JP2951600B2 - フェノール誘導体の選択的ニトロ化方法 - Google Patents

フェノール誘導体の選択的ニトロ化方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品等の中間体
として重要な4−ニトロフェノール誘導体の製造方法に
係り、詳細には、フェノール誘導体をシュウ酸ジエステ
ルとした後、ニトロ化を行い、次いで加水分解すること
により、極めて選択性が良く4−ニトロフェノール誘導
体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】医薬品等の中間体として4−ニトロフェ
ノール誘導体は、極めて重要な化合物である。これら4
−ニトロフェノール誘導体、例えば、5−ヒドロキシ−
2−ニトロベンズアルデヒド、5−ヒドロキシ−2−ニ
トロ安息香酸、5−ヒドロキシ−2−ニトロベンゾニト
リル等は各種医薬品の合成中間体として重要な化合物で
あるが、これら化合物はこれまで、対応するフェノール
誘導体を直接ニトロ化して得る製造方法、あるいは、有
毒なホスゲンを用いてフェノール水酸基を一旦炭酸エス
テルとした後、これをニトロ化する製造方法などの方法
によって製造されてきている。フェノール誘導体の直接
ニトロ化方法に関しては、例えば、Lilli S. Hornig:Jo
urnal of American Chemical Society, 74, 4572-7 (19
52) がベンゼン中で濃硫酸/濃硝酸による混酸との不均
一ニトロ化反応による製造法を報告しており、また Mol
colm J. Thompson and Petrus J. Zeegers: Tetrahedro
n, 46(7), 2661-1674 (1990)はジクロロメタン中で混酸
との不均一ニトロ化反応による製造方法を報告してい
る。特に Thompson 氏らの報告では、フェノール誘導体
の直接ニトロ化反応によると、次表に示すようにニトロ
基が2−位、4−位、並びに6−位に導入された3種類
の異性体の混合物として製造され、それぞれの生成物は
ほぼ等量近く生成していることが報告されている。彼ら
はフェノール誘導体としてフェノール基の3−位を種々
の置換基で置き換えた化合物を直接ニトロ化し、その生
成物のガスクロマトグラフィーまたは 1H−NMRの分
析による種々の異性体の生成比率を検討をしている。
【0003】
【表1】
【0004】上記の表の結果から判断すると、フェノー
ル誘導体に対するニトロ基の導入配向性は、パラ−ニト
ロ生成物に対する2種のオルト−ニトロ生成物の比率、
すなわち、(1/2o):pが0.6〜0.95である
ことより、直接ニトロ化法によるニトロフェノール誘導
体の製造は、その製造の結果、パラ異性体よりも2つの
オルト異性体のほうがより多く生成していることを示し
ている。特にパラ異性体の生成物に注目してみると、例
えばNo.9の4−ニトロ体、すなわち5−ヒドロキシ
−2−ニトロベンゾニトリルの生成比率は32.5%で
あり、No.10の5−ヒドロキシ−2−ニトロベンズ
アルデヒドの生成比率は38.4%程度のものでしかな
かった。このようなニトロ化成績体の混合物から目的と
する単品のニトロ化生成物を得るには、例えばLilli S.
Hornig氏は、3−ヒドロキシベンズアルデヒドをベン
ゼン中、混酸によりニトロ化を行ったのち、粗結晶を得
て、これを水による再結晶法を用いて5−ヒドロキシ−
2−ニトロベンズアルデヒドを34%の単離収率をあげ
たと報告してはいるが、本発明者らの追試の結果から
は、かかる純品を効率よく得るという目的を達成するこ
とはできなかった。一方 Thompson 氏らは、3−シアノ
フェノールの直接ニトロ化の結果得られるニトロ化異性
体混合物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによ
りそれぞれの化合物に単離生成を行っているが、その場
合であっても収率は、2−ニトロ体:21.3%;4−
ニトロ体:30.5%;6−ニトロ体:24.3%とい
うものであった。このように、フェノール誘導体の直接
ニトロ化法により目的物を高純度で、収率良く単離し得
るためには、シリカゲルカラムクロマトによる精製を用
いる他にこれといった方法がなく、かかる方法は不経済
であり、生産性が悪く、大量生産には適していないもの
である。
【0005】他方、Frederick A. Mason: Journal of C
hemical Society, 127, 1197-9 (1925); Martha E. Smi
th et al.,: Journal of Ameican Chemical Society, 6
8, 1301-3 (1946); Arjeh Galun et al.,: Journal Het
erocyclic Chemistry, 16, 221-4 (1979) 等の文献で
は、3−ヒドロキシベンズアルデヒドをホスゲンにより
エステル化して、炭酸ビス(3−ホルミルフェニル)と
した後、これをニトロ化し、次いで加水分解して5−ヒ
ドロキシ−2−ニトロベンズアルデヒドを得ている報告
がなされている。Mason氏らの検討によれば、ホスゲン
によるエステル化の収率は90%であり、ニトロ化の収
率は97%であり、そして加水分解での収率は暗褐色の
結晶としての粗収率が95%であり、この暗褐色結晶を
10%水−エタノール溶液により再結晶を数回繰り返
し、融点167℃の5−ヒドロキシ−2−ニトロベンズ
アルデヒドが得られている。同様の検討において、Smit
h 氏らは、炭酸エステルのニトロ化での収率は97%で
あり、加水分解して輝黄褐色結晶を粗収率97%(融
点:164−167℃)で得、水−エタノール混合溶媒
で再結晶し、融点163−166℃の5−ヒドロキシ−
2−ニトロベンズアルデヒドを得ている。また、Galun
氏らは、炭酸エステルのニトロ化ならびに加水分解工程
での粗収率は73%(融点:132℃)であったと報告
