JP2942411B2 - 難溶性打錠食品及びその製法 - Google Patents

難溶性打錠食品及びその製法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、口中において難溶性で
ある打錠食品及びその製法に係り、更に詳しくは、硬い
食感で、なおかつ、口中で、溶けにくく、その形態を長
い時間保持し得る打錠食品及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ラムネ菓子、タブレット等の打
錠菓子は、糖類、澱粉、香料、色素等の原料粉末を圧縮
成形(打錠)することにより製造されている。この圧縮
成形を行なうにあたっては、湿式造粒法、直接圧縮
法の2種類の方法が用いられている。
【0003】湿式造粒法は、まず、糖類、香料、色素等
の原料粉体に対して、アラビアガム粉末、プルラン、ゼ
ラチン等の結合剤の溶液を添加し、混合して湿潤化す
る。次に、湿潤混合物を造粒機により攪拌、混合しなが
ら造粒し、乾燥させて顆粒とする。次いで、この顆粒を
圧縮成形機により圧縮成形し、打錠菓子を得る。また、
直接圧縮法は、原料粉体に、アラビアガム粉末、プルラ
ン、ゼラチン等の結合剤を添加、混合し、タブレット成
形するに必要な圧力によって圧縮成形する方法である。
【0004】上記いずれの方法においても、従来の打錠
菓子は、製造工程、流通段階において、破損、破砕に対
して抵抗性があり、かつ、喫食時には適度な崩壊性が望
まれていた。すなわち、喫食時にはハードな物性でな
く、口中において軽く崩壊するソフト性や易溶性が要求
され、その面の工夫が色々とされていたのが現状であ
り、市場においてはこの種の商品が主流であった。
【0005】しかしながら、最近、口臭防止キャンデ
ィ、のどあめ、眠け防止キャンディ、トランキライズキ
ャンディのように、嗜好の多様化、機能性の付与等の点
から、打錠菓子においても、従来にない物性、すなわ
ち、ハードな物性で、かつ、口中に長く留まって形態を
保持し、上記効果を発揮し得る、持続性のある難溶性の
打錠菓子が必要となってきた。
【0006】打錠菓子を難溶化させる技術としては、例
えば、特公昭57−43225号公報に開示されている
ような固形食品の製造法がある。この方法は、生の梅干
しを、水分を多く含んだ状態で、梅干しの凍結乾燥物と
混合、成型し、60〜70℃で10時間熱風乾燥して、
水分を蒸発させる方法である。しかしながら、この方法
は、乾燥に長時間を要し、また、これにより風味が損わ
れるという欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、硬い食感を有し、かつ、口中において、難溶性
で、その形態を長時間保持でき、更に、風味が良好な、
難溶性打錠食品を提供するにある。更に、他の目的とす
るところは、このような難溶性打錠食品を、短時間で製
造することができる打錠食品の製法を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、不溶性
物繊維と澱粉とを含有する打錠食物であって、該食物繊
維を全体重量中0.1重量%以上、澱粉を同じく5重量
%以上含有してなる難溶性打錠食品、並びに、不溶性
物繊維と澱粉とを含有する原料を、水分の存在下で混合
した後、乾燥、粉末化し、この粉末を圧縮成形すること
を特徴とする難溶性打錠食品の製法によって達成され
る。
【0009】すなわち、本発明者は、乾燥した原料を単
に圧縮成形するのではなく、難溶性の原料を水分の存在
下で混合した後粉末化し、この粉末を圧縮成形すると、
口中において難溶性を示し、なおかつ、硬い食感の打錠
食品とすることができることを見出し本発明を完成し
た。
【0010】次に、本発明を詳しく説明する。本発明の
難溶性打錠食品は、不溶性食物繊維(以下、食物繊維と
記す)と澱粉とを含有してなる。本発明に用いる食物繊
を含有する食品素材としては、全粒コーン粉末、ア
プルファイバー、コーンファイバー等が挙げられる。中
でも、全粒コーン粉末が難溶性の点で好ましい。また
記のもの以外に、例えば、果実、野菜、豆類、種実類
等の繊維質を多く含む食品のペースト状物を用いてもよ
い。
【0011】また、本発明に用いる澱粉としては、コー
ンスターチ、ライススターチ、小麦澱粉、リン酸架橋澱
粉等、通常、食品に用いられる澱粉が挙げられる。中で
も、コーンスターチ、ライススターチが、風味的にも、
物性的にも好ましい。
【0012】また、上記食物繊維と澱粉の含有量は、打
錠食品全体重量中、それぞれ0.1重量%(以下、%と
記す)以上、好ましくは0.1〜5%、5%以上、好ま
しくは5〜40%となるようにする。
【0013】食物繊維が0.1%未満の場合、打錠食品
の溶解が早くなり、また、粉末化した際、吸湿性の強い
粉末となる。また、食物繊維が5%を超えると、難溶性
