JP2941466B2 - 紙幣取り扱い装置 - Google Patents

紙幣取り扱い装置

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JP2941466B2
JP2941466B2 JP3066018A JP6601891A JP2941466B2 JP 2941466 B2 JP2941466 B2 JP 2941466B2 JP 3066018 A JP3066018 A JP 3066018A JP 6601891 A JP6601891 A JP 6601891A JP 2941466 B2 JP2941466 B2 JP 2941466B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、紙幣取り扱い装置に
かかわり、さらに詳しくは、紙幣取り扱い装置における
入出金手段,真券収納手段,一時保管手段などに紙幣を
搬送する手段の改良に関している。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の装置では、たとえば特開
平2−12590号公報に記載されているように、入出金をお
こなう入出金手段と、真偽,金種,損傷などの判別をお
こなう鑑別手段と、紙幣の集積および集積された紙幣の
搬出をおこなう真券収納手段と、真券収納手段に補充す
る紙幣を収納させられ、この紙幣の搬出をおこなうとと
もに、真券収納手段から回収された紙幣を集積する補充
回収手段と、紙幣を一時的に集積する一時保管手段と、
損券を収納する手段と、これらの手段のあいだの紙幣の
搬送をおこなう搬送手段とを備えている。
【0003】入金は、紙幣が入出金手段に投入される
と、投入された紙幣を鑑別手段に搬送し、ここで真偽を
判別したあと、偽券を入出金手段にもどし、真券を一時
保管手段に搬送したあと、ふたたび真券を鑑別手段に搬
送し、金種ごとに一時保管手段に集積し、損券を金種ご
とに損券収納手段に集積することによってなされる。出
金は、要求をうけると、指定金額に応じた金種の紙幣を
紙幣真券収納手段から鑑別手段に搬送し、ここで真偽を
判別したあと、入出金手段に搬送することによってなさ
れる。そして、真券収納手段にたいする紙幣の補充は、
補充回収手段の紙幣を鑑別手段に搬送し、金種を判別し
たあと真券収納手段に搬送し、金種ごとに一時保管手段
に集積することによってなされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の紙幣取り扱い装
置は、しかしながら、入出金手段,鑑別手段,紙幣真券
収納手段および一時保管手段などのあいだに設けられる
搬送路がかなり複雑である。具体的には、たとえば特開
平2−12590号公報に記載された装置では、搬送手段は、
入出金手段,鑑別手段および一時保管手段をつなぐ搬送
路、この搬送路から真券収納手段および損券収納手段に
枝分かれしているとともに、補充回収手段に枝分かれ
し、各々の枝分かれ部分に配置されたゲートによって、
紙幣を各々の手段にふり分けている。
【0005】本発明の目的は、よりシンプルな搬送路を
もつ、紙幣取り扱い装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
【0007】出金手段、鑑別手段、収納手段、一時保
管手段、前記鑑別手段の順で繋ぐ第一の搬送路と、前記収
納手段、紙幣検知器、前記入出金手段を繋ぐ第二の搬送路
とを備え、前記第一の搬送路の前記収納手段と前記一時
保管手段との間と、前記第二の搬送路の前記紙幣検出器
と前記入出金手段との間に接続個所を設け、この接続箇
所に前記各搬送路の切り替え手段を備えた紙幣取り扱い
装置とする。そして好ましくは、第二の搬送路が真券収
納手段及び補充回収手段から搬出された紙幣が複数かど
うかを検知し、複数でないときには、搬送路切り替え手
段を第一の搬送路と第二の搬送路とを非接続状態にさ