している。
【0006】このように、フェノール誘導体のフェノー
ル性水酸基をホスゲンにより炭酸エステル化し、これを
ニトロ化することにより選択性良くフェノール性水酸基
のパラ位をニトロ化できることは古くから知られていた
が、ホスゲンは猛毒ガスであり、移動禁止物質のためボ
ンベ等で入手することは通常の化学工場のみならず、実
験室においても不可能であり、したがって、唯一ホスゲ
ン生産設備の整った特殊な工場のみで使用できるもので
あることより、工業的な簡便な規模でフェノール誘導体
のニトロ化法を行うことは不可能なものであった。ホス
ゲンの使用を回避する目的で、クロロぎ酸エチルをホス
ゲンの代わりに用いる方法が Mason 氏らの同じ文献に
記載されている。この報告では、ぎ酸エチル3−ホルミ
ルフェニルを経て、これをニトロ化してぎ酸エチル3−
ホルミル−4−ニトロフェニルの粗製品を96%の収率
で得ているが、彼らはその含有量は少なくとも50%と
みている。さらに彼らは、ニトロ化後のエステル加水分
解により、5−ヒドロキシ−2−ニトロベンズアルデヒ
ドを粗製の黄色結晶として41%の収率で得たと報告し
ているが、このものの融点の記載もなく、純度は不明で
ある。特にこの化合物の性質として、含有量が少なくと
も50%のものから単離収率として高純度のものを41
%の収率で得ることは不可能である。したがって、約5
0%の含有量とするならば、上記の表中の他の結果から
推測し、クロロぎ酸エステルのニトロ化は、フェノール
の直接ニトロ化に比較してやや選択性がある程度のもの
でしかないと判断される。したがって、選択性の良いニ
トロ化方法によるフェノール誘導体のパラニトロ化製造
方法の開発が強く要望されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、フェノール
誘導体のパラニトロ化合物を、安全に、簡易に、選択性
良く、かつ高収率で純度良く製造する方法を提供するこ
とを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる点
を鋭意研究した結果、フェノール誘導体をシュウ酸ジエ
ステルとした後、これをニトロ化し、次いで加水分解す
ることにより、フェノールのパラ位が極めて選択性高く
ニトロ化できることを新規に見いだし、本発明を完成さ
せた。したがって、本発明は、次式(I):
【0009】
【化9】
【0010】で示されるフェノール誘導体を、シュウ酸
またはオキザリルハライドと反応させ、次式(II):
【0011】
【化10】
【0012】で示されるシュウ酸ジエステルとし、次い
でこれをニトロ化し次式 (III):
【0013】
【化11】
【0014】で示されるシュウ酸ビス(4−ニトロフェ
ニル)エステル誘導体を得、更に加水分解を行い、次式
(IV):
【0015】
【化12】
【0016】で示される4−ニトロフェノール誘導体を
得る、選択的ニトロ化方法による4−ニトロフェノール
誘導体の製造方法、[ただし、上記各式中、Rは同一ま
たは異なり、炭素原子数1ないし4のアルキル基、ハロ
ゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、ホル
ミル基、ニトリル基、ニトロ基、次式のエステル基:C
OOR1 (R1 は、炭素原子数1ないし4のアルキル基
である)、次式のアミド基:CONR23 (R2 およ
びR3 は同一または異なり、水素原子または炭素原子数
1ないし4のアルキル基である)、または次式のアシル
基:COR4 (R4 は、炭素原子数1ないし4のアルキ
ル基である)を表し、nは、1、2または3の整数を表
す。ただし、Rの置換の位置はフェノールの4位は除か
れ、また同時に2位および6位に置換されない。]の提
供にある。
【0017】
【作用】フェノール誘導体のシュウ酸エステルをニトロ
化した例は、唯一 C. A. Bischoff and A. von Hendens
troem: Chemische Berichte, 35, 3443-3452 (1902)
に、(1) シュウ酸ジグアイアコールと、(2) シュウ酸ジ
フェニルの2点が記載されている。しかしながら、(1)
のシュウ酸ジグアイアコールのニトロ化により得られた
生成物の元素分析の結果から、このものはジニトロ化さ
れた成績体であるとの結論と、その融点(225−23
5℃)の記述はあるものの、ニトロ基が導入された位置
に関する説明がなく、したがってどのような単品をどの
ような収率で得たかの記載は一切ない。また、(2) のシ
ュウ酸ジフェニルのニトロ化においては、4−ニトロフ
ェノールとシュウ酸とオキシ塩化リンにより合成したシ
ュウ酸エステル生成物が、「シュウ酸ジフェニルをニト
ロ化したものの主産物と一致した (Das Product ist id
entish mit dem Hauptproduct der Nitrirung von Diph
enyloxalat.)」との記載があるが、主産物(Hauptprodu
ct) ということより、ニトロ化の結果、副生成物である
不純物の存在、すなわちオルト異性体の生成を示唆して
いる。この点からみて、シュウ酸ジフェニルのニトロ化
の結果、得られた生成物がどの程度パラニトロ体である
かは全く不明なものである。加えて、化学物質を同定さ
せるための試料は、通常精製したものを用いるので、ニ
トロ化した生成物がどの程度のオルト/パラ比率でニト
ロ化されたものであるかは伺い知れない。以上のことよ
り、この Bischoff 氏らの文献からは、フェノール誘導
体のシュウ酸エステルをニトロ化することにより、選択
的にフェノール誘導体のパラ位がニトロ化され、パラニ
トロ体が生成できるとは確実にはいい切れないものであ
る。
【0018】この文献が報告されたのは1902年であ
り、しかもかかる文献は世界的に著名なものであり、更
にこの文献が著名な有機化学の百科事典であるバイルシ
ュタインハンドブーフ (Beilsteins Handbuch der Orga
