JP2946966B2 - 車高調整機能付き電子制御エアサスペンション - Google Patents

車高調整機能付き電子制御エアサスペンション

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JP2946966B2
JP2946966B2 JP4284518A JP28451892A JP2946966B2 JP 2946966 B2 JP2946966 B2 JP 2946966B2 JP 4284518 A JP4284518 A JP 4284518A JP 28451892 A JP28451892 A JP 28451892A JP 2946966 B2 JP2946966 B2 JP 2946966B2
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air spring
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Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車高調整可能な車高調
整機能付き電子制御エアサスペンションに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高速走行の頻度が高い大型の観光
バス等では、その車体の懸架装置にエアスプリングを用
いたエアサスペンション車が主流になっている。エアサ
スペンション車は、エアスプリングに圧縮性流体である
空気(エア)を用いているため、リーフスプリングを用
いた通常のものに比べて優れた乗り心地が得られる他、
レベリングバルブを用いることによって積載状態に拘ら
ず一定車高を保てるなどの特徴を有している。
【0003】そして、エアスプリングに、電磁弁を介し
て補助エアタンクを連通接続し、電磁弁の開閉状態を車
体の運転状態に応じて制御することにより、エアスプリ
ングのばね定数を調整できる電子制御エアサスペンショ
ンが知られている。このような電子制御エアサスペンシ
ョンでは、電磁弁を開状態とすることで、エアスプリン
グと補助エアタンクとが連通しエア室の容積が大となっ
てばね定数が小となる一方、電磁弁を閉状態とすること
で、エアスプリングと補助エアタンクとの連通状態が断
たれエア室の容積が小となってばね定数が大となる。
【0004】そして、例えば、上述の電子制御エアサス
ペンションをそなえた車両のように、車体が大きく横揺
れ(ロ−リング)しようとする時には、電磁弁を閉状態
に切り換えエアスプリングのばね定数を大きくすること
により、車体のロ−リングを抑え、通常走行時には電磁
弁を開状態に切り換えてエアスプリングのばね定数を小
さくすることにより乗り心地を向上させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、道路の継ぎ
目を乗り越える時にエアスプリングのばね定数をソフト
に切り換えている電子制御エアサスペンションが知られ
ている。しかしながら、道路の継ぎ目を乗り越える時に
エアスプリングのばね定数をソフトに切り換えておいて
も、エアスプリングと補助エアタンクとを連通するエア
配管の内径を細くすると、エアスプリングの動ばね定数
が増加してしまうため、乗り心地がさほど向上しないと
いう問題がある。
【0006】さらにまた、エアスプリングと補助エアタ
ンクを連通するエア配管の内径が小さいと電磁弁を開閉
制御してばね定数を切り換えた時の応答性が悪くなると
いう問題があった。しかし、エア配管の内径を太くする
とエア配管の剛性が大きくなるため、エア配管の取り付
け作業が難しくなるという問題が生じる。また、大型の
観光バスなどにおいては、走行環境に応じて車高を迅速
に低下させたり、その低下させた車高を復帰させること
が要求されている。
【0007】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、その目的はエアスプリングのばね定数を切り換えた
時の応答性を向上させると共に、ソフトに切り換え時に
はエアスプリングの動ばね定数を増加させないようにし
て乗り心地を向上させ、しかも取り付け作業を容易に行
うことができ、しかも車高調整を迅速に行うことができ
る車高調整機能付き電子制御エアサスペンションを提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係わる車高調
整機能付き電子制御エアサスペンションは、車体と前後
左右の各車輪との間に少なくとも1個ずつ設けられ該車
体を支持するエアスプリングと、エア供給源に接続され
る主供給路から分岐されレベリングバルブを経由して上
記エアスプリングに接続される第1分岐供給路と、上記
主供給路から分岐され上記第1分岐路とは独立した経路
で上記エアスプリングに接続される第2分岐供給路と、
上記第1分岐供給路に介装されたレベリングバルブと上
記エアスプリングとの間に設けられ車高非調整時及び車
高を低下状態から復帰させる車高復帰調整時にはレベリ
ングバルブとエアスプリング間を連通し、車高低下調整
時にはレベリングバルブとエアスプリング間を遮断する
と共にエアスプリングと大気を連通しエアスプリングか
らエアを直接排出する三方電磁弁で構成された排気用電
磁弁と、上記第2分岐供給管路中に設けられ車高非調整
時には上記エア供給源と上記エアスプリングとの連通を
遮断し復帰制御時には上記エア供給源と上記エアスプリ
ングとを連通して上記エア供給源から直接上記エアスプ
リングへエアを供給する給気用電磁弁と、上記排気用電
磁弁及び上記供給用電磁弁の駆動時間を計数するタイマ
