JP2945290B2 - 油圧ショベル - Google Patents

油圧ショベル

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JP2945290B2
JP2945290B2 JP32357394A JP32357394A JP2945290B2 JP 2945290 B2 JP2945290 B2 JP 2945290B2 JP 32357394 A JP32357394 A JP 32357394A JP 32357394 A JP32357394 A JP 32357394A JP 2945290 B2 JP2945290 B2 JP 2945290B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油圧ポンプの駆動手段
としてエンジン以外に電動機を備えた油圧ショベル(本
明細書ではローディングショベルを含めて油圧ショベル
と称す)に係り、特に排気ガスが悪影響を及ぼすトンネ
ル工事、地下工事あるいは工場において使用するに好適
なものに関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ポンプを搭載した油圧ショベルは、
一般に、油圧ポンプの駆動源としてエンジンを使用して
いるから、作動により排気ガスを発生する。従ってトン
ネル工事、地下工事あるいは工場内での工事において
は、排気ガスが作業領域にこもって空気を汚染し、作業
者の健康を損ねたり、排気ガスが工場内の物質に悪影響
を与えたりする場合もある。このため、このような用途
を考慮して、図8(A)の平面図および同(B)の側面
図に示すように、油圧ショベル1(なお、油圧ショベル
は、下部走行体1a上に旋回装置1bを介して上部旋回
体1cを設置して本体を構成してなり、本例において
は、上部旋回体1cにローディングバケット1eを有す
る多関節アーム1dを取付けているが、バックホウバケ
ットとその多関節アームを取付ける場合もある)の上部
旋回体1cに、エンジン3により駆動される油圧ポンプ
2b以外に、電動機4により駆動される油圧ポンプ2a
を搭載することが行われ、この油圧ショベルは、野外の
電源のない現場における工事においてはエンジン3によ
り油圧ポンプ2bを作動させ、前記トンネル工事等の無
排気ガスが要求される作業現場や、電源のある作業現場
における作業は、電動機4により油圧ポンプ2aを作動
させて作業を行う。6aは油圧ポンプ2a用オイルクー
ラであり、5aはそのファン、6bはエンジン3用ラジ
エータおよび油圧ポンプ2b用オイルクーラであり、5
bはそのファンである。また、22は上部旋回体1cの
後端に搭載したカウンタウエイトである。
【0003】図9は特開昭50−103126号公報に
開示された油圧式掘削機であり、上部旋回体1c上の運
転室1fの後方に、エンジン3と電動機4とを横並びに
搭載し、これらの出力軸を、それぞれのクラッチ機構7
0、71と中間伝達機構72と共通のクラッチ機構73
とを介して油圧ポンプ2の入力軸に結合したものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図8(A)、
(B)に示したように、エンジン3と電動機4に対して
それぞれ別々の油圧ポンプ2b、2aを設置した従来の
油圧ショベルにおいては、エンジン3により駆動される
油圧ポンプ系統と、電動機4により駆動される油圧ポン
プ系統の2系統を必要とし、このため、これらを搭載す
るための上部旋回体1cの搭載スペースも広くなり、ま
た、カウンタウエイト22の高さh2は運転室1fの高
さh1の約1/3程度に設定され、カウンタウエイト2
2を追加する必要が生じた場合にはカウンタウエイトを
後方に延出させて追加することによってバランスをとる
という構造をとっていたため、図8(B)に示すよう
に、上部旋回体1cが下部走行体1aの後端から後方に
突出する幅Lが大きくなる。ところが、トンネル工事の
ように、油圧ショベルにより掘削した土砂をトンネル内
に走行して来たダンプトラックに積み込む場合、前記カ
ウンタウエイト22の後方への突出幅Lが大きいと、油
圧ショベルが広い旋回スペースを必要とするため、油圧
ショベルとダンプトラックとを横並びの状態にして積込
み作業を行うことができず、油圧ショベルの後部にダン
プトラックの後部を対面させたような縦並びにして積込
