JPH0884522A - 走行クローラ式走行車体における旋回制御装置 - Google Patents

走行クローラ式走行車体における旋回制御装置

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JPH0884522A
JPH0884522A JP22158094A JP22158094A JPH0884522A JP H0884522 A JPH0884522 A JP H0884522A JP 22158094 A JP22158094 A JP 22158094A JP 22158094 A JP22158094 A JP 22158094A JP H0884522 A JPH0884522 A JP H0884522A
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JP
Japan
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turning
traveling
spin turn
spin
turn
Prior art date
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Application number
JP22158094A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiki Hirano
俊樹 平野
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走行クローラ式の走行車体において、スピン
ターンモードで旋回するという機会を多くしながら、作
業者の安全を確保しつつ、旋回作業を迅速に行えるよう
にする。 【構成】 走行車体に旋回加速度センサを設け、該旋回
加速度センサの検出値(旋回加速度)α1を検出し、こ
の検出値α1が所定値αo以上になると(S2,yes
)、左右の走行クローラの駆動方向を逆転させるスピ
ンターン操向の指令に拘らず(S1)、そのスピンター
ン実行を禁止するようにスピンターンフラグFα=1と
し、検出値α1が所定値αoより低くくなると(S2,
no)、スピンターンフラグFα=0として、スピンター
ンを許可するように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、稲、麦、大豆等の収穫
のためのスレッシャやコンバイン等の収穫機等の農作業
機、または地面の土砂を削るため等のトラクタ等の走行
クローラ式走行車体における旋回制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、実開平4−65672号
に開示されているように、コンバインやトラクタ等の走
行車両における走行部を左右一対の走行クローラにて構
成し、直進するときには、左右両走行クローラを同速度
にて同じ方向に駆動する。旋回するときには、一方(旋
回内側)の走行クローラへの動力伝達を少なくする一
方、他方(旋回外側)の走行クローラを大きく駆動させ
る、もしくは、旋回内側の走行クローラにブレーキを作
用させるようにして旋回する、いわゆる通常旋回モード
(以下同じ)と、一方(旋回内側)の走行クローラを進
行方向と逆に駆動し、他方(旋回外側)の走行クローラ
を走行方向に駆動して旋回する、いわゆるスピンターン
(芯地旋回)モードとに選択できるように構成すること
を提案した。
【0003】そして、従来では、旋回中に走行車体に搭
乗している作業者(操縦者)が振り落とされる等の危険
な状況にならないように、走行車体の車速が一定以下の
場合にのみスピンターンモードを許可するという制御を
実行していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ことろで、一般に、走
行車体の車速は、地面に対する走行車体の絶対的な速度
を検出するのではなく、地面と走行クローラとの間には
スリップはないものと仮定し、走行クローラの駆動輪の
回転速度を換算して車速を決定している。しかしなが
ら、泥土や軟弱土等の箇所を走行クローラにて走行する