と、上記排気用電磁弁及び上記供給用電磁弁の駆動時間
を制御して車体の車高調整を行う車高調整手段とを具備
したことを特徴とする車高調整機能付き電子制御エアサ
スペンションにおいて、上記エアスプリングと補助エア
タンクを連通するエア配管の内径を15mm以上としたこ
とを特徴とする。
【0009】請求項2に係わる電子制御エアサスペンシ
ョンは、前記エア配管の端部に段付きパイプスリ−ブを
固着し、このスリ−ブと接続口とをシ−ル材を介して突
き合わせ接合し、その接続口とスリ−ブとの相互をユニ
オンナットにより締結したことを特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1によれば、エア配管の内径を15mm以
上とすることにより、ばね定数を切り換えたときの応答
性を向上させることができるし、ソフトに切り換え時に
はエアスプリングの動ばね定数を増加させないようにし
て乗り心地を向上させることができる。さらにまた、車
高低下時には、エアスプリングから排気用電磁弁により
直接エアが排出されて車高が急速に低下し、その後レベ
リングバルブから排気されるので、正確な設定車高まで
車高の低下調整を行うことができる。さらに、所定時間
だけ給気用電磁弁が連通状態となると共に、排気用電磁
弁もエアスプリングとレベリングバルブ間が連通される
ため、第1分岐供給路及び第2分岐供給路を介してエア
がエアスプリングに供給されるため、車高復帰時の目標
車高への到達時間が短縮される。請求項2によれば、エ
ア配管管の剛性が大であっても、パイプ取付作業が容易
である。
【0011】
【実施例】以下、図面により、本発明の実施例について
説明すると、図1〜図7は本発明の電子制御エアサスペ
ンション用エア配管が用いられている電子制御エアサス
ペンションを示すもので、図1はエアサスペンションの
空圧回路を示す構成図、図2はエア配管を詳細に示す
図、図3はエア配管の取り付け構造を示す断面図、図4
はエア配管の内径と動ばね定数との関係をばね上周波数
をパラメ−タとして示した特性図、図5は電子制御エア
サスペンションの構成を示すブロック図、図6は本実施
例の電子制御エアサスペンション用エア配管をそなえた
バス(電子制御エアサスペンション車)を示す斜視図、
図7はECS用制御手段による制御処理動作を説明する
ためのフローチャートである。
【0012】この実施例では、本発明の電子制御エアサ
スペンション用エア配管を図6に示すような大型自動車
(ハイデッカータイプの観光バス等)に適用した場合に
ついて説明する。また、この第1実施例の電子制御エア
サスペンションは、図1に示すように、前車軸側サスペ
ンション部1と後車軸側サスペンション部2とをそなえ
ており、前車軸側サスペンション部1は、左右の前車軸
に対応して一対のエアスプリング3L,3Rを有してお
り、これらのエアスプリング3L,3Rは、各前車軸と
車体20(図6参照)との間に配設されて、車体20を
支持するものである。後車軸側サスペンション部2も前
車軸側サスペンション部1とほぼ同様に構成されている
が、この後車軸側サスペンション部2は、左右の後車軸
にそれぞれ一対のエアスプリング3L,3L;3R,3
Rを有して、車体20を支持するものである。
【0013】各エアスプリング3L,3Rには、本発明
に係わる電子制御エアサスペンション用エア配管4を介
して補助エアタンク5,5がそれぞれ連通接続され、各
エア配管4には、常開型のオン/オフ制御弁からなるエ
アサスペンション用電磁弁(以下、ECS用電磁弁とい
う)6が介装されている。この電磁弁6により、互いに
組をなすエアスプリング3L,3Rと各補助エアタンク
5,5との間の連通を接断することにより、各エアスプ
リング3L,3Rのばね定数が調整されるようになって
いる。
【0014】ここで、ECS用電磁弁6のオン/オフ状
態(開閉状態)は、車体20の走行状態等に応じて、図
5にて後述する電子コントローラ30におけるエアサス
ペンション用制御手段(以下、ECS用制御手段とい
う)30aにより制御されるようになっている。また、
本実施例では、ECS用電磁弁6としては三方電磁弁が
用いられており、その第1接続口6aおよび第2接続口
6bには、エア配管4を介してそれぞれ補助エアタンク
5および各エアスプリング3L,3Rが接続されるとと
もに、第3接続口6cはプラグ6dにより閉塞されてい
る。
【0015】そして、電磁弁6のオフ時には、第1〜第
3接続口6a〜6cが全て連通された状態になり、エア
スプリング3L,3Rと各補助エアタンク5,5とが連
通され各エアスプリング3L,3Rのばね定数が小さい
状態となる一方、電磁弁6のオン時には、第2接続口6
bと第3接続口6cとが接続された状態になり、エアス
プリング3L,3Rと各補助エアタンク5,5との間の
連通が断たれ各エアスプリング3L,3Rのばね定数が
大きい状態になる。
【0016】ECS用電磁弁6と各エアスプリング3
L,3Rとの間の接続管路4には、第1の分岐供給路と
しての分岐供給管路7を介して主供給管路8が接続さ
れ、この主供給管路8は、エア供給源9に接続されてい
る。このエア供給源9は、バスのエンジンにより駆動さ
れるエアコンプレッサ(図示せず)からエアを供給され
るもので、所定圧力のエアをエアスプリング3L,3R
に向けて供給可能になっている。なお、主供給管路8に
はサプライバルブ8aが介装されており、このサプライ
バルブ8aを開放することによりエア供給源9からのエ
ア供給が行なわれるようになっている。
【0017】さらに、各分岐供給管路7には、レベリン
グバルブ10が介装されている。各レベリングバルブ1
0は、車体20の上下動(車体20のシャシフレーム下