み作業を行わざるをえないため、バケット1eへの土砂
のすくい込み位置からダンプトラックの荷台上まで18
0度旋回する必要があり、その上、カウンタウエイト2
2の突出幅L分以上ダンプトラックを油圧ショベル1か
ら離して止めなければならないから、多関節アーム1d
を伸ばしてダンプトラックの荷台上に排土しなければな
らず、このために作業能率が悪いという問題点があっ
た。
【0005】また、図9に示した特開昭50−1031
26号公報に記載のものは、エンジン3と電動機4とを
横並びに設置しているので、クラッチ機構70、71、
73および中間伝達機構72の規模が大きくなり、この
ため、やはり広い設置スペースが必要となり、その結
果、上部旋回体1cの小形化ができず、トンネル工事や
地下工事等のように、狭い作業空間において作業する場
合に好適なコンパクト化された油圧ショベルが実現しに
くく、前記と同様に作業能率が悪いという問題点があっ
た。
【0006】本発明は、上記した問題点に鑑み、エンジ
ン以外に電動機を油圧ポンプの駆動源として備えた油圧
ショベルにおいて、油圧源の構成を簡略化、省スペース
化し、もってトンネル工事や地下工事に好適なコンパク
ト化された油圧ショベルを提供し、これらの工事におけ
る作業能率を向上させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、クローラ式下部走行体上に旋回装置を介
して上部旋回体を設置し、該上部旋回体に搭載する油圧
ポンプの駆動源としてエンジンと電動機とを備えるとと
もに、上部旋回体の運転室の反対側に、エンジンと電動
機と油圧ポンプとを同軸上に縦並びに設置し、運転室の
高さの1/2から運転室と同じ高さまでの範囲の高さを
有するカウンタウエイトを上部旋回体の後部に搭載し、
上部旋回体およびカウンタウエイトの後端が下部走行体
の後端から後方に突出しない構造としたことを特徴とす
る。
【0008】
【作用】本発明においては、カウンタウエイトを上方に
伸ばした構造としたので、カウンタウエイトを後方に伸
ばさなくても必要な重量を持たせることができ、カウン
タウエイトの後端が下部走行体の後端から突出しない構
造が採用できる。この構造においては、トンネル工事等
の狭い場所において作業する場合、本体旋回時にカウン
タウエイトの後端がトンネル壁面等に衝突しにくくな
り、旋回に必要なスペースが狭くなり、ダンプトラック
を横並びにして積込み作業ができるケースが多くなる。
また、ダンプトラックの後端を油圧ショベルの後端に対
面させる縦並びの状態で積込み作業を行う場合において
も、カウンタウエイトが後方に突出しない分だけダンプ
トラックを近づけた状態で積込み作業が能率良く行え、
また、ダンプトラックの油圧ショベルへの近接は、下部
走行体を目安にして容易に行える。
【0009】
【実施例】図1は本発明の油圧ショベルの一実施例を示
す平面図、図2は該油圧ショベルを作業状態で示す左側
面図、図3は右側面図である。1aはクローラ式下部走
行体、1bは本体の旋回装置、1cは上部旋回体、2は
油圧ショベルの上部旋回体1cに搭載した油圧ポンプ、
3、4は油圧ポンプ2の駆動源として備えられたエンジ
ンと電動機である。図1、図3に示すように、エンジン
3は運転室1fの反対側(右側)の後部側方に縦向きに
設置し、該エンジン3とその前方の電動機4と、該電動
機4の前方の油圧ポンプ2とを同軸上に設置し、エンジ
ン3の回転軸7と電動機4の回転軸8とをダブルカップ
リング20およびクラッチ9を介して結合し、電動機4
の回転軸8をカップリング10を介して前記油圧ポンプ
2の入力軸11に直結する。なお、ダブルカップリング
20は、エンジン3側とクラッチ9とを連結するスプラ
インの両側の結合部の周囲に、それぞれプラスチック製
の弾性体を配設し、これにより、エンジンの回転力を、
スプラインの両端の弾性体を介してクラッチの駆動側に
伝達することにより、始動時における回転反力による回
転軸7の歪みを弾性体により吸収して軸7、8やクラッ
チ9等周辺機器の損傷を防止するものである。
【0010】6cはエンジン3用ラジエータ、6dは油
圧ポンプ2からなる油圧系統のオイルクーラであり、5
はこれらから独立し、かつこれらに冷却風を送るラジエ
ータ6cおよびオイルクーラ6d兼用のファン、5cは
その駆動用油圧モータである。前記エンジン3、電動機
