行することができる。車両本体312には、案内手
段と案内コロからなる第1の支持機構316を介して支
持枠体318が上下方向に移動自在に支持され、この支
持枠体318に案内レールと一対のコロからなる第2の
支持機構320を介してノズル本体306が横方向、す
なわち図5において紙面に垂直な方向に移動自在に支持
されている。
作業現場に自走して作業を行うことができる自走車両本
体312に取付けられている。車両本体312は走行手
段314を有し、走行手段314によって所望のとおり
に走行することができる。車両本体312には、案内手
段と案内コロからなる第1の支持機構316を介して支
持枠体318が上下方向に移動自在に支持され、この支
持枠体318に案内レールと一対のコロからなる第2の
支持機構320を介してノズル本体306が横方向、す
なわち図5において紙面に垂直な方向に移動自在に支持
されている。
【0045】この実施形態では、カバー部材304は、
一対のアーム部材322(図5おいて片方のみ示す)を
介して支持枠体318に装着されている。カバー部材3
04は、天壁319とこの天壁319の周縁部から下方
に延びる4側壁320を有し、これら天壁318および
4側壁320によって、噴射ノズル302からの流体ジ
ェットによって加工する加工域(図示せず)を覆ってい
る。天壁319には、その長手方向(上記横方向)に延
びる開口323が形成され、この開口323が、ゴム製
のシール部材324によって覆われ、シール部材324
に形成されたスリット326を通して噴射ノズル302
の先端部がカバー部材304内に突出している。したが
って、車両本体312に対して支持枠体318を上方に
移動させると、噴射ノズル302およびカバー部材30
4が支持枠体318とともに上方に移動される。また、
支持枠体318に対して噴射ノズル302を上記横方向
に移動させると、カバー部材304に対して噴射ノズル
302が移動される。
一対のアーム部材322(図5おいて片方のみ示す)を
介して支持枠体318に装着されている。カバー部材3
04は、天壁319とこの天壁319の周縁部から下方
に延びる4側壁320を有し、これら天壁318および
4側壁320によって、噴射ノズル302からの流体ジ
ェットによって加工する加工域(図示せず)を覆ってい
る。天壁319には、その長手方向(上記横方向)に延
びる開口323が形成され、この開口323が、ゴム製
のシール部材324によって覆われ、シール部材324
に形成されたスリット326を通して噴射ノズル302
の先端部がカバー部材304内に突出している。したが
って、車両本体312に対して支持枠体318を上方に
移動させると、噴射ノズル302およびカバー部材30
4が支持枠体318とともに上方に移動される。また、
支持枠体318に対して噴射ノズル302を上記横方向
に移動させると、カバー部材304に対して噴射ノズル
302が移動される。
【0046】カバー部材304の開口部、すなわち4側
壁320の下端部には、4側壁320の下端とコンクリ
ート床面の如き被加工面328との間の間隙を覆うため
のシール手段330が設けられている。シール手段33
0は、ゴムまたは合成ゴムから形成される弾性シート部
材332から構成され、その先端部が被加工面328に
弾性的に圧接される。このようにシール手段330を設
けることによって、加工域の遮音を行うことができる。
なお、シール手段330として、たとえば、図2で示す
ブラシ状部材単独、またはブラシ状部材とシート部材の
組合せを用いることもできる。
壁320の下端部には、4側壁320の下端とコンクリ
ート床面の如き被加工面328との間の間隙を覆うため
のシール手段330が設けられている。シール手段33
0は、ゴムまたは合成ゴムから形成される弾性シート部
材332から構成され、その先端部が被加工面328に
弾性的に圧接される。このようにシール手段330を設
けることによって、加工域の遮音を行うことができる。
なお、シール手段330として、たとえば、図2で示す
ブラシ状部材単独、またはブラシ状部材とシート部材の
組合せを用いることもできる。
【0047】このはつり装置では、はつり作業後の加工
域を覆うためのロール状シート334が設けられてい
る。カバー部材304の一側壁(前側壁)には、支持プ
レート336が設けられている。支持プレート336の
両端部は上記一側壁よりも両側に突出しており、突出す
る両端部には、前方(図3において左方)に突出する支
持部338,340が一体的に設けられている。一対の
支持部338,340の間には軸部材342が回転自在
に支持され、この軸部材342にシート334がロール