ときには、走行クローラと地面との間のスリップ現象が
あるので、駆動輪の回転速度から換算する車速に対して
実際の走行機体の車速は低い値になるというように、駆
動輪の回転速度と車速には食い違いが発生する。
【0005】従って、前述のように、走行車体の車速が
一定以下の場合にのみスピンターンモードを許可すると
いう制御を実行する場合、現実には危険な状態ではない
駆動輪の回転速度の所定値をもって、スピンターンを許
可するしきい値を採用することになるから、スピンター
ンモードで旋回するという機会が少なくなり、迅速な旋
回作業ができなず、作業効率が悪いという問題があっ
た。
【0006】本発明は、このような従来の欠点を解消す
べくなされたものであって、作業者の安全を確保しつ
つ、旋回作業を迅速に行えるようにした走行クローラ式
走行車体における旋回制御装置を提供することを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の走行クローラ式走行車体における旋回制御
装置は、走行車体に搭載したエンジンからの動力を変速
及び可逆駆動制御可能な油圧駆動手段を介して左右両走
行クローラに伝達する一方、走行車体に旋回加速度セン
サを設け、該旋回加速度センサの検出値により旋回加速
度が所定値以上になると、左右の走行クローラの駆動方
向を逆転させるスピンターン操向の指令に拘らず、その
スピンターン実行を禁止するように制御する制御手段を
設けたものである。
【0008】
【発明の作用・効果】このように構成すると、例えば、
乾いた地面等にように走行クローラと地面との間のスリ
ップが発生し難い状態である場合に、作業者が旋回レバ
ーをスピンターンモードに入れたとき(スピンターン操
向の指令がONのとき)、直進状態からスピンターンが
開始されはじめると、走行車体に搭載した旋回加速度セ
ンサの検出値が所定値以上であることを検出すると、そ
の時点で、前記スピンターンを禁止して、通常旋回モー
ドに切り替わる。このようにして旋回加速度を少なく
し、走行車体に搭乗している作業者に危険な振り回し力
が作用しないようにして安全を確保するのである。
【0009】反対に、泥土とか軟弱土の場合は、走行ク
ローラと地面との間にスリップが発生し易い。そのよう
な状態において、作業者が旋回レバーをスピンターンモ
ードに入れたとき(スピンターン操向の指令がONのと
き)、直進状態からスピンターンが開始されはじめて
も、走行車体に搭載した旋回加速度センサの検出値が所
定値以下であることが多いから、スピンターン操向を続
行することになり、走行車体に搭乗している作業者に危
険な振り回し力が作用しない状態の元において迅速な旋
回作業を行わせることができるのである。
【0010】
【実施例】次に本発明を収穫機であるコンバインに適用
した実施例について説明すると、符号1は左右一対の走
行クローラ2a,2bからなる走行部を有する汎用コン
バインの走行車体を示し、該走行車体1上には脱穀装置
3を搭載し、該脱穀装置3における扱室内の扱胴4をそ
の軸線が走行車体1の進行方向に沿うように配設し、そ
の下方には受け網とシーブ等による揺動選別装置5と唐
箕フアンの風による風選別装置とを備え、脱穀装置3の
側方(図1において走行車体1の右側)に脱穀済みの穀
粒を貯留する穀粒タンク6を搭載してある。
【0011】刈取前処理装置7は、前記脱穀装置3の前
部に開口し、油圧シリンダ8にて昇降自在な角筒状のフ
イーダハウス9(内部にチエンスコンベヤ9aを備え
る)と、該フイーダハウス9の前端に連設した横長のバ
ケット状のプラットホーム10と、該プラットホーム1
0内に横設した横長の掻き込みオーガ11と、その前方
上部位置のタインバー付きリール13と、プラットホー
ム10下面側に左右長手に配設したバリカン状の刈刃1
4とから成る。符号15は刈取前処理装置7の後部(フ
イーダハウス9の下方)と走行車体1の前端との間に配
置された補助刈刃で、圃場に立植された穀稈(たとえば
麦の場合)のうち穂先部のみを刈取前処理装置7にて刈
取って脱穀装置3にて脱穀する一方、その他の穀稈部分
(根元部等)を前記補助刈刃15にて切り倒すようにす
る刈取り脱穀作業を実行する。
【0012】図3はエンジン16から前記各部への動力
