JP2944722B2 - 走行作業機における操向制御装置 - Google Patents

走行作業機における操向制御装置

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、刈取脱穀できるコンバインや、農作業用ま
たは土木用のトラクタ等、左右一対の走行クローラを備
えた走行作業機における操向制御装置に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
従来から、コンバインやトラクタ等の走行作業機にお
ける走行部を、左右一対の走行クローラにて構成し、左
右各走行クローラを、一つの油圧ポンプと油圧モータと
の組により駆動する構成、換言すれば、左右の走行クロ
ーラを左右独立の油圧駆動系統(2ポンプ、2モータ形
式)にて駆動させて、刈取作業時の作物列に沿っての操
向制御と、通常の直進走行制御とを実行することは、例
えば特公昭54−34972号公報に開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
この先行技術では、通常の直進走行制御においては、
左右の油圧モータの回転数を各々検出するタコゼネレー
タの信号を電気的回路にフイードバックさせ、左右のト
ルク差に関係なく、常に左右の油圧ポンプの流量を制御
して左右の油圧モータを同期回転せしめて、直進させる
ことを提案している。
ところで、コンバインのように刈取脱穀作業が進むに
従って、籾タンク内の積載重量が順次増加するものであ
って、その積載重量が走行作業機の左右の片側に偏り、
その偏り側が予め決まっているものにおいては、直進
時、及び左右旋回時のいずれの場合にも、積載重量が大
きくなる側の走行クローラの負荷が大きくなり、ひいて
はそれを駆動する油圧モータのトルクを、他方の側(積
載重量の小さい側)の油圧モータのトルクよりも大きく
して左右の油圧モータを同回転数にしなければならな
い。
このように、直進時において、左右の油圧モータの回
転数が同じでもそれに対する左右の油圧ポンプの出力
(流量)は既に食い違いがあるので、旋回時に、前記先
行技術のように、単に、旋回内側の油圧モータの回転数
を減少させるべく、油圧ポンプにおける流量制御用の電
気的アクチェータ(電磁ソレノイド)への出力信号値を
小さくし、旋回外側の油圧ポンプにおける流量制御用の
電気的アクチェータへの出力信号値を大きくするだけで
あると、直進走行から旋回走行に移るときに、左右走行
クローラの速度に段差がついてがたつくので、全体的に
前進速度を一旦低下させて後、旋回外側と内側との回転
数の比率を所定の値になるように制御しなければなら
ず、円滑な旋回作業を実行できないという問題があっ
た。
本発明は、この技術的課題を解決することを目的とす
るものである。
〔課題を解決するための手段〕
この目的を達成するため、本発明は、油圧ポンプ及び
油圧モータから成る左右別々の油圧式駆動手段にて、走
行作業機における左右一対の走行クローラを各々駆動す
るするように構成し、前記左右各々の油圧モータの回転
数を、油圧ポンプ等の駆動出力部に対する電気的アクチ
ェータへの出力信号値の増減により制御して、直進及び
左右旋回の操向制御をする走行作業機において、旋回制
御時には、当該旋回直前の適宜時間における、積載重量
が変動し易い側の走行クローラに対する油圧ポンプ等の
駆動出力部の出力と、他方の側の走行クローラに対する
油圧ポンプ等の駆動出力部の出力との比率を演算し、こ
の比率を比例定数にして、旋回内側と外側との油圧ポン
プ等の駆動出力部の出力を決定する出力信号値演算を実
行する制御手段を設けたものである。
〔発明の作用及び効果〕
このように、積載重量が増大側に変動し易い側の走行
クローラを駆動するための油圧モータに対する油圧ポン
プ等の駆動出力部の出力(吐出流量)と、他側の油圧モ
ータに対する油圧ポンプ等の駆動出力部の出力(吐出流
