JP2949281B2

JP2949281B2 - 昇降式ピッチャーマウンド

Info

Publication number: JP2949281B2
Application number: JP515197A
Authority: JP
Inventors: 直樹福光
Original assignee: NAKAMITSU ENJINIARINGU KK
Current assignee: NAKAMITSU ENJINIARINGU KK
Priority date: 1997-01-16
Filing date: 1997-01-16
Publication date: 1999-09-13
Anticipated expiration: 2017-01-16
Also published as: JPH10192473A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、野球場を多目的に
使用するための昇降式ピッチャーマウンドに関する。

【０００２】

【従来の技術】野球場のピッチャーマウンドは、グラン
ドの他の部分に比して小高く盛り上って形成されるた
め、野球場を多目的に使用するには、昇降式ピッチャー
マウンドを設置して、野球場として使用する通常の場合
には、ピッチャーマウンドをグランド表面まで上昇させ
ておき、他の目的で使用する場合には、ピッチャーマウ
ンドをグランドの表面以下に下降させて、グランドの表
面全体を平坦にする必要がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の昇降式ピッチャ
ーグランドは、油圧ジャッキにより昇降させる構造であ
るため、誰にでも取り扱えるというものではなく、油圧
機器の操作方法を会得した係員が必要であり、また、メ
ンテナンスに手間が掛かる等の問題があった。

【０００４】本発明は、このような従来の問題に鑑み、
昇降操作、メンテナンス等が容易な昇降式ピッチャーマ
ウンドの提供を目的としたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述の如き従来の問題を
解決し、所期の目的を達成するための本発明の特徴は、
上面側にマウンド部が積載された昇降フレームと、入力
軸の回転により昇降する昇降部材を備え、前記昇降部材
上に前記昇降フレームを支持した複数のネジジャッキ又
はラックジャッキと、前記各ネジジャッキ又はラックジ
ャッキに複数の歯車および回転軸を介して連結され、回
転すると前記各ネジジャッキ又はラックジャッキの前記
昇降部材を同時に同量昇降させる回転ハンドルと、グラ
ンドの表面から掘り下げられ、前記各ネジジャッキ又は
ラックジャッキが設置され、前記昇降フレームを前記グ
ランドの表面以下に格納し得るマウンド格納室と、前記
グランドの表面から掘り下げられ、前記マウンド格納室
に連通し、前記回転ハンドルが設置される操作室と、前
記マウンド格納室の上面を覆う複数に分割されたマウン
ド格納室カバーと、前記操作室の上面を覆う操作室カバ
ーとを備え、前記各マウンド格納室カバーは、下面に備
えた脚部を介して前記マウンド部上に着脱自在に支持さ
せたことにある。

【０００６】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
ついて説明する。図において、１はマウンド格納室、３
は操作室、１０はマウンド部、１２は昇降フレーム、２
０、２０…はネジジャッキ、２９は回転ハンドル、３
１、３４、３４…はマウンド格納室カバー、３９は操作
室カバーである。

【０００７】マウンド格納室１、操作室３は、図１、図
３に示すように、グランドの表面以下に掘り下げて、相
互に隣接して一体的に形成されており、マウンド格納室
１は、コンクリート製の床版６、側壁７により上面側が
開放された略円筒状に形成され、操作室３は、コンクリ
ート製の床版６、側壁７により上面側が開放された略四
角筒状に形成され、マウンド格納室１と操作室３とは、
側壁７に形成された貫通部８を介して連通している。

【０００８】また、図２に示すように、マウンド格納室
１の側壁７の内周上縁には、鋼製の隙間調整部材２が、
昇降フレーム１２の外周縁との隙間を調整可能に、内周
側へ突出して固定されている。また、図１に示すよう
に、操作室３の側壁７の内側面上部には、鋼製のカバー
支持部材４が、内側へ突出して固定されており、操作室
３の側壁７の内面には、鋼製のタラップ５が、梯子状に
突出して固定されている。

【０００９】そして、マウンド格納室１には、図１、図
３に示すように、鋼製の固定フレーム１６が、床版６上
に据え付けられており、固定フレーム１６は、Ｈ形の平
面形状に成形されている。そして、固定フレーム１６上
には、４台のネジジャッキ２０、２０…が、マウンド格
納室１の中心に対して対称に配置されるように、４隅の
位置に固定されており、ネジジャッキ２０には、昇降部
材２１が、入力軸の回転によりウォーム歯車等を介して
上下に昇降する形で備えられている。そして、これらの
ネジジャッキ２０、２０…の昇降部材２１、２１…上
に、鋼製の昇降フレーム１２が水平に支持されている。

