JP2952015B2 - ペニシリン類のエステル化方法 - Google Patents

ペニシリン類のエステル化方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は医薬品,又は医薬品中間体として有用な一般
式(III) (式中,Aはアシルアミド基,R1はフェニル基,ニトロフ
ェニル基,アルコキシフェニル基さらに低級アルキルカ
ルボニル基,低級アルコキシカルボニル基,置換ベンゾ
イル基,R2は水素原子,低級アルキル基,フェニル基,
置換フェニル基,置換ベンゾイル基,低級アルキルカル
ボニル基などを意味する)で表わされるペニシリンエス
テルの製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来,ペニシリン類のエステルを製造する方法として
は,ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシドのご
とき高沸点極性溶媒中で,6−置換アミノペニシラン酸の
塩類にハロゲン化合物を反応させることによって行われ
ており,生成したエステルを単離する際には,極性溶媒
を減圧留去する方法,又は反応終了液を大量の水で希釈
した後に,水と混和しない有機溶媒で抽出する方法が一
般的に行われている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし,ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシ
ドを反応溶媒として用いる方法は,合成したエステルを
単離する際に,溶媒を完全に留去するか,反応終了液を
大量の水で希釈した後に,ジクロロメタン,ジクロロエ
タン,ベンゼン,酢酸エチル及びエーテルなどの溶媒を
用いてエステルを抽出する必要がある。
しかも,溶媒を留去する方法では,生成したエステル
の分解を防止するために高真空低温で濃縮する必要があ
る上,反応中に副生した塩類を除去するためには濃縮し
たエステルに水を加え,再度溶媒でエステルを抽出する
必要があるなど,工業的見地から有利な方法ではない。
一方,大量の水で希釈した後に,有機溶媒で抽出する
方法は容積効率が悪いうえに,抽出を繰り返えす操作が
不可欠となる。更には希釈された溶媒の回収が極めて困
難であることなど,工業的見地から有利な方法ではな
い。
又,ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシド以
外の溶媒を用いた場合は,ヨウ化ナトリウム,ヨウ化カ
リウム触媒又は相関移動触媒を用いたとしても,反応が
全く進行しないか進行しても極めて遅く,工業的方法と
しては満足できるものではない。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで,本発明者らは上述の問題を解決するため,鋭
意研究を行った結果,水と混和しない溶媒中に少量の極
性溶媒を加えた混合溶媒中で,相間移動触媒を用いるこ
とにより,操作が極めて容易で,かつ定量的に目的物を
合成できる工業的に優れたペニシリンエステルの製造方
法を見いだし,本発明を完成するに至った。
即ち,本発明は「ペニシリン類を相関移動触媒の存在
下に,極性の異なる有機混合溶媒中でエステル化するこ
とを特徴とするペニシリンエステルの製造方法」であ
る。
この反応は極性の低い溶媒中に少量のジメチルホルム
アミド,ジメチルアセトアミド,ジメチルスルホキシド
などの極性溶媒の存在下で,相間移動触媒を使用するこ
とによって行われる。使用する極性溶媒及び相間移動触
媒の量は,ペニシリンに対し2〜20%で十分であり,好
ましくは4〜8%である。
使用する溶媒は水と混和しない溶媒例えばベンゼン,
トルエン,キシレン,クロロベンゼン,ジクロロベンゼ
ン,ヘキサン,ヘプタン,シクロヘキサン,ジクロロメ
タン,ジクロロエタン,クロロホルム,四塩化炭素,メ
チルイソブチルケトン,ジエチルエーテル等から選択で
きるが,特に好ましい溶媒としてはジクロロメタン,ジ
クロロエタン,クロロホルムがある。
これらの溶媒を単独で使用した場合は,反応の進行が
遅く,あるいは未反応の原料の残存が認められるのに対
し,これに少量のジメチルホルムアミド,ジメチルアセ
トアミドなどの極性溶媒を加えることによって反応が促
進され,完結される。
使用される相関移動触媒としては,ベンジルトリメチ
ルアンモニウムクロライド(及びブロマイド),ベンジ
ルトリエチルアンモニウムクロライド(及びブロマイ
ド),トリオクチルメチルアンモニウムクロライド(及
びブロマイド),テトラブチルアンモニウムクロライド