面と車軸との間の距離)に応じて開閉動作し、エアスプ
リング3L,3Rにエア(圧縮空気)を供給したり各エ
アスプリング3L,3Rからエアを排出したりすること
により、車体20の車高を一定の高さに調整する機能を
有するものである。
【0018】なお、各レベリングバルブ10には、この
レベリングバルブ10からエアを排出すべく外気に開放
された排気管10aが設けられている。また、本実施例
では、分岐供給管路7およびレベリングバルブ10は、
前車軸側サスペンション部1において、左右のエアスプ
リング3L,3Rに対応して左右一対そなえられるのに
対し、後車軸側サスペンション部2において、左右のエ
アスプリング3L,3Rについて1組のみそなえられて
いる。
【0019】各レベリングバルブ10は車体20側に固
定されるとともに、各レベリングバルブ10毎に、この
バルブ10を直接開閉駆動するための揺動レバー11
と、一端を揺動レバー11の先端に枢着され他端を各車
軸側に枢着されるセンシングロッド12と、このセンシ
ングロッド12に介装され給気に伴って短縮するエアシ
リンダ13とがそなえられている。
【0020】各エアシリンダ13には分岐供給管路15
を介して主供給管路8,エア供給源9が接続され、分岐
供給管路15には、エアシリンダ13に対する給気/排
気の切換を行ないエアシリンダ13を伸縮駆動するエア
シリンダ給排気用電磁弁14が介装されている。この電
磁弁14は三方電磁弁であり、その第1接続口14aお
よび第2接続口14bには、分岐供給管路15を介して
それぞれ主供給管路8およびエアシリンダ13が接続さ
れるとともに、第3接続口14cは外気へ開放され排気
口として機能している。
【0021】そして、電磁弁14のオフ時には、第2接
続口14bと第3接続口14cとが接続された状態にな
り、エアシリンダ13内のエアが排出されてエアシリン
ダ13は伸長しきった状態に保持される一方、電磁弁1
4のオン時には、第1接続口14aと第2接続口14b
とが接続された状態になり、エア供給源9から主供給管
路8および分岐供給管路15を介してエアが供給されて
エアシリンダ13は短縮するようになっている。
【0022】一方、各エアスプリング3L,3Rと各レ
ベリングバルブ10との間の分岐供給管路7にはエアス
プリング排気用電磁弁16が介装されるとともに、この
電磁弁16と各エアスプリング3L,3Rとの間の分岐
供給管路7には、第2分岐供給路としての分岐供給管路
17,主供給管路8を介してエア供給源9が接続されて
いる。そして、分岐供給管路17にはエアスプリング給
気用電磁弁18が介装されている。
【0023】排気用電磁弁16は、車体20の車高低下
調整時にオン状態となってレベリングバルブ10を通さ
ずに各エアスプリング3L,3R内のエアを排出する三
方電磁弁であり、この電磁弁16の第1接続口16aに
は、分岐供給管路7,レベリングバルブ10を介して主
供給管路8が接続され、第2接続口16bには分岐供給
管路7を介して各エアスプリング3L,3Rが接続さ
れ、第3接続口16cには、外気に開放される排気管1
6dが接続されている。
【0024】そして、電磁弁16のオフ時には、第1接
続口16aと第2接続口16bとが接続された状態にな
り、分岐供給管路7を介して各エアスプリング3L,3
Rと各レベリングバルブ10とが接続され、レベリング
バルブ10による通常の車高一定保持調整が行なわれる
一方、電磁弁16のオン時には、第2接続口16bと第
3接続口16cとが接続された状態になり、レベリング
バルブ10を通さずに各エアスプリング3L,3R内の
エアが排出されるようになっている。
【0025】給気用電磁弁18は、車体20の車高復帰
調整時にオン状態となってレベリングバルブ10を通さ
ずに各エアスプリング3L,3Rへエア供給源9からの
エアを供給するもので、オフ時には閉状態になる一方、
オン時には開状態になって、分岐供給管路17および主
供給管路8を介してエア供給源9が接続され、エアが供
給されるようになっている。
【0026】上述した電磁弁14,排気用電磁弁16お
よび給気用電磁弁18は、図5にて後述する電子コント
ローラ30における車高調整用制御手段30bにより駆
動制御されるようになっている。
【0027】なお、図1には、前後左右の各車軸にそれ
ぞれ1個ずつ取り付けられたショックアブソーバ19が
概略的に示されており、これらのショックアブソーバ1
9は、公知の手段により、図5に示す電子コントローラ
30から与えられる制御信号にて、その減衰力をハード
またはソフトに変更できるように構成されている。ま
た、各補助エアタンク5には、その内部エア圧を検出す
る圧力センサ21が設けられている。
【0028】次に、図2を参照してエア配管について詳
細に説明する。図2に示すように、エアスプリング3R
と電磁弁6のエア配管には三方継手41が介装されてい
る。この接続口には管路4を介して前述した分岐供給管
路7あるいは17に接続されている。エアスプリング3
Rと三方継手41との間に介装されるエア配管4の一端
はエアスプリング3Rに設けられた接続口3aに図3で
示すような平ニップル管継手方式により接続され、エア
配管4の他端は三方継手41に設けられた接続口41a
に該平ニップル管継手方式により接続されている。
【0029】また、三方継手41と電磁弁6との間に介
装されたエア配管4、電磁弁6と補助エアタンク5との
間に介装されたエア配管4の両端は三方継手41に設け
られた接続口41b,電磁弁6に設けられた接続口6
a,6b、補助エアタンク5に設けられた接続口5aに
それぞれ平ニップル管継手方式により接続されている。
エア配管4は例えば、ステンレススチ−ルで構成され、