量)とは、直進時から差異があるから、この差異の比率
を比例定数(基準)にして、旋回内外の走行クローラに
対する油圧ポンプ等の駆動出力部の出力を決定するため
の出力信号を演算すると、旋回時における旋回内外の走
行速度の比率も直進時の速度比率の影響をうけて、円滑
な旋回ができるのであり、しかも、その比率は、旋回制
御直前の直進時のものが得られるようにしたから、旋回
制御に移行するとき、速度段差が少なく円滑な旋回走行
となるという効果を奏するのである。
〔実施例〕
次に、本発明をコンバインに適用した実施例について
説明すると、符号1は左右一対の走行クローラ2a,2bを
有することがある走行作業機である汎用コンバインの走
行機体を示し、該走行機体1上には脱穀装置3を搭載
し、該脱穀装置3における扱室内の扱胴4をその軸線が
走行機体1の進行方向に沿うように配設し、その下方に
は受け網とシーブ等による揺動選別装置5と唐箕フアン
の風による風選別装置とを備え、脱穀装置3の側方(第
1図において走行機体1の右側)に脱穀済みの穀粒を貯
留する籾タンク6を搭載してある。
刈取前処理装置7は、前記脱穀装置3の前部に開口
し、油圧シリンダ8にて昇降自在な角筒状のフイーダハ
ウス9(内部にチエンスコンベヤ9aを備える)と、該フ
イーダハウス9の前端に連設した横長のバケット状のプ
ラットホーム10と、該プラットホーム10内に横設した横
長の掻き込みオーガ11と、その前方上部位置のタインバ
ー12付きリール13と、プラットホーム10下面側に左右長
手に配設したバリカン状の刈刃14とから成る。符号15,1
5は刈取前処理装置7の前部左右両端から前向きに突出
する左右一対の分草体である。
第3図はエンジン16から前記各部への動力伝達を模式
的に示した伝動系統図で、符号17は走行クラッチ装置、
符号18は脱穀クラッチ装置、符号19は刈取クラッチ装置
を各々示し、各クラッチ装置は、各々駆動プーリと従動
プーリとに緩く巻掛けられた伝動ベルトの外周面にアク
チェータである電磁ソレノイドを介し、または手動で、
転子を押圧することでクラッチONとし、転子が離れるこ
とでクラッチOFFとなるように構成してある。
走行クラッチ装置17の駆動下流側には、左右一対の油
圧ポンプ20a,20bと油圧モータ21a,21bを設け、これから
前記一対の走行クローラ2a,2bの駆動輪26,26を左右互い
に独立的に駆動する。
符号22a,22bは、前記各油圧ポンプ20a,20bの出力(吐
出流量)を増減調節するための電気的アクチェータたる
電磁ソレノイドで、各電磁ソレノイド22a,22bへの出力
信号値(電流値)を変更することにより、各油圧ポンプ
20a,20bにおける斜板角度を調節して単位時間あたりの
吐出流量を増減調節し、各油圧モータ21a,21bの回転数
及びその回転方向を正逆変更可能に構成するものであ
る。
刈取前処理装置7に対する動力伝達は刈取クラッチ装
置19の駆動下流側でフイーダハウス9内のチエンスコン
ベヤ9aを駆動してその掻き込み板9bでプラットホーム10
からの刈取り穀稈を脱穀装置3の前部に搬送する。他
方、チエン23を介して刈取部変速機構24に動力伝達し
て、掻き込みオーガ11、刈刃14及びリール13を各々所定
の速度で駆動するものである。
符号25a,25bは、前記左右各走行クローラ2a,2bまたは
左右の油圧モータ21a,21bの各出力軸に関連させて設け
て車速を検出する車速センサーである。
符号28は走行機体1の操縦部における座席29の一側方
に設けた操作レバー装置で、後述するように、一本の操
作レーバー30を平面視で前後方向と左右方向との互いに
直交する2つの方向に動かすことが可能で、2種類の操
作を同時に実行できるようにしたものである。
実施例では、操作レバー30を略垂直状に上向きに立て
た時を中立位置とし、前方向に回動すると走行機体1を
前進させ、後方向に回動させると後退させ、且つその走
