JP2951864B2 - 調質圧延方法およびその装置 - Google Patents

調質圧延方法およびその装置

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JP2951864B2
JP2951864B2 JP4054395A JP4054395A JP2951864B2 JP 2951864 B2 JP2951864 B2 JP 2951864B2 JP 4054395 A JP4054395 A JP 4054395A JP 4054395 A JP4054395 A JP 4054395A JP 2951864 B2 JP2951864 B2 JP 2951864B2
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temper rolling
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wetting liquid
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聡 渋谷
仁志 福住
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Kawasaki Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば連続焼鈍ライン
において適用される調質圧延、中でもウェット液を利用
した調質圧延に関するものである。
【0002】
【従来の技術】調質圧延は、金属ストリップの形状を改
善し、また所望の機械的性質や表面粗さを与える等の目
的で行うが、その際、前工程の圧延において発生した金
属粉が調質圧延機のワークロールに付着してダルはげや
ロールマーク等の表面欠陥とならないように、5〜10
%濃度の有機酸、有機アミンを主体としたウェット液を
供給して調質圧延を行うことが一般的である。調質圧延
は、図1に示すように、調質圧延機のワークロール1aお
よび1bの入側にて、金属ストリップ2の表裏各面にノズ
ル3aおよび3bからそれぞれウェット液4を供給して行わ
れる。このウェット液は、金属ストリップの表裏各面に
十分に供給することによって所期した効果を得ることが
できる。
【0003】ところで、連続焼鈍ライン等には、調質圧
延を経た金属ストリップの表面疵の有無を確認するため
の自動表面検査装置を設置してあることが多く、調質圧
延後の金属ストリップ面にウェット液が残存すると、こ
れを自動表面検査装置が疵として判定することが問題と
なる。
【0004】すなわち、調質圧延後の金属ストリップ面
に、図2に例示する、薄い斑点状や黒色滴下状で、さら
にはストリップ幅端部に集中してウェット液が残存する
と、自動表面検査装置が疵として誤判定し易く、発明者
らの調査では、表面疵と判定されたもののうち約4割が
ウェット液残りに起因した誤判定であった。
【0005】このウェット液残りは、ウェット液の供給
量を減らすことで当然に少なくなるが、調質圧延を高速
度で行う場合に、油膜切れによる金属ストリップ表面の
品質および形状不良が不可避に発生することになるた
め、対応策とはなり得ない。
【0006】これに対して、金属ストリップ表面にウェ
ット液を均一に塗布することが圧延後のウェット液残り
を回避するのに有効であり、例えば特開昭59−118221号
公報には、低圧スプレー装置およびブラシロールを用い
たウェット液の供給が開示されているが、ブラシロール
ではウェット液の均一塗布が難しいところが依然として
問題となる。また、特開平2−299705号公報では、リン
ガーロールを用いる方法が示されているが、リンガーロ
ールの圧下制御が必要である上、設備費が嵩むから、工
業的規模での実施には難点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上記問題点を解消し、金属ストリップ表面にウェッ
ト液を均一に塗布して行う調質圧延方法およびこの方法
に用いる調質圧延機について提案することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属ストリッ
プを調質圧延機に導入するに先立ち、金属ストリップの
表裏各面にウェット液を供給したのち、金属ストリップ
の表裏各面にそれぞれデフレクタロールを押しつけて、
各面に付着したウェット液を均一に延ばすことを特徴と
する調質圧延方法である。
【0009】また、上記の方法には、調質圧延機の入側
に、金属ストリップに向けてウェット液を供給するノズ
ルおよびこのノズルの調質圧延機側で金属ストリップの
パスラインに対して進退可能のデフレクタロールの組
を、上記パスラインの上下にそれぞれ少なくとも1組は
そなえて成る調質圧延装置が有利に適合する。この装置
は、さらに調質圧延機の出側に、調質圧延機のワークロ
ールの周面を部分的に覆うカバーおよび/またはワーク
ロールのキス部に向けて空気を噴射するエアーワイパー
をそなえることが、実用的である。
【0010】次に、本発明の方法に直接使用する装置に
ついて図3に示す。同図において、調質圧延機のワーク
ロール1aおよび1b、金属ストリップ2、ノズル3aおよび
3b、そしてウェット液4は上述した図1と同様であり、
この装置では、ワークロール1aおよび1bとノズル3aおよ
び3bとの間に、金属ストリップ2に対して進退可能のデ
フレクタロール5aおよび5bを設置したところに特徴があ
る。
【0011】すなわち、デフレクタロール5aおよび5b
は、好ましくはロール胴長が少なくとも金属ストリップ
2の幅より大きいロールを金属ストリップ2のパスライ
ンと交わる向きに移動可能に設置し、ノズル3aおよび3b
からウェット液4を供給された金属ストリップ2の表裏
各面に対して、それぞれデフレクタロール5aおよび5bを
押し当てることを可能とした。そして、デフレクタロー
ル5aおよび5bを押しつけることによって、金属ストリッ
プ2の表裏各面に付着したウェット液4をロール周面に
て均一に延ばすのである。
【0012】また、図4に示す装置は、ワークロール1a
および1bの出側に、ワークロール1aおよび1bの周面を部
分的に覆うカバー6aおよび6bと、ワークロール1aおよび
1bのキス部に向けてロール軸方向に沿って空気を噴射す
