JP2944131B2 - ビデオ記録再生装置 - Google Patents

ビデオ記録再生装置

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JP2944131B2 JP2069704A JP6970490A JP2944131B2 JP 2944131 B2 JP2944131 B2 JP 2944131B2 JP 2069704 A JP2069704 A JP 2069704A JP 6970490 A JP6970490 A JP 6970490A JP 2944131 B2 JP2944131 B2 JP 2944131B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、同一記録媒体を用いてビデオ信号とオー
ディオ信号の記録再生を行うVTRをはじめとするビデオ
記録再生装置に係り、特にディジタルオーディオ信号を
記録再生できるビデオ記録再生装置に関する。
(従来の技術) ビデオテープレコーダ(VTR)の高音質化の要求に応
えるべく、一部の民生用および業務用VTRでは、ディジ
タルオーディオ信号(以下、PCMオーディオ信号とい
う)を記録することが行われている。このようなVTRに
おいては、一般的にビデオ信号とPCMオーディオ信号を
同時に記録再生するため、ビデオ信号のタイミング基準
を与えるビデオ基準信号(例えば垂直同期信号)とPCM
オーディオ信号のサンプリング周波数との間に所定の関
係が設けられる。
例えばPCMオーディオ信号のサンプリング周波数が48k
Hzで映像のフィールド周波数が60Hzのシステムでは、映
像1フィールド当り800サンプル、またフィールド周波
数が59.94Hzのシステムでは5フィールド当り4004サン
プルという具合に、映像の所定フィールド当たりのオー
ディオ信号のサンプル数が一定の整数値となるようにし
ている。これらの場合、ディジタルオーディオ信号の処
理のためのクロック信号は、PLL(位相同期ループ)を
用いて、ビデオ基準信号に対して所定の同期関係を満た
すように制御される。
業務用VTRの場合、ビデオ基準信号は記録時には入力
ビデオ信号に関連してVTR外部から供給される。再生時
に用いるビデオ基準信号は、VTR内部で発生されること
もあるが、スタジオで使用したり2台で同期運転を行っ
たりする場合には、VTR外部から供給を受ける形とな
る。なお、外部からビデオ基準信号が供給されない場合
には、自動的に内部基準信号に切り替わるようにするこ
とが多い。
ところが、例えばVTRに外部から与えているビデオ基
準信号をオン/オフしたり、別の基準信号と切り替えた
りした時や、その他の何らかの原因でPLLのロック状態
が外れた場合には、ビデオ基準信号とPCMオーディオ用
のクロック信号との間の同期関係が一時的に保たれなく
なる。すなわち、同期外れが生じる。同期関係が保たれ
ないと、映像の所定フィールド数当たりのオーディオ信
号のサンプル数が所定の整数値とならなくなったり、サ
ンプルの位相がずれたりする可能性がある。PCMオーデ
ィオ信号は通常シリアルデータで処理される部分を持つ
から、このような場合サンプルの飛び、MSB〜LSBの間の
ビットずれなどが生じる。その結果、出力される音声
(テープからの再生音声またはEEモニタ音声)は異音が
発生し、非常に聴き苦しいものとなる。
また、記録中にビデオ基準信号とオーディオ用クロッ
ク信号との同期関係が外れた場合にも、その記録したテ
ープを再生した時に同様の理由により出力音声に異音が
発生する。人間の視聴覚の特性上、ビデオ基準信号を切
り替えた時などに映像が乱れることはある程度許容でき
るが、音声については、異音の発生は著しい不快感を与
えるだけでなく、大音量再生をしている場合にどには、
オーディオアンプやスピーカなどの損傷を招くこともあ
り、無視できない問題となる。
(発明が解決しようとする課題) 上述したように、従来のPCMオーディオ信号を記録再
生できるVTRでは、再生時にビデオ基準信号をオン/オ
フしたり、切り替えたりすると、ビデオ基準信号とオー
ディオ用のクロック信号との間の同期関係が外れて異音
が発生するという問題があった。
また、記録時にもビデオ基準信号を切り替えると、記
録された内容を後に再生した時に異音が発生するという