4、油圧ポンプ2、ラジエータ6cおよびオイルクーラ
6dはカバー23により覆われる。
【0011】22は上部旋回体1cの後部にボルト21
により固定して搭載したカウンタウエイトであり、該カ
ウンタウエイト22および上部旋回体1cは、図1〜図
3から分かるように、カウンタウエイト22の外面を、
旋回中心O1を中心とした円弧状に形成すると共に、下
部走行体1aの後端から突出しないように構成する。こ
のような構造を実現するため、上部旋回体1cは従来よ
り後端部が下部走行体1aから突出しないように短く構
成すると共に、カウンタウエイト22は、その高さを高
く設定することによって重量を確保する。すなわち、カ
ウンタウエイト22の高さ(h3)は、運転室1fの高
さ(h1)の1/2以上(好ましくは3/4以上)から
運転室1fと同じ高さまでの間(すなわち、1≧h3/
h1≧1/2、好ましくは1≧h3/h1≧3/4)で
設定する。また、カウンタウエイト22の搭載位置と旋
回中心O1までの距離が短くなるため、それに見合うよ
うに、従来よりもカウンタウエイト22の重量を大きく
する。
【0012】また、本実施例においては、前記カウンタ
ウエイト22が下部走行体1aの後端部から突出しない
構造を、エンジン3、電動機4あるいは油圧ポンプ2の
長さを無理に短くすることなく、また、油圧ポンプ2の
前方への突出幅を大きくすることなく実現するため、該
ファン5は上部旋回体1cの後部にボルト21により固
定されて搭載されたカウンタウエイト22内の空洞22
a内に次のような構造で収容される。ずなわち、図4の
側面図および図5の背面図に示すように、カウンタウエ
イト22の右側に風洞22aを前後に貫通して設け、該
風洞22aの上下面に2個ずつブラケット50を溶接
し、これらの上下のブラケット50間に2本の取付けビ
ーム51をボルト52により固定して並設し、これらの
ビーム51に、油圧モータ5cを有するファン5に固定
したブラケット53をボルト54により取付ける。風洞
22aの後面には保護用のネット55を取付ける。油圧
モータ5cに作動油を供給する油圧ホース57は、上部
旋回体1cに配管された油圧ホース(図示せず)に継手
(図示せず)を介して着脱するようになし、輸送時には
カウンタウエイト22にファン5および油圧モータ5c
を収容した状態で輸送する。
【0013】このように、ファン5をラジエータ6cや
オイルクーラ6dから独立させてこれらに兼用すること
により、機器数を減らすことができ、経済化と省スペー
ス化が達成される。また、カウンタウエイト22内にフ
ァン5を収容したので、ファン5がカウンタウエイト2
2により保護され、カウンタウエイト22は、重量を付
加する役目のみならず、ファン5を保護する役目も果た
すことができる。
【0014】図1、図2に示すように、上部旋回体1c
の運転室1fの後方(左側)には、フレーム40によ
り、運転室1fの高さに近いかあるいは等しい高さの機
器収容部を2段構えに構成し、下段に配電盤41の収容
室とバッテリー42およびその充電器43の収容室を形
成し、上段には前記作動油タンク33および燃料タンク
34を搭載する。このような2段構えに機器収容部を設
けて各機器を搭載することにより、上部旋回体1c上の
デッドスペースが有効利用でき、上部旋回体1c上の配
置がコンパクト化され、上述のように、カウンタウエイ
ト22や上部旋回体1cが下部走行体1aの後端から突
出しない構造が容易に実現できる。
【0015】なお、このように、配電盤41やバッテリ
ー42および充電器43等のように保守点検の頻度の高
いものを下段におくことにより、保守点検作業が容易と
なる。また、油圧ポンプ2が右側前方に設置されるか
ら、作動油タンク33が遠くなり、油圧ポンプ2と作動
油タンク33を同じ高さに設置すると油圧ポンプの吸込
み側にバキューム現象が生じやすくなるが、作動油タン
ク33を上段に置いて高くしておくことにより、油圧ポ
ンプ2の吸込み側に背圧をかけておくことができ、もっ
てバキューム現象の発生を押さえることができ、また、
このバキューム現象の発生を防止するための加圧タンク
を用いる必要がない。また、燃料タンク34も上段に置
くことにより、エンジン3への燃料タンク34からの燃
料の供給も円滑になる。
【0016】図6(A)は、トンネル60内において、
本実施例の油圧ショベルAとダンプトラック61とを横
並びにして積込み作業を行っている状態を示す平面図で