伝達を模式的に示した伝動系統図で、符号17は走行部
への主変速装置、符号18は後述するスイッチ62,6
3,64の操作で低速、中速、高速に変更できる副変速
装置、符号19は刈取りクラッチ装置である。副変速装
置18の駆動下流側には、左右一対の油圧ポンプ20
a,20bと油圧モータ21a,21bを設け、これか
ら前記一対の走行クローラ2a,2bの駆動輪26,2
6を左右互いに独立的に駆動する。
【0013】符号22a,22bは、前記各油圧ポンプ
20a,20bの出力(吐出流量)を増減調節するため
の電気的アクチュエータたる電磁ソレノイドで、各電磁
ソレノイド22a,22bへの出力信号値(電流値)を
変更することにより、各油圧ポンプ20a,20bにお
ける斜板角度を調節して単位時間あたりの吐出流量を増
減調節し、各油圧モータ21a,21bの回転数及びそ
の回転方向を正逆変更可能に構成するものである。
【0014】刈取前処理装置7に対する動力伝達は刈取
りクラッチ装置19の駆動下流側でフイーダハウス9内
のチエンスコンベヤ9aを駆動してその掻き込み板9b
でプラットホーム10からの刈取り穀稈を脱穀装置3の
前部に搬送する。他方、チエン23を介して刈取部変速
機構24に動力伝達して、掻き込みオーガ11、刈刃1
4及びリール13を各々所定の速度で駆動するものであ
る。
【0015】符号25a,25bは、前記左右各走行ク
ローラ2a,2bの駆動輪または左右の油圧モータ21
a,21bの各出力軸に関連させて設けて車速を検出す
る車速センサである。符号28は走行車体1の操縦部に
おける座席29の一側方に設けた操作レバー装置で、後
述するように、一本の操作レバー30を平面視で前後方
向と左右方向との互いに直交する2つの方向に動かすこ
とが可能で、2種類の操作を同時に実行できるようにし
たものである。
【0016】実施例では、操作レバー30を略垂直状に
上向きに立てた時を中立位置とし、前方向に回動すると
走行車体1を前進させ、後方向に回動させると後退さ
せ、且つその走行速度は操作レバー30の前後傾斜角度
(垂直に対する傾き角度)が大きくなる程速くなるよう
に設定するものであり、操作レバー30を左右に傾動す
るときはその方向に走行車体1を旋回させ、左右傾斜角
度が大きくなる程旋回半径を小さくする(小廻りさせ
る)ようにするものである。
【0017】第4図は操作レバー装置28の側面図、第
5図は走行車体1の後方から見た図であり、符号31は
ケース、機枠板33に取付く縦長の支持部材32の上下
中途部には第1支軸34を横向き(左右方向)水平状に
固着する。符号35は前記第1支軸34に前後回動自在
に装着した縦長の第1回動盤で、該第1回動盤35の一
端である上端には前後長手の筒状の第2支軸36を設け
る。この第2支軸36には側面視L字状の操作レバー3
0の水平軸状の基部30aを回動自在に嵌挿してあり、
この基部30aに固着する第2回動盤37は、前記第1
回動盤35の広幅面と直交する方向に広幅面を有し、且
つ第1回動盤の延びる方向(下向き方向)と平行状に延
長させる。
【0018】従って、操作レバー30を前後方向に回動
すると、第1支軸34廻りに第1回動盤35が回動し、
操作レバー30を左右方向に回動すると、その基部30
aは筒状の第2支軸36の軸線廻りに回動するから、第
2回動盤37は前記第1回動盤35の回動方向と直交す
る軸線廻りに回動することになる。また、第1支軸34
と第2支軸36とを上下に食い違う位置に設けてあるの
で、操作レバー30の前後傾動の操作感覚と左右傾動の
操作感覚を異ならせて操作者に誤認を与えないようにし
ている。
【0019】さらに、操作レバー30の上下方向に延び
る軸部分を屈曲させることにより、前記の操作感覚を異
ならせるようにしても良い。符号38は前記支持部材3
2に固定した車速ポテンショメータで、車速ポテンショ
メータ38は後述するように車速度を増速または減速す
べく車速指令信号を出すもので、その検出アーム39を
第1回動盤35の広幅面が延びる方向(下向き方向)と
略平行状に延長する。
【0020】そして、第1回動盤35から突出したピン
40の側面が前記検出アーム39の側面に接当するよう