るエアーワイパー7aおよび7bとをそなえるものであり、
特にワークロール1aおよび1bの出側において、ワークロ
ール側から金属ストリップ2へのウェット液の飛散が仮
にあった場合に、これを防止しウェット液の金属ストリ
ップ面での均一化をより徹底するための機能を併せ持つ
装置である。なお、カバー6a,6bおよびエアーワイパー
7a,7bのいずれか一方によっても、ウェット液の飛散を
防止する効果は十分である。
【0013】
【作用】図1に示したように、調質圧延機の入側で単に
ノズルからウェット液を供給すると、ウェット液は金属
ストリップ面で不均一に分布するため、上述したウェッ
ト液残りが不可避に発生する他、ウェット液がワークロ
ールに付着して巻き上げられて圧延後の金属ストリップ
に落下したり、ロールに付着して巻き上げられて他の設
備に付着してから金属ストリップに落下して、結果とし
て調質圧延後の金属ストリップにウェット液残りが発生
することもある。
【0014】これに対して、図3に示したように、ノズ
ル3aおよび3bから供給されて金属ストリップ2の表裏各
面に付着したウェット液4を、金属ストリップ2がワー
クロール1aおよび1bに導入される前に、デフレクタロー
ル5aおよび5bを押しつけることによって金属ストリップ
2に均一に延ばしておけば、金属ストリップとワークロ
ールとの間にのみウェット液が介在する圧延が実現し、
金属ストリップ面でのウェット液の不均一分布、さらに
はワークロールによるウェット液の巻き上げはともに回
避されるため、上記の不利は解消される。
【0015】ここで、金属ストリップ2におけるウェッ
ト液4の付着量、すなわちウェット液の膜厚は、図5に
示す、金属ストリップ2とデフレクタロール5aおよび5b
との接触長さLを変化することで調節可能である。
【0016】なお、図示例において、ウェット液を供給
するノズルとこのノズルの調質圧延機側に配置したデフ
レクタロールとの組は、金属ストリップのパスラインの
上下にそれぞれ1組設けてあるが、ウエット4の種類や
金属ストリップ2の表面状況に応じて、また、ウェット
液4の残存許容量に応じて複数組を設置することが望ま
しい場合もある。
【0017】
【実施例】
(実施例1)厚さ:0.7 mmおよび幅:1500mmの金属
ストリップを200m/分で走行させて、図1および図
3に示したところに従って、それぞれ調質圧延を施すに
当たり、各ノズルから7%濃度の有機酸、有機アミンを
主体としたウェット液を4.1l/min で供給した。なお、
図3に示した本発明方法では、デフレクタロール5aおよ
び5bを接触長さL:100mmで金属ストリップに押し
つけてウェット液を均一に延ばしてから調質圧延機に導
入した。各調質圧延を50コイル(1コイル:2300
m)行ったときの、自動表面検査装置による誤検出率を
調査したところ、図1に示した従来法では誤検出率が40
%に達したのに対して、図3に示した発明法では誤検出
率が3%であった。
【0018】(実施例2)図4に示すように、圧延機出
側にロールに近接したカバー6a,6bをロール全幅に
わたって設置するとともに、エアーワイパー7a,7b
のノズルをロール幅方向に5ヶ所設置し、その内両端の
2ケは板幅方向の端部付近に位置するように幅可変とな
る設備構成で、その他は実施例1と同一条件で各調質コ
イル50コイル(1コイル:2300m)につき自動表
面検査の誤検出率を調査した。その結果、誤検出率は
0.2%と実施例1より更に良好な成績が得られた。
【0019】また、調質圧延自体についても、図1に示
した従来法ではウェット液の不均一供給による、いわゆ
る油膜切れが頻発したのに対して、図3および図4に示
した発明法では油膜切れのない良好な圧延が実現され
た。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、調質圧延における金属
ストリップに対するウェット液の供給を調質圧延機の入
側で適正に行って、圧延中の油膜切れなどを発生するこ
となしに、圧延後の金属ストリップにおけるウェット液
残りの発生を回避することが可能である。従って、自動
表面検査装置の判定精度ならびに金属ストリップの品質
を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の調質圧延を示す模式図である。
【図2】ウェット液残りを示す模式図である。
【図3】本発明に従う調質圧延を示す模式図である。
【図4】他の調質圧延装置を示す模式図である。
【図5】金属ストリップとデフレクタロールとの接触状
態を示す模式図である。
【符号の説明】
1a,1b ワークロール 2 金属ストリップ 3a,3b ノズル 4 ウェット液 5a,5b デフレクタロール 6a,6b カバー 7a,7b エアーワイパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 45/02 B21B 1/22 B21B 39/00,39/14,39/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属ストリップを調質圧延機に導入する
    に先立ち、金属ストリップの表裏各面にウェット液を供
    給したのち、金属ストリップの表裏各面にそれぞれデフ
    レクタロールを押しつけて、各面に付着したウェット液
    を均一に延ばすことを特徴とする調質圧延方法。
  2. 【請求項2】 調質圧延機の入側に、金属ストリップに
    向けてウェット液を供給するノズルおよびこのノズルの
    調質圧延機側で金属ストリップのパスラインに対して進
    退可能のデフレクタロールの組を、上記パスラインの上
    下にそれぞれ少なくとも1組はそなえて成る調質圧延装
    置。
  3. 【請求項3】 調質圧延機の出側に、調質圧延機のワー
    クロールの周面を部分的に覆うカバーおよび/またはワ
    ークロールのキス部に向けて空気を噴射するエアーワイ
    パーをそなえる、請求項2に記載の調質圧延装置。
JP4054395A 1995-02-28 1995-02-28 調質圧延方法およびその装置 Expired - Lifetime JP2951864B2 (ja)

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