の特長は得られるが、風味、食感(滑めらかさ)が悪く
なる傾向にある。
【0014】また、上記澱粉が5%未満の場合、風味的
には美味しいが、粉体化した際、サラサラ感が得られ
ず、圧縮成形のとき、均一性に欠け、また、得られた打
錠食品の溶解性が早くなる。また、澱粉が40%を超え
ると、コスト的には安くなるが、物性面で非常に硬く、
もろい食感になる傾向にある。
【0015】次に、上記食物繊維及び澱粉を用いて、本
発明の難溶性打錠食品の製造は、例えば、次のようにし
て行う。すなわち、まず、食物繊維と澱粉とに、必要に
応じて、糖質甘味料、色素、香料、酸味料、結合剤、乳
化剤、安定剤、機能性成分等を加え、混合原料全体重量
中好ましくは50〜95%の水分の存在下で混合する。
このとき、食物繊維として、果実、野菜のペースト等の
含水原料を用い、水分が上記範囲になる場合には、水を
添加しなくてもよい。また、水は、果汁、洋酒、牛乳等
を代用してもよい。
【0016】上記水分が50%未満の場合、添加原料が
均一に溶解せず、でき上がった粉末の水分の分布が不均
一になる傾向にある。逆に、水分が95%を超えると、
でき上がった粉末の状態は良いが、粉末化までの時間が
長くかかる傾向にある。
【0017】次に、上記原料の混合物は、凍結乾燥、流
動造粒乾燥等によって、水分が2〜3%になるよう乾
燥、粉末化する。このとき、水分が2%未満であると、
打錠した際にもろい食感となる傾向にあり、逆に、水分
が3%を超えると、連続的に圧縮成形した際、打錠機等
の機械に付着を生じる問題が発生することがある。ま
た、粉末の粒度は、20〜40メッシュが好ましい。
【0018】次に、上記のようにして得られた粉末を、
打錠機等を用いて、例えば、500〜700kg/cm
2 の圧力で、圧縮成形することにより本発明の難溶性打
錠食品が得られる。
【0019】このようにして得られた難溶性打錠食品
は、硬い食感で、なおかつ、口中において難溶性であ
り、その形態を長い時間保持し得る。したがって、香気
成分、消臭成分、精神鎮静成分、眠け防止成分、のどあ
れ防止成分、抗う蝕成分、抗歯周病成分、抗花粉症成分
等を添加した錠菓、タブレット等の打錠食品とすると、
各種成分が口中で徐々に溶出し、その効果を長時間持続
することができる。また、果汁製品、乳製品、等熱変性
を起こし易い成分を加えることもでき、また、その風味
の保持性も良好である。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明の難溶性打錠食品
は、硬い食感を有し、なおかつ、難溶性であり、口中に
おいてその形態を長い時間保持し得る。よって、機能性
を有する成分を含有させた場合、長時間その効果を持続
させることができ、効果を良好に発揮し得るものであ
る。また、本発明の製法は、上記のような難溶性打錠食
品を提供できる製法であり、また、短時間で製造できる
方法である。
【0021】次に、実施例を挙げて、本発明を具体的に
説明する。 〔実施例1〜3,比較例1〜4〕表1に示す組成で、原
料を混合し、共和式真空凍結乾燥機RL30NBに供給
して水分を2%に調整した後、粉末化した。次に、この
粉末を4g/粒計量して700kg/cm2 の圧力で圧
縮成形し、打錠菓子とした。
【0022】得られた打錠菓子2粒を、200ml容三
角フラスコに入れ、水道水(水温17℃)80mlを加
え、振盪機120回/分の条件下、溶解終了時までの時
間を測定した。また、専門パネラー12名により、溶解
性、風味の評価を行った。以上の結果を表1にあわせて
示す。
【0023】〔比較例5〕表1に示す組成で、粉末原料
を混合し、4g/粒計量して700kg/cm2 の圧力
で圧縮成形し、打錠菓子とした。得られた打錠菓子を実
施例1と同様に評価を行った。その結果を表1にあわせ
て示す。
【0024】
【表1】
【0025】以上の結果から、実施例の打錠菓子は、口
中において難溶性で、その形態が長い時間保持され、か
つ、硬い食感であり、口中における香料の持続性が良好
であり、口臭防止効果が認められた。これに対し、比較
例の打錠菓子は、ソフトな食感で、口中において崩壊し
易く、また、溶け易いので、香料の持続性が悪かった。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不溶性食物繊維と澱粉とを含有する打錠食
    品であって、該食物繊維を全体重量中0.1重量%以
    上、澱粉を同じく5重量%以上含有してなる難溶性打錠
    食品。
  2. 【請求項2】不溶性食物繊維と澱粉とを含有する原料
    を、水分の存在下で混合した後、乾燥、粉末化し、この
    粉末を圧縮成形することを特徴とする難溶性打錠食品の
    製法。
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