状に巻かれている。このシート334は、ゴム、合成ゴ
ムまたは合成樹脂等から形成することができる。図4に
示すように、たとえば加工域の幅Lが1.5〜2.0m
程度である場合には、シート334の両端部はこの加工
域よりそれぞれ20cm程度突出するようにその幅Wは
1.9〜2.4m程度に設定され、これによって後述す
る所望の遮音効果が達成される。
域を覆うためのロール状シート334が設けられてい
る。カバー部材304の一側壁(前側壁)には、支持プ
レート336が設けられている。支持プレート336の
両端部は上記一側壁よりも両側に突出しており、突出す
る両端部には、前方(図3において左方)に突出する支
持部338,340が一体的に設けられている。一対の
支持部338,340の間には軸部材342が回転自在
に支持され、この軸部材342にシート334がロール
状に巻かれている。このシート334は、ゴム、合成ゴ
ムまたは合成樹脂等から形成することができる。図4に
示すように、たとえば加工域の幅Lが1.5〜2.0m
程度である場合には、シート334の両端部はこの加工
域よりそれぞれ20cm程度突出するようにその幅Wは
1.9〜2.4m程度に設定され、これによって後述す
る所望の遮音効果が達成される。
【0048】次いで、上述したはつり装置の作用を説明
する。圧力流体源(図示せず)からの圧力流体が噴射ノ
ズル302に供給されると、供給された圧力流体は噴射
ノズル302のノズル孔からコンクリート床面328の
加工域に向けて噴射される。加工域においては、流体ジ
ェットがコンクリート床面328に衝突し、かかる流体
ジェットの作用によってコンクリート床面328のセメ
ント部分が粉砕され、コンクリート床面328は、その
内部に埋設された鉄筋部分を残して図6に示すとおりに
除去される。この加工作業時、カバー部材304および
シール手段330は加工域を覆っているので、流体ジェ
ットがコンクリート床面328に衝突することによって
発生する騒音は、カバー部材304およびシール手段3
30によって遮られ、この騒音が外部に漏れることが効
果的に防止される。また、流体ジェットの作用によって
粉砕されたコンクリート片の周囲への飛散についても、
上記カバー手段304およびシール手段330によって
防止される。
する。圧力流体源(図示せず)からの圧力流体が噴射ノ
ズル302に供給されると、供給された圧力流体は噴射
ノズル302のノズル孔からコンクリート床面328の
加工域に向けて噴射される。加工域においては、流体ジ
ェットがコンクリート床面328に衝突し、かかる流体
ジェットの作用によってコンクリート床面328のセメ
ント部分が粉砕され、コンクリート床面328は、その
内部に埋設された鉄筋部分を残して図6に示すとおりに
除去される。この加工作業時、カバー部材304および
シール手段330は加工域を覆っているので、流体ジェ
ットがコンクリート床面328に衝突することによって
発生する騒音は、カバー部材304およびシール手段3
30によって遮られ、この騒音が外部に漏れることが効
果的に防止される。また、流体ジェットの作用によって
粉砕されたコンクリート片の周囲への飛散についても、
上記カバー手段304およびシール手段330によって
防止される。
【0049】この実施形態では、さらに、噴射ノズル3
02からの流体ジェットによってはつりされた加工域
は、ロール状シート334から引出されたシート部33
4aによって覆われる。このシート部334aの引出し
は、たとえば、シート部334aの先端部にブロック等
の重りを載置し、かかる状態にて車両本体312を後進
しながらはつり作業を行うことによって、はつりされた
加工域は自動的にシート部334aによって覆われるよ
うになる。コンクリート床面328のはつり作業が行わ
れた部分は、図6に示すように、加工を行わない部分よ
りも低く凹状になっており、したがって、カバー部材3
04に設けられたシール手段330との間に隙間が生じ
るようになり、この隙間を通して騒音が外部に漏れるよ
うになる。そこで、上述したように、はつりされた加工
域をシート部334aによって覆うことにより、上述し
た騒音の外部への漏れが確実に防止され、騒音をより確
実に抑えることができる。
02からの流体ジェットによってはつりされた加工域
は、ロール状シート334から引出されたシート部33
4aによって覆われる。このシート部334aの引出し
は、たとえば、シート部334aの先端部にブロック等
の重りを載置し、かかる状態にて車両本体312を後進
しながらはつり作業を行うことによって、はつりされた
加工域は自動的にシート部334aによって覆われるよ