nischen Chemie) に抄録されていたにも拘らず、これま
で種々の置換基を有するフェノール誘導体のシュウ酸エ
ステルをニトロ化することによって選択的にパラニトロ
化合物を得ようとした検討はなんらなされていなかっ
た。特に、先の Thompson 氏らの検討によれば、種々の
置換基を有するフェノール誘導体、例えばグアイヤコー
ルの直接ニトロ化ではニトロ基の導入はパラ位で37
%、オルト位で58%の比率の混合物(ガスクロマトグ
ラフィーによる分析結果)しか与えない事実から、本発
明が提供する種々の置換基を有するフェノール誘導体の
シュウ酸エステルをニトロ化することによって選択的に
パラニトロ化合物を得る製造方法は、特に特異的なもの
である。したがって、これらの文献は本発明の特異的製
造方法の新規性を疎外するものではない。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明を、具体的製造工程
を説明することにより詳細に説明する。本明細書におい
て、置換基R,R1 ,R2 ,R3 ならびにR4 で示され
る炭素原子数1ないし4のアルキル基としては、直鎖状
または分枝鎖状のアルキル基を意味し、具体的には、メ
チル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等
を挙げることができる。また、炭素原子数1ないし4の
アルコキシ基としては、アルキル部分が上記の意味を有
するアルキル置換オキシ基を意味し、メトキシ、エトキ
シ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、
イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ
等である。
【0020】したがって、式:COOR1 で示されるエ
ステル基としては、メトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル、n−プロポキシカルボニル、イソプロポキシカ
ルボニル、n−ブトキシカルボニル、イソブトキシカル
ボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブト
キシカルボニル等であり、式:CONR23 で示され
るアミド基としては、アミノカルボニル、モノメチルア
ミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル、モノエチ
ルアミノカルボニル、ジエチルアミノカルボニル、メチ
ルエチルアミノカルボニル、モノn−プロピルアミノカ
ルボニル、モノn−ブチルアミノカルボニル、メチルn
−ブチルアミノカルボニル等である。さらに式:COR
4 のアシル基としては、例えば、アセチル、プロピオニ
ル、ブチリル等のアシル基を挙げることができる。ま
た、ハロゲン原子とは、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素等
を例示することができる。
【0021】1.エステル化工程:本発明の選択的ニト
ロ化方法による4−ニトロフェノール誘導体の製造法
は、先ず第1に式(I)で示されるフェノール誘導体の
エステル化による、式(II)で示されるシュウ酸ジエステ
ルへの変換である。
【0022】
【化13】
【0023】(式中、置換基等の定義は前の定義と同一
であり、Xはハロゲン原子を表す。) なお、式(I)で示される原料のフェノール誘導体の置
換基:Rとしては上記に例示した置換基が挙げられる
が、その置換基はそれぞれ同一または異なり1ないし3
個の置換基であり、その置換位置は、フェノールの4位
は除かれ、そして同時に2位と6位に置換されないこと
より、置換基Rが1個の場合には、2位または3位のモ
ノ−置換体であり、2個の場合には2,3位;2,5;
または3,5位のジ−置換体であり、3個の場合には
2,3,5位のトリ−置換体である。
【0024】式(II)で示されるシュウ酸ジエステルは、
式(I)のフェノール誘導体を適当な有機溶媒中、シュ
ウ酸の反応性誘導体であるオキザリルハライド好ましく
はオキザリルクロリドと、酸捕集剤としての塩基の存在
化反応させることにより容易に製造することができる。
このような有機溶媒としては、かかる反応に直接の影響
を与えないものであればどのようなものでも良く、例え
ば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン、シ
クロヘキサン等の炭化水素類;ジクロロメタン、ジクロ
ロエタン、トリクロロエタン、クロロホルム等のハロゲ
ン化炭化水素類;酢酸エチル等のエステル系溶媒;ジメ
チルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキ
シド等の溶媒を挙げることができ、なかでも酢酸エチル
が好結果を与えた。また、酸捕集剤である塩基として
は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジ
イソプロピル−N−エチルアミン等のトリ(低級)アル
キルアミン;ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等
の有機塩基を挙げることができる。なお、反応は溶媒を
使用することなく、塩基としてのピリジン単独でも行う
ことが可能である。
【0025】また本反応は、他の一般的なエステル化反
応の公知の方法を用いても実施することができ、例え
ば、式(I)のフェノール誘導体とシュウ酸を、水を共
沸する溶媒(例えば、ベンゼン)中で酸触媒の存在下に
加熱還流して生成する水を除去しながらエステル化する
方法、あるいは、式(I)のフェノール誘導体とシュウ
酸とを、上記した適当な溶媒中で、ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド(DCC)やその類似物の存在下反応させ