あり、油圧ショベルAのカウンタウエイト22が下部走
行体1aから後方に突出しないため、トンネル壁面60
aに油圧ショベルAを近接させた実線に示す掘削位置か
ら2点鎖線に示すダンプトラック61への排土位置まで
矢印で示すような旋回動作を行っても、カウンタウエイ
ト22がトンネル壁面60aに衝突せず、トンネル幅が
かなり狭い場合においても、油圧ショベルAとダンプト
ラック61とを横並びにして、すなわち図6(B)のよ
うに縦並びにして作業を行う場合のように、油圧ショベ
ルの旋回角を180度前後まで大きくすることなく、9
0度前後の旋回動作の繰り返しにより、能率良く積込み
作業を行うことができる。
【0017】また、仮に図6(B)に示すように、トン
ネル60の幅が狭い場合、油圧ショベルAとダンプトラ
ック61とを縦並びにして積込み作業を行う場合、カウ
ンタウエイト22が下部走行体1aから後方に突出しな
いため、ダンプトラック61を油圧ショベルAに近接さ
せた状態で油圧ショベルAの旋回動作で積込み作業を行
うことができ、多関節アーム1dを伸ばしてダンプトラ
ック61上に排土する場合に比較し、能率よく積込み作
業を行うことができる。また、カウンタウエイト22の
後面が円弧状をなすといえども、ダンプトラック61の
運転者は、下部走行体1aを目印にして油圧ショベルA
に近接すればよく、ダンプトラック61の油圧ショベル
Aへの近接運転も容易となる。
【0018】また、本実施例のように、作動時の発生音
が大きなエンジン3を運転室1fの反対側の後方に設置
することにより、運転室1f内において、運転者が被る
騒音レベルが低減される。また、高さが電動機4や油圧
ポンプ2に比べて大きなエンジン3が後方に位置するこ
とにより、図3から分かるように、カバー23の高さを
運転室1fの側方において低くすることができ、これに
より側方視界が良好となる。また、重量が電動機4や油
圧ポンプ2に比べて大きなエンジン3が後方に位置する
ことにより、重量バランスが良くなり、カウンタウエイ
ト22の重量の低減に寄与できる。
【0019】なお、本実施例においては、上部旋回体1
cの側面搭載物がトンネル壁面やダンプトラック等に衝
突することを防止するため、図2に示すように、運転室
1fの前方に設置したバックミラー31によって反射し
てトンネルの左側壁面が見えるように、上部旋回体1c
の左側に搭載された作動油タンク33や燃料タンク34
のカバー、すなわち上部旋回体の左側面に車幅灯37を
取付け、また、図3に示すように、右側の前記カバー2
3の側面後部、即ち上部旋回体1cの右側面にも車幅灯
38を取付けると共に、該車幅灯38ないしはトンネル
の右側壁面を見るためのバックミラー39を、運転室か
ら見える右側面位置、すなわちカバー23の段差部に取
付けている。35はカウンタウエイト22の中央上部の
貫通穴に収容して設置した後方確認用テレビカメラ、3
6は該カメラ35による撮像を受像するテレビ受像機で
ある。
【0020】また、図1〜図3において、44はケーブ
ルリールであり、これは前後向きに上部旋回体1c上に
設置され、電動機4に供給する電力や、充電器43によ
るバッテリ42充電のための電力を供給するケーブル4
5を巻くものであり、その一端部は、本体の旋回装置1
cの旋回中心O1に近くし、その一端部からケーブル4
5を巻取り繰り出すように構成すると共に、その一端部
上に、旋回中心O2が前記本体の旋回装置1cの旋回中
心O1に一致あるいは近くなるように、アクチュエータ
なしの旋回装置46を設置し、その被旋回側に、上部旋
回体1cに搭載された機器と干渉しないように、ケーブ
ル45を通すアーム47を水平に取付け、そのアーム4
7には、ケーブル45の巻取り繰り出しが円滑に行える
ように、縦横配置のローラ、シーブからなる滑動手段4
8、49を取付けている。これにより、図6、図7に示
すトンネル工事等において、上部旋回体1cの旋回に関
わらず、アーム47が旋回装置46を介して上部旋回体
1cに対して旋回し、これによりケーブル45の向きを
維持し、すなわちトンネル入口側を向いた姿勢でケーブ
ル45が上部旋回体1c上の搭載機器と干渉せずに電動
機4等に電力を供給するようにしている。
【0021】なお、ケーブル45の支持方式としては、
図7(A)と(B)に示す方式があり、図7(A)の方
式は、トンネル60の入口あるいはその近傍に電源80