うになる。コンクリート床面328のはつり作業が行わ
れた部分は、図6に示すように、加工を行わない部分よ
りも低く凹状になっており、したがって、カバー部材3
04に設けられたシール手段330との間に隙間が生じ
るようになり、この隙間を通して騒音が外部に漏れるよ
うになる。そこで、上述したように、はつりされた加工
域をシート部334aによって覆うことにより、上述し
た騒音の外部への漏れが確実に防止され、騒音をより確
実に抑えることができる。
【0050】なお、引出されたシート部334aは、図
6において反時計方向に手でもって回動させることによ
って、ロール状シート334に巻戻すことができ、この
ように巻戻して再使用される。なお、引出したシート部
334aの巻戻しは、たとえば軸部材342に着脱自在
にハンドル(図示せず)を装着するように構成し、この
ハンドルを回わして巻戻すようにしてもよく、或いは所
定方向に回転駆動される電動機(図示せず)を設け、こ
の電動機を付勢して巻戻すようにしてもよい。
6において反時計方向に手でもって回動させることによ
って、ロール状シート334に巻戻すことができ、この
ように巻戻して再使用される。なお、引出したシート部
334aの巻戻しは、たとえば軸部材342に着脱自在
にハンドル(図示せず)を装着するように構成し、この
ハンドルを回わして巻戻すようにしてもよく、或いは所
定方向に回転駆動される電動機(図示せず)を設け、こ
の電動機を付勢して巻戻すようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】本発明の請求項1の流体ジェット装置に
よれば、噴射ノズルの第1ノズル孔から加工用圧力流体
が流体ジェットして加工域に向けて噴射され、また噴射
ノズルの第2ノズル孔から遮音用圧力流体が流体ジェッ
トとして噴射される。第2ノズル孔からの遮音用流体ジ
ェットは、加工域の周囲に向けて噴射されるので、この
遮音用流体ジェットは加工域およびその近傍を覆い、か
くして遮音用流体ジェットによって、加工域にて発生す
る騒音の外部への漏れが効果的に防止される。
よれば、噴射ノズルの第1ノズル孔から加工用圧力流体
が流体ジェットして加工域に向けて噴射され、また噴射
ノズルの第2ノズル孔から遮音用圧力流体が流体ジェッ
トとして噴射される。第2ノズル孔からの遮音用流体ジ
ェットは、加工域の周囲に向けて噴射されるので、この
遮音用流体ジェットは加工域およびその近傍を覆い、か
くして遮音用流体ジェットによって、加工域にて発生す
る騒音の外部への漏れが効果的に防止される。
【0052】また本発明の請求項2の流体ジェット装置
によれば、遮音用圧力流体の比重が1より大きいので、
遮音用流体ジェットによる遮音効果が一層高められる。
によれば、遮音用圧力流体の比重が1より大きいので、
遮音用流体ジェットによる遮音効果が一層高められる。
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】さらに本発明の請求項3のはつり装置によ
れば、カバー部材には回転自在にロール状シートが装着
され、その一端部を引張り細長いシート状にすることに
よって、流体ジェットによってはつり作業をしたはつり
面を覆うことができる。このようにロール状シートによ
り作業後のはつり面を覆うと、はつり後の加工域がロー
ル状シートによって、また加工中の加工域がカバー部材
およびシール手段によって覆われるので、加工域にて発
生した騒音の外部への漏れを効果的に抑えることができ
る。
れば、カバー部材には回転自在にロール状シートが装着
され、その一端部を引張り細長いシート状にすることに
よって、流体ジェットによってはつり作業をしたはつり
面を覆うことができる。このようにロール状シートによ
り作業後のはつり面を覆うと、はつり後の加工域がロー
ル状シートによって、また加工中の加工域がカバー部材
およびシール手段によって覆われるので、加工域にて発
生した騒音の外部への漏れを効果的に抑えることができ
る。
【図1】本発明に従う流体ジェット装置の一実施形態の
要部を示す断面図である。
要部を示す断面図である。
【図2】図3および図4に示されるはつり装置の一実施
形態の前提となる液体ジェット装置の構成を示す断面図
である。
形態の前提となる液体ジェット装置の構成を示す断面図
である。
【図3】本発明に従うはつり装置の一実施形態を示す側
面図である。
面図である。
【図4】図3のはつり装置におけるカバー部材およびそ
の近傍を示す部分斜視図である。
の近傍を示す部分斜視図である。