【００１０】昇降フレーム１２は、底版部１３、周縁部
１４により上面側が開放された偏平な略円筒状（皿状）
に成形されており、昇降フレーム１２の底版部１３上に
は、中央付近の位置に、投手板１１が所定の高さに突出
して固定されており、中心に対して対称となる位置に、
８個のカバー支持部１５、１５…が投手板１１より低く
突出して固定されている。そして、昇降フレーム１２上
には、盛土により形成されたマウンド部１０が積載され
ており、マウンド部１０は、中央が高く、周縁へ緩やか
に傾斜した形で、投手板１１の上面を露出させ、カバー
支持部１５、１５…を埋め込んで成形されている。

【００１１】また、マウンド格納室１の固定フレーム１
６上には、２台のネジジャッキ２０、２０の中間の位置
に、それぞれ、傘歯車、ウォーム歯車等を備えた分岐用
ギヤボックス２３が固定されており、２台の分岐用ギヤ
ボックス２３、２３の中間、即ち、固定フレーム１６の
中央の位置に、傘歯車、ウォーム歯車等を備えた分岐用
ギヤボックス２５が固定されている。また、操作室３に
は、鋼製の固定フレーム１８が、床版６上に据え付けら
れており、固定フレーム１８上には、傘歯車、ウォーム
歯車等を備えた方向変換用ギヤボックス２７が固定さ
れ、方向変換用ギヤボックス２７には、回転ハンドル２
９が連結されている。

【００１２】そして、操作室３の方向変換用ギヤボック
ス２７は、回転軸２６を介して、マウンド格納室１の中
央の分岐用ギヤボックス２５に連結され、中央の分岐用
ギヤボックス２５は、回転軸２４、２４を介して、両側
の分岐用ギヤボックス２３、２３に連結され、各分岐用
ギヤボックス２３は、回転軸２２、２２を介して、両側
のネジジャッキ２０、２０に連結されており、操作室３
の回転ハンドル２９を回転させると、マウンド格納室１
の４台のネジジャッキ２０、２０…の昇降部材２１、２
１…が、同時に、同量、上下に昇降するようになってい
る。

【００１３】また、マウンド格納室１、操作室３の上面
は、図４〜図６に示すように、それぞれ、木製のマウン
ド格納室カバー３１、３４、３４…、操作室カバー３９
により閉鎖されるようになっている。マウンド格納室カ
バー３１、３４、３４…は、中央カバー３１と８個の外
周カバー３４、３４…とに分割されており、中央カバー
３１の上面の外周縁には係合用凹部３２が成形され、外
周カバー３の内側縁には係合用凸部３５が形成され、こ
れらを係合させる形で、中央カバー３１と外周カバー３
４、３４…とが円板状に組み合わされるようになってい
る。また、中央カバー３１の外周部分の裏面側には８つ
の脚部３３、３３…が突設されて、昇降フレーム１２の
カバー支持部１５、１５…上に載置されるようになって
おり、外周カバー３４の外側縁の裏面側には脚部３６が
突設されて、昇降フレーム１２の周縁部１４上に載置さ
れるようになっている。また、操作室カバー３９は、略
長方形板状に成形されており、周縁部がカバー支持部材
４上に載置されるようになっている。

【００１４】なお、グランドの表面は、マウンド格納室
１、操作室３のコンクリート製の側壁７上に、アンダー
パッド、人工芝が積層され、マウンド格納室１、操作室
３の外周側部分の地盤上に、砕石、アスファルトコンク
リート、人工芝が積層され、その他の地盤上には、砕
石、火山砂利、表層土が積層されて形成されている。ま
た、鋼製の昇降フレーム１２の周縁部１４の表面、マウ
ンド格納室カバー３１、３４、３４…、操作室カバー３
９の表面は、アンダーパッド、人工芝が積層されて形成
されている。

【００１５】そして、図２に示すように、昇降フレーム
１２の周縁部１４の表層の人工芝１９は、上面から外周
面に回り込むように固着され、マウンド格納室１の側壁
７の表層の人工芝９は、上面から内周面に回り込むに固
着されており、人工芝９、１９が相互に絡み合って、昇
降フレーム１２の周縁部１４とマウンド格納室１の側壁
７との隙間が閉鎖されるようになっている。また、マウ
ンド格納室カバー３１、３４、３４…、操作室カバー３
９も、同様に、人工芝により隙間を閉鎖するようになっ
ている。