その内径は15mm以上が最適であり、本実施例ではほ
ぼ15.6mmである。
【0030】次に、図3を参照して平ニップル管継手方
式について説明する。図3において、エア配管4の端部
は段部51が内周面に形成されているパイプスリ−ブ5
2に差し込まれ、銀ロ−付け53により固着され一体化
されている。このパイプスリ−ブ52の外周面にも段部
54が形成されている。
【0031】また、接続口3aの端部には雄ねじ55が
刻まれ、その雄ねじ55と噛み合うようにユニオンナッ
ト56の内周面の一部に雌ねじ57が刻まれている。こ
のユニオンナット56の端部はパイプスリ−ブ52の小
径部の外径とほぼ等しい内径を有している。
【0032】そして、このパイプスリ−ブ52の端面は
シ−ル部材58を介して接続口3a(あるいは41a,
41b,6a,6b,5a)の端面に突き合わされ、ユ
ニオンナット56の端部でパイプスリ−ブ52の段部5
4を押圧しながら、ユニオンナット56の雌ねじ57を
接続口3aの雄ねじ55に噛み合わせるようにしてい
る。
【0033】このような平ニップル管継手方式を用いる
ことにより、エア配管4に剛性の大きいステンレススチ
−ルを用いた場合でも、エア配管4の端部を塑性変形さ
せる必要がないのでエア配管4の接続口3aへの取り付
けを容易に行うことができる。 また、シ−ル部材を介
装することにより、エア漏れを防止することができる。
【0034】次に、図5,図6により本実施例の車高調
整装置の、空圧回路以外の詳細構成について説明する。
なお、図6においては、各種センサ類やスイッチ類の配
設位置を明確にするためにタイヤ等が透視して示されて
いる。まず、図5,図6により本実施例におけるセンサ
類およびスイッチ類について説明すると、21は前述し
た通り補助エアタンク5内のエア圧を検出する圧力セン
サ、22は車体20の速度を検出する車速センサ、23
はステアリング23aが回された際の角速度を検出する
ステアリング角速度センサ、24は車体20の横揺れ即
ちローリングを検出するローリングセンサである。
【0035】また、25はフットブレーキ(図示せず)
が踏み込まれた際(ブレーキング時)にオン信号を出力
するフットブレーキスイッチ、26は車体20の前後進
を検出すべくトランスミッション(図示せず)が後退位
置に切り換えられた時にオン信号を出力するバックアッ
プランプスイッチ、27は車体20が駐車状態になった
場合、(パーキングレバーを操作した場合)にオン信号
を出力するパーキングスイッチ、28は前後左右の各エ
アスプリング3L,3Rの近傍位置にそなえられて該位
置における車体20の高さ(車高)を検出する車高セン
サ、29は本実施例のバスの運転席に設けられ各種セン
サによる検出結果等を表示するインジケータである。
【0036】さらに、31はECS用制御手段30aに
よるECS用電磁弁6の開閉制御を自動または手動制御
に切り換えるオ−ト/ハード選択スイッチ、32は各エ
アスプリング3L,3R内に適量のエアを残しながら車
体20全体の車高を低下させる車高低下調整を行なう際
にオン操作される車高ダウンスイッチで、これらのスイ
ッチ31,32は、バスの運転席にそなえられている。
【0037】なお、各センサ21〜24,28および各
スイッチ25,26,31からの信号は電子コントロー
ラ30のECS用制御手段30aに入力され、車速セン
サ22および各スイッチ27,32からの信号は電子コ
ントローラ30の車高調整用制御手段30bに入力され
るようになっている。
【0038】さて、これらのセンサ類やスイッチ類から
の信号を受けて制御動作を行なう本実施例の電子コント
ローラ30は、図2に示すように、ECS用制御手段3
0aおよび車高調整用制御手段30bから構成されてい
る。
【0039】ECS用制御手段30aは、図7にて後述
するフローチャートに従って動作し、ECS用電磁弁6
およびショックアブソーバ19を制御するもので、基本
的には、オート/ハード選択スイッチ31,車速センサ
22,ステアリング角速度センサ23,ローリングセン
サ24,フットブレーキスイッチ25,車高センサ28
などからの信号に応じて電磁弁6の開閉切換、ショック
アブソーバ19のソフト/ハード切換を行ない、サスペ
ンションの状態をソフトもしくはハードに切り換える機
能を有している。
【0040】そして、本実施例のECS用制御手段30
aは、後述の車高調整用制御手段30bによる車体20
の車高調整期間中(車高調整開始時から車高復帰完了ま
での間)には、ECS用電磁弁6を強制的に閉状態(オ
ン状態)に駆動制御する機能(図7のステップS3,S
4参照)を有している。
【0041】車高調整用制御手段30bは、エアシリン
ダ給排気用電磁弁14,エアスプリング排気用電磁弁1
6,エアスプリング給気用電磁弁18を制御するもの
で、基本的には、エアシリンダ給排気用電磁弁14のオ
ン/オフ操作によりエアシリンダ13に対して給気ある
いは排気を行なうことにより車体20の車高の低下/復
帰調整を行なうとともに、その車高調整時にエアスプリ
ング排気用電磁弁16およびエアスプリング給気用電磁
弁18をオン/オフ制御することにより、レベリングバ
ルブ10を通さずに各エアスプリング3L,3R内のエ
ア排出もしくは各エアスプリング3L,3R内のエア供
給を行なう機能を有している。
【0042】そして、本実施例の車高調整用制御手段3
0bは、車高ダウンスイッチ32をオン操作することに
より車高低下調整を行なうべく、車高調整を電磁弁1
4,16,18の制御により行なう。また、本実施例の
車高調整用制御手段30bは、電磁弁14の異常(フェ
ール)を断線検知等により検知した場合には、その異常