に構成する。この場合、車速ポテンショメータ38の検
出アーム39はピン40に常時接当するようにばね付勢
(図示せず)されている。符号41は支持部材32に固
着したデテント装置で、そのボールを第1回動盤35の
円弧状下端面にばねで押圧し、第1回動盤35の凹所に
ボールが嵌まり込むときには、操作レバー30が中立位
置(N)に位置保持できる。
【0021】符号45は支持部材32から突出する規制
ピンで、第1回動盤35に穿設した横長の係合溝孔46
に規制ピン45が嵌合し、第1回動盤35の回動角度が
所定の範囲内に収まるように規制している。符号47
は、第1回動盤35に固定した旋回ポテンショメータ
で、一方の走行クローラへの動力を無くし、及びブレー
キをかける一方、他方の走行クローラへの動力を増加又
は減少させて、いわゆるブレーキ旋回モードにおける旋
回程度(旋回速度や旋回半径)を調節するための旋回指
令信号を出すものであり、該旋回ポテンショメータの検
出アーム48を、第2回動盤37の広幅面に接近させ、
且つ、検出アーム48の延びる方向を、第2回動盤37
の回動半径外向き方向、つまり下向き方向に延長し、第
2回動盤37から突出するピン49の側面で、これに常
時接当付勢する旋回ポテンショメータ47の検出アーム
48を回動するように構成するものである。
【0022】符号50は第1回動盤35から突出する規
制ピンで、該規制ピン50を第2回動盤37に穿設した
横長の係合溝孔51に嵌挿し、第2回動盤37の回動角
度が所定の範囲内にあるように規制するものである。符
号52は第1回動盤35の上端に固定したデテント装置
で、そのボールを第2回動盤37の板厚面にばねで押圧
し、凹所にボールが嵌合するときには、操作レバー3
0、ひいては第2回動盤37が左右傾動の中央に位置保
持する。
【0023】操作レバー30を前後方向に回動するとき
には強い力で操作し、左右傾動は軽い力で操作できるよ
うに、前記2つのデテント装置の設置位置を考慮してあ
る。支持部材32に対する第1回動盤35の回動支点で
ある第1支軸34では、摩擦板56,56及び皿ばね5
7等を介して第1回動盤35を挟持し、当該第1回動盤
35の前後方向の回動位置を任意の箇所で保持できるよ
うに構成する一方、操作レバー30の基部30aに遊嵌
したねじりばね58の一対の軸部を第1回動盤35から
突出規制ピン50と第2回動盤37に取付く係合ピン5
9の両者の左右両側面に接当させるように挟み、操作レ
バー30を左右に回動した状態で手を離すと、当該操作
レバー30が左右方向の中央に戻るように構成してい
る。
【0024】図3及び図6に示す符号60は、走行車体
の車速及び旋回等を調節する制御手段で、該制御手段6
0は、マイクロコンピュータ等の電子制御による中央処
理装置(CPU)と、中央処理装置で演算処理するのに
必要な制御プログラムや初期値を予め記憶しておく読み
取り専用メモリ(ROM)と、演算処理するのに用いら
れる各種データを一時的に記憶するための読み書き可能
メモリ(RAM)と、入出力インターフェイス等から成
り、前記車速センサ25a,25b、前記車速ポテンシ
ョメータ38,旋回ポテンショメータ47、並びに操作
レバー30の握り部に設けたスピン旋回指令用のボタン
スイッチ61、副変速装置18のスイッチ62,63,
64、エンジン回転数センサ65及び旋回加速度センサ
72の信号を入力し、走行クローラ2a,2bの油圧ポ
ンプ20a,20bに対する斜板71,71の角度を変
更調節するための電気的アクチュエータ22a,22
b、刈取クラッチ19の電磁ソレノイド等に出力するも
のである。符号66はメインスイッチ、67は自動操向
制御時に点灯するランプ、68は車速度自動制御すると
き点灯するランプ、69は走行車両の後退時に鳴るブザ
ー、70は車速ポテンショメータ38がニュートラルポ
ジションにあるときOFFとなるリレーである。
【0025】また、操作レバー30の握り部に設けた芯
地スピン旋回指令用ボタンスイッチ61は、左走行クロ
ーラ2aと右走行クローラ2bとの回転方向が互いに逆
になるように制御する、いわゆる芯地旋回(スピンター
ン)モードに入るための指令スイッチであって、スピン
旋回指令用ボタンスイッチ61を押したのち操作レバー