行速度は操作レバー30の前後傾斜角度(垂直に対する傾
き角度)が大きくなる程速くなるように設定するもので
あり、操作レバー30を左右に傾動するときはその方向に
走行機体1を旋回させ、左右傾斜角度が大きくなる程旋
回半径を小さくする(小廻りさせる)ようにするもので
ある。
第4図は操作レーバー装置28の側面図、第5図は走行
機体1の後方から見た図であり、符号31はケース、32は
機枠板33に取付く縦長の支持部材で、該支持部材32の上
下途中部には第1支軸34を横向き(左右方向)水平状に
固着する。
符号35は前記第1支軸34に前後回動自在に装着した縦
長の第1回動盤で、該第1回動盤35の一端である上端に
は前後長手の筒状の第2支軸36を設ける。この第2支軸
36には側面視L字状の操作レバー30の水平軸状の基部30
aを回動自在に嵌挿してあり、この基部30aに固着する第
2回動盤37は、前記第1回動盤35の広幅面と直交する方
向に広幅面を有し、且つ第1回動盤の延びる方向(下向
き方向)は平行状に延長させる。
従って、操作レバー30を前後方向に回動すると、第1
支軸34廻りに第1回動盤35が回動し、操作レバー30を左
右方向に回動すると、その基部30aは筒状の第2支軸36
の軸線廻りに回動するから、第2回動盤37は前記第1回
動盤35の回動方向と直交する軸線廻りに回動することに
なる。
また、第1支軸34と第2支軸36とを上下に食い違う位
置に設けてあるので、操作レバー30の前後傾動の操作感
覚と左右傾動の操作感覚を異ならせて操作者に誤認を与
えないようにしている。
さらに、操作レバー30の上下方向に延びる軸部分を屈
曲させることにより、前記の操作感覚を異ならせるよう
にしても良い。
符号38は前記支持部材32に固定した車速ポテンショメ
ータで、その検出アーム39を第1回動盤35の広幅面が延
びる方向(下向き方向)と略平行状に延長する。
そして、第1回動盤35から突出したピン40の側面が前
記検出アーム39の側面に当接するように構成する。この
場合、車速ポテンショメータ38の検出アーム39はピン40
に常時接当するようにばね付勢(図示せず)されてい
る。
符号41は支持部材32に固着したデテント装置で、その
ボールを第1回動盤35の円弧状下端面にばねで押圧し、
第1回動盤35の凹所にボールが嵌まり込むときには、操
作レバー30が中立位置(N)に位置保持できる。
符号45は支持部材32から突出する規制ピンで、第1回
動盤35に穿設した横長の係合溝孔46に規制ピン45が嵌合
し、第1回動盤35の回動角度が所定の範囲内に収まるよ
うに規制している。
符号47は、第1回動盤35に固定した旋回ポテンショメ
ータで、該旋回ポテンショメータの検出アーム48を、第
2回動盤37の広幅面に接近させ、且つ、検出アーム48の
延びる方向を、第2回動盤37の回動半径外向き方向、つ
まり下向き方向に延長し、第2回動盤37から突出するピ
ン49の側面で、これに常時接当付勢する旋回ポテンショ
メータ47の検出アーム48を回動するように構成するもの
である。
符号50は第1回動盤35から突出する規制ピンで該規制
ピン50を第2回動盤37に穿設した横長の係合溝孔51に嵌
挿し、第2回動盤37の回動角度が所定の範囲内にあるよ
うに規制するものである。
符号52は第1回動盤35の上端に固定したデテント装置
で、そのボールを第2回動盤37の板厚面にばねで押圧
し、凹所にボールが嵌合するときには、操作レバー30、
ひいては第2回動盤37が左右傾動の中央に位置保持す
る。
操作レバー30を前後方向に回動するときには強い力で
操作し、左右傾動は軽い力で操作できるように、前記2
つのデテント装置の配置位置を考慮してある。
支持部材32に対する第1回動盤35の回動支点である第
1支持軸34では、摩擦板56,56及び皿ばね57等を介して
第1回動盤35を挟持し、当該第1回動盤35の前後方向の