せ、複数であるときには、搬送路切り替え手段に第二の
搬送路と第一の搬送路との接続をおこなうようにする。
【0008】一時保管手段は、第一の搬送路の片方に接
続する第一の搬送機構と第一の搬送路の他方に接続する
第二の搬送機構とを具備させ、第一の搬送機構が搬送速
度を可変にさせられているとともに、紙幣を押える保持
機構を具備させられた構成とさせることもできる。第一
の搬送機構における搬送速度の変更は、第一の搬送路に
よって搬送されている紙幣の存在を検出し、検出したと
きに第一の搬送機構の搬送速度を変えるための信号を出
力する検知器によって、保持機構の作動は紙幣を第二の
搬送機構に送り込むときに、第二の搬送機構に送り込ま
れる紙幣の存在を検出し、検出したときに保持機構に作
動なさせるための信号を出力する検知器によって、それ
ぞれ関連する手段を制御するようにさせてもよい。
【0009】
【作用】入金は搬送路切り換え手段が第一の搬送路と第
二の搬送路との接続をおこなわないようにさせることに
よっておこなわれる。紙幣が入出金手段に投入され、入
出金手段が第一の搬送路に紙幣を送り出すと、第一の搬
送路は鑑別手段に搬送する。鑑別手段が紙幣の真偽の判
別をおこなったあと、真券と判別された紙幣を第一の搬
送路に送り出すと、第一の搬送は一時保管手段に搬送
し、一時保管手段がこの紙幣の集積をおこなう。入金さ
れた紙幣のすべてが一時保管手段に集積されたあと、一
時保管手段がこの紙幣を第一の搬送路に送り出すと、第
一の搬送路は鑑別手段を経由して真券収納手段に紙幣を
搬送し、真券収納手段が鑑別手段によって判別された金
種ごとに紙幣の集積をおこなう。紙幣が入出金手段から
鑑別手段に送られ、鑑別手段が偽券と判別したときに、
第一の搬送路の搬送方向が反転することによって、紙幣
を入出金手段にもどせる。
【0010】出金は、真券収納手段が要求された金額に
応じた紙幣を第二の搬送路に送り出すことによって、第
二の搬送路がこの紙幣を入出金手段に搬送することによ
ってなされる。
【0011】補充回収手段から真券収納手段への紙幣の
補充は、搬送路切り換え手段が第一の搬送路と第二の搬
送路とを接続することによってなされる。補充回収手段
が紙幣を第二の搬送路に送り出すと、第二の搬送路は搬
送路切り換え手段に送り、第一の搬送路が一時保管手段
を経由してこの紙幣を鑑別手段に搬送する。鑑別手段が
金種の判別をおこない第一の搬送路に送り出すと、第一
の搬送路は紙幣を真券収納手段に搬送し、真券収納手段
がこの紙幣を鑑別手段において判別された金種ごとに集
積する。このときに、鑑別手段が金種の判定をおこなえ
ない紙幣は、鑑別手段が第一の搬送路に送り出すことに
よって、第一の搬送路がふたたび補充回収手段に搬送
し、補充回収手段が金種ごとに集積する。
【0012】真券収納手段から補充回収手段への回収も
搬送路切り換え手段が第一の搬送路と第二の搬送路とを
接続することによってなされる。真券収納手段が紙幣を
第二の搬送路に送り出すと、第二の搬送路は紙幣を搬送
路切り換え手段に搬送し、第一の搬送路は一時保管手段
を経由してこの紙幣を鑑別手段に搬送する。鑑別手段が
金種の判別をおこない第一の搬送路に送り出すと、第一
の搬送路は紙幣を真券収納手段に搬送し、真券収納手段
がこの紙幣を鑑別手段において判別された金種ごとに集
積する。このときに、鑑別手段が金種の判定をおこなえ
ない紙幣は、鑑別手段が第一の搬送路に送り出すことに
よって、第一の搬送路がふたたび真券収納手段に搬送
し、真券収納手段が金種ごとに集積する。
【0013】さらに、本発明の紙幣取り引き装置では、
真券収納手段あるいは副収納手段に集積されている紙幣
を金種ごとに金額の確認することもおこなえる。これ
は、搬送路切り換え手段が第一の搬送路と第二の搬送路
とを接続し、真券収納手段および補充回収手段が第二の
搬送路に紙幣を金種ごとに送り出し、第二の搬送路が送
り出された紙幣を鑑別手段に搬送し、鑑別手段が金額を
確認したあと第一の搬送路に送り出し、第一の搬送路が