30を右に傾けると、右方向に芯地旋回(スピンター
ン)をすべく、前記右電気的アクチュエータ22bへの
駆動回路73bに指令信号を出し、反対にスピン旋回指
令用ボタンスイッチ61を押したのち操作レバー30を
左に傾けると、左方向に芯地旋回(スピンターン)をす
べく、前記左電気的アクチュエータ22aへの駆動回路
73aに指令信号を出す。
【0026】しかしながら、走行車体1の適宜箇所(例
えば操縦部近傍等)に設けた旋回加速度センサ72によ
る検出値が所定値以上であるときには、制御手段60の
端子G1またはG2から所定の出力信号を、前記駆動回
路73a又は駆動回路73bに出し、前記スピン旋回指
令用ボタンスイッチ61によるスピンターン指令に拘ら
ず、そのスピンターンの操作を禁止するように制御する
ものである。
【0027】その、サブルーチンフローチャートを図7
に示す。即ち、スピン旋回指令用ボタンスイッチ61に
よるスピンターン操向モードに入った状態(ステップS
1)で、旋回加速度センサ72の出力値α1が所定値α
oより大きいか否かを判別する(ステップS2)。ステ
ップS2でyes のとき(α1≧αoのとき)には、スピ
ンターンを禁止するフラグFα=1とし(ステップS
3)、従って、この状態では、スピンターンを行わず、
通常旋回を実行する。
【0028】そして、操作レバー30を前後に回動する
とき、第1回動盤35の回動角度θ1に比例して車速ポ
テンショメータ38の検出アーム39が回動し、その回
動角度θ1と所定の比例関係の下に検出信号を車速ポテ
ンショメータ38から出力し、制御手段60を介して左
右両電気的アクチェータ22a,22bを同時に作動さ
せ、左右の油圧ポンプ20a,20bを介してそれぞれ
対応する油圧モータ21a,21bを同時に増速し、前
進または後退させるのである。
【0029】このとき、操作レバー30の傾動角度θ1
と車速ポテンショメータ38の出力値(ひいては左右両
電気的アクチェータ22a,22bの出力値(電流値)
→前進速度または後退速度)との関係を直線的比例関係
とせず、3次曲線等の曲線的増加関数または曲線的減少
関数関係とし、且つ直進ゾーン及びその近傍では、変化
率が零→微小となるようにし、操作レバー30の傾動角
度θ1が大きくなるに従って増速程度が大きくなるよう
にするのである。このようにすれば、操作者の操作レバ
ーの傾動感覚と実際の増減速程度の感覚がマッチングす
ることになり、操作性能が向上する。
【0030】前記操作レバー30を前または後に傾動し
た状態で左方向または右方向に傾動すると、その傾動角
度θ2に応じて第2回動盤37が傾動し、旋回ポテンシ
ョメータ47の検出アーム48を回動させる。これによ
り、旋回ポテンショメータ47からの信号がコントロー
ラ61を介して左右の電気的アクチェータ22a,22
bに所定の信号を送る。
【0031】例えば、通常旋回モードでは、操作レバー
30を右に回動させると、左の電気的アクチェータ22
aを増速側に作動させて左走行クローラ2aの速度を速
くする一方、右の電気的アクチェータ22bを減速側に
作動して右走行クローラ2bの速度を遅くし、右への旋
回を実行することができるので、走行機体の左右方向の
操舵操作を実行できるのである。
【0032】この場合の旋回程度(旋回半径の大小)
は、操作レバー30を中立位置から左右への傾動角度θ
2が大きい程旋回半径が小さくなるようにするのであ
る。逆に、ステップS2でnoのとき(α1<αoのと
き)には、スピンターンを禁止するフラグFα=0とし
(ステップS4)、スピンターン操向を許可するもので
ある。この場合においても、操作レバー30を中立位置
から左右への傾動角度θ2が大きい程、左右両走行クロ
ーラ2a,2bの走行速度を大きくして、急旋回できる
ようにするのである。なお、以上の説明から理解できる
ように、スピンターンを実行中に旋回加速度センサ72
の検出値が所定値以上になれば、通常旋回モードに切り
替わることはいうまでもない。
【0033】なお、操作レバー30を前方向への傾斜角
度θ1がある範囲内のときには前記の通常旋回を実行し
(その範囲内で傾斜角度θ1が大きいほど旋回半径が小
