JP2940672B1 - 高さ調節機構を備えた椅子 - Google Patents

高さ調節機構を備えた椅子

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Abstract

【要約】 【課題】 座板の高さを、前後に移動することなく、垂
直方向に昇降可能として、高さ調節ができるようにす
る。 【解決手段】 第1メインリンク8の一端側を、直動駆
動機構12の直動軸12bに、起動リンク13を介して
連結する。また、第2メインリンク9の一端側を、メイ
ンフレーム5の後支柱部5bに連結する。一方、第1メ
インリンク8の他端側を、メインフレーム5の前支柱部
5aに、第1揺動リンク10を介して連結する。また、
第2メインリンク9の他端側を、ベースフレーム6に突
設した取付部14に、第2揺動リンク11を介して連結
する。さらに、前記第1メインリンク8の一端側近傍
に、ベースフレーム6に固設した固定支持腕15を回動
可能に連結する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、座板の高さを、前
後に移動することなく、垂直方向に昇降可能として、高
さ調節ができるようにした、高さ調節機構を備えた椅子
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、高さ調節機構を備えた椅子が
製品化されている。前記高さ調節機構を椅子に備えるこ
とによって、腰枠(座面)の高さを調節して使用者の体
格に応じたものとして、椅子をより使いやすいものとし
ている。この場合、高さ調節機構としては、いわゆるベ
ルクランク型高さ調節機構を採用したものが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ベ
ルクランク型高さ調節機構では、高さ調節に伴い、ベー
スフレームに対して、座面の位置が若干、前後方向にず
れてしまう。このため、使用する際、前後にスペースを
必要とし、狭い場所では、使用困難となる場合がある。
また、機構が前後方向でスペースを取ることになるの
で、製品のコンパクト化が困難である。本発明は、かか
る課題を改善するために提案されたものであって、座板
を、前後にずれることなく垂直状に昇降可能とする新規
な機構を採用した、高さ調節機構を備えた椅子を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ために、本発明は、椅子において、背枠、腰枠および足
枠を装着してなるメインフレームを、ベースフレームに
高さ調節機構を介して支持する構成とし、この高さ調節
機構は、互いに中間点で交叉させると共に、回動自在に
連結した第1、第2のメインリンクを有し、第1メイン
リンクの一端側に起動リンクを介して、直動駆動機構を
構成する直動軸を連結すると共に、第2メインリンクの
一端側にメインフレームを連結する一方、第1、第2メ
インリンクの他端側に、それぞれ第1、第2の揺動リン
クを介してメインフレームを連結し、前記起動リンクと
第1メインリンクとの連結点近傍に、ベースフレームに
固設した固定支持腕を回動可能に連結する構成とし、前
記直動駆動機構を起動して第1メインリンクを起動リン
クを介して変位させると共に第2メインリンクを連動さ
せることで、第1メインリンクの他端側から第1揺動リ
ンク、並びに第2メインリンクの一端側を介してメイン
フレームを昇降調節するようにした。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる高さ調節機
構を備えた椅子について、一つの実施の形態を示すと共
に、添付の図面に基づいて、以下説明する。図1に高さ
調節機構を備えた椅子1を示し、この椅子1は、背枠
2、腰枠3および足枠4を装着してなるメインフレーム
5を、ベースフレーム6に高さ調節機構7を介して高さ
調節自在に支持する構成としたものである。前記背枠
2、腰枠3および足枠4は、適宜な機構(図示省略)に
より、傾斜調節可能として、様々なポジションが取り得
るようにしている。前記メインフレーム5は、比較的短
い寸法の前支柱部5aと後支柱部5bと、梁部3cとを
有している。
【0006】そして前記高さ調節機構7は、互いに中間
点で交叉させると共に、回動自在に連結した第1、第2
のメインリンク8、9を有し、これら第1、第2メイン
リンク8、9の一端側に第1、第2の揺動リンク10、
11を連結して前記ベースフレーム6とメインフレーム
5とを連結するようにしている。すなわち、第1メイン
リンク8の一端側は、直動駆動機構12を構成する直動
軸12bに、起動リンク13を介して連結している。ま
た、第2メインリンク9の一端側は、メインフレーム5
を構成する後支柱部5bに連結している。一方、第1メ
インリンク8の他端側は、メインフレーム5を構成する
前支柱部5aに、第1揺動リンク10を介して連結して
いる。また、第2メインリンク9の他端側は、ベースフ
レーム6に突設した取付部14に、第2揺動リンク11
を介して連結している。さらに、前記第1メインリンク
8の一端側近傍には、ベースフレーム6に固設した固定