真券収納手段あるいは補充回収手段に紙幣をもどすこと
によっておこなわれる。
【0014】第二の搬送路が紙幣の数を検知する手段を
具備させられていると、この検知手段が第二の搬送路に
よって搬送されている紙幣をカウントし、複数である
と、搬送路切り換え手段に第二の搬送路を第一の搬送路
に接続させることができる。複数枚からなる紙幣は、こ
れによって、第一の搬送路にみちびかれ、第一の搬送路
が紙幣を真券収納手段に搬送するので、真券収納手段か
らの紙幣の搬出をより正確におこなえる。
【0015】また、一時保管手段が、第一の搬送路の片
方に接続する第一の搬送機構と第一の搬送路の他方に接
続する第二の搬送機構とを具備させ、第一の搬送機構が
搬送速度を可変にさせられているとともに、紙幣を押え
る保持機構を具備させられていると、これらの搬送機構
を第一の搬送路の搬送速度とおなじ速度で紙幣を移動さ
せて、紙幣の搬送をなさせ、紙幣が第一の搬送路から第
一の搬送機構に送り込んだときに、第一の搬送機構の搬
送速度を変えて、ずらして重ねた状態にて紙幣を第一の
搬送機構上に集積をなさせ、集積された紙幣における、
先端に位置する紙幣が第二の搬送機構に送り込まれるた
びに、残余の紙幣を保持機構によって押えて、先端に位
置する紙幣のみを順次に第二の搬送機構に送り出すこと
で、第一の搬送機構に集積された紙幣の分離をなさせる
ため、この手段のみならず、各々の手段の配置に自由度
をもたせるとともに、前述の搬送路の配置にもとづく装
置の小型化をより促進させられる。
【0016】
【実施例】本発明の紙幣取り扱い装置の実施例は、以下
に、添付図面とともに説明する。
【0017】この紙幣取り扱い装置は、図1に示すよう
に、入出金手段A,鑑別手段B,真券収納手段C,補充
回収手段D,一時保管手段E,表裏反転手段F,損券収
納手段G、これらの手段のあいだの紙幣の搬送をおこな
う搬送手段およびこれらの手段の作動を制御する手段と
を具備している。
【0018】搬送手段はふたつの搬送路J,Kをもって
いる。これらの搬送路のうち、搬送路Jは入出金手段
A,鑑別手段B,表裏反転手段F,損券収納手段G,補
充回収手段D,真券収納手段Cおよび入出金手段Aを順
次につなぐように配置されている。また、搬送路Kは補
充回収手段D,真券収納手段Cおよび入出金手段Aを順
次につなぐように配置されている。これらの搬送路は、
搬送路Jにおける真券収納手段Cと一時保管手段Eとの
あいだの部分と搬送路Kにおける真券収納手段Cと入出
金手段Aとのあいだの部分とがつながるように配置され
ている。この接続部分には、搬送路切り換え手段Lが配
置されていて、搬送路Jにある紙幣を搬送路Kに送り込
めるようになっている。図において、搬送路J,Kは一
本のラインのみで示されているが、実際には平行に配置
された一対のエンドレスベルトのあいだに紙幣をはさん
で搬送する複数のベルトコンベア、あるいは、ふたつの
ローラによって紙幣を摩擦搬送する複数の送りローラ、
もしくは、これらの組み合せからなっている。
【0019】入出金手段Aは、この装置への紙幣の入出
金をおこなうためのもので、紙幣出し入れ口10と、紙
幣出し入れ口10に投入され紙幣を搬送路Jに送り出し
かつ搬送路Jからの紙幣を紙幣出し入れ口10に送り込
む入金機構11と、搬送路Kにある紙幣を紙幣出し入れ
口に送り込む出金機構12とを具備している。入金機構
は紙幣出し入れ口10に投入された紙幣を一枚ずつ搬送
路Jに送り出し、搬送路Jによって搬送されてきた紙幣
を一枚ずつ紙幣出し入れ口10に送り込み、集積機構1
2は搬送路Kによって搬送されてきた紙幣を集積し、所
定金額まで集積されると、集積された紙幣を紙幣出し入
れ口10に送り出すようになっている。
【0020】鑑別手段Bは、紙幣の真偽,金種,表裏,
汚れ,損傷などを判別するためのもので、これらの判別
をおこなう機構と搬送路Jおよび判別機構とのあいだの
紙幣を搬送する機構とを組み込まれている。