る方法、さらには、Bischoff氏らが開示するオキシ塩化
リンと共に加熱する方法を用いることも可能である。以
上の方法によりほぼ定量的に目的とする式(II)のシュウ
酸ジエステルを製造することができる。
【0026】2.ニトロ化工程:次いで、上記の如くし
て得られた式(II)で示されるシュウ酸ジエステルをニト
ロ化し、式(III) で示されるシュウ酸ビス(4−ニトロ
フェニル)エステル誘導体を得る工程である。
【0027】
【化14】
【0028】(式中、各置換基等の定義は前の定義と同
一である。) 本ニトロ化工程は、常法のニトロ化方法、すなわち、濃
硫酸と濃硝酸との混酸、硝酸、発煙硝酸、濃硫酸中硝酸
アルカリ金属塩、硝酸アセチル、ニトロニウム塩(例え
ば、ニトロニウムトリフルオロメタンスルホナート、ニ
トロニウムテトラフルオロボラート等)、窒素酸化物等
により式(II)のシュウ酸ジエステルを処理することで行
うことができ、なかでも濃硫酸/濃硝酸の混酸によるニ
トロ化が特に好ましい。本ニトロ化反応は、式(II)のシ
ュウ酸ジエステルを、上記したニトロ化試薬と共に混合
撹拌することで実施されるが、反応温度は特に限定され
ず、通常−20℃〜40℃、好ましくは−10℃〜20
℃、より好ましくは−5℃〜5℃程度である。ニトロ化
反応が終了した後の処理としては、常法通り反応混合液
を氷水中に分散させ、多くの場合には、析出する結晶を
濾取し、水洗することにより目的とする式(III) のシュ
ウ酸ビス(4−ニトロフェニル)エステル誘導体が得ら
れる。このニトロ化されたエステル誘導体は、精製する
ことも可能であるが、通常は、濾取して得られた湿体の
まま次の加水分解工程に移行でき、したがって大量製造
における工業的製造にあたっては、単離精製工程を省略
できる利点がある。
【0029】なお本ニトロ化法において、一部の化合物
にあっては、濃硫酸と濃硝酸とからなる混酸中の濃硝酸
の量を、ニトロ化すべきシュウ酸ジエステルに対して1
ないし2当量使用し、比較的低温の反応温度、例えば0
〜5℃において、式(II)のシュウ酸ジエステルのニトロ
化を行うと、オルト位ならびにパラ位の両位がニトロ化
された化合物を得ることができる。したがって、本発明
は式(I)のフェノール誘導体の2,4−ジニトロフェ
ノール誘導体の簡便な製造法をも提供するものでもあ
る。
【0030】3.加水分解工程:本工程は、上記の如く
して得られた式(III) のシュウ酸ビス(4−ニトロフェ
ニル)エステル誘導体を加水分解して、本発明の目的化
合物である式(IV)で示される4−ニトロフェノール誘導
体を得る工程である。
【0031】
【化15】
【0032】(式中、各置換基等の定義は前の定義と同
一である。) 本加水分解工程は、通常以下の方法により行うことがで
きる。すなわち、上記のニトロ化工程で得られた湿体の
状態での式(III) で示されるシュウ酸ビス(4−ニトロ
フェニル)エステル誘導体を、(1):過剰のアルカリと共
に過熱して加水分解を行いニトロ化置換フェノール誘導
体を得るか、または(2):過剰のアルコール類、例えばメ
タノール、エタノール、イソプロパノール等と共に室温
下に数時間分散撹拌することにより式(III) のシュウ酸
エステルが一部加水分解反応し、更に一部加アルコール
分解反応し、ニトロ化置換フェノール誘導体へ導くこと
ができる。かかる加水分解に用いるアルカリとしては、
アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等の水溶液であり、そのアルカリ水溶液の濃
度は10%〜45%、好ましくは20%〜40%、より
好ましくは35%前後のものがよい。また、過剰のアル
コール類、例えばメタノール、エタノール、イソプロパ
ノール等と共に室温下に数時間分散撹拌することにより
式(III) のシュウ酸エステルの加水分解は、酸/アルコ
ール分解によるのが好ましく、特に酸/メタノールによ
る加水分解が好ましい。以上のようにして得られたニト
ロ化置換フェノール誘導体は、選択的にフェノール性水
酸基のパラ位にニトロ基が置換されたものであり、本発
明の目的化合物である式(IV)の4−ニトロフェノール誘
導体が製造される。
【0033】しかして、本発明における選択的ニトロ化
方法による4−ニトロフェノール誘導体の製造方法の特
に好ましい態様としては; (1):エステル化工程として、式(I)で示されるフェノ
ール誘導体をオキザリルハライド、好ましくはオキザリ
ルクロリドと処理し、式(II)で示されるシュウ酸ジエ
ステルとし; (2):ニトロ化工程として、上記で得られた式(II)のシュ
ウ酸ジエステルを濃硫酸/硝酸の混酸によりニトロ化し
式 (III)で示されるシュウ酸ビス(4−ニトロフェニ
ル)エステル誘導体を得;次いで、 (3):加水分解工程として、式 (III)のシュウ酸ビス(4
−ニトロフェニル)エステル誘導体を酸/メタノールで
の加水分解することによる;式(I)で示される4−ニ
トロフェノール誘導体を得る、選択的ニトロ化方法によ
る4−ニトロフェノール誘導体の製造方法である。
【0034】この点は、フェノール誘導体として3−ヒ
ドロキシベンズアルデヒドを用いてニトロ化した場合、
Thompson氏らの直接ニトロ化法によれば、前記表1のN
o.10を換算してニトロ化成績体の異性体の比率を出せ
ば、 2−ニトロ体:26.2%; 4−ニトロ体:44.5%; 6−ニトロ体:29.2%; であるのに対して、本発明の方法によれば、後記実施例
1に記載されるように、粗製品中のニトロ化成績体の異
性体の比率は、 2−ニトロ体: 0.4%; 4−ニトロ体:99.6%; 6−ニトロ体:不検出; であり、極めて高い反応選択性があることが伺える。
【0035】一般に、フェノール誘導体エステルのニト
ロ化における配向性はオルト/パラ配向性であるのに対
して、本発明の方法によるニトロ化におけるパラ位の選
択性の原因は、そのパラ配向性の強さゆえ、シュウ酸ジ
エステル体の立体構造によるオルト位の立体障害による