問題があった。
この発明の第1の目的は、再生時にビデオ基準信号を
オン/オフしたり切り替えたりした場合でも、異音が発
生することのないビデオ記録再生装置を提供することに
ある。
また、この発明の第2の目的は、記録中にビデオ基準
信号を切り替えた場合でも、その記録された内容を後に
再生した時に異音を発生することのないビデオ記録再生
装置を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) この発明は第1の目的を達成するため、ビデオ基準信
号と、ディジタルオーディオ信号の処理のためのクロッ
ク信号との同期外れを検出する同期外れ検出手段と、こ
の手段により同期外れが検出された時、ビデオ基準信号
とクロック信号との同期関係が確立するまでの間、ディ
ジタルオーディオ信号の出力を禁止する手段とを有す
る。
また、この発明では第2の目的を達成するため記録中
に同期外れが検出された時に、ビデオ基準信号と、ディ
ジタルオーディオ信号の処理のためのクロック信号との
同期関係が確立するまでの間、記録媒体に記録されるデ
ィジタルオーディオ信号を所定の記録フォーマット以外
の信号に変更する手段を有する。
この発明における同期外れ検出手段は、ビデオ基準信
号と、オーディオ用クロック信号のうちのマスタクロッ
ク信号を分周したクロック信号とを比較して同期外れを
検出する構成とすることが望ましい。
(作用) この発明では、ビデオ基準信号のオン/オフや切り替
えによりビデオ基準信号とディジタルオーディオ信号処
理用のクロック信号との同期が外れた場合、同期が再確
立するまでディジタルオーディオの出力が禁止、つまり
ミュートされることにより、異音の発生が防止される。
また、記録中に同様の同期外れが生じた場合には、記
録されるディジタルオーディオ信号が強制的に正規の記
録フォーマット以外の信号とされる。ディジタルオーデ
ィオ記録再生系では、予め定められた正規の記録フォー
マット以外の信号が記録媒体に記録されている場合に
は、再生系の回路で実質的にオーディオ出力にミューテ
ィングが働くので、やはり異音の発生は防止される。
一方、ビデオ基準信号との同期外れ検出に、ディジタ
ルオーディオ信号処理系のクロック信号の中でも特にマ
スタクロックから分周された周波数の低いクロック信号
を利用すると、回路規模が小さくなり、また動作速度の
低い安価な素子の使用が可能なる。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図はこの発明の一実施例におけるVTRのPCMオーデ
ィオ記録再生系の概略構成を示すブロック図である。こ
の実施例では、PCMオーディオ信号は例えばR(右)、
L(左)の2チャネルであり、そのサンプリング周波数
は48kHz、またビデオ信号のフィールド周波数は60Hzと
する。
まず、PCMオーディオ記録系の構成を説明する。PCMオ
ーディオ記録系は、誤り訂正符号化回路102、変調・記
録フォーマッティング回路103、切替回路104、記録増幅
器105、記録ヘッド106および記録フォーマット変更回路
130により構成される。
入力端子101に入力される48kHzでサンプリングされた
2チャネルのPCMオーディオ信号は、まず誤り訂正符号
化回路102に入力され、1フィールドのデータ(各チャ
ネル当たり800サンプルとする)を単位として誤り訂正
のための符号化およびデータのシャッフリング(並べ換
え)が行われた後、変調・記録フォーマッティング回路
103によりチャネルコーティングを受け、正規の記録フ
ォーマットの信号とされる。そして、後述する記録フォ
ーマット変更回路130を経て、切替回路104でビデオ信号
と多重化され、記録増幅器105で増幅されて記録ヘッド1
06により磁気テープ107上に記録される。
ここで、テープ107上のPCMオーディオ信号の記録フォ
ーマットは、同期ブロックを単位として構成される。こ
の実施例では同期ブロックは、先頭に同期パターンと呼
ばれる特殊なパターンが2シンボル、次いでブロックア
ドレスとそのチェックシンボル(ブロックアドレスの全
ビットを反転したもの)が合わせて2シンボル、そして
データとそのパリティが合わせて32シンボルの、合計36
シンボルで構成される。
次に、PCMオーディオ再生系の構成を説明する。PCMオ