【0021】真券収納手段Cは、鑑別手段Bによって判
別された真券を金種ごとに一時保管するためのもので、
千円券を収容するリサイクルボックス13と、万円券を
収容するリサイクルボックス14をもっている。リサイ
クルボックスの各々は、真券を送り込む集積機構15,
16と、リサイクルボックスの各々に集積された紙幣を
一枚ずつ外部に送り出す分離機構17,18とを組み込
まれている。集積機構15,16と搬送路Jとのあいだ
にはゲート19,20が配置され、ひらいたゲートに関
係する分離機構15あるいは分離機構16に、搬送路J
にある紙幣を送り込めるようになっている。他方、分離
機構15,16の各々はもうひとつの搬送路Kに直接つ
ながるようにさせられ、いずれかの分離機構15,16
が作動することによって、関係するリサイクルボックス
13,14に集積されている紙幣を搬送路Kに一枚ずつ
送り出せるようになっている。
【0022】補充回収手段Dは、真券収納手段Cにある
リサイクルボックス13,14にたいして補充、あるい
は、これらのリサイクルボックス13,14から回収し
た紙幣を収納するためのもので、紙幣を収納する金庫2
1と、紙幣を一枚ずつ金庫内に集積する集積機構22
と、金庫内に集積された紙幣を一枚ずつ分離して、金庫
の外部に送り出す分離機構23とを具備している。集積
機構22と搬送路Jとのあいだにはゲート24が配置さ
れ、ゲートがひらくことによって、搬送路Jにある紙幣
を金庫21に送り込めるようになっている。そして、分
離機構23は搬送路Kに直接につながれ、分離機構23
によって金庫21にある紙幣を搬送路Kに一枚ずつ送り
出せるようになっている。搬送路Kには、これらのリサ
イクルボックス13,14および金庫21から送り出さ
れた紙幣が複数枚か否かを検知するための検知器25が
配置されている。
【0023】一時保管手段Eは、のちに詳しく説明する
ように、搬送路Jの一部を形成するように構成されてい
て、紙幣をたんに鑑別手段Bに搬送するとともに、鑑別
手段Bから送り出される紙幣を一時的に保管することが
できるようになっている。
【0024】表裏反転手段Fは、鑑別手段Bにおいて裏
券と判別された紙幣を反転させ表裏を取り揃えるための
もので、ゲート26と反転機構27とを具備していて、
ゲート26がひらくことによって、搬送路Jによって搬
送されてきた紙幣を反転機構27にみちびき、搬送方向
の先端側を下方にして紙幣を一時保管したあと、反対端
側を先頭にして搬送路Jに送り込むことによって、表裏
の反転をおこなうようになっている。
【0025】損券収納手段Gは、鑑別手段Bにおいて汚
れや損傷があると判別された紙幣、つまり損券を収納す
るためのもので、損券を金種ごとに収納するリジェクト
ボックス28,29,30と、リジェクトボックスの各
々に紙幣を集積する集積機構31,32,33とを具備
している。集積機構31,32,33と搬送路Jとのあ
いだにはゲート34,35,36が配置され、ひらいた
ゲートに関連する集積機構31あるいは集積機構32も
しくは集積機構33に損券をみちびき、リジェクトボッ
クス28あるいはリジェクトボックス29もしくはリジ
ェクトボックス30に損券を集積することができるよう
になっている。
【0026】搬送路切り換え手段Lは、前述のように、
搬送路J,Kの接続部分に配置されている。手段自体は
ゲート37を具備するものからなっていて、ゲート37
がひらくことによって、搬送路Kにある紙幣を搬送路J
に送り込むことができるようになっている。
【0027】制御手段は、図示されていないが、マイク
ロプロセッサをふくむもので、つぎに説明する入金,出
金,補充,回収処理などに際して、これらの手段を制御
している。
【0028】入金処理は搬送路切り換え手段Lのゲート
37をとじた状態でなされる。紙幣が入出金手段Aにあ
る紙幣出し入れ口10に投入されると、投入された紙幣
は分離機構11によって一枚ずつ搬送路Jに送り出さ