ものより、シュウ酸ジエステル体の電子共鳴構造におい
て、パラ位がとりわけ高い電子密度があり、オルト位が
希薄であるためと考えられる。このことは、オルト位が
極端に反応性に乏しいという実験結果より導き出され
た。そして、先にパラ位に1個のニトロ基が置換されれ
ば、共鳴構造が変化し、2個目のニトロ基が容易にオル
ト位に置換されるということも例証となる。このような
結果から判断すると、フェノール誘導体に対する他の芳
香族求電子置換反応、例えば、ハロゲン化反応、スルホ
ン化反応、アシル化反応等においても、フェノール誘導
体をシュウ酸ジエステルとして反応を行うことにより、
パラ位への優先的置換反応が類推されるのである。
【0036】
【実施例】以下に本発明を、参考例ならびに実施例を記
載することにより更に詳細に説明をするが、本発明はか
かる実施例に限定されるものではない。 参考例:4−ニトロフェノールの製造:
【0037】a)エステル化工程:100mlの四つ口
フラスコに、フェノール10.57g(0.11mo
l)を酢酸エチル60mlに溶解し、窒素ガス雰囲気
下、氷浴で冷却し、5℃でトリエチルアミン21.4m
l(0.15mol)を加えた。5℃にてオキザリルク
ロリド8.38g(0.07mol)を滴下した。滴下
後、薄層クロマトグラフィーでフェノールの消失を確認
した。析出沈殿を濾過し、ケーキ状物を酢酸エチルと水
で洗い、トリエチルアミン塩酸塩などを除去した。70
℃で真空乾燥し淡褐色のシュウ酸ジフェニル8.00g
を得た。収率60.9%、融点129〜135℃。
【0038】b)ニトロ化工程及び加水分解工程:10
0mlの四つ口フラスコに、濃硫酸16mlを加え氷浴
にて冷却し、5℃で上記シュウ酸ジフェニル4.18g
(17.26mmol)を加えた。内温5℃で、濃硫酸
6.96gと硝酸(d=1.42)6.21gの混酸を
滴下した。滴下後、溶液を氷水40gに分散し、濾過
し、水洗し薄茶色の沈殿を得た。粗製品を水20mlに
懸濁させ、35%水酸化ナトリウム水溶液を沈殿物が溶
解するまで加え、その後塩酸でpHを4とした。酢酸エ
チルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮乾固
して粗製品3.2gを得た。収率66.7%。 粗製品中の異性体の比率(HPLC面積比): 4−ニトロフェノール 73.1% 2−ニトロフェノール 8.4% 2,4−ジニトロフェノール 18.5% HPLCクロマトグラムの各々のピークの帰属は、市販
品で行った。
【0039】実施例1:5−ヒドロキシ−2−ニトロベ
ンズアルデヒドの製造: a)エステル化工程:500mlの四つ口フラスコに、
酢酸エチル300mlと3−ヒドロキシベンズアルデヒ
ド50.06g(0.41mol)を仕込み、撹拌溶解
した。窒素ガス雰囲気下、氷水にて冷却しながらトリエ
チルアミン79.4ml(0.57mol)を加え、5
℃において、この混合溶液中にオキザリルクロリド3
1.7g(0.25mol)を滴下した。薄層クロマト
グラフィーでチェックして、反応混合溶液中に3−ヒド
ロキシベンズアルデヒドが消失するまで撹拌した。反応
終了後、反応液を室温まで加温し、析出物を濾取し、得
られたケーキ状物を酢酸エチルと水で良く洗浄して、ト
リエチルアミンの塩酸塩等を除去した。真空乾燥を行
い、シュウ酸ビス(3−ホルミルフェニル)の淡褐色晶
を56.63g(収率:92.8%)得た。融点:16
3〜166℃。
【0040】b)ニトロ化工程及び加水分解工程:30
0mlの四つ口フラスコに、濃硫酸125mlを入れ、
撹拌冷却下、5℃にて上記で得られたシュウ酸ビス(3
−ホルミルフェニル)31.27g(0.10mol)
を少しずつ加えた。同温度にて濃硫酸40.3gと濃硝
酸(d=1.42)36.0gの混酸を滴下した。滴下
終了後同温度にて3時間撹拌し、反応液を氷水600g
に少しずつ分散し、析出した沈殿物を濾取し、水洗して
淡褐色のケーキを得た。これをメタノール115mlに
分散させ、室温にて一夜撹拌し、赤褐色の溶液を得た。
この溶液の大半は、5−ヒドロキシ−2−ニトロベンズ
アルデヒドのジメチルアセタールである。少量の活性炭
で処理後、メタノールを濃縮し、残留液に水70mlを
加えて撹拌してアセタールが加水分解していることをH
PLCで確認した後、35%水酸化ナトリウム水溶液で
pHを4に調整し、撹拌しながら5℃に冷却した。析出
した沈殿を濾取して、黄褐色のケーキを得た。このもの
をHPLCで分析したところ、5−ヒドロキシ−2−ニ
トロベンズアルデヒドと、3−ヒドロキシ−2−ニトロ
ベンズアルデヒドと、3−ヒドロキシ−4−ニトロベン
ズアルデヒドとのピーク面積比率は、99.6:0.
4:0であった。このケーキを水にて1回再結晶したと
ころ、淡褐色結晶として、5−ヒドロキシ−2−ニトロ
ベンズアルデヒドを23.32g(収率:66.5%)
得た。融点:169.4℃。HPLCの分析では、この
結晶中にオルト異性体の存在は認められなかった。
【0041】実施例2:2−ヒドロキシ−5−ニトロベ
ンズアルデヒドの製造: a)エステル化工程:100mlの四つ口フラスコに、
窒素ガス雰囲気下2−ヒドロキシベンズアルデヒド(別
名:サリチルアルデヒド)10.14g(78.87m
mol)と酢酸エチル60mlを入れ、攪拌溶解した。
氷冷下にトリエチルアミン16.8ml(122.3m
mol)を投入し、5℃にてオキザリルクロリド6.6
0g(52.43mmol)を滴下した。反応終了後、
生成した沈殿を濾取し、酢酸エチルと水で十分ケーキを
洗浄した。これを乾燥して、シュウ酸ビス(2−フォル
ミルフェニル)の淡褐色晶を1.37g(収率:11.
6%)得た。融点134〜135℃。
【0042】b)ニトロ化工程及び加水分解工程:10
0mlの四つ口フラスコに、濃硫酸5mlを入れ、4℃
以下で上記で得たシュウ酸ビス(2−ホミルフェニル)
1.35g(4.52mmol)を少しずつ加え溶解
し、暗褐色の溶液を得た。5℃〜10℃にて濃硫酸1.