ーディオ再生系は、再生ヘッド110、再生増幅器111、切
替回路112、データ再生回路113、フレーム同期・復調回
路114、誤り訂正回路115、誤り補正回路116および強制
ミューティング回路131により構成される。
再生ヘッド110でテープ107から再生された信号は、再
生増幅器111で増幅された後、切替回路112でビデオ信号
とPCMオーディオ信号との分離が行われる。次に、デー
タ再生回路113では、波形等化・クロック抽出・データ
識別が行われる。フレーム同期・復調回路114では、ブ
ロックの先頭に記録された同期パターンを検出してフレ
ーム同期をかけ、復調を行ってブロックアドレスを検出
する。この場合、同期パターンを検出できない時や、ブ
ロックアドレスとそのチェックシンボルによるアドレス
チェックをパスしない時は、そのブロックは有効と見な
されず、再生されない。誤り訂正回路115では、記録系
で生成された誤り訂正符号に基づいて記録再生過程で発
生したデータ誤りを訂正すると共に、デシャッフリング
と呼ばれる操作を行い、データを元の順序に戻す。誤り
補正回路116では、誤り補正回路115で訂正し切れなかっ
たデータについて、平均値補間や前値保持などの処理を
行う。但し、誤り補正回路116は訂正し切れなかったデ
ータが極めて多い場合には、ミューティング処理を行
い、PCMオーディオ信号を出力しない。そして、最後に
強制ミューティッグ回路131を経て、2チャネルPCMオー
ディオ信号が出力端子117に出力される。
次に、上述したPCMオーディオ記録再生系でPCMオーデ
ィオ信号の処理に用いられるクロック信号(以下、PCM
オーディオ用クロック信号(以下、PCMオーディオ用ク
ロックという)発生部について説明する。まず、PCMオ
ーディオ用クロック信号の中でも基本となるマスターク
ロックは、ビデオ基準信号(垂直同期信号)から生成さ
れた基準30Hz信号に位相ロックするようにPLL回路121に
より位相同期した12.288MHz(オーディオサンプリング
周波数48kHzの256倍)のVCXO(電圧制御水晶発振器)12
0から発生される。このVCXO120の出力を分周回路122で
分周することにより、PCMオーディオ記録再生系で使用
される1.536MHz、192kHz、96kHz、48kHzの各クロック信
号が生成される。この分周回路122内のカウンタをリセ
ットするタイミングは、後述するように基準30Hz信号に
よって決定される。従って、基準30Hz信号に対して上記
12.288MHz、1.536MHz、192kHz、96kHz、48kHzの各クロ
ック信号は、全て所定の同期関係にある。
同期外れ検出回路123は基準30Hz信号と、分周回路122
から出力される48kHzのクロック信号から、上記の同期
関係が外れたことを検出する回路である。この同期外れ
検出回路123から同期外れ検出信号124が出力されると、
記録フォーマット変更回路130および強制ミューティン
グ回路131が能動状態となるものとする。
次に、本発明の特徴部分をなす同期外れ検出回路12
3、記録フォーマット変更回路130および強制ミューティ
ング回路131の構成・動作を詳しく説明する。
第2図は、第1図における分周回路122および同期外
れ検出回路123の内部構成を示す図である。また、第3
図および第4図は動作を示すタイミングチャートであ
る。なお、本実施例においてはフリップフロップおよび
カウンタは、特に断らない限り同期式(クロックの立上
がりに同期して状態が変化する形式)であるとする。
分周回路122に入力される基準30Hz信号と、VCXO120か
らの12.288MHz信号は、第1図のPLL回路121によって第
3図に示ずような位相関係でロックしているものとす
る。第2図において、8ビットカウンタ201は12.288MHz
のマスタークロックを分周して、第3図に示す1.536MH
z、192kHz、96kHz 48kHzの各クロック信号を発生する。
但し、このカウンタ201は縦続接続されたD型フリップ
フロップ202,203とその両出力を入力とする排他的論理
和否定演算を行うゲート回路204とによって基準30Hz信
号を12.288MHz信号で微分して得られたクリア信号205
が、同期外れ検出回路123から出力される同期外れ検出