さくなるよう制御する)、傾斜角度θ1がある範囲を越
えて大きいときには、スピンターンモードに入るように
指令信号を出すようにしても良い。次に、別の旋回制御
の実施例について説明する。従来では、車速センサ25
a,25bの検出値が所定の制限値以上のときにはスピ
ンターンを禁止して通常旋回を実行し、前記制限値以下
のときにはスピンターンを許可するものであった。
【0034】一般に、通常旋回を実行するときであって
も、その途中で車速が低下状態になることが多い。その
場合、車速が前記制限値以下になったと判断して直ちに
スピンターンモードに入ってスピンターンを許可する
と、前記制限値が大きいとき(車速が速いとき)には、
旋回モードが急激に切り替わりし、しかもスピンターン
という旋回半径がきわめて小さく、従って旋回加速度が
大きくなることで、走行車体1の旋回の向きが急変する
等して、走行車体1に搭乗している作業者は振り回され
て危険となる。
【0035】そこで、この別の旋回制御の実施例では、
直進状態から旋回に入るときの、通常旋回モードにする
かスピンターンモードにするかの前記車速の第1制限値
V1よりも、一旦通常旋回モードに入った後、車速が低
下してスピンターンを許可するときの第2制限値V2を
小さくなるように設定する。換言すると、直進時の車速
が前記第1制限値V1以上であると判断されて通常旋回
モードに入って、その旋回中の車速が前記第1制限値V
1まで低下しても、直ちにスピンターンを許可せず、さ
らに低い第2制限値V2よりも低くなって(充分に車速
が落ちて)からはじめてスピンターンを許可するように
制御して、搭乗している作業者の安全を確保しようとす
るものである。
【0036】そのため、図8のサブルーチンフローチャ
ートに示すようなスピン制御を実行する。即ち、スピン
制御のサブルーチンに入り、ステップP1にて前述のス
ピン旋回指令用スイッチ61がONされたか否かを判別
する。このスピン旋回指令用スイッチ61は、運転者が
旋回用の操作レバー30を大きく左右いずれかに倒して
ON動作させるなどして旋回指示を行ったときにオンさ
れるものである。
【0037】従って、このスイッチ61がONならば、
運転者によりスピンターン指示が行われたことになる。
もし、前記スピン旋回指令用スイッチ61がONのとき
には、運転者がスピンターン旋回を望んでいることにな
る。但し、第2制限値V1よりも高速で走行(直進)し
ている時に、スピンターンを実行すると危険であるた
め、ステップP4でその時の車速Vが、前記第1制限値
V1より大きいか否かを判別する。
【0038】即ち、ステップP1でスイッチ61がON
(ステップP1,yes )のとき、車速センサ25a,2
5bのうち大きい側の検出値Vと、第1制限値V1とを
比較する(ステップP4)。検出値Vが第1制限値V1
より大きい場合(V>V1、ステップP4,yes のと
き)、ステップP5にてスピン禁止フラグFを1にセッ
トする。このスピン禁止フラグFとは、スピンターン操
作が指示されたものの、スピンターンを実行するには高
速であって危険であることを記憶するためのフラグであ
る。従って、スピン禁止フラグF=1の状態では、スピ
ン旋回指令用スイッチ61がONであっても、スピン旋
回動作は禁止され(ステップP3)た後リターンする。
【0039】さて、スイッチ61がOFF(ステップP
1,no)のときには、スピン禁止フラグF=0にリセッ
トする(ステップP2)。つまり、スピン禁止フラグF
は、スピンターン指示が行われなくなったときにリセッ
トされることになる。この状態では、少なくともスピン
旋回を禁止する(ステップP3)が通常旋回モードで旋
回することは許可される。
【0040】前記ステップP4でnoと判断されたとき、
つまり、スピンターンが指示され、且つ検出値Vが第1
制限値V1より小さい(スピンターンするには危険な速
度V1よりも車速Vが低い)と判断されたときには、次
に、ステップP6にて、スピン禁止フラグFがセット状
態(1)であるか否によって、以後の処理を分岐させ
る。
【0041】ステップP6で、ステップP6にてnoのと
き、即ち、スピン禁止フラグFが0にリセットされたと
きには、ステップP1及びステップP2から理解できる