れ、搬送路Jが鑑別手段Bに搬送し、ここで真偽の判別
が一枚ずつおこなわれる。鑑別手段Bが真券と判別でき
ないと、紙幣を入出金手段Aの分離機構11に送り出
し、分離機構11が紙幣出し入れ口10に紙幣をそのま
まもどす。真券と判別された紙幣のうち、損傷や汚れの
ないものは、鑑別手段Bが搬送路Jに送り出し、搬送路
Jが一時保管手段Eにむかって搬送し、一時保管手段E
に集積される。入出金手段Aにある紙幣がすべて送り出
されると、一時保管手段Eに集積された真券は、一時保
管手段Eから一枚ずつ鑑別手段Bに送り出され、鑑別手
段Bによって金種を判別されたあと、表裏反転手段Fを
経由して真券収納手段Cに搬送される。紙幣の再判別が
なされると、真券収納手段Cにおける判別した金種に関
係するゲート19あるいはゲート20がひらき、ひらい
たゲートに対応する集積機構15あるいは集積機構16
にみちびかれ、集積機構15あるいは集積機構16によ
ってリサイクルボックス13あるいはリサイクルボック
ス14に集積される。また、紙幣を再判別するときに、
損傷や汚れのあると判別されると、損券収納手段Gにお
ける関係する金種の紙幣を収納するリジェクトボックス
29,30,31にたいするゲート35あるいはゲート
36もしくはゲート37がひらき、搬送路Jに搬送され
ている紙幣を集積機構31あるいは集積機構32もしく
は集積機構33にみちびき、集積機構によってリジェク
トボックス28あるいはリジェクトボックス29もしく
はリジェクトボックス30に送り込まれる。これらの真
券の取り扱いにおいて、紙幣の表裏が反転していると、
鑑別手段Bがこれを検出し、表裏反転手段Fにあるゲー
ト26がひらき、搬送路Jによって鑑別手段Bから真券
収納手段Cあるいは損券収納手段Gにむかって搬送され
ている紙幣を反転機構27にみちびき、反転機構27に
よって紙幣を表に反転させたあと、搬送路Jにもどし、
真券収納手段Cあるいは損券収納手段Gに搬送させる。
【0029】また、顧客が出金を要求すると、要求金額
に応じて、真券収納手段Cにある分離機構17,18が
作動し、リサイクルボックス13,14に集積されてい
る紙幣を順に搬送路Kにむかって一枚ずつ送り出す。搬
送路Kは送り出された紙幣を検知器25を経由して入出
金手段Aにある出金機構12に搬送する。所定金額の紙
幣が集積されると、出金機構12は紙幣は紙幣出し入れ
口10に押し出す。このときに、検知器25がリサイク
ルボックス13,14から送り出された紙幣が複数枚で
あるカウントすると、搬送路切り換え手段Lのゲート3
7がひらき、カウントされた紙幣を搬送路Jにみちび
き、一時保管手段Eに集積させ、作動のおわりに、一時
保管手段Eが集積されている紙幣を鑑別手段Bに搬送
し、ここで金種を判別したあと、紙幣を真券収納手段C
に搬送する。紙幣が真券収納手段Cに到達すると、鑑別
手段Bにおいて判別した金種を収納するリサイクルボッ
クスのゲート19あるいはゲート20がひらき、紙幣を
集積機構15あるいは集積機構16にみちびき、これら
の集積機構によって金種ごとにリサイクルボックス13
あるいはリサイクルボックス14に集積される。
【0030】補充回収手段Dからの真券収納手段Cへの
紙幣の装填あるいは補充は、補充回路手段Dの分離機構
23が搬送路Kに紙幣を一枚ずつ送り出すことによって
はじまる。このときに搬送路切り換え手段Lはゲート3
7がひらいている。紙幣は、搬送路Kから搬送路Jにう
つり、搬送路Jによって搬送路切り換え手段Lおよび一
時保管手段Eをとおって鑑別手段Bに紙幣を搬送された
あと、真券収納手段Cに搬送される。紙幣が真券収納手
段Cに搬送されるまでに、鑑別手段Bが判別した金種に
関連するゲート19あるいはゲート20がひらいてお
り、紙幣はひらいたゲートに関連する集積機構15ある
いは集積機構16にみちびかれ、これらの集積機構によ
って金種に応じてリサイクルボックス13あるいはリサ
イクルボックス14に集積される。また、鑑別手段Bが