2,302 噴射ノズル 4 第1圧力流体源 6 第2圧力流体源 8,306 ノズル本体 10 第1ノズル孔 12 噴射孔 14 チップ部材 20 コンクリート壁 21 加工域 24 第2ノズル孔 304 カバー部材 330 シール手段 332 シート部材 334 ロール状シート 334a シート部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 織田 光秋 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工 業株式会社 明石工場内 (72)発明者 矢野 弘 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工 業株式会社 明石工場内 (56)参考文献 特開 平5−171821(JP,A) 特開 平8−108149(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04G 23/08 E01C 23/08 E01D 21/00
Claims (3)
- 【請求項1】 第1ノズル孔とこの第1ノズル孔の周囲
に環状に設けられた第2ノズル孔とを有する噴射ノズル
と、前記噴射ノズルの第1ノズル孔に接続され、この第
1ノズル孔に加工用圧力流体を供給するための第1圧力
流体源と、前記噴射ノズルの第2ノズル孔に接続され、
この第2ノズル孔に遮音用圧力流体を供給するための第
2圧力流体源とを備え、 前記第1圧力流体源から前記噴射ノズルに供給された圧
力流体は、前記第1ノズル孔から加工用流体ジェットと
して被加工面の加工域に向けて噴射され、また前記第2
圧力流体源から前記噴射ノズルに供給された圧力流体
は、前記第2ノズル孔から遮音用流体ジェットとして前
記加工域の周囲に向けて噴射されることを特徴とする流
体ジェット装置。 - 【請求項2】 前記遮音用圧力流体は、比重が1より大
きい溶液であることを特徴とする請求項1記載の流体ジ
ェット装置。 - 【請求項3】 被加工面の加工域に向けて流体ジェット
を噴射するためのノズル孔を有する噴射ノズルと、前記
加工域を覆うように設けられたカバー部材と、前記カバ
ー部材の開口部に設けられ、前記カバー部材と前記被加
工面との間の間隙を覆うためのシール手段と、前記カバ
ー部材に回転自在に装着され、加工後の加工域を覆うた
めの遮音用ロール状シートとを具備することを特徴とす
るはつり装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16729198A JP2952239B1 (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | 流体ジェット装置およびはつり装置 |
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JP16729198A JP2952239B1 (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | 流体ジェット装置およびはつり装置 |
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JP2952239B1 true JP2952239B1 (ja) | 1999-09-20 |
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JP16729198A Expired - Fee Related JP2952239B1 (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | 流体ジェット装置およびはつり装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021049625A (ja) * | 2019-09-26 | 2021-04-01 | Agcプライブリコ株式会社 | ウォータージェット解体装置及びウォータージェット解体方法 |
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1998
- 1998-06-15 JP JP16729198A patent/JP2952239B1/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021049625A (ja) * | 2019-09-26 | 2021-04-01 | Agcプライブリコ株式会社 | ウォータージェット解体装置及びウォータージェット解体方法 |
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