82gと濃硝酸(d=1.42)1.63gの混酸を滴
下した。3時間攪拌後、氷20gに反応溶液を分散し、
析出沈殿を濾取し、水洗した。得られたケーキ状物をメ
タノール20ml中に分散し、攪拌を続けていくと黄色
溶液となった。メタノールを留去し、残液に水10ml
を加え攪拌冷却下、35%水酸化ナトリウム溶液でpH
4に調整し、5℃に冷却して析出沈殿を濾取し、水洗、
乾燥した。黄褐色の粗製の2−ヒドロキシ−5−ニトロ
ベンズアルデヒドを0.56g得た。見かけ収率は7
4.1%である。HPLC分析では、2−ヒドロキシ−
5−ニトロベンズアルデヒド84.3%、2−ヒドロキ
シ−3−ニトロベンズアルデヒド15.7%の面積比で
あった。この粗製品500mgを水で再結すると、淡黄
色の2−ヒドロキシ−5−ニトロベンズアルデヒド37
0mgが得られた。収率27.5%、融点126〜12
7℃。
【0043】実施例3:5−ヒドロキシ−2−ニトロ安
息香酸メチルの製造: a)エステル化工程:100mlの四つ口フラスコに、
窒素ガス雰囲気下3−ヒドロキシ安息香酸メチル10.
77g(70.79mmol)と酢酸エチル40mlを
入れ、攪拌溶解した。氷冷下にトリエチルアミン13.
8ml(99.10mmol)を投入し、5℃にてオキ
ザリルクロリド6.74g(53.09mmol)を滴
下した。生成した沈殿を濾取し、酢酸エチルと水でケー
キを十分洗浄した。得られたケーキ状物を乾燥すること
により、シュウ酸ビス(3−メトキシカルボニルフェニ
ル)の淡褐色晶を11.79g(収率:92.9%)得
た。融点194〜195℃。
【0044】b)ニトロ化工程及び加水分解工程:10
0mlの四つ口フラスコに、濃硫酸20mlを入れ、5
℃以下でシュウ酸ビス(3−メトキシカルボニルフェニ
ル)5.07g(14.14mmol)を少しずつ加え
溶解し、暗褐色の溶液を得た。5℃〜10℃にて濃硫酸
5.70gと濃硝酸(d=1.42)5.09gの混酸
を滴下した。3時間攪拌後、氷100gに反応溶液を分
散させ、析出した沈殿を濾取し、水洗した。得られたケ
ーキ状物をメタノール20ml中に分散し、攪拌を続け
ていくと赤褐色溶液となった。活性炭処理後、メタノー
ルを留去し、残液に水10mlを加え攪拌冷却下、35
%水酸化ナトリウム溶液でpH4に調整し、5℃に冷却
して析出沈殿を濾取し、水洗、乾燥した。これにより粗
製の5−ヒドロキシ−2−ニトロ安息香酸メチルを4.
53g得た。見かけ収率は82.1%である。HPLC
分析では、5−ヒドロキシ−2−ニトロ安息香酸メチル
75.8%、3−ヒドロキシ−2−ニトロ安息香酸メチ
ル5.7%、不明物18.5%の面積比であった。従っ
て、パラ対オルトの比率は93対7である。この粗製品
1gをシルカゲルカラムを用い、溶離溶剤としてヘキサ
ン:酢酸エチル=10:1〜8:1で溶出し、5−ヒド
ロキシ−2−ニトロ安息香酸メチルを830mg得た。
収率67.2%、融点104〜106℃。
【0045】実施例4:5−ヒドロキシ−2−ニトロベ
ンゾニトリルの製造: a)エステル化工程:100mlの四つ口フラスコに、
窒素ガス雰囲気下3−ヒドロキシベンゾニトリル7.1
7g(60.19mmol)と酢酸エチル40mlを入
れ、攪拌溶解した。氷冷下トリエチルアミン8.53g
(84.26mmol)を投入し、5℃にてオキザリル
クロリド4.58g(36.11mmol)を滴下し
た。生成した沈殿を濾取し、酢酸エチルと水でケーキを
十分に洗浄した。乾燥して、シュウ酸ビス(3−シアノ
フェニル)の淡褐色晶を8.80g(収率:88.0
%)得た。融点187〜190℃。
【0046】b)ニトロ化工程及び加水分解工程:10
0mlの四つ口フラスコに、濃硫酸20mlを入れ、0
℃にて上記で得たシュウ酸ビス(3−シアノフェニル)
5.01g(14.14mmol)を少しずつ加え溶解
し、暗褐色の溶液を得た。0℃〜5℃にて濃硫酸5.6
0gと濃硝酸(d=1.42)5.00gの混酸を滴下
した。3時間攪拌後、氷80gに反応溶液を分散し、析
出沈殿を濾取し、水洗した。得られたケーキ状物をメタ
ノール60ml中に分散し、攪拌を続けていくと赤褐色
溶液となった。活性炭処理後、メタノールを留去し、残
液に水10mlを加え攪拌冷却下、35%水酸化ナトリ
ウム溶液でpH4に調整し、5℃に冷却して析出した沈
殿を濾取し、水洗、乾燥した。これにより粗製の5−ヒ
ドロキシ−2−ニトロベンゾニトリルを1.28g得
た。見かけ収率は30.6%である。HPLC分析で
は、5−ヒドロキシ−2−ニトロベンゾニトリル63.