金種の判定をおこなえなかった場合には、補充回収手段
Dのゲート24がひらき、判別をおこなえなかった紙幣
を搬送路Jによって補充回収手段Dの集積機構22にみ
ちびき、集積機構22によって金庫21にふたたび集積
させて、補充処理をやり直せるようにさせる。
【0031】真券収納手段Cから補充回収手段Dへの紙
幣の回収は、補充回収手段Dにあるゲート24がひら
き、真券収納手段Dの分離機構の一方、たとえば分離機
構15がリサイクルボックス13に集積された紙幣を一
枚ずつ搬送路Kに送り出し、この紙幣が搬送路切り換え
手段Lのゲート37によって搬送路Kから搬送路Jに送
り込まれ、搬送路Jによって一時保管手段Eを経由して
鑑別手段Bに搬送され、鑑別手段Bにおいて金種を確認
され、搬送路Jによって補充回収手段Dの集積機構22
に搬送され、集積機構22によって金庫21に集積さ
れ、このようにしてリサイクルボックス13の紙幣が搬
出されおわると、ゲート20がひらき、同様にして、リ
サイクルボックス13にある紙幣を金庫21に集積させ
ることによってなされる。このときにも、鑑別手段Bが
金種の判別をおこなえないと、補充回収手段Dにあるゲ
ート24がとじたままになるため、紙幣は搬送路Jによ
って真券収納手段Cの集積機構15あるいは集積機構1
6に搬送され、これらの集積機構によってリサイクルボ
ックス13あるいはリサイクルボックス14にふたたび
もどされ、回収をやり直せるようにさせる。
【0032】この紙幣取り扱い装置では、さらに、真券
収納手段Cおよび補充回収手段Dに集積されている紙幣
の金額の確認もおこなえる。これは、真券収納手段Cの
分離機構17,18および補充回収手段Dの分離機構2
3が順に作動し、リサイクルボックス13,14あるい
は金庫21の内部に集積されている紙幣を一枚ずつ搬送
路Kに送り出し、搬送路Kが搬送路切り換え手段Lおよ
び一時保管手段Eをとおって鑑別手段Bに紙幣を一枚ず
つ搬送し、鑑別手段Bが金種を判別しかつ枚数をカウン
トしたあと、もとのリサイクルボックス13あるいはリ
サイクルボックス14もしくは金庫21に関連するゲー
ト19,ゲート20あるいはゲート24がひらき、紙幣
を集積機構15,集積機構16あるいは集積機構22に
みちびいて、これらの集積機構がリサイクルボックス1
3,リサイクルボックス14あるいは金庫21に順に送
り込むことによってなされる。
【0033】本発明による紙幣取り扱い装置は、このよ
うに、紙幣が入出金手段Aから鑑別手段Bを経由して、
リサイクルボックス13,14および金庫21における
集積機構15,16をとおって、ふたたび入出金手段A
にもどる搬送路Jと、紙幣がリサイクルボックス13,
25および金庫21から入出金手段Aに送られる搬送路
Kとが搬送路切り換え手段Lにおいて合流させられ、入
金,出金および回収のみならず、金額確認もおこなえる
ようにさせて、紙幣の搬送ルートをきわめ簡素かつコン
パクトにさせているため、装置全体を小型にすることが
でき、しかも、低コストでもって製造することができ
る。
【0034】図2は一時保管手段Eの詳細を示してい
る。この一時保管手段は、搬送路J,Kに組み込めるよ
うにさせて、この手段のみならず、各々の手段の配置に
自由度をもたせるとともに、前述の搬送路J,Kの配置
にもとづく装置の小型化をより促進させている。
【0035】一時保管手段自体は三つの搬送機構50,
60,70を具備している。搬送機構50は、搬送路J
の一部からなっていて、図示を省略された端部が搬送路
切り換え手段Lにつながっている。搬送機構60は、一
端が搬送機構50に、他端が搬送機構70を介在して紙
幣鑑別装置Bにそれぞれつながるように配置されてい
る。搬送機構50,60は、それぞれ、平行に配置され
た一対のエンドレスベルト51,52および61,62
からなっていて、ベルトが巻き掛けられているベルト車
をモータによって駆動することでもって回転させられて
いる。図2には搬送機構60における下方に配置された