信号124がLレベル(同期外れ検出時)の時だけゲート
回路206を介してクリア端子に与えられることによりク
リアされる。同期外れ検出信号124がHレベル(同期確
立時)の定常状態では、カウンタ201はフリーラン状態
となるが、少なくともパワーオン時には後述のように同
期外れ検出信号124がLレベルととなるので、基準30Hz
信号と12.288MHzのマスタークロックとの同期関係が保
たれていれば、第3図のような位相関係が維持される。
同期外れ検出回路123は、基準30Hz信号の変化点の間
隔が所定の間隔であるかどうかを、48kHzのクロック信
号をカウントすることによって監視し、これが所定の間
隔でなければ同期外れ検出信号124としてLレベルの信
号を出力する。この同期外れ検出回路123において、10
ビットカウンタ211は、縦続接続されたD型フリップフ
ロップ212,213とその両出力を入力する排他的論理和否
定演算を行うゲート回路214とによって基準30Hz信号を4
8KHzのクロック信号で微分して得られたクリア信号215
によりクリアされ、48KHzのクロック信号をカウントす
る。このカウント値が“799"(48000÷60−1;すなわち
映像1フィールド内のPCMオーディオ信号のサンプル数
−1)になると、この状態がゲート回路216で検出さ
れ、ゲート回路216の出力である“799"検出信号217がL
レベルとなる。
ここで、基準30Hz信号が正常、すなわち変化点の間隔
が常に一定であれば、基準30Hz信号の1つの変化点を基
に作られた“799"検出信号217と、基準30Hz信号の次の
変化点を基に作られたクリア信号215は、同時にLレベ
ルとなるはずである。この様子を第4図に示す。ところ
が、ビデオ基準信号の切り替えまたはオン/オフなどに
より、基準30Hz信号の変化点の間隔が乱れた場合には、
“799"検出信号217がLレベルとなる前に、クリア信号2
15がLレベルとなったり、“799"検出信号217がLレベ
ルとなってもクリア信号215がLレベルとならなかった
りする。そこで、以下のようにしてクリア信号215と、
“799"検出信号217のLレベルの同期状態を調べること
により、ビデオ基準信号の切り替えまたはオン/オフな
どによる基準30Hz信号の異常を検出することができる。
5ビットカウンタ218は、以下のようにしてクリア信
号215と“799"検出信号217とが同時にLレベルとなった
回数(すなわち、基準30Hz信号の変化点が所定の間隔で
検出された回数)をカウントする。装置の電源投入時に
発生されるパワーオンリセット信号221は、電源投入直
後からRとCの時定数によって決まる一定時間Lレベル
となり、カウンタ218をクリアすると同時に、D型フリ
ップフロップ226を非同期でリセットする。また、カウ
ンタ218はクリア信号215と“799"検出信号217との排他
的論理和否定演算を行うゲート回路219の出力がゲート
回路220を介してクリア端子に入力されることにより、
両信号217,219が不一致になると直ちにクリアされる。
クリア信号215と“799"検出信号217が一致している時に
は、これらの信号215,217が同時にLレベルとなる度
に、つまり1フィールドに1回、ゲート回路222からカ
ウンタ218のイネーブル端子に入力されるカウントイネ
ーブル信号223がHレベルとなることにより、カウント
値が一つずつ増える。カウンタ218のカウント値が“31"
に達すると、ゲート回路224から出力されゲート回路222
に入力される。“31"検出信号225がHレベルとなるた
め、カウントイネーブル信号223は強制的にLレベルと
され、カウンタ218はカウント値“31"で停止する。
このようにカウンタ218のカウント値が“31"となった
状態が定常状態であり、このとき同期外れ検出信号124
は同期確立時を示すHレベルとなり、基準30Hz信号とPC
Mオーディオ用クロック信号との所定の同期関係が確立
し、安定に保たれていることを示している。また、カウ
ンタ218カウント値が“0"〜“30"の間は、同期外れ検出
信号124は同期外れを示すLレベルであり、基準30Hz信
号とPCMオーディオ用クロック信号との所定の同期関係
が外れているか、また同期関係が回復したが回復してか
ら十分な時間が経っておらず、同期確立には至っていな