を運転者等に告知すべく、運転席にそなえられたダイア
グノシスランプ39を点灯させるフェール告知機能を有
している。
【0043】ところで、図5に示すように、車高調整用
制御手段30bから各電磁弁16,18に対するオン指
令信号は、それぞれタイマー35,36を介して電磁弁
16,18へ出力されるようになっており、各タイマー
35,36は、車高低下/復帰調整に伴う車高調整用制
御手段30bによる電磁弁16,18の駆動制時間を規
定するもので、タイマー35により、車高低下調整時に
は前後全ての電磁弁16が所定時間だけオン駆動され、
タイマー36により、車高復帰調整時には前後全ての電
磁弁18が所定時間だけオン駆動されるようになってい
る。
【0044】まず、図7により、ECS用制御手段30
aによる基本的な電子制御エアサスペンションの制御動
作について説明する。エンジンが始動されて電子コント
ローラ30(ECS用制御手段30a)の作動が開始さ
れると、ステップS1において、ECS用制御手段30
aは、各圧力センサ21からの厚狭力信号を受け取り、
各補助エアタンク5内のエア圧が所定レベルにあるか否
かを検出し、もし、いずれかの補助エアタンク5内のエ
ア圧が所定レベル以下の場合には、対応するECS用電
磁弁6をオフ状態として開作動させたままに放置し、当
該補助エアタンク5内のエア圧が所定レベルに達するま
で待機する。
【0045】このとき、エア圧が所定レベル以下の補助
エアタンク5を有するサスペンションによって支持され
る車体位置の車高が低くなるため、当該サスペンション
のエアスプリング3Lもしくは3Rに接続されたレベリ
ングバルブ10が作動し、エア供給源9からレベリング
バルブ10,電磁弁6を介して補助エアタンク5にエア
が充填される。
【0046】このように、ECS用制御手段30aは、
補助エアタンク5のエア圧が所定レベルに達するまで待
機してから、以下の制御動作を実行する。すべての補助
エアタンク5のエア圧が所定レベルにあれば、ECS用
制御手段30aの初期化、いわゆるイニシャライズが実
施される(ステップS2)。なお、特に言及しない限
り、ショックアブソーバ9は、全てハードに切り換えら
れているものとする。
【0047】この後、車体20がいずれかのモードによ
る車高調整期間中(車高調整動作開始時から車高復帰を
完了するまでの間)にあるか否かを判断し(ステップS
3)、車高調整期間中には、ステップS4へ進む。
【0048】なお、車体20が車高調整期間中であるか
否かは、車高調整用制御手段30bのエアスプリング排
気用電磁弁16に対するオン指令(もしくはエアシリン
ダ給排気用電磁弁14に対するオン指令)およびエアス
プリング給気用電磁弁18に対するオン/オフ指令(も
しくは車高センサ28の出力)に応じて判断することが
できる。つまり、本実施例では、車高調整の開始を電磁
弁16のオン駆動(もしくは電磁弁14のオン駆動)に
より検知し、車高復帰の完了を、電磁弁18のオン状態
からオフ状態への切換(もしくは車高センサ22による
車体20の標準車高への復帰検出)により検知し、これ
らの車高調整開始から車高復帰完了までの期間を車高調
整期間と判断している。
【0049】ステップS2では、全てのECS用電磁弁
6が閉位置に切換駆動され、エアスプリング3L,3R
と各補助エアタンク5との連通が断たれる。このように
電磁弁16,18のオン動作に伴う車高調整期間中にE
CS用電磁弁6を閉状態とすることに伴う作用効果につ
いては、車高調整用制御手段30bの制御動作を説明す
る際に合わせて説明する。
【0050】一方、ステップS3において、電磁弁1
6,18がどちらもオン状態でないと判断された場合に
は、ステップS5に進み、オート/ハード選択スイッチ
31がハードに切り換えられているか否かを判断し、ハ
ードに切り換えられている場合には、ステップS4に進
む。このステップS4で、前述通り、全てのECS用電
磁弁6が閉位置(オン状態)に切換駆動されることによ
り、エアスプリング3L,3Rと各補助エアタンク5と
の連通が断たれ、エア室の容積が小となり、全てのエア
スプリング3L,3Rのばね定数が大となる。
【0051】ステップS5において、オート/ハード選
択スイッチ31がオートに切り換えられといると判断さ
れた場合には、ステップS6に進み、バックアップラン
プスイッチ26がオン状態になっているか否かが判断さ
れる。ここで、バックアップランプスイッチ26がオン
状態であると判断された場合、車体20が後進しようと
いている状態にあるので、ステップS7に進み、前車軸
側の左右の電磁弁6を開状態(オフ状態)にする一方、
後車軸側の左右の電磁弁6を閉状態(オン状態)に切換
駆動する。これにより、後車軸側のすべてのエアスプリ
ング3L,3Rのばね定数が大となるので、この後、ブ
レーキングによりその後退が停止されても、車体20の
ノーズアップを抑制することができる。
【0052】ステップS6において、バックアップラン
プスイッチ26がオン状態ではない、つまり車体20が
前進しようとしていると判断された場合には、車速が計
算される(ステップ8)。この車速は、本実施例では、
車速センサ22からの検出信号に基づいて計算される。
【0053】そして、ステップS9においては、ステッ
プS8にて求めた車速に基づいてエアサスペンションを
ハードにすべきか否かを判断する。即ち、車速が例えば
0〜30km/h,80km/h以上の範囲にあるか、
またはこれ以外の範囲(30〜80km/h)にあるか
を判断し、0〜30km/h,もしくは80km/h以
上の範囲にあると判断された場合には、前述したステッ
プS4に進み、すべてのエアスプリング3L,3Rのば