(及びブロマイド)などが好ましい例である。
一般式(I)の6−置換アミノペニシラン酸の塩類と
してはカリウム塩,ナトリウム塩,カルシウム塩,トリ
エチルアミン塩,シクロヘキシルアミン塩などがあげら
れるが,通常はカリウム塩,ナトリウム塩が好ましい。
ペニシリン自体を使用する場合は,予め強塩基性の第三
級有機塩基,例えばトリエチルアミン,N−メチルモルホ
リンなどを反応系に加えてペニシリンの塩の形にして反
応させるのがよい。
反応終了後,溶媒は必ずしも留去する必要はない。反
応終了液に水を加えて洗浄するだけで,不純物を水層に
除去することができるので,直ちに高品位のペニシリン
エステル溶液を得ることができる。又低沸点の溶媒を留
去すれば,高純度のエステルを単離することができる。
かくして得られた生成物あるいは上記エステルの反応
液は,必要があれば酸化剤で酸化することにより,対応
する1−オキシドに導くことができる。次にこの発明を
実施例によって説明するが,それによってこの発明が限
定されるものではない。
実施例1. 6−(2−フェニル)アセトアミド−2,2−ジメチル
ペナム−3−カルボン酸カリウム(以下PGKと略記)50g
(0.134mol)と,P−メトキシベンジルクロライド22.9g
(0.146mol)と,テトラブチルアンモニウムブロマイド
4g及びジメチルホルムアミド4mlをジクロロメタン100ml
に加え,6時間加熱還流させた。
反応終了後,ジクロロメタン100mlと,水200mlを加
え,有機層を分けた後,有機層を水で洗浄した。ジクロ
ロメタンを留去すると,6−(2−フェニル)アセトアミ
ド−2,2−ジメチルペナム−3−カルボン酸アニシルエ
ステル61gが得られた。収率100%対PGK。一方得られた
エステル反応液のまま酸化すると対応する1−オキシド
が収率94%で得られた。
実施例2. 実施例1におけるPGKに代えて,ペニシリンVカリウ
ム塩52gを用いた他は,実施例1に従って反応させ処理
すると,エステルが63.2g得られた。収率100%対ペニシ
リンVカリウム塩。
実施例3 実施例1におけるP−メトキシベンジルクロライドに
代えて,P−ニトロベンジルクロライド25.1gを用いた他
は,実施例1に従って反応させ処理すると,エステルが
63g得られた。収率100%対PGK 実施例4〜6 テトラブチルアンモニウムブロマイド以外の相間移動
触媒を用い,実施例1に準じて反応を行い,表−1の結
果を得た。
比較例1 実施例1におけるテトラブチルアンモニウムブロマイ
ドの使用を中止した以外は,実施例に従って反応したと
ころ,エステルは得られなかった。
実施例7. PGK50g(0.134mol)とブロモ酢酸エチル24.4g(0.146
mol)とテトラブチルアンモニウムブロマイド2g及びジ
メチルホルムアミド4mlをジクロロメタン100mlに加え,1
0時間加熱還流した。
反応終了後,ジクロロメタン100mlと水200mlを加え,
有機層を分けた後,有機層を水で洗浄した。
ジクロロメタンを留去してエステル63gを得た。収率9
9%(対PGK) 比較例2. 実施例7におけるテトラブチルアンモニウムブロマイ
ドの使用を中止した以外は実施例に従って反応したとこ
ろ,エステルは得られなかった。
実施例8〜11 実施例7以外のハロゲン化合物を用い,実施例7に準
じて反応を行い,表−2の結果を得た。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 499/00 - 499/82 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中,Aはアシルアミド基を意味する。) で表わされる6−置換アミノペニシラン酸又は,その塩
    に 一般式 (式中,Xはハロゲン原子,R1はフェニル基,ニトロフェ
    ニル基,アルコキシフェニル基さらに低級アルキルカル
    ボニル基,低級アルコキシカルボニル基,置換ベンゾイ
    ル基,R2は水素原子,低級アルキル基,フェニル基,置
    換フェニル基,置換ベンゾイル基,低級アルキルカルボ
    ニル基などを意味する)で表わされるハロゲン化合物を
    相間移動触媒の存在下に水と混和しない溶媒に2〜20v/
    v%になるように少量の極性有機溶媒を加えた有機混合
    溶媒中で反応させて一般式(III) (式中,A,R1,R2,は先に定義したとおりである)を得る
    ことを特徴とするペニシリンエステルの製造方法。
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