75%、3−ヒドロキシ−2−ニトロベンゾニトリル
7.73%、そしてジニトロ体26.80%の面積比で
あった。この粗製品1gをシルカゲルカラムを用い溶離
溶剤としてヘキサン:酢酸エチル=10:1で溶出し、
5−ヒドロキシ−2−ニトロベンゾニトリルを850m
g得た。収率23.7%、融点200〜202℃。
【0047】実施例5:2−メトキシ−4−ニトロフェ
ノールの製造: a)エステル化工程:100mlの四つ口フラスコに、
酢酸エチル75mlと2−メトキシフェノール12.7
0g(0.1mol)を仕込み攪拌溶解した。窒素ガス
雰囲気下、氷水冷却しながらトリエチルアミン19.9
ml(0.14mol)を加え、5℃にてオキザリルク
ロリド7.77g(0.06mol)を滴下した。薄層
クロマトグラフィーでチェックして、反応混合溶液中に
2−メトキシフェノールが消失するまで攪拌した。室温
まで加温後、濾過し、ケーキ状物を酢酸エチルと水で良
く洗浄して、トリエチルアミン塩酸塩等を除いた。真空
乾燥して、シュウ酸ビス(2−メトキシフェニル)の淡
褐色晶を10.69g(収率:77.2%)得た。融点
123〜126℃。
【0048】b)ニトロ化工程及び加水分解工程:10
0mlの四つ口フラスコに、濃硫酸15mlを加え氷浴
にて冷却し、5℃にて上記で得たシュウ酸ビス(2−メ
トキシフェニル)5.02g(16.61mmol)を
加えた。内温0℃で、濃硫酸3.35gと硝酸(d=
1.42)2.99gの混酸を滴下した。滴下後、溶液
を氷50gに分散し、クロロホルムで抽出して乾燥後濃
縮し、濾過し、薄茶色の結晶を得た。これをメタノール
20mlに懸濁させ、一夜室温下にて攪拌溶解して橙色
の溶液を得た。メタノールを濃縮し、残渣に水10ml
を加えて水酸化ナトリウム水溶液でpH4に調整し、氷
水で冷却した。析出した沈殿を濾取し、黄色晶0.64
gを得た。 粗製品中の異性体の組成(HPLCの面積比) 2−メトキシ−4−ニトロフェノール 36.4
% 2−メトキシ−4,6−ジニトロフェノール 63.6
% 2−メトキシ−6−ニトロフェノールは不検出であっ
た。粗製品をシリカゲルカラムで精製し、2−メトキシ
−4−ニトロフェノールを得た。融点104℃。
【0049】c)ジニトロ化工程及び加水分解工程:1
00mlの四つ口フラスコに、濃硫酸16mlを加え氷
浴にて冷却し、5℃にて上記で得たシュウ酸ビス(2−
メトキシフェニル)4.55g(15.05mmol)
を加えた。内温0℃で、濃硫酸6.07gと硝酸(d=
1.42)5.40gの混酸を滴下した。滴下後、溶液
を氷80gに分散し、濾過し、水洗して薄茶色の沈殿を
得た。粗製品をメタノール20mlに懸濁させ、一夜室
温下にて攪拌溶解して橙色の溶液を得た。メタノールを
濃縮し、残渣に水10mlを加えて水酸化ナトリウム水
溶液でpH4に調整し、氷水で冷却した。析出した沈殿
を濾取し、2−メトキシ−2,4−ジニトロフェノール
の黄色晶を0.56g(収率8.7%)得た。融点68
〜70℃。 IR(KBr)3436,1542,1284cm-1 NMR(DMSO−d6 )δ 7.7〜8.2(dd,Ph,2H)、3.9(s,M
e,3H)
【0050】実施例6:3−ブロモ−4−ニトロフェノ
ールの製造: a)エステル化工程:100mlの四つ口フラスコに、
酢酸エチル60mlと3−ブロモフェノール10.31
g(59.59mmol)を仕込み攪拌溶解した。窒素
ガス雰囲気下、氷水冷却しながらトリエチルアミン1
1.6ml(83.43mmol)を加え、5℃にてオ
キザリルクロリド4.53g(37.75mmol)を
滴下した。室温まで加温後、濾過し、ケーキを酢酸エチ
ルと水で良く洗浄して、トリエチルアミン塩酸塩等を除
いた。真空乾燥して、シュウ酸ビス(3−ブロモフェニ
ル)の淡褐色晶を1.27g得た。他方、水と酢酸エチ
ルの洗浄液から、酢酸エチル層を取り、水洗、乾燥、濃
縮乾固して、残渣を得た。メタノールで原料の3−ブロ
モフェノールを洗浄し、乾燥して2.06gの目的物を
得た。合計3.33g(収率:28.0%)であった。
【0051】b)ニトロ化工程及び加水分解工程:10
0mlの四つ口フラスコに、濃硫酸12mlを加え氷浴
にて冷却し、5℃にて上記で得たシュウ酸ビス(3−ブ
ロモフェニル)3.22g(8.05mmol)を加え
た。内温0℃で、濃硫酸3.25gと硝酸(d=1.4
2)2.90gの混酸を滴下した。滴下後、溶液を氷2
0gに分散し、析出沈殿を濾取、水洗し、薄茶色の沈殿
を得た。この粗製品をメタノール20mlと共に一夜攪
拌し、オレンジ色の溶液を得た。濃縮乾固し、水10m
lを加え、35%水酸化ナトリウム水溶液でpH4に調
整し、冷却後、濾過して粗製品を得た。収量3.51
g、見かけ収率37.3%であった。
【0052】粗製品中の異性体の比率(HPLC面積
比) 3−ブロモ−4−ニトロフェノール 57.6% 2,4−ジニトロ−5−ブロモフェノール 36.0% 3−ブロモフェノール 6.4% 粗製品をシリカゲルカラムを用い、溶離溶剤としてトル
エン:酢酸エチル=3:2で精製して、3−ブロモ−4
−ニトロフェノールを得た。融点130〜135℃。 IR(KBr)3416,1608,1510,129
4cm-1 NMR(DMSO−d6 )δ 7.9〜8.1(d,Ph,1H)、7.2〜7.4
(dd,Ph,1H)、6.8〜7.1(m,Ph,1
H)
【0053】実施例7:3−メチル−4−ニトロフェノ
ールの製造: a)エステル化工程:100mlの四つ口フラスコに、
酢酸エチル60mlとm−クレゾール10.94g
(0.1mol)を仕込み攪拌溶解した。窒素ガス雰囲
気下、氷水冷却しながらトリエチルアミン22.3ml
(0.14mol)を加え、5℃にてオキザリルクロリ
ド10.15g(80mmol)を滴下した。室温まで
加温後、濾過し、ケーキを酢酸エチルと水で良く洗浄し
て、トリエチルアミン塩酸塩等を除いた。真空乾燥し
て、シュウ酸ビス(3−メチルフェニル)の淡褐色晶を
3.0g得た。他方、水と酢酸エチルの洗浄液から、酢
酸エチル層を取り、水洗、乾燥、濃縮乾固して、残渣を
得た。メタノールで原料のm−クレゾールを除き、乾燥
して5.71gの目的物を得た。合計8.71g(収