ね定数を大とする。これにより、低速時での車体20の
ローリングを防止できる一方、高速時での直進性を向上
させることができる。
【0054】ステップS9において、その車速が30〜
80km/hの範囲にあると判断された場合には、ブレ
ーキング時か否かが判断される(ステップS10)。こ
の判断は、フットブレーキスイッチ25からの検出信号
に基づいてなされる。ここで、フットブレーキ(図示せ
ず)が踏み込まれているとすると、フットブレーキスイ
ッチ25がオン状態となり、ブレーキング時であると判
断してステップS11に進む。
【0055】このステップS11においては、前車軸側
の電磁弁6のすべてが閉位置(オン状態)に切換駆動さ
れる一方、後車軸側の電磁弁6のすべてが開位置(オフ
状態)にある。これにより、前車軸側のエアスプリング
3L,3Rのばね定数を大に切り換えられることから、
この後の前進停止時での車体20のノーズダイブを抑制
することが可能になる。
【0056】ステップS10において、フットブレーキ
スイッチ25がオフ状態でブレーキング時ではないと判
断された場合には、ステアリングがどのような角速度で
回されているか,その角速度の大きさが判断される(ス
テップS12)。この判断は、ステアリング角速度セン
サ23からの検出信号に基づいて、ステアリング角速度
が所定判別値よりも大、即ち、車体20が急旋回しよう
としていると判断された場合には、前述したステップS
4へ進む。このステップS4では、全てのエアスプリン
グ3L,3Rのばね定数を大に切り換えられるので、急
旋回時の車体20のローリングを抑制できる。なお、前
記所定判別値は車速に応じ、車速の増大に伴って小さい
値に設定するようにしてもよい。
【0057】一方、ステップS12でステアリング角速
度が所定判別値以下と判断された場合には、車体20が
実際にローリングしているか否かが判断される(ステッ
プS13)。この判断は、ローリングセンサ24からの
検出信号、つまり、ローリング信号に基づいてなされ、
車体20にローリングが生じていると判断されたとき、
即ち、ローリングセンサ24がオン状態になっている場
合には、前述したステップS4に進むことになるが、本
実施例では、ステップS13とステップS4との間に、
必要に応じてステップS14が追加されている。
【0058】このステップS14では、ローリングセン
サ24でのオン作動が設定時間継続しているか否かが判
断され、この条件を満たすときに、ステップS4に進
み、全てのエアスプリング3L,3Rのばね定数を大に
切り換え、車体20のローリングを抑制する。一方、ロ
ーリングセンサ24のオン作動が設定時間を満たす前に
終了するか、または、ステップS13にてローリングセ
ンサ24の作動がオフ状態であると判断された場合に
は、ステップS15へ進む。
【0059】ステップS15では、左前車軸側の電磁弁
6および右後車軸側の電磁弁6が開位置(オフ状態)に
なるのに対し、右前車軸側の電磁弁6および左後車軸側
の電磁弁6が閉位置(オン状態)に切り換え駆動され
る。つまり、車体20において対角線上に位置する前後
車軸の一方側のエアスブリング3L,3Rは、そのばね
定数が大となり、他方側のエアスブリング3L,3Rの
ばね定数が小となる。
【0060】従って、この場合には、ステップS4のよ
うに全てのエアスブリング3L,3Rのばね定数を大に
切り換えた場合と、全てのエアスブリング3L,3Rの
ばね定数を小に切り換えた場合との中間の状態を得るこ
とができる。
【0061】なお、ステップS15では、各エアスブリ
ング3L,3Rのばね定数に対応するように,ショック
アブソーバ19の減衰力をも切り換える。また、ステッ
プS4,S7,S11,S15からは、ステップS1に
戻り、上述した制御動作を繰り返すことになる。
【0062】このように、図4のステップS4〜S15
による制御動作にて、車体20の状態、つまり、前進/
後進,車速条件、ブレーキング,急旋回,ローリング状
態に応じて、各エアスプリング3L,3Rのハード/ソ
フトの切換制御が行なわれるので、車体20の揺れ(ノ
ーズアップ,ノーズダウン,ローリング)を有効に抑止
することができる。
【0063】このようにエアスプリング3L,3Rのば
ね定数を切り換える場合に、エア配管4の内周が15m
m以上の大径であるため、切り換えの応答性が向上させ
ることができる。
【0064】また、エア配管4の内径を図4に示すよう
に15mm以上とすることで、エアスプリング3L,3
Rのばね定数をソフトに切り換えて、エアスプリング3
L,3Rと補助エアタンク5とを連通させている状態
で、ばね上振動数として4Hz,8Hz,15Hzとい
うような振動数が発生している場合でも、エアサスペン
ションの動ばね定数が増加して乗り心地が悪化すること
を防止することができる。
【0065】さて、次に、電子コントローラ30の車高
調整用制御手段30bによる車高調整制御動作について
説明するが、その説明に先立ち、まず、図1に示した本
実施例のエアサスペンションの空圧回路による基本的な
車高調整動作について説明しておく。
【0066】本実施例では、車高の低下調整に際して
は、エアシリンダ給排気用電磁弁14をオン状態にする
ことにより、エア供給源9からエアシリンダ13への給
気が行なわれ、このエアシリンダ13(センシングロッ
ド12)が短縮する。これにより、揺動レバー11が下
方へ引かれ、レベリングバルブ10は車高が高くなった
のと同じ状態になって、各エアスプリング3L,3R内
のエアがレベリングバルブ10の排気管10aから排出
されの低下調整が行なわれるようになっている。
【0067】このとき、本実施例では、車高の低下調整