回動位置を任意の箇所で保持できるように構成する一
方、操作レバー30の基部30aに遊嵌したねじりばね58の
一対の軸部を第1回動盤35から突出規制ピン50と第2回
動盤37に取付く係合ピン59の両者の左右両側面に接当さ
せるように挟み、操作レバー30を左右に回動した状態で
手を離すと、当該操作レバー30が左右方向の中央に戻る
ように構成している。
第3図に示す符号60は、走行機体の車速及び旋回等を
調節する制御手段で、該制御手段60は、マイクロコンピ
ュータ等の電子制御による中央処理装置(CPU)と、中
央処理装置で演算処理するのに必要な制御プログラムや
初期値を予め記憶しておく読み取り専用メモリ(ROM)
と、演算処理するのに用いられる各種データを一時的に
記憶するための読み書き可能メモリ(RAM)と、入出力
インターフェイス等から成り、前記車速センサー25a,25
b、前記車速ポテンショメータ38,旋回ポテンショメータ
47、並びに操作レバー30の握り部に設けた芯地旋回用の
ボタンスイッチ61等の信号を入力し、走行クローラ2a,2
bの油圧ポンプ20a,20bに対する斜板の角度を変更調節す
る電気的アクチェータ22a,22bや刈取クラッチ装置19の
電磁ソレノイド等に出力するものである。
そして、操作レバー30を前後に回動するとき、第1回
動盤35の回動角度に比例して車速ポテンショメータ38の
検出アーム39が回動し、その回動角度に比例した検出信
号を車速ポテンショメータ38から出力し、制御手段60を
介して左右両電気的アクチェータ22a,22bを同時に作動
させ、左右の油圧ポンプ20a,20bを介してそれぞれ対応
する油圧モータ21a,21bを同時に増速し、前進または後
退させるのである。
前記操作レバー30を前または後に傾動した状態で左方
向または右方向に傾動すると、その傾動角度に応じて第
2回動盤37が傾動し、旋回ポテンショメータ47の検出ア
ーム48を回動させる。これにより、旋回ポテンショメー
タ47からの信号がコントローラ61を介して左右の電気的
アクチェータ22a,22bに所定の信号を送る。
例えば、操作レバー30を右に回動させると、左の電気
的アクチェータ22aを増速側に作動させて左走行クロー
ラ2aの速度を速くする一方、右の電気的アクチェータ22
bを減速側に作動して右走行クローラ2bの速度を遅く
し、右への旋回を実行することができるので、走行機体
の左右方向の操舵操作を実行できるのである。
この場合の旋回程度(旋回半径の大小)は、操作レバ
ー30を中立位置から左右への傾動角度が大きい程旋回半
径が小さくなるようにするのである。
また、操作レバー30の握り部に設けたボタンスイッチ
61を押すと、左走行クローラ2aと右走行クローラ2bとの
回転方向が互いに逆になるように制御されて、いわゆる
芯地旋回ができるのである。
次に、第6図、第7図で示すフローチャートに従っ
て、車速制御の態様を説明する。
第6図はメインフローチャートで、スタートに続き、
ステップ601にて前記自動車速スイッチがONか否かを判
別し、自動車速スイッチがONのとき(yesのとき)に
は、ステップ602にて自動車速制御サブルーチンに入
る。この自動車速制御では、刈取速度や脱穀の作業によ
るエンジンの負荷状態を考慮に入れて、最適のエンジン
回転数を保持する車速でコンバインを走行させる制御を
実行するものである。
また、自動車速スイッチがOFFのとき(noのとき)に
はステップ603にて手動車速制御サブルーチンに入る。
この手動車速制御サブルーチンは、機体の直進走行速度
の変更を、前記操作レバー30の回動操作にて作業者が任
意に実行できるものであり、自動車速制御時や、自動操
向制御時に割り込んで実行できる優先操作でもある。
この手動車速制御サブルーチンでは、作業者が前記一
本の操作レバー30の前方向または後方向に回動傾動させ
ることにより、その角度に応じた車速ポテンショメータ