いことを示している。
第5図はクリア信号215と“799"検出信号217との一致
・不一致に基づくカウンタ218の状態遷移図を示してい
る。すなわち、パワーオンリセット信号221がLレベル
からHレベルとなって以後、またはクリア信号215と“7
99"検出信号217とが一致した状態となって以後、両信号
215,217が31回にわたって同期にLレベルになると、同
期外れ検出信号124が同期確立を示すHレベルとなる。
このように同期外れ検出回路123によって基準30Hz信
号を監視し、変化点の間隔に異常が検出された時には、
正常に回復して所定時間(上の例では31フィールド)が
経過するまでの期間、すなわち基準30Hz信号とPCMオー
ディオ用クロック信号とが再同期確立するまでの間、同
期外れ検出信号をLレベルとすることができる。基準30
Hz信号の変化点の間隔が正常に回復してから所定時間が
経過するまで待つのは、ビデオ基準信号の切り替え時に
は十分に安定して同期が完全に確立するまでに時間がか
かるためである。
また、この実施例では12.288MHzのマスタクロックと
ビデオ基準信号からえた基準30Hz信号との同期関係を直
接監視するのでなく、マスタクロックを分周した48kHz
のクロック信号と基準30Hz信号との同期関係を監視する
ことにより、カウンタ211のビット数を少なくすること
ができ、同期外れ検出回路123の回路規模が小さく抑え
られる。また、マスタクロックと基準30Hz信号との同期
関係を直接監視する場合に比較して、カウンタ211に動
作速度の低い安価な素子を用いることができ、コスト的
にも有利となる。
さらに、この実施例においては同期外れ検出信号124
を分周回路122におけるカウンタ201のクリア信号を一方
の入力とするゲート回路206の他方の入力に与え、同期
外れ検出信号124がLレベルの時だけカウンタ201をクリ
アするようにしている。このようにすると、基準30Hz信
号にジッタがある場合でも、そのジッタが48kHzのクロ
ック信号で検出できる程大きくない限り、カウンタ201
がクリアされることはない。従って、カウンタ201をフ
リップフロップ202,203およびゲート回路204により基準
30Hz信号を12.288MHz信号で微分して得られたクリア信
号205によって常時クリアする場合に比べて、カウンタ2
01のクリアタイミングの位相ずれによるPCMオーディオ
信号のビットずれの可能性を小さくすることができると
いう副次的な効果が得られる。
第6図は第1図の記録フォーマット変更回路130の具
体例であり、オアゲート回路301とインバータ302からな
る。同期外れ検出信号124がHレベル(同期確立を示
す)の場合には、第1図の変調・記録フォーマッティン
グ回路103からのPCMオーディオ信号はオアゲート回路30
1をそのまま通過する。
同期外れ検出信号124がLレベル(同期外れを示す)
の場合には、オアゲート回路301の出力は変調・記録フ
ォーマッティング回路103からのPCMオーディオ信号のデ
ータに関係なく強制的にHレベルとされる。すなわち、
記録フォーマットは前述したように同期パターン・ブロ
ックアドレスとそのチェックシンボル・データおよびそ
のパリティにより構成されるが、同期はずれ検出時には
記録フォーマットの規則を破る信号がテープ107上に記
録されるようにする。このような正規の記録フォーマッ
ト以外の状態で記録された信号を後に再生した時には、
同期パターンが検出できず、またアドレスチェックもパ
スしないので、ブロックの再生ができない。また、偶然
再生がされた場合でもデータが完全に誤っているため、
誤り訂正回路115で検出される。すなわち、この場合に
は無記録のテープから再生を行ったのと同じ状態とな
り、異音の発生が防止される。勿論、所定の記録フォー
マット以外の信号を記録するのであれば、データを全て
Hレベルにする第6図のような構成でなくともよい。
第7図は第1図の強制ミューティング回路131の具体
例であり、第1図の誤り補正回路116からの信号を一方
の入力とし、同期外れ検出信号124を他方の入力とする
アンドゲート回路303により構成される。同期外れ検出
信号124がHレベル(同期確立を示す)の場合には、ア
ンドゲート回路303の出力は誤り補正回路116からの信号