率:63.7%)であった。融点101〜103℃。
【0054】b)ニトロ化工程及び加水分解工程:50
mlの四つ口フラスコに、濃硫酸6mlを加え氷浴にて
冷却し、5℃にて上記で得たシュウ酸ビス(3−メチル
フェニル)1.51g(5.58mmol)を加えた。
内温0℃で、濃硫酸2.25gと硝酸(d=1.42)
2.08g(2当量)の混酸を滴下した。滴下後、溶液
を氷20gに分散し、析出沈殿を濾取、水洗し、薄茶色
の沈殿を得た。これを水20mlに分散し、35%水酸
化ナトリウム水溶液でpH12にして溶解し、濃塩酸で
pH4とした。酢酸エチルで抽出し、乾燥、濃縮して黄
色の粗製品1.43g(見かけ収率64.4%)を得
た。
【0055】粗製品中の異性体の比率(HPLC面積
比) 3−メチル−4−ニトロフェノール 5.0% 2,4−ジニトロ−5−メチルフェノール 95.0% このためシュウ酸ビス(3−メチルフェニル)4.05
g(14.95mmol)で再反応した。反応温度を下
げ(−5〜0℃)、混酸中の硝酸量を1当量にして反応
を行った。収量3.01g、見かけ収率50.6%であ
った。
【0056】粗製品中の異性体の比率(HPLC面積
比) 3−メチル−4−ニトロフェノール 30.9% 2,4−ジニトロ−5−メチルフェノール 64.0% m−クレゾール 0.4% 5−メチル−2−ニトロフェノール 4.7% 粗製品をシリカゲルカラムを用い、溶離溶剤としてトル
エン:酢酸エチル=3:2で精製して、3−メチル−4
−ニトロフェノールを得た。水で再結し融点129℃で
あった。
【0057】
【発明の効果】以上のように、本発明はフェノール誘導
体をシュウ酸ジエステルとした後これをニトロ化し、加
水分解することにより、フェノールのパラ位が極めて選
択性高くニトロ化できるものであり、医薬品等の中間体
として重要な4−ニトロフェノール誘導体を簡便な方法
で得ることができる利点を有するものであり、工業的な
利点は大きなものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 205/37 C07C 205/37 205/44 205/44 205/45 205/45 205/59 205/59 231/12 231/12 235/46 235/46 253/30 253/30 255/53 255/53

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式(I): 【化1】 で示されるフェノール誘導体を、シュウ酸またはオキザ
    リルハライドと反応させ、次式(II): 【化2】 で示されるシュウ酸ジエステルとし、次いでこれをニト
    ロ化し次式(III): 【化3】 で示されるシュウ酸ビス(4−ニトロフェニル)エステ
    ル誘導体を得、更に加水分解を行い、次式(IV): 【化4】 で示される4−ニトロフェノール誘導体を得る、選択的
    ニトロ化方法による4−ニトロフェノール誘導体の製造
    方法。[ただし、上記各式中、 Rは同一または異なり、炭素原子数1ないし4のアルキ
    ル基、ハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルコキ
    シ基、ホルミル基、ニトリル基、ニトロ基、次式のエス
    テル基:COOR1 (R1 は、炭素原子数1ないし4の
    アルキル基である)、次式のアミド基:CONR23
    (R2 およびR3 は同一または異なり、水素原子または
    炭素原子数1ないし4のアルキル基である)、または次
    式のアシル基:COR4(R4は、炭素原子数1ないし4
    のアルキル基である)を表し、 nは、1、2または3の整数を表す。ただし、Rの置換
    の位置はフェノールの4位は除かれ、また同時に2位お
    よび6位は置換されない。]
  2. 【請求項2】 式(I)のフェノール誘導体を、オキザ
    リルハライドまたはシュウ酸と処理することにより式(I
    I)のシュウ酸ジエステルとする、請求項1に記載の選択
    的ニロト化方法による4−ニトロフェノール誘導体の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 式(II)のシュウ酸ジエステルを、濃
    硫酸/濃硝酸の混酸、硝酸、発煙硝酸、濃硫酸中硝酸ア
    ルカリ金属塩、硝酸アセチル、ニトロニウム塩または
    素酸化物による処理でニトロ化する、請求項1に記載の
    選択的ニトロ化方法による4−ニトロフェノール誘導体
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 次式(I): 【化5】 で示されるフェノール誘導体を、オキザリルハライドと
    処理し、次式(II): 【化6】 で示されるシュウ酸ジエステルとし、次いでこれを濃硫
    酸/硝酸の混酸によりニトロ化し次式 (III): 【化7】 で示されるシュウ酸ビス(4−ニトロフェニル)エステ
    ル誘導体を得、更に加水分解を行い、次式(IV): 【化8】 で示される4−ニトロフェノール誘導体を得る、選択的
    ニトロ化方法による4−ニトロフェノール誘導体の製造
    方法。[ただし、上記各式中、 Rは同一または異なり、炭素原子数1ないし4のアルキ
    ル基、ハロゲン原子、炭素原子数1ないし4のアルコキ
    シ基、ホルミル基、ニトリル基、ニトロ基、次式のエス
    テル基:COOR1 (R1 は、炭素原子数1ないし4の
    アルキル基である)、次式のアミド基:CONR23
    (R2 およびR3 は同一または異なり、水素原子または
    炭素原子数1ないし4のアルキル基である)、または次
    式のアシル基:COR4 (R4 は、炭素原子数1ないし
    4のアルキル基である)を表し、 nは、1、2または3の整数を表す。ただし、Rの置換
    の位置はフェノールの4位は除かれ、また同時に2位お
    よび6位に置換されない。]
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