38の出力信号にて車速の目標値がセットされ、左右でト
ルクの異なる油圧ポンプ20a,20bの両方の斜板角度を所
定の値にセットし、コンバインを所定の目標値の速度で
直進走行させるものである。現在の車速が目標値になっ
ているか否かは車速センサー25a,25bにて検出し、フイ
ードバック制御される。
これらの場合、操作レバー30を直立状態では左右両油
圧モータの回転速度とも零(中立位置)であり、左右両
側に傾斜させずに前傾斜すれば、走行機体1前進であ
り、且つその傾斜角度(θ1)が大きくなる程前進速度
が大きくなる。同様に操作レバー30を左右両側に傾斜さ
せずに後傾すると走行機体1は後退し、操作レバーの後
傾角度が大きくなるとそれに比例して後退速度も大きく
なる。
なお、操作レバー30を前傾(車速ポテンショメータの
前進ゾーン)から後傾(車速ポテンショメータの後退ゾ
ーン)へ、その反対の前傾から後傾へ回動するとき、前
記中立位置(略垂直状態)の位置を通過すれば、適宜時
間(実施例では略1秒間)走行速度零の状態を保持(ニ
ュートラルの出力値を一定時間保持)してから前進から
後退、又は後退から前進するように切り換え、機械的機
構の損傷防止、走行操作時の衝撃を無くするようにして
いる。
また、操作レバー30は左右方向にも回動(傾斜)可能
であるが、左右傾斜角度(θ2)が所定の僅少範囲内に
ある(旋回ポテンショメータ47の出力が直進ゾーン内に
ある)ときには、左右旋回を実行しないいわゆる不感帯
としている。
第7図は手動車速制御サブルーチンを示し、ステップ
701にて、芯地旋回スイッチ61がONされているか否かを
判別し、yes(芯地旋回スイッチ61がON)のときには、
芯地旋回車速制御(ステップ702)を実行し、no(芯地
旋回スイッチ61がOFF)のときには、次のステップ703に
て旋回ポテンショメータ61が直進ゾーン内(操作レバー
30の左右回動(傾斜)角度(θ2)が所定の僅少範囲
内)にあるか否かを判別し、yes(直進ゾーン内)のと
きには、後述の直進車速制御(ステップ704)を実行
し、no(直進ゾーン範囲外)のときには、後述の旋回車
速制御(ステップ705)を実行するのである。
〔直進車速制御(ステップ704)のサブルーチン〕 この状態では、芯地旋回スイッチ61はOFFであり、ス
テップ801で車速ポテンショメータ38の出力信号が変化
するか否かを判別する。車速ポテンショメータ38の出力
信号が変化しないとき(noのとき)は、操作レバー30を
動かさなかったときであり、その状態の車速を維持す
る。
作業者が操作レバー30を前傾または後傾させると、ス
テップ801でyesとなり、ステップ802では右電気的アク
チェータ22bのソレノイドに所定の目標電流値MR1を有す
る出力信号を送り、同様に、ステップ803では左電気的
アクチェータ22aのソレノイドに各々所定の目標電流値M
L1を有する出力信号を送る。但し、これらの目標電流値
は絶対値が100mAより小の範囲内であるときとする。
この目標電流値は、例えば操作レバー30の傾斜角度に
対応する車速ポテンショメータ38の出力値(SP)に対し
て、該出力SPに比例する比例関数f1(SP)を、予め制御
手段60内の記憶部に設定したマップ若しくは関数表にて
選択し、この比例関数により、右目標値MR1=f1(SP)
と、左目標値ML1=MR1×f2を演算する。この関数f2は、
右電気的アクチェータ22bのソレノイドに対する補正電
流値HR1の関数である。
このように、車速ポテンショメータ38の出力信号の変
化に応じて、目標電流値を出力して、適宜時間T1(例え
ば、400m秒)経過したか否かをステップ804で判別し、T
1時間経過すれば(yesのとき)、右車速センサー25bの
出力信号と左車速センサー25aとの出力信号(いずれも
パルスで出力される)との差が±1パルスであるか否か
を判別する(ステップ805)、前記差が±1パルス以内