を設置し、トンネル60の上部に、前記電源80にケー
ブル81を介して接続される中継具82を設け、油圧シ
ョベルAに搭載したケーブルリール44に巻かれたケー
ブル45を該中継具82に接続する方式である。この方
式の場合、ケーブルリール44に設けた例えば油圧モー
タからなるトルクモータ等によりケーブル45に一定の
張力を与えておき、油圧ショベルAによる掘削工事の進
行に連れて、ケーブル45を引き出しながら、図示のよ
うに空中にケーブル45を浮かせたままで作業を行うこ
とにより、ケーブルを地上に這わせる方式に比較して、
油圧ショベルAの掘削、排土作業に何ら支障をきたすこ
となく、また、地上のダンプトラックや他の建設機械に
対してケーブル45が邪魔になることもない。また、ケ
ーブル45を地上に這わせないため、土砂や水の影響も
少なく、漏電による事故も減少する。
【0022】図7(B)の方式は、トンネル60の側壁
に中継具82を取付け、該中継具82にケーブル45を
接続する方式であり、この場合は、掘削作業中にはトル
クモータには図7(A)に示したケーブル45を浮かせ
るような大きな油圧をかけず、上部旋回体1cが旋回し
ても、アーム47が常にトンネル入口側に向く程度の張
力とし、走行時にはトルクモータにかける油圧を上げて
ケーブルリール44でケーブル45を巻き取れる程度の
張力とする。
【0023】なお、アーム47は旋回装置46において
旋回動作が円滑に行える作用も果たし、また、旋回装置
46の旋回中心O2およびリール44のケーブル45の
繰り出し部を本体の旋回装置1bの旋回中心O1に近接
させることにより、本体の旋回動作に伴うリール44か
らの繰り出し巻取り量が微小ですみ、ケーブル45や滑
動手段48、49に無理な力を加えることもない。ま
た、このようなアーム47等によってケーブル45と本
体との干渉を防ぐ場合、カウンタウエイト22が下部走
行体1aの後端から突出しない構造としていることによ
り、ケーブル45とカウンタウエイト22との干渉を防
止できる。
【0024】また、図4に示すように、エンジン3、電
動機4、油圧ポンプ2は、一体の専用フレーム14上に
搭載し、該専用フレーム14を、上部旋回体1cのフレ
ーム12の上にブラケット13を介して設置している。
また、ブラケット13と専用フレーム14との間には防
振ゴム15を介装している。2cは電動機の回転軸8の
回転が動力伝達装置30を介して伝達されて回転するパ
イロット油圧ポンプである。
【0025】このように、上部旋回体1cのフレーム1
2上にエンジン3、電動機4、油圧ポンプ2を直接搭載
するのではなく、専用フレーム14上にこれらを搭載
し、該専用フレーム14を上部旋回体1cのフレーム1
2上に設置する構成とすることにより、予め専用フレー
ム14上に油圧ポンプ2、エンジン3および電動機4を
設置しておいてその専用フレーム14をフレーム12上
のブラケット13に設置するという工程で作業が行え、
これにより、各機器の軸の心合わせ作業と油圧ショベル
への搭載作業が区分けされ、油圧ポンプ2、エンジン3
および電動機4の同心設置が高精度で行えると共に、こ
れらの機器の設置作業が容易となる。また、専用フレー
ム14に敷いた防振ゴム15の作用により、油圧ポンプ
2、エンジン3および電動機4から上部旋回体1c側へ
の振動の伝達が防止され、振動による上部旋回体1cへ
の悪影響が防止される。
【0026】
【発明の効果】請求項1によれば、上部旋回体の運転室
の反対側に、エンジンと電動機と油圧ポンプとを同軸上
に縦並びに設置し、上部旋回体の後部に設置するカウン
タウエイトを、運転室の高さの1/2から運転室と同じ
高さまでの範囲に設定し、上部旋回体およびカウンタウ
エイトの後端が下部走行体の後端から後方に突出しない
構造としたので、油圧ポンプやオイルクーラ等が1台で
すみ、油圧源の構成が簡略化されるのみならず、縦向き
に各機器が接続されるため、動力伝達装置も簡略化でき
る。また、このようにコンパクト化された上、カウンタ
ウエイトの高さを従来より高くすることにより、カウン
タウエイトおよび上部旋回体が下部走行体の後端から突
出しない構造としたので、トンネル工事における積込み
作業において、旋回動作をトンネル壁面に邪魔されずに
行うことが可能となり、油圧ショベルとダンプトラック
を横並びにして能率良く積込み作業を行うことが可能と
なる。また、狭幅のトンネルにおける作業においても、