ベルト62が巻き掛けられているベルト車を駆動するモ
ータのみが図示されており、このモータは参照符号63
をあたえられている。搬送機構50を形成しているベル
トのうち、上方に配置されているベルト51は搬送機構
60における下方に配置されたベルト62の上部にむか
ってのびており、搬送機構60における上方に配置され
たベルト61における搬送機構50に関連する端部は搬
送機構50における上方に配置されたベルト51の上部
にむかつて傾いており、そして、搬送機構60における
下方に配置されたベルト61は搬送機構50におけるベ
ルト51の下方まで延長されていて、搬送機構50から
搬送されてきた紙幣が搬送機構60にスムーズに進入す
るようにさせている。搬送機構70は一対のローラから
なっており、これらのローラは接触させられていて、モ
ータによって回転させることで、搬送機構60によって
ローラのあいだに送り込まれた紙幣を鑑別手段Bにむか
って搬送することができるようになっている。搬送速度
は搬送路J,Kを含む装置全体の搬送速度Vと同じに設
定されている。
【0036】搬送機構50における紙幣挟持部分のおわ
り54と搬送機構60における紙幣挟持部分のはじまり
67との距離は、紙幣における搬送方向の長さLよりも
小さくさせられている。そして、ローラ66とローラ7
0における紙幣挟持部分あるいはローラ同志の接触部分
71との距離は、紙幣における搬送方向の長さLよりも
大きく、紙幣の一部がずれた状態にて集積された紙幣の
ずらし量に紙幣の長さLを加えた値よりも短くなるよう
にさせられている。
【0037】また、搬送機構50における搬送機構60
に関係する端部付近には検知器53が配置され、搬送機
構50とローラ70とのあいだにも検知器64が配置さ
れている。これらの検知器は紙幣の通過を検出するため
のもので、たとえば、搬送機構50,60をはさみかつ
たがいに対面して配置された光源および光センサからな
っている。さらに、搬送機構60における搬送機構50
に近い部分には、搬送機構60における下側に配置され
たベルト62をはさんで、ソレノイド65およびローラ
66が対面して配置されている。ソレノイド65は、通
常、プランジャがベルト62から退避した位置にある
が、コイルが電源に接続されると、ベルト62およびこ
れに搬送されている紙幣をローラ66に押し付けること
ができる。検知器64,ソレノイド65の駆動回路、そ
れに、搬送機構のベルトを回転させるモータ63の駆動
回路は、この装置の制御手段につながれている。
【0038】この一時保管手段Eにおいて、回収,補充
などの出金以外の処理における紙幣の搬送は、搬送機構
50,60のベルトを搬送路Jあるいは搬送路Kを構成
するベルトやローラの搬送速度とおなじ速度で回転さ
せ、これらの搬送機構が紙幣を移動させることによって
なされる。
【0039】出金における紙幣の集積は、搬送機構50
のベルト51,52が通常搬送速度に関連する回転をな
され、搬送機構ベルト60の61,62が停止した状態
にあいて開始される。最初の紙幣aが搬送機構50から
搬送機構60に搬出される。二番目の紙幣bが搬送機構
50から搬送機構60に送り出され、検知器53を通過
すると、搬送機構60のベルト61,62が通常搬送速
度より遅い速度で回転される。最初の紙幣aはつぎの紙
幣bが到達するまでに、搬送機構70にむかって搬送さ
れているため、二番目の紙幣bは先端が最初の紙幣のそ
れにたいしてずれかつ重なった状態にて搬送される。こ
れらの作動は真券収納手段Cにあるリサイクルボックス
13,14が紙幣を送り出しおわるまでくり返され、紙
幣は先端がすこしずつずれかつ重なった状態でもって搬
送機構60につぎつぎに集積される。
【0040】鑑別手段Bにたいする集積した紙幣の送り
出しは、搬送機構70を通常搬送速度に関連する速度で
回転させ、搬送機構60のベルト61,62を通常の搬
送速度よりも低速度で回転させることによって開始され
る。搬送機構60にある紙幣は前記状態を維持したまま