支持腕15を回動可能に連結する構成としている。な
お、前記直動駆動機構12は、例えば直動駆動機構12
を構成するモータ12aを介し、ベースフレーム6の取
付部(図示省略)に取り付けている。なお、前記直動駆
動機構12は、手動による直動駆動機構、その他油圧、
エア圧等による駆動機構に代替え可能であることは勿論
である。
【0007】本発明にかかる高さ調節機構を備えた椅子
1は、以上のように構成されるものであり、次に、この
椅子1についての動作説明をする。先ず、図1に示すよ
うに、腰枠6が最低位置にある状態から、メインフレー
ム5を介して背枠2、腰枠3および足枠4を持ち上げる
には、直動駆動機構12を構成するモータ12aを起動
して、直動軸12bを退動動作させるようにする。する
と、直動軸12bと起動リンク13との連結箇所が図
中、左方へ移動するので、第1メインリンク8は、ベー
スフレーム6に固設した固定支持腕15との連結箇所を
中心とする図中時計回りの回転力を受け、次第に時計回
りに変位していく。このため、第1メインリンク8の他
端側が上昇し、第1揺動リンク10、前支柱部5aを介
してメインフレーム5を押し上げていく。一方、第2メ
インリンク9は、第1メインリンク8との中間点におけ
る連結箇所から力を受けて、第1メインリンク8の変位
動作に連動し、第2揺動リンク11と第2メインリンク
9の他端側との取り付け箇所を中心として、第1メイン
リンク8とは逆に、図中、反時計周りに変位していく。
このため、第2メインリンク9の一端側を介し、メイン
フレーム5を構成する後支柱部5bを押し上げるのであ
る。
【0008】これら第1、第2メインリンク8、9がそ
れぞれ変位して、メインフレーム5を押し上げていく
際、メインフレーム5における前支柱部5aを、第1メ
インリンク8の他端側から第1揺動リンク10を介し、
図中左方へずらそうとする変位力を受ける。その一方
で、第2メインリンク9の他端側を介し、メインフレー
ム5における後支柱部5bが、図中右方へずらそうとす
る変位力を受けるので、これら変位力は打ち消し合う状
態となって、メインフレーム5は、ずれることなく上昇
することができ、所望の高さまでもたらすことができる
のである(図2参照)。
【0009】以上のように、メインフレーム5を介して
背枠2、腰枠3および足枠4を、垂直状態で昇降調節す
ることができるので、旧来の機構のように、前後にぶれ
るのを抑えることができるので、前後方向のスペースを
取ることはなく、コンパクト化が可能であり、製品の機
構部の小型化が可能となる。
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、高さ調節の際、座面の
位置が前後方向にぶれるのを抑えることができるので、
前後の動作のためのスペースは不要であり、狭い場所に
おいても使用可能である。また、機構が前後の動作スペ
ースを含めた大きさとはならず、製品のコンパクト化が
可能であり、これまでの椅子の機構を大幅に改善できる
ことがわかる。
【0011】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる高さ調節機構を備えた椅子の一
例を示した、模式的な機構構成説明図である。
【図2】図1に示す椅子を作動して、座面を持ち上げた
状態を示す、模式的な動作説明図である。
【符号の説明】
1 椅子 2 背枠 3 腰枠 4 足枠 5 メインフレーム 5a 前支柱部 5b 後支柱部 5c 梁部 6 ベースフレーム 7 高さ調節機構 8 第1メインリンク 9 第2メインリンク 10 第1揺動リンク 11 第2揺動リンク 12 直動駆動機構 12a モータ 12b 直動軸 13 起動リンク 14 取付部 15 固定支持腕

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 椅子において、背枠、腰枠および足枠
    を装着してなるメインフレームを、ベースフレームに高
    さ調節機構を介して支持する構成とし、この高さ調節機
    構は、互いに中間点で交叉させると共に、回動自在に連
    結した第1、第2のメインリンクを有し、第1メインリ
    ンクの一端側に起動リンクを介して、直動駆動機構を構
    成する直動軸を連結すると共に、第2メインリンクの一
    端側にメインフレームを連結する一方、第1、第2メイ
    ンリンクの他端側に、それぞれ第1、第2の揺動リンク
    を介してメインフレームを連結し、前記起動リンクと第
    1メインリンクとの連結点近傍に、ベースフレームに固
    設した固定支持腕を回動可能に連結する構成とし、前記
    直動駆動機構を起動して第1メインリンクを起動リンク
    を介して変位させると共に第2メインリンクを連動させ
    ることで、第1メインリンクの他端側から第1揺動リン
    ク、並びに第2メインリンクの一端側を介してメインフ
    レームを昇降調節するようにしたことを特徴とする高さ
    調節機構を備えた椅子。
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