油圧ショベルとダンプトラックとを近接させて積込み作
業を行うことができ、作業能率を上げることができ、か
つ、油圧ショベルの下部走行体の後端を目安にしてダン
プトラックの近接運転を行うことができ、ダンプトラッ
クの近接運転が容易となる。
【0027】請求項2によれば、ラジエータやオイルク
ーラに冷却風を送るファンをラジエータやオイルクーラ
から独立させてこれらに兼用したので、機器数を減らす
ことができ、経済化と省スペース化が達成される。ま
た、ファンをカウンタウエイト内に収容したので、さら
に省スペース化が達成され、カウンタウエイトが下部走
行体の後端から突出しない構造が容易に実現できる。ま
た、ファンがカウンタウエイトにより保護され、ファン
の損傷が防止される。
【0028】請求項3によれば、運転室の後方の上部旋
回体上に、運転室の高さに近いかあるいは等しい高さを
有する2段構えの機器収容部を設けたので、上部旋回体
上のデッドスペースが有効利用でき、上部旋回体上の配
置がコンパクト化され、カウンタウエイトを下部走行体
の後端から突出しない構造を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油圧ショベルの一実施例を示す平面図
である。
【図2】該実施例の油圧ショベルをトンネル内での作業
状態で示す左側面図である。
【図3】該実施例の油圧ショベルを示す右側面図であ
る。
【図4】該実施例の油圧ポンプ、電動機、エンジンの配
置を示す側面図である。
【図5】該実施例のファンの配置を示すカウンタウエイ
トの部分背面図である。
【図6】(A)、(B)はそれぞれ本実施例の油圧ショ
ベルをトンネル内においてダンプトラックと横並びと縦
並びに配置して積込み作業を行っている状態を示す平面
図である。
【図7】(A)、(B)はそれぞれ本実施例の油圧ショ
ベルによりトンネル内において作業を行う場合の電源供
給方式を示す側面図である。
【図8】(A)は従来の油圧ショベルの平面図、(B)
はその側面図である。
【図9】従来の掘削機の配置例を示す平面図である。
【符号の説明】
1c:上部旋回体、2:油圧ポンプ、3:エンジン、
4:電動機、5:ファン、5c:油圧モータ、6c:ラ
ジエータ、6d:オイルクーラ、7、8:回転軸、9:
クラッチ、10:カップリング、11:入力軸、12:
上部旋回体のフレーム、14:専用フレーム、15:防
振ゴム、20:ダブルカップリング、22:カウンタウ
エイト、33:作動油タンク、34:燃料タンク、4
1:配電盤、42:バッテリ、43:充電器、60:ト
ンネル、61:ダンプトラック、A:油圧ショベル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02F 9/00 E02F 9/18 E21D 9/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クローラ式下部走行体上に旋回装置を介し
    て上部旋回体を設置し、該上部旋回体に搭載する油圧ポ
    ンプの駆動源としてエンジンと電動機とを備えるととも
    に、 上部旋回体の運転室の反対側に、エンジンと電動機と油
    圧ポンプとを同軸上に縦並びに設置し、 運転室の高さの1/2から運転室と同じ高さまでの範囲
    の高さを有するカウンタウエイトを上部旋回体の後部に
    搭載し、 上部旋回体およびカウンタウエイトの後端が下部走行体
    の後端から後方に突出しない構造としたことを特徴とす
    る油圧ショベル。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記油圧ポンプにより循環される作動油用のオイルクー
    ラと前記エンジンのラジエータとに冷却風を送るファン
    を、前記オイルクーラおよびラジエータに対して独立さ
    せ、 該ファンをカウンタウエイトに貫通して設けた風洞に収
    容したことを特徴とする油圧ショベル。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、 前記上部旋回体上の運転室の後方に、運転室の高さに近
    いかあるいは等しい高さを有する2段の機器収容部を設
    けたことを特徴とする油圧ショベル。
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