であるとき(yesのとき)には、左右両走行クローラ2a,
2bが同方向に駆動し、且つ両者の走行速度が一致してい
ることになる。
ステップ805でnoのときには、ステップ806でさらに左
電気的アクチェータ22aのソレノイドの電流値(現在
値)が、−100mA以下または+100mA以上であるか否を判
別し、noのとき(左電気的アクチェータ22aのソレノイ
ドの電流値(現在値)が、絶対値100mA以内であると
き)には、右車速センサー25bの出力信号と左車速セン
サー25aとの出力信号との差が±1パルスになるよう
に、左電気的アクチェータ22aのソレノイドの電流値を
増減制御する(ステップ807)。反対にyesのとき(左電
気的アクチェータ22aのソレノイドの電流値(現在値)
が最大値を越えるかまたは最小値を越えているとき)に
は、右電気的アクチェータ22bのソレノイドの電流値を
増減させる(ステップ808)。
このように制御するのは、次のような理由による。
即ち、籾タンク6の位置する側がコンバインの右側で
あることから、当該籾タンク6内に貯留する穀粒積載量
が多くなるに従って、コンバインの右側に重心が偏るの
で、右側の油圧ポンプ20bに負荷(トルク)が、左側の
油圧ポンプ20aの負荷より多くなる。従って、左右両油
圧ポンプ20a,20bの油量が同じであると、右旋回勝手に
なる。
これを補正して直進走行する制御を実行する場合、右
側の油圧モータ21bに既に所定の油量を送るべく、右電
気的アクチェータ22bのソレノイドの電流値(現在値)
を相当程度高めているから、この電流値をさらに増大さ
せる制御の余裕が少ない。この状態で左側の電気的アク
チェータ22aの電流値(現在値)を基準にして右側の電
流値を増大させると、その最大値にすぐに到達し、その
最大値に到達すると、電流値を下げるしか方法がなく、
そうすると、さらに激しく右旋回するから、直進制御す
るには、左右両油圧モータ21a,21bへ送る油量を大幅に
減少させるという制御を実行しなければならなくなる。
これでは、直進速度を大幅に減速することになる。
本実施例のように、既に負荷が掛かっている側(右
側)の右電気的アクチェータ22bのソレノイドの電流値
(現在値)を基準とし、これに合わせように左側の電気
的アクチェータ22aの電流値を増減制御し、また、左側
の電気的アクチェータ22aの電流値(現在値)が最大値
または最小値を越すと、はじめて右電気的アクチェータ
22bのソレノイドの電流値を増減するという制御を実行
することで、右側の走行速度を減速することなく、これ
に略一致するように左側の走行速度を変更でき、コンバ
インの左右の積載量の如何に拘らず速度を大幅に変化し
ない状態の元で直進できるので、直進性能が向上するの
である。
なお、前記目標電流値の修正は、適宜時間経過(例え
ば400m秒)ごとに更新するものとする。
〔旋回車速制御(ステップ705)〕 この制御では、作業者が操作レバー30を前傾または後
傾させた状態で右に傾斜させると右旋回し、左に傾斜さ
せると左旋回する。
そして、左右両走行クローラ2a,2bを同方向に駆動
し、且つ、旋回内側の走行クローラに対する油圧モータ
の回転数を減速し、旋回外側の走行クローラに対する油
圧モータの回転数を増大させるのであり、この場合、旋
回直前時の走行作業機における左右走行クローラのう
ち、積載重量が変動し易い側の走行クローラ(実施例の
場合には右側)に対する油圧モータの回転数を制御する
油圧ポンプの斜板傾斜角度を調節するための電気的アク
チェータへの出力信号値を基準にして、他方の側(実施
例では左側)の走行クローラに対する油圧モータの回転
数を制御する油圧ポンプの斜板傾斜角度を調節するため
の電気的アクチェータへの出力信号値を増減補正するの
であり、この補正の一例は旋回直前時の左右の油圧ポン
プの出力(吐出流量)の比率を比例定数とする関数をも
ってする制御である。
即ち、前述したように、直進時において、籾タンク6