移動される。最初に集積された紙幣aが検知器64を通
過すると、搬送機構60が停止され、同時にソレノイド
65が作動し、図3に示すように、プランジャがローラ
66といっしょに二番目の紙幣bの後端を押えて、最初
の紙幣aのみが搬送機構70によって増速されつつ鑑別
手段Bにむかって搬送される。紙幣aがこのようにして
搬送機構60から送り出されると、ソレノイド65が励
磁を停止され、搬送機構60のベルト61,62が低速
度で回転される。二番目の紙幣bが検知器64を通過す
ると、搬送機構60が停止され、同時にソレノイド65
が作動し、プランジャが三番目の紙幣を押え、二番目の
紙幣bのみが搬送機構70によって増速されて鑑別手段
Bに搬送される。これらの作動が、搬送機構60に集積
された紙幣がなくなるまでくり返され、紙幣が一枚ずつ
鑑別手段Bに送り出される。なお、この一時保管手段で
は、モータ63が速度制御手段につながれ、この手段に
よって搬送機構60の搬送速度をコントロールして、紙
幣同志のずれ量を変更することができるようにさせてい
る。
【0041】
【発明の効果】本発明による紙幣取り扱い装置は、以上
説明したように、紙幣が入出金手段から鑑別手段,真券
収納手段および補充回収手段をとおり、ふたたび入出金
手段にもどる搬送路と、紙幣が真券収納手段および補充
回収手段から入出金手段に搬送する搬送路とが搬送路切
り換え手段によって合流させられ、搬送路切り換え手段
を作動させることによって、入金,出金,回収,金額確
認の各々において、これらに関連する手段にたいする紙
幣の搬送をおこなうようにして、紙幣の搬送ルートがき
わめて簡素化しかつコンパクトにさせているので、装置
を小型化に構成することができかつ低コストで製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙幣取り扱い装置の一実施例の構成を
示す説明図である。
【図2】図1に含まれる一時保管手段の構成を示す説明
図である。
【図3】一時保管手段の作動状態を示す説明図である。
【符号の説明】 A…入出金手段、B…鑑別手段、C…真券収納手段、D
…補充回収手段、E…一時保管手段、G…損券収納手
段、J…第一の搬送路、K…第二の搬送路、L…搬送路
切り換え手段。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入出金手段、鑑別手段、収納手段 一時保
    管手段 前記鑑別手段の順で繋ぐ第一の搬送路と 前記収
    納手段 紙幣検知器 前記入出金手段を繋ぐ第二の搬送路
    とを備え 前記第一の搬送路の前記収納手段と前記一時
    保管手段との間と 前記第二の搬送路の前記紙幣検出器
    と前記入出金手段との間に接続個所を設け この接続箇
    所に前記各搬送路の切り替え手段を備えた紙幣取り扱い
    装置。
  2. 【請求項2】前記収納手段から前記第二の搬送路に搬出
    された紙幣が複数であるかを検知し 複数のときには前
    記切り替え手段を切り替え前記鑑別手段の方向へ紙幣を
    搬送する請求項1に記載の紙幣取り扱い装置
  3. 【請求項3】前記一時保管手段は 前記第一の搬送路か
    ら送り込まれた紙幣を集積する搬送速度が可変な第一の
    搬送機構と、前記第一の搬送路に紙幣を送り込む第二の
    搬送機構と、この第二の搬送機構に紙幣の先端が送り込
    まれると次の紙幣の後端を押さえる保持機構とを備えた
    請求項1乃至2のいずれか1項に記載の紙幣取り扱い装
    置。
  4. 【請求項4】前記第一の搬送路によって搬送される紙幣
    を検出する検知器と、この検知器が紙幣を検出したとき
    に前記第一の搬送機構の搬送速度を変える制御手段とを
    備えた請求項3に記載の紙幣取り扱い装置。
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