をそのまま通過させる。
同期外れ検出信号124がLレベル(同期外れを示す)
の場合には、アンドゲート回路303の出力は誤り補正回
路116からのデータに関係なく強制的にLレベルとされ
る。これにより出力端子117から出力されるPCMオーディ
オ信号は強制的にミューティングがかけられた状態とな
り、異音の発生が防止される。
なお、以上の実施例ではPCMオーディオ信号における
サンプリング周波数を48kHz、映像のフィールド周波数
を60Hzとして説明したが、これ以外の組み合わせの場合
にも、この発明を適用することができる。
また、基準信号とPCMオーディオ用クロック信号との
同期関係が回復してからの待ち時間、すなわち同期確立
と判定する時間を映像31フィールド分(約2分の1秒)
としたが、これはあくまで一例であり、条件によっても
っと長くともよいし短くともよい。
[発明の効果] この発明によれば、ビデオ基準信号をオン/オフした
り切り替えたりすることにより、ビデオ基準信号とPCM
オーディオ信号処理用のクロック信号との同期関係が外
れた時でも、異音を発生することがない。また、記録中
にビデオ基準信号を切り替えたりした場合、その状態で
記録された媒体から後に再生を行った時にも異音を発生
することがない。
従って、異音発生による不快感の問題が解消されると
共に、オーディオ系のアンプやスピーカなどの損傷を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係るPCMディジタルオーデ
ィオ記録再生系の概略構成を示すブロック図、第2図は
第1図における分周回路および同期外れ検出回路の詳細
な構成例を示す図、第3図および第4図は同実施例の動
作を説明するためのタイミングチャート、第5図は第2
図における同期外れ検出回路内のカウンタの状態遷移
図、第6図は第1図における記録フォーマット変更回路
の具体例を示す図、第7図は第1図における強制ミュー
ティング回路の具体例を示す図である。 122……分周回路、123……同期外れ検出回路、124……
同期外れ検出信号、130……記録フォーマット変更回
路、131……強制ミューティング回路、201,211,218……
カウンタ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一の記録媒体を用いてビデオ信号とディ
    ジタルオーディオ信号の記録再生を行なう装置であっ
    て、ビデオ信号系のタイミング基準を与えるビデオ基準
    信号に対してディジタルオーディオ信号の処理のための
    クロック信号を所定の同期関係を保つように制御する手
    段を有するビデオ記録再生装置において、 前記ビデオ基準信号と前記クロック信号との同期外れを
    検出する同期外れ検出手段と、 この手段により同期外れが検出された時、前記ビデオ基
    準信号と前記クロック信号との同期関係が確立するまで
    の間、ディジタルオーディオ信号の出力を禁止する手段
    と を備えたことを特徴とするビデオ記録再生装置。
  2. 【請求項2】同一の記録媒体を用いてビデオ信号とディ
    ジタルオーディオ信号の記録再生を行なう装置であっ
    て、ビデオ信号系のタイミング基準を与えるビデオ基準
    信号に対してディジタルオーディオ信号の処理のための
    クロック信号が所定の同期関係を保つように制御されて
    いるビデオ記録再生装置において、 前記ビデオ基準信号と前記クロック信号との同期外れを
    検出する同期外れ検出手段と、 この手段により同期外れが検出された時、前記ビデオ基
    準信号と前記クロック信号との同期関係が確立するまで
    の間、記録媒体に記録されるディジタルオーディオ信号
    を予め定められている所定の記録フォーマット以外の信
    号に変更する手段と を備えたことを特徴とするビデオ記録再生装置。
  3. 【請求項3】前記同期外れ検出手段は、前記ビデオ基準
    信号と、前記クロック信号のうちのマスタクロック信号
    を分周したクロック信号とを比較して同期外れを検出す
    ることを特徴とする請求項1または2記載のビデオ記録
    再生装置。
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