ように、スピン旋回指令用スイッチ61の操作が一旦解
除されてOFF状態であるので、ステップP9にて検出
値Vと第3制限値V2sとの大小を比較する。ここで、
V2t<V2s<V1に設定しておく。例えば、第3制
限値V2sは前記第1制限値V1より僅かに小さい値に
設定する。ステップP9でyes のとき、つまりV<V2
s<V1の状態であるので、スピン旋回を実行する(ス
テップP8)。換言すると、直進に戻って再度旋回する
とき、車速が第1制限値V及び第3制限値V2sより低
い状態であるので、スピン旋回を実行しても良いのであ
る。逆に、車速(検出値)Vが第3制限値V2sと等し
いか、又は大きいとき(ステップP9でnoのとき)に
は、スピンターンは行われない。但し、スピン禁止フラ
グFは1にセットされることはない。
【0042】ステップP6において、スピン禁止フラグ
Fがセットされているとき(ステップP6,yes のと
き)には、ステップP7にて、車速(検出値)Vが第2
制限値V2tよりも大きいか否かが判別される。ここ
で、第2制限値V2tは前記第3制限値V2sよりも、
かなり低い値に設定されている。この状態は、前回のス
テップP4でV>V1であった状態を経過してステップ
P5で一旦スピン禁止フラグFを1にセットしていたこ
とを意味するので、ステップP7においてyes のとき、
つまり、車速(検出値)Vが第2制限値V2tより低い
値のとき(前記第3制限値V2sよりもかなり低い値の
とき)には、スピンターンを実行するので、これによ
り、通常旋回モードで旋回中の走行車体をスピン旋回さ
せても、搭乗している作業者が旋回の遠心力で外側に振
り落とされるという事故が無くなるのである。
【0043】しかし、ステップP7でnoのとき(車速が
大きいとき)にはスピンターンを禁止するのである(ス
テップP3)。これにより、スピンターン旋回により作
業者がトラクタ等の走行車体から振り落とされる危険が
無くなる。このように、高速V1以上で旋回操作を始め
た時には、スピン禁止フラグでこの状態を記憶してお
き、車速が相当程度低下しないかぎり(V2t以下にな
ったとき)は、スピンターンを許可しないようにしてい
る。逆に、車速Vが第1制限値V1以下であれば、スピ
ン禁止フラグFはセットされないで、そこそこの程度の
速度(V2s)でスピンターンを許可(実行)すること
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの側面図である。
【図2】コンバインの平面図である。
【図3】動力伝達系を示すスケルトン図である。
【図4】操作レバー装置の側面図である。
【図5】図4のV−V線矢視一部切欠き図である。
【図6】制御機能ブロック図である。
【図7】旋回加速度によるスピンターン制御のサブルー
チンフローチャートである。
【図8】他の実施例のスピンターン制御のサブルーチン
フローチャートである。
【符号の説明】
1 走行車体 2a,2b 走行クローラ 3 脱穀装置 7 刈取前処理装置 16 エンジン 21a,21b 油圧モータ 22a,22b 電磁ソレノイド 28 操作レバー装置 30 操作レバー 60 制御手段 61 スピン旋回指令用スイッチ 72 旋回加速度センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車体に搭載したエンジンからの動力
    を変速及び可逆駆動制御可能な油圧駆動手段を介して左
    右両走行クローラに伝達する一方、走行車体に旋回加速
    度センサを設け、該旋回加速度センサの検出値により旋
    回加速度が所定値以上になると、左右の走行クローラの
    駆動方向を逆転させるスピンターン操向の指令に拘ら
    ず、そのスピンターン実行を禁止するように制御する制
    御手段を設けたことを特徴とする走行クローラ式走行車
    体における旋回制御装置。
JP22158094A 1994-09-16 1994-09-16 走行クローラ式走行車体における旋回制御装置 Pending JPH0884522A (ja)

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