の位置する側の油圧モータの回転数が、他側の油圧モー
タの回転数より大きいという状態から、旋回を開始する
とき、その左右の油圧ポンプで出力の比率を比例定数と
する関数を使用すると、この比率を全く考慮しないで旋
回時の左右の油圧モータの回転数の増減を決定する場合
に比べて、速度差異に不自然な段差が無くなり、円滑に
旋回できるのである。
その第1実施例として、旋回直前(例えば0〜400m秒
前)の直進時の右側の油圧ポンプ20bの出力VR1、左側の
油圧ポンプ20aの出力VL1とし、例えば左旋回すべく作業
者が操作レバー30を左側に向かって適宜角度倒すとき、
旋回直前の直進車速における操作レバー30の前傾斜角度
に対応する車速ポテンショメータ38の直進時出力値(S
P)を読み込む。
つぎに、旋回外側に対応する右電気的アクチェータ22
bに送る出力信号の右目標値MR2と、旋回内側に対応する
左電気的アクチェータ22aに送る出力信号の左目標値ML2
を演算する。
この場合、前記旋回開始直前(適宜時間前)の左右油
圧ポンプの出力比率(VL1/VR1)に比例する前記左右両
アクチェータのソレノイドの電流値の比例関数f3(SP)
を演算する一方、操作レバー307の左右方向の傾斜角度
に対応する旋回ポテンショメータ47の出力値(TP)とす
るとき、この出力値TPに比例する比例関数f4(TP)及び
f5(TP)を演算して求め、これらの比例関数により、旋
回外側に対応する右電気的アクチェータ22bに送る出力
信号の右目標値MR2=f4(TP)×f1(SP)と、旋回内側
に対応する左電気的アクチェータ22aに送る出力信号の
左目標値ML2=MR2×f5(TP)、MR2×f5(TP)=f4(T
P)×f1(TP)×f5(TP)とを、制御手段60にて演算す
るのである。
【図面の簡単な説明】
第1図はコンバインの平面図、第2図と側面図、第3図
は伝動系及び自動調節手段の概略図、第4図は操作レバ
ー装置の側面図、第5図は第4図のV−V視図、第6
図、第7図及び第8図はそれぞれフローチャートであ
る。 1…走行機体、2a,2b…走行クローラ、3…脱穀装置、
7…刈取前処理装置、16…エンジン、20a,20b…油圧ポ
ンプ、21a,21b…油圧モータ、22a,22b…電気的アクチェ
ータ、28…操作レバー装置、30…操作レバー、25a,25b
…車速センサー、38…車速ポテンショメータ、47…旋回
ポテンショメータ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−64882(JP,A) 特開 昭59−100020(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 11/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧ポンプ及び油圧モータから成る左右別
    々の油圧式駆動手段にて、走行作業機における左右一対
    の走行クローラを各々駆動するように構成し、前記左右
    各々の油圧モータの回転数を、油圧ポンプ等の駆動出力
    部に対する電気的アクチェータへの出力信号値の増減に
    より制御して、直進及び左右旋回の操向制御をする走行
    作業機において、旋回制御時には、当該旋回直前の適宜
    時間における、積載重量が変動し易い側の走行クローラ
    に対する油圧ポンプ等の駆動出力部の出力と、他方の側
    の走行クローラに対する油圧ポンプ等の駆動出力部の出
    力との比率を演算し、この比率を比例定数にして、旋回
    内側と外側との油圧ポンプ等の駆動出力部の出力を決定
    する出力信号値演算を実行する制御手段を設けたことを
    特徴とする走行作業機における操向制御装置。
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