に伴い電磁弁14をオン状態にした場合、これと同時に
エアスプリング排気用電磁弁16もタイマー35により
所定時間だけオン状態にする。これにより、レベリング
バルブ10を通さずに各エアスプリング3L.3R
エアが電磁弁16の排気管16dから排出され、車高は
急速に低下する。電磁弁16がオン状態になっている
(時間駆動時間)は、タイマー35により規定されてい
るので、上述した急速な車高の低下は、所定位置で止ま
り、その後は上述したようにレベリングバルブ10の排
気管10aから徐々に排気されて正確な設定車高まで低
下調整が行なわれる。
【0068】一方、車高を低下状態から復帰(所定車高
まで上昇)させる際には、電磁弁14をオン状態からオ
フ状態に切り換えることにより、エアシリンダ13内の
エアが電磁弁14の第3接続口14cを通じて排出さ
れ、このエアシリンダ13(センシングロッド12)は
通常の長さに復帰する。これにより、揺動レバー11が
押し上げられ、レベリングバルブ10は車高が低くなっ
たのと同じ状態になって、レベリングバルブ10を介し
てエア供給源9からのエアが各エアスプリング3L,3
R内へ供給され車高の上昇・復帰調整が行なわれるよう
になっている。
【0069】このとき、本実施例では、車高の復帰調整
に伴い電磁弁14をオフ状態にした場合、これと同時に
エアスプリング給気用電磁弁18もタイマー36により
所定時間だけオン状態にする。これにより、レベリング
バルブ10を通さずにエア供給源9からのエアが電磁弁
18を介して各エアスプリング3L,3R内へ供給さ
れ、車高は急速に上昇する。この時も電磁弁18がオン
状態になっている時間(駆動時間)が、タイマー36に
より規定されているので、上述した急速な車高の上昇
は、所定位置で止まり、その後は上述したようにレベリ
ングバルブ10を介してエア供給源9から徐々に給気さ
れて正確な設定車高まで復帰(上昇)調整が行なわれ
る。
【0070】この車高低下/復帰調整は、車高ダウンス
イッチ32をオン/オフ操作することにより行なわれ
る。車高ダウンスイッチ32をオンとして車高低下調整
を行なう場合には、車高調整用制御手段30bにより、
前後のエアシリンダ給排気用電磁弁14がオン状態に駆
動されるとともに、前後のエアスプリング排気用電磁弁
16がタイマー35を介し所定時間だけオン状態に駆動
される。なお、タイマー35により設定される前後の電
磁弁16のオン駆動時間は、必要に応じて前後それぞれ
異なる値に設定してもよい。
【0071】このとき、ECS用制御手段30aの図7
のステップS3,S4による処理動作により、電磁弁1
6(もしくは電磁弁14)がオン状態になると、標準車
高への復帰が完了するまで、ECS用電磁弁6が強制的
にオン状態に切り換えられ閉位置に切換駆動され、エア
スプリング3L,3Rと各補助エアタンク5との連通が
断たれる。これにより、車高低下調整時において、電磁
弁16からの排気対象となるエア室の容積を、エアスプ
リング3L,3Rのみとして小さくでき、また、車体2
0の全てのエアスプリング3L,3Rについて、これら
のエアスプリング3L,3Rから適当量のエアが、レベ
リングバルブ10を通さずに電磁弁16から排出される
ことになるので、各エアスプリング3L,3R内に適当
量のエアを残しながら車体20全体の車高低下調整が極
めて短時間に行なわれる。
【0072】このような車高低下調整時には、車体20
が走行中であっても各エアスプリング3L,3R内にエ
アを残した状態で車体20全体の車高が低下され、車高
限度のあるトンネルを通過する際などに適している。ま
た、このとき、車高ダウン中を通じて(車高が標準車高
に復帰するまで)、ECS用電磁弁6が強制的にオン状
態に切り換えられ閉位置に切換駆動され続けるので、各
エアスプリング3L,3Rはばね定数の大きいハード状
態になっており、路面が荒れていても車体変動を抑制で
き、トンネル内で車高ダウン状態で走行しても車体20
の挙動を抑えながら安全に走行することがてきる。一
方、車体20の車高低下状態から標準車高位置への復帰
調整は、車高ダウンスイッチ32のオフ操作を検知した
場合に次のように行なわれる。
【0073】つまり、車高調整用制御手段30bによ
り、全てのエアスプリング給気用電磁弁18がタイマー
36を介し所定時間だけオン状態に駆動されるととも
に、全てのエアシリンダ給排気用電磁弁14がオフ状態
に駆動される。
【0074】このときも、前述した通り車体20の車高
が標準車高に復帰するまでは、ECS用電磁弁6が強制
的にオン状態に切り換えられ閉位置に切換駆動されてい
るので、エアスプリング3L,3Rと各補助エアタンク
5との連通が断たれたままである。従って、車高復帰処
理時にも、電磁弁18への給気対象となるエア室の容積
が、エアスプリング3L,3Rのみで小さく、さらに、
車体20の前車軸側のエアスプリング3L,3Rについ
て、これらのエアスプリング3L,3Rへエア供給源9
から適当量のエアが、レベリングバルブ10を通さずに
電磁弁18を介して供給されることになるので、車体2
0前側の標準車高への上昇つまり車高復帰が極めて短期
間で行なわれる。
【0075】このようにエア配管4の内径を図4に示す
ように15mm以上とすることで、エアスプリング3
L,3Rのばね定数をソフトに切り換えて、エアスプリ
ング3L,3Rと補助エアタンク5とを連通させている
状態で、ばね上振動数として4Hz,8Hz,15Hz
というような振動数が発生している場合でも、エアサス
ペンションの動ばね定数が増加して乗り心地が悪化する
ことを防止することができる。
【0076】また、エア配管4の内径が太く、その材料
にステレススチ−ルを使って剛性を大きくしても、エア