【００１６】このように構成される昇降式ピッチャーマ
ウンドは、グランドを野球場として使用する通常の場合
には、図１に示すように、昇降フレーム１２が上昇し
て、マウンド部１０をグランドの表面に突出させた状態
になっている。なお、操作室３の上面側は、操作室カバ
ー３９により閉鎖された状態となっている。そして、グ
ランドを他の目的で使用する場合には、操作室カバー３
９を開けて操作室３内に入り、図４に示すように、回転
ハンドル２９を回して昇降フレーム１２を下降させて、
マウンド部１０をマウンド格納室１内に格納する。

【００１７】そして、マウンド部１０の表面を穿孔し
て、カバー挿着用孔を、カバー支持部１５、１５…の上
面を露出させるように形成し、マウンド格納室中央カバ
ー３１を、外周側の脚部３３、３３…をカバー挿着用孔
に挿入してカバー支持部１５、１５…上に載置するよう
にして、マウンド部１０の中央部分に積載する。そし
て、外周カバー３４、３４…を、内側縁の凸部３５、３
５…を中央カバー３１の外周縁の凹部３２に係合させ、
外側縁の脚部３６、３６…を昇降フレーム１２の周縁部
１４上に載置するようにして、マウンド部１０の外周部
分に積載する。すると、マウンド格納室１の上面が閉鎖
され、グランド全体が平坦になる。

【００１８】このように、操作室３の回転ハンドル２９
を回すだけで、マウンド格納室１の４台のネジジャッキ
２０、２０…の昇降部材２１、２１…を同時に同量上下
させて、昇降フレーム１２、マウンド部１０を水平に維
持しながら昇降させることができるので、油圧ジャッキ
を使用した場合に比して、昇降操作が容易で誰にでも行
うことができる。

【００１９】

【発明の効果】上述のように、本発明に係る昇降式ピッ
チャーマウンドは、複数のネジジャッキ又はラックジャ
ッキをマウンド格納室に設置し、これら複数のネジジャ
ッキ又はラックジャッキの昇降部材上に、マウンド部が
積載された昇降フレームを支持させ、操作室に回転ハン
ドルを設置し、各ネジジャッキ又はラックジャッキと回
転ハンドルとを複数の歯車および回転軸を介して連結し
て、回転ハンドルを回転させると複数のネジジャッキ又
はラックジャッキの昇降部材が同時に同量昇降するよう
にしたことによって、昇降操作を誰でも簡単に行うこと
ができ、メンテナンスも容易になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る昇降式ピッチャーマウンドの実
施の形態であって、マウンド部を突出させた状態を示す
垂直断面図である。

【図２】図１中のＡ部拡大図である。

【図３】図１の水平断面図である。

【図４】図１中のマウンド部を格納した状態を示す垂
直断面図である。

【図５】図４中のマウンド格納室カバーの平面図であ
る。

【図６】図４中の操作室カバーの平面図である。

【符号の説明】

１マウンド格納室２隙間調整部材３操作室４カバー支持部材５タラップ６床版７側壁８貫通部９人工芝１０マウンド部１１投手板１２昇降フレーム１３底版部１４周縁部１５カバー支持部１６固定フレーム１８固定フレーム１９人工芝２０ネジジャッキ２１昇降部材２２回転軸２３分岐用ギヤボックス２４回転軸２５分岐用ギヤボックス２６回転軸２７方向変換用ギヤボックス２９回転ハンドル３１マウンド格納室中央カバ− ３２係合用凹部３３脚部３４マウンド格納室外周カバー３５係合用凸部３６脚部３９操作室カバー

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】上面側にマウンド部が積載された昇降フ
レームと、入力軸の回転により昇降する昇降部材を備
え、前記昇降部材上に前記昇降フレームを支持した複数
のネジジャッキ又はラックジャッキと、前記各ネジジャ
ッキ又はラックジャッキに複数の歯車および回転軸を介
して連結され、回転すると前記各ネジジャッキ又はラッ
クジャッキの前記昇降部材を同時に同量昇降させる回転
ハンドルと、グランドの表面から掘り下げられ、前記各
ネジジャッキ又はラックジャッキが設置され、前記昇降
フレームを前記グランドの表面以下に格納し得るマウン
ド格納室と、前記グランドの表面から掘り下げられ、前
記マウンド格納室に連通し、前記回転ハンドルが設置さ
れる操作室と、前記マウンド格納室の上面を覆う複数に
分割されたマウンド格納室カバーと、前記操作室の上面
を覆う操作室カバーとを備え、前記各マウンド格納室カ
バーは、下面に備えた脚部を介して前記マウンド部上に
着脱自在に支持させてなる昇降式ピッチャーマウンド。