配管4の取り付けを平ニップル継手方式を用いることに
より、エア配管4の組み立てを容易に行うことができ
る。さらに、エア配管4の材料をステンレススチ−ルと
することにより、防錆力を向上させ、重量軽減、コスト
低減を計ることができる。
【0077】
【発明の効果】請求項1によれば、エア配管の内径を1
5mm以上とすることにより、ばね定数を切り換えたと
きの応答性を向上させることができるし、ソフトに切り
換え時にはエアスプリングの動ばね定数を増加させない
ようにして乗り心地を向上させることができる。さらに
また、車高低下時には、エアスプリングから排気用電磁
弁により直接エアが排出されて車高が急速に低下し、そ
の後レベリングバルブから排気されるので、正確な設定
車高まで車高の低下調整を行うことができる。さらに、
所定時間だけ給気用電磁弁が連通状態となると共に、排
気用電磁弁もエアスプリングとレベリングバルブ間が連
通されるため、第1分岐供給路及び第2分岐供給路を介
してエアがエアスプリングに供給されるため、車高復帰
時の目標車高への到達時間が短縮される。請求項2によ
れば、エア配管管の剛性が大であっても、パイプ取付作
業が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わるエア配管をそなえた
電子制御エアサスペンションの空圧回路を示す構成図。
【図2】同空圧回路の要部を示す図。
【図3】エア配管の取り付け構造を示す断面図。
【図4】エア配管の内径と動ばね定数との関係をばね上
周波数をパラメ−タとして示した特性図。
【図5】同電子制御エアサスペンションの構成を示すブ
ロック図。
【図6】同電子制御エアサスペンションをそなえたバス
(電子制御エアサスペンション車)を示す斜視図。
【図7】ECS用制御手段による制御処理動作を説明す
るためのフローチャート。
【符号の説明】
1 前車軸側サスペンション部 2 後車軸側サスペンション部 3L,3R エアスプリング 4 エア配管 5 補助エアタンク 6 エアサスペンション(ECS)用電磁弁 7 分岐供給管路 8 主供給管路 8a サプライバルブ 9 エア供給源 10 レベリングバルブ 10a 排気管 11 揺動レバー 12 センシングロッド 13 エアシリンダ 14 エアシリンダ給排気用電磁弁(三方電磁弁) 14c 第3接続口(排気口) 15 分岐供給管路 16 エアスプリング排気用電磁弁 17 分岐供給管路 18 エアスプリング給気用電磁弁 19 ショックアブソーバ 20 車体 21 圧力センサ 22 車速センサ 23 ステアリング角速度センサ 23a ステアリング 24 ローリングセンサ 25 フットブレーキスイッチ 26 バックアップランプスイッチ 27 パーキングスイッチ 28 車高センサ 29 インジケータ 30 電子コントローラ 30a エアサスペンション(ECS)用制御手段 30b 車高調整用制御手段 31 オート/ハード選択スイッチ 32 車高ダウンスイッチ 39 ダイアグノシスランプ
フロントページの続き (72)発明者 矢田 芳彦 愛知県名古屋市港区大江町2番地 三菱 自動車エンジニアリング株式会社名古屋 事業所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60G 17/052 B60G 17/015 B60G 17/056

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体と前後左右の各車輪との間に少なく
    とも1個ずつ設けられ該車体を支持するエアスプリング
    と、エア供給源に接続される主供給路から分岐されレベ
    リングバルブを経由して上記エアスプリングに接続され
    る第1分岐供給路と、上記主供給路から分岐され上記第
    1分岐路とは独立した経路で上記エアスプリングに接続
    される第2分岐供給路と、上記第1分岐供給路に介装さ
    れたレベリングバルブと上記エアスプリングとの間に設
    けられ車高非調整時及び車高を低下状態から復帰させる
    車高復帰調整時にはレベリングバルブとエアスプリング
    間を連通し、車高低下調整時にはレベリングバルブとエ
    アスプリング間を遮断すると共にエアスプリングと大気
    を連通しエアスプリングからエアを直接排出する三方電
    磁弁で構成された排気用電磁弁と、上記第2分岐供給管
    路中に設けられ車高非調整時には上記エア供給源と上記
    エアスプリングとの連通を遮断し復帰制御時には上記エ
    ア供給源と上記エアスプリングとを連通して上記エア供
    給源から直接上記エアスプリングへエアを供給する給気
    用電磁弁と、上記排気用電磁弁及び上記供給用電磁弁の
    駆動時間を計数するタイマと、上記排気用電磁弁及び上
    記供給用電磁弁の駆動時間を制御して車体の車高調整を
    行う車高調整手段とを具備したことを特徴とする車高調
    整機能付き電子制御エアサスペンションにおいて、 上記エアスプリングと補助エアタンクを連通するエア配
    管の内径を15mm以上としたことを特徴とする車高調整
    機能付き電子制御エアサスペンション。
  2. 【請求項2】 上記エア配管の端部に段付きパイプスリ
    ーブを固着し、このスリーブと接続口とをシール部材を
    突き合わせ接合し、その接続口とスリ−ブとの相互をユ
    ニオンナットにより締結したことを特徴とする請求項1
    記載の車高調整機能付き電子制御エアサスペンション。
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